JP2971241B2 - 双ドラム式連続鋳造装置 - Google Patents

双ドラム式連続鋳造装置

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JP2971241B2
JP2971241B2 JP4108272A JP10827292A JP2971241B2 JP 2971241 B2 JP2971241 B2 JP 2971241B2 JP 4108272 A JP4108272 A JP 4108272A JP 10827292 A JP10827292 A JP 10827292A JP 2971241 B2 JP2971241 B2 JP 2971241B2
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喜三郎 田中
定 寺戸
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Nippon Steel Corp
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷却ドラム表面を研掃
するブラシロールを備えた双ドラム式連続鋳造装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】双ドラム式連続鋳造装置は、一対の回転
冷却ドラムと、ドラム両端面に押圧される一対のサイド
堰とにより湯溜り部を形成し、溶湯を湯溜り部に供給し
て冷却ドラムより下方に帯状鋳片を排出する装置であ
る。そして、冷却ドラム表面の汚れを除去するために、
空気圧シリンダによりブラシロールをドラム表面に押圧
しながら、ブラシーロールを回転させていた。
【0003】図4は、従来の双ドラム式連続鋳造装置の
冷却ドラム表面のブラシ装置の拡大側面図である。この
装置は、軸受3で支持されたドラム軸2により冷却ドラ
ム1を回転させ、ブラシロール5を冷却ドラム1に押圧
しながら回転させて冷却ドラム表面を研掃するものであ
る。2つのブラシロール5の軸15は、ブラシロール中
間軸16によりブラシロール軸固定枠架台17で支持さ
れ、該架台17に固定されたブラシ駆動モータ50の回
転力をブラシ駆動用プーリ51及び52を介してブラシ
ロール軸15に伝達してブラシロール5を回転する。ブ
ラシロール5の後方には2つのブラシクリーナ25が支
持部材を介して上記ブラシロール軸固定枠架台17に支
持され、ブラシクリーナ25の軸をブラシクリーナ位置
決め軸19で押圧することにより、ブラシクリーナ25
をブラシロール5に押圧する。そして、上記ブラシロー
ル軸固定枠架台17は、鋳造装置の架台100に敷設さ
れたブラシ移動用レール35上を移動可能に置かれてい
る。該架台17の下方に伸びる取付金具31は、鋳造装
置の架台100に固定されたパワーシリンダ30の先端
に取り付けられ、パワーシリンダ30の押圧力により、
ブラシロール軸固定枠架台17を冷却ドラム1に向けて
移動可能とされ、ブラシロール5を冷却ドラム1表面に
押圧して、冷却ドラム表面を研掃する構造を有してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の連続鋳造装置で
は、冷却ドラムに対してブラシロールを単に押し付けて
バランスさせるものである。しかし、鋳造直後の高温の
鋳片がブラシロールの近くを通過するため、ブラシロー
ルは加熱されて膨張し、冷却ドラム表面とブラシロール
の先端の位置関係を変化させ、また、冷却ドラム表面の
研掃の進行に伴いブラシロールが磨滅して短くなり、上
記の位置関係を変化させる。これらの変化はブラシロー
ルの偏心を起こさせる要因となる。ブラシロールに偏心
がない場合は、ブラシ装置はほとんど振動しないが、僅
かでもブラシロールに偏心があると大きな起振力が発生
してブラシ装置を振動させる。この振動は、冷却ドラム
とブラシロールとの間隔を近づけたり、遠ざけたりする
ため、鋳造中の冷却ドラムに付着する酸化物などの汚れ
を等しく除去することができず、ムラを生ずる。この汚
れムラは鋳片に割れを生ずる原因となる。本発明は、上
記の欠点を解消し、ブラシロールの偏心などに起因する
振動を抑制し、鋳造期間を通して冷却ドラムに対するブ
ラシロールの押圧力を一定にすることを可能にした、良
好な鋳片を安定して製造することのできる双ドラム式連
続鋳造装置を提供しようとするものである。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明は、逆方向に回
転する一対の冷却ドラムと、ブラシロールと、該ドラム
表面にブラシロールを押圧する押圧手段とを備えた双ド
ラム式連続鋳造装置において、冷却ドラムの回転軸とブ
ラシロールの回転軸との間に間隔片を介してロードセル
を配置し、該ロードセルの検出値により上記押圧手段の
押圧力を制御する手段を設けたことを特徴とする双ドラ
ム式連続鋳造装置である。
【0006】
【作用】本発明の双ドラム式連続鋳造装置は、予め、冷
却ドラム表面とブラシロール先端をある重なりを持つよ
うに間隔片の長さを設定しておき、パワーシリンダーで
ブラシロールを冷却ドラムに押しつけて双方を回転さ
せ、ブラッシングを行う。このブラッシングは冷間であ
れば比較的均一に行われるが、鋳造時には高温の鋳片に
より間隔片やブラシロールなどが加熱されて膨張するた
め、冷却ドラム表面とブラシロール先端の位置関係に狂
いが生ずる。この位置関係の狂いは、間隔片とブラシロ
ール中間軸の間に配置したロードセルに反力として測定
される。この反力は、ブラシロールの振動により瞬時値
としては変動するが、冷却ドラムの一回転以上の時間で
平均した値を採用することにより、瞬時値の変動を回避
することができる。この反力の平均値の変化に応じてパ
ルスモータなどを駆動し、冷却ドラム軸とブラシロール
中間軸の距離を変化させることにより、反力を一定にな
るように制御することができる。即ち、この反力が小さ
くなるときには、パルスモータを回転させて冷却ドラム
軸とブラシロール中間軸の距離を近づけ、逆に、反力が
大きくなるときには遠ざければ良い。なお、反力の変化
が大きい場合は、パルスモータを速く駆動してブラシロ
ール中間軸の総変位量を制御値以下になるようにPI制
御を行うことが好ましい。このように、冷却ドラム軸と
ブラシロール中間軸の間の反力を測定して両者の間の距
離を制御することにより、高温の鋳片による熱膨張やブ
ラシロールのワイヤブラシの磨滅などに伴うブラシロー
ルの偏心を防止することができ、鋳造期間を通して冷却
ドラム表面が均一に研掃されるので、良好な鋳片を安定
して製造することのできる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の1実施例を図面により説明す
る。図1は本発明の双ドラム式連続鋳造装置の冷却ドラ
ムとブラシロールとブラシクリーナの関係を示した平面
図であり、図2は図1の側面図である。この装置は、冷
却ドラム1のドラム軸2を支持する軸受3に取付座11
を設け、2つのブラシロール5の軸15を支持するブラ
シロール中間軸16をスライド軸22内に保持して前後
に摺動可能とし、ブラシロール中間軸16の後方にパル
スモータなどの制御用モータ21を設け、冷却ドラム軸
2とブラシロール中間軸16との間に間隔片(ストッ
パ)10及びロードセル20を配置する。上記のスライ
ド軸22はブラシロール軸固定枠架台17に固定する。
他の部材は図5の従来の装置と同様の構成を採用してい
る。なお、制御用モータの代わりに油圧シリンダを使用
することも可能である。
【0008】まず、ブラシロール5の先端が冷却ドラム
1表面とある重なりを持つような間隔片10を用い、パ
ワーシリンダ30でブラシロール5を冷却ドラム1に押
圧し、冷却ドラム1とブラシロール5を回転することに
より、冷却ドラム1表面に付着している汚れを除去す
る。その際に、冷却ドラム軸2とブラシロール中間軸1
6との間隔を間隔片10で固定すると、鋳造中の熱膨張
やブラシロール5の磨滅により、上記の間隔が変化する
ので、鋳造開始から終了まで一様なブラッシングを行う
ことはできない。
【0009】本発明では、ブラシロール軸固定枠架台1
7に取り付けたスライド軸22内にブラシロール中間軸
16を前後に摺動可能に保持し、冷却ドラム軸2とブラ
シロール中間軸16との間に配置したロードセル20で
両者の間の反力の変化を測定し、該測定値の変動に応じ
て制御用モータ21を駆動し、上記の反力を一定にする
位置までブラシロール中間軸16をスライド軸22内を
前後に摺動させる。即ち、ロードセル20にかかる負荷
は、ブラシロール5と冷却ドラム1がある重なりをもっ
て相対するに必要な力であり、パワーシリンダ30の押
力と間隔片10に働く力(ブラシ反力)の差に等しく、
スライド軸22に取り付けたロードセル20で検知する
ことができる。(ロードセル反力)Px=(パワーシリ
ンダ押力)Po−(ブラシ反力)Px0ブラシ反力Px
0 は、ブラシロールの回転振動、ストッパの熱膨張など
により瞬時値も長期的平均値も変化するが、これは長期
的な反力変化を平均値として把握し、基準値と比較して
積算された制御値とのズレ量を、比例+積分操作(P/
I)により制御用モータを駆動させて制御する。図3
は、この制御装置50とロードセル20及び制御用モー
タ21との関係を示した説明図である。
【0010】このようにして、ブラシロール5の回転に
より生ずる瞬間的な反力に対してはパワーシリンダの大
きな力で押しつけることにより、変位を防止することが
でき、熱膨張等による長期的変化に対してはロードセル
20の測定値を基にした制御用モータ21の駆動でブラ
シロール5を冷却ドラム1に対して一定の力で押圧する
ことが可能となり、鋳造期間中冷却ドラム表面の汚れを
均一に除去することが可能となった。
【0011】図5は、図1〜3の装置を用いて上記のよ
うな制御の下で鋳片の鋳造を行ったときの、ブラシ反力
(Po−Px)の変化を示したグラフであり、ブラシ反
力は極めて狭い範囲内に止まっていることが分かる。他
方、図4の従来装置で、上記の制御を行わずに鋳片を製
造すると、図6のように、大きなブラシ反力(Po−P
x)の変化を示した。
【0012】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用し、冷却ド
ラム軸とブラシロール中間軸の間に間隔片を配置するこ
とにより、ブラシロールと冷却ドラムとの回転に伴う振
動で瞬間的な反力が大きくなってもブラシロールを後退
させることなく、ブラシロールを冷却ドラム表面に大き
な押圧力で押し付けることができ、また、ブラッシング
によって生ずる反力をロードセルで検知し、ある時間内
の測定値を平均して基準反力と比較し、冷却ドラム軸に
対するブラシロール軸の位置を制御することができ、そ
の結果、冷却ドラム表面の汚れを均一に除去することが
できるようになり、良好な鋳片を安定して製造すること
が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例である双ドラム式連続鋳造装
置の冷却ドラムとブラシロールとブラシクリーナの関係
を示した平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1のブラシロールの制御装置の説明図であ
る。
【図4】従来の双ドラム式連続鋳造装置の冷却ドラムと
ブラシロールとブラシクリーナの関係を示した側面図で
ある。
【図5】図1〜3の装置を用いて鋳造を行ったときのブ
ラシ反力の変動を示したグラフである。
【図6】従来の装置を用いて鋳造を行ったときのブラシ
反力の変動を示したグラフである。
フロントページの続き (72)発明者 脇山 洋一 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (56)参考文献 特開 平4−66247(JP,A) 特開 平3−184657(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/06 330 B08B 1/04 B22D 11/16 104

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 逆方向に回転する一対の冷却ドラムと、
    ブラシロールと、該ドラム表面にブラシロールを押圧す
    る押圧手段とを備えた双ドラム式連続鋳造装置におい
    て、冷却ドラムの回転軸とブラシロールの回転軸との間
    に間隔片を介してロードセルを配置し、該ロードセルの
    検出値により上記押圧手段の押圧力を制御する手段を設
    けたことを特徴とする双ドラム式連続鋳造装置。
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US7650925B2 (en) * 2006-08-28 2010-01-26 Nucor Corporation Identifying and reducing causes of defects in thin cast strip
JP6162247B2 (ja) * 2012-09-27 2017-07-12 宝山鋼鉄股▲分▼有限公司 双ロール式薄ストリップ連続鋳造ロールの表面の清掃の方法および装置
CN103008596B (zh) * 2013-01-04 2015-01-28 中冶南方工程技术有限公司 一种圆坯连铸机热坯压力控制系统和方法
RU2719966C1 (ru) * 2016-12-26 2020-04-23 Баошань Айрон Энд Стил Ко., Лтд. Устройство и способ очистки поверхности литейного валка

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