JPH0464521B2 - - Google Patents
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- JPH0464521B2 JPH0464521B2 JP59234437A JP23443784A JPH0464521B2 JP H0464521 B2 JPH0464521 B2 JP H0464521B2 JP 59234437 A JP59234437 A JP 59234437A JP 23443784 A JP23443784 A JP 23443784A JP H0464521 B2 JPH0464521 B2 JP H0464521B2
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Landscapes
- Paper (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
- Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
Description
〔発明の目的〕
<産業上の利用分野>
本発明は微生物を産生するゲル様セルロース性
物質を離解することにより個々エレメンタルフイ
ブリルが平行かつ平面的に配列したミクロフイブ
リルで微細なリボン状の形態を有しかつ水系での
分散性に優れた保水性の高いセルロース性離解物
及びその製造法に関する。該セルロース性離解物
は水系分散性に優れているので食品、化粧品又は
塗料等の粘度の保持、食品原料生地の強化、水分
の保持、食品安定性向上、低カロリー添加物又は
乳化安定化助剤としての産業上利用価値がある。 また、該セルロース性離解物はミクロフイブリ
ル構造的物理的特徴に基づき高分子、特に水系高
分子用補強材として各種の産業用用途がある。こ
のような離解物は高い引張弾性率を示すので該セ
ルロース性離解物を紙状または固型状に固化した
物資はミクロフイブリルの構造的特徴に基づくす
ぐれた機械特性が期待され、各種産業用素材とし
ての応用がある。 <従来の技術> 従来より微生物の産生するセルロース性物質を
出発原料とした離解セルロース性物質を製造した
例は存在しない。従来はセルロース性原料として
は植物性セルロースが一般的である。例えば特開
昭57−195101によれば微小な結晶性セルロースの
製造は精製された植物パルプ等に鉱酸を作用させ
て、不均一加水分解反応を行わしめ酸不溶性残渣
を得た後に該物質を粉砕する操作で行われる。 また、特開昭56−100801によれば微小繊維状セ
ルロースの製造は精製された植物パルプを原料と
し、この懸濁液を50℃以上に加熱し3000psi以上
の圧力差で小口径のオリフイスを通過させること
により繊維の粉砕化を行なうという操作によつて
行われる。 これ等の方法によつて得られる微細セルロース
は粉末状又はフイブリル化した繊維片である。こ
のような微細セルロースは水中に分散した場合速
やかに沈降すること、乾燥物がもろく粉末状に破
壊し易い等の理由によりその用途はほとんど錠剤
成形用ベース、あるいは限られた食品用用途が知
られているのみである。 <発明が解決しようとする問題点> 従来から知られている植物性セルロース又は微
生物の生産するゲル状セルロース性物質は水分散
性及び保水性が低い。本発明が解決しようとする
問題点は従来のセルロース性物質にはない水分散
性及び保水性を附与した新規なセルロース性離解
物を提供すること、及びその製造法を確立するこ
とにある。 〔発明の構成〕 <問題点を解決するための手段> 本発明者等は上記の新規なセルロース性離解物
を得るために種々検討した結果、微生物の産生す
るセルロース性物質を原料とし、これに機械的剪
断力を作用させることにより、上記対象物の製造
が可能であることを見出し本発明を完成するに到
つた。 本発明において使用する原料セルロース性物質
としては微生物が産生するものであればどのよう
なものでも使用出来る。 上記セルロース性物質のうち例えばアセトバク
ター アセチ サブスピーシス キシリナム
(Acetobacter aceti subsp.xylinum)の産生す
るセルロース性物質は電子顕微鏡観察によるとリ
ボン状の形態のミクロフイブリル(20〜50nm)
が複雑にからみ合つたものである。このものを離
解することにより前述のような特徴をもつ離解物
を得ることが出来る。 一方植物由来のセルロース性物質は微生物由来
のセルロース性物質に比べて繊維が大きく又ミク
ロフイブリル単位で存在することはまれでミクロ
フイブリルが束状になつてフイブリルを作成しリ
グリン等と結合して存在としている。従つてこの
ような植物性原料を離解したり分解しても微生物
産生セルロース性物質を離解して得られるような
リボン状形態の離解物は得られない。 本発明における微生物由来のセルロース性物質
