JP2976421B2 - 通信網における障害回復システム - Google Patents

通信網における障害回復システム

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JP2976421B2
JP2976421B2 JP9041797A JP9041797A JP2976421B2 JP 2976421 B2 JP2976421 B2 JP 2976421B2 JP 9041797 A JP9041797 A JP 9041797A JP 9041797 A JP9041797 A JP 9041797A JP 2976421 B2 JP2976421 B2 JP 2976421B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は障害回復システムに
関し、特にノード間で交換しあったトポロジ情報に基づ
き経路計算を行うソースルーティング方式を用いて回線
接続を行うプロトコルを利用したコネクションオリエン
ティッドな通信網において、複数の端末に対して接続を
行うマルチポイント接続されたコネクションに障害が発
生したときにこの障害を迂回する経路を設定するように
した障害回復システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の通信網である例えばAT
M(非同期転送モード)を利用したコネクションを切替
える装置は、ポイント−ポイント接続すなわち1対1の
接続のコネクションのみ考慮した障害回避を行ってい
る。
【0003】例えば、ネットワークに一元的にネットワ
ークトポロジを管理する集中管理装置を用意して、この
集中管理装置が、すべてのノードからネットワークトポ
ロジ情報の収集を行うことにより、障害発生時にコネク
ションの復旧を低遅延で行う目的で、あらかじめ予備経
路の計算をしておく。
【0004】この状態において、集中管理装置は、ある
コネクションを設定する際に、この現用コネクションに
対する予備経路も設定し、障害が発生した場合には集中
制御装置から切替えの制御信号を各ノードに送信するこ
とにより各ノードでコネクションを切替えるという方式
が取られている。
【0005】一方、集中制御方式に頼らない技術が、例
えば特開平4−65942号公報に記載されている。こ
の方式によれば、各ノードがあらかじめ定められた複数
の予備経路を保持し、通常その予備経路の状況を監視し
ており、障害が発生した際に、そのあらかじめ定められ
た状況において適切な経路を選択している。
【0006】また、例えば、特開平6−62001号公
報に記載された方式によれば、障害が発生した際に制御
フレームを生成し接続されている全経路に対してこの制
御フレームが送信され、この制御フレームを受けたノー
ドが予備経路を決定している。
【0007】また、特開平7−115420号公報に記
載された方式によれば、接続元端末の接続されているノ
ードからすべてのノードに対して、ユーザのコネクショ
ンとは別に管理用コネクションをあらかじめ設定してお
き、障害が発生したときにはまず管理コネクションを自
律分散的に復旧させ、次にその管理コネクショクンを利
用してネットワークトポロジ情報の収集を行いコネクシ
ョンを切替えるという方式等が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のATM
網における障害復旧システムでは、ポイント−ポイント
接続のコネクションを対象として切替えを行っているの
で、ポイントーマルチポイント接続の場合の回復ができ
ないという欠点があった。
【0009】その理由は、マルチポイント接続の考慮が
されていないためである。すなわち、ひとつのコネクシ
ョンを復旧することはできても、複数のコネクションは
復旧することができない。
【0010】本発明の目的は、マルチポイント接続され
たコネクションにおいて障害が発生したときの復旧を実
現可能とした通信網における障害復旧システムを提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ノード
間で交換しあったトポロジ情報に基づき経路計算を行う
ソースルーティング方式を用いて回線接続を行うプロト
コルを利用したコネクションオリオンティッドな通信網
において、複数の端末に対して接続を行うマルチポイン
ト接続されたコネクションに障害が発生したときにこの
