JP2974163B2 - 斜板プランジャ式油圧装置 - Google Patents

斜板プランジャ式油圧装置

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JP2974163B2
JP2974163B2 JP3042547A JP4254791A JP2974163B2 JP 2974163 B2 JP2974163 B2 JP 2974163B2 JP 3042547 A JP3042547 A JP 3042547A JP 4254791 A JP4254791 A JP 4254791A JP 2974163 B2 JP2974163 B2 JP 2974163B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、斜板プランジャ式油圧
ポンプ、モータ等のような斜板プランジャ式油圧装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】このような斜板プランジャ式油圧ポン
プ、モータとしては、例えば、特開昭61−11856
6号公報に開示の装置がある。このような装置において
は、プランジャの本数を奇数本にして各プランジャの吐
出および吸入の位相をずらせ、流量およびトルク変動が
少なくなるようにするのが一般的である。なお、斜板プ
ランジャ式油圧ポンプとモータとを組み合わせて油圧式
無段変速機を構成することもあるが、このような場合に
も同様である。
【0003】また、プランジャが吐出行程(収縮行程)
から吸入行程(膨張行程)に移行するときにこのプラン
ジャが摺合されたシリンダ孔内に急激な油圧変化が生
じ、これがプランジャ、斜板、ケーシング等に加振力と
して伝達され、上記油圧装置およびこれを用いた油圧式
無段変速機からの騒音を引き起こす一因となっているこ
とが従来から知られている。このようなことから、上記
油圧変化を緩やかにするため、上記両行程の間に、予圧
縮および予膨張区間を設けたり、絞り通路(V字溝、切
り欠き穴、調整弁等)を設けたりすることが従来から多
数提案されている。(例えば、実開昭63−96372
号、特開平2−129461号公報等)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように油圧変化を緩やかにしたとしても、各プランジャ
に対応するシリンダ孔内の油圧変化が緩やかになるだけ
であり、全プランジャに作用するスラスト荷重の合成値
(スラスト合成荷重)は変動し、このスラスト合成荷重
が加振力として作用し、騒音を十分に低下させることが
難しいという問題があることが判明した。
【0005】このスラスト合成荷重の変動について、図
21を参照して説明する。この図には、9本のプランジ
ャを有する斜板プランジャ式油圧ポンプにおいて、シリ
ンダブロックの回転に応じて各プランジャに作用するス
ラスト荷重F1−F9と、これらスラスト力の合成値、す
なわちスラスト合成荷重Ftとが示されている。なお、
横軸には時間tを示しているが、シリンダブロックの回
転角は時間とともに変化するため、横軸には回転角を示
しても良い。この図から分かるように、各プランジャの
スラスト荷重は、増圧および減圧区間が設けられて滑ら
かに変化しているのであるが、これらを合成したスラス
ト合成荷重Ftは図示のように変動する。
【0006】一方、斜板プランジャ式油圧ポンプもしく
はモータが可変容量タイプであり傾転支軸を有する場合
や、これらが定容量タイプでもこの傾転支軸に類する支
軸を有する場合には、各プランジャに対応するシリンダ
孔内の油圧変化を緩やかにしたとしても、加振力の一因
と考えられる上記支軸回りのモーメントの変動を十分に
抑えることができず、これらポンプもしくはモータから
の騒音を十分に低下させることが難しいという問題もあ
ることが判明した。
【0007】本発明は上記のような問題に鑑みたもの
で、各プランジャに対応するシリンダ孔内の油圧変化
(増圧および減圧変化)を緩やかにしつつ、且つ、スラ
スト合成荷重の変動や斜板の支軸回りに加わるモーメン
トの変動を小さく抑えることができるような構成の斜板
プランジャ式油圧装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明においては、回転軸を囲む環状配列で偶数本
のプランジャを摺合させてなるシリンダブロックにおけ
る斜板に対向する側面とは反対側の側面に、分配弁板を
摺接して配設して斜板プランジャ式油圧装置を構成して
おり、シリンダブロックの前記反対側の側面には、各シ
リンダ孔に連通する偶数個の連結ポートを回転軸を中心
とする所定円周上に並んで形成し、さらに、分配弁板に
は、シリンダブロックの回転に応じ連結ポートを介し
て、膨張行程にあるプランジャが摺合されたシリンダ孔
に連通する流入ポートと、収縮行程にあるプランジャが
摺合されたシリンダ孔に連通する流出ポートとを形成し
