JP2974822B2 - 遠心力鋳造複合ロール - Google Patents

遠心力鋳造複合ロール

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JP2974822B2 JP3154908A JP15490891A JP2974822B2 JP 2974822 B2 JP2974822 B2 JP 2974822B2 JP 3154908 A JP3154908 A JP 3154908A JP 15490891 A JP15490891 A JP 15490891A JP 2974822 B2 JP2974822 B2 JP 2974822B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遠心力鋳造複合ロールに
関する。
【0002】
【従来の技術】複合ロールは、通常、耐摩耗性に優れた
高合金鋳鉄材によって形成された外層の内面に、強靭鋳
鉄材によって形成された内層が溶着一体化して形成され
ており、耐摩耗性と強靭性とを兼備したものである。複
合ロールの形態は、一般的には中実状であるが、形鋼圧
延用のものでは中空状のもの(スリーブロールと呼ばれ
る。) もある。
【0003】前記中実ロールは、外層を遠心力鋳造した
後、その内面が未凝固ないし凝固直後に遠心力鋳造用金
型鋳型を起立させて、外層の内部に内層 (軸部) 材を静
置鋳造する。一方、中空ロールは、外層を遠心力鋳造し
た後、その内面が凝固ないし凝固直後に内層を遠心力鋳
造し、両者を溶着一体化する。尚、遠心力鋳造方法とし
ては、回転軸が水平もしくは傾斜した横型もしくは傾斜
型のみならず、鉛直方向の回転軸を有する立型でもよ
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、複合ロールの軸
芯としては、鋳造が容易で、強度的にも優れた球状黒鉛
鋳鉄材が多用されている。しかし、高合金外層材の合金
成分 (例えば、Cr,Mo,W,V)が溶着時に内層材
中に溶け込むため、内層材質中のセメンタイト量が増加
し、また、V等の炭化物が晶出し、強靭性が低下すると
いう問題がある。
【0005】本発明はかかる問題に鑑みなされたもの
で、外層材の高合金元素が混入しても、材質の強靭性劣
化が生じにくい内層材を有する遠心力鋳造複合ロールを
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の遠心力鋳造複合
ロールは、上記の目的を達成するため、第1の発明で
は、化学組成が重量%で、 C : 1.0〜3.0 %、 Si: 0.1〜2.0%、 Mn:
0.1〜2.0 %、Cr: 3.0〜10.0%、 Mo: 0.1〜9.0
%、 W : 1.5〜10.0%、V,Nbの内一種又は二
種の合計:3.0 〜10.0%、残部Feおよび不純物よりな
る外層と、 C : 2.8〜4.0 %、 Si: 1.0〜4.0%、 Mn:
0.2〜1.0 %、P : 0.1%以下、 S : 0.06 %
以下、 Ni: 0.5〜4.0 %、Cr:0.05〜1.0 %、
Mo:0.05〜1.0 %、 W : 0.5%以下、V+Nb:
0.5%以下、Mg:0.01〜0.1 %、残部Feおよび不純
物よりなる軸芯材を有する構成を採用し、更に第2の発
明は、化学組成が重量%で、 C : 1.0〜3.0 %、 Si: 0.1〜2.0%、 Mn:
0.1〜2.0 %、Cr: 3.0〜10.0%、 Mo: 0.1〜9.0
%、 W : 1.5〜10.0%、V,Nbの内一種又は二
種の合計:3.0 〜10.0%、残部Feおよび不純物よりな
る外層と、 C : 2.8〜4.0 %、 Si: 1.0〜4.0%、 Mn:
0.2〜1.0 %、P : 0.1%以下、 S : 0.06 %
以下、 Ni: 0.5〜4.0 %、Cr:0.05〜1.0 %、
Mo:0.05〜1.0 %、 W : 0.5%以下、V+Nb:
0.5%以下、Mg:0.01〜0.1 %、 Al:0.1 %以
下、Ti:0.1 %以下、残部Feおよび不純物よりなる
軸芯材を有する構成を採用した。
【0007】
【作用】本発明の外層材の化学組成(単位重量%)は以
下の理由により限定される。 C: 1.0〜3.0 % Cは主としてFeおよびCrと結合してM7 3 型の高
硬度複合炭化物を形成すると共に、Cr,Mo,V,N
b,Wと結合してMC型の高硬度複合炭化物をも形成す
る。この高硬度複合炭化物形成のために、1.0 %以上の
Cが必要である。一方、3.0 %を越えてCが含有される
と炭化物量が増すと共に脆くなり、耐クラック性が劣化
するため、3.0 %以下とする。 Si: 0.1〜2.0 % Siは本発明材が鋳造合金であるため、湯流れ性の確保
のために必要な元素であり、同時に又、使用原材料から
0.1%程度は不可避的に含有される。しかし、2.0%を
越えると靭性の低下を招くため好ましくない。 Mn: 0.1〜2.0 % Mnは硬化能を増し、また、Sと結合してMnSを生成
し、Sによる脆化を防ぐ元素であり、同時に使用原材料
から 0.1%程度は不可避的に含有される。しかし、2.0
%を越えると靭性の低下を招くため好ましくない。 Cr: 3.0〜10.0% CrはFe, Mo,V,Nb,Wと共にCと結合して、
高硬度複合炭化物を形成して高温に於ける耐摩耗性の向
上を寄与する。また、一部は基地中に固溶して焼入れ性
および耐摩耗性を改善する。3.0 %未満ではこれらの効
果が少なく、耐摩耗性改善が期待できない。一方、10.0
%を越えて含有されると靭性の劣化を来すため好ましく
ない。 Mo: 0.1〜9.0 % MoはFe, Cr,V,Nb,Wと共にCと容易に結合
して、主としてMC型複合炭化物を形成し、常温および
高温硬度を高めて耐摩耗性の向上に寄与する。MoはW
に比較して少量添加でその効果を発揮する。このさい、
0.1 %未満では所期の耐摩耗性を得ることができず、一
方、9.0 %を越えると靭性の低下を来し好ましくない。 W: 1.5〜10.0% Wも同様にFe, Cr,Mo,V,Nbと共に容易に結
合して複合炭化物を形成し、常温および高温硬度を高め
て耐摩耗性の向上を寄与する。 1.5%未満では所期の耐
摩耗性を得ることができず、一方、10.0%を越えると靭
性の低下を来し、耐ヒートクラック性を悪化させる。ま
た、遠心力鋳造の際、マクロ偏析を生成し易くさせる。
このため10.0%以下とする。 V、Nbの内一種又は二種の合計:3.0 〜10.0% VはNbと同様にFe, Cr,Mo,Wと共にCと容易
に結合して、主としてMC型の複合炭化物を形成し、常
温および高温硬度を高めて耐摩耗性の向上に寄与する。
また、このMC型複合炭化物は厚さ方向に枝状に生成す
るために、基地の塑性変形を抑止し、機械的性質、さら
には耐クラック性の向上にも寄与する。単独または二種
を複合して 3.0%以上添加しないとかかる効果は現れに
くい。しかし、添加量が10.0%を越えると塑性の低下を
招来すると共に、遠心力鋳造の際、マクロ偏析を生成し
易くなる。このため、10.0%以下とする。
【0008】本発明の第一のロール材は以上の成分のほ
か残部がFeおよび不純物で形成される。尚、P, Sは
原料より不可避的に混入するが、材質が脆くするので少
ない程望ましく、P: 0.2%以下、S: 0.1%以下に止
めておくのがよい。本発明の第二のロール材は、第一の
ロール材の合金元素の他、Feの一部に代えて、Al:
0.01〜0.50%、Ti:0.01〜0.50%の一種又は二種を含
