JP2973430B2 - 誘導可能な系を用いた酵母による蛋白質の製造方法、ベクター及びその形質転換株 - Google Patents

誘導可能な系を用いた酵母による蛋白質の製造方法、ベクター及びその形質転換株

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、誘導可能な発現系、対応する形質転換株、
及び、酵母において、蛋白質、特に異種蛋白質を製造す
るための前記株を得る方法に関する。
(従来の技術) 組み換えDNA技術によって、異種蛋白質の遺伝子を酵
母について発現することが可能である。例えば3−ホス
ホグリセレートキナーゼ(PGK)、アルコールデヒドロ
ゲナーゼ(ADHI)またはグリセルアルデヒド−3−ホス
フェートデヒドロゲナーゼ(GPD)のようなサッカロミ
セス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)の解
糖系酵素の遺伝子に対応する酵母プロモーター配列を含
むベクターを構築することで、蛋白質のコード配列を酵
母プロモーターに融合することにより重要な蛋白質が生
産可能となった。例えばHitzeman R.A.らによる白血球
インターフェロン[Nature 293,717−722(1981)]、
又はBitter G.A.らによるB型肝炎表面抗原[Gene 263
−274(1987)]がある。
多くの場合、生産された異種蛋白質は宿主細胞とって
毒性を有し、プラスミドの不安定性、及び問題の蛋白質
をもはや発現しない細胞が選択されるようになることが
認められた。その蛋白質のための遺伝子の発現を細胞の
増殖期中には抑え、次いで該蛋白質の高生産を培養の最
終段階で誘導することかできる方法が、炭素源の変更に
よって制御されるプロモーターを用いて見い出された。
このようなプロモーターの例は、ガラクトキナーゼ遺伝
子(GAL1)のプロモーター、又はウリジンジホスホグル
コース4−エピメラーゼ遺伝子(GAL10)のプロモータ
ーであり、これらの遺伝子は、酵母におけるガラクトー
スの利用に関与する4つの遺伝子のうちの2つに相当
し、その発現はグルコースにより抑制され、ガラクトー
スにより誘導される。異種遺伝子に連結したGAL1プロモ
ーターからなるベクターにより、酵母をグルコース含有
培地で増殖させ、次いてガラクトースが培地中に存在す
るとき前記蛋白質を発現することが可能になると記載さ
れている。このようなベクターで形質変換された酵母の
株は、例えば英国特許出願公開第2,137,208号に記載さ
れており、これらのベクターはGAL1プロモーターの制御
下で、ウシ成長ホルモン、またはプロレニンのような蛋
白質をガラクトース存在時に発現する。ほとんどの酵母
プロモーターは、転写開始を媒介するTATA要素の上流
に、転写を制御する要素[“上流活性化配列”(UA
S)]を含み、これはガラクトース代謝遺伝子の活性化
のためのGAL4のような、転写を制御する蛋白質の結合部
位を表し、これらの蛋白質自身はそれら自身のプロモー
ターの制御下にある。
酵母における異種遺伝子の転写の効率を改善するため
に種々の方法が既に提案されている。特に、構成性の酵
母プロモーターのTATA要素の上流に、外来性UAS制御配
列を有する雑種プロモーターを用いることが提案されて
いる。このようなUAS制御配列の例には、GAL1−GAL10の
遺伝子間配列に相当し、例えば、国際特許出願公開WO86
/00,680号に記載のGPD、又は欧州特許出願公開258,067
号に記載のPGKなどの構成性の酵母プロモーターのTATA
要素の上流に挿入されるUASgがある。挿入されたUASg配
列は、構成性プロモーターを、リプレッサーとして作用
するグリコース及びインデューサー(誘導物質)として
作用するガラクトース等の、用いる炭素源によって、う
まく抑制および発現させることができる。
しかし、一般的プロモーター又はどの雑種プロモータ
ーの使用も、完全に抑制又は誘導されたレベルにわたる
制御を含み、これは、これらのレベルには転写を制御す
る一群の蛋白質が関係するために達成が困難である。例
えば、GAL4遺伝子はガラクトースの存在によって転写を
活性化し、これはGAL4と拮抗的蛋白質GAL80との複合体
の解離に直接又は間接に関与するが、その他の蛋白質
は、Yocum R.R.ら(MBC 4 1985−1998(1984))によれ
は、例えばGAL82及びGAL83のように、グルコースによる
抑制に関与するようである。
上記欠点に加え、ガラクトースによる誘導及び/又は
グルコースによる抑制に基づくことの種の系はあまり用
途が広くない。実際、グルコース及び/又はガラクトー
スを同化しない酵母には使用できず、これらの成分の1
つが培地の炭素基質のすべて又は一部を構成している場
合にも使用できない。
(発明が解決しようとする課題) 従って、例えばホルモン、特にステロイドホルモンの
ように、その細胞の培養には本質的には必要でない生産
物によって誘導できる誘導系を酵母に利用するのが有利
である。
(課題を解決するための手段) ここに、本発明は次の(a)〜(c)からなる酵母に
よって蛋白質を製造する方法に係わる。
(a)下記(イ)および(ロ)のDNA配列を含有する酵
母細胞を培養すること、 (イ)レセプターとリガンドから形成された複合体に
よって誘導可能な転写制御配列からなる要素であって、
酵母における発現を担う要素の制御下に前記蛋白質をコ
ードするDNA配列、及び (ロ)酵母において機能し、前記レセプターをコード
するDNA配列、 ここで、前記レセプターは、リガンドとの複合体を形成
するように該リガンドを認識する部分と、前記転写制御
配列へ結合する部分との2つの必須の部分を含み、レセ
プターのリガンドを認識する部分が好ましくはより高等
な真核性由来であり、前記リガンドは前記細胞の培養に
必須ではないが、培地に加えられた場合に該細胞内への
取り込みが可能なものである、 (b)前記リガンドの誘導のための適当な時期に培地へ
添加すること、および (c)合成された蛋白質を回収すること。
