JP2971024B2 - バクテリアセルロース離解物 - Google Patents
バクテリアセルロース離解物Info
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Description
の用途を有するバクテリアセルロース離解物に関する。
質(バクテリアセルロース)は、個々のミクロフィブリ
ルが平行かつ平面的に配列した微細リボン状の形態を有
する。これを離解することにより水系での分散性に優れ
た保水性の高いセルロース性離解物が得られ、これは水
系分散性に優れているので食品、化粧品又は塗料等の粘
度の保持、食品原料生地の強化、水分の保持、食品安定
性向上、低カロリー添加物又は乳化安定化助剤としての
産業上利用価値があること、また、該セルロース性離解
物ミクロフイブリルの構造的物理的特徴に基づき高分
子、特に水系高分子性補強材として各種の産業用用途が
あること、そしてまた、このような離解物から得られる
シートは高い引張弾性率を示すので該セルロース性離解
物を紙状またはシート状に固化した物質はミクロフィブ
リルの構造的特徴に基づくすぐれた機械特性が期待さ
れ、各種産業用素材としての応用があることは既に知ら
れている(特開昭61-113601 号参照)。また、バクテリ
アセルロースの製造方法も、もちろん、既にいくつか知
られている(特開昭62-175190 号など参照)。
報の開示の、微生物の産生するゲル様セルロース性物質
をそのままあるいはそれに水又は水溶液、または親水性
溶媒を加えた状態で機械的剪断力を作用させることによ
って得られるセルロース性物質の離解物は、前掲用途に
供する場合は、なおその物性について顕著な改良を要す
るのが実情である。
背景下に、本発明は、従来知られていたバクテリアセル
ロースの離解物に比較して、その物性(粘度)が顕著に
改良されたまたは優れた流動特性を呈するバクテリアセ
ルロース離解物そのもの及びそのような高品質のバクテ
リアセルロース離解物の製造方法を開発し、提供するこ
とを目的とする。
目的を達成すべく鋭意研究の結果、従来よりも低濃度で
長時間離解することにより、前記の高品質のバクテリア
セルロース離解物が製造できることを見い出し、中でも
超高速ホモジナイザー、回転式ホモジナイザー、高圧ホ
モジナイザー、又は超音波破砕機を用いて離解すること
により容易に前記の高品質のバクテリアセルロース離解
物を製造することができることを見い出し、このような
知見に基いて本発明を完成した。
ルロース)含量0.1%水懸濁液を動的液体粘弾性測定
法により測定したときの、30℃における角速度10r
ad/sでの動的測定による複素粘性率の絶対値(以
下、単に動的粘性率又は粘度ともいう)が1000セン
チポイズ以上であることを特徴とするバクテリアセルロ
ース離解物に関する。
ルロース)含量0.1%水懸濁液を動的液体粘弾性測定
法により測定したときの、30℃における角速度1ra
d/sでの動的粘性率が8000センチポイズ以上であ
ることを特徴とするバクテリアセルロース離解物に関す
る。
ルロース)含量0.1%水懸濁液を動的液体粘弾性測定
法により測定したときの、30℃における角速度100
rad/sでの動的粘性率が100センチポイズ以上で
あることを特徴とするバクテリアセルロース離解物に関
する。
ロース)含量0.1%水懸濁液を動的液体粘弾性測定法
により測定したときの30℃における流動特性がずり速
度に対して応力の降伏値をもつ擬塑性であることを特徴
とするバクテリアセルロース離解物に関する。
超高速ホモジナイザー、回転式ホモジナイザー、高圧ホ
モジナイザー、又は超音波破砕機により離解処理を行な
って製造されたことを特徴とする上記本発明に係わる新
規バクテリアセルロース離解物に関する。
ース離解物を有効成分として含む増粘剤に関する。
ロース離解物の製造法の一例について説明する。
を使用し、微生物の産生するゲル様のバクテリアセルロ
ースを、これに水又は親水性溶媒を加え、しかも低濃度
の懸濁液の状態で長時間離解処理に付する、というもの
である。
は、例えば次の方法で製造し得る。微生物の培養により
得たバクテリアセルロースを遠心分離法、濾過法等によ
り培養液から分離する。分離したバクテリアセルロース
を必要に応じて洗浄する。洗浄は水又は酸、アルカリ、