有させたものである。AlおよびTiは溶湯中で酸化物
を生成して、溶湯中の酸素含有量を低下させ、製品の健
全性を向上させると共に、生成した酸化物が結晶核とし
て作用するために凝固組織の微細化に効果がある。0.01
%未満ではこの効果は十分ではなく、0.50%を越えて含
有されると介在物となって残留し、好ましくない。尚A
l, Tiは、本発明では主として鋳造組織の微細化によ
る耐摩耗性改善のために添加されるものであり、単に脱
ガスを目的として添加されるものではない。
【0009】次に本発明の軸芯材の化学組成は以下の理
由により限定される。 C: 2.8〜4.0 % Cはその大部分が球状黒鉛となって晶出するが、2.8 %
未満ではセメンタイトとなる量が増え、材質が脆くする
と共に鋳造性が低下する。一方、4.0 %を越えると黒鉛
が過多となり、強度が低下する。 Si:1.0 〜4.0 % SiはCの黒鉛化を調整する作用があり、特に本ロール
のように強い白銑化作用を有するCr,Mo,W, V,
Nb等の元素を外層に含有する場合は、溶着に際して、
軸芯材へこれら元素が混入し、球状黒鉛の生成を阻害す
るため、Siによって、その悪影響を抑制する必要があ
る。このさい1.0 %未満では黒鉛化が少なく、セメンタ
イト量が過多となり、脆くなる。4.0 %を越えるとフエ
ライト中に固溶するSi量が過多となり、フエライトを
脆くし、伸びが低下する。 Mn:0.2 〜1.0 % MnはSの害を抑えると共に焼入れ性を増し、強靭化に
寄与する。0.2%未満ではかかる効果が過少であり、一
方1.0 %を越えると材質が硬く脆くなる。 Ni:0.5 〜4.0 % Niは焼入性を増すと共に黒鉛性を有する。0.5 %未満
ではかかる効果が期待できず、一方 4.0%を越えると焼
入れ組織が残存するようになり脆くなる。 Cr:0.05〜1.0 % Crは黒鉛量の調整とフエライトの生成を抑制する作用
がある。0.05%未満ではフエライトの析出量が増え、強
度が低下する。一方、1.0 %を越えるとセメンタイト量
が過多となり、材質が脆くなる。なお、本発明のように
外層に強い白銑化作用を有するMo,W, V,Nbも含
有する場合、これら元素の軸芯材への混入と合わさっ
て、軸芯材の黒鉛化が大きく阻害される。このため、通
常の軸芯材ダクタイル鋳鉄においては、1.5 %Crまで
許容されるが、本発明では、1.0 %を越えないことが必
要である。 Mo:0.05〜1.0 % MoはNiと同様に焼入性を増す。かかる作用を得るに
は0.05%以上必要であり、一方、1.0 %を越えると他の
白銑化元素 (Cr, W, V,Nb) の作用を合わさっ
て、硬くなり過ぎて脆くなる。 W:0.5 %以下 Wはダクタイル鋳鉄の黒鉛晶出を阻害し、脆くするた
め、特に有害な元素である。従って、その含有量は少な
ければ少ない程良い。なお、本発明の外層材の場合、1.
5 〜10.0%のWを含有しており、軸芯材を外層に溶着さ
せる際に外層のWが不可避的に軸芯材へ混入する。従っ
て、軸芯材のWを0.5 %以下に抑制するには、外層と軸
芯材を直接溶着させるよりも、その間に黒鉛を有さない
中間層を形成し、中間層と軸芯材を溶着させる方法が有
効である。
【0010】また、軸芯材の押し湯部分あるいは下型の
余長部を大きくするなどして、外層から (あるいは中間
層を介して) 混入してきたW元素を薄める方法もある。
いずれにしても0.5 %Wを越えて含有されるとダクタイ
ル鋳鉄の強靭性は大幅に劣化する。 V+Nb:0.5 %以下 VおよびNbもWと同様にダクタイル鋳鉄の黒鉛晶出を
阻害し、強靭性を劣化させる有害元素である。従って、
その含有量は少なければ少ない程良い。
【0011】VとNbは本発明の外層の場合、合計で3.
