JP2976544B2 - テープカセット - Google Patents

テープカセット

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JP2976544B2
JP2976544B2 JP3031363A JP3136391A JP2976544B2 JP 2976544 B2 JP2976544 B2 JP 2976544B2 JP 3031363 A JP3031363 A JP 3031363A JP 3136391 A JP3136391 A JP 3136391A JP 2976544 B2 JP2976544 B2 JP 2976544B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不使用時においてハブ
の不要の回転をロックするブレーキ部材を備えたテープ
カセットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばビデオ信号やPCM信号等の高密
度記録を行なうテープカセットにおいては、不使用時
(保存時)に磁気テープの弛みを防止するため、ハブを
回転不能にロックするハブブレーキ機構を内蔵したもの
が各種実用化されている(例えば、1/2 インチビデオテ
ープカセットや8ミリビデオテープカセット等)。これ
らのハブブレーキ機構は、ブレーキ部材がテープカセッ
トの不使用時にはバネの偏倚力によってハブに圧接する
方向に付勢されてハブを回転不能にロックし、またテー
プカセットの使用時にはカセット筺体の外部から挿入さ
れるロック解除ピンによってブレーキ部材がハブから離
隔される方向へ移動されてハブのロックが解除されるよ
うに動作する。
【0003】従来のハブブレーキ機構の一例を図18、
図19、図20で説明する。これらの図において81は
テープカセット筺体、82及び83はテープカセット筺
体81を構成する上ハーフ及び下ハーフ、84は上下ハ
ーフに設けられる挿入孔、91は下ハーフ83に搭載さ
れるブレーキ部材、99は挿入孔84から挿入された際
にブレーキ部材91に当接してブレーキ部材91を摺動
させるロック解除ピンである。
【0004】図18,図19から分かるようにテープカ
セット筺体81の下ハーフ83の底面には、その背面部
付近の平面中央(なお、以下、テープカセット筺体にお
いて記録・再生ヘッドと対峙する部分を正面部、その逆
の面を背面部という)には略矩形状の凹部90が形成さ
れており、ブレーキ部材91がこの凹部90内において
前後方向即ちハブ87,88に対して接離する方向に移
動自在に収納配置されている。ブレーキ部材91は凹部
90の底面に沿う平板部91aと、平板部91aの後部
に立設される垂直突壁部91bとにより成り、平板部9
1aの前部にはハブ87,88に各々対応するように一
対の爪片91a1 ,91a2 が突出形成されている。
【0005】一方ハブ87,88は各々ハブ駆動軸が挿
通係合される内ハブ87a,88aと、内ハブ87a,
88aに対し軸方向には移動可能で周方向には係合され
る外ハブ87b,88bとにより成り、ブレーキ部材9
1の爪片91a1 ,91b2はそれぞれ外ハブ87b,
88bの下面より突出される内ハブ87a,88aの周
面に圧接するようになされている。
【0006】また、平板部91aの中央にはその前縁か
ら後方に向かって左右一対の切込み状のガイド溝92
a,92bが形成され、一方これに対応して凹部90の
底面にはガイドピン93a,93bが突設されており、
このガイドピン93a,93bに沿ってガイド溝92
a,92bが案内されることによってブレーキ部材91
の移動方向が規定される。
【0007】また、ブレーキ部材91の後方にはブレー
キ部材91を付勢する板バネ94が配され、この板バネ
94は主板部94aと主板部94aの中央部より切り起
こされた腕部94bとによって成り、主板部94aが下
ハーフ83の後側壁内面側に設けられたバネ収納部95
に嵌合装着され、一方腕部94bはその先端が垂直突壁
部91bの背面側に形成された窪み部96に係合されて
おり、これによってブレーキ部材91は常にテープカセ
ット正面方向、つまり爪片91a1 ,91a2が内ハブ
87a,88aの周面に圧接するロック方向に付勢され
ている。
【0008】そしてブレーキ部材91の垂直突壁部91
bにはその中央部前面側に、ブレーキ部材91にハブロ
ック解除動作をさせるための押圧操作部97が形成され
ている。この押圧操作部97は中央部が高い山形の側断
面形状を成し、即ち中央部から上下両側に向かって対称
的に後方へ傾斜する傾斜カム面97a,97bを有して
おり、上下両ハーフ82,83に形成された挿入孔84
より挿入されるロック解除ピン99によってこの押圧操
作部97が押圧されることによりブレーキ部材91が後
方(テープカセット背面部方向)へ移動されられ、ハブ
87,88のロックが解除されるようになされている。
【0009】つまり、通常時はブレーキ部材91は図2
0(a)、及び図19の一点鎖線で示すように板バネ9
4の偏倚力によって爪片91a1 ,91a2 が内ハブ8
7a,88aの周面に圧接し、これによって両ハブ8
7,88は多少の衝撃では回転しないようにロックされ