中性洗剤、界面活性剤、漂白剤等の水溶液で行い得る。
整した後、該懸濁液に機械的な力を加えて離解する。離
解は水、溶媒等に塩化カルシウム、塩化ナトリウム等の
電解質、顔料、活性炭微粒子等の無機化合物、サイズ
剤、歩留まり向上剤、蛍光剤、防カビ剤、帯電防止剤、
ラッテクス等の有機化合物を予め混合して行ってもよ
い。なお、本発明でいう離解処理が、セルロース生産能
を有する微生物の攪拌培養後、培養液から分離精製され
たバクテリアセルロースに対して行う、独立した二次的
な操作に限定されないことは、当業者には自明のことで
ある。例えば、撹拌培養を行ないながら離解処理を行な
ってもよい。
力により発生された応力によりバクテリアセルロースを
変形し破壊することによるものと考えられる。機械的外
力には、引張り、曲げ、圧縮、ねじり、衝撃、剪断など
が挙げられる。
リトロン」(スイスKINEMATICA社)、「ヒスコトロン」
((株)日本医理器)などの超高速ホモジナイザー、
「エキセルホモジナイザー」((株)日本精機製作所)
などの回転式ホモジナイザー、「ミニラボ」(デンマー
クRANNIE社)などの高圧ホモジナイザー、及び
「SONIFIER」(Branson社)などの超音
波破砕機を挙げることができる。
イザーとは、ジェネレーターシャフトが切れ込みの入っ
た固定外刃と超高速回転をし得る回転内刃とからなる構
造を特徴とするホモジナイザーである。このホモジナイ
ザーは、内刃を高速回転させたとき、サンプルは中心部
に引込まれ、外刃のすき間から外側に遠心力で激しく噴
出されるが、このときの回転刃と固定刃の間での機械的
破砕(ひきちぎり)作用と同時に発生する高周波パルス
エネルギーの作用などとの相乗効果によってホモジナイ
ズできるものである。
器中で刃を回転させることを特徴とするミキサーであ
る。このようなホモジナイザーによる離解においては、
機械的外力は攪拌翼とバクテリアセルロースが衝突する
ことによる衝撃力と、媒体の速度差によるズレ現象によ
って発生する剪断応力が主体となる。
に加圧した試料をオリフィスを通過させることにより、
ホモジナイズできるものである。
生する超音波で破砕するものである。例えば、振動子の
発振方法としては、増幅された電気エネルギーが直接コ
ンバーターで機械的振動に変換され、ホーン先端のチッ
プを超音波振動させる超音波破砕機がある。振動子の発
振方法には、この他にもいくつか知られており、電気エ
ネルギーを直接コンバーターで変換しないものもある。
このような超音波破砕機による離解においては、機械的
外力は超音波発振部の発振により媒体中にキャビテーシ
ョン(空洞現象)が連続的に発生し、局部的に生じる著
しい剪断応力が主体となる。
ロースの離解は、バクテリアセルロースの水性懸濁液の
状態で行なうが、本発明によれば、この場合に、水性懸
濁液の濃度を従来知られている態様に較べて低い濃度、
すなわち0.1%程度に調整すると好適である。濃度が
高いと所望の粘度又は流動特性を呈するバクテリアセル
ロースの離解物を得ることが極めて困難となる。
は異なり、より長時間が好ましい。所要時間は、所与の
場合において、前記濃度範囲のバクテリアセルロースの
水性懸濁液について予備実験を行なうことにより、所望
の粘度を呈するに至るまでの離解所要時間として容易に
定めることができるが、例えば、実験室スケールの装置
の作動条件の範囲においては、離解容量10〜500m
lにおいて通常0.01〜120分である。高圧ホモジ
ナイザーの場合は、必要に応じてオリフィスの通過を複
数回行なうとよい。
られた本発明のバクテリアセルロースは水懸濁液として
流通に置くこともできるし、若しくは所望の用途に供す
ることもできるし、または乾燥して乾物の形態(粉体)
で流通に置くこともできることは言うまでもない。
には、例えば、次のものがある。特開昭62-175190 号公
報には、ブリティッシュディスインテグレーターを用い
る、濃度0.06%で15,000rpmの離解処理
が、特開昭63-295793 号公報には、「エキセルオートホ
モジナイザー」を用いる、濃度1%で10分間(15,
000rpm)の離解処理が、WO93/11182には、ゴウリ
ンホモジナイザーを用いる、濃度0.1 〜1.5 %でパルパ
ー90分、ゴーリン1pass及びライティングミキサ
ー60分、ゴーリン3passの離解処理が、そして本
