JP2971770B2 - 医療用レーザープローブおよびその製造方法 - Google Patents

医療用レーザープローブおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内科や外科医療におい
て使用される医療用レーザープローブないし探針の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、光ファイバーを介して生体器官の
組織にレーザーを照射し、組織に直接接触し、組織を切
開する、接触型のレーザー照射装置が実用化されてい
る。この装置においては、光ファイバーの先端にレーザ
ープローブを接続し、このレーザープローブの先端から
YAGレーザー、Arレーザー等のレーザー光線を照射
して、生体器官の組織の切開や凝血を行う。このレーザ
ープローブは、従来、人造の単結晶サファイアによって
形成されていることが多かった。即ち、単結晶サファイ
アのロッドやパイプを製作し、このロッドやパイプを研
磨加工することによって、所望の形状のレーザープロー
ブを製作していた。レーザープローブの形状は多岐にわ
たり、例えば、フック、チーゼル、コニカル、カーブ等
に大別されるが、患部の形態に合わせるために、細かく
は千差万別の形状を持っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、単結晶サファ
イアのロッドやパイプを研磨加工してレーザープローブ
を作成しようとしても、こうした微細な研磨加工で種々
雑多な形状を作りだすことは困難である。特に、フック
形状の場合には、プローブの先端を鉤爪状に湾曲させる
必要があるが、こうした形状を研磨加工によって形成す
ることは困難であった。しかも、このような研磨加工は
大量生産には不向きであり、コストが高い。また、単結
晶サファイアは、結晶軸が揃っていることから、機械的
強度が低く、熱衝撃強度が低い。レーザープローブの先
端は例えば700〜800℃程度にまで加熱されるの
で、特に高温時の強度が弱いために先端が折れるおそれ
もあり、問題である。
【0004】本発明の課題は、高温時の熱衝撃強度が高
く、種々の形状、特にフック形状のレーザープローブを
容易に製造することができ、製造コストを低くすること
ができるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、透光性セラミ
ックス製の芯材と透光性セラミックス製の管状部材とか
らなり、芯材が管状部材の内部空間に挿入されており、
この管状部材の焼成時の収縮による圧縮応力によって芯
材が管状部材に対して結合されていることを特徴とす
る、医療用レーザープローブに係るものである。
【0006】また、本発明は、透光性セラミックス製の
医療用レーザープローブを製造する方法であって、芯材
の成形体を焼成し、この焼成体の少なくとも一方の端面
を研磨加工して芯材を得、この芯材を一方の端面側から
管状成形体または管状仮焼体の内部空間に挿入し、次い
で管状成形体または管状仮焼体を焼成して管状部材を
得、管状成形体または管状仮焼体の焼成収縮によって管
状部材と芯材とを結合することを特徴とする、医療用レ
ーザープローブの製造方法に係るものである。
【0007】
【作用】本発明者は、種々の材質を検討すると共に、そ
の加工方法について種々検討してきたが、その過程で、
透光性セラミックス、特に純度99%以上の高純度アル
ミナによってレーザープローブを形成することに着目し
た。こうした素材は、特にレーザープローブの使用温度
領域においてきわめて熱衝撃強度が高い。特に透光性多
結晶アルミナはYAGレーザーの波長1.06μmのレ
ーザー光を通過させて、プローブの先端を赤熱させるの
に、きわめて適していた。
【0008】しかも、レーザープローブを一体のものと
して製造するのではなく、管状成形体と芯材の成形体と
を別個に押し出し成形し、芯材の成形体を焼成し、この
焼成体の両端面を研磨加工して芯材を得、この芯材を管
状成形体または管状仮焼体の内部空間に挿入し、管状成
形体または管状仮焼体を焼成して管状部材を得、管状成
形体の焼成収縮によって管状部材と芯材とを結合した。
この方法によれば、押し出し製法によって各成形体を製
造できるので、大量生産に適しており、製造コストを大
きく減少させることができる。
【0009】また、本発明者は、他のセラミックス成形
方法、例えば射出成形法、プレス成形法による芯材およ
び管状成形体の成形も行ったが、やはり上記の製造方法
を適用できることを確認した。ただし、製造効率の観点
から、押し出し方法による成形がもっとも好ましい
【0010】しかも、このように芯材を管状部材の内部
に固定する構造を採用すれば、レーザープローブの先端
側に芯材が位置するのであり、この芯材を研磨加工すれ
ば、所望形状のレーザープローブを形成することが容易
にできる。
【0011】また、本発明者は、管状部材の中に芯材を
挿入し、両者の間を無機接着剤によって接着することも
検討した。しかし、この管状部材と芯材との間は気密性
が悪くなり、手術中に血液がパイプ内に入り、レーザー
光の熱によってこの侵入した血液が凝固、炭化し、レー
ザー光がパイプ中を通りにくくなり、レーザープローブ
の切れ味が悪くなることがありうることが判明してき
た。しかし、本発明の製造方法および医療用レーザープ
ローブによれば、管状部材と芯材との間の気密性がきわ
めて高く、このように血液等の体液が侵入するというお
それがないことを確認した。
【0012】
【実施例】本発明においては、透光性セラミックスとし
て、純度99%以上の透光性多結晶アルミナを使用する
ことが特に好ましい。また、芯材を構成する焼成体の平
均結晶粒子径を20〜50μmとし、管状部材の平均結
晶粒子径を、芯材の平均結晶粒子径よりも小さくするこ
とも想到した。
【0013】即ち、こうした透光性多結晶アルミナにお
いては、その平均結晶粒子径を大きくし、具体的には2
0μm以上とすることによって、そのレーザー光の直線
透過率、即ち、透明性を顕著に向上させ、レーザープロ
ーブの先端の発熱効率を高くすることができる。しか
し、このようなレーザープローブの先端が赤熱すると、
この先端が、例えば700〜800℃程度の高温に加熱
されるので、この先端部分が熱衝撃によって折れるとい
う事態を防止することが必要であり、先端部分に高度な
耐熱衝撃性が求められる。
【0014】そこで、芯材の平均結晶粒子径を大きくし
て、その透光性を向上させるのと同時に、管状部材の平
均結晶粒子径を、芯材の平均結晶粒子径よりも小さくす
ることによって、管状部材の方の耐熱衝撃性を向上さ
せ、これによってレーザープローブの先端部分が折れに
くいようにすることができる。こうした観点からは、管
状部材の平均結晶粒子径を15μm以下とすることが、
より一層好ましい。また、この管状部材の平均結晶粒子
径は、実際の製造上の観点からは、10μm以上とする
ことが好ましい。
【0015】また、この際に、管状成形体または管状仮
焼体を、水素雰囲気下で焼成することが好ましい。
【0016】また、管状成形体には、セラミックス粒子
の他に、成形用のバインダーが含有されていることが通
常であるが、管状成形体を熱処理してこの中のバインダ
ーを除去して仮焼体を製造し、この管状仮焼体の内部空
間に芯材を挿入することが好ましい。なぜなら、管状成
形体のバインダーを飛散させることによって、仮焼体の
機械的強度は成形体の機械的強度よりも顕著に向上する
ので、管状仮焼体の内部空間に芯材を挿入するときに、
管状仮焼体の方が扱い易く、寸法も狂わないからであ
る。
【0017】また、例えばフックのように、芯材が湾曲
形状である場合には、研磨加工によってこの湾曲形状を
正確に削り出すことは困難であり、高コストである。し
かし、この芯材の成形体を乾燥台の上に載置して乾燥
し、この際に、乾燥台の載置面の形状を、芯材の形状と
相似形にすることができる。これによって、芯材の成形
体を乾燥させる際には、未だこの芯材は比較的に軟らか
いので、この載置面の形状に沿って芯材が重力によって
変形する。これによって、乾燥工程の間に、正確な湾曲
形状を有する芯材の成形体を製造することができる。
【0018】以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本
発明の好適な態様について説明する。まず、透光性セラ
ミックスの原料粉末、好ましくは高純度アルミナ粉末を
準備する。これにバインダーを投入し、ニーダー等の混
練装置で混合ないし混練し、水、添加液、可塑剤等の添
加剤を混合し、再びニーダー等によって混合する。この
混合物を放置して水分が均一になるようにし、真空土練
機中に投入し、この混合物をプランジャーによって成形
して、丸棒形状の成形体を押し出し成形する。
【0019】次いで、この丸棒形状の成形体を押し出し
成形装置内に投入し、管状成形体または芯材の成形体を
それぞれ押し出し成形する。図1(a)は、このように
して押し出し成形された管状成形体の一例を示す断面図
である。管状成形体1は、ほぼ真っ直ぐな円管形状をし
ており、管状成形体の両端にその内部空間1aが開放さ
れている。一方、図1(b)、(c)は、それぞれ芯材
の成形体2、3を示す断面図である。この時点では、芯
材を長く成形しておき、この成形体を切断して複数の成
形体2、3を切り出すことが好ましい。次いで、成形体
1、2、3を乾燥する必要がある。
【0020】この乾燥の段階で、成形体1、3について
は、乾燥時に各成形体ができるだけ変形しないように、
乾燥条件を注意することが必要である。しかし、図1
(b)に示すフック用の芯材成形体2については、次の
ようにして乾燥を行うことができる。即ち、図2に示す
ように、乾燥台4の表面に、平坦面4a、湾曲面4bお
よび垂直に近い角度で急傾斜している傾斜面4cを形成
する。この平坦面4a上に成形体2を載置するときに、
仮想線で示すように、成形体2の一部分を乾燥台4に対
して接触させないようにし、浮いた状態としておく。こ
の状態で放置すると、成形体2は未だ水分を多量に含ん
だ軟らかい状態であるから、矢印Aで示すように重力に
よって自然に変形し、湾曲面5bおよび傾斜面5cの外
形に沿うように変形して各面5b、5cに対して接触す
る。
【0021】この変形の結果、所望のフック形状を有す
る芯材成形体5が形成される。この成形体5において
は、平坦面4aの部分に真直部分5aが形成され、湾曲
面4bに沿って湾曲部分5bが形成され、傾斜面4cに
沿って傾斜部分5cが形成されている。むろん、この乾
燥台の上面の形状を変化させることによって、種々の形
状の成形体を作成することが可能になった。
【0022】次いで、好ましくは、各成形体を焼成する
前に、バインダーを除去する脱脂工程ないし仮焼工程を
実施する。この際、各成形体を高純度透光性アルミナの
粉末によって形成している場合には、仮焼温度を800
℃〜1300℃とすることが好ましい。また、脱脂工程
は、酸化雰囲気中で行うことが、バインダーの除去を促
進するために好ましい。
【0023】芯材の成形体3、5については、更に焼成
を行って焼成体を製造する。この際、各成形体を高純度
透光性アルミナの粉末によって形成している場合には、
焼成温度を1750℃〜1860℃とすることが好まし
い。そして、各焼成体の両端面を鏡面研磨加工すること
によって、各端面のRmaxを0.6μm以下とするこ
とが好ましい。図2の成形体5を焼成し、この焼成体を
研磨することによって、図3(a)に示す芯材7が得ら
れる。図1(c)の成形体3を焼成し、この焼成体を研
磨することによって、図3(b)に示す芯材10が得ら
れる。
【0024】次いで、管状成形体または管状仮焼体の内
部空間に芯材の成形体をセットする。この際には、例え
ば図3(a)に示すように、モリブデン等からなる設置
台8上に、好ましくは脱脂後の管状仮焼体6を設置し
て、内部空間6a内に上側端面6b側から芯材7を挿入
することができる。この際、載置台8上には固定孔8a
が形成されており、この固定孔8a内に、細長い位置決
め用部材9の下端部が挿入され、固定されている。
【0025】載置台8の表面から、位置決め用部材9の
上端までの間隔をL1 とし、載置台8の表面から管状仮
焼体6の上側端面6bまでの間隔をLとする。端面6b
側から、芯材7の真直部分7aを挿入すると、芯材7の
端面が位置決め用部材9の上側端面に対して接触し、こ
こで芯材7の挿入が終了する。このとき、位置決め用部
材9の上端から管状仮焼体6の上側端面6bまでの間隔
2 が、芯材7のうち管状仮焼体6内に挿入された部分
の寸法となる。従って、この挿入方法によって、管状仮
焼体6からの芯材7の露出部分の寸法を正確に決定する
ことができる。
【0026】また、図3(b)に示すように、モリブデ
ン等からなる設置台8上に、脱脂後の管状仮焼体6を設
置して、内部空間6a内に上側端面6b側から芯材10
を挿入する。この芯材10は、内部空間6a内を、設置
台8の表面に接触する位置にまで移動する。
【0027】このように脱脂後の管状仮焼体と芯材とを
互いに嵌め合わせる段階では、焼成後の管状仮焼体の内
部空間の直径は、焼成後の芯材の外径よりも、30〜1
00μm小さくなるように、収縮を制限することが好ま
しい。内部空間の直径が焼成後の芯材の直径を越える
と、焼成後にも両者の間の圧着力ないし圧縮応力が低く
なり、両者の間の気密性が低下してくる傾向がある。
【0028】次いで、管状仮焼体6を、好ましくは水素
雰囲気下で焼結させ、管状部材の内部空間に、芯材を圧
着、固定する。例えば、図3(a)に示す管状仮焼体6
と芯材7とを熱処理すると、図4(a)に示すように、
管状仮焼体6が焼結して、焼結体からなる管状部材11
が形成される。管状部材11の内部空間には、端面11
b側から、芯材7の真直部分7aが挿入されており、真
直部分7aに対して管状部材11から、矢印Bに示すよ
うな圧縮応力が加わっており、これによって両者の間が
気密に保持される。この接合体において、基本的なフッ
ク形状は実現されているが、更に具体的な患部の形態に
合わせるために、この接合体の先端部分を精密研磨加工
する必要がある。
【0029】また、実際にレーザー光をレーザープロー
ブの先端に導入するためには、内部空間11aに光ファ
イバーを挿入するが、この際、芯材7のうち管状部材1
1内に挿入されている部分の寸法が重要である。しか
し、図3(a)を参照しつつ説明した前述の方法によれ
ば、この長さ寸法を、容易に、正確に制御することがで
きる。
【0030】また、図3(b)に示す管状仮焼体6と芯
材10とを熱処理すると、図4(b)に示すように、管
状仮焼体6が焼結して、焼結体からなる管状部材11が
形成される。管状部材11の内部空間の端面11b側に
は、真直な芯材10が挿入されている。芯材10に対し
て、管状部材11から、矢印Bに示すような圧縮応力が
加わっており、これによって両者の間が気密に保持され
る。この接合体において、レーザープローブのうちフッ
ク以外の基本的な形状は実現されているが、更に具体的
な患部の形態に合わせるために、この接合体の先端部分
を精密研磨加工する必要がある。これによって、チーゼ
ル、コニカル、カーブといった各形状のレーザープロー
ブを削りだすことができる。
【0031】以下、更に具体的な実験結果を述べる。前
述した図1〜図4に示す方法に従って、図4(a)に示
すレーザープローブ用素材を作成した。ただし、原料と
しては、高純度透光性アルミナの粉末(純度99.99
%)を使用し、バインダーとして、メチルセルロース系
の粘結剤4%と滑剤2%とを添加した。この混合物をニ
ーダーで5分間混練し、水、添加液および可塑剤を合計
21.0%添加し、この混合物を更にニーダー中で20
分間混練した。この混合物をビニール袋の中に入れ、2
4時間貯蔵し、水分が均一となるようにした。これを真
空土練機およびプランジャー成形機中に入れ、直径60
mm、長さ300mmの丸棒状の成形体を製造した。
【0032】次いで、これを押し出し成形して、図1に
示す各成形体1、2を製造した。成形体1は、酸化雰囲
気中で1200℃で仮焼して脱脂した。成形体2は、図
2に示すように乾燥台4上に載置し、変形させて乾燥し
た後、得られた成形体5を酸化雰囲気中で1200℃で
仮焼して脱脂し、水素雰囲気中で1860℃で焼成し、
その平均結晶粒子径を20〜30μmとした。図3
(a)に示すようにして芯材7を管状仮焼体6内に挿
入、固定し、管状仮焼体6を水素雰囲気中で1720℃
で焼成し、その平均結晶粒子径を10〜15μmとし
た。
【0033】このように、管状部材の焼成温度は、芯材
の焼成温度よりも低くすることが好ましい。なぜなら、
管状部材の焼成温度が芯材の焼成温度よりも高いと、管
状成形体の焼成の段階で芯材の方が更に焼結し、その寸
法が小さくなっていくので、寸法の制御が困難である
し、管状部材から芯材へと加わる圧縮応力が不十分にな
ったり、不均一になったりするからである。
【0034】以上のようにして、図4(a)に示すレー
ザープローブ用素材を製造し、この先端部分を研磨加工
した。この結果、管状部材と芯材とは互いに強固に結合
されており、両者の間は気密性が保持されており、この
先端部分を赤熱させても血液等の液体の侵入は見られな
かった。また、この先端部分を800℃に急速に加熱し
ても、先端部分の破損ないしクラック等はまったく見ら
れなかった。
【0035】また、比較例として、前述したような形状
の芯材と管状部材とを別個に焼結させた。ただし、芯材
および管状部材の各々の原料粉末、成形体の添加物、仮
焼温度,焼成温度は、前述した本発明の実施例と同様と
した。そして、芯材と管状部材とを、無機接着剤を使用
して200℃で加熱処理することによって、両者を接合
した。そして、この先端部分を赤熱させたところ、血液
等の液体の侵入が見られることがあった。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、医
療用レーザープローブを製造するのに際して、レーザー
プローブの高温時の熱衝撃強度を高くすることができ、
種々の形状、特にフック形状のレーザープローブを容易
に製造することができ、製造コストを低くすることがで
きる。しかも、管状部材と芯材との間の気密性がきわめ
て高く、血液等の体液が侵入するというおそれがない。
従って、本発明は、医療用レーザーメスの分野において
きわめて有益てある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、真直な管状成形体1を示す断面図で
あり、(b)は、真直な芯材の成形体2を示す断面図で
あり、(c)は、真直な芯材の成形体の断面を示す図で
ある。
【図2】乾燥台4上に成形体2を載置し、この成形体2
を変形させて成形体5を得る工程を説明するための概略
断面図である。
【図3】(a)は、脱脂後の管状仮焼体6の内部空間6
aに芯材7を挿入した状態を示す断面図であり、(b)
は、脱脂後の管状仮焼体6の内部空間6aに芯材10を
挿入した状態を示す断面図である。
【図4】(a)は、管状部材11の内部空間11aに芯
材7の真直部分7aが挿入され、保持されている状態を
示す断面図であり、(b)は、管状部材11の内部空間
11aに芯材10が挿入され、保持されている状態を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 管状成形体 2、3 芯材の真直な成形体 4
乾燥台 4a 乾燥台上の平坦面 4b 乾燥台
上の湾曲面 4c 傾斜面 5 変形したフック形
状の芯材の成形体 5a 成形体5の真直部分 5
b成形体5の湾曲部分 6 脱脂後の管状仮焼体
6a 管状仮焼体6の内部空間 7 フック形状の芯
材 8 設置台 8a 固定孔 10 真直な芯
材 11管状部材 11a 管状部材の内部空間
A 成形体2が変形する方向 B 管状部材11から芯材への圧縮応力の方向

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性セラミックス製の芯材と透光性セラ
    ミックス製の管状部材とからなり、前記芯材が前記管状
    部材の内部空間に挿入されており、この管状部材の焼成
    時の収縮による圧縮応力によって前記芯材が前記管状部
    材に対して結合されていることを特徴とする、医療用レ
    ーザープローブ。
  2. 【請求項2】前記透光性セラミックスが純度99%以上
    の透光性アルミナであり、前記芯材の平均結晶粒子径が
    20〜50μmであり、前記管状部材の平均結晶粒子径
    が前記芯材の平均結晶粒子径よりも小さいことを特徴と
    する、請求項1記載の医療用レーザープローブ。
  3. 【請求項3】前記管状部材の平均結晶粒子径が10〜1
    5μmであることを特徴とする、請求項2記載の医療用
    レーザープローブ。
  4. 【請求項4】透光性セラミックス製の医療用レーザープ
    ローブを製造する方法であって、芯材の成形体を焼成
    し、この焼成体の少なくとも一方の端面を研磨加工して
    芯材を得、この芯材を前記一方の端面側から管状成形体
    または管状仮焼体の内部空間に挿入し、次いで前記管状
    成形体または前記管状仮焼体を焼成して管状部材を得、
    前記管状成形体または前記管状仮焼体の焼成収縮によっ
    て前記管状部材と前記芯材とを結合することを特徴とす
    る、医療用レーザープローブの製造方法。
  5. 【請求項5】前記透光性セラミックスが純度99%以上
    の透光性アルミナであり、前記芯材の平均結晶粒子径を
    20〜50μmとし、前記管状部材の平均結晶粒子径を
    前記芯材の平均結晶粒子径よりも小さくすることを特徴
    とする、請求項4記載の医療用レーザープローブの製造
    方法。
  6. 【請求項6】前記芯材の焼成温度を前記管状成形体また
    は管状仮焼体の焼成温度よりも高くすることを特徴とす
    る、請求項4または5記載の医療用レーザープローブの
    製造方法。
  7. 【請求項7】前記管状成形体または前記管状仮焼体を水
    素雰囲気下で焼成することを特徴とする、請求項4記載
    の医療用レーザープローブの製造方法。
  8. 【請求項8】前記管状成形体を熱処理してこの管状成形
    体内のバインダーを除去して管状仮焼体を得、この管状
    仮焼体の前記内部空間に前記芯材を挿入することを特徴
    とする、請求項4記載の医療用レーザープローブの製造
    方法。
  9. 【請求項9】前記芯材が湾曲形状である場合に、この芯
    材の成形体を乾燥台の上に載置して乾燥させるのに際し
    て、前記乾燥台の載置面の形状を前記芯材の形状と相似
    形にし、前記芯材の成形体を乾燥させる際にこの成形体
    を前記載置面の形状に沿って重力によって変形させるこ
    とを特徴とする、請求項4記載の医療用レーザープロー
    ブの製造方法。
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