JP2977633B2 - 鉄分強化チーズ類及びその製造方法 - Google Patents
鉄分強化チーズ類及びその製造方法Info
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Description
ラルチーズ類及びプロセスチーズ類、及びそれぞれの製
造方法に関する。特に、これらのチーズ類は鉄とともに
ラクトフェリンを含有しており、嗜好性が改良されたも
のであって、一般チーズとしての利用ができるものであ
る。
鉄摂取量の不足や鉄排泄量の増加などに起因する多数の
貧血者および貧血予備群(潜在的鉄欠乏者)がいるとい
われている。
題はないが、激しい運動をおこなった時やストレスを強
く受けた時などに貧血症状が現れる。
問題視されているものの、貧血の症状が現れない限り医
薬品としての鉄剤投与を受けず、また、多少貧血を自覚
しても、従来の鉄補強食品を摂取することにはその嗜好
性の故に抵抗感があり、したがって、鉄補強食品が摂取
されることは一般的ではない。そこで、鉄分を有効に食
品材料上に配合するための検討がなされているが、課題
も多く残されている。例えば、吸収率が高いと言われて
いるヘム鉄を効果量配合した場合、風味や色調に問題が
あり、食品としての価値を損ねるものとなる。また、こ
れらの問題からカプセルに入れるなどの加工を施した食
品も見られるが、その結果、コストが高くなり、また、
形状的には食品とは言いがたいものとなっている。
カードに鉄分を添加した抗腫瘍活性を有する鉄分強化チ
ーズが提案されているが(特開昭63−52839号公
報)、これは鉄分強化による生理的効果をねらったもの
で、嗜好性の面はほとんど考慮されていない。更に、飲
料形態の鉄補強食品が市販されているが、その多くは鉄
剤として無機鉄塩(例えばクエン酸第一鉄ナトリウム)
を用いており、無機鉄の場合は鉄の体内への吸収率が5
〜8%程度といわれている点を考慮すれば効果的な鉄補
強食品とは言いがたく、また、添加量も風味の低下やダ
ークグリーンや茶色に着色するという色調の点から制限
されるという問題がある。
る効果があるとして近年知られるに至った糖蛋白質であ
り、例えばラクトフェリンに第2鉄イオンをキレート結
合させた鉄結合型ラクトフェリンを有効成分とする造血
剤が開発され、この造血剤を各種飲食品用の食品素材と
して応用することが提案されている(特開昭63−22
525号公報)。しかし、ラクトフェリンは熱に対する
耐性が弱く、加熱殺菌処理等を施せばその3次元立体構
造が損なわれ、鉄を結合する能力を失う性質があり、
又、pH、イオン強度、各種金属イオン等の影響も受
け、結果的にラクトフェリンは変性し活性を失う。一
方、食品の形態及び製造方法は非常に多様であって、固
有の製品特性及び製造条件等を要求されることが多いこ
とを考慮すれば、単にラクトフェリンと鉄剤を添加すれ
ば足りるというわけにはいかない。従って現実には、画
一化した造血剤としての用途では把えることができない
ラクトフェリンの効果的な使用を個々のケースで具体的
に研究していく必要がある。
て、ラクトフェリンと鉄を一定のイオン強度以下にコン
トロールされた溶液中に共存させることで、ラクトフェ
リンの変性を抑える技術等について出願した(特願平2
−110952、同110953)。しかし、この技術
は飲料に関するものであり、これを固形状食品にそのま
ま応用することはできない。又、ラクトフェリンが液中
に存在するため、鉄とラクトフェリンの結合も主にラク
トフェリン分子中の鉄結合部位におけるものであり、ラ
クトフェリンの存在量に比べ鉄の存在量は比較的小さな
ものであった。
あったチーズ中へのラクトフェリンの効果的な使用を実
現するものであり、更に、チーズ特有の風味、色調を損
なうことなく必要量の鉄分強化を可能とする技術を提供
するものである。即ち、チーズの製造工程に則したラク
トフェリン及び鉄の添加を実現することにより、有効量
の鉄分の補給を可能とし、かつ嗜好上の問題のない鉄分
強化チーズを提供するものである。
に添加されたラクトフェリンと鉄が、 Fe/LF°≧1.43×10-3 (LF°:有効ラクトフェリン(重量)、LF°=LF
×R、Fe:鉄(重量)、LF:ラクトフェリン(重
