JP2977463B2 - 衛星・移動体通信系受信装置 - Google Patents
衛星・移動体通信系受信装置Info
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- JP2977463B2 JP2977463B2 JP7072707A JP7270795A JP2977463B2 JP 2977463 B2 JP2977463 B2 JP 2977463B2 JP 7072707 A JP7072707 A JP 7072707A JP 7270795 A JP7270795 A JP 7270795A JP 2977463 B2 JP2977463 B2 JP 2977463B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衛星からの、搬送波の
周波数または位相が通信せんとする信号によって変調さ
れている態様を有する被変調搬送波信号の電波を、移動
体上で受信し、その衛星からの被変調搬送波信号の電波
にもとずく被変調搬送波信号を出力する、移動体上に搭
載される衛星・移動体通信系受信装置に関する。
周波数または位相が通信せんとする信号によって変調さ
れている態様を有する被変調搬送波信号の電波を、移動
体上で受信し、その衛星からの被変調搬送波信号の電波
にもとずく被変調搬送波信号を出力する、移動体上に搭
載される衛星・移動体通信系受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図3を伴って次に述べる移動体通
信系受信装置が提案されている。
信系受信装置が提案されている。
【0003】すなわち、衛星からの、搬送波の周波数ま
たは位相が通信せんとする信号によって変調されている
態様を有する被変調搬送波信号の電波を、受波する複数
m個のアンテナ素子A1 、A2 ………Am を有する。
たは位相が通信せんとする信号によって変調されている
態様を有する被変調搬送波信号の電波を、受波する複数
m個のアンテナ素子A1 、A2 ………Am を有する。
【0004】この場合、複数m個のアンテナ素子A1 、
A2 ………Am は、ともに移動体上に、アレイアンテナ
AAを構成するように、適当な間隔を保って配列されて
いる。
A2 ………Am は、ともに移動体上に、アレイアンテナ
AAを構成するように、適当な間隔を保って配列されて
いる。
【0005】また、複数m個のアンテナ素子A1 、A2
………Am からそれぞれ複数m個のアンテナ素子A1 、
A2 ………Am の出力として出力される、それらがそれ
ぞれ受波した被変調搬送波信号の電波にもとずく複数m
個の被変調搬送波信号SA1 、SA2 ………SAm を入
力し、それらの搬送波の位相をそれぞれ移相させる複数
m個のそれ自体公知の可変移相器P1 、P2 ………Pm
を有する。
………Am からそれぞれ複数m個のアンテナ素子A1 、
A2 ………Am の出力として出力される、それらがそれ
ぞれ受波した被変調搬送波信号の電波にもとずく複数m
個の被変調搬送波信号SA1 、SA2 ………SAm を入
力し、それらの搬送波の位相をそれぞれ移相させる複数
m個のそれ自体公知の可変移相器P1 、P2 ………Pm
を有する。
【0006】さらに、複数m個の可変移相器P1 、P2
………Pm からそれぞれ出力される複数m個の被変調搬
送波信号SP1 、SP2 ………SPm を入力し、それら
の合成された信号を、合成被変調搬送波信号SMとして
出力する合成回路Mを有する。
………Pm からそれぞれ出力される複数m個の被変調搬
送波信号SP1 、SP2 ………SPm を入力し、それら
の合成された信号を、合成被変調搬送波信号SMとして
出力する合成回路Mを有する。
【0007】また、複数m個の可変移相器P1 、P2 …
……Pm からそれぞれ出力される複数m個の被変調搬送
波信号SP1 、SP2 ………SPm をそれぞれ入力し且
つ合成回路Mから出力される合成被変調搬送波信号SM
をともに入力し、複数m個の可変移相器P1 、P2 ……
…Pm からそれぞれ出力される複数m個の被変調搬送波
信号SP1 、SP2 ………SPm の搬送波の位相のそれ
ぞれと、合成回路Mから出力される合成被変調搬送波信
号SMの搬送波の位相との差を、複数m個の位相差検出
信号SC1 、SC2 ………SCm としてそれぞれ検出
し、それら複数m個の位相差検出信号SC1 、SC2 …
……SCm をそれぞれ出力する複数m個の位相差検出回
路C1 、C2 ………Cm を有する。
……Pm からそれぞれ出力される複数m個の被変調搬送
波信号SP1 、SP2 ………SPm をそれぞれ入力し且
つ合成回路Mから出力される合成被変調搬送波信号SM
をともに入力し、複数m個の可変移相器P1 、P2 ……
…Pm からそれぞれ出力される複数m個の被変調搬送波
信号SP1 、SP2 ………SPm の搬送波の位相のそれ
ぞれと、合成回路Mから出力される合成被変調搬送波信
号SMの搬送波の位相との差を、複数m個の位相差検出
信号SC1 、SC2 ………SCm としてそれぞれ検出
し、それら複数m個の位相差検出信号SC1 、SC2 …
……SCm をそれぞれ出力する複数m個の位相差検出回
路C1 、C2 ………Cm を有する。
【0008】さらに、複数m個の位相差検出回路C1 、
C2 ………Cm からそれぞれ出力される複数m個の位相
差検出信号SC1 、SC2 ………SCm を入力し、それ
らにもとずき、複数m個の可変移相器制御信号SH1 、
SH2 ………SHm を生成し、それら複数m個の可変移
相器制御信号SH1 、SH2 ………SHm を、複数m個
の可変移相器P1 、P2 ………Pm にそれぞれ出力する
可変移相器制御信号生成回路Hを有する。
C2 ………Cm からそれぞれ出力される複数m個の位相
差検出信号SC1 、SC2 ………SCm を入力し、それ
らにもとずき、複数m個の可変移相器制御信号SH1 、
SH2 ………SHm を生成し、それら複数m個の可変移
相器制御信号SH1 、SH2 ………SHm を、複数m個
の可変移相器P1 、P2 ………Pm にそれぞれ出力する
可変移相器制御信号生成回路Hを有する。
【0009】この場合、可変移相器制御信号生成回路H
は、複数m個の位相差検出信号SC1 、SC2 、………
SCm をそれぞれ入力し、それら複数m個の位相差検出
信号SC1 、SC2 、………SCm から、それらにそれ
ぞれ伴っている雑音の除去している複数m個の信号を、
複数m個の可変移相器制御信号SH1 、SH2 、………
SHm にそれぞれなる信号として生成する複数m個の低
域フィルタF1 、F2、………Fm を有する。なお、複
数m個の可変移相器制御信号SH1 、SH2 ………SH
m は、それらを複数m個の可変移相器P1 、P2 ………
Pm にそれぞれ出力させることによって、複数m個の可
変移相器P1 、P2 ………Pm における、それらにそれ
ぞれ入力される複数m個の被変調搬送波信号SA1 、S
A2 ………SAm の搬送波の位相に対する移相量を、複
数m個の位相差検出回路C1 、C2 ………Cm からそれ
ぞれ出力される複数m個の位相差検出信号SC1 、SC
2………SCm が互に等しい予定の値、例えば零値にな
るようにそれぞれ制御させる信号として生成されてい
る。
は、複数m個の位相差検出信号SC1 、SC2 、………
SCm をそれぞれ入力し、それら複数m個の位相差検出
信号SC1 、SC2 、………SCm から、それらにそれ
ぞれ伴っている雑音の除去している複数m個の信号を、
複数m個の可変移相器制御信号SH1 、SH2 、………
SHm にそれぞれなる信号として生成する複数m個の低
域フィルタF1 、F2、………Fm を有する。なお、複
数m個の可変移相器制御信号SH1 、SH2 ………SH
m は、それらを複数m個の可変移相器P1 、P2 ………
Pm にそれぞれ出力させることによって、複数m個の可
変移相器P1 、P2 ………Pm における、それらにそれ
ぞれ入力される複数m個の被変調搬送波信号SA1 、S
A2 ………SAm の搬送波の位相に対する移相量を、複
数m個の位相差検出回路C1 、C2 ………Cm からそれ
ぞれ出力される複数m個の位相差検出信号SC1 、SC
2………SCm が互に等しい予定の値、例えば零値にな
るようにそれぞれ制御させる信号として生成されてい
る。
【0010】以上が、従来の衛星・移動体通信系受信装
置の構成である。
置の構成である。
【0011】このような構成を有する従来の衛星・移動
体通信系受信装置によれば、それを、移動体上に搭載
し、そして、移動体が停止している状態で、複数m個の
アンテナ素子A1 〜Am の全てが、衛星からの被変調搬
送波信号の電波を直接的に最適状態またはそれに近い状
態で受波している、という状態において、複数m個の可
変移相器P1 、P2 ………Pm における、それらがそれ
ぞれ入力する複数m個のアンテナ素子A1 、A2 ………
Am からそれぞれ出力される複数のm個の被変調搬送波
信号SA1 、SA2 ………SAm の搬送波の位相に対す
る移相量を、複数m個の位相差検出回路C1 、C2 ……
…Cm からそれぞれ出力される複数m個の位相差検出信
号SC1 、SC2 ………SCm が、互に等しい予定の
値、例えば零値またはその近傍になるように、予め設定
して使用すれば、複数m個の可変移相器P1 、P2 ……
…Pm からそれぞれ出力される複数m個の被変調搬送波
信号SP1 、SP2 ………SPm の搬送波の位相のそれ
ぞれと、それら複数m個の被変調搬送波信号SP1 、S
P2 ………SPm の合成された合成被変調搬送波信号S
Mの搬送波の位相との差が、複数m個の位相差検出回路
C1 、C2 ………Cm によってそれぞれ複数m個の位相
差検出信号SC1 、SC2 ………SCm としてそれぞれ
検出され、そして、それら複数m個の位相差検出信号S
C1 、SC2 ………SCm にもとずき、可変移相器制御
信号生成回路Hから出力される複数m個の可変移相器制
御信号SH1 、SH2 ………SHm によって、複数m個
の可変移相器P1 、P2 ………Pm の、それらにそれぞ
れ入力される複数m個の被変調搬送波信号SA1 、SA
2 ………SAm の搬送波の位相に対する移相量が、複数
m個の位相差検出回路C1 、C2 ………Cm からそれぞ
れ出力される複数m個の位相差検出信号SC1 、SC2
………SCm が互に等しい予定の値、例えば零値になる
ように、それぞれ制御される、という合成回路Mに対す
る帰還ル―プが形成されているので、移動体が移動し、
その向きが衛星に対して変化しても、アレイアンテナA
Aの指向方位(移動体上の基準線(向き)からみてい
る)を、衛星からの電波の到来方位に、自動追尾させる
ことができる。
体通信系受信装置によれば、それを、移動体上に搭載
し、そして、移動体が停止している状態で、複数m個の
アンテナ素子A1 〜Am の全てが、衛星からの被変調搬
送波信号の電波を直接的に最適状態またはそれに近い状
態で受波している、という状態において、複数m個の可
変移相器P1 、P2 ………Pm における、それらがそれ