ており、シリンダブロックの回転に応じて連結ポートが
流入ポートと流出ポートとの間に位置し、この連結ポー
トおよびこれに連通するシリンダ孔内の油圧が、低圧側
のポート内の油圧から高圧側のポート内の油圧まで増圧
される区間に対応するシリンダブロックの回転角θ1
と、高圧側のポート内の油圧から低圧側のポート内の油
圧まで減圧される区間に対応するシリンダブロックの回
転角θ2と、増圧開始から減圧開始に至るまでのシリン
ダブロックの回転角θ3とが、 θ1=θ2=360°/Z×k で、且つ θ3=180° 但し、Z:前記プランジャの本数であり偶数値 k=1,2,3・・・(整数) となるように、流入および流出ポートを形成している。
【0009】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の好ましい実施
例について説明する。図1に本発明を油圧ポンプに適用
した例を示している。このポンプのケーシング1内に入
力軸2がベアリング3を介して回転自在に支承され、こ
の入力軸2にシリンダブロック4が摺動可能にスプライ
ン結合される。シリンダブロック4はベアリング5を介
してケーシング1に回転自在に支承される。また、ケー
シング1において、シリンダブロック4の一端側(図に
おいて左側)には斜板6が、他端側(右側)には分配弁
板7がそれぞれ設置されている。
【0010】斜板6は入力軸2を囲むように円環状をな
し、トラニオン軸(傾転支軸)8aを介してケーシング
1に傾動可能に支持させた円環状の斜板ホルダ8内に取
り付けられている。従って、斜板6は斜板ホルダ8とと
もにトラニオン軸8aを中心として傾動して、シリンダ
ブロック4の回転軸線に対する傾転角を任意に変えるこ
とができる。分配弁板7はケーシング1に固着させてお
り、その中心部において、シリンダブロック4を貫通す
る入力軸2の先端をベアリング9を介して支持する。こ
の分配弁板7とシリンダブロック4との対向面7f,4
fを摺接させるために、シリンダブロック4を分配弁板
7側へ付勢するばね10が入力軸2とシリンダブロック
4との間に配設されている。
【0011】シリンダブロック4は、その回転軸周りに
等間隔を置き、且つ、その回転軸線と平行な10本のシ
リンダ孔11,11,・・・を有し、各シリンダ孔11
内にそれぞれプランジャ12が摺合されている。各プラ
ンジャ12は、対応するシリンダ孔11内に油室13を
画成し、各油室13に繋がる10個の連結ポート13a
が、図2に示すように、シリンダブロック4の前記対抗
面4fに開口してシリンダブロック4内に形成されてい
る。なお、この開口部は同一円周上に等間隔で並んで形
成されている。一方、分配弁板7は、図3に示すよう
に、前記対抗面7fの片側半面に、前記連結ポート13
aのうちのこの半面に対向するポートと連通する一個の
吐出ポート(流出ポート)14を有し、反対側の片側半
面に、この半面に対向する連結ポート13aと連通する
一個の吸入ポート(流入ポート)15を有し、これら吸
入および吐出ポート14,15がそれぞれ吐出および吸
入路14a,15aに繋がる。各プランジャ12の先端
部には、シュー16が首振り自在に連結されており、各
シュー16は斜板6に摺接している。なお、この摺接を
確実に行わせるため、リテーナプレート17がシュー1
6を斜板6の方に押圧するようにして取り付けられてい
る。
【0012】以上の構成の油圧ポンプにおいて、入力軸
2を図1において左側から視て反時計回りに回転させる
と、この入力軸2とともにシリンダブロック4も反時計
回りに回転駆動する。これにより、例えば、下死点B.D.
C.に位置して最も膨張した状態にあるプランジャ12の
先端に連結されたシュー16は、傾動した斜板6上を摺
接したまま移動し、シュー16およびプランジャ12は
斜板6に押し上げられて収縮方向に移動する。これによ
り、このプランジャ12により画成された油室13は縮
小され、油室13内の作動油は加圧されて分配弁板7の
吐出ポート14に吐出される。このプランジャ12が上
死点T.D.C.まで回転されると最も縮小した状態となり吐
出行程が完了し、今度は、シュー16が斜板6に沿って
移動してプランジャ12はシリンダ孔13内で膨張方向
に移動する。これにより、吸入ポート15から油室13
内に作動油が吸入される。
【0013】なお、図3に示すように、分配弁板7に形
成された吐出ポート14と吸入ポート15との間には、
連結ポート13aより大きな間隔が設けられている。す
なわち、プランジャ12が下死点B.D.C.に位置したとき
にその連結ポート13aは、2点鎖線で示すように、吸
入ポート15と接するとともに吐出ポート14から離
れ、プランジャ12が上死点T.D.C.に位置したときにそ
の連結ポート13aは、吐出ポート14と接するととも
に吸入ポート15から離れて位置するように、各ポート
14,15が形成されている。このため、シリンダブロ
ック4の回転に応じて、プランジャ12が下死点B.D.C.