量)、R:ラクトフェリン残存活性率)の関係で存在す
ることを特徴とする鉄分強化チーズ類である。又、本発
明は該鉄分強化チーズ類を製造する方法であって、ナチ
ュラルチーズ類の製造において、鉄剤を型詰工程前まで
の任意の工程で及びラクトフェリン又はラクトフェリン
鉄をホエー排除から型詰前までの任意の工程で添加す
る、前記の鉄分強化チーズ類の製造方法、及び原料混合
工程、加熱・融化工程、冷却工程を包含するプロセスチ
ーズ類の製造において、鉄剤を冷却工程までの任意の工
程で添加し、ラクトフェリン又はラクトフェリン鉄は加
熱融化工程以降で品温75℃以下の任意の段階で添加す
る、前記鉄分強化チーズ類の製造方法である。
調の劣化を防ぎ、かつ鉄分を補給する手段として有効な
チーズ類を得ることができる。このチーズ類は一般のチ
ーズと同様にそのまま又は調理して供卓できると同時
に、一日に必要とされる鉄分を無理なく補給できるとい
う機能を有する。
性を向上させる効果があるという知見は、川上浩らが報
告(Agricultural Biological Chemistry, 52
(4),1988)しており、一般に知られている。該
報告によれば、ラクトフェリンと鉄の共存により鉄の吸
収率はほぼ100%にも達する可能性があり、例えば無
機鉄の吸収率が高々5〜8%といわれていることを勘案
すれば極めて効率的な鉄の補給方法であるといえる。本
発明では、第1に上記ラクトフェリンの活性を維持する
ことを目的とする。ここに活性とは鉄の吸収性を促進す
る程度をラクトフェリン自体の変性度合を鉄の結合量m
g/100gで表わした値をいうが、本発明では便宜
上、残存活性、即ち本来的に未変性ラクトフェリンが持
つ活性を100%とし、鉄の吸収性促進の効果を全く失
ったものを0%として表す。活性の測定は補体結合法で
実施できるが、本発明においては日本生化学会編・続生
化学実験講座5・50−57ページのMayer 変法に準拠
して活性を測定し、未変性ラクトフェリンの活性を10
0%とし残存活性として表示する。
る上での問題点としては、次のものを挙げることができ
る。
0の糖蛋白質であり、1分子当り2個の鉄結合部位を有
し、変性しないかぎりその結合反応は可逆的であること
が知られている。ラクトフェリンの鉄結合部位に鉄が結
合したものはラクトフェリン鉄(又は鉄飽和型ラクトフ
ェリン)といわれる。即ち、1分子当り2個の鉄原子が
結合している。ラクトフェリン鉄の形で投与されると鉄
の吸収は極めて高くなる。しかし、これでは1分子当り
の鉄含有量は少なく、約0.143重量%(理論値)で
ある。ラクトフェリン鉄は、鉄含有量が少ないため、鉄
補給食品として用いるには量的限界がある。しかし、飲
料等において更に鉄を添加していけばラクトフェリンは
安定に鉄イオンを保持できなくなるため、風味等が劣化
する。又、ラクトフェリンは糖蛋白質であるので、食品
素材に大量に添加すれば、風味、テキスチャー、色調を
損なうため、ラクトフェリンの添加量も簡単には増加で
きない。飲料の場合は摂取量が比較的多く、ラクトフェ
リン鉄のみを添加しても必要な鉄分を補給することが可
能であるが、チーズ等の固形食品においては摂取量が飲
料に比べ少ないため、必要量の鉄を補給することは困難
である。
容易に溶解するが、液体状、流動状、あるいは粉状食品
はともかく、均一組織から成る固形状食品においては、
均一混合化は容易ではない。又、加熱処理工程が介在す
る製造方法においては、ラクトフェリンの失活の問題が
あり、ラクトフェリン混入のタイミングは重要である。
チーズ類の場合は、製造後にラクトフェリンを混入しよ
うとすればチーズ組織を破壊するおそれがあり、又、プ
ロセスチーズにおいては加熱・溶融工程があり、事前に
混入しておくことはできない。更に、ナチュラルチーズ
においてはホエー抜き等の工程があり、ラクトフェリン
は可溶性であるため流出によるロスが大きくなる可能性
がある。又、プロセスチーズにおいては溶融塩の影響も
考えられた。
ェリン及び鉄はそれぞれ別個に投与されたと同様の鉄吸
収性の改良効果を奏するかどうか未知であった。又、チ
ーズにおけるラクトフェリンと鉄の有効な添加量比はど
の程度かも未知であった。