組み換えDNA法を用いた酵母による蛋白質の発現は、
当業者にとってよく知られていると考えられる。かなり
多くの刊行物に、発現ベクターを用いて、酵母によって
蛋白質、特に異種蛋白質を製造することが既に記載され
ている。これらの発現ベクターは、たいてい前記蛋白質
をコードする配列とは別に、酵母におけるその発現を制
御する要素、即ち、一般にはプロモーター、およびター
ミネーターを含有する。
ほとんどの場合、これらのベクターは非組み込み型ベ
クター、即ちプラスミドであり、それらは酵母において
有効な複製起点、特に2μプラスミドの起点あるいは該
酵母に特有なars配列を含有する。これらの非組み込み
型発現ベクターは、さらに選択マーカーとして、耐性遺
伝子を用いるか又は、宿主株の栄養要求性を補う要素
(例、URA3またはLEU2)を用いて、細胞内でそれらが維
持されるようにしうる要素を含む。
場合によっては、自己複製ベクターの使用に結びつい
た欠点を克服するために、染色体のレベルで目的とする
配列の組み込みを担うベクターを開発することも可能と
なっている。この種のベクターは、より安定な株を得る
ことを可能とするが、発現に関する増幅は時として非組
み込み型プラスミドを用いた場合より小さい。
組み込み型ベクターは、しばしば交換と組み込むを担
う染色体配列と相同な少なくとも一つの配列を含有して
いる。
本発明は本質的に、転写の誘導に関するものであるの
で、用いられる発現ベクターは、組み込み又は非組み込
み型のいずれでもよいこと当然である。
本発明方法は、特に異種蛋白質の製造を意図している
が、酵母蛋白質の発現、特に、場合によっては最適のバ
イオマスが得られる前に細胞の死に至るかもしれないよ
うな遺伝子の過度の発現を担う系の場合にも用いること
が可能である。
“異種蛋白質”とは、それを発現する宿主細胞に外来
性の蛋白質、即ち本発明では酵母である宿主細胞のもの
とは異なる由来の蛋白質を意味する。蛋白質は細菌由
来、例えばエシェリヒア・コリのβ−ガラクトシダーゼ
であってもよく、あるいは例えばヒト由来のリンフォカ
イン、血液凝固因子、ホルモン、ワクチン抗原及び一般
的に言うと治療上又は産業上有益な任意の蛋白質等のよ
り高等な真核性由来のものであってもよい。
以上述べたように、本発明の本質的な特徴は、転写制
御配列と、リガンドに複合したレセプターとの組み合わ
せである。一方の選択は他方の選択により決まってく
る。
使用しうる転写制御配列としては、特に、より高等真
核細胞において通常する配列、即ち、より高等な真核細
胞の転写を活性化する天然の配列、例えばHRE(ホルモ
ン応答要素)、又はそのような配列の変異又は合成誘導
体などが挙げられ、これらの配列は酵母においてもこの
転写活性の機能を遂行する。これらの配列は、一般に、
天然又は合成の、完全又は不完全な回文配列である。
この場合、例えば使用する転写制御配列がHRE配列で
ある場合、レセプターは対応するホルモンとなる。
上述のように、転写制御配列は酵母における所望の蛋
白質の発現を担う要素の一つを表す。従って、酵母にお
ける発現の準備は、本発明で利用する転写制御配列とは
別に、酵母プロモーター配列に相当する配列を含む雑種
配列によってなされてもよい。使用しうるプロモーター
としては、上記で述べた誘導可能なプロモーターGAL1の
他にPGKプロモーターのような構成性酵母プロモーター
が挙げられる。
一般に、プロモーターのTATA要素は保持され、転写制
御配列はTATA要素の上流に距離を変えて配置することが
できる。そのため、雑種プロモーターの最小の構造、す
なわ、TATA要素と転写制御配列の間の距離が満足な誘導
性を達成するのに十分な範囲内で短い構造を利用するこ
とが可能となる点で特に有利である。
本発明でいう“レセプター”は、従って、より高等な
真核細胞で機能する蛋白質、または酵母において在来レ
セプターの機能性を示す変異物又は対応する合成誘導体
を意味する。
“レセプター”の用語は、また、キメラ蛋白質、即
ち、二つの本質的な部分が異なった起源のものである構
造も含む。例えば、好ましい組み合わせは、リガンドを
認識する部分がより高等な真核性由来であり、転写制御
配列に結合する部分が酵母由来である雑種レセプターを
調製することにあるが、その他の任意の微生物、例えば
細菌に由来する配列を用いることも可能である。転写制
御配列は、酵母において機能する配列、即ち酵母におい
て転写を活性化する天然の配列からなる。これには、例
えば、酵母プロモーターである、GAL1プロモーターのUA
Sが挙げられる。
本発明は、従って、天然でも、誘導体、特に化学合成
による誘導体でもよい転写制御配列と、天然でも誘導体
でも、あるいはキメラでもよいレセプターとの各種の機
能的組み合わせを利用しうる。この場合、リガンドの性
質は、レセプターの選択によって決定される。
使用可能なレセプターには、核レセプター、特にステ
ロイド用の、およびその他の核レセプター、例えばレチ
ノイドまたは甲状腺ホルモン、その他ビタミンD3が挙げ
られる。ステロイド用のレセプターは、ステロイドホル
モン用の天然のレセプターで、例えばエストロゲンレセ
プター、プロゲステロンレセプターまたはテストステロ
ンレセプターであるか、あるいは転写制御配列に関して
機能しうる、変異レセプターまたはキメラ誘導体でよ
い。ステロイドは、エストラジオール、プロゲステロン
またはテストステロンのような天然のステロイドでも、
また本発明のベクターに含まれる転写制御配列が感受性
である複合体において機能する類似物または誘導体であ
ってもよい。
エストロゲンレセプターは天然レセプター(以下hER
と称する)でも、また本発明のベクターに含まれる転写
制御配列に関してエストラジオールの存在下で機能的で
ある変異物またはキメラ誘導体でもよい。
より具体的な例として、本発明は、リガンドを認識す
るレセプターの必須部分が、hERと称されるレセプター
と対比して、400の位置でバリンに代えてグリシンを有
するhERGと称されるヒトエストロゲンレセプター由来で