から回転移動すると、連結ポート13aが吐出ポート1
4に対向するまでの間はこの連結ポート13aが連通す
る油室13はどこにも連通しない状態となり、プランジ
ャ12の圧縮方向への移動によりこの油室13内の作動
油は予圧縮(増圧)される。同様に、プランジャ12が
上死点T.D.C.にある状態から回転されると、連結ポート
13aが吸入ポート15に対向するまでの間はこの連結
ポート13aが連通する油室13はどこにも連通しない
状態となり、プランジャ12の膨張方向への移動により
この油室13内の作動油は予膨張(減圧)される。
【0014】このときのプランジャ12の位置(シリン
ダブロック4の回転角)とこのプランジャ12により画
成された油室13内の油圧との関係を図4および図5に
示している。なお、図5は図1の矢印II−II方向に
視てシリンダブロック4および斜板ホルダ8を示してい
る。図においては、回転角θが0°のときに下死点B.D.
Cに位置するプランジャ12により画成された油室13
内の油圧Pが、回転角の変化に応じてどのように変化す
るかを示している。回転角が0°からθ1だけ回転する
までの間が増圧(予圧縮)区間であり、回転角が180
°からθ2だけ回転するまでの間が減圧(予膨張)区間
である。本例では、増圧区間において油圧Pは低圧PL
から高圧PHまで緩やかに変化し、減圧区間において油
圧Pは高圧PHから低圧PLまで緩やかに変化している。
【0015】本例においては、この増圧を受ける回転角
θ1と減圧を受ける回転角θ2とが等しく、すなわちθ1
=θ2 であり、且つ、増圧開始から減圧開始までの回
転角θ3が、θ3=180°となるように、吐出ポート1
4および吸入ポート15が形成されている。このように
両ポート14,15を形成した本例の斜板プランジャ式
油圧ポンプにおいて、シリンダブロック4の回転に対し
て、10本のプランジャ12の各々に作用するスラスト
荷重F1−F10およびこれらの荷重を合成したスラスト
合成荷重Ftの時間変化を図6に示している。この図か
ら分かるように、θ1,θ2 ,θ3を上記のように設定す
れば、例えば、F1の荷重低下部とF6の荷重増加部とが
相殺し合って、スラスト合成荷重Ftの変動が理論的に
は零となる。
【0016】このため、本例の油圧ポンプの場合には、
スラスト合成荷重Ftに起因する加振力を小さくして、
油圧ポンプからの振動、騒音の発生を抑えることができ
る。なお、可変容量式の場合には、斜板の傾転角が変化
すると、増圧量および減圧量は変化するのであるが、本
例のポンプの場合には、θ1,θ2 ,θ3を上記のように
設定しさえすれば良く、斜板の傾転角には関係しない。
なお、増圧を受ける回転角θ1と減圧を受ける回転角θ2
とは、ポンプの容積効率の点から考えると、小さい方が
好ましい。
【0017】以上のように各回転角θ1,θ2,θ3を設
定すれば、スラスト合成荷重Ftの変動を小さくするこ
とができるのであるが、増圧を受ける回転角θ1の区間
および減圧を受ける回転角θ2の区間での油圧変化を図
4もしくは図5に示すような緩やかな変化とすることが
難しいこともある。このため、図7に示すように、分配
弁板7′の吐出ポート14および吸入ポート15の端部
にV字状の溝14a,15aを形成して、図4もしくは
図5に示すような変化が得られるようにしても良い。な
お、図示してはいないが、このV字状の溝14a,15
aの代わりに、穴やバルブを設けて図4に示すような油
圧変化が得られるようにしても良い。
【0018】また、図3および図7の例では、いずれも
連結ポート13aが下死点T.D.C.もしくは上死点T.D.C.
