JP2973208B2 - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

Info

Publication number
JP2973208B2
JP2973208B2 JP1280890A JP28089089A JP2973208B2 JP 2973208 B2 JP2973208 B2 JP 2973208B2 JP 1280890 A JP1280890 A JP 1280890A JP 28089089 A JP28089089 A JP 28089089A JP 2973208 B2 JP2973208 B2 JP 2973208B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
accumulator
time
buffer area
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1280890A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03144159A (ja
Inventor
邦裕 岩月
秀顕 大坪
弘道 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP1280890A priority Critical patent/JP2973208B2/ja
Publication of JPH03144159A publication Critical patent/JPH03144159A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2973208B2 publication Critical patent/JP2973208B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、摩擦係合装置への油路中にアキュムレータ
を備え、該アキュムレータの緩衝領域内で変速を完了さ
せるように構成した自動変速機の油圧制御装置に関す
る。
【従来の技術】
一般に自動変速機では摩擦係合装置(クラッチあるい
はブレーキ)が係合する際の係合圧が急激に立上らない
ように、各摩擦係合装置への油路中にシリンダーピスト
ン構造のアキュムレータを配置するようにしている。 このアキュムレータは、一種の油溜りに相当するもの
で、オイルが摩擦係合装置に供給される際に該オイルが
アキュムレータのピストンを押し上げている間、摩擦係
合装置に加わる油圧(係合圧)をほぼ一定に保つことが
でき、摩擦係合装置が急激に係合するのを防止するよう
になっている。 ところで、変速態様に応じて摩擦係合装置の係合圧を
補正する技術は種々提案されている。 例えば、特願昭63−37882には、変速によって回転
数の変化する部材の回転数をモニタし、この回転数が目
標値に沿うように摩擦係合装置の係合圧を逐次フィード
バック補正する技術が提案されている。 更には、特願平1−169079(未公知)には、前記目
標値に沿うようにフィードバック制御した履歴を観察
し、この履歴状態に応じて次回の変速の摩擦係合装置の
係合圧(の初期値)を補正するものも提案されている。 又、特開平1−150050には、変速時間を検出し、こ
れに応じて次回の摩擦係合装置の係合圧(の初期値)を
補正する技術が開示されている。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記に提案されたフィードバック制
御技術は、回転部材が変速による回転変化を開始するま
での間については、フィードバック制御することができ
ず、特に最も問題となる係合圧の初期値の補正が全くで
きないという問題がある。 又、前記に提案された「フィードバックの履歴から
次回の変速の係合圧を補正する」という技術は、次回の
補正に関してはその初期から係合圧を補正することがで
きるものの、フィードバック制御という高度な制御を採
用している自動変速機にしか適用できないという問題が
ある。 又、前記に開示された「変速時間に応じて次回の変
速の係合圧を補正する」という技術は広く一般の自動変
速機に適用でき、しかも係合圧を初期から補正できるも
のの、場合によつては本来補正すべき方向と逆の補正を
してしまう恐れがあるという問題がある。 簡単な例を具体的に上げると、一般には摩擦係合装置
の係合圧の初期値が高いと変速時間が短くなるため、
の技術によれば、例えば変速時間が短いと係合圧は低目
に補正される。 ところが係合圧が低過ぎた場合、変速がなかなか始ま
らず、(その結果、アキュムレータの緩衝領域内で変速
が終了しきれず、)アキュムレータの緩衝領域の終了と
共に急激に立上った油圧によって変速が瞬時にして終了