が相互に影響された構造を形成し得るか否か未知であっ
た。即ち、鉄がラクトフェリンに結合し鉄−ラクトフェ
リンという構造をチーズ組織中で形成し、鉄による風味
劣化、着色等の弊害を緩和し得るか否か未知であった。
も熟成が進み、乳蛋白の低分子量化、pHの低下等の変
化が起るが、ラクトフェリンの安定性は確保できるか未
知であった。プロセスチーズにおいても保存中の安定性
は同様に未知であった。
クトフェリンと鉄〜チーズとの関係を鋭意研究の結果、
本発明のチーズ類を完成した。
は、各種ナチュラルチーズ、プロセスチーズ等のチーズ
または、チーズに他の食品素材を添加したチーズ様食品
等を意味する。チーズとしては硬質、半硬質の他、軟質
チーズも対象となり、含水量や硬さは問わない。
は、未変性のラクトフェリンであれば由来を問わず、又
どのような方法で得られたものでもよい。例えば、ラク
トフェリンの分離、精製方法として、イオン交換樹脂を
用いる方法(Gordon et al.,Biochim. Biophys. Acta,
60:410〜411,1962)、ヘパリンアフィ
ニテイクロマトグラフィを用いる方法(Blockberg et a
l., FEBS Lett., 109:180,1980)、抗ラク
トフェリンモノクローナル抗体固定化カラムを用いる方
法(特開昭61−145200号公報)、或いは、硫酸
エステル化した担体を用いる方法(特開昭63−255
300号公報)等を挙げることができる。
(前述補体結合法で測定)の低下のないものをいう。
又、加工処理後のラクトフェリンの残存活性としては7
0%〜100%程度のものであればよいといえるが、残
存活性がこれより低くとも添加量を増すことによって実
施は可能である。換言すれば、活性があるということは
鉄を結合する能力を有していることである。鉄の結合と
は、ラクトフェリンの分子中に鉄イオンを取り込みラク
トフェリン鉄となることのみならず、生体内において鉄
をキレートすることをいう。後者の生体内における鉄の
キレート化は、鉄の可溶化ということができ、ラクトフ
ェリンのこの能力のため鉄の吸収性が向上する。キレー
トの構造についてははっきりしていない。本発明者らは
活性があれば鉄の可溶化能を有していることをすでに見
い出しており、本発明においても、ラクトフェリンの残
存活性をもって鉄の可溶化能の指標としている。
するとは、ラクトフェリン鉄として存在することを含
む。ラクトフェリン鉄はラクトフェリン1分子中に鉄原
子2個が結合したものであるが、この結合した鉄は、生
体内での吸収に特に優れている。ラクトフェリン鉄はラ
クトフェリンから容易に公知の技術に基づき調製でき
る。例えば、ラクトフェリン溶液に塩化第2鉄を添加し
ラクトフェリン鉄とした後、脱塩すればよい。ラクトフ
ェリン鉄もラクトフェリンと同様の分子構造を有するの
で、ラクトフェリンと同様に用いることができる。
状等で分散しているのではなく溶解した状態がよい。ラ
クトフェリンは溶解すると透明となり(若干茶褐色の透
明)、チーズ組織と一体化するので、違和感はない。
又、溶解していると共存する鉄イオンとの反応性が高く
なるので、生体内における鉄の可溶化能の効率も向上さ
せ得る。
が、チーズ組織中の鉄の存在形態としては特に限定はな
い。但し、好ましくはイオン性の鉄であるとよい。又、
鉄の存在による風味劣化、着色等の弊害を低減するため
には、鉄は有機態で存在しているとよく、更には、チー
ズ中の乳蛋白に結合した形態がよい。鉄はチーズ中の乳
蛋白に結合し易い性質を有する。結合した鉄は、遊離の
鉄に比べ安定で、風味、色調あるいは油脂酸化等におけ
る悪影響をマスキングし得る。反面、乳蛋白に結合した
鉄は3価になっており、一方、人体で吸収される鉄は2
価であるため、はたして鉄−乳蛋白が人体内で充分吸収
されるか疑問であるが、特開昭63−52839号公報
にもみられるように、チーズに添加された有機態の鉄
は、吸収率は別にして充分に体内吸収されていることが
判っている。更に、溶解されたラクトフェリンがチーズ
中に存在していれば、生体内における鉄の吸収性を飛躍
的に向上させることができる。チーズ組織中における鉄
とラクトフェリンが相互にどのような存在形態をとって