障害を迂回する経路を設定するようにした障害回復シス
テムであって、前記ノードは、マルチポイントコネクシ
ョンの設定時に自ノード配下のマルチポイント参加端末
の管理を行うかどうかを判断する管理判断手段と、前記
管理判断手段により管理を行うと判断されたときにその
管理情報を格納するデータベースと、前記データベース
の管理情報を他のマルチポイント参加端末の管理を行う
候補となっているノードへ通知する通知手段と、障害の
発生に応答して、障害箇所と自ノードとの位置関係によ
り自ノードが迂回処理を行うかどうかの判断を行う迂回
処理判断手段と、前記迂回処理判断手段により迂回処理
を行うと判断されたときに前記データベースの情報を基
に自ノードが管理しているコネクションに対して障害箇
所を迂回する迂回経路の計算を行う経路計算手段と、前
記迂回処理判断手段により迂回処理を行うと判断された
ときに前記経路計算手段により得られた迂回経路情報を
基に迂回経路を設定する経路設定手段と、前記迂回経路
と障害発生した経路との切替えを行う切替え手段とを含
むことを特徴とする障害回復システムが得られる。
【0012】そして、前記ノードは、前記迂回経路設定
用のメッセージの受信に応答して、前記管理判断手段に
より管理を行うと判断されたとき前記データベースの情
報を基に、前記経路計算手段と、前記経路設定手段と、
前記切替え手段とにより障害の発生したマルチポイント
コネクションを復旧させるようにしたことを特徴とす
る。
【0013】また、前記管理判断手段は、自ノードが、
予め定められた論理的管理単位としてのノードグループ
内において、コネクション上で発信端末に最も近いノー
ドである場合に、自ノード配下のマルチポイント参加端
末の管理を行うものと判断するようにしたことを特徴と
し、また、前記迂回処理判断手段は、自ノードが始点ノ
ードの場合、または障害箇所と発信端末との間に位置す
るノードの場合には、前記迂回処理を行うもとの判断す
るようにしたことを特徴とする。
【0014】本発明の作用を述べる。コネクション設定
時に代理マルチポイント処理ノードになるかどうかを判
断し、代理マルチポイント処理ノードにおいて配下のマ
ルチポイント参加端末の管理情報を、他のマルチポイン
ト処理ノードに対して通知するようにして、障害が発生
したときにマルチポイント参加端末の迂回経路を計算
し、この迂回経路に対して迂回経路を設定して利用して
いた迂回経路を切替えるものである。
【0015】こうすることにより、マルチポイント接続
されたコネクションに対し障害が発生したコネクション
を復旧することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0017】図2は、ATM網のノード間で交換しあっ
たトポロジ情報に基づき経路計算を行うソースルーティ
ング方式を用いて回線接続を行うプロトコルを利用した
コネクションオリエンティッドなネットワークを実現す
る例として、ATMフォーラムにより規定されるPNN
I(Private Network - Network Interface )プロトコ
ルに基づいたネットワークを示す。ここでPNNIプロ
トコルは、ネットワークのトポロジ情報の交換するため
のルーティング技術と、コネクションを接続するための
シグナリング技術に関するものである。
【0018】まず、PNNIプロトコルを利用したネッ
トワークの構成およびトポロジ情報の交換の仕組みであ
るルーティング技術について概略を説明する。
【0019】ルーティングは、通常より自ノードと隣接
するすべてのノード間にてルーティング用メッセージの
交換によりネットワークトポロジ情報のやり取りを行
う。ここで、やり取りしたトポロジ情報が自ノードのト
ポロジ情報テーブルと異なり、前述したPNNIの規定
のにより更新する必要があると判断した場合は更新す
る。そして、更に受信したトポロジ情報を他ノードへ転
送する必要がある場合には送信する(フラッディン
グ)。
【0020】このようにして、ネットワーク内のノード
は、すべてのノードがどのようなトポロジになっている
かという情報を把握する。例えば、図3に示すようにノ
ード533にて、トポロジの変化を認識したときには、
その情報は図に示すように第1段階にて、ノード53
2,535に通知され、第2段階にて、ノード531,
534,536へ通知されることにより、Peer G
roup553ネットワーク内のすべてのノードにトポ
ロジ情報が通知されることになる。