に位置するときからシリンダブロック4の回転に応じて
増圧もしくは減圧が開始するようになっている。しかし
ながら、増圧および減圧の開始点はこれに限られるもの
ではなく、図8に示すように、両死点からずれた位置か
ら増圧および減圧を開始させるように、吐出ポート14
および吸入ポート15を形成しても良い。図8に示すよ
うに両ポート14,15を形成した場合には、油室13
内の油圧Pは図9に示すように変化する。但し、この場
合にも、各回転角θ1,θ2,θ3は上記θ1=θ2,θ3=
180°という条件を満足するように設定される。な
お、増圧および減圧開始点を、下及び上死点に対して、
図8とは逆の方向にずらせても良いのは無論のことであ
る。
【0019】次に、トラニオン軸8a回りに作用するモ
ーメントについて考える。図10に示すように、シリン
ダブロック4の回転に応じて、下死点B.D.C.から角度θ
だけ回転した位置にプランジャ12があるときに、この
プランジャ12に作用する押力Fにより、斜板6および
斜板ホルダ8に作用するトラニオン軸8a回りのモーメ
ントMは次式で表される。 M=F×R1×COSθ×SEC2α ・・・(1) なお、R1はプランジャ12のトラニオン軸8a回りの
モーメントアームの長さであり、図10に示すように、
プランジャ12の斜板6上での回転移動半径をR2と
し、下死点B.D.C.から角度θだけ回転した位置にプラン
ジャ12があるときでの斜板6上におけるトラニオン軸
8aからの距離をR3とすると、 R2=R1×SECα と示される。ここで、 R3=R2×COSθ なので、 R3=R×COSθ×SECα と示される。また、 M=F×SECα×R3 なので、上記モーメントMが得られる。但し、角度αは
斜板6の傾転角である。また、プランジャ12の首振り
中心から斜板6の摺接面までの距離hと傾転支軸(トラ
ニオン軸8a)の中心から斜板6の摺接面までの距離c
とが等しく設定されており、傾転支軸の中心O1とプラ
ンジャ12の回転移動ピッチ円のセンターO2とは、斜
板6の摺接面上において合致するようになっている。上
記式(1)で表されるモーメントは、一本のプランジャ
12に作用する押力Fに基づくものであり、これを全プ
ランジャ12について合成すれば、トラニオン軸8a回
りに作用する合モーメントMtを得ることができる。
【0020】ここで、プランジャ12の本数Zが10本
の場合と、12本の場合とについて、増圧を受ける回転
角θ1と減圧を受ける回転角θ2とを0°から90°まで
変化させたときの、各角度における合モーメントMtの
変動率εを求めた。その結果を図12および図13に示
しており、これらの図から分かるように、増圧を受ける
回転角θ1と減圧を受ける回転角θ2とが、360°/Z
×k(但しk=整数)となるところで、変動率εが極小
となるという結果が得られた。例えば、Z=10本の場
合には、θ1=θ2=36°(k=1),72°(k=
2)と、36°のk(整数)倍となる角度で変動率εが
極小となり、Z=12本の場合には、θ1=θ2=30°
(k=1),60°(k=2)と、30°のk(整数)
倍となる角度で変動率εが極小となる。
【0021】したがって、合モーメントMtを小さくす
るには、 θ1=θ2=360°/Z×k ・・・(2) 但し、Z:前記プランジャの本数であり偶数値 k=1,2,3・・・(整数) および θ3=180° ・・・(3) となるように、吐出ポート14および吸入ポート15を
形成すればよいことが分かる。なお、合モーメントMt
の変動率εとは、図11示すように合モーメントMtが
変動した場合に、下記のようにして求められる。 ε={(ΣMt)max−(ΣMt)min}/(ΣMt)mean×100 (%)
【0022】上記合モーメントMtの算出においては、
図14(A)に示すように、トラニオン軸(傾転支軸)
の中心O1とプランジャ12の回転移動ピッチ円のセン
ターO2とは、斜板6の摺接面上において合致する場合
について説明したが、図14(B)に示すように、トラ
ニオン軸(傾転支軸)の中心O1がプランジャ12の回
転移動ピッチ円のセンターO2からオフセットする場合
でも、合モーメントMtの絶対値が異なるだけで、その
極小値が発生するθ1,θ2の値は、図12,13の場合
と同様である。
【0023】上記式(2),(3)のように各回転角θ
1,θ2,θ3を設定すれば、合モーメントMtの変動を小
さくすることができるのであるが、増圧を受ける回転角
θ1の区間および減圧を受ける回転角θ2の区間での油圧
変化を図4もしくは図5に示すような緩やかな変化とす
るため、本例の場合にも図7に示すように、分配弁板
7′の吐出ポート14および吸入ポート15の端部にV
字状の溝14a,15aを形成しても良い。
【0024】以上においては、斜板プランジャ式油圧ポ
ンプについて説明したが、これを油圧モータとして用い
ても良い。さらに、上記例では斜板の傾動角が調整可能
な可変容量式のポンプを示しているが、固定容量式の場
合も同様である。