出願人の出願に係わる特願平5-264830号明細書には、
「ポリトロン」を用いる、濃度0.1%で3分(10,
000rpm)の離解処理が記載されている。従来のこ
れらの離解処理条件では本発明の離解物を得られない。
セトバクター属、リゾビウム属、アブロバクテリウム
属、スファエロチルス属、サルチナ属、シュードモナス
属、ズーグレア属などのセルロース生産性微生物の培養
によって生産することができる。これらの微生物のう
ち、酢酸菌と称されるアセトバクター属の細菌が他の属
の細菌に比べて短時間で大量のセルロースを生産するの
で好ましい。
静置培養、攪拌培養、通気培養、振盪培養又はそれらの
組合わせによって得ることができる。例えば、特開昭59
-120159 号公報、特開昭61-152296 号公報、特開昭61-2
12295 号公報、特開昭62-265990 号公報、特開昭62-175
190 号公報、特開昭63-202394 号公報、特開昭62-36467
号公報、特開昭63-74490号公報、特表平2-500116号公
報、特表昭62-500630 号公報等に記載の方法によって得
ることができる。しかし、バクテリアセルロースの生産
性が高く、離解による高粘度化が容易であるという理由
から、好ましくは攪拌培養、通気培養又は振盪培養、最
も好ましくは通気攪拌培養によって得られたバクテリア
セルロースである。
クテリアセルロース離解物を有効成分とすることを特徴
とする増粘剤にも関する。
ムなどの高分子系増粘剤では、離解により分子鎖が切れ
るので粘度が下がることは一般的に知られていた。ま
た、植物由来のセルロースを高圧ホモジナイザーを用い
て極端にフィブリル化した微細繊維状のセルロース懸濁
液(特開昭59-120638 の実施例1に従って調製したも
の)の場合は、先に説明した本発明の離解処理に付して
も顕著な粘度の増加は認めらず、また本発明のバクテリ
アセルロース離解物の有するような優れた流動特性を示
すこともなかった。
従来のバクテリアセルロースに比較して顕著に高い粘度
又は優れた流動特性を呈するので、少量で各種用途での
増粘剤、延いては分散剤、乳化剤などとしても使用する
ことができる。本発明のバクテリアセルロース離解物の
用途を例示すると、次のようである。
品分野などで用いることが可能で、ソース、タレ類やジ
ュース類、マヨネーズなどにバクテリアセルロース離解
物を少量加えるだけで増粘効果が得られる。化粧品分野
ではグリセリンやプロピレングリコールなどの有機溶媒
の増粘剤として用いることができる。
既存の高分子系増粘剤と混合して用いることにより、よ
り高い増粘効果を得ることがでる。既存の高分子系増粘
剤としては、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、ペ
クチン、グアガム、カードラン、デンプン、ポリデキス
トロース、CMC、キサンタンガム、ローカストビーン
ガム、カラヤガム、ヒドロキシプロピルグアー、デキス
トラン、トラガカントガム、シクロデキストリン、プル
ラン、ジェランガム、サクシノグリカンタマリンドガ
ム、キシログルカン、ゼラチン、ポリアクリルアミド、
ポリビニルアルコールなど、好ましくはカルボキシメチ
ルセルロース、キサンタンガム等が挙げられる。これら
の高分子増粘剤は離解後にも、離解前にも添加すること
ができる。
工程における、紙料の分散剤やコーティングカラーの分
散剤として用いることができ、食品分野では、インスタ
ント味噌汁やジュース、スープなどで少量で高い分散安
定効果が得られる。
ス離解物は、ノンカロリーの食品用増粘剤として少量で
効果が得られる。本発明のバクテリアセルロース離解物
を含有する水懸濁液は、均一に分散された飲料や乳製品
などとして、固形物が沈殿しにくく、従来の飲料などに
用い難かったバクテリアセルロースをこれら用途に用い
ることが可能になった。
付言する。すなわち、動的液体粘弾性測定装置(例え
ば、Rheometrics 社製FLUIDS SPECTROMETER RFS II)を
用い、直径5cmの平行円板の間に濃度0.1%の試料2
mlをはさみ、温度30℃、歪10%で角速度を1〜10
0rad/sまで変化させて平行円板を振動させたとき
の動的粘性率を測定した。
なわち、擬塑性とは、応力がある値τf 以下のときは流
動を起こさず、応力がτf を越すと(τ−τf )に比例