【0021】ここで、Peer Groupとは、PN
NIプロトコルにおける論理的に管理を行う単位グルー
プである。
【0022】一方、シグナリングは、発信端末が接続さ
れているノード(以下始点ノード)において、発信端末
からSetupメッセージを受信したときに、着信端末
までの経路に基づきコネクションの設定を行う技術であ
る。このとき、先に説明したルーティングで得られたト
ポロジ情報により、経路を決定する。そして、この経路
情報を基に、Setupメッセージを送信する。以下経
路上の各ノードでは、始点ノードにて計算された通りの
順で次のノードへSetupメッセージを通知し、最終
的に着信端末とのコネクション設定を行う。
【0023】次に、マルチポイント接続の動作について
示す。通常は、1対1で発信端末と着信端末を接続(ポ
イント−ポイント接続)するが、マルチポイントコネク
ションは、発信端末から複数の着信端末に対して同時に
送信する接続技術に関するものである。このマルチポイ
ントの技術にはいくつかの方法が提案されている。基本
的なものは、発信端末がマルチポイント設定するすべて
の着信端末についての設定処理を行う。
【0024】具体的には、最初に接続する着信端末のコ
ネクション設定を行うときにSetupメッセージを送
信し、次以降に接続する着信端末のコネクション設定を
行うときは、Add Partyメッセージを送信し、
経路が分岐するノードにてSetupメッセージとして
送信しコネクションの設定を行う。
【0025】例えば、最初に着信端末504に対してコ
ネクション設定を行う場合(図2参照)、発信端末50
1は始点ノード511に対してSetupメッセージを
送信する。そしてこのコネクションの始点ノード511
では、着信端末504での経路計算を行い、次ノードで
あるノード514に対しSetupメッセージを送信す
る。そして、このメッセージを受信した各ノードは、順
次Setupメッセージを転送し、最終的に着信端末5
04へ送信することにより接続される。
【0026】着信端末504までのコネクションが完了
した後、マルチポイントコネクションとして着信端末5
03に対して設定をする場合には、発信端末501か
ら、始点ノード511に対してAdd Partyメッ
セージを送信する。始点ノード511では、着信端末5
03までの経路を計算し、先に設定している着信端末5
04と経路が同じ方向なので、Add Partyメッ
セージを送信する。
【0027】そして、これは分岐するノードまで通知さ
れることから、ノード511,514,516,522
まではAdd Partyメッセージで転送され、ノー
ド522からノード521に対してはSetupメッセ
ージとなり、最終的に着信端末503へ送信することに
より接続される。
【0028】しかし、このような設定方法では、着信端
末の数が多くなるほど、発信端末の処理負荷や管理情報
も大きくなるために、Network LIJ(Leaf I
nitiated Join )という方式が別に提案されている。こ
の方法は、着信端末からマルチポイントコネクション設
定の依頼があったときにも設定可能とし、また、常に発
信端末がコネクション設定の制御を行うのではなく、ネ
ットワークの内部にてマルチポイントコネクションを管
理し接続するものである。特に本発明は、このNetw
ork LIJを利用したときのその特徴を示すことが
できる。
【0029】このNetwork LIJ方式は、ネッ
トワークと発信端末との接続は最初の一度のみ行い、着
信端末が、マルチポイント接続したいという要求である
Leaf Setup Requestメッセージを送
信したとき、その要求を受けた着信端末が接続されてい
るノード(終端ノード)は、発信端末までの経路計算を
行い、その経路に従ってLeaf Setup Req
uestメッセージを送信する。
【0030】そして、発信端末のコネクションを接続処
理をネットワーク内にて代わりに行う代理マルチポイン
ト処理ノードを配置し、この代理マルチポイント処理ノ
ードから、着信端末に対してSetupメッセージもし
くはAdd Partyメッセージを送信してマルチポ
イントコネクション処理を行う。
【0031】例えば、すでに着信端末504,503が
すでに接続されている状態で、着信端末505からコネ
クション設定の要求をするときは、Leaf Setu
pRequestメッセージを送信する。終点ノード5
26では、コネクションの発信端末である501までの