するという事態が発生する。この場合、変速が開始され
てから終了するまでの時間、即ち変速時間は短いが、係
合圧は高く補正しなければならないことになる。しかし
ながら、前記の技術によれば、変速時間が短いと摩擦
係合装置の係合圧を低く補正してしまうため、却って不
具合が大きくなってしまうという問題があったものであ
る。 ところで、摩擦係合装置の係合を滑かに行わせるため
には、その係合圧は、これをできるだけ低く維持するの
が望ましい。しかしながら、これをあまり低く設定し過
ぎると、変速時間が長くなってアキュムレータの緩衝領
域の余裕(残余)が少なくなり、その結果、前述したよ
うに僅かなばらつき等によつて変速がアキュムレータの
緩衝領域内で終了しきれず、該緩衝領域の終了と共に大
きな変速ショックが発生する可能性が高くなる。従っ
て、従来は、各種ばらつきが存在したとしても、なお変
速がアキュムレータの緩衝領域内で完了できるように摩
擦係合装置の係合圧を高めに設定するようにしていた。 その結果、摩擦材の摩擦係数やエンジントルクが、変
速時間が短くなる方向にばらついたようなときにはアキ
ュムレータの緩衝領域を必要以上に残してしまうような
状態となり、本来ならもう少し係合圧を低めて変速ショ
ックを低減することができるにも拘わらずそれができず
にいたものである。 本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたも
のであって、アキュムレータの緩衝領域を常に最大限に
利用し、係合圧を低目に維持することによって良好な変
速特性を得るようにしながら、しかも変速がアキュムレ
ータの緩衝領域内で確実に終了できるようにした自動変
速機の油圧制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
本発明は、摩擦係合装置への油路中にアキュムレータ
を備え、該アキュムレータの緩衝領域内で変速を完了さ
せるように構成した自動変速機の油圧制御装置におい
て、変速の終了時期に対する前記アキュムレータの緩衝
領域における該緩衝領域終了までの残余状態を検出する
手段と、該変速の終了時期に対する緩衝領域終了までの
残余状態に応じて前記摩擦係合装置への係合圧を制御す
る手段と、を備えたことにより、上記目的を達成したも
のである
【作用】
本発明においては、まず変速の終了時期に対するアキ
ュムレータの緩衝領域における該緩衝領域終了までの残
余状態を検出するようにしている。 残余状態を検出するには、例えば変速終了から緩衝領
域が終了するまでの実際の時間を測定すればよい。緩衝
領域の終了は、この時点で油圧が急激に立上るため圧力
スイッチや圧力センサによって検出が可能である。又、
緩衝領域の終了は、アキュムレータのピストンのストロ
ークをモニタすることによっても検出できる。 又、アキュムレータの緩衝領域の残余状態を検出する
他の方法としては、アキュムレータの緩衝領域内におけ
る平均的な変速終了時期までに変速が終了したか否かを
検出する方法もある。この方法は、該緩衝領域に余裕が
ない(残余が少ない)ことをリアルタイムで検出可能で
ある。 本発明においては、このようにして検出したアキュム
レータの緩衝領域の残余状態に応じて摩擦係合装置への
係合圧を制御するようにしている。 この係合圧の制御は、次回の変速から制御してもよい
し、前述したように残余状態をリアルタイムで検出した
場合にはその時点から制御するようにしてもよい。 摩擦係合装置への係合圧の制御は、周知の通り、アキ
ュムレータの背圧を制御することにより容易に行なうこ
とが可能である。 この結果、各種ばらつき等の如何に拘わらず常にアキ
ュムレータの緩衝領域を最大限に利用する(係合圧を低
める)ことができるようになり、良好な変速特性を維持
しながら、しかも変速がアキュムレータの緩衝領域内で
終了しない(変速ショックが非常に大きくなる)という
不具合を確実に防止することができるようになる。
【実施例】
以下図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明す
る。 第2図に本発明の実施例が適用される車両用自動変速
機の全体概要を示す。 この自動変速機は、そのトランスミツシヨン部として
トルクコンバータ部20と、オーバードライブ機構部40
と、前進3段後進1段のアンダードライブ機構部60とを
備える。 前記トルクコンバータ部20は、ポンプ21、タービン2
2、ステータ23、及びロツクアツプクラツチ24を備えた
周知のものである。 前記オーバードライブ機構部40は、サンギヤ43、リン
グギヤ44、プラネタリピニオン42、及びキヤリヤ41から
なる1組の遊星歯車装置を備え、この遊星歯車装置の回
転状態をクラツチC0、ブレーキB0、一方向クラツチF0