ぞれ入力する複数m個のアンテナ素子A1 、A2 ………
Am からそれぞれ出力される複数のm個の被変調搬送波
信号SA1 、SA2 ………SAm の搬送波の位相に対す
る移相量を、複数m個の位相差検出回路C1 、C2 ……
…Cm からそれぞれ出力される複数m個の位相差検出信
号SC1 、SC2 ………SCm が、互に等しい予定の
値、例えば零値またはその近傍になるように、予め設定
して使用すれば、複数m個の可変移相器P1 、P2 ……
…Pm からそれぞれ出力される複数m個の被変調搬送波
信号SP1 、SP2 ………SPm の搬送波の位相のそれ
ぞれと、それら複数m個の被変調搬送波信号SP1 、S
P2 ………SPm の合成された合成被変調搬送波信号S
Mの搬送波の位相との差が、複数m個の位相差検出回路
C1 、C2 ………Cm によってそれぞれ複数m個の位相
差検出信号SC1 、SC2 ………SCm としてそれぞれ
検出され、そして、それら複数m個の位相差検出信号S
C1 、SC2 ………SCm にもとずき、可変移相器制御
信号生成回路Hから出力される複数m個の可変移相器制
御信号SH1 、SH2 ………SHm によって、複数m個
の可変移相器P1 、P2 ………Pm の、それらにそれぞ
れ入力される複数m個の被変調搬送波信号SA1 、SA
2 ………SAm の搬送波の位相に対する移相量が、複数
m個の位相差検出回路C1 、C2 ………Cm からそれぞ
れ出力される複数m個の位相差検出信号SC1 、SC2
………SCm が互に等しい予定の値、例えば零値になる
ように、それぞれ制御される、という合成回路Mに対す
る帰還ル―プが形成されているので、移動体が移動し、
その向きが衛星に対して変化しても、アレイアンテナA
Aの指向方位(移動体上の基準線(向き)からみてい
る)を、衛星からの電波の到来方位に、自動追尾させる
ことができる。
【0012】また、この場合、複数m個のアンテナ素子
A1 、A2 ………Am から、衛星からの被変調搬送波信
号の電波にもとずく複数m個の被変調搬送波信号SA
1 、SA2 ………SAm がそれぞれ出力され、そして、
それらが、複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm
をそれぞれ通じて、合成回路Mに出力され、そして、そ
の合成回路Mが、それら可変移相器P1 〜Pm から出力
される被変調搬送波信号SP1 〜APm を合成被変調搬
送波信号SMとして合成し、その合成被変調搬送波信号
SMを衛星・移動体通信系受信装置の出力として出力す
るようにしているので、移動体の移動によって、複数m
個のアンテナ素子A1 、A2 ………Am の全てが衛星か
らの被変調搬送波信号の電波を受波できない状態になら
ない限り、複数m個のアンテナ素子A1 〜Am 中の1つ
または複数のアンテナ素子が電波障害物によって瞬時的
に衛星からの被変調搬送波信号の電波を受波できない状
態、すなわち、いわゆる電波の瞬断状態になっても、衛
星からの被変調搬送波信号の電波にもとずく被変調搬送
波信号を、合成回路Mから、衛星・移動体通信系受信装
置の出力として出力させることができる。
A1 、A2 ………Am から、衛星からの被変調搬送波信
号の電波にもとずく複数m個の被変調搬送波信号SA
1 、SA2 ………SAm がそれぞれ出力され、そして、
それらが、複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm
をそれぞれ通じて、合成回路Mに出力され、そして、そ
の合成回路Mが、それら可変移相器P1 〜Pm から出力
される被変調搬送波信号SP1 〜APm を合成被変調搬
送波信号SMとして合成し、その合成被変調搬送波信号
SMを衛星・移動体通信系受信装置の出力として出力す
るようにしているので、移動体の移動によって、複数m
個のアンテナ素子A1 、A2 ………Am の全てが衛星か
らの被変調搬送波信号の電波を受波できない状態になら
ない限り、複数m個のアンテナ素子A1 〜Am 中の1つ
または複数のアンテナ素子が電波障害物によって瞬時的
に衛星からの被変調搬送波信号の電波を受波できない状
態、すなわち、いわゆる電波の瞬断状態になっても、衛
星からの被変調搬送波信号の電波にもとずく被変調搬送
波信号を、合成回路Mから、衛星・移動体通信系受信装
置の出力として出力させることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図3に示す従来の移動
体通信系受信装置の場合、可変移相器制御信号生成回路
Hにおいて、複数m個の低域フィルタF1 、F2 、……
…Fm を用いて、複数m個の位相差検出信号SC1 、S
C2 、………SCm から、それらにそれぞれ伴っている
雑音を除去している複数m個の信号を、複数m個の可変
移相器制御信号SH1 、SH2 、………SHm になる信
号として生成するようにしているので、用いる複数m個
の低域フィルタF1 、F2 、………Fm の帯域幅を狭く
すればするほど、複数m個の可変移相器制御信号SH
1 、SH2 、………SHm を、複数m個の位相差検出信
号SC1 、SC2 、………SCm に伴っている雑音によ
る影響のより少ないものとして得ることができる。
体通信系受信装置の場合、可変移相器制御信号生成回路
Hにおいて、複数m個の低域フィルタF1 、F2 、……
…Fm を用いて、複数m個の位相差検出信号SC1 、S
C2 、………SCm から、それらにそれぞれ伴っている
雑音を除去している複数m個の信号を、複数m個の可変
移相器制御信号SH1 、SH2 、………SHm になる信
号として生成するようにしているので、用いる複数m個
の低域フィルタF1 、F2 、………Fm の帯域幅を狭く
すればするほど、複数m個の可変移相器制御信号SH
1 、SH2 、………SHm を、複数m個の位相差検出信
号SC1 、SC2 、………SCm に伴っている雑音によ
る影響のより少ないものとして得ることができる。
【0014】しかしながら、複数m個の可変移相器P
1 、P2 、………Pm の、複数m個の被変調搬送波信号
SA1 、SA2 、………SAm の搬送波の位相に対する
移相量の最小変化量を小さくするのに一定の限度を有す
ることから、そのように、複数m個の可変移相器P1 、
P2 、………Pm の、複数m個の被変調搬送波信号SA
1 、SA2 、………SAm の搬送波の位相に対する移相
量の最小変化量が比較的大きい場合、アレイアンテナA
Aの指向方位が、移動体の向きの変化によって、衛星か
らの電波の到来方位に対して比較的大きく変化したと
き、複数m個の位相差検出回路C1 、C2 、………Cm
からそれぞれ得られる複数m個の位相差検出信号SC
1 、SC2 、………SCm が不連続に変化するものとし
て得られるので、複数m個の低域フィルタF1 、F2 、
………Fm の帯域幅が狭ければ、このときにそれら複数
m個の低域フィルタF1 、F2 、………Fm から生成さ
れる複数m個の可変移相器制御信号SH1 、SH2 、…
……SHm になる信号としての複数m個の信号が、複数
m個の位相差検出信号SC1 、SC2 、………SCm の
不連続な変化に忠実に変化するものとして得られず、よ
って、これに応じて、可変移相器制御信号生成回路Hで
生成される複数m個の可変移相器制御信号SH1 、SH
2 、………SHm が、適切な制御信号として得られな
い。
1 、P2 、………Pm の、複数m個の被変調搬送波信号
SA1 、SA2 、………SAm の搬送波の位相に対する
移相量の最小変化量を小さくするのに一定の限度を有す
ることから、そのように、複数m個の可変移相器P1 、
P2 、………Pm の、複数m個の被変調搬送波信号SA
1 、SA2 、………SAm の搬送波の位相に対する移相
量の最小変化量が比較的大きい場合、アレイアンテナA
Aの指向方位が、移動体の向きの変化によって、衛星か
らの電波の到来方位に対して比較的大きく変化したと
き、複数m個の位相差検出回路C1 、C2 、………Cm
からそれぞれ得られる複数m個の位相差検出信号SC
1 、SC2 、………SCm が不連続に変化するものとし
て得られるので、複数m個の低域フィルタF1 、F2 、
………Fm の帯域幅が狭ければ、このときにそれら複数
m個の低域フィルタF1 、F2 、………Fm から生成さ
れる複数m個の可変移相器制御信号SH1 、SH2 、…
……SHm になる信号としての複数m個の信号が、複数
m個の位相差検出信号SC1 、SC2 、………SCm の
不連続な変化に忠実に変化するものとして得られず、よ
って、これに応じて、可変移相器制御信号生成回路Hで
生成される複数m個の可変移相器制御信号SH1 、SH
2 、………SHm が、適切な制御信号として得られな
い。
【0015】以上のことから、図3に示す従来の衛星・
移動体通信系受信装置の場合、アレイアンテナAAの指
向方位を衛星からの電波の到来方位に高い追尾性を以っ
て追尾させるのに一定の限度を有する、という欠点を有
していた。
移動体通信系受信装置の場合、アレイアンテナAAの指
向方位を衛星からの電波の到来方位に高い追尾性を以っ
て追尾させるのに一定の限度を有する、という欠点を有
していた。
【0016】よって、本発明は、上述した欠点のない、
新規な衛星・移動体通信系受信装置を提案せんとするも
のである。
新規な衛星・移動体通信系受信装置を提案せんとするも
のである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明による衛星・移動
体通信系受信装置は、図3に示す従来の衛星・移動体通
信系受信装置の場合と同様に、(イ)衛星からの搬送波
の周波数または位相が通信せんとする信号によって変調
されている態様を有する被変調搬送波信号の電波を受波
するアレイアンテナを構成するように配列された複数m
個のアンテナ素子A1 、A2 ………Am と、(ロ)上記
複数m個のアンテナ素子A1 、A2 ………Am からそれ
ぞれ出力される複数m個の第1の被変調搬送波信号また
はそれらにそれぞれもとずく複数m個の第2の被変調搬
送波信号を入力し、それらの搬送波の位相をそれぞれ移
相させる複数m個の可変移相器P1 、P2 ………P
m と、(ハ)上記複数m個の可変移相器P1 、P2 ……
…Pm からそれぞれ出力される複数m個の第3の被変調
搬送波信号またはそれらにそれぞれもとずく複数m個の
第4の被変調搬送波信号の全てまたは一部を入力し、そ
れらの合成された合成被変調搬送波信号を、衛星・移動
体通信系受信装置の出力として出力する合成回路と、
(ニ)上記複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm
からそれぞれ出力される複数m個の第3の被変調搬送波
信号またはそれらにそれぞれもとずく複数m個の第4の
被変調搬送波信号をそれぞれ入力し且つ上記合成回路か
ら出力される合成被変調搬送波信号をともに入力し、上
記複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm からそれ