経路を計算し、その経路にそってLeaf Setup
Requestメッセージを送信する。
【0032】ノード522が代理マルチポイント処理ノ
ードの場合、このLeaf Setup Reques
tメッセージがノード522に到着したときには、この
ノード522が着信端末505までのコネクションの管
理を行い、ノード522より、着信端末505に対して
コネクション設定処理を行う。
【0033】ノード522とノード524の間はすでに
コネクションが設定されているので、Add Part
yメッセージを送信する。ノード524では分岐がおこ
なわれるので、ノード526に対してはSetupメッ
セージが送信され、着信端末505までのコネクション
設定がなされる。
【0034】このように、代理マルチポイント処理ノー
ドノード522より、発信端末501に近い方向に対し
ては、コネクションの設定に関するメッセージは送信さ
れない。すなわち、発信端末501は着信端末505の
管理を行う必要がないので、処理負荷が軽減される。
【0035】さて、本発明は以上の技術を踏襲したマル
チポイント接続技術を利用したネットワークに適用され
る。
【0036】図1は本発明の一実施形態を示す機能ブロ
ック図である。主要構成要素として、ルーティング手段
101と、シグナリング手段102と、迂回処理判断手
段103と、経路計算手段104と、代理マルチポイン
ト処理判断手段105と、切替え手段107と、トポロ
ジ情報データベース111と、経路情報データベース1
12と、マルチポイントコネクションデータベース11
3とを備えているものとする。
【0037】ルーティング手段101は、先に述べたA
TMフォーラムにて規定されたPNNIルーティングプ
ロトコルと同じ仕様のプロトコルをもつ。このルーティ
ング手段101は、通常より自ノードと隣接ノード間に
てルーティング用メッセージの交換をすることによりト
ポロジ情報のやり取りをする。
【0038】もし、交換したこのトポロジ情報が自ノー
ドのトポロジ情報データベース111と異なり、規定に
より更新する必要があると判断した場合はトポロジ情報
データベース111の内容を更新する。そして、フラッ
ディングの必要があればフラッディングを行う。
【0039】また、自ノードが代理マルチポイント処理
ノードの場合は、他の代理マルチポイント処理ノードの
候補ノードに対して、マルチポイントコネクションデー
タベースの内容についても同様にフラッディングを行
う。
【0040】シグナリング手段102は、大きく2つの
処理を行う。ひとつは、端末からの要求によるコネクシ
ョン設定もしくは切断の処理であり、もうひとつはネッ
トワーク内で障害発生によるコネクション切断もしくは
再設定の処理である。これらの処理は、コネクション経
路上の位置におけるノードの役割において処理機能が異
なるため、ノードを、始点ノードと、終点ノードとそれ
以外のノード(中継ノード)およびこれらのいずれかの
ノードにおいて行われる代理マルチポイント処理ノード
とに分類し説明する。
【0041】まず、シグナリング手段102の第1の処
理である着信端末からのマルチポイントコネクション設
定もしくは切断のときの処理について説明する。
【0042】終点ノードにおいて、着信端末からのマル
チポイントコネクション接続する時の要求を示すLea
f Setup Requestメッセージを受信した
際、自ノードが代理マルチポイント処理ノードではない
と判断した場合には、シグナリング手段102は、発信
端末までの経路計算が必要な旨を経路計算手段104に
通知する。そして、この経路計算手段104が設定した
経路情報データベース112の経路情報に基づいて、次
の送信先である隣接ノードに対し、LeafSetup
Requstメッセージを送信する。もし、自ノード
が代理マルチポイント処理ノードである場合には、コネ
クションの分岐接続処理を行うとともに、Setupメ
ッセージを着信端末に対して送信することにより、コネ
クションを設定する。
【0043】中継ノードでは、Leaf Setup
Requestメッセージを受信した際、もし代理マル
チポイント処理ノードではないと判断した場合には、発
信端末方向に対してLeaf Setup Reque
stメッセージを送信する。もし、自ノードが代理マル
チポイント処理ノードである場合には、マルチポイント
コネクションデータベース113に着信端末の情報を設