よつて制御している。 前記アンダードライブ機構部60は、共通のサンギヤ6
1、リングギヤ62、63、プラネタリピニオン64、65及び
キヤリア66、67からなる2組の遊星歯車装置を備え、こ
の2組の遊星歯車装置の回転状態、及び前記オーバード
ライブ機構との連結状態をクラツチC11、C2、ブレーキB
1〜B3、及び一方向クラツチF1、F2によつて制御してい
る。 このトランスミツシヨン部及びこれを制御する油圧制
御装置の機械的な構成については、これ自体周知である
ため、第2図においてスケルトン図示するにとどめ、詳
細な説明は省略する。 この自動変速機は、上述の如きトランスミツシヨン
部、及びコンピユータ(ECU)84を備える。コンピユー
タ84にはエンジン1の出力(トルク)を反映させるため
のスロツトル開度θを検出するスロツトルセンサ80、車
速N0を検出する車速センサ(出力軸70の回転速度セン
サ)82、及びクランチC0の回転数を検出するC0回転数セ
ンサ99等の各信号が入力される。 コンピユータ84は予め設定されたスロツトル開度−車
速の変速点マツプに従つて油圧制御回路86内の電磁弁
S1、S2(シフトバルブ用)、及びSL(ロツクアツプクラ
ツチ用)を駆動・制御し、第3図に示されるような各ク
ラツチ、ブレーキ等の係合の組合わせを行つて変速を実
行する。 又、電磁弁SDによりアキュムレータの背圧を周知の方
法で制御し、摩擦係合装置の係合圧を制御する。 第4図に前記コンピュータ84内で実行される制御フロ
ーを示す。ここでは例として第1速段から第2速段への
変速制御が示されている。 まず、ステップ202でフラグFをチエックする。この
フラグFは、当該フローチャートを制御するためのもの
で、当初は零に設定されているため、流れはステップ20
4へと進む。 ステップ204では第1速段から第2速段への変速判断
があったか否かが判定される。変速判断が特になかった
場合、あるいは変速判断があっても他の変速の種類であ
った場合にはステップ206に進んで当該他の変速処理が
なされる。 ステップ204で第1速段から第2速段の変速判断があ
ったと判定されたときには、ステップ208に進んでまず
ブレーキB2の油圧供給指令が出される。 次いでステップ210においてイナーシャ相が終了した
か否かが判定される。ここでイナーシャ相とは自動変速
機の各回転部材が変速のための回転数変化を生ずる期間
(実質的な変速期間)のことである。イナーシャ相の終
了はクラッチC0の回転数Nc0が、出力軸回転数N0に第2
速段でのギヤ比iを乗じた値に更に定数ΔNを加えた値
より小さくなったか否か、即ちNc0≦N0×i2+ΔNが成
立するか否かによって検出することができる。 当初はブレーキB2への供給指令が出されたばかりで未
だイナーシャ相が終了していないと判断されるため、ス
テップ228に進んでフラグFが1に設定され、リセット
された後ステップ210での判断が繰返される。 やがてステップ210でイナーシャ相が終了したと判定
されると、ステップ212に進んでタイマが起動される。
又ステップ214ではアキュムレータの緩衝領域が終了し
たか否かが判定される。この判定は、具体的にはブレー
キB2への油圧PB2が一定値以上となって油圧スイッチが
オンしたか否かによって行う。 イナーシャ相が終了した直後は通常アキュムレータの
緩衝領域は未だ終了していないため、流れはステップ23
0に進んでフラグFが2に設定され、リセットされた後
ステップ214での判断が繰返される。 やがてアキュムレータの緩衝領域が終了したと判断さ
れると、流れはステップ216に進んでタイマが停止され
る。その後ステップ218でアキュムレータの残余時間、
即ちイナーシャ相が終了してからアキュムレータの緩衝
領域が終了するまでの時間Tacが所定の最低残余時間Tac
1より小さいか否かが判定される。もし残余時間Tacが最
小残余時間Tac1より小さかった場合にはステップ224に
進んで次回の変速のアキュムレータの初期背圧が上昇さ
れ、係合圧が上昇される。 ステップ218で残余時間Tacが最小残余時間Tac1より大
きかった場合にはステップ220に進んで該残余時間Tacが
最大残余時間Tac2より大きいか否かが判定される。もし
残余時間Tacが最大残余時間Tac2より大きかった場合に
はステップ222で次回の変速のアキュムレータの初期背
圧が低められ、係合圧が低目られる。 残余時間TacがTac1≦Tac≦Tac2であった場合にはステ
ップ220においてNOの判断がなされるためステップ226に
進んでくる。 ステップ226ではフラグFが0にリセットされる。 この実施例では、イナーシャ相が終了してから(変速
が終了してから)アキュムレータの緩衝領域が終了する
までの残余時間Tacを検出し、この現実の残余時間Tacに
基づいて次回の変速時のアキュムレータの背圧(即ち係