あり、リガンドがエストラジオールである場合に応用さ
れる。本発明の1態様によれば、hERGレセプターの全体
をレセプターとして使用してもよい。
すなわち、このhERGレセプターは、その相補的DNA配
列Green S.等によって報告されている(Nature;320,134
−139)ヒトエストロゲンレセプターhERと比較して、40
0の位置にバリンに代えグリシンを含んでいる。
hERレセプターの代わりにこのhERGレセプターを用い
ることにより、レセプターのより大きい安定性が得ら
れ、従って、特異的リガンド、(この場合はエストラジ
オール)への結合の低下が起こりうる変性の危険がすべ
て排除されることがみられた。この現象は25℃の付近、
すなわち本発明により誘導期からなる組みかえ蛋白質の
製造方法が行われる温度で特にそうである。従ってこの
レセプターを用いることが好ましく、これによって誘導
を開始するため培地中に導入すべきエストラジオールの
量を少なくすることができる。
本発明の別の態様によれば、エストラジオールを2〜
50nM、好ましくは10nM程度の濃度で加える。
本発明は、特に制御配列がニワトリのビテロゲニン
(vitellogenin)遺伝子の配列−605〜−634番目である
(これら、エストラジオールに感受性であるこの遺伝子
の転写制御配列である)場合に関する。[以下“エスト
ロゲン応答要素(estrogen responsive element)”をE
REという]。この配列又はこのくり返し含むオリゴヌク
レオチドの合成により、本発明に従い、この配列又はの
くり返しを含む発現ベクター(以後ERE1又はERE3とい
う)を得ることが可能とある。
本発明の利点の1つは、レセプターに合ったリガンド
を培地中に加えることによって発現の誘導を非常に簡単
に開始しうることである。従って、誘導の実施が培地の
性質とは完全に無関係となる。リガンドの導入の適当な
時期は容易に決定でき、実際には、それは、高レベルの
バイオマスが培養槽において得られた時点であろう。
本発明は、特にベクター、その構造及び製造方法に関
し、これらは後述の実験部分の実施例に例示されてい
る。
蛋白質の発現のための要素及びレセプターの発現を担
う要素は単一のプラスミド上に存在していても、また酵
母において機能する複製起点をそれぞれが含む異なった
2つのプラスミド上に存在していてもよい。また、これ
らの要素と一部の組み込みを担うベクターを使用するこ
とも可能であり、例えば、レセプター生産は、細胞の染
色体上に組み込まれた配列を起源としうる。
このように、本発明はまた、酵母細胞の形質転換に使
用しうる配列を有するベクターにも関する。
本発明はまた、本発明による方法において使用できる
酵母株にも関する。
酵母株として、組み換え蛋白質と製造に慣用されてい
るすべての株を使用しうる。特にサッカロミセス(Sacc
haromyes)の株、例えば、S.セレビシエア(S.Cerevisi
ae)の株が挙げられる。蛋白質分解活性に1又はそれ以
上の欠損を示す、例えばpep4に変異を有する株が特に例
示される。また、PCR1遺伝子によってコードされる蛋白
質分解機能の抑制を示す株も挙げることができる。これ
らの株を用いると、得られる蛋白質の性質を改善するこ
とができる。
次に示す実施例は本発明を説明するものであるが、本
発明を限定するものではない。
実施例1 pYERE/hERベクターの構築 方法: 種々のプラスミドの構築に用いられる分子生物学の手
法が便覧の“Molecular cloning,a laboratory manual"
T.Maniatis,E.F.Fritsch及びJ.Sambrook,Cold Spring H
arbor,New York:Cold Spring Harbor Laboratory(198
2)と“Current Protocols in Molecular Biology"F.M.
Ausubel,R.Brent,R.E.Kingston,D.D.Moore,J.A.Smith,
J.G.Seidman及びK.Sruhl,Greene Pulishing Asociates
及びWiley Intersciences(1987)に記載されている。
それらは、特に、制限酵素によるDNAの消化、アガロー
ス又はポリアクリルアミドゲル電気泳動によるDNA断片
の分離、T4 DNAリガーゼ酸素によるDNA断片の連結、組
み換えプラスミドによるE.coliの形質転換及びサンガー
の手法によるヌクレオチド配列の決定を含んでいる。
用いたプラスミドはアンピシリン耐性遺伝子を有して
おり、従ってアンピシリン含有(50μg/ml)寒天シャー
レ上でプラスミドによって形質転換された細菌の選択が
行える。
用いたE.coli株はDH5株、遺伝子型:F-,endA1,HsdR17
(rK-md+),supE44,thi−1,lambda−,reca&,gyrA96,re
IAI[Hanahan:DNA cloning:a practical approach(Vo
l.1,p.109−135,D.M.Glover編,IRL Press,Oxford(198
5)]である。
酵母株の形質転換及び増殖の手法は、“Laboratory C
ourse Manual for Methods in Yeast Geneitics",F.Ser
man,G.R.Find及びJ.B.Hick,Cold Spring Harbor,New Yo
rk:Cold Spring Harbor Laboratory(1986)に記載され
ている。
使用した酵母株はTGY14−la、pep4.3、遺伝子型Mat
a,ura3−251−373−328、leu2、pep4.3である。
親プラスミドのpTG848は、欧州特許公開第200,655号
に記載されており、これはホスホグリセレートキナーゼ
(PGK)遺伝子プロモーターの制御下で外来性遺伝子の
酵母における発現を行うE.Coli/酵母のシャトルプラス
ミドである。このプラスミドは、pBR322の複製起点とE.