0 〜10.0%必要であるので、外層と軸芯材の溶着に際し
て不可避的に混入するが、合計で0.5 %を越えると強靭
性劣化が著しくなる。 Mg:0.01〜0.1 % Mgは黒鉛球状化のために添加される。0.01%未満では
その作用が不足し、球状化不良を生じる。一方、0.1 %
を越えるとセメンタイト量が増加し、材質が脆くなる。 Al:0.1 %以下 Alは外層組織の改善のため、外層に添加させることが
ある。あるいは、本発明のように外層からの有害合金元
素混入を大幅に低減するために、中間層を設けた場合
は、中間層溶湯に脱酸目的でAlを添加することもある
ため、それらが軸芯材に混入するものである。0.1 %A
lまでは軸芯材の強靭性を劣化させないが、0.1 %を越
えると、靭性を劣化させる。 Ti:0.1 %以下 TiもAlと同様であり、0.1 %を越えてはらない。こ
こでいう中間層とは、例えば以下の組成のものが挙げら
れる。
【0012】C : 1.0〜2.5 %、 Si: 0.5〜1.5
%、 Mn: 0.2〜1.5 % P : 0.2%以下、 S : 0.2%以下、 Ni:
1.5%以下 Cr: 4.0%以下、 Mo: 4.0%以下、、 W :
4.0%以下 V+Nb: 4.0%以下、残部実質的にFe 当然この組成は外層との溶着後のものである。
【0013】また、中間層は当然のことであるが黒鉛を
有さないものが良い。黒鉛を有する中間層の場合、外層
からのCr, Mo,W, V,Nb混入によって、黒鉛晶
出が阻害され、強靭性が悪い。また、中間層の外層材よ
りも下部臨界冷却速度が大きい方がよい。できれば外層
の基地組織改善のために行なうオーステナイト化熱処理
−焼入れ−焼戻し熱処理に際して、中間層はマルテンサ
イト変態しないような組成に設計することが好ましい。
外層と中間層が共に焼入れに際してマルテンサイト変態
のような大きな膨張を伴なう変態すると、その膨張に見
合う分の引張応力が軸芯材に働き、ロールの折損事故の
誘因となるからである。
【0014】なお、軸芯材は上述の規定範囲内の合金量
である必要があるが、特に軸芯材の強靭性を必要とする
ロールにおいてはCr+Mo+W+V+Nb=1.5 %以
下にあることが望ましい。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例とともに説明
する。 (実施例A)横型遠心力鋳造機によって、複合ロールを製
作した。 外層鋳込み厚さ : 60 mm 中間層鋳込厚さ : 30 mm ロールサイズ : φ785 ×l 2100 溶湯組成 : 下記表1のとおり
【0016】
【表1】
【0017】外層溶湯を回転する金型内に1388℃で鋳込
んで厚さ60mmの外層を形成した後、6分30秒後にその内
面に上記中間層溶湯を鋳込み、外層の内面を溶かせて溶
着させた。その後、中間層が完全に凝固するのを待っ
て、金型の回転を止め、予め用意した下型と上型をセッ
トして、外層鋳込み開始から23分00秒後に1375℃で軸芯
材溶湯を鋳込んだ。
【0018】完全に常温迄冷えるのを待って型バラシを
行い、外表面を 5mmの厚さで旋削した後に超音波探傷試
験した。このさい、外層厚さは40〜46mm、中間層厚さは
28〜34mmで、これらの数値は黒皮状態での厚さに換算し
たものである。そして全体として溶着状態は良好であっ
た。
【0019】このロールは下記熱処理を行った。1100℃
で 2Hrオーステナイト化後、430 ℃/Hr で 500℃迄冷却
した後、50℃/Hr で常温迄冷却し、550 ℃で 10Hr 保持
の焼き戻し熱処理を2回行った。熱処理後の硬度は下記
表2に示すとおりである。
【0020】
【表2】
【0021】その後、解体調査を行った結果の化学組成
は下記表3に示すとおりである。
【0022】
【表3】
【0023】Cr+Mo+W+V+Nb=0.647 % 次いで、軸芯材の引張試験を行った結果は下記表4に示
すとおりである。
【0024】
【表4】
【0025】鉄鋼圧延用のロールの軸芯材は胴部、軸部
共に 340 N/mm2 以上の引張強さが必要とされるが、上
記表4から本発明の軸芯材は低合金に抑えており、充分
必要強度を満足していることが分かる。 (比較例A)横型遠心力鋳造によって中間層を設けずに
複合ロールを製作した。
【0026】外層鋳込み厚さ : 60 mm ロールサイズ : φ785 ×l 2100 溶湯組成 : 下記表5のとおり
【0027】
【表5】
