JP2971038B2 - クライミングウォールおよびクライミングウォールのホールド取付用カップ - Google Patents

クライミングウォールおよびクライミングウォールのホールド取付用カップ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フリークライミン
グ等に利用されるクライミングウォールおよびクライミ
ングウォールに備えられるホールド取付用カップに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】フリークライミングは、スポーツクライ
ミングとも称され、欧米では人気スポーツのひとつに数
えられており、各地で競技等が行われている。フリーク
ライミングの競技は、人工壁(クライミングウォール)
を舞台に規定時間内にどこまで高く登れるかを競い合う
競技であり、人工壁には登る際に手掛かりや足掛かりと
なるホールドが配置されている(図1参照)。
【0003】ホールドには、登攀面に対して窪んだ位置
に取り付けられたインナーホールドと、登攀面に取り付
けられたアウターホールドとがある。本発明は、上記2
つのタイプのうちのインナーホールドのための新規な取
付構造を提案するものである。まず、従来のインナーホ
ールドの取付構造について、図面を参照して説明をす
る。
【0004】従来のインナーホールドの取り付けは、図
10の正面断面図に示すように、登攀面Fを構成する板
材101に開口102が形成されて、その内奥部にホー
ルド103を固定するための取付部材であるカップ10
4が取り付けられていた。カップ104は、有底円筒状
に形成され、その内部が凹部105の一部を区画すると
ともに、底部にはホールド103の固定用の雌ねじ孔1
08が、また開口側端部にはフランジ部106が形成さ
れている。フランジ部106が上述の開口102の周縁
部に登攀面Fの裏側からねじ107で固定されることに
よって、カップ104は板材101に固定されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
壁体を製作する場合、支持体を構築して、板材を取りつ
けたり、板材に上述の開口を形成するための作業や、カ
ップを板材にねじ止め固定する作業を伴う。その結果、
壁体の製作工程が多くなり、壁体が高価となっていた。
【0006】そこで、本発明の1つの目的は、安価でか
つ容易に製造できるクライミングウォールを提供するこ
とである。また、本発明の他の目的は、クライミングウ
ォールにインナーホールドを取り付ける際に使用される
改良されたホールド取付用のカップを提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
登攀面を有する壁部材および登攀面に配置された多数の
ホールドを有するクライミングウォールにおいて、壁部
材は、主にコンクリートによって形成されており、コン
クリートの壁部材にはホールド取付用のカップが埋設さ
れており、該ホールド取付用カップを利用してホールド
が取り付けられることを特徴とするものである。
【0008】上述の構成によれば、クライミングウォー
ルをコンクリートを主体に構成することができ、かつ、
クライミングウォールの構成時に、コンクリートにホー
ルド取付用カップを埋設することにより、ホールドを確
実にかつ容易に登攀面に取り付けることができる。請求
項2記載の発明は、クライミングウォールに備えられる
ホールドを取り付けるためのホールド取付用カップであ
って、ホールドを収容するための凹部を備えたカップ部
と、カップ部の外側へ突出し、突出方向に交差方向の係
止部を有する突起部とを有することを特徴とするもので
ある。
【0009】上述の構成によれば、ホールド用カップに
は、突起部が備えられており、突起部はカップから外方
へ突出している。それゆえこのホールド取付用カップを
コンクリートでできた壁部材に埋設すれば、突起部がコ
ンクリートの壁部材と係合し、カップは壁部材から抜け
落ちることがない。またコンクリートによって壁部材を
形成する際に、予めカップをコンクリートの型枠に配置
しておけば、コンクリートの注入と共にホールド取付用
カップが壁部材内に埋設でき、クライミングウォールの
製作が容易に行える。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明
の第1の実施の形態にかかるクライミングウォールの概
略構成を示す斜視図であり、登攀者Cも図示されてい