Coli中での選択のためのアンピシリン耐性遺伝子、及び
2μm複製起点と酵母における選択のためのura3及びle
u2遺伝子、並びにPGK遺伝子プロモーターとポリアデニ
ル化シグナルを含むその3′末端を含有している。この
遺伝子は開始ATGにおいてBgl II部位を導入するように
修飾され、それによって他の蛋白質コード領域をこの部
位とポリアデニル化シグナルの上流に位置するBgl II部
位との間に挿入することが可能となる。(第1図)。
プラスミドpUC18 ERE1、pUC18 EREm、pUC18 ERE3の構築 プラスミドpUC18[C.Yanisch−Perron,J.Vieira及び
J.Messing,Gene 33,103−1190(1986)]は、pBR322の
複製起点、アンピシリン耐性遺伝子、及び特に、Xba I
及びHind III部位を含有するポリリンカー(polylinke
r)を含んでいる。このプラスミドは、制御酵素Xma I及
びHind IIIで消化され、このようにして消化されたプラ
スミドへ、次に相補的オリゴマクレオチオド法によって
以下のものを加える。
この誘導されたプラスミドpUC18 Bg1 IIは、順にXma
I、Xba I、Bg1 II及びHind III部位を含有するポリリン
カーを有する。
Bgl IIで消化れたこのプラスミドへ、次の相補的オリ
ゴマクレオチドからなる断片をそれぞれ導入する。
プラスミドpLRERE1,pLREREm,pLRERE3の構築 プラスミドpLR1Δ20は、R.W.West,R.R.Yocum及びM.Pt
ashneのMolecular and Cellular Biology 4,2467−2478
(1984)の論文に記載されている。このプラスミドは、
Gal1プロモーターの制御下のβ−ガラクトシダーゼの活
性なキメラ遺伝子を含有する。(第2図)。
構築の目的は、Gal1プロモーター領域のXma I部位とX
ho I部位との間に位置するGal1遺伝子のUAS(上流活性
化配列、upsteam activator sequence)をERE1、EREm及
びERE3断片でそれぞれ置き換えることである。
pLRERE1: プラスミドpUC18ERE1を制御酸素Bg1 IIで消化する。
その部位を4−デオキシヌクレオチドトリホスフェート
の存在下でDNAポリメラーゼI(クレノー断片)で埋め
る。次にXho Iリンカー(Bio1abs ref,1030)をその末
端に加え、次いでプラスミドをXma I及びXho Iで消化
し、ERE1配列を含むXma I−Xho I断片を分離する。
この断片を次いでXma I部位とXho I部位の間でプラス
ミドpLR1Δ20中にクローン化し、プラスミドpLRERE1を
得る。
pLREREm、pLRERE3: プラスミドpLREREm及びpLRERE3も、上記手順におい
て、pUC18ERE1をそれぞれpUC18EREm及びpUC18ERE3で置
き換えて同様の方法で構築する。
プラスミドpYERE1、pYEREm及びpYERE3の構築 プラスミドpLRERE1、pLREREm及びpLRERE3は、lac Z
(β−ガラクトシダーゼ)キメラ遺伝子の3′未満にTt
h111I部位を有する(第2図)。
pYERE1: プラスミドpLRERE1をTth111I酵素によって消化し、該
部位を次にDNAポリメラーゼI(クレノー断片)によっ
て埋める。次に、その末端にXma Iリンカー(Biolabs r
ef.1048)を加える。DNAをXma I酵素で消化し、雑種プ
ロモーター(EREA−Gal1)の制御下にlacZキメラ遺伝子
含有Xma I−Xma I断片をプラスミドpTG848の単一のXma
I部位へ挿入し、プラスミドpYERE1を得る。
pYEREm、pYERE3: プラスミドpYEREm、pYERE3も、上記手順において、pL
RERE1をpLREREm及びpLRERE3にそれぞれ置き換え、同じ
方法によって構築する。
プラスミドpYGALの構築 プラスミドpLR1Δ20を制御酸素Tth111Iで消化し、次
にその部位をDNAポリメラーゼI(クレノー断片)で埋
める。末端にXma Iリンカー(Biolabs ref.1048)を加
え、次にDNAをXma I酵素で消化する。Gal1プロモーター
の制御下にLacZキメラ遺伝子含有Xma I断片をプラスミ
ドpTG848のXma I部位に挿入し、プラスミドpYGALを得
る。
プラスミドpYERE1/hER、pYERE1/hERR、pYEREm/hER、pYG
AL/hERの構築 これらの構築の目的は、PGKプロモーターの制御下に
ヒトエストロゲンレセプター(hER)をコードするcDNA
を、プラスミドpYERE1、pYEREm、pYERE3及びpYGALのBgl
II部位に置くことである(第3図)。
ヒトエストロゲンレセプターのcDNAを含有するプラス
ミドpKCR2−ER[S.Green et al.,Nature320,134−139
(1986)]を制限酵素EcoR Iで消化し、次いでその部位
をDNAポリメラーゼ(クレノー断片)で埋める。次に、B
amH Iリンカー(Biolabs ref.102)を末端に加える。Ba
mH Iで消化、ヒトエストロゲンレセプターをコードする
断片を単離する。
この断片をBg1 IIで消化されたベクターpYERE1に挿入
して、プラスミドpYERE1/hER及びpYERE1/hERRを作成す
る。この両者はPGKプロモーターに対するhER cDNAの配
置が異なる。
pYERE1/hERでは、PGKプロモーターはhER cDNAの5′
側に位置し、従って、hER蛋白質をコードするmRNAの転
写を誘導する。
pYERE1/hERRでは、配置は逆であり、従って、hERメッ
センジャRNAのアンチセンスRNAの転写を誘導する。
pYEREm/hER、pYERE3/hER及びpYEGAL/hERも、上記構築
においてpYERE1をそれぞれpYEREm、pYERE3及びpYGALで
置き換えることによってpYERE1/hERと同様にして構築す
る。
E.Coli DH5において構築されたこれらのプラスミド
(第4a図)を、ura3変異を有する酵母のTGY14.1a株に移
する。これらのプラスミド上にura3遺伝子が存在する
と、プラスミドにより形質転換された酵母を相補し、従
って、ウラシル無添加の培地(調製:100mlにつき、Difc
o培地No.0919−15を0.67g、カザミノ酸0.5g、グルコー
ス1g及び寒天2g)を含む寒天シャーレ上でこのような酵
母を選択する。
実施例2 pYERE/hERベクターに含まれるERE Gal1雑種プロモータ
ーのエストラジオールによる転写の誘導 第4b図に示すように、プラスミドpYERE1/hER、pYEREm
/hER、pYERE3/hER、pYERE1/hERR、及びpYGAL/hERをそれ