ぞれ出力される複数m個の第3の被変調搬送波信号また
はそれらにそれぞれもとずく複数m個の第4の被変調搬
送波信号の搬送波の位相のそれぞれと、上記合成回路か
ら出力される合成被変調搬送波信号の搬送波の位相との
差を、複数m個の位相差検出信号としてそれぞれ検出
し、それら複数m個の位相差検出信号をそれぞれ出力す
る複数m個の位相差検出回路C1 、C2 ………Cmと、
(ホ)上記複数m個の位相差検出回路C1 、C2 ………
Cm からそれぞれ出力される複数m個の位相差検出信号
を入力し、それらにもとずき、上記アレイアンテナの指
向方位を表している複数m個の可変移相器制御信号を生
成し、それら複数m個の可変移相器制御信号を、上記複
数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm にそれぞれ出
力する可変移相器制御信号生成回路とを有する。
体通信系受信装置は、図3に示す従来の衛星・移動体通
信系受信装置の場合と同様に、(イ)衛星からの搬送波
の周波数または位相が通信せんとする信号によって変調
されている態様を有する被変調搬送波信号の電波を受波
するアレイアンテナを構成するように配列された複数m
個のアンテナ素子A1 、A2 ………Am と、(ロ)上記
複数m個のアンテナ素子A1 、A2 ………Am からそれ
ぞれ出力される複数m個の第1の被変調搬送波信号また
はそれらにそれぞれもとずく複数m個の第2の被変調搬
送波信号を入力し、それらの搬送波の位相をそれぞれ移
相させる複数m個の可変移相器P1 、P2 ………P
m と、(ハ)上記複数m個の可変移相器P1 、P2 ……
…Pm からそれぞれ出力される複数m個の第3の被変調
搬送波信号またはそれらにそれぞれもとずく複数m個の
第4の被変調搬送波信号の全てまたは一部を入力し、そ
れらの合成された合成被変調搬送波信号を、衛星・移動
体通信系受信装置の出力として出力する合成回路と、
(ニ)上記複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm
からそれぞれ出力される複数m個の第3の被変調搬送波
信号またはそれらにそれぞれもとずく複数m個の第4の
被変調搬送波信号をそれぞれ入力し且つ上記合成回路か
ら出力される合成被変調搬送波信号をともに入力し、上
記複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm からそれ
ぞれ出力される複数m個の第3の被変調搬送波信号また
はそれらにそれぞれもとずく複数m個の第4の被変調搬
送波信号の搬送波の位相のそれぞれと、上記合成回路か
ら出力される合成被変調搬送波信号の搬送波の位相との
差を、複数m個の位相差検出信号としてそれぞれ検出
し、それら複数m個の位相差検出信号をそれぞれ出力す
る複数m個の位相差検出回路C1 、C2 ………Cmと、
(ホ)上記複数m個の位相差検出回路C1 、C2 ………
Cm からそれぞれ出力される複数m個の位相差検出信号
を入力し、それらにもとずき、上記アレイアンテナの指
向方位を表している複数m個の可変移相器制御信号を生
成し、それら複数m個の可変移相器制御信号を、上記複
数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm にそれぞれ出
力する可変移相器制御信号生成回路とを有する。
【0018】しかしながら、本発明による衛星・移動体
通信系受信装置は、このような衛星・移動体通信系受信
装置において、上記可変移相器制御信号生成回路が、
(ヘ)(a)上記複数m個の位相差検出回路C1 、C2
………Cm からそれぞれ出力される上記複数m個の位相
差検出信号と、後記制御信号生成手段で判知されている
上記アレイアンテナの指向方位とを用い、上記衛星から
の電波の到来方位とその変化率とを、予定の周期で、逐
次推定する電波到来方位・電波到来方位変化率推定手段
と、(b)上記電波到来方位・電波到来方位変化率推定
手段で推定される上記衛星からの電波の到来方位とその
変化率とを用い、上記衛星からの電波の到来予測方位
を、上記予定の周期で、逐次予測する電波到来方位予測
手段と、(c)後記制御信号生成手段で判知されている
上記アレイアンテナの指向方位と上記電波到来方位予測
手段で予測される上記衛星からの電波の到来予測方位と
を用い、それらの差を、上記予定の周期で、追尾方位誤
差として、逐次算出する追尾方位誤差算出手段と、
(d)上記追尾方位誤差算出手段で算出される追尾方位
誤差を用い、それが予定の閾値を超えているか否かを、
上記予定の周期で、逐次判定する判定手段と、(e)上
記電波到来方位予測手段で予測された上記衛星からの電
波の到来予測方位と、上記判定手段で判定される、上記
追尾方位誤差算出手段で算出される追尾方位誤差が上記
予定の閾値を超えるか否かの判定結果とを用い、(i)
上記判定結果が、上記追尾方位誤差が上記予定の閾値を
超えていないことを表している状態から上記追尾方位誤
差が上記予定の閾値を超えていることを表している状態
になった場合、上記複数m個の可変移相器P1 、P2 …
……Pmの上記複数m個の第1または第2の被変調搬送
波信号の搬送波の位相に対する移相量を、上記追尾方位
誤差が上記予定の閾値を超えない値で得られる方向に変
化して得られるように、上記予定の周期で、それぞれ逐
次変化させる、という内容をそれぞれ有する複数m個の
制御信号を、上記アレイアンテナの指向方位を表してい
る複数m個の可変移相器制御信号として、上記予定の周
期で、逐次生成し、それを出力し、(ii)上記判定結
果が、上記追尾方位誤差が上記予定の閾値を超えている
ことを表している状態から上記追尾方位誤差が上記予定
の閾値を超えていないことを表している状態になった場
合、上記複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm の
上記複数m個の第1または第2の被変調搬送波信号の搬
送波の位相に対する移相量を、それぞれ逐次変化させな
い、という内容をそれぞれ有する複数m個の制御信号
を、上記アレイアンテナの指向方位を表している複数m
個の可変移相器制御信号として、上記予定の周期で、逐
次出力する制御信号出力手段とを有する。
通信系受信装置は、このような衛星・移動体通信系受信
装置において、上記可変移相器制御信号生成回路が、
(ヘ)(a)上記複数m個の位相差検出回路C1 、C2
………Cm からそれぞれ出力される上記複数m個の位相
差検出信号と、後記制御信号生成手段で判知されている
上記アレイアンテナの指向方位とを用い、上記衛星から
の電波の到来方位とその変化率とを、予定の周期で、逐
次推定する電波到来方位・電波到来方位変化率推定手段
と、(b)上記電波到来方位・電波到来方位変化率推定
手段で推定される上記衛星からの電波の到来方位とその
変化率とを用い、上記衛星からの電波の到来予測方位
を、上記予定の周期で、逐次予測する電波到来方位予測
手段と、(c)後記制御信号生成手段で判知されている
上記アレイアンテナの指向方位と上記電波到来方位予測
手段で予測される上記衛星からの電波の到来予測方位と
を用い、それらの差を、上記予定の周期で、追尾方位誤
差として、逐次算出する追尾方位誤差算出手段と、
(d)上記追尾方位誤差算出手段で算出される追尾方位
誤差を用い、それが予定の閾値を超えているか否かを、
上記予定の周期で、逐次判定する判定手段と、(e)上
記電波到来方位予測手段で予測された上記衛星からの電
波の到来予測方位と、上記判定手段で判定される、上記
追尾方位誤差算出手段で算出される追尾方位誤差が上記
予定の閾値を超えるか否かの判定結果とを用い、(i)
上記判定結果が、上記追尾方位誤差が上記予定の閾値を
超えていないことを表している状態から上記追尾方位誤
差が上記予定の閾値を超えていることを表している状態
になった場合、上記複数m個の可変移相器P1 、P2 …
……Pmの上記複数m個の第1または第2の被変調搬送
波信号の搬送波の位相に対する移相量を、上記追尾方位
誤差が上記予定の閾値を超えない値で得られる方向に変
化して得られるように、上記予定の周期で、それぞれ逐
次変化させる、という内容をそれぞれ有する複数m個の
制御信号を、上記アレイアンテナの指向方位を表してい
る複数m個の可変移相器制御信号として、上記予定の周
期で、逐次生成し、それを出力し、(ii)上記判定結
果が、上記追尾方位誤差が上記予定の閾値を超えている
ことを表している状態から上記追尾方位誤差が上記予定
の閾値を超えていないことを表している状態になった場
合、上記複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm の
上記複数m個の第1または第2の被変調搬送波信号の搬
送波の位相に対する移相量を、それぞれ逐次変化させな
い、という内容をそれぞれ有する複数m個の制御信号
を、上記アレイアンテナの指向方位を表している複数m
個の可変移相器制御信号として、上記予定の周期で、逐
次出力する制御信号出力手段とを有する。
【0019】
【作用・効果】本発明による衛星・移動体通信系受信装
置によれば、それを、図3に示す従来の衛星・移動体通
信系受信装置の場合で述べたと同様に、移動体上に搭載
し、そして、移動体が停止している状態で、複数m個の
アンテナ素子A1 〜Am の全てが、衛星からの被変調搬
送波信号の電波を直接的に最適状態またはそれに近い状
態で受波している、という状態において、複数m個の可
変移相器P1 、P2 ………Pm における、それらがそれ
ぞれ入力する複数m個のアンテナ素子A1 、A2………
Am からそれぞれ出力される複数m個の第1の被変調搬
送波信号またはそれらにそれぞれもとずく複数m個の第
2の被変調搬送波信号の搬送波の位相に対する移相量
を、図3に示す従来の衛星・移動体通信系受信装置の場
合に準じて、可変移相器制御信号生成回路が有する追尾
方位誤差算出手段で算出される追尾方位誤差が、予定の
閾値を超えていない状態になるように、または、判定手
段の判定結果が、追尾方位誤差算出手段で算出される追
尾方位誤差が予定の閾値を超えていないことを表してい
る状態になるように、予め設定して使用すれば、複数m
個の可変移相器P1 、P2 ………Pm からそれぞれ出力
される複数m個の第3の被変調搬送波信号またはそれに
もとずく複数m個の第4の被変調搬送波信号の搬送波の
位相のそれぞれと、それら複数m個の第3または第4の
被変調搬送波信号の合成された合成被変調搬送波信号の
搬送波の位相との差が、複数m個の位相差検出回路C
1 、C2 ………Cm によってそれぞれ複数m個の位相差
検出信号としてそれぞれ検出され、そして、それら複数
m個の位相差検出信号にもとずき、可変移相器制御信号
生成回路から出力される複数m個の可変移相器制御信号
によって、複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm
の、それらにそれぞれ入力される複数m個の第1または
第2の被変調搬送波信号の搬送波の位相に対する移相量
が、可変移相器制御信号生成回路が有する追尾方位誤差
算出手段で算出される追尾方位誤差が予定の閾値を超え
ていない状態になるように、または、判定手段の判定結