合圧)を補正するようにしているため、常にアキュムレ
ータの緩衝領域を最大限に利用した変速が実行できる。 第5図に本発明の第2実施例に相当するフローチャー
トを示す。 このフローチャートは、基本的に前記第4図の構成を
そのまま含むと共に、更にリアルタイムでアキュムレー
タの残余状態を検出し、ただ単に次回からのアキュムレ
ータ背圧を補正するだけでなく、できるだけ当該変速の
うちから係合圧が補正できるように構成したものであ
る。 各ステップにおいて、前記第4図の制御フローと同様
な種々のステップには下2桁が同一の符号が付してあ
る。なお、緩衝領域の残余時間は、この実施例ではステ
ップ312、316からt2−t1として求められる。 以下、異なる部分についてのみ説明する。 ステップ350では、ブレーキB2への油圧供給指令が出
された後、直ちにタイマがスタートされる。 ステップ352おいては、ステップ350によつてスタート
されたタイマ値tがアキュムレータの標準的な緩衝領域
の終了時間T0から標準残余時間Tac0を引いた値T0−Tac0
(標準的なイナーシャ相終了までの時間に相当)より大
きくなったか否かが判定される。 タイマのスタート直後は経過時間tがT0−Tac0より小
さいと判定されるため、ステップ310に進んで先の第4
図の制御フローと同様のフローが実行される。 もし、ステップ310におけるイナーシャ相終了の判断
がステップ352における条件成立よりも早かった場合に
は、アキュムレータの背圧が少なくとも低くはないと判
断されるため、ステップ354及び356が実行されることは
ない。 しかしながら、ステップ310におけるイナーシャ相の
終了が成立する前にステップ352の条件が成立してしま
った場合には、変速の終了が標準的な変速終了時期より
遅れているということであるため、アキュムレータの緩
衝領域の実際の残余時間が標準的な残余時間より少ない
ということを意味することになる。 そこで、この時点でアキュムレータの背圧を上げ、ブ
レーキB2への供給圧を上げるようにする。このようにす
ることにより、変速の終了が標準的な終了時期より遅れ
た場合にはこの遅れが明らかになった時点でアキュムレ
ータの背圧が上昇されるため、実際の変速終了がアキュ
ムレータの緩衝領域の終了時期にまで至ってもなお終了
しないという事態をそれだけ避けられるようになる。 なお、このようにして途中でアキュムレータの背圧を
増大させた場合には、ステップ356でフラグF1が1に設
定され、ステップ318Aにおいてアキュムレータの残余を
判断するときにこの事情が考慮されるようにしてある。
即ち、たとえ実際のアキムレータの残余時間Tacが最小
余裕時間Tac1より大きかったとしても、フラグF1が1の
場合は途中で既にアキュムレータの背圧を増大させてい
るため、次回のアキュムレータの初期背圧を自動的に増
大させるようにするものである。 先の第4図の実施例によれば、アキュムレータの背圧
は次回の変速で始めて学習制御されるようになっていた
が、この実施例では、現変速の途中からリアルタイムで
アキュムレータの背圧制御が実行されるため、変速がア
キュムレータの緩衝領域が終了するまでに完了できずに
大きな変速ショックが発生してしまうという不具合の発
生を、それだけ防止できるようになる。 第6図に本発明の第3実施例に係るフローチャートを
示す。 この第6図の実施例も、基本的には第4図の実施例を
含んでいる。従って、このフローチャートにおいても第
4図の各ステップに相当するステップについては下2桁
が同一の符号を付すに止め重複説明を省略する。 第4図と異なっている部分についてのみ説明すると、
まずステップ450においてブレーキB0への油圧供給指令
が出された直後にタイマをスタートさせる。 ステップ452においては、イナーシャ相が開始された
か、即ち変速が開始されたかを判定する。この判定は、
クラッチC0の回転数Nc0が、車速N0に第1速段のギヤ比i
1を乗じたものからΔN2引いたものより小さくなる時点
を検出することによって行う。 イナーシャ相が検出されると、ステップ454で該イナ
ーシャ相開始時のクラッチC0の回転数Nc0がNc1として記
憶される。 次いでステップ456では、ステップ450におけるタイマ
スタートから所定時間t1が経過したか否かが判定され、
経過した段階でステップ458に進んでそのときのクラッ
チC0の回転数Nc0がNc2として記憶される。 そしてステップ418A及び420Aにおいてアキュムレータ
の背圧の学習補正をするか否かの判断を行う場合に、残
余時間Tacが所定範囲Tac1〜Tac2に入っているか否かの
判断の他に、イナーシャ相初期におけるクラッチC0の回
転数の変化量ΔNc0(=(Nc1−Nc2)/t1)をも加味して
補正精度の向上を図るようにしている。 即ち、アキュムレータの残余時間Tacが過大であった