ているが、テープカセット81を記録再生装置に装填す
ると、記録再生装置側のロック解除ピン99が図20
(b)に示すように挿入孔84に挿入され、ブレーキ部
材91は図19に実線で示すようにテープカセットの背
面部方向にスライド移動し、つまり爪片91a1 ,91
2 が内ハブ87a,88aから離れることによってハ
ブ87,88のロックが解除されるものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来のハブブレーキ機構には以下述べるような問題点
がある。なお、各問題点は図21〜図26の模式図を参
照して説明する。
【0011】第1に、ロック解除ピン99を挿入させる
ために上下ハーフ82,83に挿入孔84を設けている
が、ロック解除ピン99がブレーキ部材91の押圧操作
部97に当接してブレーキ部材91全体をテープカセッ
ト81の背面部方向にスライドさせるものであるため、
挿入孔84の形成位置としては図21に幅Wとして示す
ようにブレーキ部材91の背面部方向への摺動範囲分だ
け寸法余裕が得られるように設定されなければならな
い。このため、テープカセット表面においてラベル89
を添付できる領域が少なくなり、特に超小型のテープカ
セットではラベル89による十分な内容表示やラベル8
9の良好な添付ができなくなる場合が生じるという問題
がある。
【0012】第2に、テープカセット81を記録再生装
置に装填され記録・再生ヘッドが対峙する位置に位置決
めされている状態からテープカセット81をイジェクト
する際には、まず記録再生装置内のカセット保持機構に
よってテープカセット81の背面部側が図22に示すよ
うに持ち上げられ、ロック解除ピン99が挿入孔84か
ら脱出されるわけであるが、このときロック解除ピン9
9と接している押圧操作部97の傾斜カム面97a,9
7bの頂上部分は、本来は図22中の一点鎖線で示す軌
跡で移動すべきところ、実際は図中Pの範囲を移動する
間はロック解除ピン99に圧接され、ブレーキ部材91
は通常のハブロック解除位置よりもさらにテープカセッ
ト81の背面側に押圧されることになる。このため、ロ
ック解除ピン99を脱出させる際にテープカセット81
に対して円滑なイジェクト動作を妨げる不必要な抵抗が
働くことになり好ましくない。
【0013】第3に、図23(a)に示すようにブレー
キ部材91は高さ方向の長さ即ち垂直突壁部91bの高
さH1 に比べて、スライド方向の長さ即ち平板部91a
の長さL1 が十分に長くはならないため、ロック解除ピ
ン99と押圧操作部97との摩擦等の作用により、ブレ
ーキ部材91自体が例えば図23(b)(c)に示すよ
うに傾いたり倒れたりし易いという問題があり、またこ
れによりブレーキ部材91と下ハーフ83との摩擦が大
きくなって良好なハブロック及びハブロック解除動作が
阻害されるという欠点がある。
【0014】第4に、ハブロック解除状態からロック解
除ピン99が脱出されると、板バネ94の付勢力によっ
てブレーキ部材91がテープカセット81の正面部方向
へスライドされハブロック状態とされるが、この際にブ
レーキ部材91の押圧力によりハブ87,88が図24
の模式図に示すように多少正面方向(D1 方向)へ偏位
してしまう。このためハブ87,88に巻回されている
テープTが弛んでしまうことになり、ハブロック動作の
本来の目的が損なわれてしまう。
【0015】第5に、外部からテープカセット81にロ
ーリングが加わるとハブロックが解除される場合がある
という欠点がある。例えば図25のように外部振動によ
りハブ87,88が矢印R1 方向に回動するような力が
加わると、ハブ87がブレーキ部材91を矢印D2 方向
に押し、ハブ88側ではブレーキ部材91が矢印D3
向即ち背面部方向に押し上げられハブロックが解除され
てしまう。そしてハブ88に対しても矢印R1 方向のロ
ーリングが加わっているため、ハブ88側からテープT
が送り出されテープTが弛んでしまうことになる。ま
た、このようなローリングによるテープTの弛みを解消
するためにブレーキ部材91が完全に平行移動されるよ
うに常に左右位置を規制することが考えられるが、この
場合、テープ巻径が左右ハブ87,88で異なってハブ
重量に差があるときにローリングが加わると、重量の軽
い方のハブ側でハブブレーキが開放されてしまうことに
なるため採用できない。
【0016】第6に、ブレーキ部材91によってハブ8
7,88が正面方向に押圧されていてテープTが弛んで
いないとき、つまり正常なハブロック状態のときにテー
プカセット81の背面部方向から衝撃Gが加わると図2
6(a)に示すようにハブ87,88は瞬間的に背面部
方向(D4 方向)に動き、このときテープTに引っ張ら
れることによってハブ87,88はそれぞれ矢印R2
3 方向に回転する。従って衝撃Gが加わった後に再び
ブレーキ部材91の押圧によってハブ87,88がD5
方向に動いて元の位置に回復すると図26(b)に示す
ように、衝撃時に引き出された分だけテープTが弛んで
しまうことになる。
【0017】第7に、前記図18,図19で説明したよ
うに板バネ94がブレーキ部材91の付勢手段とされて
いるが、板バネ94を使用することにより付勢手段の構
造が大型化し、特に超小型に形成されるテープカセット
には好ましくない。また、この板バネ94の腕部94b