ぞれ含有する異なる酵母を、0.67g/100ml濃度の酵母の
基本培地(Difco No.0919−15)および0.5%カザミノ酸
に、1%グルコース又は2%ガラクトース又は100nMエ
ストラジオール(細胞を回収する2時間前に培地に加え
る)を含有させた培地で培養する。
RNAはMethods in Yeast Genetics,p.143−144に記載
の手順によって109個の細胞から調製する。
Gal1又はERE−Gal1プロモーターの転写活性を測定す
るために、これらRNAをGal1遺伝子の5′末端から誘導
された放射能標識RNAプローブ(メッセンジャーRNAに相
補的なストランド)でハイブリッド化する。ハイブリッ
ド化した断片はRNaseA及びT1による消化から保護されよ
う。このプローブは、プラスミドBluescribe M13+(Str
atagene ref.211201)にクローン化された、プラスミド
pLR1Δ20[R.W.West,R.R.Yocum及びM.Plashne,Molecula
r and Cellular Biology4,2467−2478(1984)]のEcoR
I断片(Gal1プロモーターを含有する)から調製され
る。得られたプラスミドは次にHund IIIで直線状とし、
Stratagene Kit No.211604でファージT7プロモーターか
ら放射能標識されたプローブを合成する。プローブの大
きさは、1000ヌクレオチド程度である。
Gal1プロモーターには数個の転写開始部位がある。上
記プローブは154〜165ヌクレオチドの長さにわたってGa
l1RNAに相補的である。
プローブをRNA20μgとともに培養し、可能なハイブ
リットを含有する混合物をCurrent Protocols in Molec
ular Biologyに記載の手順によって、リボヌクレアーゼ
A及びT1で消化する。
次に末消化の断片を尿素/ポリアクリルアミドゲル電
気泳動法及びオートラジオグラフィーによって同定する
(第4b図)。
hERレセプターを発現する構築物について、エストラ
ジオールの存在下で、ERE−Gal1雑種プロモーターに特
異的なメッセンジャーRNAの誘導が認められる。転写開
始部位は、同じ大きさの保護断片でガラクトースにより
誘導されるGal1(pYGAL)プロモーターのものと同じで
ある。
ERE−Gal1雑種プロモーターを用いた転写の誘導は厳
密にエストラジオールの存在に依存する。エストラジオ
ールによる誘導は、hERレセプターの存在を必要とする
(構築pYERE/hERRは不活性である)。それはまた、ERE
要素の存在も必要とする(構築pYGAL/hERについては、
エストラジオールによる誘導は認められない)。
pYERE3/hER含有細胞で検出されたGal1RNAの量は、pYE
RE1/hER含有細胞の約10倍である。従って、ERE要素の直
列的繰り返し(pYERE3はERE三量体、pYERE1は単量体を
含む)は、転写活性に相乗効果を及ぼすと考えられる。
実施例3 pYERE/hERベクター含有酵母におけるエストラジオール
で誘導可能なβ−ガラクトシダーゼの発現 β−ガラクトシダーゼ活性をWest等(1984)の手法に
よって測定する。後出の第1表に、グルコース、ガラク
トースまたはエストラジオールの存在下または不存在に
おける、プラスミドpYERE1/hER、pYERE3/hER、pYEREm/h
ER、pYERE1/hERRおよびpYGAL/hERをそれぞれ含有する酵
母株のβ−ガラクトシダーゼ活性を示す。
プロモーターの構成的活性のレベルは非常に低く、hE
R蛋白質の存在に影響されない(pYGALとpYGAL/hER、ま
たはpYERE1/hERとpYERE1/hERRは同程度の活性であ
る)。こにれ対して、エストラジオールの添加は、pYER
E1/hERおよびpYERE3/hERの雑種プロモーターを強力に誘
導す。
pYEREm/hERおよびpYGAL/hERのプロモーターがエスト
ラジオールによる誘導に感受性でないということは、la
cZの発現を制御するプロモーターにおける機能ERE要素
の発揚を示しており、一方pYERE1/hERの誘導の欠如は、
hERレセプターの存在もまたエストラジオールによる誘
導を認めるのに必要であることを示している。
達成された発現レベルは、ガラクトースの存在下でGa
l1プロモーター(pYGAL/hERの場合)を用いて得られる
ものに匹敵する。
直列した3つのERE要素が存在する場合(pYERE3/hE
R)には、プロモーターが単一のERE要素を含む場合(pY
ERE1/hER)の2倍の活性を示す。
上記プラスミドにより形成転換された酵母を、1%の
グルコースまたは2%のグラクトースの存在下で培養す
る。エストラジオールによる誘導については、100nMの
ホルモンを細胞回収の2時間前に加える。
β−ガラクトシダーゼ活性の試験は常法で行う[West
R.W.Jr.,Yocum R.R.およびPtashne M.,Mol.Cel1.Bio
l.,4,2457−2478(1984)]。
実施例4 酵母株のゲノムへのhERをコードする相補的DNAの組み込
み PRC1遺伝子へ挿入されたhERの発現のためのカセット
を有する発現ベクターの調製(pTG3809) pTG3809で酵母の株を形質転換後、PRC1遺伝子により
コードされる蛋白質分解機能を消出した酵母の株を得る
目的で、hERの発現のためのカセットをPRC1遺伝子の断
片に挿入する。
まず、hER発現のためのカセット(M13TG2896)を次の
ようにして調製する。
−酵母PGKプロモーター(Hind III−Bgl II断片)およ
びそのターミネーター(Hind III−Bgl II断面)を、
(Hind III消化により線状化したファージM13TG130[Ki
eny,M.P.ら(1983),Gene26,p,91〜99]に導入にファー
ジM13TG2890を得る。
−ヒトエストロゲンレセプターを有するpKCR2−hERから
誘導されたBamH I断片をBgl II消化により線状化したM1
3TG2890に導入して、M13TG2896と呼ばれるhERの発現の
ためのカセットを得る。
このhER発現のためのカセットを次にPRC1遺伝子に挿
入し、酵母ゲノムの組み込みが可能なプラスミドpTG380
9を得る。
PRC1遺伝子の配列はValls,L.A.等(1987)により報告
されている[Cell 48,p.887−897)。この配列から2つ
のオリゴヌクレオチドを製造する。第1のオリゴヌクレ
オチドは、この遺伝子の5′領域と相補的であり、配列
は次の通りである。
第2のものはこの遺伝子の3′領域と相補的であり、
配列は次の通りである。
酵母遺伝子ライブラリー〔Sau3Aで部分消化した染色
体DNA断片、pFL1[Parent,S.A.等(1985),Yeast 1,p.8