いるかはっきりしない。なお、生体内におけるラクトフ
ェリンの鉄可溶化能のみを期待するのであれば、チーズ
中ではラクトフェリンと鉄をそれぞれ別個に、例えば微
粉状で存在させてもよい。但し、鉄の吸収性は上述、イ
オン性とした態様に比べ、低くなる。
ラクトフェリン(LF)は次の関係式を満たすものであ
る。
る値)であり、前述した方法により測定されるものであ
る。LF×Rは有効ラクトフェリンLF°である。Rが
1の場合、鉄の存在量はラクトフェリンに対し1.43
×10-3以上となる。1.43×10-3は、ラクトフェ
リンが鉄飽和型となるのに要する鉄の量比であり、ラク
トフェリンが多くても何ら有効的作用はしない。一方、
上限は特に限定されないが、ラクトフェリンの鉄可溶化
能がラクトフェリン1に対し鉄1/10であることを考
慮し、生体内での鉄の効率的吸収を実現するため、好ま
しくは Fe/(LF×R)=1.43×10-3〜1 である。即ち、Rが1の場合、鉄の存在量はラクトフェ
リンに対し1.43×10-3〜1となる。但し、鉄を上
記範囲を越えて添加しても、ラクトフェリンが共存して
いれば、その分だけ鉄の吸収性は向上するので本質的問
題はない。
添加する態様では許容できなかった範囲である。即ち、
液体においてはラクトフェリンは鉄をキレートし安定化
するものの、キレートできる量が極めて少なく、高々1
wt%以下であり、それ以上の鉄の添加は食品の嗜好性を
考慮すれば実用上問題がある。一方、チーズにおいては
鉄を安定化させる乳蛋白があるため、前述した通り鉄−
乳蛋白の構造を形成することにより、比較的高含量にお
いても鉄添加の弊害が抑制される。従って、鉄とラクト
フェリンの配合比は生体内吸収の見地から設計すること
ができ、鉄強化チーズとしての意義を没却することがな
い。更に、液体の場合と異なりラクトフェリンが鉄−乳
蛋白の構造に関与し、鉄添加の弊害を更に軽減すること
ができる。
率が100%近くになるという効果は、ラクトフェリン
の残存活性が100%のときに発揮されるのが原則であ
り、例えば残存活性が50%のときに鉄の吸収率がどの
ように変化するかははっきりしないが、便宜上、残存活
性が100%のある量のラクトフェリンと、残存活性5
0%の2倍量のラクトフェリンとは、結果的にほぼ同様
の鉄吸収促進効果を奏するとする原則を採用する。従っ
て、ラクトフェリンの残存活性を一つの指標とし、チー
ズ類製造工程中における処理条件等を検討すれば足り
る。この観点から、上記関係式中RをLF(ラクトフェ
リン)に剰じ有効ラクトフェリンLF°としている。
ば必要なラクトフェリン量が増加し、相対的に鉄の量が
減少するので効率的な鉄強化が実施できない。又、活性
が下がりすぎれば鉄の可溶化能は質的に劣化する可能性
がある。従って、本発明においては、好ましい残存活性
は50%以上であるとよい。通常は50〜80%程度で
ある。一方、残存活性が100%が理想ではあるもの
の、これを実現しようとすれば高度に制御された製造工
程が必要となり、又、加熱処理が一切不可能となるの
で、ラクトフェリンの均一混合が困難となり実現的でな
い。製造方法は後述するが、プロセスチーズにおいては
溶融状態から冷却し、完全に冷却が終了する前に、即
ち、まだ流動性がある段階でラクトフェリンを添加しな
いと均一に溶解状態でラクトフェリンを混入できないと
いう事情があり、流動性が残る温度としては通常約60
℃以上であるので、ラクトフェリンの熱安定性を考慮す
れば、残存活性100%を維持することは有効とは言え
ない。
人1日当りの鉄排泄量は1.0mgであることを考慮し
て、好ましくは5×10-4wt%以上である。即ちチーズ
類100g当り0.5mg以上の鉄分補給が可能である。
1日に食するチーズ量を30gとすれば0.0033wt
%の鉄で1mgを摂取できる。一定吸収量を確保するため
に配合し得る鉄の上限値は、本発明においては鉄の吸収
性が高いことから、従来技術に比べ大幅に改良されてい
るが、色調を損わず異味、異臭がなく、一般チーズとし
て供卓可能な鉄分強化チーズという前提から1.01×
10-2wt%以下が良いといえる。更に好ましくは9.0
×10-3wt%以下である。但し、同じ鉄の配合量でも従