自体には通常はテープカセット正面部方向への偏倚力が
加わっているが、板バネ94の組み付け時やハブロック
解除動作時には腕部94b自体に対して、腕部94bの
付勢に逆らう方向、即ちテープカセット背面部方向への
力がブレーキ部材91に押圧されることによって加わる
ため、板バネ94自体に大きい応力が発生し、反り返っ
てはねあがったり倒れ込んだりして正常なハブロック動
作が不能となる危険性が高いという問題もある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点にかんがみてなされたもので、ブレーキ部材全体をハ
ブに接するロック位置方向に付勢するためのバネ部材と
カセット筺体のハーフに形成された挿入孔から挿入され
るピンが当接されたときにバネ部材による付勢に反して
ブレーキ部材全体をロック解除位置に移動させる傾斜カ
ム部とを有し、一対のハブの周面に対し接離する方向に
移動自在に配されることによって、ハブロック及びハブ
ロック解除がなされるようにされたブレーキ部材が設け
られたテープカセットにおいて、ブレーキ部材とハーフ
の間にはブレーキ部材の左右方向の位置を規制するよう
に機能することができる第1及び第2の左右位置規制手
段を形成し、ハブロック時には、ハブに当接する係止爪
よりテープカセット正面に近い位置にある第1の左右位
置規制手段が機能してこの第1の左右位置規制手段を支
点としてブレーキ部材が左右方向に揺動可能に位置規制
され、また、ハブロック解除時には、第1の左右位置規
制手段と第2の左右位置規制手段が共に機能することに
よってブレーキ部材が左右方向に揺動不能に位置規制さ
れるように構成するものである。
【0019】
【作用】ブレーキ部材はハブロック時に係止爪よりテー
プカセット正面に近い位置を支点として揺動可能である
ことにより、一対のハブに当接する各係止爪はそれぞれ
差動的に機能することになる。また、ハブロック時以外
はブレーキ部材の平行性が保たれるため摺動動作に支障
はない。
【0020】
【実施例】以下、本発明のテープカセットの第1の実施
例を図1〜図10を参照して説明する。なお、本例のテ
ープカセットは超小型に構成されるものである。図8〜
図10において、1は例えばPCM信号を記録・再生す
る磁気テープを収納するテープカセットを全体として示
し、このテープカセット1の筺体は上ハーフ2と下ハー
フ3とを対向させてネジ4により締め付けて合体し、こ
の両ハーフ2,3の前面側に形成される開口部5を開閉
するリッド6を回動自在に軸支することにより構成され
る。
【0021】このテープカセット1の筺体内、即ち上下
ハーフ2,3間には、図8、図9に示すように、ハブ駆
動軸の挿通孔2a,2b(及び3a,3b)に対応して
配される一対の両ハブ7,8間に磁気テープTが巻装さ
れた状態で収納され、その磁気テープTの一部分が、前
面側開口部5の両側に回転自在に軸支されるガイドロー
ラを兼ねるピンチローラ9,10を介して架張状態で、
前面側開口部5に表出されるようになされている。
【0022】テープカセット1の筺体の上下面側には、
後部(背面部近傍)の両側各部に位置して上下両ハーフ
2,3に連通する誤消去防止機構12,13が配設され
るとともに中心前後方向の前後部及び後部横方向の両側
部に位置決め用の基準孔14,15及び16,17が設
けられ、さらに、後縁部横方向に複数の所要検出孔1
8,19が形成され、さらに両側面の後部にはグリップ
部20,21が形成されている。また、筺体の正面側の
開口部5を開閉するリッド6には横方向のガイド溝22
に沿ってチェンジャ用係合部23が設けられている。さ
らに、上下両ハーフ2,3の平面中央部分には透明樹脂
で成形された窓部2c,3cが設けられ、テープカセッ
ト1の筺体の外部から磁気テープTの残量確認ができる
ようになされている。
【0023】このテープカセット1は、カセット筺体内
に収納される磁気テープTは記録再生装置に装填された
際に、回転ヘッドによりヘリカルスキャン方式で記録・
再生が行なわれるようになされている。すなわち、図9
に示すように、回転ヘッド41はヘッドドラム42に対
して所要角度で傾斜して回転されるようになされてお
り、ヘッドドラム42はカセット筺体1のリッド6を上
方又は下方へ回動することによって開放される正面側開
口部5に部分的に挿入されて、この開口部5を横切るよ
うに架張される磁気テープTがヘッドドラム42の挿入
側周面に巻き付くように摺動され、回転ヘッド41が回
転すると磁気テープTを斜めに横切る傾斜したトラック
が形成されることになる。
【0024】この際、ヘッドドラム42に磁気テープT
が確実にヘリカル状に摺接されるように、本実施例にお
いては、カセット筺体の開口部5のヘッドドラム42の
挿入部にはガイド部材が互いに逆方向の傾斜となってい
る一対のテープガイド部材24,25をガイドローラ
9,10の内側に位置して、対向して揺動及び横方向に
移動可能に配設してある。従って、図10に示すように
ヘッドドラム42を開口部5に挿入することにより、テ
ープガイド部材24,25がヘッドドラム42の周面に
当接する状態となり、つまり、ヘッドドラム42の周面
との間において磁気テープTを挟んだ状態でガイドする
ようになされている。