定し、経路計算が必要な旨を経路計算手段104に通知
して、経路情報を得る。経路が既設定コネクションと同
じ方向の場合、Add Partyメッセージを送信
し、異なる場合は、Setuupメッセージを送信す
る。
【0044】始点ノードは、代理マルチポイント処理ノ
ードであり、Leaf SetupRequestメッ
セージを受信した際、着信端末までの経路計算を行い、
経路が既設定コネクションと同じ方向の場合、Add
Partyメッセージを送信し、異なる場合は、Set
upメッセージを着信端末に対して送信する。
【0045】また、すべてのノードにおいて、発信端末
方向からSetupメッセージを受信した時は、自ノー
ドにおけるコネクションの接続処理を行うとともに、S
etupメッセージ内の経路情報に基づき次にあたるノ
ードもしくは着信端末に対して、Setupメッセージ
を送信する。また、Add Partyメッセージを受
信したときには、メッセージ内の経路情報に基づき次に
あたるノードを送信し、既設定のコネクションと異なる
場合には、分岐処理を行い、経路情報に基づいてSet
upメッセージとして送信する。
【0046】更に、代理マルチポイント処理ノードの場
合、発信端末側よりSetupメッセージもしくはAd
d Partyメッセージを受信した場合には、着信端
末情報をマルチポイントコネクションデータベース11
3に設定する。なお、始点ノードにおける代理マルチポ
イント処理ノードでは、他の各代理マルチポイント処理
ノードを経由するマルチポイントコネクションの着信端
末についてひとつだけ管理すればよい。
【0047】この場合の着信端末の管理情報としては、
発信端末からコネクション設定のために送信されたSE
TUPメッセージの内容であり、着信端末アドレス,発
信端末アドレス,コネクションの要求品質情報,利用す
るプロトコルの情報等であり、これ等管理情報がデータ
ベース113に格納される。
【0048】次に、着信端末からの要求による経路切断
に関するReleaseメッセージもしくはDrop
Partyメッセージを受信したときの処理について説
明する。すべてのノードでは、自ノードで分岐処理をし
ていないかどうかを判断し、分岐処理をしていなけれ
ば、Releaseメッセージをそのまま発信端末方向
に対して送信して、自ノード内のコネクションの切断を
行う。また、分岐処理をしている場合には、Drop
Partyメッセージを発信端末方向に対して送信し、
着信端末側のコネクションのみを切断する。
【0049】また、自ノードが代理マルチポイント処理
ノードの場合には、マルチポイントコネクションデータ
ベース113から該当する着信端末情報を削除する。
【0050】次に、シグナリング手段102の第2の処
理であるネットワーク内で発生した障害によるコネクシ
ョンの切断および再設定するときの処理を説明する。
【0051】まず、ネットワーク内において障害を検出
したノードは、影響のあるコネクションの経路に対し
て、経路上障害が発生していない方向へRelease
メッセージもしくはDrop Partyメッセージを
通知する。なお、これらメッセージは、前述した端末か
らの切断要求によるReleaseメッセージもしくは
Drop Partyメッセージと内容が一部異なり、
障害個所の情報を含んでいる。
【0052】各ノードでは、このメッセージを受信した
ときに、自ノードが代理マルチポイント処理ノードであ
りかつ迂回処理を行うノードの場合、経路計算手段10
4に対して、障害の発生した個所を除く終点ノードまで
の迂回経路を経路計算手段104に依頼する。そして、
得られた経路情報に基づき、Setupメッセージもし
くはAdd Partyメッセージの送信を行い、迂回
経路を確保する。
【0053】終点ノードの場合には、発信端末側のノー
ドがの迂回経路設定用のSetupメッセージもしく
は、Add Partyメッセージの受信を待つ。そし
て、受信した場合には切替え処理において切替えを行う
よう依頼する。
【0054】また、代理マルチポイント処理ノードでも
迂回処理を行わないノードの場合は、中継ノードとして
の処理を行う。すなわち、経路上次のノードに対してR
eleaseメッセージを送信して、自ノード内のコネ
クションの切断を行う。
【0055】また、メッセージの送信の際は、ネットワ
ーク内でユニークなマルチポイント識別子を付与する。
【0056】迂回処理判断手段103は、図6のフロー