来のもの、例えば無機態の鉄と比べ、鉄の吸収性は極め
て高く、ほぼ100%であるので、無機態の鉄の5〜8
%の吸収率と比べ12.5〜20倍の吸収率であり、従
って同一の吸収量を得るには5〜8%の添加量で済むこ
とになる。このことからも鉄添加の弊害を著しく低減す
ることが可能となることが判る。
に微量含まれている鉄分、もしくはチーズの製造過程で
使用するステンレス釜等から移行する微量の鉄分に由来
するものであって、それは極めて微量であり、Feとし
て高々0.0001wt%である。又、チーズ中にはラク
トフェリンはほとんど存在しない。生乳中のラクトフェ
リン含量は0.002〜0.035wt%であるが、チー
ズ製造工程中、ホエーに移行するためチーズ中にはほと
んど残存しないからであり、残存活性が1だとしても、
添加した鉄を可溶化する程の量は存在していない。
チーズ製造後のラクトフェリンの安定性に優れている。
製造後、数週間たっても残存活性はほとんど変化しな
い。ラクトフェリンがチーズ組織中に取り込まれ安定化
したものと考えられるが、従来技術では予想し得なかっ
た効果である。
について述べる。まず、ナチュラルチーズ類の製造方法
としては、ナチュラルチーズ類の製造において、鉄剤を
型詰工程前までの任意の工程で及びラクトフェリン又は
ラクトフェリン鉄をホエー排除後、型詰前までの任意の
工程で添加する製造方法により実施することができる。
態、有機態の鉄化合物又は鉄そのものであるが、鉄その
ものは吸収性が低い。鉄剤としては例えば、鉄、クエン
酸第一鉄ナトリウム、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、クエン
酸鉄アンモニウム、乳酸鉄、クエン酸鉄、ピロリン酸第
一鉄又は第二鉄などである。
は不可欠ではないが、鉄強化の目的からすれば鉄剤を添
加するのが好ましい。
以下のものが知られている。 原料乳処理工程:原料
乳を殺菌後冷却する。 乳酸発酵工程:チーズの種類
に応じ所望の乳酸菌スターターを添加し乳酸発酵を行
う。 凝固工程:塩化カルシウム、レンネットを添加
し乳を凝固させカードを形成させる。 カッテング工
程:チーズの種類に応じ所望の大きさにカードを裁断し
カード粒とする。 クッキング工程:加熱するととも
にカード粒から排出されるホエーを抜く。通常3回に分
けて行う。 加塩工程:ホエーを排出したカード粒に塩を添加し
所定の塩分に調整する。 型詰工程:ホエーを排出し
収縮したカードを粉砕し、所望の型に詰め必要な圧力を
かけて圧搾しチーズを成型する。 熟成工程:以上の
工程で得られたグリーンチーズ(生チーズ)を所定条件
で熟成させ、チーズ特有の風味、食感を付与する。上記
一連の工程は、いくつかの変法も知られているが、永年
のチーズ製造の過程でチーズの種類によりほぼ決まって
いる。
詰工程前までの任意の工程で添加する。鉄と乳蛋白の安
定な結合を促進し、均一に分散させればよいからであ
る。鉄は前述したように3価の鉄として乳蛋白と結合す
れば、例えば上述クッキング工程、マッティング工程等
においてホエーを排出する際、カード粒中に移行しホエ
ーとともに排出されることを防止できる。この過程にお
ける鉄の損失は5〜15%程度であるので、この分を鉄
剤の添加段階で予め補充しておくとよい。例えば、 Fe′/Fe=1.05〜1.18 (Fe′:鉄添加量(重量)、Fe:製品中の鉄存在量
(重量))とするとよい。
鉄は加塩工程で添加するとよい。ラクトフェリンは水可
溶性なので、ホエー排出が多い段階で添加すれば損失が
大きくなる。又、型詰工程で添加しても均一混合が困難
でかつラクトフェリンを完全に溶解して混入することが
困難なので、これらの点から加塩工程で添加し、均一混
合するのがよい。この工程におけるラクトフェリンの損
失を計算すると、自然に生じ得る活性低下は2〜8%、
添加後のホエー排出による損失は15〜25%程度に抑
えることができる。従って、これらの損失をはじめの添
加時に補充しておくとよい。例えば、 LF′/LF°=1.16〜1.44 (LF′:ラクトフェリン添加量(重合)、LF°:製
品中のラクトフェリン有効存在量(重量))とするとよ
い。
に取扱うことができ、鉄剤とラクトフェリンはそれぞれ