の離解方法は機械的剪断力による。 機械的な剪断の方法はどのような方法でもよい
が回転式の離解機、ミキサー等で容易に離解でき
る。 以下実施例にて離解物、及び離解方法について
説明する。 実施例 1 本発明による微生物の生産するセルロース性物
質と他のセルロースを比較するために、以下の実
験を行なつた。各種セルロースに、乾燥重量の
1000倍の水を加えエキセルオートホモジナイザ
(日本精機(株))を用いて15000rpm、10分間処理
し、0.1%懸濁液を調製した。結果を第1表に示
した。
物質を離解することにより個々エレメンタルフイ
ブリルが平行かつ平面的に配列したミクロフイブ
リルで微細なリボン状の形態を有しかつ水系での
分散性に優れた保水性の高いセルロース性離解物
及びその製造法に関する。該セルロース性離解物
は水系分散性に優れているので食品、化粧品又は
塗料等の粘度の保持、食品原料生地の強化、水分
の保持、食品安定性向上、低カロリー添加物又は
乳化安定化助剤としての産業上利用価値がある。 また、該セルロース性離解物はミクロフイブリ
ル構造的物理的特徴に基づき高分子、特に水系高
分子用補強材として各種の産業用用途がある。こ
のような離解物は高い引張弾性率を示すので該セ
ルロース性離解物を紙状または固型状に固化した
物資はミクロフイブリルの構造的特徴に基づくす
ぐれた機械特性が期待され、各種産業用素材とし
ての応用がある。 <従来の技術> 従来より微生物の産生するセルロース性物質を
出発原料とした離解セルロース性物質を製造した
例は存在しない。従来はセルロース性原料として
は植物性セルロースが一般的である。例えば特開
昭57−195101によれば微小な結晶性セルロースの
製造は精製された植物パルプ等に鉱酸を作用させ
て、不均一加水分解反応を行わしめ酸不溶性残渣
を得た後に該物質を粉砕する操作で行われる。 また、特開昭56−100801によれば微小繊維状セ
ルロースの製造は精製された植物パルプを原料と
し、この懸濁液を50℃以上に加熱し3000psi以上
の圧力差で小口径のオリフイスを通過させること
により繊維の粉砕化を行なうという操作によつて
行われる。 これ等の方法によつて得られる微細セルロース
は粉末状又はフイブリル化した繊維片である。こ
のような微細セルロースは水中に分散した場合速
やかに沈降すること、乾燥物がもろく粉末状に破
壊し易い等の理由によりその用途はほとんど錠剤
成形用ベース、あるいは限られた食品用用途が知
られているのみである。 <発明が解決しようとする問題点> 従来から知られている植物性セルロース又は微
生物の生産するゲル状セルロース性物質は水分散
性及び保水性が低い。本発明が解決しようとする
問題点は従来のセルロース性物質にはない水分散
性及び保水性を附与した新規なセルロース性離解
物を提供すること、及びその製造法を確立するこ
とにある。 〔発明の構成〕 <問題点を解決するための手段> 本発明者等は上記の新規なセルロース性離解物
を得るために種々検討した結果、微生物の産生す
るセルロース性物質を原料とし、これに機械的剪
断力を作用させることにより、上記対象物の製造
が可能であることを見出し本発明を完成するに到
つた。 本発明において使用する原料セルロース性物質
としては微生物が産生するものであればどのよう
なものでも使用出来る。 上記セルロース性物質のうち例えばアセトバク
ター アセチ サブスピーシス キシリナム
(Acetobacter aceti subsp.xylinum)の産生す
るセルロース性物質は電子顕微鏡観察によるとリ
ボン状の形態のミクロフイブリル(20〜50nm)
が複雑にからみ合つたものである。このものを離
解することにより前述のような特徴をもつ離解物
を得ることが出来る。 一方植物由来のセルロース性物質は微生物由来
のセルロース性物質に比べて繊維が大きく又ミク
ロフイブリル単位で存在することはまれでミクロ
フイブリルが束状になつてフイブリルを作成しリ
グリン等と結合して存在としている。従つてこの
ような植物性原料を離解したり分解しても微生物
産生セルロース性物質を離解して得られるような
リボン状形態の離解物は得られない。 本発明における微生物由来のセルロース性物質
の離解方法は機械的剪断力による。 機械的な剪断の方法はどのような方法でもよい
が回転式の離解機、ミキサー等で容易に離解でき
る。 以下実施例にて離解物、及び離解方法について
説明する。 実施例 1 本発明による微生物の生産するセルロース性物
質と他のセルロースを比較するために、以下の実
験を行なつた。各種セルロースに、乾燥重量の
1000倍の水を加えエキセルオートホモジナイザ
(日本精機(株))を用いて15000rpm、10分間処理
し、0.1%懸濁液を調製した。結果を第1表に示
した。
【表】
これ等サンプルについて電子顕微鏡及光学顕微
鏡による観察を行なつた。パルプ(山陽国策パル
プ製)は繊維の断面は11.5μmから50μmで、棒状