するずり速度を生じて流動を起こす物体の性質である。
因みに、この値τf が降伏値である。擬塑性には、ずり
応力とずり速度との比例定数がずり速度の増加とともに
減少する場合と一定の場合とがあり、後者の場合は特に
ビンガム性と呼ばれることがある。これらは共に動的液
体粘弾性測定装置によって測定できることは周知の通り
である。
伏値を有する擬塑性のバクテリアセルロース離解物はペ
ンキや各種のスプレッドに用いた場合に液だれを防止す
ることができる。
懸濁液は温度が高いほど粘度が高く、増粘剤としての効
果も高い。
物の水懸濁液は低い歪もしくは低い角速度の領域におい
てその増粘効果がより顕著となる。
L、硫酸マグネシウム0.3g/L、硫酸アンモニウム
3g/L、「バクト−ペプトン」5g/L、乳酸1.4
ml/L、初発pH5.0の組成の基本培地100ml
を張り込んだ750ml容Rouxフラスコに、セルロ
ース生産性酢酸菌アセトバクタースピーシーズBPR2
001(FERM P13466)の凍結保存菌液1m
lを植菌し、定温培養器内で28℃で3日間静置培養を
行った。静置培養終了後、前記Rouxフラスコをよく
振盪した後、無菌条件下で内容物をガーゼ濾過してセル
ロース片と菌体とを分離した。得られた菌液7.5ml
を上記基本培地67.5mlを張り込んだ300ml容
バッフルフラスコに植菌し、振盪培養機を用い、振幅2
cm、回転速度180rpm、温度28℃の条件で回転振
盪しながら3日間シード培養を行った。
液とし、以下のジャーファーメンター培養に使用した。
するジャーファーメンター培養用の培地540mlを張
り込んだ小型ジャーファーメンター(全容量1000m
l)に無菌的に植菌し、30℃で25時間、pHを1N
NaOH及び1N H2SO4 で5.0にコントロ
ールしながら、また、攪拌回転数を初発400rpm
で、溶存酸素量(DO)が3.0〜21.0%内に入る
ように回転数を自動制御しながらジャーファーメンター
で培養を行った。
表に示す組成の培地を用いた。
形物を集積し、水洗して培地成分を除去した後、1%N
aOH水溶液中で110℃で20分間浸漬処理して菌体
を除去した。さらに、洗浄液が中性付近になるまで生成
セルロースを水洗した後、離解などの後の実験に使用し
た。
により得た洗浄バクテリアセルロースに水を加え、離解
濃度を0.1%(バクテリアセルロース乾燥重量/容
量)に調整した。次いで、この懸濁液35mlを下記第
2表に示す離解機を用い、第3表の離解条件で離解処理
した。実施例2−1、2−3及び2−6が本発明の実施
例であり、実施例2−2、2−4、2−5及び2−7は
従来の離解条件に相当すると考えられる条件で離解した
比較例である。
った。すなわち、Rheometrics 社製動的液体粘弾性測定
装置「FLUIDS SPECTROMETER RFS II」を使用し、直径5
cmの平行回転円板の間に濃度0.1%のバクテリアセル
ロース離解物を2mlはさみ、温度30℃、歪10%で
角速度10rad/sにおける粘度を測定した。
濃縮しバクテリアセルロース離解物の濃縮液を得、その
粘度を温度30℃、歪10%、角速度10rad/sで
測定した。その結果を図1に示す。
はセルクリーム(旭化成社製微細植物セルロース)やM
FC(ダイセル化学工業社製微細植物セルロース)より
も、低濃度で高い粘度が得られることが明らかとなっ
た。
ロース200mlを、Ace Homogenizer AM8 を用い1
8,000rpmの回転数で18分間離解し濃度0.1
%のバクテリアセルロース離解物を得た。このバクテリ
アセルロース離解物の粘度を実施例2におけるのと同様
にして測定したところ1040センチポイズであった。
離解物の温度を4〜60℃に変えて粘度測定(角速度1
0rad/s)した結果を図2に示す。
離解物(濃度0.1%)は温度が高いほど高い粘度を有
することがわかった。このことは高い温度において増粘
剤としての効果がより大きいことを示している。
ロース離解物を角速度を変えて粘度測定(温度30℃)
した結果を図3に示す。
離解物(濃度0.1%)の粘度は角速度に対して依存性
を有しており、角速度の低い領域において増粘効果が顕
著であることがわかった。
を本発明のバクテリアセルロース離解物と比較した。
ol 57 」(協和産業社製)、キサンタンガム(東京化成