に従って判断処理を行う。自ノードがコネクションの経
路上どの位置に存在するかを認識し、迂回処理を行うか
どうかの判断を行う。始点ノードの場合は、主となる迂
回処理を行うノードとし、(702,709)、終点ノ
ードの場合は、従となる迂回処理を行うノードとする
(703,710)。また、代理マルチポイント処理ノ
ードの場合は、主となる迂回処理を行う候補ノードとす
る。
【0057】そして、この候補ノードがどのように迂回
処理を行うノードとして決定するかは、例えば、障害に
よるReleaseメッセージもしくはDrop Pa
rtyの内容からネットワーク内のどこで障害が発生し
たかわかるので、その情報と、コネクションの発信端末
の方向を認識することにより分かる。すなわち、自ノー
ドが、障害個所と発信端末の間に位置する場合は、主と
なる迂回処理を行うものとする(704,706,70
9)。もし、これらに該当しない場合には、切替えに
は、なんら関与しない中継ノードという位置づけとなる
(704,710)。
【0058】経路計算手段104は、着信端末のアドレ
スとトポロジ情報データベース111より、経路計算を
行う。経路計算の方法の例としては、最短経路を計算す
る公知のダイクストラアルゴリズムなどの利用があげら
れる。そして、その結果を経路情報データベース112
に設定する。また、障害発生時における経路計算は、障
害個所を除いた経路計算を行う。
【0059】代理マルチポイント処理判定手段105
は、図7のフローに従って判定処理を行う。例えば、ポ
イント−マルチポイントコネクションのPNNIで利用
されるPeer Group内で、コネクション上、発
信端末に一番近いノード(エントリーノード)である場
合には(712,713)、自ノードが代理マルチポイ
ント処理ノードと判断する(714,715)方法など
がある。この場合、同一Peer Group内のマル
チポイント接続は、このノードが行い管理する。よっ
て、始点ノードにおいては、必ず代理マルチポイント処
理ノードとなる。
【0060】切替手段107は、迂回経路設定用のSe
tupメッセージもしくはAddPartyメッセージ
にて確保された経路と、故障が発生していない方向のコ
ネクションとを接続する。なお、どの経路とどの経路が
接続すればよいかは、メッセージ内にあるマルチポイン
ト識別子を利用して判断する。
【0061】代理マルチポイント処理ノードは、他の代
理マルチポイント処理ノードの候補ノードへデータベー
ス113の管理情報をフラッディングするが、この場
合、代理マルチポイント処理ノードは当該候補ノードが
どれかを意識せずに、管理情報をルーティング手段10
1にてフラッディングする。この管理情報を受信した各
ノードは図8のフローに従い自ノードが候補ノードかど
うか判断して、候補ノードの場合は、管理情報を各々の
データベースに保持しておく。
【0062】すなわち、管理情報を受信すると(71
6,717)、自ノードと接続されている隣接ノードの
中に、異なるPeer Groupに属したノードがあ
るか判断し(718)、あれば自ノードは代理マルチポ
イントノードの候補であると判断し(719)、そうで
なければ候補とはならない。
【0063】次に図4,5,9,10を参照して、本発
明の実施の形態における全体の処理の動作の具体例を説
明する。
【0064】図4,9は、本発明の障害回復システムを
利用して、マルチポイントコネクションに対し障害が発
生したときに、代理マルチポイント処理ノードにて障害
を迂回した時の例である。
【0065】ノード524〜ノード526のリンクに障
害が発生した場合、最初にノード524とノード526
が、障害の発生したことを認識する。ノード526は、
終点ノードであるので、着信端末505のコネクション
は維持しつつ、同じマルチポイント識別子のSetup
メッセージを待つ。
【0066】ノード524の迂回処理判断手段103
は、ノード524が始点ノードでもエントリノードでも
ないことから代理マルチポイント処理ノードではなく中
継ノードと判断し、ノード524では発信端末方向すな
わちノード522に対して切断のメッセージを送信す
る。この場合、ノード524から別にコネクションが設
定されているのでDrop Partyメッセージを送
信する。
【0067】そして、ノード522は、エントリノード
であることから、代理マルチポイント処理ノードとな
り、かつこのコネクションの設定を要求した発信端末と
障害個所の間にあるので、主となる迂回処理を行うと判