3−138]のBamH I部位に挿入〕から、これらの2つのオ
リゴヌクレオチドとのハイブリッド化により、pFL1に挿
入されたPRC1遺伝子を含有する、pTG2863と称するE.col
iクローンを選択する。
PRC1遺伝子のコード配列の一部分を有するpTG2863の
1.1−kb BamH I断片をプラスミドpUC8のBamH I部位に
導入する。この挿入は直列的に生じ、プラスミドpTG289
3(第5a図)が得られる。
PRC1コード配列のATGのアデニンに対する制限部位の
最初の塩基の配置は次のとおりである: BamH I:482;EcoR V−1:1102;EcoR V−2:1153;EcoR V−
3:1234およびBamH I−2:1574。
PRC1コード配列中の欠損はpTG2893のEcoR V消化によ
り達成され、pTG2894が得られる(第5b図)。
hERの発現のためのカセットは、次のようにしてpTG28
94のPRC1遺伝子の欠損した内部断片に導入される。発現
カセット(M13TG2896)をBamH Iで消化し、末端をクレ
ノーポリメラーゼで満たし、EcoR Vで開裂後に断片を単
離する。この断片は完全なカセットを有し、これをpTG2
894のEcoR V部位に導入すると、プラスミドpTG3809が得
られる(第6図)。このプラスミドは、PRC1の2つの断
片の間に下記のものを含有している。
−M13TG130由来の制限酵母Sphl I,Xba IおよびKpn Iの
ための数個の認識部位、 −酵母のPGKターミネーター、 −hERの相補的DNA、 −酵母のPGKプロモーター。
欠損PRC1遺伝子の断片に挿入されたhER発現カセットを
有するプラスミド(pTG3809)による酵母株の形質転換 形質転換される酵母株は、S.cerevisiae TGY2sp13b
MATaura3−251,−373,−328;leu2−3,−112)であ
る。
プラスミドpTG3809をBamH Iで開裂する。それにより
単離した断片の末端のDNA配列はPRC1遺伝配列のものと
相同である。このような配列により、上記断片は酵母株
のPRC1遺伝子のゲノム部分に組み込み可能となる。この
挿入により、欠損によるゲノムPRC1遺伝子の破壊が起こ
る。
上記断片は選択マーカーを待たないので、プラスミド
pLRERE3を共形質転換ベクター(cotransformation vect
or)として用いる。これによりUra+原栄養株が転選択可
能となる。Ura+原栄養株の中で、hER発現カセットを組
み込んだクローンがPRC1遺伝子に変異を生じ、その結
果、カルボキシペプチダーゼyscY活性が低下する。これ
らの変異体は比色分析試験により検出される(Jones,E.
W.(1977),Gentics85,p.23−33)。修飾されたPRC1座
の構造はサザン法により確認できる。
欠損PRC1遺伝子にhERの発現のためのカセットを組み
込んだこのS.cerevisiaeの株を、TGY2sp13b prc1−d::h
ERの称する。
ERE3配列およびPGK遺伝子プロモーターの断片を有する
プラスミド(pTG3851)の構築 下記のオリゴヌクレオチドを用いて直接突然変異誘発
によってなされた欠損の末端の5′,3′結合の位置でベ
クターM13TG2890中にXho I部位を導入し、ベクターM13T
G3829を得る(第7図)。
上記の表示位置は、PGK遺伝子のATGに対するものであ
る。PGKプロモーターの欠損形を、以下、PGK−dp401と
いう。配列の一致は配列決定によって確認される。
このベクターはTATA配列及び転写開始部位を有し、−
256から−377番目にHSEと称する下流の第2の活性化配
列を有する[Piper,P.W.ら(1988)、Nucleic Acids Re
s.16,p1333]が、−402から−479番目にはもはやUASを
含有しない。Xho I部位によりERE3配列との結合が可能
となり、Bgl II部位により、酵素試験で活性を検出する
ことができる遺伝子の導入が可能となる。
M13ファージの宿主株は、E.Coli JM103株(delta(la
cpro)thi, stA,supE,endA,sbcB,hsdR,F′traD36,
proAB,lacIQ,lacZdeltaM15)である。
プラスミドpLRERE3をXma I及びEcoR Iで消化する。ER
E3配列を含有するDNA断片をアガロースゲルで精製し、
ついでプラスミドpTZ18R(ファルマシア、LKBバイオテ
クノロジー)のXma I−EcoR I部位へ挿入し、プラスミ
ドpTG3833を得る。のプラスミドの宿主株はE.Coli 1106
株(supE,hsdR,hsdM,met,supF)である。
ファージM13TG3829(第7図)をXho I及びEcoR Iで処
理し、次いでプラスミドpTG3833のXho I−EcoR I部位に
挿入してpTG3834を得る。
lacZ遺伝子をpCH110[Hall,C.V.ら(1983),J.Mol.Ap
pl.Gen.,p.101−109]から、Hind III−BamH I消化に
より切り出し、pPoly II[Lathe,R.ら(1987),Gene57,
p.193−201]中でクローン化し、pTG1174を得る。プラ
スミドpTG2145は、プラスミドpTG1174のHind III、Pst
I及びSal I部位が消失したものに相当する。これは、Bg
l II−BamH I断片中に、gpt::trpS::lacZの遺伝子融合
を含んでいる。
ATGの近傍の配列を、酵母における正しい翻訳が行わ
れるように次の方法で修飾する。
−pTG2145をBgl IIとKpn Iで消化し、ATG含む200塩基対
の断片をアクリルアミドゲルで精製する。
−この断片をファージM13TG131[Kieny,M.P.ら(198
3),Gene 26,p.91−99]のBamH I−Kpn I部位に挿入
し、M13TG3838を得る。
−M13TG3838のセリンの第2のコドンに対応する“AGC"
配列を“TCT"配列に替え、ATGに対する−3及び−1位
のシトシンをアデニンで置き換え、Bgl II部位をATGの
5′側に生じさせ、下記オリゴヌクレオチドを用いた直
接突然変異誘発を行うことにより、雑種プロモーターの
下流に挿入させる遺伝子との融合を可能にし、ファージ
M13TG3842を得る。
この変異誘発中に修飾された塩基は次の下線部であ
る。
M13TG3842の130塩基対のBgl II−Kpn I断片をpTG2145
に導入して、その中の200塩基対のBgl II−Kpn I断片と
置き換える。
プラスミドpTG848(第1図)をBgl IIで消化し、次に
再結合して、pTG2886を得る。pTG2886の大きなHind III
−EcoR I断片を、T4リガーゼおよびBgl IIの存在下、S.
