JP2976260B2 - 納豆の製造方法 - Google Patents

納豆の製造方法

Info

Publication number
JP2976260B2
JP2976260B2 JP4209670A JP20967092A JP2976260B2 JP 2976260 B2 JP2976260 B2 JP 2976260B2 JP 4209670 A JP4209670 A JP 4209670A JP 20967092 A JP20967092 A JP 20967092A JP 2976260 B2 JP2976260 B2 JP 2976260B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
natto
edible film
edible
container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4209670A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0630720A (ja
Inventor
良直 田中
サヨ子 長江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OOSAKA KAGAKU GOKIN KK
Original Assignee
OOSAKA KAGAKU GOKIN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OOSAKA KAGAKU GOKIN KK filed Critical OOSAKA KAGAKU GOKIN KK
Priority to JP4209670A priority Critical patent/JP2976260B2/ja
Publication of JPH0630720A publication Critical patent/JPH0630720A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2976260B2 publication Critical patent/JP2976260B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、改良された納豆の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
(1) 発明の背景 納豆は、鑑真により中国からもたらされたとも、また千
利久により偶然に発明されたとも伝えられている伝統的
な大豆発酵食品で、良質の蛋白に富むと同時に納豆菌に
より蛋白の一部がペプチドにまで分解しているので消化
性にも優れており、かつコレステロールを含有しないと
共に飽和脂肪酸含量も少ないから、高齢者の健康管理に
も適した食品である。本食品独特の糸引き状の粘液は、
納豆菌により大豆の蛋白質が分解されて生成した含窒素
多糖類によるもので、またその特有の香気は、ジアセチ
ル及びアセトインに因るものとされている。
【0003】(2) 従来技術の問題点 ともあれ、古来の納豆は稲藁で包んで作られて来たが、
次第に経木製の容器が使用されるようになり、より近代
ではコストの低減及び生産性の向上などの見地から発泡
プラスチック製のカップ型容器が使用されるようになっ
て来た。しかしプラスチック製容器には藁や経木のよう
な通気性がないため、発酵に必要な湿度と通気状態を維
持する目的で、専ら容器内に入れた納豆菌被接種蒸煮大
豆に孔付ポリエチレンフィルムを被せて発酵させること
が普通に行われている。
【0004】しかしポリエチレンフィルムは供食に先立
ち剥がし取られる必要があり、その際、フィルムに付着
する粘液が糸を引き、手指や手や食卓を汚し易いという
欠点がある。かつ、剥がし取られた該フィルムを廃棄し
ようとする際にも他の廃棄物に粘着し、取扱を困難にす
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上の実情に鑑み、本
発明は、発酵に必要な湿度と通気状態を維持するにも拘
らず、摂食時に保湿兼通気用フィルムを剥がし取る必要
のない納豆の製造手段を開発することを主要な目的とす
る。
【0006】本発明は、更に第二義的な目的として、湿
度乃至通気状態の保持のみならず、納豆に対し調味料、
風味材などを添加することができる納豆の製造方法を提
供することを含む。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1) 概要 以上の課題を解決するため、本発明は、開放容器内に収
容されている納豆菌被接種蒸煮大豆を可食性フィルムで
被覆した状態で発酵させることを特徴とする納豆の製造
方法を要旨とする。以下、発明を構成する諸要素等につ
き項分けして説明する。
【0008】(2) 可食性フィルム 本発明において、可食性フィルムというのは、プルラ
ン、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、ローカスト