果が、追尾方位誤差算出手段で算出される追尾方位誤差
が予定の閾値を超えていないことを表している状態にな
るように、それぞれ制御される、という合成回路に対す
る帰還ル―プが形成されているので、移動体が移動し、
その向きが衛星に対して変化しても、図3に示す従来の
衛星・移動体通信系受信装置の場合と同様に、アレイア
ンテナAAの指向方位(移動体上の基準線(向き)から
みている)を、衛星からの電波の到来方位に、自動追尾
させることができる。
置によれば、それを、図3に示す従来の衛星・移動体通
信系受信装置の場合で述べたと同様に、移動体上に搭載
し、そして、移動体が停止している状態で、複数m個の
アンテナ素子A1 〜Am の全てが、衛星からの被変調搬
送波信号の電波を直接的に最適状態またはそれに近い状
態で受波している、という状態において、複数m個の可
変移相器P1 、P2 ………Pm における、それらがそれ
ぞれ入力する複数m個のアンテナ素子A1 、A2………
Am からそれぞれ出力される複数m個の第1の被変調搬
送波信号またはそれらにそれぞれもとずく複数m個の第
2の被変調搬送波信号の搬送波の位相に対する移相量
を、図3に示す従来の衛星・移動体通信系受信装置の場
合に準じて、可変移相器制御信号生成回路が有する追尾
方位誤差算出手段で算出される追尾方位誤差が、予定の
閾値を超えていない状態になるように、または、判定手
段の判定結果が、追尾方位誤差算出手段で算出される追
尾方位誤差が予定の閾値を超えていないことを表してい
る状態になるように、予め設定して使用すれば、複数m
個の可変移相器P1 、P2 ………Pm からそれぞれ出力
される複数m個の第3の被変調搬送波信号またはそれに
もとずく複数m個の第4の被変調搬送波信号の搬送波の
位相のそれぞれと、それら複数m個の第3または第4の
被変調搬送波信号の合成された合成被変調搬送波信号の
搬送波の位相との差が、複数m個の位相差検出回路C
1 、C2 ………Cm によってそれぞれ複数m個の位相差
検出信号としてそれぞれ検出され、そして、それら複数
m個の位相差検出信号にもとずき、可変移相器制御信号
生成回路から出力される複数m個の可変移相器制御信号
によって、複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm
の、それらにそれぞれ入力される複数m個の第1または
第2の被変調搬送波信号の搬送波の位相に対する移相量
が、可変移相器制御信号生成回路が有する追尾方位誤差
算出手段で算出される追尾方位誤差が予定の閾値を超え
ていない状態になるように、または、判定手段の判定結
果が、追尾方位誤差算出手段で算出される追尾方位誤差
が予定の閾値を超えていないことを表している状態にな
るように、それぞれ制御される、という合成回路に対す
る帰還ル―プが形成されているので、移動体が移動し、
その向きが衛星に対して変化しても、図3に示す従来の
衛星・移動体通信系受信装置の場合と同様に、アレイア
ンテナAAの指向方位(移動体上の基準線(向き)から
みている)を、衛星からの電波の到来方位に、自動追尾
させることができる。
【0020】また、この場合、図3に示す従来の衛星・
移動体通信系受信装置の場合と同様に、複数m個のアン
テナ素子A1 、A2 ………Am から、衛星からの被変調
搬送波信号の電波にもとずく第1または第2の被変調搬
送波信号がそれぞれ出力され、そして、それらが、可変
移相器P1 、P2 ………Pm をそれぞれ通じて、合成回
路に出力され、そして、その合成回路が、それら可変移
相器P1 〜Pm から出力される第3または第4の被変調
搬送波信号を合成被変調搬送波信号として合成し、その
合成被変調搬送波信号を衛星・移動体通信系受信装置の
出力として出力するようにしているので、図3に示す従
来の衛星・移動体通信系受信装置の場合と同様に、移動
体の移動によって、複数m個のアンテナ素子A1 、A2
………Am の全てが衛星からの被変調搬送波信号の電波
を受波できない状態にならない限り、複数m個のアンテ
ナ素子A1 〜Am 中の1つまたは複数のアンテナ素子が
電波障害物によって瞬時的に衛星からの被変調搬送波信
号の電波を受波できない状態、すなわち、いわゆる電波
の瞬断状態になっても、衛星からの被変調搬送波信号の
電波にもとずく被変調搬送波信号を、合成回路Mから、
衛星・移動体通信系受信装置の出力として出力させるこ
とができる。
移動体通信系受信装置の場合と同様に、複数m個のアン
テナ素子A1 、A2 ………Am から、衛星からの被変調
搬送波信号の電波にもとずく第1または第2の被変調搬
送波信号がそれぞれ出力され、そして、それらが、可変
移相器P1 、P2 ………Pm をそれぞれ通じて、合成回
路に出力され、そして、その合成回路が、それら可変移
相器P1 〜Pm から出力される第3または第4の被変調
搬送波信号を合成被変調搬送波信号として合成し、その
合成被変調搬送波信号を衛星・移動体通信系受信装置の
出力として出力するようにしているので、図3に示す従
来の衛星・移動体通信系受信装置の場合と同様に、移動
体の移動によって、複数m個のアンテナ素子A1 、A2
………Am の全てが衛星からの被変調搬送波信号の電波
を受波できない状態にならない限り、複数m個のアンテ
ナ素子A1 〜Am 中の1つまたは複数のアンテナ素子が
電波障害物によって瞬時的に衛星からの被変調搬送波信
号の電波を受波できない状態、すなわち、いわゆる電波
の瞬断状態になっても、衛星からの被変調搬送波信号の
電波にもとずく被変調搬送波信号を、合成回路Mから、
衛星・移動体通信系受信装置の出力として出力させるこ
とができる。
【0021】しかしながら、本発明による移動体通信系
受信装置の場合、可変移相器制御信号生成回路におい
て、電波到来方位・電波到来方位変化率推定手段によっ
て、複数m個の位相差検出回路C1 、C2 、………Cm
からの複数m個の位相差検出信号と制御信号生成手段で
判知されているアレイアンテナの指向方位とを用いて、
衛星からの電波の到来方位とその変化率とを推定し、ま
た、電波到来方位予測手段によって、その推定された衛
星からの電波の到来方位とその変化率を用いて、衛星か
らの電波の到来予測方位を予測し、さらに、追尾方位誤
差算出手段によって、その予測された衛星からの電波の
到来予測方位と制御信号生成手段で判知されているアレ
イアンテナの指向方位との差を追尾方位誤差として算出
し、また、判定手段によって、その追尾方位誤差が予定
の閾値を超えているかを判定し、さらに、制御信号生成
手段によって、その判定結果が、追尾方位誤差が予定の
閾値を超えていないことを表している状態から超えてい
ることを表している状態になったか、その逆になったか
に応じて、複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm
の上記複数m個の第1または第2の被変調搬送波信号の
搬送波の位相に対する移相量を、追尾方位誤差が予定の
閾値を超えない値で得られる方向に変化して得られるよ
うに変化させるか、またはそのように変化させない、と
いう内容をそれぞれ有する複数m個の制御信号を、アレ
イアンテナの指向方位を表している複数m個の可変移相
器制御信号として出力するようにしている。
受信装置の場合、可変移相器制御信号生成回路におい
て、電波到来方位・電波到来方位変化率推定手段によっ
て、複数m個の位相差検出回路C1 、C2 、………Cm
からの複数m個の位相差検出信号と制御信号生成手段で
判知されているアレイアンテナの指向方位とを用いて、
衛星からの電波の到来方位とその変化率とを推定し、ま
た、電波到来方位予測手段によって、その推定された衛
星からの電波の到来方位とその変化率を用いて、衛星か
らの電波の到来予測方位を予測し、さらに、追尾方位誤
差算出手段によって、その予測された衛星からの電波の
到来予測方位と制御信号生成手段で判知されているアレ
イアンテナの指向方位との差を追尾方位誤差として算出
し、また、判定手段によって、その追尾方位誤差が予定
の閾値を超えているかを判定し、さらに、制御信号生成
手段によって、その判定結果が、追尾方位誤差が予定の
閾値を超えていないことを表している状態から超えてい
ることを表している状態になったか、その逆になったか
に応じて、複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm
の上記複数m個の第1または第2の被変調搬送波信号の
搬送波の位相に対する移相量を、追尾方位誤差が予定の
閾値を超えない値で得られる方向に変化して得られるよ
うに変化させるか、またはそのように変化させない、と
いう内容をそれぞれ有する複数m個の制御信号を、アレ
イアンテナの指向方位を表している複数m個の可変移相
器制御信号として出力するようにしている。
【0022】そして、電波到来方位・電波到来方位変化
率推定手段によって、複数m個の位相差検出回路C1 、
C2 、………Cm からの複数m個の位相差検出信号と制
御信号生成手段で判知されているアレイアンテナの指向
方位とを用いて、衛星からの電波の到来方位とその変化
率とを推定する場合、実際上は、推定された衛星からの
電波の到来方位とその変化率を複数m個の位相差検出信
号に伴う雑音の影響を受けていないものとして得るため
に、それら衛星からの電波の到来方位とその変化率と
を、低域フィルタを用いて得るようにしている。また、
電波到来方位予測手段によって、電波到来方位・電波到
来方位変化率推定手段で推定された衛星からの電波の到
来方位とその変化率とを用いて、衛星からの電波の到来
予測方位を予測する場合も、実際上は、その到来予測方
位を、推定された衛星からの電波の到来方位とその変化
率とを推定するのに用いたと同じ低域フィルタを用いて
得るようにしている。このため、推定された電波到来方
位と、その変化率と、予測された電波到来予測方位を得
るのに用いる低域フィルタの帯域幅を狭くすればするほ
ど、可変移相器制御信号生成回路で生成される複数m個
の可変移相器制御信号を、複数m個の位相差検出信号に
伴っている雑音による影響のより少ないものとして得る
ことができる。
率推定手段によって、複数m個の位相差検出回路C1 、
C2 、………Cm からの複数m個の位相差検出信号と制
御信号生成手段で判知されているアレイアンテナの指向
方位とを用いて、衛星からの電波の到来方位とその変化
率とを推定する場合、実際上は、推定された衛星からの
電波の到来方位とその変化率を複数m個の位相差検出信
号に伴う雑音の影響を受けていないものとして得るため
に、それら衛星からの電波の到来方位とその変化率と
を、低域フィルタを用いて得るようにしている。また、
電波到来方位予測手段によって、電波到来方位・電波到
来方位変化率推定手段で推定された衛星からの電波の到
来方位とその変化率とを用いて、衛星からの電波の到来
予測方位を予測する場合も、実際上は、その到来予測方
位を、推定された衛星からの電波の到来方位とその変化
率とを推定するのに用いたと同じ低域フィルタを用いて
得るようにしている。このため、推定された電波到来方
位と、その変化率と、予測された電波到来予測方位を得