【0025】また、ヘッドドラム42の両側部にはカセ
ット筺体1の開口部5の両側部において、ピンチローラ
9,10とテープガイド部材24,25の間に挿入され
る両ウイングガイド43,44が備えられており、この
両ウイングガイド43,44の前端部にローラ43a,
44aが装着され、磁気テープTをテープガイド部材2
4,25に圧接するようにしている。この両ウイングガ
イド43,44はカセット筺体1の開口部5にその内側
よりの支持片26,27と、この支持片26,27とピ
ンチローラ9,10との間に位置するテープはみ出し防
止用のガイド突起28,29との間において挿入される
ようになされている。
【0026】本実施例のテープカセット1においては以
上のような構成に加えて、その内部構造を示す図2及び
図2におけるA−A方向のテープカセット1の断面図で
ある図3に示されているように、ハブ7,8は各々ハブ
駆動軸が挿通係合される内ハブ7a,8aと、内ハブ7
a,8aに対し軸方向には移動可能で周方向には係合さ
れる外ハブ7b,8bとにより構成されており、特に内
ハブ7a,8aにはその下ハーフ3側に向かって外ハブ
7b,8bより突出した周面に歯車状の被係止部7a
1 .8a1 が形成されている。そして、このような両ハ
ブ7,8の被係止部7a1 .8a1 と係合することによ
って、テープカセット1の不使用時においてハブ7,8
が回転不能状態となるようにブレーキ動作を行なうブレ
ーキ部材11が備えられており、このブレーキ部材11
は、記録再生装置に装填された際に、位置決め用の基準
孔15から挿入される位置決めピン99がブレーキ解除
ピンとしての機能を兼ねることにより、ロック解除方向
に摺動され、ハブ7,8が回転可能状態とされるもので
ある。なお、ブレーキ部材11は下ハーフに形成される
凹部3e内に配置されている。
【0027】以下、図1〜図7によって、本実施例のテ
ープカセットにおいてカセット筺体1内に配設されてい
るブレーキ部材11の構成及びハブロック動作について
説明する。図1(a)(b)(c)(d)はブレーキ部
材11の正面図、B−B断面図、背面図、及び底面図を
示すものである。
【0028】11a1 ,11a2 はハブロック時におい
て内ハブ7a,8aに形成された歯車状の被係止部7a
1 .8a1 と当接係合してハブ7,8の回転をロックす
るハブ係止手段としての係止爪、11bは例えばステン
レス線によるブレーキバネ11cを、千鳥状に突設され
た係止片で挟み込んで固定保持しているバネ固定部、1
1dは図1(b)からわかるようにカセット筺体1の厚
み方向に対して断面V字状に傾斜するカム面11d1
11d2 を有する押圧操作部である。また、ブレーキ部
材11の中央部分には上下ハーフ2,3に形成される窓
部2c,3cの位置に対応して孔部11eが設けられて
おり、この孔部11eは、ブレーキ部材11がいづれの
摺動位置にあっても窓部2c,3cを覆うことのない大
きさとされている。
【0029】11fはブレーキ部材11のハブロック位
置からロック解除位置までの摺動動作を案内するための
長孔状に形成されたガイド孔であり、下ハーフ3に突設
されたガイドピン3fが挿通されていることによって、
ブレーキ部材11の左右方向の位置が規制されている。
なお、下ハーフ3上で突設されたガイドピン3fの上面
には図3から分かるように上ハーフ2の内面から下ハー
フ3側に向かってに突設された押え片2eが当接してお
り、これによってガイドピン3fがブレーキ部材11の
ガイド孔11fから抜脱することはないようにされてい
る。11gは、テーパ部11g1 及びそれに連続するU
字孔部11g2 からなるガイド孔であり、このガイド孔
11gには下ハーフ3に突設されたガイドピン3gが対
応することになる。そして、U字孔部11g2 にガイド
ピン3gが突入した状態となると、U字孔部11g2
びガイドピン3gの作用でブレーキ部材11の左右方向
の位置が規制される。
【0030】このブレーキ部材11は、記録再生装置側
のロック解除ピン99(通常はSUS等の金属)に対す
る耐摩耗性、及び下ハーフ3の内面に対する摺動性等を
考慮し、例えばエンジニアリングプラスチック(主にP
OM)により成形されている。
【0031】このブレーキ部材11のハブロック及びそ
の解除のための摺動動作を図2,図6の内部構成図及び
図4,図5の模式図で説明する。ブレーキ部材11は通
常時(不使用時)にあっては、バネ固定部11bに固定
された例えばステンレス線によるブレーキバネ11cが
カセット筺体1内の圧接部3dと圧接していることによ
って得られる付勢力によって図2及び図4に示すように
係止爪11a1 ,11a2 がそれぞれ内ハブ7a,8a
の歯車状の被係止部7a1 ,8a1 と当接しており、ハ
ブ7,8が回転不能状態即ちハブロック状態とされてい
る。ところが当該テープカセット1が記録再生装置に装
填されると、図5に示すように記録再生装置に設けられ
ている位置決めピン99が上ハーフ2側或は下ハーフ3
側のいづれかの位置決め用の基準孔15から挿入され
る。これによってテープカセット1の記録再生装置内に
おける装填位置がガイドされるわけであるが、同時に位
置決めピン99がブレーキ解除ピンとして作用すること
になる。
【0032】つまり、カム面11d1 からカム面11d