工業社製)、カルボキシメチルセルロースナトリウム
(ナカライテスク社製)、澱粉「SOLUBLE STARCH」(DI
FCO LABORATORIES社製)、および、本発明のバクテリア
セルロース離解物(実施例2−1及び2−6の離解物)
を用いた。
実施例2におけると同様にして粘度を測定した結果を図
4に示す。
ス離解物は、従来の増粘剤と比較して非常に高い粘度を
示すことが明らかとなった。
較) 実施例2−1に示す離解方法によるバクテリアセルロー
スの離解物とキサンタンガムの0.1%水溶液の流動特
性を実施例2におけると同じ動的液体粘弾性測定装置で
測定した。結果を図5に示す。
懸濁液は、従来のキサンタンガムと比較して高い粘度を
もつこと(実施例6参照)に加えて応力降伏値をもつビ
ンガム性又は擬塑性であることが明らかとなった。
メチルセルロース(以下、CMC、半井化学製)0.1
gを35℃でマグネチックスターラーを用いて撹拌しな
がら溶解させて、バクテリアセルロースとCMCの濃度
がそれぞれ0.1%(w/v)の混合液を調製した。こ
の混合液の粘度をバクテリアセルロースのみの場合と比
較すると、100rad/sの角速度において14.3
%増加していた。CMCの混合により離解物の粘度が相
乗的に増加した。また、離解前にCMCを混合した場合
も同様の効果が認められた。
ガム(エコーガム、大日本製薬製)0.5gを室温で溶
解させて、混合液を調製した。混合液中のキサンタンガ
ムの濃度は0.1%(w/v)で、バクテリアセルロー
スの濃度と等しかった。室温で一昼夜密閉下で静置した
後に粘度を測定した。キサンタンガム無添加の場合と比
較した結果を第5表に示す。キサンタンガムの混合によ
り離解物の粘度が著しく増加した。また、離解前にキサ
ンタンガムを混合した場合も同様の効果が認められた。
速度におけるキサンタンガム無添加の離解物(バクテリ
アセルロースのみ)の場合の粘度を100%としたとき
の相対的な粘度である。
を有するバクテリアセルロース離解物が容易に提供され
るところとなった。
リーム、MFCの濃度と粘度の関係を示すグラフであ
る。
粘度の関係を示すグラフである。
タンガム、ポリアクリルアミドの粘度と角速度の関係を
示すグラフである。
粘剤の粘度を示すグラフである。
タンガムの流動特性を示すグラフである。
Claims (7)
- 【請求項1】 固形物(バクテリアセルロース)含量
0.1%水懸濁液を動的液体粘弾性測定法により測定し
たとき(ただし、30℃における角速度10rad/s
での測定)の動的粘性率が1000センチポイズ以上で
あることを特徴とするバクテリアセルロース離解物。 - 【請求項2】 固形物(バクテリアセルロース)含量
0.1%水懸濁液を動的液体粘弾性測定法により測定し
たとき(ただし、30℃における角速度1rad/sで
の測定)の動的粘性率が8000センチポイズ以上であ
ることを特徴とするバクテリアセルロース離解物。 - 【請求項3】 固形物(バクテリアセルロース)含量
0.1%水懸濁液を動的液体粘弾性測定法により測定し
たとき(ただし、30℃における角速度100rad/
sでの測定)の動的粘性率が100センチポイズ以上で
あることを特徴とするバクテリアセルロース離解物。 - 【請求項4】 固型物(バクテリアセルロース)含量
0.1%水懸濁液を動的液体粘弾性測定法により測定し
たときの30℃における流動特性がずり速度に対して応
力の降伏値をもつ擬塑性であることを特徴とするバクテ
リアセルロース離解物。 - 【請求項5】 超高速ホモジナイザー、回転式ホモジナ
イザー、高圧ホモジナイザー、又は超音波破砕機により
離解処理を行なって製造されたことを特徴とする請求項
1〜4のいずれかに記載のバクテリアセルロース離解
物。 - 【請求項6】 バクテリアセルロースがセルロース生産
性酢酸菌を通気攪拌培養して製造されたものであること
を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のバクテリ
アセルロース離解物。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のバクテ
リアセルロース離解物を有効成分として含むことを特徴
とする増粘剤。
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