る。このクライミングウォールWは、壁状の構造物であ
り、その表面に登攀面Fが形成されている。登攀面Fに
は、登攀者Cが手掛かり、足掛かりとすることのできる
部材であるホールド3が、複数個、所定位置に着脱自在
に取りつけられている。これらのホールド3を掴んだ
り、足を掛けたりしながら、登攀者Cは登攀面Fを登る
ことができる。また、ホールド3を着脱、交換すること
によって、登攀の難易度を変えることができる。この登
攀面Fを登ることで、岩登りの訓練や競技、筋力トレー
ニング等を行うことができる。
【0011】クライミングウォールWは、登攀面Fを形
成している壁部材1と、壁部材1に固定されてホールド
3を取りつけるための取付部材としてのカップ2と、上
述のホールド3とを備えている。なお、取付部材と壁部
材1とをまとめて壁体という。ところで、ホールド3に
は、登攀面Fから突出状態で取りつけられるアウターホ
ールドと、登攀面F内に収容されて取りつけられるイン
ナーホールドとがある。また、取付部材には、インナー
ホールドを取り付けるために後述するように凹部を備え
たカップと、アウターホールドを取り付けるために凹部
を備えない埋め込みアンカーとがある。以下では、カッ
プとインナーホールドを例に説明する。
【0012】壁部材1は、コンクリートで壁状に形成さ
れて、その内部には縦横に鉄筋1aが埋設されている。
壁部材1は、建物や構造物の一部、例えば、コンクリー
ト壁を利用して構築されたり、建物等によって支持さ
れ、建物等と一体に形成される。なお、この壁部材1
は、所定の設置場所に設けられた土台状の基礎体によっ
て支持されてもよい。
【0013】壁部材1の表面である登攀面Fは、鉛直面
や傾斜面等で形成され、凹凸状に起伏が形成されてい
る。このように、起伏のある登攀面Fは、自然の岩肌に
似た変化のある登攀ができ、、岩登りの訓練等に好適で
ある。また、登攀面Fの表面には、微細な凹凸(図示せ
ず)が形成されている。このように、凹凸のある登攀面
Fは、登攀面Fの摩擦が増し、通常の岩に比べて摩擦が
少ないコンクリート面を登攀するさいの感覚を自然の岩
に近づけることができ、クライミングウォール用壁体と
して好ましい。この凹凸は、後述するように、微細な凹
凸が形成された型枠を使用したり、コンクリートの表面
を欠落させたり(チッピング)することによって容易に
形成することができる。また、コンクリートの表面にけ
い砂等を混合した塗料を塗装することによっても、凹凸
を得ることができ、これらの各方法を併用してもよい。
なお、登攀面Fは、単に平面状に形成してもよく、この
場合には、コンクリート打設時に使用する型枠を簡易に
することができる。
【0014】コンクリートは、ポルトランドセメント等
のセメント、水、砂や砂利等の骨材等を、所定の割合で
調合して混合したもので、一般に構造用に使用されるコ
ンクリートを利用することができる。従って、容易、且
つ安価に入手することができる。なお、コンクリートと
しては、上述のコンクリートに限定されず、カップを埋
設でき、所定の強度を有していればよい。
【0015】図2は、図1に示すクライミングウォール
の正面断面図であり、カップ2の周辺部分(図1のA
部)を拡大して示している。カップ2は、略有底円筒状
に形成されて内部に区画された凹部25にホールド3を
収容できるカップ部20と、カップ部20内にホールド
3を固定するための雌ねじ穴21と、カップ2がコンク
リートに埋設された状態で抜け止めの機能をする突起部
22とを備えている。雌ねじ穴21と突起部22とは、
カップ部20の底部に設けられた軸部材23に形成され
ている。カップ2は、カップ部20の開口側端部が登攀
面Fに沿って位置する状態で、壁部材1のコンクリート
中に埋設して固定されている。
【0016】カップ部20は、開口側より、円筒状の筒
状部分20aと、筒状部分20aに接続された円環状の
接続部分20dと、円錐台形状の錐状部分20bと、円
板状の底面部分20cとを有しており、各部分は略等し
い肉厚で形成されている。これら各部分に囲まれて凹部
25が区画されている。錐状部分20bの開口側は、底
部側よりも内形が大きく、また、筒状部分20aよりも
内形が小さく形成されている。カップ部20の開口側の
端部は、筒状部分20aの端部であり、従来のカップに
備えられていたフランジ部106(図10参照)は設け
られていない。それゆえ、コンクリート埋設時に登攀面
Fに露出する部分を部材の肉厚だけの最小にすることが