2 にかけては上下ハーフ2,3の基準孔15,15の貫
通方向の両方向に向かって傾斜する断面V字状に形成さ
れているため、位置決めピン99がブレーキ部材11の
押圧操作部11dのカム面11d1 或は11d2 に当接
すると、ブレーキ部材11はブレーキバネ11cによる
付勢力に逆らって、ガイド部11fに挿通するガイドピ
ン3fに案内されてテープカセット1の正面部方向に押
し上げられ、図5及び図6に示す位置までスライド移動
することになる。従って係止爪11a1 ,11a2 と被
係止部7a1 ,8a1 の係合が解除されることになりハ
ブ7,8が回転可能状態とされる。
【0033】即ち本実施例では、図2に示されたように
ブレーキ部材11によってハブロック状態とされたテー
プカセット1は、記録再生装置に装填された際には上記
したブレーキ部材11の摺動動作によって図6に示され
るハブロック解除状態となり、また、記録再生装置から
イジェクトされ、位置決めピン99が基準孔15から脱
出するとブレーキバネ11cによって得られる付勢力に
よって図6の状態から図2の状態に復帰し、ハブ7,8
の回転がロックされるものである。
【0034】ところで、ハブロック状態のときは図2に
示すように下ハーフ3に突設されたガイドピン3gはガ
イド孔11gのU字孔部11g2 から離脱しているが、
ブレーキ部材11がハブロック解除位置まで摺動する際
には、ガイドピン3gはガイド孔11gのテーパー部1
1g1 に案内されてU字孔部11g2 に導入される。従
って、ハブロック時にはブレーキ部材11はガイド孔1
1fのみで左右方向の位置が規制されているのに対し、
ハブロック解除時にはガイド孔11f及び11gにおい
ていづれも左右方向の位置が規制されていることにな
る。このため、ハブロック時にはブレーキ部材11はガ
イドピン3fを支点として多少左右方向に揺動可能であ
り、係止爪11a,11aはそれぞれの内ハブ7a,8
aに対して最適角度位置で当接することになるが、ハブ
ロック解除時及びハブロック解除位置からハブロック位
置まで摺動する際にはブレーキ部材11はガイドピン3
f、3gの2地点において左右方向の位置を規制される
ため平行状態が保たれることになる。なお、ハブロック
時に揺動可能とするため、下ハーフ3の凹部3eにはブ
レーキ部材11とのクリアランスCが得られるように設
定されている。
【0035】なお、ブレーキ部材11の係止爪11a
1 ,11a2 は各ハブ7,8の左右方向の中心線より外
側の位置で内ハブ7a,8aの被係合部7a1 ,8a1
と係合している。さらに本実施例においては図2のハブ
ロック状態においてもブレーキバネ3cは圧接部3dに
当接して僅かにたわんでいる状態、即ちテープカセット
1の背面部方向に向かって僅かに凸となる状態とされて
いる。従って、ブレーキバネ3cによってブレーキ部材
11には常にテープカセット1の背面部方向に付勢され
ていることになる。
【0036】本実施例のテープカセット1におけるハブ
ブレーキ機構は以上のように、テープカセット1の背面
部近傍に設けられた基準孔15から挿入された位置決め
ピン99がブレーキ部材11を正面部方向に押し上げる
動作によって、正面部方向から背面部方向に向かって付
勢されて内ハブ7a,8aの被係止部7a1 ,8a1
係合している係止片11aを内ハブ7a,8aから離脱
させてハブブレーキを解除するように構成したものであ
る。
【0037】つまり、基準孔15から挿入される位置決
めピン99はブレーキ部材11をテープカセット1の背
面部方向へ摺動させるものではなく、ブレーキ部材11
をテープカセット1の正面部方向に摺動させてハブロッ
クを解除させるものであって、ブレーキ部材11の摺動
動作方向が従来とは逆であるため、ブレーキ部材11が
テープカセット1の背面部方向へ摺動するための寸法余
裕として基準孔15から背面部まで或る程度の距離を設
ける必要はなくなる。従って、基準孔15の形成位置を
最も背面部近傍に設定しても問題はないため、上下ハー
フ平面上においてラベル貼付領域を広くとることがで
き、特に超小型のテープカセットにおいて有効である。
【0038】また、カム面11d1 ,11d2 が位置決
めピン99によってブレーキ部材11をテープカセット
1の正面部方向に摺動させるように構成される本実施例
の場合、図7に示すようにカセットイジェクト時にブレ
ーキ部材11のカム面11d1 ,11d2 の頂上部分が
位置決めピン99によってその移動軌跡(一点鎖線で示
す)を妨害されることはなく、ブレーキ部材11がハブ
ロック解除位置よりさらにテープカセットの正面部方向
へ押圧されることはない。従って位置決めピン99を脱
出させる際にテープカセット1に対して円滑なイジェク
ト動作を妨げる不必要な抵抗が働くことはない。
【0039】さらに、本実施例のブレーキ部材11は高
さ方向の長さ即ち図1(b)にH2として示す押圧操作
部11dの高さに比べて、スライド方向の長さ即ち図1
(b)にL2 で示す長さが十分に長くなるため、ブレー
キ部材11自体が上下ハーフに対して垂直方向に傾いた
り倒れたりすることはなく、従ってブレーキ部材11の
傾きや倒れによってブレーキ部材11と下ハーフ3内面
との間に不要な摩擦が生じるなどしてハブロック及びハ
ブロック解除動作が阻害されるということは発生しな