断する。そしてノード522では、着信端末505の終
点ノード526に対して、障害位置を除いた迂回経路の
計算を行う。その結果が、〔522−525−526〕
となったとすると、ノード522のシグナリング手段1
02は、隣接のノード525にマルチポイント識別子を
付与した迂回経路設定用のSetupメッセージを送信
する。
【0068】ノード525では、このメッセージを受信
した場合、コネクション接続の設定を行い、さらに隣接
のノード526へ送信する。終点ノード526は、同じ
マルチポイント識別子のメッセージを受信したことによ
り、着信端末505側のコネクションと接続し切替えを
行う。
【0069】次に図5,10で示されたようにノード5
16〜ノード522のリンクに障害が発生した障害ケー
スについて説明する。
【0070】ノード516〜ノード522のリンクに障
害が発生した場合、最初にノード516とノード522
が、障害の初生したことを認識する。ノード522で
は、障害によりコネクションが利用できなくなるので、
代理マルチポイント処理ノードではなくなる。そして、
コネクションの存在するすべての着信端末の方向に対し
て、障害によるReleaseメッセージを送信する。
最終的に、各終点ノードまで通知され、迂回経路設定用
のSetupメッセージもしくはAdd Partyメ
ッセージの着信を待つ。
【0071】一方、ノード516の迂回処理判断手段1
03は、自ノードが中継ノードと判断するので、発信端
末方向へその障害場所を示したReleaseメッセー
ジを送信する。そして、最終的に始点ノードであるノー
ド511へ到達する。ノード511では、この障害によ
りPeer Group552に関連する着信端末情報
をマルチポイントコネクションデータベース113より
認識し、それぞれの着信端末までの迂回経路を計算す
る。
【0072】始点ノード511は、各Peer Gro
upに対しひとつの着信端末情報のみ管理しているの
で、この場合、着信端末505が、それに相当するとす
る。そして、着信端末505の終点ノード526までの
経路を障害個所を除いて計算する。この時の迂回経路
を、図中の経路572であるとする。
【0073】そして始点ノード511は、ノード512
に対してSetupメッセージを送信する。このメッセ
ージが順次送信され、ノード523に到着したとき、ノ
ード523はPeer Group552のエントリノ
ードであることから代理マルチポイント処理ノードとな
る。そして、着信端末505の終点ノード526に到着
したとき、着信端末505においては、コネクションが
回復する。
【0074】そのあと、代理マルチポイント処理ノード
であるノード523は、このPeer Groupの他
のマルチポイントコネクションの復旧を、あらかじめノ
ード522より通知されていたマルチポイントコネクシ
ョンデータベース113を参照にして行う。この例で
は、マルチポイントコネクションデータベースの内容
は、着信端末503,504,505となっている。着
信端末505については、復旧が完了したので、残る着
信端末503,504に対して復旧を行うことになる。
【0075】ノード523にて、着信端末503の終点
ノード521までの経路を計算して、Setupメッセ
ージを送信することにより、コネクションの回復を行
う。その後、着信端末504の終点ノード524までの
経路を計算して、Setupメッセージを送信すること
により、コネクションの回復を行う。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の障害回復
装置は、以下の効果を有する。
【0077】第一の効果は、マルチポイントコネクショ
ンの障害発生時において自律回復できることである。
【0078】その理由は、代理マルチポイント処理ノー
ドの情報を他のノードにも提供することにより、管理さ
れたサブネットワーク内のマルチポイントコネクション
の状況を知ることができるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のブロック図である。
【図2】本発明の実施例が適用されるネットワークの例
である。
【図3】トポロジ情報のフラッディングの動作を示す図
である。
【図4】ネットワーク障害が発生したときの回復の一例
を示す図である。
【図5】ネットワーク障害が発生したときの回復の他の
例を示す図である。