【0025】以上においては、油圧ポンプもしくは油圧
モータ単体として用いる場合について説明したが、この
ような油圧ポンプとモータとを組み合わせて油圧式無段
変速機を構成することもある。このような無段変速機の
一例を図15に示しており、この無段変速機は、ケース
20a〜20cにより囲まれた空間内に油圧ポンプPお
よび油圧モータMが同芯に配設されて構成されている。
油圧ポンプPの入力軸21はエンジンの出力軸と結合さ
れている。
【0026】油圧ポンプPは、入力軸21にスプライン
結合されたポンプシリンダ60と、このポンプシリンダ
60に円周上等間隔に形成された複数のシリンダ孔61
に摺合した複数のポンププランジャ62とを有してな
り、入力軸21を介して伝達されるエンジンの動力によ
り回転駆動される。油圧モータMは、ポンプシリンダ6
0を外囲して設けられたモータシリンダ70と、モータ
シリンダ70に円周上等間隔に形成された複数のシリン
ダ孔71に摺合した複数のモータプランジャ72とから
構成されており、ポンプシリンダ60と同芯上にて相対
回転可能なようになっている。
【0027】モータシリンダ70は、軸方向に並んで一
体に結合された第1〜第4の部分70a〜70dにより
構成される。第1の部分70aはその左端外周において
ベアリング79aを介してケース20bにより回転自在
に支持されるとともに、右側内側面は入力軸1に対して
傾斜してポンプ斜板ホルダを構成しており、このポンプ
斜板ホルダ上にポンプ斜板リング63が設けられてい
る。第2の部分70bには前記複数のシリンダ孔71が
形成され、第3の部分70cは各シリンダ孔61,71
への油路が形成された分配盤80を有する。第4の部分
70dは第3の部分70Cと結合され、ベアリング79
bを介してケース5cにより回転自在に支持されてい
る。
【0028】上記ポンプ斜板リング63上には、円環状
のポンプシュー64が回転滑動自在に取り付けられ、こ
のポンプシュー64とポンププランジャ62とが連接桿
65を介してある程度首振り自在に連結されている。ポ
ンプシュー64とポンプシリンダ60には互いに噛合す
る傘歯車68a,68bが形成されている。このため、
入力軸1からポンプシリンダ60を回転駆動するとポン
プシュー64も同一回転駆動され、ポンプ斜板リング6
3の傾斜に応じてポンププランジャ62は往復動され、
吸入ポートからのオイルの吸入および吐出ポートへのオ
イルの吐出がなされる。
【0029】また、各モータプランジャ72に対向する
斜板ホルダ73が、その両外端から紙面に直角な方向に
突出する一対のトラニオン軸(揺動軸)73aを介して
ケース20a,20bにより揺動自在に支承されてい
る。この斜板ホルダ73のモータプランジャ72に対向
する面上にはモータ斜板リング73bが配設され、この
モータ斜板リング73b上に滑接してモータシュー74
が取り付けられている。モータシュー74は、各モータ
プランジャ72の端部に首振り自在に連結されている。
斜板ホルダ73は、そのトラニオン軸73aから離れた
位置で、リンク部材39を介して変速用サーボユニット
30のピストンロッド33と連結されており、変速用サ
ーボユニット30により、ピストンロッド33が軸方向
に移動されると、斜板部材73はトラニオン軸73aを
中心に揺動されるようになっている。モータシリンダ7
0の第4の部分70dは中空に形成されており、その中
心部に、配圧盤18に固定された固定軸91が挿入され
ている。この固定軸91の左端には分配環100が液密
に嵌着されており、この分配環100の軸線方向左端面
が偏心して分配盤80に摺接し得るようにされている。
この分配環100により、第4の部分70d内に形成さ
れた中空部が、内側にある第1油路Laと外側にある第
2油路Lbとに区画されている。
【0030】この分配盤80および第4の部分70d内
の詳細構造を図16に示しており、以下、この図も参照
して説明する。分配盤80には、ポンプ吐出ポート81
aおよびポンプ吸入ポート82aが穿設されており、そ
の吐出ポート81aおよびこれに繋がる吐出路81bを
介して、吐出行程にあるポンププランジャ62のシリン
ダ孔61と内側空間からなる第1油路Laとが連通さ
れ、また、ポンプ吸入ポート82aおよびこれに繋がる
吸入路82bを介して、吸入行程にあるポンププランジ
ャ62のシリンダ孔61と外側空間からなる第2油路L
bが連通される。さらに、分配盤80には各モータプラ
ンジャ72のシリンダ孔(シリンダ室)71にそれぞれ
連通する複数(プランジャ72と同数)の連絡路83が
形成されており、この連絡路83の開口が、分配環10
0の作用により、モータシリンダ70の回転に応じて第
1油路Laもしくは第2油路Lbと連通される。このた
め、膨張行程にあるモータプランジャ72のシリンダ孔
71と第1油路Laとが、収縮行程にあるモータプラン
ジャ72のシリンダ孔71と第2油路Lbとがそれぞれ
連絡路83を介して連通される。
【0031】このようにして、油圧ポンプPと油圧モー