でき、登攀面Fの岩肌感を高くすることができる。ま
た、カップ部20の錐状部分20bの内周面は、そこに
取り付けられたホールド3の対応する外周面と面同士で
当接して、ホールド3をカップ2内に確実に保持するこ
とができる。また、カップ部20の底面部分20cに、
軸部材23が固定されている。
【0017】軸部材23は、底面部分20cの中心を貫
通して設けられた円柱状部材である。軸部材23の途中
部分が、底面部分20cに複数箇所でリベット締結され
ている円環部材24に溶接されている。リベットの頭部
は、コンクリート中に埋設されており、カップ2の回り
止めとして機能することができる。軸部材23の一端
は、凹部25内にあり、ここには、その長手方向に平行
に雌ねじ穴21が形成されている。また、軸部材23の
他端は、底面部分20cから凹部25と反対側へ突出し
ており、その先端には突起部22が形成されている。
【0018】なお、軸部材23は、底面部分20cの中
心に対して偏った位置に設けられてもよい。この場合に
は、ホールド3を回転防止しながら取り付けることがで
きる。また、カップ2の回転を防止することができる。
また、ホールド3をカップ2に取り付ける際に、円環状
の接続部分20dとホールド3との間に、リング状のゴ
ムスペーサを介在させてもよい。こうすると、ホールド
3をカップ2に対して、回りにくく、かつ、しっかりと
固定できる。
【0019】上述のように、突起部22と雌ねじ穴21
とが軸部材23に一体に形成されることによって、ホー
ルド3に作用する引張力をコンクリートに直接作用させ
て、確実な抜け止め効果を得ることができる。また、軸
部材23が底面部分20cの中心に設けられることによ
って、後述するようにホールド3を、その向きを異なら
せて取り付けることができる。
【0020】雌ねじ穴21は、軸部材23を貫通しない
止まり穴である。それゆえ、カップ2をそのままコンク
リートに埋設しても、コンクリートが雌ねじ穴21内に
流れ込むことがなく、埋設作業を簡単化することができ
る。この雌ねじ穴21に、ホールド3の固定用の六角穴
付きボルトがねじ込まれて、ホールド3を凹部25内に
固定することができる。
【0021】突起部22は、軸部材23の先端に設けら
れ、軸部材23の延びる方向と交差する方向に突出して
いる。突起部22のカップ部20寄りの部分は、傾斜面
で形成されている。それゆえ、埋設時に周囲のコンクリ
ートが流入し易い。なお、突起部22の大きさは、特に
限定されないが、大きい方が抜け止め効果が高い。ま
た、突起部22の位置や突出する方向も特に限定されな
い。要は、突起部22は、カップ2がコンクリート中か
ら脱落しないように、壁部材1と係合できる部材であれ
ばよい。
【0022】このように突起部22は壁体内に埋設状態
で抜け止めとして機能することができるので、カップ2
を埋設するだけで壁体内に確実に保持することができ、
その結果、カップ2を壁部材1に固定するための部材や
作業を省くことができる。また、後述するように、カッ
プ2を壁体内に埋設する際、同時に壁体内に凹部25も
区画されるので、壁体に凹部25を形成するための開口
を開ける作業を省くことができる。従って、このカップ
2を備えた壁体を簡単に施工することができ、壁体を安
価に製作することができる。
【0023】また、カップ2は、埋設され、且つ突起部
22によって抜けないので、確実に固定することがで
き、従来のカップに想定されるような脱落の虞もない。
また、本実施の形態のクライミングウォール用壁体によ
れば、壁部材1をコンクリートとすることで、建物や構
造物のコンクリート壁を利用して、クライミングウォー
ルの壁部材とすることができ、構造の一部を兼用するこ
とができる。また、コンクリートにはカップ2等の取付
部材を埋設することができる。このように、簡易かつ安
価な壁体とすることができる。
【0024】また、コンクリートは、木材や鋼板に比べ
て、起伏のある登攀面Fを容易に得ることができるの
で、表面を自然の岩肌に近づけることができ、クライミ
ングウォール用壁体として好ましい。また、コンクリー
ト製の壁部材1は、樹脂、木材等で形成された板材から
なる場合に比べて、強度が高く、耐久性に優れている。
【0025】カップ2は、壁面内に埋設されているの
で、取付けのためのねじ等が不要で、後述するように壁
体を簡単に製作することができる。また、コンクリート
への埋設は、作業も容易である。例えば、以下の施工方