るのに用いる低域フィルタの帯域幅を狭くすればするほ
ど、可変移相器制御信号生成回路で生成される複数m個
の可変移相器制御信号を、複数m個の位相差検出信号に
伴っている雑音による影響のより少ないものとして得る
ことができる。
【0023】ところで、この場合、図3に示す従来の衛
星・移動体通信系受信装置の場合で述べたように、複数
m個の可変移相器P1 、P2 、………Pm の複数m個の
第1または第2の被変調搬送波信号の搬送波の位相に対
する移相量の最小変化量を小さくするのに一定の限度を
有することから、複数m個の可変移相器P1 、P2 、…
……Pm の複数m個の第1または第2の被変調搬送波信
号の搬送波の位相に対する移相量の最小変化量が比較的
大きい場合において、アレイアンテナの指向方位が、移
動体の向きの変化によって、衛星からの電波の到来方位
に対して比較的大きく変化し、これに応じて、複数m個
の位相差検出回路C1 、C2 、………Cm からの複数m
個の位相差検出信号が不連続に変化するものとして得ら
れても、上述した低域フィルタを用いて得られる衛星か
らの電波の電波到来方位及びその変化率と、衛星からの
電波の到来予測方位が連続的にしか変化しないものとし
て得られるので電波の到来方位及びその変化率と電波の
到来予測方位とを得るのに用いている低域フィルタの帯
域幅が狭くても、電波の到来方位及びその変化率と電波
の到来予測方位とを低域フィルタの帯域幅にほとんど影
響されず得ることができ、よって、可変移相器制御信号
生成回路で生成される複数m個の可変移相器制御信号
を、図3に示す従来の衛星・移動体通信系受信装置の場
合に比しより適切な制御信号として得ることができる。
星・移動体通信系受信装置の場合で述べたように、複数
m個の可変移相器P1 、P2 、………Pm の複数m個の
第1または第2の被変調搬送波信号の搬送波の位相に対
する移相量の最小変化量を小さくするのに一定の限度を
有することから、複数m個の可変移相器P1 、P2 、…
……Pm の複数m個の第1または第2の被変調搬送波信
号の搬送波の位相に対する移相量の最小変化量が比較的
大きい場合において、アレイアンテナの指向方位が、移
動体の向きの変化によって、衛星からの電波の到来方位
に対して比較的大きく変化し、これに応じて、複数m個
の位相差検出回路C1 、C2 、………Cm からの複数m
個の位相差検出信号が不連続に変化するものとして得ら
れても、上述した低域フィルタを用いて得られる衛星か
らの電波の電波到来方位及びその変化率と、衛星からの
電波の到来予測方位が連続的にしか変化しないものとし
て得られるので電波の到来方位及びその変化率と電波の
到来予測方位とを得るのに用いている低域フィルタの帯
域幅が狭くても、電波の到来方位及びその変化率と電波
の到来予測方位とを低域フィルタの帯域幅にほとんど影
響されず得ることができ、よって、可変移相器制御信号
生成回路で生成される複数m個の可変移相器制御信号
を、図3に示す従来の衛星・移動体通信系受信装置の場
合に比しより適切な制御信号として得ることができる。
【0024】以上のことから、本発明による衛星・移動
体通信系受信装置の場合、アレイアンテナの指向方位を
衛星からの電波の到来方位に、図3に示す従来の衛星・
移動体通信系受信装置の場合に比し、高い追尾性を以っ
て追尾させることができる。
体通信系受信装置の場合、アレイアンテナの指向方位を
衛星からの電波の到来方位に、図3に示す従来の衛星・
移動体通信系受信装置の場合に比し、高い追尾性を以っ
て追尾させることができる。
【0025】
【実施例1】次に、図1を伴って、本発明による衛星・
移動体通信系受信装置の第1の実施例を述べよう。
移動体通信系受信装置の第1の実施例を述べよう。
【0026】図1において、図3との対応部分には同一
符号を付し、詳細説明を省略する。
符号を付し、詳細説明を省略する。
【0027】図1に示す本発明による衛星・移動体通信
系受信装置は、図3で前述した従来の移動体通信系受信
装置の場合と同様に、同様の複数m個のアンテナ素子A
1 、A2 ………Am と、同様の可変移相器P1 、P2 …
……Pm と、同様の合成回路Mと、同様の複数m個の位
相差検出回路C1 、C2 ………Cm と、同様の可変移相
器制御信号生成回路Hとを有する。
系受信装置は、図3で前述した従来の移動体通信系受信
装置の場合と同様に、同様の複数m個のアンテナ素子A
1 、A2 ………Am と、同様の可変移相器P1 、P2 …
……Pm と、同様の合成回路Mと、同様の複数m個の位
相差検出回路C1 、C2 ………Cm と、同様の可変移相
器制御信号生成回路Hとを有する。
【0028】しかしながら、図3に示す本発明による衛
星・移動体通信系受信装置の場合、可変移相器制御信号
生成回路Hが、図2に示すように、(a)複数m個の位
相差検出回路C1 、C2 ………Cm からそれぞれ出力さ
れる複数m個の位相差検出信号SC1 、SC2 、………
SCm と、後述する(e)の制御信号生成手段で判知さ
れているアレイアンテナAAの指向方位とを用いて、衛
星からの電波の到来方位とその変化率とを、予定の周期
Tで、逐次推定する電波到来方位・電波到来方位変化率
推定手段と、(b)上述した(a)の電波到来方位・電
波到来方位変化率推定手段で推定される衛星からの電波
の到来方位とその変化率とを用いて、衛星からの電波の
到来予測方位を、予定の周期Tで、逐次予測する電波到
来方位予測手段と、(c)後述する(e)の制御信号生
成手段で判知されているアレイアンテナAAの指向方位
と上述した(b)の電波到来方位予測手段で予測される
衛星からの電波の到来予測方位との差を、予定の周期T
で、追尾方位誤差として、逐次算出する追尾方位誤差算
出手段と、(d)上述した(c)の追尾方位誤差算出手
段で算出される追尾方位誤差を用い、それが予定の閾値
Gを超えているか否かを、予定の周期Tで、逐次判定す
る判定手段と、(e)上述した(b)の電波到来方位予
測手段で予測された衛星からの電波の到来方位と、上述
した(d)の判定手段で判定される、上述した(c)の
追尾方位誤差算出手段で算出される追尾方位誤差が予定
の閾値を超えるか否かの判定結果とを用い、(i)その
判定結果が、上述した(c)の追尾方位誤差が予定の閾
値を超えていないことを表している状態から上述した
(c)の追尾方位誤差が予定の閾値Gを超えていること
を表している状態になった場合、複数m個の可変移相器
P1 、P2 ………Pm の複数m個の被変調搬送波信号S
A1 、SA2 、………SAm の搬送波の位相に対する移
相量を、上述した(c)の追尾方位誤差が予定の閾値G
を超えない値で得られる方向に変化して得られるよう
に、予定の周期Tで、それぞれ逐次変化させる、という
内容をそれぞれ有する複数m個の制御信号を、アレイア
ンテナAAの指向方位を表している複数m個の可変移相
器制御信号SH1 、SH2 、………SHm として、予定
の周期Tで、逐次生成し、それを出力し、(ii)上述
した(e)の判定結果が、上述した(c)の追尾方位誤
差が予定の閾値Gを超えていることを表している状態か
ら上述した(c)の追尾方位誤差が予定の閾値Gを超え
ていないことを表している状態になった場合、複数m個
の可変移相器P1 、P2 ………Pm の複数m個の被変調
搬送波信号SA1 、SA2 、………SAm の搬送波の位
相に対する移相量を、それぞれ逐次変化させない、とい
う内容をそれぞれ有する複数m個の制御信号を、アレイ
アンテナAAの指向方位を表している複数m個の可変移
相器制御信号SH1 、SH2 、………SHm として、予
定の周期Tで、逐次出力する制御信号出力手段とを有す
る。
星・移動体通信系受信装置の場合、可変移相器制御信号
生成回路Hが、図2に示すように、(a)複数m個の位
相差検出回路C1 、C2 ………Cm からそれぞれ出力さ
れる複数m個の位相差検出信号SC1 、SC2 、………
SCm と、後述する(e)の制御信号生成手段で判知さ
れているアレイアンテナAAの指向方位とを用いて、衛
星からの電波の到来方位とその変化率とを、予定の周期
Tで、逐次推定する電波到来方位・電波到来方位変化率
推定手段と、(b)上述した(a)の電波到来方位・電
波到来方位変化率推定手段で推定される衛星からの電波
の到来方位とその変化率とを用いて、衛星からの電波の
到来予測方位を、予定の周期Tで、逐次予測する電波到
来方位予測手段と、(c)後述する(e)の制御信号生
成手段で判知されているアレイアンテナAAの指向方位
と上述した(b)の電波到来方位予測手段で予測される
衛星からの電波の到来予測方位との差を、予定の周期T
で、追尾方位誤差として、逐次算出する追尾方位誤差算
出手段と、(d)上述した(c)の追尾方位誤差算出手
段で算出される追尾方位誤差を用い、それが予定の閾値
Gを超えているか否かを、予定の周期Tで、逐次判定す
る判定手段と、(e)上述した(b)の電波到来方位予
測手段で予測された衛星からの電波の到来方位と、上述
した(d)の判定手段で判定される、上述した(c)の
追尾方位誤差算出手段で算出される追尾方位誤差が予定
の閾値を超えるか否かの判定結果とを用い、(i)その
判定結果が、上述した(c)の追尾方位誤差が予定の閾
値を超えていないことを表している状態から上述した
(c)の追尾方位誤差が予定の閾値Gを超えていること
を表している状態になった場合、複数m個の可変移相器
P1 、P2 ………Pm の複数m個の被変調搬送波信号S
A1 、SA2 、………SAm の搬送波の位相に対する移
相量を、上述した(c)の追尾方位誤差が予定の閾値G
を超えない値で得られる方向に変化して得られるよう
に、予定の周期Tで、それぞれ逐次変化させる、という
内容をそれぞれ有する複数m個の制御信号を、アレイア
ンテナAAの指向方位を表している複数m個の可変移相
器制御信号SH1 、SH2 、………SHm として、予定
の周期Tで、逐次生成し、それを出力し、(ii)上述
した(e)の判定結果が、上述した(c)の追尾方位誤
差が予定の閾値Gを超えていることを表している状態か
ら上述した(c)の追尾方位誤差が予定の閾値Gを超え
ていないことを表している状態になった場合、複数m個
の可変移相器P1 、P2 ………Pm の複数m個の被変調
搬送波信号SA1 、SA2 、………SAm の搬送波の位
相に対する移相量を、それぞれ逐次変化させない、とい
う内容をそれぞれ有する複数m個の制御信号を、アレイ
アンテナAAの指向方位を表している複数m個の可変移
相器制御信号SH1 、SH2 、………SHm として、予
定の周期Tで、逐次出力する制御信号出力手段とを有す
る。
【0029】以上が、本発明による衛星・移動体通信系
受信装置の実施例の構成である。
受信装置の実施例の構成である。
【0030】このような構成を有する本発明による衛星
・移動体通信系受信装置によれば、可変移相器制御信号
生成回路Hが、複数m個の低域フィルタF1 、F2 、…
……Fm を有する図3に示す従来の衛星・移動体通信系
受信装置の場合に代え、上述した(a)の電波到来方位
・電波到来方位変化率推定手段と、(b)の電波到来方
位予測手段と、(c)の追尾方位誤差算出手段と、
(d)の判定手段と、(e)の制御信号出力手段とを有