タMとの間には、分配盤80および分配環100を介し
て油圧閉回路が形成されている。したがって、入力軸2
1よりポンプシリンダ60を駆動すると、ポンププラン
ジャ62の吐出行程により生成された高圧の作動油が、
ポンプ吐出ポート81aからポンプ吐出路81b、第1
油路La(内側空間)およびこれと連通状態にある連絡
路83を経て膨張行程にあるモータプランジャ72のシ
リンダ孔71に流入して、そのモータプランジャ72に
推力を与える。一方、収縮行程にあるモータプランジャ
72により排出される作動油は、第2油路Lb(外側空
間)に連通する連絡路83、ポンプ吸入路82bおよび
ポンプ吸入ポート82aを介して吸入行程にあるポンプ
プランジャ62のシリンダ孔61に流入する。
【0032】このような作動油の循環により、吐出行程
のポンププランジャ62がポンプ斜板リング63を介し
てモータシリンダ70に与える反動トルクと、膨張行程
のモータプランジャ72がモータ斜板部材73から受け
る反動トルクとの和によって、モータシリンダ70が回
転駆動される。このときでのポンプシリンダ60に対す
るモータシリンダ70の変速比iは次式によってあたえ
られる。 変速比i=(ポンプシリンダ60の回転数)/(モータシリンダ70の回転数) =1+(油圧モータMの容量)/(油圧ポンプPの容量) 上式からわかるように、変速用サーボユニット30によ
り斜板部材73を揺動させ、油圧モータMの容量を0か
らある値に変えれば、変速比iを1(最小値)からある
必要な値(最大値)にまで無段階に変えることができ
る。
【0033】このような構成の油圧式無段変速機におい
て、変速用サーボユニット30による変速比iの制御と
しては、例えば、アクセル開度に応じた目標エンジン回
転数Neoを設定し、実エンジン回転数NEが目標エンジ
ン回転数Neoに一致するような制御がなされる。例え
ば、図17に示すように、目標エンジン回転数Neoとし
て4200rpmが設定された場合には、実エンジン回
転数NEが4200rpmで一定のまま、変速比iが最
大値から最小値(=1.0)まで無段階に減少するよう
な制御がなされ、車速Vが徐々に上昇する。
【0034】この場合、油圧ポンプPの斜板ホルダがモ
ータシリンダ70と一体に構成されているため、ポンプ
Pの回転数NP(斜板リング63に対するポンプシリン
ダ60の回転数)は、理論的には図18に示すように、
3600rpmから0rpmまで連続的に変化する。こ
のように、本例の油圧式無段変速機の場合には、エンジ
ン回転数NEが一定であるにも拘らず、ポンプPの回転
数NPは大幅に変化する。当然、ポンプPの吸入量およ
び吐出量も大幅に変化し、吸入、吐出時に発生する圧力
損失も大きく変化する。このため、増圧を受ける回転角
θ1および減圧を受ける回転角θ2も変化し、これを一定
に保つことができない。
【0035】ここで、ポンププランジャ62の本数が奇
数本、例えば9本であると、スラスト合成荷重Ftは、
図21に示すように変動する。この場合のスラスト荷重
Ftの変動率εを、増圧を受ける回転角θ1および減圧を
受ける回転角θ2を0°から90°まで変化させて、図
19に示している。この図から分かるように、増圧を受
ける回転角θ1および減圧を受ける回転角θ2が40°も
しくは80°のときにこの変動率が零となるが、これら
回転角θ1およびθ2が上記のように変化すれば、変動率
も大きく変化する。このため、ポンププランジャ62が
奇数本の場合には、スラスト合成荷重Ftの変動が大き
く、変速機からの騒音が大きくなるという問題がある。
【0036】しかしながら、本例においては、油圧ポン
プPのポンププランジャ62の本数を10本(偶数本)
にしており、且つ、θ1=θ2となるようにしている。こ
の場合には、増圧を受ける回転角θ1および減圧を受け
る回転角θ2が変化したとしても、図6に示したよう
に、スラスト合成荷重Ftの変動は発生しない。このた
め、本変速機においては、油圧ポンプPからのスラスト
合成荷重Ftの変動を原因とする騒音が低くなる。な
お、この油圧式無段変速機の油圧モータMも偶数本(例
えば、10本)のモータプランジャ72を有している。
このため、この油圧モータMにおいてもスラスト合成荷
重Ftの変動は発生せず、油圧モータMからのスラスト
合成荷重Ftの変動を原因とする騒音も低くなる。特
に、本油圧モータMの場合には、可変容量タイプであ
り、斜板ホルダ73がトラニオン軸73aを中心に傾動
可能であるため、図20に示すように、モータMの回転
数NMのみならモータプランジャ72の押しのけ容積DM
も変速比iの変化に応じて変化し、増圧を受ける回転角
θ1および減圧を受ける回転角θ2の変化はポンプP以上
となる。このため、モータプランジャ72の本数を偶数
本とすることは騒音低減ために非常に有効である。
【0037】また、本例のような油圧式無段変速機を車
両用として用いた場合、エンジンにより入力軸21を駆
動する通常の加速走行時には、上述のようになるのであ