又はフイブリル状のもの等不規則であり、光学顕
微鏡により容易に観察できた。また光学顕微鏡及
び電子顕微鏡の観察によると、微小繊維状セルロ
ース(旭化成製「アビセルFD」)は100nm〜1μ
mで、形態は上記パルプと同様の棒状又はフイブ
リル状の繊維片であつた。本発明における微生物
産生セルロース性物質の離解物は、電子顕微鏡の
観察によると、リボン状であり、その断面は10〜
25×41〜50nm、長さは1μmないし数10μmであ
りきわめて細いミクロフイブリルであつた。 実施例 2 本発明による微生物の産生するセルロース性物
質と、植物由来のセルロースの溶液の保持力を比
較した。まずセルロース及びセルロース性物質を
水に懸濁したものを底部に微小孔のある遠心管に
いれ遠心し、3000Gの重力を15分間にわたつて加
えた後に、これをとり出して湿重量を測定した。
その後さらに該物質を100℃8時間乾燥させ、乾
燥重量を測定し、水分含量を算出した。 結果を第3表に示した。 第2表試 料 水分保持率(%) 植物性パルプ(山陽国策パルプ製広葉樹溶解パル
プ「Ldptt」) 40 微結晶セルロース(旭化成製「アビセルFD」)95 微生物セルロース性物質 A*a 2100 B*b 2050 *a Acetobacter aceti subsp.aceti IFO 3284
の産生するセルロース性物質 *b Acetobacter aceti ATCC 23747の産生す
るセルロース性物質 実施例 3 Acetobacter aceti subsp.aceti IFO 3284を培
養して得られたゲル状セルロース性物質100g
(湿重量)に水500mlを加えて、熊谷理機工業株式
会社のパプル離解機で3000rpm、30min処理し
た、生成したセルロース性離解物の懸濁液を
125meshのふるいで過した後ガラス板上に流延
し、105℃、2hr乾燥することにより、厚さ約10μ
mのシート状セルロース性物質を得た。このシー
トと、植物パルプを原料として作製したシートと
の引張強度を比較した。測定には、東洋ボールド
ウインの万能引張試験機を用いた。結果は第3表
に示す通りであつた。
鏡による観察を行なつた。パルプ(山陽国策パル
プ製)は繊維の断面は11.5μmから50μmで、棒状
又はフイブリル状のもの等不規則であり、光学顕
微鏡により容易に観察できた。また光学顕微鏡及
び電子顕微鏡の観察によると、微小繊維状セルロ
ース(旭化成製「アビセルFD」)は100nm〜1μ
mで、形態は上記パルプと同様の棒状又はフイブ
リル状の繊維片であつた。本発明における微生物
産生セルロース性物質の離解物は、電子顕微鏡の
観察によると、リボン状であり、その断面は10〜
25×41〜50nm、長さは1μmないし数10μmであ
りきわめて細いミクロフイブリルであつた。 実施例 2 本発明による微生物の産生するセルロース性物
質と、植物由来のセルロースの溶液の保持力を比
較した。まずセルロース及びセルロース性物質を
水に懸濁したものを底部に微小孔のある遠心管に
いれ遠心し、3000Gの重力を15分間にわたつて加
えた後に、これをとり出して湿重量を測定した。
その後さらに該物質を100℃8時間乾燥させ、乾
燥重量を測定し、水分含量を算出した。 結果を第3表に示した。 第2表試 料 水分保持率(%) 植物性パルプ(山陽国策パルプ製広葉樹溶解パル
プ「Ldptt」) 40 微結晶セルロース(旭化成製「アビセルFD」)95 微生物セルロース性物質 A*a 2100 B*b 2050 *a Acetobacter aceti subsp.aceti IFO 3284
の産生するセルロース性物質 *b Acetobacter aceti ATCC 23747の産生す
るセルロース性物質 実施例 3 Acetobacter aceti subsp.aceti IFO 3284を培
養して得られたゲル状セルロース性物質100g
(湿重量)に水500mlを加えて、熊谷理機工業株式
会社のパプル離解機で3000rpm、30min処理し
た、生成したセルロース性離解物の懸濁液を
125meshのふるいで過した後ガラス板上に流延
し、105℃、2hr乾燥することにより、厚さ約10μ
mのシート状セルロース性物質を得た。このシー
トと、植物パルプを原料として作製したシートと
の引張強度を比較した。測定には、東洋ボールド
ウインの万能引張試験機を用いた。結果は第3表
に示す通りであつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 微生物の産生するゲル様セルロース性物質を
離解することより成る個々のエレメンタルフイブ
リルが平行かつ平面的に配列したミクロフイブリ
ルで微細なリボン状の形態を有しかつ水系での分
散性にすぐれたセルロース性離解物 2 微生物の産生するゲル様セルロース性物質を
そのままあるいはそれに水又は水溶液、または親