【図6】図1の迂回処理判断手段103の動作を示すフ
ロー図である。
【図7】図1の代理マルチポイント処理判断手段105
の動作を示すフロー図である。
【図8】自ノードが代理マルチポイント処理ノードの候
補となるかどうかの判断を示すフロー図である。
【図9】障害が発生したときの切替え処理のメッセージ
フローの一例を示す図である。
【図10】障害が発生したときの切替え処理のメッセー
ジフローの他の例を示す図であるる。
【符号の説明】
101 ルーティング手段 102 シグナリング手段 103 迂回処理判断手段 104 経路計算手段 105 代理マルチポイント処理判断手段 107 切替え手段 111 トポロジ情報データベース 112 経路情報データベース 113 マルチポイントコネクションデータベース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−152593(JP,A) 特開 平4−292050(JP,A) 特開 平6−62001(JP,A) 特開 平10−154979(JP,A) 特開 平10−136098(JP,A) 特開 平10−164132(JP,A) 特開 平10−23000(JP,A) 特開 平7−115420(JP,A) 97春信学全大B−7−87 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04L 12/28 H04L 12/56

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノード間で交換しあったトポロジ情報に
    基き経路計算を行うソースルーティング方式を用いて回
    線接続を行うプロトコルを利用したコネクションオリエ
    ンティッドな通信網において、複数の端末に対して接続
    を行うマルチポイント接続されたコネクションに障害が
    発生したときにこの障害を迂回する経路を設定するよう
    にした障害回復システムであって、 前記ノードは、 マルチポイントコネクションの設定時に自ノード配下の
    マルチポイント参加端末の管理を行うかどうかを判断す
    る管理判断手段と、 前記管理判断手段により管理を行うと判断されたときに
    その管理情報を格納するデータベースと、 前記データベースの管理情報を他のマルチポイント参加
    端末の管理を行う候補となっているノードへ通知する通
    知手段と、 障害の発生に応答して、障害箇所と自ノードとの位置関
    係により自ノードが迂回処理を行うかどうかの判断を行
    う迂回処理判断手段と、 前記迂回処理判断手段により迂回処理を行うと判断され
    たときに前記データベースの情報を基に自ノードが管理
    しているコネクションに対して障害箇所を迂回する迂回
    経路の計算を行う経路計算手段と、 前記迂回処理判断手段により迂回処理を行うと判断され
    たときに前記経路計算手段により得られた迂回経路情報
    を基に迂回経路を設定する経路設定手段と、 前記迂回経路と障害発生した経路との切替えを行う切替
    え手段と、を含むことを特徴とする障害回復システム。
  2. 【請求項2】 前記ノードは、前記迂回経路設定用のメ
    ッセージの受信に応答して、前記管理判断手段により管
    理を行うと判断されたとき前記データベースの情報を基
    に、前記経路計算手段と、前記経路設定手段と、前記切
    替え手段とにより障害の発生したマルチポイントコネク
    ションを復旧させるようにしたことを特徴とする請求項
    1記載の障害回復システム。
  3. 【請求項3】 前記管理判断手段は、自ノードが、予め
    定められた論理的管理単位としてのノードグループ内に
    おいて、コネクション上で発信端末に最も近いノードで
    ある場合に、自ノード配下のマルチポイント参加端末の
    管理を行うものと判断するようにしたことを特徴とする
    請求項1または2記載の障害回復システム。
  4. 【請求項4】 前記迂回処理判断手段は、自ノードが始
    点ノードの場合、または障害箇所と発信端末との間に位
    置するノードの場合には、前記迂回処理を行うものと判
    断するようにしたことを特徴とする請求項1〜3いずれ
    か記載の障害回復システム。
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