Cerevisiaeプラスミドの配列を有するプラスミドpFL1
[Parent S.A.ら(1985),Yeast ,p.83−138]のHind
III−EcoR I断片と連結し、プラスミドpTG2886LEU2−
d、URA3−dを得る。次いでURA3−d遺伝子を有する欧
州特許出願公開0,258,501号に記載のプラスミドpTG2800
の0.9−kb Hind III断片をこのプラスミドのHind III部
位に挿入し、pTG2886URA3−d,delta LEU2−dを得る。
次に数個の制限部位を有するM13TG131[Kieny,M.P.等
(1983)Gene 26,p.91−99]のSma I−Bgl II断片をこ
のプラスミドに導入し、pTG3828を得る。
プラスミドpTG3843をBgl II及びBamH Iで消化し、lac
Z融合遺伝子を有する断片をアガロースゲル上で精製す
る。次いでこの断片をpTG3846のBgl II部位に挿入する
(第8図)。
プラスミドpTG3834をXma I及びBgl IIで消化し、断片
をpTG3846のXma I及びBgl II部位に挿入し、プラスミド
pTG3851を得る(第8図)。
lacZの誘導可能な発現 S.cerevisiaeの株TGY2sp13bprc1−d::hERからその共
形質転換プラスミドpLRERE3を除き、次いでこの株を酢
酸リチウム法[Ito,H.等(1983),J.Bacteriol.153,p.1
63−168]によってプラスミドpTG3851で形成転換し、Ur
a+原栄養株を選択する。次いで、これを選択培地(アミ
ノ酸を含まない酵母用のチッ素性塩基(Yeast Nitrogen
Bases)0.7%、カザミノ酸0.5%、グルコース2%、及
び必要に応じ寒天2%)により30℃でフラスコ培養す
る。これらの培養はエストラジオール添加又は無添加で
行う。エストラジオールで誘導させる場合には、細胞回
収の2時間前に100nMのホルモンを加える。細胞を回収
し、洗浄し、プロテアーゼ阻害剤の存在下で粉砕し、次
いで細胞破砕物を遠心(10,000rpm)により沈澱させ
る。蛋白質の濃度をBradford(1976)(Anal.Bicohem.,
72,p.248)に記載の方法で上澄みにおいて測定し、次に
実施例3に記載のものと同じ分析方法によってβ−ガラ
クトシダーゼ活性を測定する。β−ガラクシダーゼ活性
は、実施例3で用いられた方法によって測定され、その
分析は透過性細胞で行う。
第2表は、ERE3::PGK−dp雑種プロモーターの制御下
でのβ−ガラクトシダーゼの基礎活性(エストラジオー
ルの不在下[−(Est)])、及び誘導活性(エストラ
ジオールの存在下[+(Est)])を示す。この活性
は、30℃で蛋白質1mg当たり1分間に加水分解されたONP
G(O−ニトロフェニル−β−D−グルコピラノシド)
のnmol数として表わされ、( )内の数値は、nuitで表
示した第1表中のデータとの直接比較である。誘導性は
エストラジオール無添加での比活性/エストラジオール
添加での比活性の比に相当する。
実施例5 hERGレセプターをコードする配列をも有する酵母におけ
るβ−ガラクトシダーゼの発現のためのベクターの製造
(pYERE1/hERG) 出発材料はプラスミドpYERE1/hERである。次のオリゴ
ヌクレオチドを使用する。
ヒトエストゲンレセプター(hER)をコードする相補
的DNA中のバリンをコードするGTGコドンにおける変異
を、次のようにして局部的変異によって生じさせる。Gr
een等(1986)(Nature 320,p.134−139)により記載さ
れたhERレセプターをコードする相補的DNAを、Green等
(1988)(Nucl.Acids Res.16,p.369)により記載され
た真核性発現ベクターpSG1のEcoR I部位中でサブクロー
ン化する。次に単鎖DNAを調製し、上記オリゴヌクレオ
チドを用いて、グルシンをコードするGGGコドンを得る
ために400位のバリンをコードするGTGコドンに局部的な
変異を起こして点変異を生じさせる(ヌクレオチドにお
ける変化は下線部である)。DNA配列を確認する。次い
でhERG相補的DANをベクターpYERE1/hER中に挿入するこ
とによりベクターpYERE1/hERGを構築する。
実施例6 ベクターpYERE1/hERGを含む酵母におけるβ−ガラクト
シダーゼの、エストラジオールにより誘導しうる発現 細胞の形質転換及び培養の条件は前記と同じである。
光学密度が600に達した時に、10nMのエストジオールを
加える。第9図は、pYERE1/hERGを用いると(▲)、5nM
という低いエストラジオール濃度で最大β−ガラクトシ
ダーゼ活性の50%が得られたのに対し、pYERE1/hERでは
(●)、50%活性の達成に約50nMのホルモン濃度が必要
であることを示している。
さらに、エストラジオール結成領域においてval−400
をgly−400に置き換える変異はレセプターの構造を安定
化させ、25℃までのエストラジオールに対する親和性を
増加させることが判明した。
サッカロミセスのTGY14−la pYERE3/hER株は、ブタペ
セト条約に基づく国際寄託機関であるフランス国(25 r
ue du Docteur−Roux,75724 Paris Cedex 15)所在のIn
stitute PasteurのCollection Naionale de Cultures d
e Microorganismes(CNCM)に対して、1988年6月17日
にI−770の番号で寄託された。
【図面の簡単な説明】
第1図は、pTG 848の構造を示す。 第2図は、pYEREを調製することができる方法を図式的
に示す。 第3図は、pYERE/hERを製造しうる方法を図式的に示
す。 第4a図は、pYERE1/hER、pYEREm/hER、pYERE3/hER及びpY
GAL/hERの構造を図式的に示し、またERE及びEREm要素の
配列を示す。 第4b図は、図示のプラスミドを含有する誘導又は非誘導
細胞から抽出されたRNAに対して、アンチセンス(antis
ense)Gall RNAプローブでハイブリッド化で行った後
の、リボヌクレアーゼA及びT1による消化を防止された
RNA断片を示す。 第5a図は、pTG2893を得るためにPRC1のコード配列の一
部をpUC8(BamH I部位)に直列的に挿入した結果を図式
的に示す。 第5b図は、pTG2893のEcoR V断片が切り出されてpTG2894
となることによってPRC1断片に誘導された欠損を概略的
に示し、矢印は転写の方向を示す。 第6図は、プラスミドpTG3809の概略的構造を示し、矢
印は転写の方向を示す。 第7図は、ファージM13TG2890の概略的構造を示す。 第8図はプラスミドpTG3851の構築を概略的に示す。 第9図は、レセプターのヒトエストロゲンレセプターhE