い。
【0040】また、ハブロック解除状態からロック解除
ピン99が脱出されハブロック状態とされる際には、ブ
レーキバネ11cの付勢力によってブレーキ部材11が
テープカセット1の背面部方向へスライドされてハブロ
ック状態とされるため、この際のブレーキ部材11の押
圧力によりハブ7,8は多少背面部方向へ偏位すること
になる。つまり、ハブロック時にはテープTが引っ張ら
れる方向にハブ7,8が変移することになるため、ハブ
ロックの際にテープTが弛むことはない。
【0041】また、ハブロック時にはブレーキ部材11
は上述したようにガイドピン3fを支点として僅かに揺
動可能な状態にある。しかも、ハブロック時に支点とな
るガイドピン3f部分は係止爪11a1 ,11a2 より
もテープカセット1の正面部方向に位置している。この
ため、係止爪11a1 ,11a2 はそれぞれ独立して差
動的に内ハブ7a,8aに対しての係合作用を行なって
いる。つまり、係止爪11a1 ,11a2 は、ブレーキ
バネ11cが圧接部3dに圧接していることによって得
られる付勢力をガイドピン3f部分を支点として平衡し
ながら得て、それぞれ差動的に内ハブ7a,8aの被係
止部7a1 ,8a1 と係合していることになる。従っ
て、外部からテープカセット11にローリングが加わっ
ても、テープTが締まる方向に回るハブがブレーキ部材
11を横方向に押し、これによって他方のハブに係合し
ている係止爪が外れてしまうということは発生せず、こ
のためローリングによって一方のハブからテープTが送
り出されてテープTが弛んだ状態となることはない。
【0042】また、ハブロック時においては付勢力の平
衡状態を保つためブレーキ部材11自体は必ずしも平行
には保たれていないが、ハブロックの解除時にはガイド
ピン3gがガイド孔11gのU字孔部11g2 に突入し
てブレーキ部材11の左右方向の位置を規制することに
なり、つまりブレーキ部材11はガイドピン3f,3g
に規制されて揺動不能の平行状態に保たれるため、摺動
動作時及びハブロック解除時に不都合は生じない。ま
た、ブレーキ部材11が平行状態に規制されるのはハブ
ロック解除時のみであり、しかも係止爪11a1 ,11
2 が差動的に機能するため、ハブの巻径の差(ハブ重
量の差)によって一方の係合が外れるということも発生
しない。なお、ブレーキ部材11側にガイドピンを形成
し、下ハーフ3にガイドピンが挿通するガイド孔が形成
されるようにしてブレーキ部材11の摺動ガイド及び左
右位置規制手段としてもよい。
【0043】また、上述したようにブレーキ部材11に
よるハブロック動作方向が従来とは逆に、テープカセッ
ト1の背面部側から正面部側に摺動するときにハブロッ
クが解除される方式であって、従ってハブロック時には
ブレーキ部材11によってハブ7,8はすでに背面部方
向に付勢されているため、ハブロック状態の時にテープ
カセット1の背面部方向から衝撃が加わわってもハブ
7,8が瞬間的に背面部方向に動くことはない。つまり
背面部方向からの衝撃があったときにハブ7,8が背面
部方向に変移するとともにテープTに引っ張られてハブ
7,8が回転することは発生しない。従ってテープカセ
ット1の背面部方向からの衝撃によってハブ7,8から
テープTが引き出されてテープTが弛んでしまうという
ことはない。
【0044】ところで、このような各種利点を得るため
にテープカセット1の背面部近傍の基準孔15から挿入
される位置決めピン99によってテープカセット1の正
面部方向から係合している係止爪11a1 ,11a2
解除するようにブレーキ部材11を構成すると、ブレー
キ部材11自体が下ハーフ3の窓部3cを覆ってしまう
ことになる。このため本実施例では前述したように孔部
11eが設けられており、この孔部11eによって下ハ
ーフ3側の窓部3cからでも磁気テープTの残量確認が
できることになる。
【0045】つづいて本発明の他の実施例を図11〜図
13で説明する。図11(a)(b)(c)(d)はこ
の第2の実施例におけるブレーキ部材31の正面図、C
−C断面図、平面図、及び底面図であり、図12,図1
3はこの第2の実施例のテープカセット1Aの内部構造
の説明図である。なお、これらの図において図2,図5
と同一部分は同一符合で示す。
【0046】この実施例におけるブレーキ部材31で
は、ハブロック時に内ハブ7a,8aの被係止部7a
1 .8a1 と当接してハブ7,8の回転をロックする係
止爪31a1 ,31a2 、テープカセット1Aの厚み方
向に対して断面V字状に傾斜するカム面31d1 ,31
2 を有する押圧操作部31d、及び上下ハーフ2,3
Aに形成される窓部2c,3cの位置に対応して設けら
れる孔部31eは上記第1の実施例におけるブレーキ部
材11とほぼ同様であり、また、ブレーキ部材31の摺
動時の左右位置規制のため前記第1の実施例と同様に下
ハーフ3Aに突設されたガイドピン3f,3gが挿通す
るガイド孔31f,31gが設けられているが、バネ固
定部31bはブレーキ部材31の上部の中央位置に1単
位だけ設けられ、例えばステンレス線によるブレーキバ
ネ31cを、千鳥状に配置されたL字型の係止片31b
1 ,31b2 で挟み込んで固定保持している。しかもブ
レーキバネ31cはブレーキ部材11の左右方向に大き