としても、ΔNc0が過大でなければ(変速特性がよけれ
ば)背圧を低下させる補正はあえて行う必要がない。こ
の場合はむしろ背圧を低下させずアキュムレータの緩衝
領域の残余はそのまま残しておくほうが摩擦係合装置の
耐久性上望ましい。変速時間が長くなると耐久性上は不
利になるからである。逆に、アキュムレータの残余時間
Tacが適正であったとしても、ΔNc0が過少であれば、ア
キュムレータの背圧を増加する補正を行う。これは、Δ
Nc0が過少であるということは、変速特性上全く問題な
いばかりかむしろ必要以上に変速に時間をかけていると
いうことであり、この場合は、もう少し変速を早めて摩
擦係合装置の耐久性を確保したほうがいいためである。 以上の3つのフローチャートにおけるアキュムレータ
の背圧の補正はいずれもスロットル開度別に行う。この
例を第7図に示す。 第8図に、本発明の効果を定性的に示す。 図において、実線は摩擦係合装置の係合圧が低過ぎる
場合を示している。アキュムレータの緩衝領域の終了時
刻はeで表わされている。 もし、ここまでに変速が終了できなかった場合は、摩
擦係合装置の油圧は急激に増加し、これに伴って瞬間的
に変速が完了されるため出力軸トルクToutのオーバシュ
ートが発生する。 そのために、一般には、エンジントルク、摩擦係合装
置の摩擦材の摩擦係数等がばらついたとしてもこうした
現象が生じないように図の一点鎖線で示すような高目の
係合圧設定が行われる。 この場合、実際には破線で示すようなパワートレイン
の捩り振動も加わってくるため、特に変速初期のショッ
クが大きくなる傾向となる。 本発明では、アキュムレータの実際の残余状態を見な
がら摩擦係合装置の係合圧を最適化しているため、2点
鎖線で示すような良好な特性を得ることができる。
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、アキュムレータ
の緩衝領域の変速終了に対する実際の残余状態を見なが
ら該緩衝領域を常に最大に活用するように摩擦係合装置
の係合圧が学習補正されるため、変速がアキュムレータ
の緩衝領域内で終了しないという事態が発生するのを防
止しながら、該緩衝領域を常に最大に利用するような
(変速特性を良好に維持するような)制御ができるよう
になる。 その結果、各種ばらつきに拘わらず変速特性を常に良
好に維持することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の要旨を示すブロック図、 第2図は、本発明が適用された車両用自動変速機の概略
を示すスケルトン図、 第3図は、上記自動変速機の摩擦係合装置の作用状態を
示す線図、 第4図は、本発明の第1実施例を示す流れ図、 第5図は、本発明の第2実施例を示す流れ図、 第6図は、本発明の第3実施例を示す流れ図、 第7図は、アキュムレータの緩衝領域における残余時間
の適正値の例を示す線図、 第8図は、本発明の効果を定性的に示す変速過渡特性線
図である。 Tac……緩衝領域の余裕時間(実測)、 Tac1……緩衝領域の最小残余時間、 Tac2……緩衝領域の最大残余時間、 Tac0……緩衝領域の標準残余時間、 T0……緩衝領域終了までの標準時間。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】摩擦係合装置への油路中にアキュムレータ
    を備え、該アキュムレータの緩衝領域内で変速を完了さ
    せるように構成した自動変速機の油圧制御装置におい
    て、 変速の終了時期に対する前記アキュムレータの緩衝領域
    における該緩衝領域終了までの残余状態を検出する手段
    と、 該変速の終了時期に対する緩衝領域終了までの残余状態
    に応じて前記摩耗係合装置への係合圧を制御する手段
    と、 を備えたことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
JP1280890A 1989-10-27 1989-10-27 自動変速機の油圧制御装置 Expired - Fee Related JP2973208B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1280890A JP2973208B2 (ja) 1989-10-27 1989-10-27 自動変速機の油圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1280890A JP2973208B2 (ja) 1989-10-27 1989-10-27 自動変速機の油圧制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03144159A JPH03144159A (ja) 1991-06-19
