JP2975830B2 - 冷却貯蔵庫 - Google Patents

冷却貯蔵庫

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JP2975830B2
JP2975830B2 JP5330045A JP33004593A JP2975830B2 JP 2975830 B2 JP2975830 B2 JP 2975830B2 JP 5330045 A JP5330045 A JP 5330045A JP 33004593 A JP33004593 A JP 33004593A JP 2975830 B2 JP2975830 B2 JP 2975830B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貯蔵室の側方に機械室
を構成すると共に、貯蔵室内に冷却器を設置し、機械室
内に圧縮機、凝縮器及び凝縮器用送風機を設置して、貯
蔵室の下方に形成した排気通路を経由し、凝縮器用送風
機から排気を外部に放出して成る冷却貯蔵庫に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より寿司店等に設置される寿司ネタ
ケースと称される冷却貯蔵庫は、例えば実公平4−52
629号公報(F25D21/04)に示されるよう
に、寿司ネタを貯蔵する貯蔵室の側方に機械室を構成す
ると共に、貯蔵室内に冷却器を設置し、機械室内には圧
縮機、凝縮器及び凝縮器用送風機を設置して、貯蔵室の
下方に形成した排気通路を経由し、凝縮器用送風機から
排気を外部に放出する構成とされていた。
【0003】以下、図4及び図5を参照して係る従来の
寿司ネタケース100の構造を説明する。ケース100
の横長のベース101上にはお客側となる前面から上面
に渡る透明な曲げガラス102が取り付けられ、この曲
げガラス102内を仕切板103にて左右に仕切ること
により、貯蔵室104とその側方に機械室105とを構
成している。ベース101と貯蔵室104の間には断熱
壁106が介設されており、この断熱壁106の上面に
はドレンパン107が設けられている。
【0004】このドレンパン107上及び貯蔵室104
天部には、冷却装置110を構成する冷却器108、1
09が配設されており、下方の冷却器108上には簀の
子111が載置されている。ベース101の内部は下方
と左右端にて開放した空洞状となっており、下方の開口
は設置面にて閉塞される。それによって、ベース101
内部には機械室105から貯蔵室104の下方に渡り、
左右端の吸気口112及び排気口113にてそれぞれ開
口した排気通路114が構成されている。
【0005】一方、機械室105内には冷却装置110
を構成する圧縮機116及び凝縮器117と、凝縮器用
送風機118とが設置されている。これら圧縮機11
6、凝縮器117及び前記冷却器108、109は図示
しないキャピラリチューブ等と共に配管接続されて周知
の冷凍サイクルを構成するものであるが、凝縮器117
は圧縮機116の仕切板103側において凝縮器ダクト
119内に収納され、凝縮器用送風機118はこの凝縮
器ダクト119の圧縮機116側の吸込口119A内に
位置している。凝縮器ダクト119は排気通路114内
に落ち込んでおり、その仕切板103側の吐出口119
Bは仕切板103下方の排気通路114内において排気
口113方向に開口している。
【0006】また、貯蔵室104の排気口113側、及
び機械室105の吸気口112側はサイドキャップ12
1、122にて閉塞されており、機械室105のサイド
キャップ122には複数のスリット123が穿設されて
いる。更に、貯蔵室104の寿司職人側となる後面には
図示しない引き戸式のガラス扉が取り付けられて貯蔵室
104を開閉自在としており、機械室105の後面は背
面板124にて閉塞され、この背面板124にも複数の
スリット126が穿設されている。
【0007】更にまた、貯蔵室104のドレンパン10
7の仕切板103側には(図4では冷却器108及び簀
の子111は削除している)、排水口131が形成され
ており、この排水口131には下方から排水ホース13
2が接続されている。この排水ホース132は貯蔵室1
04下方に位置する排気通路114内に引き出され、ま
っすぐ後方に向かって前記扉の下方に位置するベース1
01後面に取り付けられた排水ソケット133に接続さ
れている。尚、機械室105の前面に位置する曲げガラ
ス102は、内部の圧縮機116等が見えないようにシ
ェード状とされている。
【0008】以上の構成で圧縮機116及び凝縮器用送
風機118が運転されると、圧縮機116より吐出され
た高温高圧のガス冷媒は凝縮器117に流入し、凝縮器
用送風機118により空冷されて図示しないキャピラリ
チューブにて減圧された後、冷却器108、109に流
入して蒸発する。そのときに生ずる冷却作用により貯蔵
室104内は上下から所定の冷蔵温度に冷却される。
【0009】一方、凝縮器用送風機118が運転される
と、図中矢印の如く吸気口112及びスリット123、
126より外気が機械室105内に吸引され、圧縮機1
16周囲を通過した後、凝縮器カバー119の吸込口1
19Aより凝縮器117に通風される。凝縮器117を
空冷した後の暖気、即ち排気は凝縮器カバー119の吐
出口119Bより貯蔵室104下方の排気通路114に
吐出され、図中矢印の如く排気通路114内を通過して
排気口113より外部に排出される。
【0010】他方、貯蔵室104のドレンパン107上
に滴下した排水は、排水口131から排水ホース132
内に流入し、排水ソケット133より外部に排出される
(排水ソケット133には別途ホースが接続される)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の寿
司ネタケース100では排水ホース132が貯蔵室10
4下方に位置する排気通路114内に引き出された後、
まっすぐ後面の排水ソケット133に接続されていたた
め、凝縮器用送風機118からの左右方向の排気の流れ
を直角に横切るかたちとなっていた。即ち、排気が排水
ホース132に衝突したときの抵抗が極めて大きくなる
ために排気の流速が低下し、凝縮器117における冷媒
の凝縮能力が低下する。
【0012】また、排気が円滑に排出されなくなるた
め、凝縮器カバー119の吸込口119A側へのショー
トサイクルが発生し、吸気温度が上昇して冷却装置11
0の冷却能力が低下する問題があった。
【0013】更に、排水ソケット133が低温の貯蔵室
104の近傍に位置しているため、特に扉の開閉時に流
出する冷気によって低温となり易く、排水が凍結してし
まって排水不良を引き起こすと共に、寿司職人の目の前
に排水ソケット133が存在するかたちなっているた
め、仕事の邪魔になる問題もあった。
【0014】本発明は係る従来の技術的課題を解決する
ために成されたものであり、排水ホースによる排気不良
の発生を防止することができる冷却貯蔵庫を提供するこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の冷却貯蔵庫(寿
司ネタケース)Cは、貯蔵室4の側方に機械室5を構成
すると共に、貯蔵室4内に冷却器8、9を設置し、機械
室5内に圧縮機16、凝縮器17及び凝縮器用送風機1
8を設置して、貯蔵室4の下方に形成した排気通路14
を経由し、凝縮器用送風機18から排気を外部に放出し
て成るものであって、貯蔵室4からの排水を外部に排出
する排水ホース32を排気通路14内に引き出すと共
に、この排水ホース32を排気通路14を通過する排気
の流れに平行に配設したものである。
【0016】また、請求項2の発明の冷却貯蔵庫(寿司
ネタケース)Cは上記に加えて、排水ホース32を機械
室5方向に延在させ、機械室5側において外部に開口し
た排水ソケット33に接続したものである。
【0017】
【作用】本発明の冷却貯蔵庫(寿司ネタケース)Cによ
れば、貯蔵室4からの排水を外部に排出する排水ホース
32を排気通路14内に引き出し、且つ、排気通路14
内を通過する排気の流れに平行に配設したので、凝縮器
用送風機18からの排気に対して排水ホース32が抵抗
になり難く成る。従って、排水ホース32による排気の
流速低下を最小限に抑えられるようになり、凝縮器17
の凝縮能力低下を防止できると共に、排気の流れも円滑
となるため、ショートサイクルも防止でき、総じて冷却
能力の低下を防止することができるようになる。
【0018】また、請求項2の発明の冷却貯蔵庫(寿司
ネタケース)Cによれば、上記に加えて排水ホース32
を機械室5方向に延在させ、機械室5側において外部に
開口した排水ソケット33に接続したので、排水ホース
32は比較的暖かい機械室5側を通過することになると
共に、排水ソケット32が貯蔵室4から離間することに
なるため、排水ホース32や排水ソケット33内におけ
る凍結による排水不良の発生を防止することができる。
更に、排水ソケットは33従来の貯蔵室4後面から機械
室5側に移動するので、例えば寿司ネタケースの場合に
は、寿司職人等の作業の邪魔になることもなくなる。
【0019】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例を詳述す
る。図1は本発明の冷却貯蔵庫の実施例としての寿司ネ
タケースCの斜視図、図2は図1のA−A線断面図、図
3は図1のB−B線断面図である。実施例のケースCは
例えば寿司店のカウンタ奥に設置されるものであり、ケ
ースCの横長のベース1上にはお客側となる前面から上
面に渡る透明な曲げガラス2が取り付けられ、この曲げ
ガラス2の後端は上部パネル15に接続されている。こ
の曲げガラス2内は仕切板3にて左右に仕切られ、それ
によって貯蔵室4とその側方に機械室5とが構成されて
いる。ベース1と貯蔵室4の間には断熱壁6が介設され
ており、この断熱壁6の上面にはドレンパン7が設けら
れている。
【0020】このドレンパン7上及び貯蔵室4天部に
は、冷却装置10を構成する冷却器8、9が配設されて
おり、下方の冷却器8上には簀の子11が載置されてい
る。ベース1の内部は下方と左右端にて開放した空洞状
となっており、下方の開口は設置面にて閉塞される。そ
れによって、ベース1内部には機械室5から貯蔵室4の
下方に渡り、左右端の吸気口12及び排気口13にてそ
れぞれ開口した排気通路14が構成されている。
【0021】一方、機械室5内には冷却装置10を構成
する圧縮機16及び凝縮器17と、凝縮器用送風機18
とが設置されている。これら圧縮機16、凝縮器17及
び前記冷却器8、9は図示しないキャピラリチューブ等
と共に配管接続されて周知の冷凍サイクルを構成するも
のであるが、凝縮器17は圧縮機16の仕切板3側にお
いて凝縮器ダクト19内に収納され、凝縮器用送風機1
8はこの凝縮器ダクト19の圧縮機16側の吸込口19
A内に位置している。凝縮器ダクト19は排気通路14
内に落ち込んでおり、その仕切板3側の吐出口19Bは
仕切板3下方の排気通路14内において排気口13方向
に開口している。
【0022】また、貯蔵室4の排気口13側、及び機械
室5の吸気口12側はサイドキャップ21、22にて閉
塞されており、機械室5のサイドキャップ22には複数
のスリット23が穿設されている。尚、25はスリット
23に取り付けられたフィルタである。更に、貯蔵室4
の寿司職人側となる後面には図示しない引き戸式のガラ
ス扉が取り付けられて貯蔵室4を開閉自在としており、
機械室5の後面は背面板24にて閉塞され、この背面板
24にも複数のスリット26が穿設されている。
【0023】更にまた、貯蔵室4のドレンパン7の仕切
板3側の後部には(図2では冷却器8及び簀の子11は
削除している)、排水口31が形成されており、この排
水口31には下方から排水ホース32が接続されてい
る。この排水ホース32は貯蔵室4下方に位置する排気
通路14内に引き出された後、ベース1の長手方向(左
方向)に沿い、凝縮器カバー19を避けて排気通路14
内を機械室5方向に延在せられている。そして、機械室
5下方の排気通路14内を通過し、この機械室5の下方
のベース1の後面において外部に開口した排水ソケット
33に接続されている。尚、機械室5の前面に位置する
曲げガラス2は、内部の圧縮機16等が見えないように
シェード状とされている。
【0024】以上の構成で圧縮機16及び凝縮器用送風
機18が運転されると、圧縮機16より吐出された高温
高圧のガス冷媒は凝縮器17に流入し、凝縮器用送風機
18により空冷されて図示しないキャピラリチューブに
て減圧された後、冷却器8、9に流入して蒸発する。そ
のときに生ずる冷却作用により貯蔵室4内は上下から所
定の冷蔵温度に冷却される。
【0025】一方、凝縮器用送風機18が運転される
と、図中矢印の如く吸気口12及びスリット23、26
より外気が機械室5内に吸引され、圧縮機16周囲を通
過した後、凝縮器カバー19の吸込口19Aより凝縮器
17に通風される。凝縮器17を空冷した後の暖気、即
ち排気は凝縮器カバー19の吐出口19Bより貯蔵室4
下方の排気通路14に吐出され、図中矢印の如く右方向
に排気通路14内を通過して排気口13より外部に排出
される。
【0026】他方、貯蔵室4のドレンパン7上に滴下し
た排水は、排水口31から排水ホース32内に流入し、
排水ソケット33より外部に排出される(尚、排水ソケ
ット33には別途ホースが接続される)。