く延長しており、図12に示すように両端部は下ハーフ
3Aに形成されたバネ係止用の段差部3h1 ,3h2
係止されている。
【0047】このブレーキバネ31cが、両端が段差部
3h1 ,3h2 で係止されてテープカセット1Aの正面
部方向に向かって凸となる状態にされていることによ
り、ブレーキ部材31はテープカセット1Aの背面部方
向に付勢され、従って通常時(不使用時)は図12に示
すように係止爪31a1 ,31a2 が内ハブ7a,8a
の被係止部7a1,8a1 に係合してハブブレーキ状態
となっている。そして基準孔15から位置決めピン99
が挿入されるとカム面31d1 或は31d2 の作用によ
りブレーキ部材31が図13の状態まで摺動し、ハブロ
ック解除状態とされる動作は前記第1の実施例と同様で
あり、またほぼ同様の効果を得ることができる。
【0048】以上の第1及び第2の実施例においてはブ
レーキ部材11,31をテープカセット1(1A)の背
面部方向へ付勢する手段としてはワイヤ状のバネ部材
(ブレーキバネ11c,31c)が使用されているが、
これにより付勢手段の構造を小型化(薄型化)でき、テ
ープカセット1(1A)の小型化に有効である。また、
略直線状のバネであってスパンが長いため、へたりやた
わみに対する耐久性が優れている。
【0049】さらに、ハブロック時はブレーキ部材1
1,31はブレーキバネ11c,31cが僅かにたわん
だ状態(或は少なくとも直線状態)となるように取り付
けられており、ハブロック解除時にはこのブレーキバネ
11c,31cがさらにたわむ方向に力が加わることに
なっている。つまり、第1の実施例におけるブレーキバ
ネ11c自体には常に中央部がテープカセット1の背面
部方向に向かって凸となるように力が加わっており、ま
た第2の実施例におけるブレーキバネ31c自体には常
に中央部がテープカセット1Aの正面部方向に向かって
凸となるように力が加わっている。すなわち、ブレーキ
バネ11c,31c自体を偏倚させる力は常に一定の方
向に加わっていることになるため、ブレーキ部材11の
組み付け時や摺動動作時にブレーキバネ11c,31c
が反り返ったりはねあがったりすることはなく、またた
とえブレーキバネ11c,31cが断面円形でなく断面
方形或はさらに断面板状のものであっても、ブレーキバ
ネ自体が倒れ込むことはない。従ってブレーキ部材1
1,31の組み付け作業や摺動動作が安定して行なわれ
るという利点がある。
【0050】ところで以上の実施例ではブレーキ部材1
1,31に下ハーフ3(3A)の窓部3cに対応して孔
部11e,31eが設けられていたが、このようにブレ
ーキ部材11,31を構成すると、孔部11e,31e
の両側部分が細くなり、ブレーキ部材11,31本体の
剛性という点で多少難点が生じる。また、上下ハーフ
2,3(3A)に形成する窓部3cの大きさ、形状、位
置が孔部11e,31eに対応する範囲内と制限されて
しまう。
【0051】このため図14(a)(b)(c)(d)
に正面図、D−D断面図、背面図及び底面図として示す
第3の実施例では下ハーフ3の窓部3cに対応した孔部
を設けず、ブレーキ部材61を全体を透明体として形成
するものである。なお、61a1 ,61a2 は係止爪、
61bは千鳥状に突設された係止片でブレーキバネ61
cを固定するバネ固定部、61dはカム面61d1 ,6
1d2 を有する押圧操作部、61f,61gはガイド孔
であり、これらの構成及び動作は図1におけるブレーキ
部材11の各部と同一であるため説明を省略する。
【0052】このように全体を透明体として構成し、窓
部3cに対応した孔部を不要とすることにより、ブレー
キ部材61自体の剛性を向上させることができ、しかも
上下ハーフ2,3に形成される窓部2c,3cのサイ
ズ、形状、位置を自由に設定できることになるという優
れた効果が発揮される。
【0053】さらに第4の実施例として図15(a)
(b)(c)で正面図、側面図、底面図を示すようにブ
レーキ部材71を形成することによっても、ブレーキ部
材自体の強度上及び窓部2c,3cの設計上の問題点も
解決される。この実施例は、千鳥状に突設された係止片
でブレーキバネ71cを固定するバネ固定部71b、及
びカム面71d1 ,71d2 を有する押圧操作部71d
は上述した第1の実施例と同様であるが、ブレーキ部材
71の本体は、左右に大きく湾曲して中央部分を取り巻
く湾曲部71h1 ,71h2 が形成され、中央部分に孔
部71eが形成される。そして各湾曲部71h1 ,71
2 に続いて中央方向にハブ係止手段としての係止爪7
1a1 ,71a2 が設けられる。なお、71f,71g
は下ハーフ3のガイドピン3f,3gが挿通するガイド
孔である。
【0054】このブレーキ部材71は図16に示すよう
に下ハーフ3内に装着された状態で、係止爪71a1
71a2 が内ハブ7a,8aの被係止部7a1 ,8a1
と係合してハブロック状態とされ、また、前記第1の実
施例と同様に位置決めピン99が挿入されてカム面71
1 或は71d2 に当接することによって図17で示す
位置に摺動することによってハブロック解除状態とな
る。この第4の実施例によっても前記第1及び第2の実
施例に比べてブレーキ部材71の剛性を向上させること