独立に添加するが、同時に添加してもよい。
て述べる。即ち、原料混合工程、加熱・融化工程、冷却
工程を包含するプロセスチーズ類の製造において、鉄剤
を冷却工程までの任意の工程で添加し、ラクトフェリン
又はラクトフェリン鉄は、加熱・融化工程以降で品温7
5℃以下の任意の段階で、添加する製造方法である。
のチーズを使用することができ、ナチュラルチーズを使
用するときは未熟成のものは勿論、熟成の進んだチーズ
も原料とすることができる。例えば、ゴーダチーズ、チ
ェダーチーズ、エメンタールチーズ、クリームチーズ等
を単独または、混合して用いてもよい。また、添加する
食品素材としては、食用に適するものであれば、その種
類を問わない。
的立体構造が破壊されて、生理的機能が損なわれ、鉄を
キレート結合する能力も失うに至る。一方、チーズの融
化は70℃以上でおこなわれるが、殺菌を考慮すると8
0℃以上での融化が好ましい。しかし、チーズにラクト
フェリンを添加して融化殺菌した場合、ミックス温度が
80℃を越えると、ラクトフェリンは熱で変性しそのほ
とんどが失活してしまうのである。従って、加熱・溶融
工程ではラクトフェリンを添加できない。ラクトフェリ
ンの熱耐性と混合の効率との関係から、品温75℃以下
に冷却された段階でラクトフェリンを添加すると残存活
性を50%以上とすることができ、更に、ラクトフェリ
ンの混合も充分にできることが判った。残存活性と品温
との関係を調べてみると直線関係ではなく、変形S字状
をなす。即ち、75℃と80℃の間ではラクトフェリン
の失活率が高い。一方、プロセスチーズの種類により異
なるが、冷却工程を経てチーズは固形化するため、固形
化した後にラクトフェリンを添加するとチーズ組織を破
壊することになる。ラクトフェリンは60℃以下の温度
では相当安定だが、一般のプロセスチーズ類では60℃
程度に冷却されると硬さが増して流動性がなくなり、任
意の形状への充填が困難となる。従って、この温度まで
冷却されないうちに添加するのが好ましい。但し、ソフ
トチーズであれば冷却後も半流動性を呈するので、冷却
後にラクトフェリンを添加してもよい。冷却温度75℃
以下でラクトフェリンを添加後、60℃以下、即ちラク
トフェリンが安定な温度まで冷却するに要する時間は通
常、約5〜15分間である。チーズ組織を破壊すること
なく添加されたラクトフェリンはチーズ組織中に分散、
溶解し安定化する。ラクトフェリンの自然に生じる残存
活性減少及び冷却工程中に添加されることによる失活率
を考慮し、残存活性は50%〜70%程度といえる。従
って、ラクトフェリン添加時には予め損失分を補うべ
く、添加するとよい。例えば、 LF″/LF°=1.4〜2 (LF″:ラクトフェリン添加量(重量)、LF°:製
品中のラクトフェリン有効存在量(重量))ラクトフェ
リン鉄も同様である。
施することができるが、この場合は冷却工程までの段階
で添加するとよい。鉄剤とラクトフェリンは独立に添加
するが、同時であってもよい。鉄は、この場合、損失が
ほとんどない。例えば、 Fe′/Fe=1 (Fe′:鉄添加量(重量)、Fe:製品中の鉄存在量
(重量))でよい。又、溶融塩の添加は鉄剤、ラクトフ
ェリンとは独立に行うことができる。
より殺菌を含む)工程をすべて75℃以下で実施すれ
ば、ラクトフェリンはいつでも添加できる。しかし、6
0℃を越える温度中に滞留するのは好ましくないため、
上記工程後、冷却工程中であって固化が生じていない段
階で添加するのがよい。
例1 鉄分強化プロセスチーズを製造した。鉄分の補給量はチ
ーズ30gで1mgとし、又ラクトフェリンの残存活性は
60%であると想定した。従って、以下において、鉄分
を0.2g(=Fe″)添加し、これは流出しないので
そのままチーズ中に残存し、又ラクトフェリンを5.5
g(=LF″)添加し、これは流出がないのでそのまま
チーズ中に残存するとした。よって一応の目安として、 Fe″/Fe=1 LF″/LF°(=LF×R)=1.7 の条件を目標に実施した。
2.5kgを粉砕して、ジャケット付きの乳化機に投入
し、これにポリリン酸ナトリウム71g、ピロリン酸ナ
トリウム29g、クエン酸ナトリウム20gを加え、さ
らに鉄剤としてクエン酸第1鉄ナトリウム(鉄分10%