水性溶媒を加えた状態で機械的剪断力を作用させ
ることによつて得られるセルロース性物質の離解
物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59234437A JPS61113601A (ja) | 1984-11-07 | 1984-11-07 | セルロース性離解物及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59234437A JPS61113601A (ja) | 1984-11-07 | 1984-11-07 | セルロース性離解物及びその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61113601A JPS61113601A (ja) | 1986-05-31 |
JPH0464521B2 true JPH0464521B2 (ja) | 1992-10-15 |
Family
ID=16970990
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59234437A Granted JPS61113601A (ja) | 1984-11-07 | 1984-11-07 | セルロース性離解物及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61113601A (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4655758A (en) * | 1982-12-16 | 1987-04-07 | Johnson & Johnson Products, Inc. | Microbial polysaccharide articles and methods of production |
US5006360B1 (en) * | 1988-06-27 | 1992-04-28 | Low calorie fat substitute compositions resistant to laxative side effect | |
JP2621405B2 (ja) * | 1988-08-23 | 1997-06-18 | 味の素株式会社 | 低カロリー食品 |
US5362713A (en) * | 1989-12-13 | 1994-11-08 | Weyerhaeuser Company | Drilling mud compositions |
JP4061661B2 (ja) * | 1996-05-24 | 2008-03-19 | 味の素株式会社 | バクテリアセルロース濃縮物の処理方法 |
JP4035864B2 (ja) * | 1996-07-26 | 2008-01-23 | 味の素株式会社 | 改質された微生物産生セルロース |
JP3641690B2 (ja) * | 2001-12-26 | 2005-04-27 | 関西ティー・エル・オー株式会社 | セルロースミクロフィブリルを用いた高強度材料 |
CN100349525C (zh) * | 2002-09-18 | 2007-11-21 | J·雷腾迈尔&泽内有限及两合公司 | 饲料添加剂和含有该饲料添加剂的饲料 |
US8668916B2 (en) | 2010-09-24 | 2014-03-11 | Conopco, Inc. | HIPE-gelation process for making highly concentrated, spherical biopolymer gel particle suspensions |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59120159A (ja) * | 1982-12-16 | 1984-07-11 | ジヨンソン・アンド・ジヨンソン・プロダクツ・インコ−ポレイテツド | 医療用パツドおよびその製造方法 |
-
1984
- 1984-11-07 JP JP59234437A patent/JPS61113601A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59120159A (ja) * | 1982-12-16 | 1984-07-11 | ジヨンソン・アンド・ジヨンソン・プロダクツ・インコ−ポレイテツド | 医療用パツドおよびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61113601A (ja) | 1986-05-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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