るが、減速走行時には、油圧モータMがポンプ作用を行
い、油圧ポンプPがモータ作用を行って、エンジンブレ
ーキが働く。このため、シリンダ孔61,71内の油圧
はもとより、増圧を受ける回転角θ1および減圧を受け
る回転角θ2も、加速走行時と、減速走行時とで大きく
異なる。このような場合でも、ポンププランジャ62お
よびモータプランジャ72の本数を偶数本にすれば、ス
ラスト合成荷重の変動を押え、変速機からの騒音を低減
することができる。
【0038】さらに、斜板プランジャ式油圧ポンプPと
油圧モータMとからなる無段変速機を用いた車両が高速
で走行しているときには、油圧モータMが高速で回転す
るために、モータプランジャ72の押力による合モーメ
ントMtが変動すれば、これが斜板ホルダ73の加振力
として作用し、変速機から高周波音が発生することがあ
る。このような場合に、油圧モータのポート形状を上記
式(2),(3)を満たすようにして、合モーメントM
tの変動を抑えれば、この高周波音の発生を抑止するこ
とができる。なお、上述のように、増圧を受ける回転角
θ1および減圧を受ける回転角θ2は、モータMの回転数
および斜板ホルダ73の傾転角に応じて変化するため、
上記のように車両が高速走行するときのモータMの回転
数および傾転角において、両回転角θ1,θ2が上記式
(2),(3)を満足するようにポート形状が設定され
る。具体的には、例えば、θ1=θ2=36°,θ3=1
80°に設定される。
【0039】増圧を受ける回転角θ1および減圧を受け
る回転角θ2を大きくすれば、油圧ポンプおよびモータ
の容積効率を低下させる一因となる。しかしながら、上
記構成の油圧式変速機の場合には、高速時においては、
モータの斜板73aが最小傾斜角(変速比i=1となる
角度)付近に位置するので油圧による動力伝達の比率が
小さく、変速機の動力伝達効率の低下が小さい。このた
め、上記のような油圧式無段変速機に本発明を適用すれ
ば、動力伝達効率の低下の問題を起こすことなく、高周
波騒音の発生を効果的に防止することができる。
【0040】この点についてもう少し詳しく説明する。
上記無段変速機における油圧による動力伝達の比率(油
圧伝達率)は 油圧伝達率=1−(1/i) と表すことができる。なお、機械的な動力伝達の比率
(機械伝達率)は 機械伝達率=1/i である。ここで、プランジャが10本であり、θ1=θ2
=36°となるように各ポートの形状を設定した場合、
油圧による動力伝達効率は約6.5%低下する。従っ
て、図1に示したようなポンプ単体の場合には、全体の
動力伝達効率は93.5%となる。
【0041】ところが、図15に示す無段変速機の場合
には、全体としての動力伝達効率ηは、 η={(機械伝達率)+(油圧伝達率)×0.935}×100 ={(1/i)+(1−1/i)×0.935}×100 となる。このため、例えば、変速比i=1.5のときに
は、全体としての動力伝達効率η=97.8%となり、
ポンプ単体の場合より高い効率で運転することができ
る。すなわち、本発明の構成は、油圧式無段変速機に用
いると、効率の点で大きなメリットがあると言える。
【0042】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれ
ば、偶数本のプランジャを用いるとともに、連結ポート
が流入ポートと流出ポートとの間に位置して増圧を受け
る回転角θ1および減圧を受ける回転角θ2と、増圧開始
から減圧開始に至るまでの回転角θ3とが、 θ1=θ2=180°/Z×k で、且つ θ3=180° 但し、Z:前記プランジャの本数であり偶数値 k=1,2,3・・・(整数) となるように、流入および流出ポートが形成されている
ので、各プランジャに対応するシリンダ孔内の油圧変化
を緩やかにしつつ、各プランジャの押力を受けて発生す
るスラスト合成荷重の変動および斜板の傾転軸回りの合
モーメントの変動を抑えることができ、斜板に対する加
振力を減少させて油圧装置からの振動および騒音の発生
を抑えることができる。また、本発明は特に、油圧ポン
プと油圧モータとを組み合わせてなる油圧式無段変速機
に適用すれば、動力伝達効率をあまり低下させることな
く変速機からの騒音発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る斜板プランジャ式油圧ポンプを示
す断面図である。
【図2】上記油圧ポンプの矢印II−IIに沿った端面
図である。
【図3】上記油圧ポンプの矢印III−IIIに沿った
端面図である。
【図4】上記油圧ポンプにおけるシリンダブロックの回
転に伴う油室内の油圧変化を示すグラフである。
【図5】上記油圧ポンプにおけるシリンダブロックの回
転に伴う油室内の油圧変化および各ポートの位置を示す
グラフである。
【図6】上記油圧ポンプにおいてシリンダブロックの回
転に伴い各プランジャに作用するスラスト荷重およびス
ラスト合成荷重の変化を示すグラフである。
【図7】分配弁板の異なる例を示す側面図である。
【図8】分配弁板のもう一つの異なる例を示す側面図で
ある。
【図9】図8の分配弁板を用いた油圧ポンプにおけるシ
リンダブロックの回転に伴う油室内の油圧変化を示すグ
ラフである。
【図10】上記油圧ポンプにおいてプランジャに作用す
る押力により発生する傾転軸回りのモーメントを示す概
略図である。
【図11】傾転軸回りの合モーメントMtの変化を示す
グラフである。
【図12】増圧を受ける回転角θ1および減圧を受ける
回転角θ2 と合モーメントの変動率との関係を示すグラ
フである。
【図13】増圧を受ける回転角θ1および減圧を受ける
回転角θ2 と合モーメントの変動率との関係を示すグラ
フである。
【図14】斜板上における傾転軸中心O1とプランジャ
の回転移動中心O2との位置関係を示す概略図である。
【図15】本発明に係る油圧ポンプとモータとからなる
油圧式無段変速機を示す断面図である。
【図16】上記無段変速機の一部を示す断面図である。
【図17】上記無段変速機の制御におけるエンジン回転
数NE、車速Vおよひ変速比iの関係を示すグラフであ
る。
【図18】上記無段変速機におけるポンプ回転数NPと
変速比iとの関係を示すグラフである。
【図19】奇数本プランジャを有する油圧ポンプにおけ
る増圧を受ける回転角θ1および減圧を受ける回転角θ2
と合モーメントの変動率εとの関係を示すグラフであ
る。
【図20】上記無段変速機におけるモータ回転数NM、
モータプランジャの押しのけ容積DMおよび変速比iの関
係を示すグラフである。
【図21】奇数本プランジャを有する油圧ポンプにおい
て、シリンダブロックの回転に伴い各プランジャに作用
するスラスト荷重とスラスト合成荷重の変化を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 入力軸 4 シリンダブロック 6 斜板 7 分配弁板 8 斜板ホルダ 12 プランジャ 14 吐出ポート 15 吸入ポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 道雄 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社 本田技術研究所内 (72)発明者 小川 博久 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社 本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭56−52585(JP,A) 特開 平2−256886(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04B 1/00 - 23/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸を囲む環状配列で軸方向に延びる
    とともに軸方向一端側に開口して形成された偶数個のシ
    リンダ孔を有してなるシリンダブロックと、前記シリン
    ダ孔内に摺合されて配設された偶数本のプランジャと、
    前記シリンダブロックの前記一端側と対向するとともに
    前記プランジャの端部が摺接する斜板と、前記シリンダ
    ブロックの軸方向他端側の側面に摺接して配設された分
    配弁板とを有してなる斜板プランジャ式油圧装置におい
    て、 前記シリンダブロックの軸方向他端側の側面には、前記
    各シリンダ孔に連通する偶数個の連結ポートが前記回転
    軸を中心とする所定円周上に並んで形成され、 前記分配弁板には、前記シリンダブロックの回転に応じ
    前記連結ポートを介して、膨張行程にある前記プランジ
    ャが摺合された前記シリンダ孔に連通する流入ポート
    と、収縮行程にある前記プランジャが摺合された前記シ
    リンダ孔に連通する流出ポートとが形成されており、 前記シリンダブロックの回転に応じて前記連結ポートが
    前記流入ポートと流出ポートとの間に位置し、この連結
    ポートおよびこの連結ポートに連通する前記シリンダ孔
    内の油圧が、前記両ポートのうちの低圧側のポート内の
    油圧から高圧側のポート内の油圧まで増圧される区間に
    対応する前記シリンダブロックの回転角θ1と、前記両
    ポートのうちの高圧側のポート内の油圧から低圧側のポ
    ート内の油圧まで減圧される区間に対応する前記シリン
    ダブロックの回転角θ2と、前記増圧開始から前記減圧
    開始に至るまでの前記シリンダブロックの回転角θ3と
    が、 θ1=θ2=360°/Z×k で、且つ θ3=180° 但し、Z:前記プランジャの本数であり偶数値 k=1,2,3・・・(整数) となるように、前記流入および流出ポートが形成されて
    いることを特徴とする斜板プランジャ式油圧装置。
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