JP2973208B2 true JP2973208B2 (ja) 1999-11-08

Family

ID=17631370

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1280890A Expired - Fee Related JP2973208B2 (ja) 1989-10-27 1989-10-27 自動変速機の油圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2973208B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4028010B2 (ja) * 1995-12-11 2007-12-26 株式会社デンソー 車両用自動変速機制御装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0781627B2 (ja) * 1988-02-05 1995-09-06 日産自動車株式会社 自動変速機のライン圧制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03144159A (ja) 1991-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2857455B2 (ja) 自動変速機の制御装置
US7072748B2 (en) Method for diagnosing a failure of an output shaft speed sensor of an automatic transmission for a vehicle
JP3374168B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3472439B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP3112569B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
US6471620B2 (en) Control method for automatic transmission
US5672138A (en) Control system for automatic transmission
US5658213A (en) Power train control apparatus and method for a vehicle
JP3630199B2 (ja) 車両用内燃エンジンの出力トルク制御装置
US20050221955A1 (en) Vehicle transmission control system
JPH0615308B2 (ja) パワートレーンの総合制御装置
JP3189216B2 (ja) 自動変速機の液圧制御装置
JP2973208B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP3261523B2 (ja) 車両の制御装置
US7473208B2 (en) Shift control device of automatic transmission
EP3279519A1 (en) Controller for automatic transmission
JPH0517979B2 (ja)
JPH05306752A (ja) 自動変速機の制御装置
JP4400077B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JPH0792139B2 (ja) パワートレーンのセンサ異常判別及び処理装置
JPH0460267A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3374166B2 (ja) 自動変速機の学習制御装置
JP3109229B2 (ja) 自動変速機のライン圧算出装置
JP3206277B2 (ja) 自動変速機の変速容量制御装置
US6655198B2 (en) Learning method for an automatic transmission of a vehicle and a system thereof

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070903

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080903

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees