JPS6341645B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、圧延中あるいは待ち時間中の圧延
作業中にロールを研削する方法およびこの方法を
実施するための圧延装置に関するものである。

第１図に示すように従来の熱間板圧延において
は、広幅から狭幅へと圧延するパターン圧延が行
なわれ、一つのパターン圧延が終るとロール替え
が行なわれていた。これは、第２図に示すように
圧延していくとロールの板エツジに対応する部分
が摩耗し、同じ板幅のものを連続して圧延でき
ず、同じ板幅のものを連続して圧延した場合には
板厚が変動し平坦不良を起こすためである。

しかしながら、最近では連続鋳造と熱間圧延と
を直結することが行なわれ、連続鋳造のモールド
替えの関係から自由に板幅を変えることができ
ず、第３図に示すようなパターンレス圧延が行な
われている。このようなパターンレス圧延を行な
うために圧延機内でロールを研削して常にロール
表面を平坦化することが提案されているが、 既存のミルには装置を取付けるスペースが少
ない、 水、スケール、鉄粉、熱などの悪環境で要求
する所定の研削が難しい、 研削前後のロールプロフイルを測定すること
が難しい、 などの問題点があり、実施するまでに至つていな
い。

この発明は前述のような問題点を解消すべく提
案されたもので、その目的はロール替えを行なう
ことなく圧延作業中にロールの研削を行なうこと
のできる研削方法および圧延装置を提供すること
にある。

この発明に係るロール研削方法はロール長さを
圧延機最大通板幅より大とし、このロールをロー
ル軸方向に移動させてロール端部を圧延機側方へ
突出させ、圧延機通板部におけるロール部分で圧
延を行ない、前記突出したロール端部を圧延作業
中に研削し、研削が終つたらロールを元へ戻して
圧延を行ないロール替えすることなく連続して圧
延を行なうようにしたものである。

この発明に係る圧延装置は、圧延機最大通板幅
よりも長さが大とされた上下に一対のロールと、
このロールをロール軸方向に移動自在かつ回転自
在にロール駆動源に接続する継手と、ロール両端
部を案内支持する案内部材と、ロールを軸方向に
移動させる駆動部と、ロール軸方向に移動自在と
され圧延機から側方へ突出したロール部分を研削
する研削装置を備え、比較的簡単な構成で圧延作
業中にロールを研削するようにしたものである。

以下、この発明を図示する一実施例に基づいて
説明する。第４図および第５図は本発明の圧延装
置を示す正面図と側面図であり、これは四段圧延
機の例を示したもので、一対のワークロール１，
２と一対のバツクアツプロール３，４とを有して
いる。

ワークロール１，２のロール長さは圧延機最大
通板幅より大とされ、例えばバツクアツプロール
３，４のロール長さをＬとした場合、2L＋α（α
＝５〜50mm）とされている。

上下のワークロール１，２は互い違いに配設さ
れ、一方の端部にチヨツク５、カツプリング６、
スプライン型の継手７、ロール駆動源８が順に接
続されている。

継手７は、先端にカツプリング６が接続された
スプライン軸９とスプライン軸が噛合するスプラ
イン穴を有するスピンドル１０とからなる。この
ような継手７によりワークロール１，２はロール
軸方向に移動自在かつ回転自在に駆動源８に接続
されることになる。

ロール駆動源８はモータ１１と減速機１２とか
らなり、減速機１２の出力軸がスピンドル１０の
基部に接続されている。

第６図ないし第８図に示すように圧延機Ｍの側
部には側方に突出しロール端部を案内支持する案
内部材１３が設けられている。この案内部材１３
は、長さがＬより大きい一対の案内レールであ
り、圧延機のハウジング１４に固定されている。
また、ロール１，２の端部に接続されたチヨツク
５には案内部材１３に係合する係合溝５Ａが形成
され、このようなチヨツク５と案内部材１３とに
よりロール１，２が軸方向に移動自在とされてい
る。

案内部材１３の先端部にはロール１，２を軸方
向に移動させる駆動部１６が取付けられ、この駆
動部１６は流体圧シリンダとされている。

第９図ないし第１１図に示すように一対の案内
部材１３の一方には、ロール軸方向に移動自在と
され圧延機Ｍから側方へ突出したロール部分を研
削する研削装置１７が設けられている。この研削
装置１７は、案内部材１３に沿つて配設された送
りねじ棒１８と、このねじ棒１８の先端に接続さ
れねじ棒１８を回転させる送り用モータ１９と、
下部がねじ棒１８に螺合し案内部材１３上面を摺
動するようにされた研削台２０と、研削台２０に
アーム２１により取付けられワークロールあるい
は２を研削する砥石２２と、この砥石２２を回転
させる研削用モータ２３を有している。

このような構成において、連続圧延ができなく
なる前にロールを移動させ、新しいロール部分で
圧延を行なう。一方の摩耗したロール部分を研削
装置１７で研削して次の圧延に備える。これを繰
返すことによりロール替えを行なうことなく連続
圧延ができる。

また、圧延中あるいは待ち時間中にわずかづつ
移動を繰返して局部摩耗を減らすとともに必要に
応じてロール研削を行なうようにしてもよい。

前述のとおりこの発明に係るロール研削方法に
よれば、ロール替えを行なう必要がないとともに
連続したパターンレス圧延を行なうことができ
る。

さらに、この発明に係る圧延装置は、比較的簡
単な構成で圧延作業中にロールの研削を行なうこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のパターン圧延を示す線図、第２
図はロールの摩耗状態を示す概略図、第３図はパ
ターンレス圧延を示す線図、第４図、第５図はこ
の発明に係る圧延装置を示す正面図、側面図、第
６図、第７図、第８図は案内部材部分を示す平面
図、正面図、側面図、第９図、第１０図、第１１
図は研削装置を示す平面図、正面図、側面図であ
る。 １，２……ワークロール、３，４……バツクア
ツプロール、５……チヨツク、５Ａ……係合溝、
６……カツプリング、７……継手、８……ロール
駆動源、９……スプライン軸、１０……スピンド
ル、１１……モータ、１２……減速機、１３……
案内部材、１４……ハウジング、１６……駆動
部、１７……研削装置、１８……ねじ棒、１９…
…送り用モータ、２０……研削台、２１……アー
ム、２２……砥石、２３……研削用モータ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ロール長さを圧延機最大通板幅より大とし、
   このロールをロール軸方向に移動させてロール端
   部を圧延機側方へ突出させ、圧延機通板部におけ
   るロール部分で圧延を行ない、前記突出したロー
   ル端部を圧延作業中に研削することを特徴とする
   圧延作業中におけるロール研削方法。 ２ 圧延機最大通板幅よりも長さが大とされた上
   下に一対のロールと、このロールをロール軸方向
   に移動自在かつ回転自在にロール駆動源に接続す
   る継手と、ロール両端部を案内支持する案内部材
   と、ロールを軸方向に移動させる駆動部と、ロー
   ル軸方向に移動自在とされ圧延機から側方へ突出
   したロール部分を研削する研削装置を備えたこと
   を特徴とする圧延装置。