ができ、また上下ハーフ2,3に形成される窓部2c,
3cのサイズ、形状、位置をテープカセット中央部分に
おいて比較的自由に設定できることになる。
【0055】なお、本発明のテープカセットを以上各実
施例で説明してきたが、テープカセット及びブレーキ部
材の形状、材質は上記のものに限られるものではなく、
本発明が適用されるテープカセットのサイズ、用途、形
状等に応じて変更されるべきものである。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明のテープカセ
ットは、ハブロック時にはブレーキ部材が左右方向に揺
動可能に位置規制されるため2つの係止爪はそれぞれ差
動的に機能し、外部からのローリングによってテープが
弛むことは殆ど解消できるという効果がある。また、ハ
ブロック解除時にはブレーキ部材が左右方向に揺動不能
に位置規制されるため、ブレーキ部材自体の摺動動作に
も支障はないという利点も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例におけるブレーキ部材の正面図、
B−B断面図、背面図、及び底面図である。
【図2】第1の実施例のハブロック状態の説明図であ
る。
【図3】第1の実施例のテープカセットのA−A方向の
断面図である。
【図4】第1の実施例のハブロック動作の説明図であ
る。
【図5】第1の実施例のハブロック解除動作の説明図で
ある。
【図6】第1の実施例のハブロック解除状態の説明図で
ある。
【図7】第1の実施例のイジェクト時の動作の説明図で
ある。
【図8】本発明のテープカセットの斜視図である。
【図9】本発明のテープカセットとヘッドドラムの関係
図である。
【図10】本発明のテープカセットにヘッドドラムを挿
入した状態の平面図である。
【図11】第2の実施例おけるブレーキ部材の正面図、
C−C断面図、平面図、及び底面図である。
【図12】第2の実施例のハブロック状態の説明図であ
る。
【図13】第2の実施例のハブロック解除状態の説明図
である。
【図14】第3の実施例におけるブレーキ部材の正面
図、D−D断面図、背面図、及び底面図である。
【図15】第4の実施例におけるブレーキ部材の正面
図、側面図、及び底面図である。
【図16】第4の実施例のハブロック状態の説明図であ
る。
【図17】第4の実施例のハブロック解除状態の説明図
である。
【図18】従来のハブブレーキ機構の斜視図である。
【図19】従来のハブブレーキ機構の平面図である。
【図20】従来のハブブレーキ機構の動作説明図であ
る。
【図21】従来のテープカセットのラベル添付領域の説
明図である。
【図22】従来のテープカセットのイジェクト時の動作
説明図である。
【図23】従来のテープカセットのブレーキ部材のたお
れ動作の説明図である。
【図24】従来のテープカセットのハブロック時のテー
プTのたるみの説明図である。
【図25】従来のテープカセットのローリング印加時の
テープTのたるみの説明図である。
【図26】従来のテープカセットの背面衝撃時のテープ
Tのたるみの説明図である。
【符号の説明】
1,1A テープカセット 2 上ハーフ 3,3A 下ハーフ 2c,3c 窓部 3d 当接部 3e,3f ガイドピン 7a,8a 内ハブ 7a1 ,8a1 被係止部 11,31,61,71 ブレーキ部材 11a1 ,11a2 ,31a1 ,31a2 ,61a1
61a2 ,71a1 ,71a2 係止爪 11b,31b,61b,71b バネ固定部 11c,31c,61c,71c ブレーキバネ 11d,31d,61d,71d 傾斜カム部 11e,31e,71e 孔部 11f,31f,61f,71f ガイド孔 11g,31g,61g,71g ガイド孔 15 基準孔

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気テープが巻回される一対のハブの周
    面に対し接離する方向に移動自在に配されるとともに、
    前記ハブに接するロック位置方向に付勢するためのバネ
    部材と、カセット筺体のハーフに形成された挿入孔から
    挿入されるピンが当接されたときに前記バネ部による付
    勢に反してロック解除位置に移動させる傾斜カム部とを
    有することにより、ハブロック及びハブロック解除がな
    されるようにされたブレーキ部材が設けられたテープカ
    セットにおいて、前記ブレーキ部材と前記ハーフには前
    記ブレーキ部材の左右方向の位置を規制するように機能
    することができる第1及び第2の左右位置規制手段が設
    けられ、ハブロック時には前記一対のハブに当接する係
    止爪よりテープカセット正面に近い位置ある第1の左右
    位置規制手段が機能してこの第1の左右位置規制手段を
    支点として前記ブレーキ部材が左右方向に揺動可能に位
    置規制され、ハブロック解除時には前記第1の左右位置
    規制手段と前記第2の左右位置規制手段が共に機能する
    ことによって前記ブレーキ部材が左右方向に揺動不能に
    位置規制されるように構成されたことを特徴とするテー
    プカセット。
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