ビーンガム、ファーセレラン、タラガム、アラビノガラ
クタン、タンマリンドガム、ジェランガム、グルコマン
ナン、ペクチン、メチルセルロース、アルギン酸、アル
ギン酸ナトリウム、セルロース、CMC、カードラン、
ゼラチン、カゼイン、カゼインナトリウム、大豆蛋白な
どの膜形成能を有する多糖類、蛋白質の単独又は二種類
以上の混合物を挙げることができる。しかし水に易溶性
のフィルムは発明目的上不適当であるから、水に難溶性
の素材を適量混合したり、又は部分的に架橋させたりし
て水溶性を弱めるのが好ましい。
【0009】以上の可食性フィルムには、更に所望によ
り、甘味料、調味料、香辛料、香料、色素、風味材等の
食品原料を含ませることもでき、これにより調味料や風
味材を別添しなくとも味付け、風味付けなどすることが
できる。因に、ここに風味材としては、例えばアオノ
リ、シソ、カラシ、カツオブシ、ウメボシなどの粉末や
ネギの細片等を例示できる。なお必要に応じ、これらの
調味料や風味材は、単味の可食性フィルムとは別個のフ
ィルム状の形態で、単味フィルムの上に重畳されてもよ
い。
【0010】(3) 可食性フィルムの製造 上記可食性フィルムは、例えば適当な膜基材と所望によ
り耐水化剤、可塑剤、調味料、風味材などの添加剤を含
む水性溶液又は分散液を基板上へ流延した後、乾燥させ
ることにより製造される。基板としてはステンレスステ
ィール、弗素樹脂などのの平板又はドラムなど利用され
るが、可食性フィルムが薄く、その機械的強度が不足し
ているときは、ポリエチレンテレフタレートなどの疎水
性の強靱な支持フィルム上へ流延・乾燥後、該支持フィ
ルムと一緒に巻き取るのが好ましい。この方法による
と、可食性フィルムの厚みを数十ミクロン又はそれ以下
の厚さにまで薄くできるので、ある程度の通気性を保っ
た薄膜状に製膜するのに好適である。但し、若し通気性
が望まれるならば、任意に穿孔加工を施してもよい。
【0011】(4) 納豆の製造 本発明による納豆の製造法は従来のカップ型容器入り納
豆と同様でよい。即ち、蒸煮した大豆を容器に容れ、そ
の上に納豆菌の純粋培養物を接種するか混合してから可
食性フィルムで覆った後、施蓋し、恒温室内で所定時間
発酵させ、発酵終了後に冷蔵冷蔵室内へ移して熟成させ
せる。たれ、芥子などの薬味その他の風味材を別添する
際は、小袋入りの形で又は風味材シートの形で該フィル
ムの上に載せる。
【0012】
【作用】本発明で使用するフィルムは可食性であって、
喫食時箸で納豆と一緒に攪き混ぜるだけでバラバラとな
って納豆と一体化するため、従来のポリエチレンフィル
ムの如く除去される必要がないから、手や食卓を汚すこ
とがなく、かつ廃棄法に困ることもない。しかも、若し
フィルム中に調味料、風味材などが本フィルム(又は別
添フィルム)中に混じっていると、格別調味料や風味材
を添加する必要無しに便利に喫食できるのみならず、調
味料や風味材を包装する手数乃至包装用資材を節約でき
る。
【0013】
【実施例】以下、実施例により発明実施の態様を説明す
るが、例示は単に説明用のもので、発明思想の制限又は
限定を意味するものではない。
【0014】カラギーナン6g、プルラン6g、微結晶
セルロース3g及びグリセリン3gをイオン交換水 100
mL中に分散させ、加熱溶解させたた後、これをポリエチ
レンテレフタレートフィルム(支持フィルム)上に流延
し、熱風乾燥して製膜後、支持フィルムか剥離すること
のより、厚み20μm、水分12%の可食フィルムを得た。
このフィルムは無色透明で、凹凸面上に沿いうるしなや
かさと、自動化のための機械的取扱に耐えうる程度の強
度とを持っていた。
【0015】次いで添付図1に示すように、蒸煮を終え
た大豆(1) 50gに80℃で納豆菌液1mLを混合し、ポリス
チレンペーパー製の容器(2) に入れ、大豆(1) の表面を
上記可食性フィルム(4) で覆ってから、図示仮想線のよ
うに容器の通気孔(5) 付蓋(3) を閉め、温度40℃、湿度
30〜50%の恒温恒湿槽に入れ、24時間発酵させた後、温
度5℃の冷蔵庫中12時間熟成させて納豆を得た。この納
豆の品質は、対照として、本発明の可食性フィルムに替
え従来の孔付ポリエチレンフィルムで置換して同様の発
酵を実施した公知容器入り納豆と品質的に同等であっ
た。しかも喫食時箸で攪き混ぜるだけでフィルムは完全
に崩壊し、肉眼的にも味覚的にも存在が認められなくな
った。
【0016】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明は、摂食時に
保湿兼通気用フィルムを剥がし取る必要がなく、かつ所
望により、納豆に対し調味料、風味材などを添加するこ
とができる納豆の製造方法を提供できたことにより、業
界及び消費者の利益に貢献しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による納豆の製造工程を示す概略縦断面
図である。
【符号の説明】
1:蒸煮を終えた大豆 2:ポリスチレンペーパー製の容器 3:容器の蓋 4:可食性フィルム 5:通気孔