【0028】外層溶湯を回転する金型内に 1383 ℃で鋳
込んで厚さ60 mmの外層を形成した後、完全に凝固する
のを待って回転を止め、外層鋳込開始から16分後に軸芯
材溶湯を 1380 ℃で鋳込んだ。超音波探傷試験結果の外
層厚さは38〜44mmであった。なお、この数値は黒皮状態
での厚さに換算した値である。
【0029】実施例Aと同じ熱処理を行った後、硬度の
調査した。その結果は表6に示すとおりである。
【0030】
【表6】
【0031】次に製品組成を調査した。その結果は表7
に示すとおりである。
【0032】
【表7】
【0033】本ロールの軸芯材のCr,Mo,W,V,
Nbは実施例Aの約2倍になっており、W,V,Nbは
本発明で規定される量を上回っている。なお、Cr+M
o+W+V+Nb=1.55%であった。更に軸芯材の引張
試験を行った結果、下記表8のとおりである。
【0034】
【表8】
【0035】鉄鋼圧延用ロールの軸芯材は 340 N/mm2
上必要であるが、Cr,Mo,W,V,Nb含有量の多
いダクタイル鋳鉄では必要強度を満足しないことを示し
ている。
【0036】
【発明の効果】本発明のロール材は、Mo:0.1 〜9.0
%、W:1.5 〜10.0%含みV, Nbの内一種又は二種の
合計3.0 〜10.0%を含有させたので、V, Nb炭化物の
特殊形態とあいまって、耐摩耗性を飛躍的に向上させる
ことができた。また、外層が高合金材質にも拘わらず軸
芯材の溶着に際して、外層からこれら合金元素が混入す
ることが防止でき、軸芯材は低合金に抑えられていて、
充分必要強度を満足している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬戸 良登 兵庫県尼崎市西向島町64番地 株式会社 クボタ 尼崎工場内 (56)参考文献 特開 平5−1352(JP,A) 特開 平4−247847(JP,A) 特開 平3−53041(JP,A) 特開 平2−285047(JP,A) 特開 平2−258949(JP,A) 特開 平1−5609(JP,A) 特開 昭63−100153(JP,A) 特開 平4−304341(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 37/06 C22C 38/00 301 C22C 38/00 302 C22C 38/26 C22C 38/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学組成が重量%で、 C : 1.0〜3.0 %、 Si: 0.1〜2.0%、 Mn:
    0.1〜2.0 %、Cr: 3.0〜10.0%、 Mo: 0.1〜9.0
    %、 W : 1.5〜10.0%、V,Nbの内一種又は二
    種の合計:3.0 〜10.0%、残部Feおよび不純物よりな
    る外層と、 C : 2.8〜4.0 %、 Si: 1.0〜4.0%、 Mn:
    0.2〜1.0 %、P : 0.1%以下、 S : 0.06 %
    以下、 Ni: 0.5〜4.0 %、Cr:0.05〜1.0 %、
    Mo:0.05〜1.0 %、 W : 0.5%以下、V+Nb:
    0.5%以下、Mg:0.01〜0.1 %、残部Feおよび不純
    物よりなる軸芯材を有する遠心力鋳造複合ロール。
  2. 【請求項2】 化学組成が重量%で、 C : 1.0〜3.0 %、 Si: 0.1〜2.0%、 Mn:
    0.1〜2.0 %、Cr: 3.0〜10.0%、 Mo: 0.1〜9.0
    %、 W : 1.5〜10.0%、V,Nbの内一種又は二
    種の合計:3.0 〜10.0%、Al:0.01〜0.50%、 T
    i:0.01〜0.50%の内一種又は二種、残部Feおよび不
    純物よりなる外層と、 C : 2.8〜4.0 %、 Si: 1.0〜4.0%、 Mn:
    0.2〜1.0 %、P : 0.1%以下、 S : 0.06 %
    以下、 Ni: 0.5〜4.0 %、Cr:0.05〜1.0 %、
    Mo:0.05〜1.0 %、 W : 0.5%以下、V+Nb:
    0.5%以下、Mg:0.01〜0.1 %、 Al:0.1 %以
    下、Ti:0.1 %以下、残部Feおよび不純物よりなる
    軸芯材を有する遠心力鋳造複合ロール。
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