法によって製作することができる。図4は、壁体の施工
工程図である。図5は、施工途中のカップ2の近傍部分
の正面断面図である。
【0026】まず、壁体を支持できるように基礎を施工
する(工程S1)。次に、壁体内に埋設されることとな
る鉄筋1aを組み立てる(工程S2)。鉄筋1aの周囲
に、コンクリートを注入するための型枠を組み立てる
(工程S3)。この型枠の形状を、所望の形状とするこ
とによって登攀面Fを所望の起伏や微細な凹凸を有した
形状に容易に形成することができる。
【0027】工程S1〜S3は、壁部材1を建物等の壁
を利用する場合には、建物等の建築と同時に行われると
よい。また、壁体のみを単独で作る場合は、工程S1は
省略すればよい。次に、図5に示すように、型枠90の
所定位置にカップ2を取りつける(工程S4)。すなわ
ち、カップ部20の開口側端部を型枠90の内側(コン
クリート打設側の面)に密接させた状態で、取付用ボル
ト91を雌ねじ穴21にねじ込み、カップ2を型枠90
に固定する。このように、雌ねじ穴21を施工時にも利
用することができる。
【0028】次に、コンクリートを、カップ2の取り付
けられた型枠90内に打設する(工程S5)。その後、
所定時間の養生を行い、コンクリートを固化させる。養
生後、取付用ボルト91を取り外し、型枠90を取り外
す(工程S6)。カップ2はコンクリート内に埋設され
て固定されている。壁体の登攀面Fに、摩擦増加用の塗
装等の表面処理を施す(工程S7)。なお、この工程は
必要に応じて実施され、チッピングを行う際もこのとき
に行う。
【0029】壁体の取付部材にホールド3を取りつける
(工程S8)。このように施工することで、カップ2等
の取付部材を壁体内に容易に埋設できるので、壁部材1
の形成と、取付部材の壁部材1への取り付けとを同時に
行うことができる。その結果、取付部材を取りつけるた
めの凹部や開口等を壁部材に形成するために従来あった
工程を省くことができる。また、取付部材の型枠への配
設は、固化したコンクリートや鋼板等に取付部材を固定
する場合に比べて簡易にできる。従って、壁体を安価に
製作できる。
【0030】また、工程S4で、型枠90にカップ2の
凹部25の開口を形成する周縁部を当接させて取り付け
ることによって、カップ2の開口を登攀面Fに面して、
カップ2を精度よく取り付けることができる。また、凹
部25の開口は1か所だけであり、また、この開口が、
カップ2と型枠90とが当接することによって塞がれる
ので、カップ2を取り付けるだけで、コンクリートがカ
ップ2内に流れ込むことを防止することができ、そのま
まコンクリートを打設することができ、作業を簡単にで
きる。
【0031】次に、ホールド取付用カップの変型例につ
いて説明する。なお、以下の実施形態では、先の実施形
態と同様の部分については、同じ符号を付して説明を省
略した。本実施の形態は、第1の実施の形態と次の点で
異なっている。すなわち、図6の、第2の実施の形態の
正面断面図に示すように、軸部材23がカップ部20に
直接に溶接固定されている。この場合には、カップ2の
構造をより簡易にすることができる。また、突起部22
の大きさが大きく、抜け止め効果は、第1の実施形態に
比べて大きい。
【0032】次に、第3の実施の形態について、図7を
参照して説明する。本実施の形態は、第2の実施の形態
と次の点で異なっている。すなわち、カップ部20の底
面部分20cに回り止め部材26が設けられている。回
り止め部材26は、軸部材23に平行に延びた柱状部材
であり、底面部分20cと溶接されて固定されている。
回り止め部材26は、カップ部20の凹部25の内外の
両方向に突出している。このカップ2に取り付けられる
ホールド3には、回り止め部材26に係合できる穴部3
aが形成されている。回り止め部材26の、内方に突出
している部分は、ホールド3の穴部3aと係合して、ホ
ールド3の回り止めとして機能する。また、外方に突出
している部分は、コンクリート中に突出して埋設され、
カップ2の回り止めとして機能する。従って、ホールド
3をより一層確実に保持することができる。
【0033】次に、第4の実施の形態について、図8を
参照して説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態
と次の点で異なっている。すなわち、カップ部20の形
状が、第1の実施の形態での略円筒状に代えて、本実施
の形態では、6角筒状に形成されている。以下、詳細に
説明する。