することを除いて、図3に示す従来の衛星・移動体通信
系受信装置の場合と同様の構成を有するので、詳細説明
は省略するが、図1に示す本発明による衛星・移動体通
信系受信装置を、図3に示す従来の衛星・移動体通信系
受信装置の場合で述べたと同様に、移動体上に搭載し、
そして、移動体が停止している状態で、複数m個のアン
テナ素子A1 〜Am の全てが、衛星からの被変調搬送波
信号の電波を直接的に最適状態またはそれに近い状態で
受波している、という状態において、複数m個の可変移
相器P1 、P2 ………Pm における、それらがそれぞれ
入力する複数m個のアンテナ素子A1 、A2 ………Am
からそれぞれ出力される複数m個の被変調搬送波信号S
A1 、SA2 ………SAm の搬送波の位相に対する移相
量を、図3に示す従来の衛星・移動体通信系受信装置の
場合に準じて、可変移相器制御信号生成回路Hが有する
追尾方位誤差算出手段で算出される追尾方位誤差が、予
定の閾値Gを超えていない状態になるように、または、
判定手段の判定結果が、追尾方位誤差算出手段で算出さ
れる追尾方位誤差が予定の閾値を超えていないことを表
している状態になるように、予め設定して使用すれば、
複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm からそれぞ
れ出力される複数m個の被変調搬送波信号SP1 、SP
2 ………SPm の搬送波の位相のそれぞれと、それら複
数m個の被変調搬送波信号SP1 、SP2 ………SPm
の合成された合成被変調搬送波信号SMの搬送波の位相
との差が、複数m個の位相差検出回路C1 、C2 ………
Cm によってそれぞれ複数m個の位相差検出信号S
C1 、SC2 ………SCm としてそれぞれ検出され、そ
して、それら複数m個の位相差検出信号SC1 、SC2
………SCm にもとずき、可変移相器制御信号生成回路
Mから出力される複数m個の可変移相器制御信号S
H1 、SH2 ………SHm によって、複数m個の可変移
相器P1 、P2 ………Pm の、それらにそれぞれ入力さ
れる複数m個の被変調搬送波信号SA1 、SA2 ………
SAm の搬送波の位相に対する移相量が、可変移相器制
御信号生成回路Hが有する追尾方位誤差算出手段で算出
される追尾方位誤差が予定の閾値Gを超えていない状態
になるように、または、判定手段の判定結果が、追尾方
位誤差算出手段で算出される追尾方位誤差が予定の閾値
Gを超えていないことを表している状態になるように、
それぞれ制御される、という合成回路Mに対する帰還ル
―プが形成されているので、移動体が移動し、その向き
が衛星に対して変化しても、図3に示す従来の衛星・移
動体通信系受信装置の場合と同様に、アレイアンテナA
Aの指向方位(移動体上の基準線(向き)からみてい
る)を、衛星からの電波の到来方位に、自動追尾させる
ことができる。
・移動体通信系受信装置によれば、可変移相器制御信号
生成回路Hが、複数m個の低域フィルタF1 、F2 、…
……Fm を有する図3に示す従来の衛星・移動体通信系
受信装置の場合に代え、上述した(a)の電波到来方位
・電波到来方位変化率推定手段と、(b)の電波到来方
位予測手段と、(c)の追尾方位誤差算出手段と、
(d)の判定手段と、(e)の制御信号出力手段とを有
することを除いて、図3に示す従来の衛星・移動体通信
系受信装置の場合と同様の構成を有するので、詳細説明
は省略するが、図1に示す本発明による衛星・移動体通
信系受信装置を、図3に示す従来の衛星・移動体通信系
受信装置の場合で述べたと同様に、移動体上に搭載し、
そして、移動体が停止している状態で、複数m個のアン
テナ素子A1 〜Am の全てが、衛星からの被変調搬送波
信号の電波を直接的に最適状態またはそれに近い状態で
受波している、という状態において、複数m個の可変移
相器P1 、P2 ………Pm における、それらがそれぞれ
入力する複数m個のアンテナ素子A1 、A2 ………Am
からそれぞれ出力される複数m個の被変調搬送波信号S
A1 、SA2 ………SAm の搬送波の位相に対する移相
量を、図3に示す従来の衛星・移動体通信系受信装置の
場合に準じて、可変移相器制御信号生成回路Hが有する
追尾方位誤差算出手段で算出される追尾方位誤差が、予
定の閾値Gを超えていない状態になるように、または、
判定手段の判定結果が、追尾方位誤差算出手段で算出さ
れる追尾方位誤差が予定の閾値を超えていないことを表
している状態になるように、予め設定して使用すれば、
複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm からそれぞ
れ出力される複数m個の被変調搬送波信号SP1 、SP
2 ………SPm の搬送波の位相のそれぞれと、それら複
数m個の被変調搬送波信号SP1 、SP2 ………SPm
の合成された合成被変調搬送波信号SMの搬送波の位相
との差が、複数m個の位相差検出回路C1 、C2 ………
Cm によってそれぞれ複数m個の位相差検出信号S
C1 、SC2 ………SCm としてそれぞれ検出され、そ
して、それら複数m個の位相差検出信号SC1 、SC2
………SCm にもとずき、可変移相器制御信号生成回路
Mから出力される複数m個の可変移相器制御信号S
H1 、SH2 ………SHm によって、複数m個の可変移
相器P1 、P2 ………Pm の、それらにそれぞれ入力さ
れる複数m個の被変調搬送波信号SA1 、SA2 ………
SAm の搬送波の位相に対する移相量が、可変移相器制
御信号生成回路Hが有する追尾方位誤差算出手段で算出
される追尾方位誤差が予定の閾値Gを超えていない状態
になるように、または、判定手段の判定結果が、追尾方
位誤差算出手段で算出される追尾方位誤差が予定の閾値
Gを超えていないことを表している状態になるように、
それぞれ制御される、という合成回路Mに対する帰還ル
―プが形成されているので、移動体が移動し、その向き
が衛星に対して変化しても、図3に示す従来の衛星・移
動体通信系受信装置の場合と同様に、アレイアンテナA
Aの指向方位(移動体上の基準線(向き)からみてい
る)を、衛星からの電波の到来方位に、自動追尾させる
ことができる。
【0031】また、この場合、図3に示す従来の衛星・
移動体通信系受信装置の場合と同様に、複数m個のアン
テナ素子A1 、A2 ………Am から、衛星からの被変調
搬送波信号の電波にもとずく被変調搬送波信号SA1 、
SA2 ………SAm がそれぞれ出力され、そして、それ
らが、可変移相器P1 、P2 ………Pm をそれぞれ通じ
て、合成回路Mに出力され、そして、その合成回路M
が、それら可変移相器P1 〜Pm から出力される被変調
搬送波信号SP1 、SP2 ………SPm を合成被変調搬
送波信号SMとして合成し、その合成被変調搬送波信号
SMを衛星・移動体通信系受信装置の出力として出力す
るようにしているので、図3に示す従来の衛星・移動体
通信系受信装置の場合と同様に、移動体の移動によっ
て、複数m個のアンテナ素子A1 、A2 ………Am の全
てが衛星からの被変調搬送波信号の電波を受波できない
状態にならない限り、複数m個のアンテナ素子A1 〜A
m 中の1つまたは複数のアンテナ素子が電波障害物によ
って瞬時的に衛星からの被変調搬送波信号の電波を受波
できない状態、すなわち、いわゆる電波の瞬断状態にな
っても、衛星からの被変調搬送波信号の電波にもとずく
被変調搬送波信号を、合成回路Mから、衛星・移動体通
信系受信装置の出力として出力させることができる。
移動体通信系受信装置の場合と同様に、複数m個のアン
テナ素子A1 、A2 ………Am から、衛星からの被変調
搬送波信号の電波にもとずく被変調搬送波信号SA1 、
SA2 ………SAm がそれぞれ出力され、そして、それ
らが、可変移相器P1 、P2 ………Pm をそれぞれ通じ
て、合成回路Mに出力され、そして、その合成回路M
が、それら可変移相器P1 〜Pm から出力される被変調
搬送波信号SP1 、SP2 ………SPm を合成被変調搬
送波信号SMとして合成し、その合成被変調搬送波信号
SMを衛星・移動体通信系受信装置の出力として出力す
るようにしているので、図3に示す従来の衛星・移動体
通信系受信装置の場合と同様に、移動体の移動によっ
て、複数m個のアンテナ素子A1 、A2 ………Am の全
てが衛星からの被変調搬送波信号の電波を受波できない
状態にならない限り、複数m個のアンテナ素子A1 〜A
m 中の1つまたは複数のアンテナ素子が電波障害物によ
って瞬時的に衛星からの被変調搬送波信号の電波を受波
できない状態、すなわち、いわゆる電波の瞬断状態にな
っても、衛星からの被変調搬送波信号の電波にもとずく
被変調搬送波信号を、合成回路Mから、衛星・移動体通
信系受信装置の出力として出力させることができる。
【0032】しかしながら、本発明による移動体通信系
受信装置の場合、可変移相器制御信号生成回路Hにおい
て、電波到来方位・電波到来方位変化率推定手段によっ
て、複数m個の位相差検出回路C1 、C2 、………Cm
からの複数m個の位相差検出信号SC1 、SC2 ………
SCm と制御信号生成手段で判知されているアレイアン
テナAAの指向方位とを用いて、衛星からの電波の到来
方位とその変化率とを推定し、また、電波到来方位予測
手段によって、その推定された衛星からの電波の到来方
位とその変化率を用いて、衛星からの電波の到来予測方
位を予測し、さらに、追尾方位誤差算出手段によって、
その予測された衛星からの電波の到来予測方位と制御信
号生成手段で判知されているアレイアンテナAAの指向
方位との差を追尾方位誤差として算出し、また、判定手
段によって、その追尾方位誤差が予定の閾値Gを超えて
いるかを判定し、さらに、制御信号生成手段によって、
その判定結果が、追尾方位誤差が予定の閾値Gを超えて
いないことを表している状態から超えていることを表し
ている状態になったか、その逆になったかに応じて、複
数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm の複数m個の
被変調搬送波信号SA1 、SA2 ………SAm の搬送波
の位相に対する移相量を、追尾方位誤差が予定の閾値G
を超えない値で得られる方向に変化して得られるように
変化させるか、またはそのように変化させない、という
内容をそれぞれ有する複数m個の制御信号を、アレイア
ンテナAAの指向方位を表している複数m個の可変移相
器制御信号として出力するようにしている。
受信装置の場合、可変移相器制御信号生成回路Hにおい
て、電波到来方位・電波到来方位変化率推定手段によっ
て、複数m個の位相差検出回路C1 、C2 、………Cm
からの複数m個の位相差検出信号SC1 、SC2 ………
SCm と制御信号生成手段で判知されているアレイアン
テナAAの指向方位とを用いて、衛星からの電波の到来
方位とその変化率とを推定し、また、電波到来方位予測
手段によって、その推定された衛星からの電波の到来方
位とその変化率を用いて、衛星からの電波の到来予測方
位を予測し、さらに、追尾方位誤差算出手段によって、
その予測された衛星からの電波の到来予測方位と制御信