含有)を2g(Fe″=Fe=0.2g、流出損な
し)、水800gを添加した後攪拌しながら表1に示す
融化温度まで加熱した。次に、ラクトフェリン(Alafar
m 社製,bovin ラクトフェリン)5.5g(LF″=L
F=5.5g、流出損なし)を加え、更に攪拌して均一
に混合し融化チーズを得た。得られたチーズはポリエチ
レンビニール袋に充填し、厚さ10〜13mmに成形し5
℃の冷蔵庫で冷却した。冷却工程でラクトフェリンを添
加後60℃以下の温度まで下がるのに要した時間も表1
に示した。得られたチーズのラクトフェリン残存活性を
測定した結果を表1に示す。
0%以上であった。又、融化温度75℃以下で得られた
チーズは外観、風味、味覚とも何ら問題のない美味しい
チーズであった。この場合は鉄分の損失はなく、又ラク
トフェリンの流出もほとんどないので、鉄分量は3.4
mg/100g(0.0034wt%)で添加量から計算し
た鉄とラクトフェリンの量比は ・70℃: Fe/LF°×100=2×0.1/(5.5×0.651)×100 =5.6 ・75℃: Fe/LF°×100=2×0.1/(5.5×0.52)×100 =7.0 であり、鉄の優れた体内吸収が期待された。尚、製品か
ら算出した値は、Fe″/Fe=1、LF″/LF°=
1.5(70℃)、1.9(75℃)であった。実施例
2 実施例1と同様の要領でプロセスチーズを製造した。但
し、融化温度は90℃までとし、ラクトフェリンは75
℃に冷却された時点で添加した。得られたチーズは22
5gのブロック状に成形充填し、5℃の冷蔵庫で冷却し
た。別に、ラクトフェリンの添加を70℃に冷却した時
点で行った以外は同様にしてブロック状のチーズを製造
し、5℃の冷蔵庫で冷却した。
2週間保存し、経時的にラクトフェリンの残存活性を測
定した。
5℃添加品のいずれも保存12週間のラクトフェリンの
残存活性は45%以上を維持しており、鉄可溶化能は充
分残っていると判断された。
ることなく、良好であった。
チーズ30gを食べた時に鉄1mgを摂取できる量とし、
鉄剤としてクエン酸第1鉄ナトリウムを用いた。
下率を5%、添加後のホエー排出による損耗率を20%
とし、クエン酸第1鉄ナトリウムは鉄分が3価の鉄とし
て乳蛋白と結合した状態でそのほとんどがカードに移行
することから、工程中の損耗を10%としてそれぞれ減
少見込み分を増量して添加量を決めた。よって、一応の
目安として Fe′/Fe=1.1 LF′/LF°=1.32 の条件を目標に実施した。
75℃で15分間殺菌し、30℃に冷却した。この殺菌
原料乳にクエン酸第1鉄ナトリウムを3.6g添加・混
合して溶解した。この乳にスターター(BD−01クリ
スチャンハンセン社)を0.8%添加し、次いでレンネ
ットを0.003%添加して乳を凝固させ、ホエーを排
除して11.5kgのカードを得た。
1.5%)およびラクトフェリン4.1gの混合品を添
加し、均一に混ぜ合わせた後、型詰めをしてナチュラル
チーズ9.5kgを得た。
は常法にしたがっておこなった。
mg/100g(0.0034wt%)であり、また、補体
結合反応を利用した免疫学的方法により測定したラクト
フェリン残存活性は添加したラクトフェリン重量基準で
82%(LF′/LF°=1.22)で充分な効果量が
認められた。更に、風味や色沢に問題はなく良好であっ
た。鉄とラクトフェリンの量比は Fe/LF°×100=9.6 であり、鉄の優れた体内吸収が期待された。尚、製品か
ら算出した値は Fe′/Fe=1.11 LF′/LF°=1.22 であった。実施例4 鉄剤とラクトフェリンを併用した本発明品とラクトフェ
リンを添加しない鉄剤添加のみのものとを調製し、その
風味および色調を評価した。
クトフェリンの添加は次のようにした。鉄剤はクエン酸
第1鉄ナトリウムを用い、吸収される量がチーズ30g
当り、0.3mg、0.6mg、1mg、1.2mgになるよう
に鉄剤を添加した。本発明のようにラクトフェリンを用
いた場合は、吸収率は殆ど1と考えられるが、ラクトフ
ェリンを用いず鉄剤のみのときは、吸収率が5〜8%と
いわれている。このときの吸収率が仮りに8%とすると
鉄剤の添加量は本発明のラクトフェリン併用品の12.