【0027】このとき、排水ホース32は排水口31か
ら右方向に、また、凝縮器カバー19からは左方向に排
気が吐出されるから、排水ホース32は排気通路14内
を流れる排気の流れに対して平行となっている。従っ
て、凝縮器用送風機18からの排気に対して排水ホース
32が抵抗になり難く成るので、排水ホース32による
排気の流速低下を最小限に抑えられるようになり、凝縮
器17の凝縮能力低下を防止できると共に、排気の流れ
も円滑となるため、ショートサイクルも防止でき、総じ
て冷却装置10冷却能力の低下を防止することができる
ようになる。
【0028】また、排水ホース32は比較的暖かい機械
室5下方を通過すると共に、排水ソケット33が貯蔵室
4から離間しているので、排水ホース32や排水ソケッ
ト33内における排水の凍結による排水不良の発生を防
止することができる。更に、排水ソケット33は従来の
如き貯蔵室4の後面から機械室5側のベース1後面に移
動するので、寿司職人等が作業を行う場合にも排水ソケ
ット33が邪魔になることもなくなる。
【0029】尚、実施例では寿司ネタケースに本発明を
提供したが、それに限らず、貯蔵室の側方に機械室を構
成し、貯蔵室内に冷却器を設置すると共に、機械室内に
圧縮機、凝縮器及び凝縮器用送風機を設置して、貯蔵室
の下方に形成した排気通路を経由し、凝縮器用送風機か
ら排気を外部に放出する構造の種々の冷却貯蔵庫に本発
明は有効である。
【0030】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、貯蔵
室からの排水を外部に排出する排水ホースを排気通路内
に引き出し、且つ、排気通路内を通過する排気の流れに
平行に配設したので、凝縮器用送風機からの排気に対し
て排水ホースが抵抗になり難く成る。従って、排水ホー
スによる排気の流速低下を最小限に抑えられるようにな
り、凝縮器の凝縮能力低下を防止できると共に、排気の
流れも円滑となるため、ショートサイクルも防止でき、
総じて冷却能力の低下を防止することができるようにな
るものである。
【0031】また、請求項2の発明によれば、上記に加
えて排水ホースを機械室方向に延在させ、機械室側にお
いて外部に開口した排水ソケットに接続したので、排水
ホースは比較的暖かい機械室側を通過することになると
共に、排水ソケットが貯蔵室から離間することになるた
め、排水ホースや排水ソケット内における凍結による排
水不良の発生を防止することができる。更に、排水ソケ
ットは従来の貯蔵室後面から機械室側に移動するので、
例えば寿司ネタケースに適用した場合には、寿司職人等
の作業の邪魔になることもなくなるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷却貯蔵庫の実施例としての寿司ネタ
ケースの斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2のB−B線断面図である。
【図4】従来の寿司ネタケースの平断面図である。
【図5】従来の寿司ネタケースの縦断側面図である。
【符号の説明】
4 貯蔵室 5 機械室 14 排気通路 16 圧縮機 17 凝縮器 18 凝縮器用送風機 32 排水ホース 33 排水ソケット C 寿司ネタケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25D 21/14 F25D 19/00 - 19/02 A47F 3/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯蔵室の側方に機械室を構成すると共
    に、前記貯蔵室内に冷却器を設置し、前記機械室内に圧
    縮機、凝縮器及び凝縮器用送風機を設置して、前記貯蔵
    室の下方に形成した排気通路を経由し、前記凝縮器用送
    風機から排気を外部に放出して成る冷却貯蔵庫におい
    て、前記貯蔵室からの排水を外部に排出する排水ホース
    を前記排気通路内に引き出すと共に、該排水ホースを前
    記排気通路を通過する排気の流れに平行に配設したこと
    を特徴とする冷却貯蔵庫。
  2. 【請求項2】 排水ホースを機械室方向に延在させ、機
    械室側において外部に開口した排水ソケットに接続した
    ことを特徴とする請求項1の冷却貯蔵庫。
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