号生成手段で判知されているアレイアンテナAAの指向
方位との差を追尾方位誤差として算出し、また、判定手
段によって、その追尾方位誤差が予定の閾値Gを超えて
いるかを判定し、さらに、制御信号生成手段によって、
その判定結果が、追尾方位誤差が予定の閾値Gを超えて
いないことを表している状態から超えていることを表し
ている状態になったか、その逆になったかに応じて、複
数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm の複数m個の
被変調搬送波信号SA1 、SA2 ………SAm の搬送波
の位相に対する移相量を、追尾方位誤差が予定の閾値G
を超えない値で得られる方向に変化して得られるように
変化させるか、またはそのように変化させない、という
内容をそれぞれ有する複数m個の制御信号を、アレイア
ンテナAAの指向方位を表している複数m個の可変移相
器制御信号として出力するようにしている。
【0033】そして、電波到来方位・電波到来方位変化
率推定手段によって、複数m個の位相差検出回路C1 、
C2 、………Cm からの複数m個の位相差検出信号SC
1 、SC2 ………SCm と制御信号生成手段で判知され
ているアレイアンテナAAの指向方位とを用いて、衛星
からの電波の到来方位とその変化率とを推定する場合、
実際上は、推定された衛星からの電波の到来方位及びそ
の変化率を複数m個の位相差検出信号SC1 、SC2 …
……SCm に伴う雑音の影響を受けていないものとして
得るために、それら衛星からの電波の到来方位及びその
変化率を、低域フィルタを用いて得るようにしている。
また、電波到来方位予測手段によって、電波到来方位・
電波到来方位変化率推定手段で推定された衛星からの電
波の到来方位及びその変化率を用いて、衛星からの電波
の到来予測方位を予測する場合も、実際上は、その到来
予測方位を、推定された衛星からの電波の到来方位及び
その変化率を推定するのに用いたと同じ低域フィルタを
用いて得るようにしている。
率推定手段によって、複数m個の位相差検出回路C1 、
C2 、………Cm からの複数m個の位相差検出信号SC
1 、SC2 ………SCm と制御信号生成手段で判知され
ているアレイアンテナAAの指向方位とを用いて、衛星
からの電波の到来方位とその変化率とを推定する場合、
実際上は、推定された衛星からの電波の到来方位及びそ
の変化率を複数m個の位相差検出信号SC1 、SC2 …
……SCm に伴う雑音の影響を受けていないものとして
得るために、それら衛星からの電波の到来方位及びその
変化率を、低域フィルタを用いて得るようにしている。
また、電波到来方位予測手段によって、電波到来方位・
電波到来方位変化率推定手段で推定された衛星からの電
波の到来方位及びその変化率を用いて、衛星からの電波
の到来予測方位を予測する場合も、実際上は、その到来
予測方位を、推定された衛星からの電波の到来方位及び
その変化率を推定するのに用いたと同じ低域フィルタを
用いて得るようにしている。
【0034】このため、推定された電波到来方位及びそ
の変化率と、予測された電波到来予測方位とを得るのに
用いる低域フィルタの帯域幅を狭くすればするほど、可
変移相器制御信号生成回路Hで生成される複数m個の可
変移相器制御信号SH1 、SH2 ………SHm を、複数
m個の位相差検出信号SC1 、SC2 ………SCm に伴
っている雑音による影響のより少ないものとして得るこ
とができる。
の変化率と、予測された電波到来予測方位とを得るのに
用いる低域フィルタの帯域幅を狭くすればするほど、可
変移相器制御信号生成回路Hで生成される複数m個の可
変移相器制御信号SH1 、SH2 ………SHm を、複数
m個の位相差検出信号SC1 、SC2 ………SCm に伴
っている雑音による影響のより少ないものとして得るこ
とができる。
【0035】ところで、この場合、図3に示す従来の衛
星・移動体通信系受信装置の場合で述べたように、複数
m個の可変移相器P1 、P2 、………Pm の複数m個の
被変調搬送波信号SA1 、SA2 ………SAm の搬送波
の位相に対する移相量の最小変化量を小さくするのに一
定の限度を有することから、複数m個の可変移相器P
1 、P2 、………Pm の複数m個の被変調搬送波信号S
A1 、SA2 ………SAm の搬送波の位相に対する移相
量の最小変化量が比較的大きい場合において、アレイア
ンテナAAの指向方位が、移動体の向きの変化によっ
て、衛星からの電波の到来方位に対して比較的大きく変
化し、これに応じて、複数m個の位相差検出回路C1 、
C2 、………Cm からの複数m個の位相差検出信号SC
1 、SC2 ………SCm が不連続に変化するものとして
得られても、上述した低域フィルタを用いて得られる衛
星からの電波の電波到来方位及びその変化率と衛星から
の電波の到来予測方位とがともに連続的にしか変化しな
いものとして得られるので、電波の到来方位及びその変
化率と電波の到来予測方位とを得るのに用いている低域
フィルタの帯域幅が狭くても、電波の到来方位及びその
変化率と電波の到来予測方位とをこの場合の低域フィル
タの帯域幅にほとんど影響されず得ることができ、よっ
て、可変移相器制御信号生成回路Hで生成される複数m
個の可変移相器制御信号SH1 、SH2 ………SH
m を、図3に示す従来の衛星・移動体通信系受信装置の
場合に比しより適切な制御信号として得ることができ
る。
星・移動体通信系受信装置の場合で述べたように、複数
m個の可変移相器P1 、P2 、………Pm の複数m個の
被変調搬送波信号SA1 、SA2 ………SAm の搬送波
の位相に対する移相量の最小変化量を小さくするのに一
定の限度を有することから、複数m個の可変移相器P
1 、P2 、………Pm の複数m個の被変調搬送波信号S
A1 、SA2 ………SAm の搬送波の位相に対する移相
量の最小変化量が比較的大きい場合において、アレイア
ンテナAAの指向方位が、移動体の向きの変化によっ
て、衛星からの電波の到来方位に対して比較的大きく変
化し、これに応じて、複数m個の位相差検出回路C1 、
C2 、………Cm からの複数m個の位相差検出信号SC
1 、SC2 ………SCm が不連続に変化するものとして
得られても、上述した低域フィルタを用いて得られる衛
星からの電波の電波到来方位及びその変化率と衛星から
の電波の到来予測方位とがともに連続的にしか変化しな
いものとして得られるので、電波の到来方位及びその変
化率と電波の到来予測方位とを得るのに用いている低域
フィルタの帯域幅が狭くても、電波の到来方位及びその
変化率と電波の到来予測方位とをこの場合の低域フィル
タの帯域幅にほとんど影響されず得ることができ、よっ
て、可変移相器制御信号生成回路Hで生成される複数m
個の可変移相器制御信号SH1 、SH2 ………SH
m を、図3に示す従来の衛星・移動体通信系受信装置の
場合に比しより適切な制御信号として得ることができ
る。
【0036】以上のことから、図3に示す本発明による
衛星・移動体通信系受信装置の場合、アレイアンテナA
Aの指向方位を衛星からの電波の到来方位に、図3に示
す従来の衛星・移動体通信系受信装置の場合に比し、高
い追尾性を以って追尾させることができる。
衛星・移動体通信系受信装置の場合、アレイアンテナA
Aの指向方位を衛星からの電波の到来方位に、図3に示
す従来の衛星・移動体通信系受信装置の場合に比し、高
い追尾性を以って追尾させることができる。
【0037】なお、上述した本発明による衛星・移動体
通信系受信装置の実施例においては、複数m個の可変移
相器P1 、P2 ………Pm が、複数m個のアンテナ素子
A1、A2 ………Am からそれぞれ出力される複数m個
の被変調搬送波信号SA1 、SA2 ………SAm を、搬
送波の周波数でみて、そのままの状態で、それぞれ入力
する場合について述べたが、図中点線で示すように、複
数m個のアンテナ素子A1 、A2 ………Am からそれぞ
れ出力される複数m個の被変調搬送波信号SA1 、SA
2 ………SAm をそれぞれ入力し、それらを、それらの
搬送波に比し低い周波数を有する搬送波(中間周波数を
有する搬送波)を有する複数m個の被変調搬送波信号に
それぞれ変換させる複数m個の周波数変換回路Y1 、Y
2 ………Ym を設け、そして、それら複数m個の周波数
変換回路Y1 、Y2 ………Ym からそれぞれ出力される
複数の被変調搬送波信号を、複数m個のアンテナ素子A
1、A2 ………Am からそれぞれ出力される複数m個の
被変調搬送波信号SA1、SA2 ………SAm にそれぞ
れもとずく被変調搬送波信号として、複数m個の可変移
相器P1 、P2 ………Pm が入力するようにして、上述
したと同様の作用効果を得るようにすることもできる。
通信系受信装置の実施例においては、複数m個の可変移
相器P1 、P2 ………Pm が、複数m個のアンテナ素子
A1、A2 ………Am からそれぞれ出力される複数m個
の被変調搬送波信号SA1 、SA2 ………SAm を、搬
送波の周波数でみて、そのままの状態で、それぞれ入力
する場合について述べたが、図中点線で示すように、複
数m個のアンテナ素子A1 、A2 ………Am からそれぞ
れ出力される複数m個の被変調搬送波信号SA1 、SA
2 ………SAm をそれぞれ入力し、それらを、それらの
搬送波に比し低い周波数を有する搬送波(中間周波数を
有する搬送波)を有する複数m個の被変調搬送波信号に
それぞれ変換させる複数m個の周波数変換回路Y1 、Y
2 ………Ym を設け、そして、それら複数m個の周波数
変換回路Y1 、Y2 ………Ym からそれぞれ出力される
複数の被変調搬送波信号を、複数m個のアンテナ素子A
1、A2 ………Am からそれぞれ出力される複数m個の
被変調搬送波信号SA1、SA2 ………SAm にそれぞ
れもとずく被変調搬送波信号として、複数m個の可変移
相器P1 、P2 ………Pm が入力するようにして、上述
したと同様の作用効果を得るようにすることもできる。
【0038】また、上述した本発明による衛星・移動体
通信系受信装置の実施例においては、合成回路Mが、複
数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm からそれぞれ
出力される複数m個の被変調搬送波信号SP1 、SP2
………SPm を、搬送波の周波数でみて、そのままの状
態で、それぞれ入力され得る場合について述べたが、図
中点線で示すように、複数m個の可変移相器P1 、P2
………Pm からそれぞれ出力される複数m個の被変調搬
送波信号SP1 、SP2 ………SPm を入力し、それら
を、それらの搬送波に比し低い周波数を有する搬送波
(中間周波数を有する搬送波)を有する複数m個の被変
調搬送波信号にそれぞれ変換させる複数m個の周波数変
換回路Y1 ′、Y2 ′………Ym ′(ただし、この場
合、上述した周波数変換回路Y1 〜Ym を設ける必要は
ない)を設け、そして、それら複数m個の周波数変換回
路Y1 ′、Y2 ′………Ym ′からそれぞれ出力される
複数の被変調搬送波信号を、複数m個の可変移相器
P1 、P2 ………Pm からそれぞれ出力される複数m個