【0034】図8の側面図に示すように、カップ部20
は、側面視での形状が、正6角形に形成されている。ま
た、ホールド3の形状も、カップ2に対応して正6角形
に形成されている。それゆえ、凹部25内にホールドが
収容されたとき、ホールドが回転することがなく、ホー
ルドを所望の向きに固定できる。また、カップ部20の
形状は、6角形に限定されない。4角筒や8角筒でも同
様の効果が得られる。また、図9の側面図に示すよう
に、カップ部20は、楕円筒状でもよい。
【0035】なお、上述の各実施の形態では、クライミ
ングウォールの壁部材1は、建物の壁等と一体に形成さ
れた場合について説明したが、これには限定されない。
例えば、コンクリートで形成された壁部材1を所定の大
きさのパネル状に形成し、このパネルを支持体に取り付
けるように構成してもよい。この場合には、壁部材1の
形成を設置場所に限定されないので、現場でのコンクリ
ート打設が困難な場合にも適用することができる。
【0036】また、上述の各実施の形態では、クライミ
ングウォールの壁部材1は、新設される場合について説
明したが、既設の建物の壁等を利用することもできる。
例えば、取付部材を壁に設けるだけで壁体とすることも
できるし、既設の壁に上述のようにコンクリートで登攀
面Fを新たに形成してもよい。この場合には、壁体をよ
り一層簡易に構築することができる。
【0037】その他、本発明の要旨を変更しない範囲で
種々の設計変更を施すことが可能である。
【0038】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、建物や構
造物のコンクリート壁を利用して、クライミングウォー
ルの壁部材とすることができる。また、コンクリートに
は取付部材を埋設して容易に取りつけることができる。
このように、簡易かつ安価な壁体とすることができる。
また、コンクリートは、木材や鋼板に比べて、表面を自
然の岩肌に近づけることができる。
【0039】請求項2に係る発明によれば、抜け止めと
して機能する突起部材によって、カップを壁部材に固定
するための部材や作業を省くことができる。また、壁体
に凹部を形成するための作業も省くことができる。従っ
て、壁体を安価に製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかるクライミン
グウォールの概略構成の斜視図である。
【図2】図1のクライミングウォールの壁体の正面断面
図である。
【図3】図1の壁体の左側面図である。
【図4】図1の壁体の施工工程図である。
【図5】図1のクライミングウォールの壁体の施工途中
状態の正面断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態にかかるクライミン
グウォールの壁体の正面断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態にかかるクライミン
グウォールの壁体の正面断面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態にかかるクライミン
グウォールの壁体の左側面図である。
【図9】図8のカップの他の実施の形態の左側面図であ
る。
【図10】従来のクライミングウォールの壁体の正面断
面図である。
【符号の説明】
1 壁部材 2 カップ(取付部材) 3 ホールド 20 カップ部 22 突起部(突起部材) 25 凹部 90 型枠 F 登攀面

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】登攀面を有する壁部材および登攀面に配置
    された多数のホールドを有するクライミングウォールに
    おいて、 壁部材は、主にコンクリートによって形成されており、 コンクリートの壁部材にはホールド取付用のカップが埋
    設されており、該ホールド取付用カップを利用してホー
    ルドが取り付けられていることを特徴とするクライミン
    グウォール。
  2. 【請求項2】クライミングウォールに備えられるホール
    ドを取り付けるためのホールド取付用カップであって、 ホールドを収容するための凹部を備えたカップ部と、 カップ部の外側へ突出し、突出方向に交差方向の係止部
    を有する突起部とを有することを特徴とするホールド取
    付用カップ。
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