R(●)あるいはヒトエストロゲンレセプターhERG
(▲)について、エストラジオールの添加量の増大が酵
母細胞における転写の活性化に及ぼす効果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12N 1/19 C12R 1:865) (72)発明者 ジョン・ホワイト フランス国67000 ストラスブール、ク ール・デュ・ムウリン・ゾルン6

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次(a)〜(c)からなる、酵母によって
    蛋白質を製造する方法。 (a)下記(イ)および(ロ)のDNA配列を含有する酵
    母細胞を培養すること、 (イ)レセプターとリガンドから形成された複合体によ
    って誘導可能な転写制御配列を含む要素であって、酵母
    における発現を担う要素の制御下に前記蛋白質をコード
    するDNA配列、及び (ロ)酵母において機能し、前記レセプターをコードす
    るDNA配列、 ここで、前記転写制御配列は、より高等な真核起源の、
    天然の「リガンド応答要素」アクチベーター配列、この
    配列の変異物もしくは誘導体を含み、前記レセプター
    は、リガンドとの複合体を形成するように該リガンドを
    認識する部分と、前記転写制御配列へ結合する部分との
    2つの必須の部分を含み、レチノイド、甲状腺ホルモ
    ン、ステロイドホルモン及びビタミンD3のレセプターか
    ら選ばれた天然の核内レセプター、その変異物もしくは
    キメラレセプターであり、前記リガンドは前記酵母細胞
    の培養に必須ではないが、培地に加えられた場合に該細
    胞内への取り込みが可能なものである、 (b)前記リガンドを誘導のための適当な時期に培地へ
    添加すること、および (c)合成された蛋白質を回収すること。
  2. 【請求項2】転写制御配列がERE配列である請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】転写制御配列が天然又は合成の、完全又は
    不完全な回文配列である請求項1または2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】前記回文配列が数回くり返されている請求
    項3記載の方法。
  5. 【請求項5】レセプターがエストロゲンレセプターであ
    り、前記リガンドがエストロゲンであり、レセプターの
    リガンドを認識する必須部分がhERレセプター由来のも
    のである請求項1ないし4のいずれかの項に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】リガンドを認識するレセプターの必須部分
    がhERGと称されるヒトエストロゲンレセプター由来のも
    のであり、リガンドがエストロゲンである請求項1ない
    し4のいずれかの項に記載の方法。
  7. 【請求項7】レセプターガhERGレセプターであり、リガ
    ンドがエストラジオールである請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】エストラジオールが2〜50nM、好ましくは
    10nM程度の濃度で添加される請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】酵母中に含まれる、酵母における発現を担
    う要素を制御下に蛋白質をコードするDNA配列および/
    またはレセプターをコードするDNA配列が、酵母におい
    て機能する複製起点を含有するプラスミド上に存在する
    請求項1ないし8のいずれかの項に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記の両方のDNA配列が同じプラスミド
    上にある請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】酵母において機能し、レセプターをコー
    ドするDNA配列が、酵母の染色体上に存在する請求項1
    ないし9のいずれかの項に記載の方法。
  12. 【請求項12】プロテアーゼが欠損した酵母株が用いら
    れる請求項1ないし11のいずれかの項に記載の方法。
  13. 【請求項13】リガンドが細胞の増殖段階の終了時に添
    加される請求項1ないし12のいずれかの項に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】ベクターによって形質転換された酵母細
    胞において所定の蛋白質を誘導しうる発現ベクターであ
    って、 該発現ベクターが、酵母における発現を担う要素の制御
    下に、前記蛋白質をコードするDNA配列を含有し、 ここで該要素は、レセプターとそのリガンドにより形成
    された複合体によって誘導可能である、より高等な真核
    起源の転写制御配列を含むものであり、該転写制御配列
    は、天然の「リガンド応答要素」アクチベーター配列、
    この配列の変異物もしくは誘導体を含むものであり、前
    記レセプターは、レチノイド、甲状腺ホルモン、ステロ
    イドホルモン及びビタミンD3のレセプターから選らばれ
    た天然の核内レセプター、その変異物もしくはキメラレ
    セプターであり、 前記酵母細胞が、酵母において機能し、前記レセプター
    をコードするDNA配列を含有することを特徴とする、発
    現ベクター。
  15. 【請求項15】前記レセプターをコードするDNA配列が
    誘導可能な発現ベクター上にある請求項14記載の発現ベ
    クター。
  16. 【請求項16】より高等な真核起源の転写制御配列が、
    ステロイドレセプター対応するステロイドによって形成
    される複合体に感受性である請求項14又は請求項15記載
    の発現ベクター。
  17. 【請求項17】より高等な真核起源の転写制御配列が、
    エストラジオールレセプターとエストラジオールによっ
    て形成された複合体に感受性である請求項14ないし16の
    いずれかの項に記載の発現ベクター。
  18. 【請求項18】より高等な真核起源の転写制御配列が、
    ニワトリのビテロゲニン遺伝子の605〜634の配列又は、
    この配列のくり返しからなる請求項14ないし17のいずれ
    かの項に記載の発現ベクター。
  19. 【請求項19】請求項14ないし18のいずれかの項記載の
    発現べクターによって形転換された酵母株。
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