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開放容器内に収容されている納豆菌被接種
    蒸煮大豆を可食性フィルムで被覆した状態で発酵させる
    ことを特徴とする納豆の製造方法。
  2. 【請求項2】可食性フィルムが、冷水難溶性の材質のも
    のである請求項1の製造方法。
  3. 【請求項3】可食性フィルムが、通気加工されたもので
    ある、請求項1又は2の製造方法。
  4. 【請求項4】可食性フィルムが、各種調味料、香辛料、
    風味材などを含む請求項1から3のいずれかの製造方
    法。
JP4209670A 1992-07-13 1992-07-13 納豆の製造方法 Expired - Lifetime JP2976260B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4209670A JP2976260B2 (ja) 1992-07-13 1992-07-13 納豆の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4209670A JP2976260B2 (ja) 1992-07-13 1992-07-13 納豆の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0630720A JPH0630720A (ja) 1994-02-08
JP2976260B2 true JP2976260B2 (ja) 1999-11-10

Family

ID=16576664

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4209670A Expired - Lifetime JP2976260B2 (ja) 1992-07-13 1992-07-13 納豆の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2976260B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5506019B2 (ja) * 2009-03-06 2014-05-28 タカノフーズ株式会社 納豆およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0630720A (ja) 1994-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1935009B (zh) 味道和气味好的快速发酵型味噌类食品材料的生产方法
CN102145779A (zh) 一种可食性食品包装膜
CN105581236A (zh) 一种酵子老面小麦粉及其制作方法
CN114058551B (zh) 一种用于豆瓣酱发酵的琥珀葡萄球菌
CN107594336A (zh) 一种鸡蛋面及其制作方法
JP2976260B2 (ja) 納豆の製造方法
CN105054124B (zh) 一种发酵型半干红糟鱼及其加工方法与应用
CN109430739A (zh) 一种低盐发酵酸肉的制作方法
JP3221933B2 (ja) 生分解性成形容器及びその製造方法
Steinkraus Traditional food fermentations as industrial resources
EP0399040A1 (en) Process for producing iron-rich foods
JPS5655160A (en) Preparation of feed and its device
US548086A (en) Bread and method of preparing same
CN105533425A (zh) 一种猪肉馒头及其制备方法
KR900008211B1 (ko) 곰팡이와 효모의 혼합배양에 의한 템페의 제조방법
KR20210040498A (ko) 보리쌀을 이용한 메주의 제조방법 및 보리 고추장
TWI555472B (zh) 豆腐乳發酵包裝系統及其製作方法
JP2000032933A (ja) 発酵風味米粒又は米粉の製造法ならびに含有食品
KR102357189B1 (ko) 닭갈비 통조림 제조방법
US3489570A (en) Process for making tempa
CN106417455A (zh) 一种清肝明目发酵糯米面包及其制备方法
CN106174038A (zh) 一种臭豆豉发酵工艺
CN106417454A (zh) 一种养颜润肤发酵糯米面包及其制备方法
JPS603463B2 (ja) 調味素材の製造方法
JPS635497Y2 (ja)