5倍量を添加しなければならないことになる。上記のよ
うにして調製した本発明品と従来品の風味および色調の
評価結果を表3に示す。
味及び色調の不適のものはなかったのに対し、従来品は
鉄錆くさく、風味、色調が悪く、商品にできなかった。
ンをそれぞれ所定量含有されることにより、鉄添加に伴
う風味、色調等の劣化を防ぎ、かつ鉄の吸収率が高い鉄
分強化チーズを実現することができる。本チーズはプロ
セスチーズ、ナチュラルチーズあるいはチーズ様フード
のいずれでもよく、一般のチーズ類と同様に供卓し、食
することができ、無理なく鉄分を補給することができる
機能的チーズとして非常に有用である。
Claims (6)
- 【請求項1】 チーズ組織中に添加されたラクトフェリ
ンと鉄が、 Fe/LF°≧1.43×10-3 (LF°:有効ラクトフェリン(重量)、LF°=LF
×R、Fe:鉄(重量)、LF:ラクトフェリン(重
量)、R:ラクトフェリン残存活性率)の関係で存在す
ることを特徴とする鉄分強化チーズ類。 - 【請求項2】 Fe/LF°=1.43×10-3〜1で
ある請求項1に記載の鉄分強化チーズ類。 - 【請求項3】 鉄の存在量が5×10-4〜1.01×1
0-2重量%である請求項1に記載の鉄分強化チーズ類。 - 【請求項4】 ナチュラルチーズ類の製造において、鉄
剤を型詰工程前までの任意の工程で及びラクトフェリン
又はラクトフェリン鉄をホエー排除後、型詰前までの任
意の工程で添加する、請求項1に記載の鉄分強化チーズ
類の製造方法。 - 【請求項5】 原料混合工程、加熱・融化工程、冷却工
程を包含するプロセスチーズ類の製造において、鉄剤を
冷却工程までの任意の工程で添加し、ラクトフェリン又
はラクトフェリン鉄は加熱・融化工程以降で品温75℃
以下の任意の段階で添加する、請求項1に記載の鉄分強
化チーズ類の製造方法。 - 【請求項6】 原料混合工程、加熱・融化工程、冷却工
程を包含するプロセスチーズ類の製造において、加熱・
融化工程を75℃以下で実施し、鉄剤及びラクトフェリ
ン又はラクトフェリン鉄を任意の工程で添加する、請求
項1に記載の鉄分強化チーズ類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3089328A JP2977633B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | 鉄分強化チーズ類及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3089328A JP2977633B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | 鉄分強化チーズ類及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04304844A JPH04304844A (ja) | 1992-10-28 |
JP2977633B2 true JP2977633B2 (ja) | 1999-11-15 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3089328A Expired - Fee Related JP2977633B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | 鉄分強化チーズ類及びその製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2977633B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
CN101340818B (zh) * | 2005-12-21 | 2012-10-10 | 株式会社明治 | 加工干酪类及其制备方法 |
-
1991
- 1991-03-29 JP JP3089328A patent/JP2977633B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH04304844A (ja) | 1992-10-28 |
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