の被変調搬送波信号SP1 、SP2 ………SPm にそれ
ぞれもとずく被変調搬送波信号として、合成回路Mが入
力し得るようにして、上述したと同様の作用効果を得る
ようにすることもできる。ただし、この場合、周波数変
換回路Y1 ′、Y2 ′………Ym ′からそれぞれ出力さ
れる被変調搬送波信号を、図1に示す本発明による衛星
・移動体通信系受信装置においては、位相差検出回路C
1 、C2 ………Cm にそれぞれ入力させるようにする。
通信系受信装置の実施例においては、合成回路Mが、複
数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm からそれぞれ
出力される複数m個の被変調搬送波信号SP1 、SP2
………SPm を、搬送波の周波数でみて、そのままの状
態で、それぞれ入力され得る場合について述べたが、図
中点線で示すように、複数m個の可変移相器P1 、P2
………Pm からそれぞれ出力される複数m個の被変調搬
送波信号SP1 、SP2 ………SPm を入力し、それら
を、それらの搬送波に比し低い周波数を有する搬送波
(中間周波数を有する搬送波)を有する複数m個の被変
調搬送波信号にそれぞれ変換させる複数m個の周波数変
換回路Y1 ′、Y2 ′………Ym ′(ただし、この場
合、上述した周波数変換回路Y1 〜Ym を設ける必要は
ない)を設け、そして、それら複数m個の周波数変換回
路Y1 ′、Y2 ′………Ym ′からそれぞれ出力される
複数の被変調搬送波信号を、複数m個の可変移相器
P1 、P2 ………Pm からそれぞれ出力される複数m個
の被変調搬送波信号SP1 、SP2 ………SPm にそれ
ぞれもとずく被変調搬送波信号として、合成回路Mが入
力し得るようにして、上述したと同様の作用効果を得る
ようにすることもできる。ただし、この場合、周波数変
換回路Y1 ′、Y2 ′………Ym ′からそれぞれ出力さ
れる被変調搬送波信号を、図1に示す本発明による衛星
・移動体通信系受信装置においては、位相差検出回路C
1 、C2 ………Cm にそれぞれ入力させるようにする。
【0039】その他、本発明の精神を脱することなし
に、種々の変型、変更をなし得るであろう。
に、種々の変型、変更をなし得るであろう。
【図1】本発明による衛星・移動体通信系受信装置の実
施例を示す略線的系統図である。
施例を示す略線的系統図である。
【図2】本発明による衛星・移動体通信系受信装置の可
変移相器制御信号生成回路を機能的に示している図であ
る。
変移相器制御信号生成回路を機能的に示している図であ
る。
【図3】従来の移動体通信系受信装置を示す略線的系統
図である。
図である。
A1 〜Am アンテナ素子 C1 〜Cm 位相差検出回路 D1 〜Dm レベル検出回路 P1 〜Pm 可変移相器 H 可変移相器制御信号生成
回路 M 合成回路 Y1 〜Ym 、Y1 ′〜Ym ′ 周波数変換回路
回路 M 合成回路 Y1 〜Ym 、Y1 ′〜Ym ′ 周波数変換回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−334576(JP,A) 特開 平6−303022(JP,A) 特開 平2−216074(JP,A) 信学技報Vol.94 No.253, A・P94−46,pp45−51,1994年9月 22日発行,「移動体衛星通信アンテナの 自動追尾方式」,樋口晴一他2名 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01Q 3/00 - 3/46 H01Q 21/00 - 21/30 H01Q 23/00 H01Q 25/00 - 25/02 H04B 7/26 G01S 3/46 H04B 7/155
Claims (1)
- 【請求項1】 衛星からの搬送波の周波数または位相が
通信せんとする信号によって変調されている態様を有す
る被変調搬送波信号の電波を受波するアレイアンテナを
構成するように配列された複数m個のアンテナ素子
A1 、A2 ………Am と、 上記複数m個のアンテナ素子A1 、A2 ………Am から
それぞれ出力される複数m個の第1の被変調搬送波信号
またはそれらにそれぞれもとずく複数m個の第2の被変
調搬送波信号を入力し、それらの搬送波の位相をそれぞ
れ移相させる複数m個の可変移相器P1 、P2 ………P
m と、 上記複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm からそ
れぞれ出力される複数m個の第3の被変調搬送波信号ま
たはそれらにそれぞれもとずく複数m個の第4の被変調
搬送波信号の全てまたは一部を入力し、それらの合成さ
れた合成被変調搬送波信号を、衛星・移動体通信系受信
装置の出力として出力する合成回路と、 上記複数m個の可変移相器P1 、P2 ………Pm からそ
れぞれ出力される複数m個の第3の被変調搬送波信号ま
たはそれらにそれぞれもとずく複数m個の第4の被変調
搬送波信号をそれぞれ入力し且つ上記合成回路から出力
される合成被変調搬送波信号をともに入力し、上記複数
m個の可変移相器P1 、P2 ………Pmからそれぞれ出
力される複数m個の第3の被変調搬送波信号またはそれ
らにそれぞれもとずく複数m個の第4の被変調搬送波信
号の搬送波の位相のそれぞれと、上記合成回路から出力
される合成被変調搬送波信号の搬送波の位相との差を、
複数m個の位相差検出信号としてそれぞれ検出し、それ
ら複数m個の位相差検出信号をそれぞれ出力する複数m
個の位相差検出回路C1 、C2 ………Cm と、 上記複数m個の位相差検出回路C1 、C2 ………Cm か
らそれぞれ出力される複数m個の位相差検出信号を入力
し、それらにもとずき、上記アレイアンテナの指向方位
を表している複数m個の可変移相器制御信号を生成し、
それら複数m個の可変移相器制御信号を、上記複数m個
の可変移相器P1 、P2 ………Pm にそれぞれ出力する
可変移相器制御信号生成回路とを有する衛星・移動体通
信系受信装置において、 上記可変移相器制御信号生成回路が、 (a)上記複数m個の位相差検出回路C1 、C2 ………
Cm からそれぞれ出力される上記複数m個の位相差検出
信号と、後記制御信号生成手段で判知されている上記ア
レイアンテナの指向方位とを用い、上記衛星からの電波
の到来方位とその変化率とを、予定の周期で、逐次推定
する電波到来方位・電波到来方位変化率推定手段と、 (b)上記電波到来方位・電波到来方位変化率推定手段
で推定される上記衛星からの電波の到来方位とその変化
率とを用い、上記衛星からの電波の到来予測方位を、上
記予定の周期で、逐次予測する電波到来方位予測手段
と、 (c)後記制御信号生成手段で判知されている上記アレ
イアンテナの指向方位と上記電波到来方位予測手段で予
測される上記衛星からの電波の到来予測方位とを用い、
それらの差を、上記予定の周期で、追尾方位誤差とし
て、逐次算出する追尾方位誤差算出手段と、 (d)上記追尾方位誤差算出手段で算出される追尾方位
誤差を用い、それが予定の閾値を超えているか否かを、
上記予定の周期で、逐次判定する判定手段と、 (e)上記電波到来方位予測手段で予測された上記衛星
からの電波の到来予測方位と、上記判定手段で判定され
る、上記追尾方位誤差算出手段で算出される追尾方位誤
差が上記予定の閾値を超えるか否かの判定結果とを用
い、(i)上記判定結果が、上記追尾方位誤差が上記予
定の閾値を超えていないことを表している状態から上記
追尾方位誤差が上記予定の閾値を超えていることを表し
ている状態になった場合、上記複数m個の可変移相器P
1 、P2 ………Pm の上記複数m個の第1または第2の
被変調搬送波信号の搬送波の位相に対する移相量を、上
記追尾方位誤差が上記予定の閾値を超えない値で得られ
る方向に変化して得られるように、上記予定の周期で、
それぞれ逐次変化させる、という内容をそれぞれ有する
複数m個の制御信号を、上記アレイアンテナの指向方位
を表している複数m個の可変移相器制御信号として、上
記予定の周期で、逐次生成し、それを出力し、(ii)
上記判定結果が、上記追尾方位誤差が上記予定の閾値を
超えていることを表している状態から上記追尾方位誤差
が上記予定の閾値を超えていないことを表している状態
になった場合、上記複数m個の可変移相器P1 、P2 …
……Pm の上記複数m個の第1または第2の被変調搬送
波信号の搬送波の位相に対する移相量を、それぞれ逐次
変化させない、という内容をそれぞれ有する複数m個の
制御信号を、上記アレイアンテナの指向方位を表してい
る複数m個の可変移相器制御信号として、上記予定の周
期で、逐次出力する制御信号出力手段とを有することを
特徴とする衛星・移動体通信系受信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7072707A JP2977463B2 (ja) | 1995-03-30 | 1995-03-30 | 衛星・移動体通信系受信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7072707A JP2977463B2 (ja) | 1995-03-30 | 1995-03-30 | 衛星・移動体通信系受信装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08274699A JPH08274699A (ja) | 1996-10-18 |
JP2977463B2 true JP2977463B2 (ja) | 1999-11-15 |
Family
ID=13497100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7072707A Expired - Lifetime JP2977463B2 (ja) | 1995-03-30 | 1995-03-30 | 衛星・移動体通信系受信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2977463B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3788166B2 (ja) * | 2000-02-23 | 2006-06-21 | トヨタ自動車株式会社 | 移動体接近状況判別装置、携帯電話端末、移動体動作制御装置、電波発信装置及び移動体接近状況判別方法 |
-
1995
- 1995-03-30 JP JP7072707A patent/JP2977463B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
信学技報Vol.94 No.253,A・P94−46,pp45−51,1994年9月22日発行,「移動体衛星通信アンテナの自動追尾方式」,樋口晴一他2名 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08274699A (ja) | 1996-10-18 |
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