JP2926210B2 - バクテリアセルロース離解物 - Google Patents

バクテリアセルロース離解物

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒度を一定値以下に調
整したセルロース性物質(以下、「バクテリアセルロー
ス」又は「BC」という。)離解物、その製造方法及び
該離解物を含む水性懸濁物に関する。
【0002】
【従来の技術】BC(バクテリアセルロース)は可食性
であり無味無臭であるため、食品分野で利用されるほ
か、水系分散性に優れているので食品、化粧品又は塗料
等の粒度の保持、食品原料生地の強化、水分の保持、食
品安定性向上、低カロリー添加物又は乳化安定化助剤と
しての産業上利用価値がある。BCは木材パルプ等から
製造されるセルロースに較べ、フィブリルの断片幅が2
ケタ程度も小さいことを特徴とする。従って、BCの離
解物はフィブリルのかかる構造的物理的特徴に基づき高
分子、特に水系高分子用補強剤として各種の産業用用途
がある。このようなバクテリアセルロース性離解物を紙
状または固型状に固化した物質は高い引張弾性率を示す
のでフィブリルの構造的特徴に基づくすぐれた機械特性
が期待され、各種産業用素材としての応用がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特願平
5−264830、特願平5−264831に開示され
ている様にBCの各種特性は離解処理の方法や条件によ
って多様に変化する。そこで、常に充分な効果を得る方
法が必要とされていた。本発明者等は、今回BC離解物
の粒度を調整することにより、上記の問題点を解決し、
各種機械的特性及びその他物性に優れたバクテリアセル
ロース離解物が得られることを見出し、本発明を完成さ
せた。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、粒度が
25μm以下のバクテリアセルロースから実質的に成る
バクテリアセルロース離解物(以下、「調整バクテリア
セルロース離解物」ともいう。)に係わるものである。
更に、本発明は、バクテリアセルロースを離解処理し、
該離解物を目開き25μmのスクリーンで篩い分けし、
そのスクリーン通過分を回収することより成る、該バク
テリアセルロース離解物の製造方法及び該バクテリアセ
ルロース離解物を含む水性懸濁物に係わる。ここで、
「粒度が25μm以下のバクテリアセルロースから実質
的に成る」とは、例えば、目開き25μmのスクリーン
で篩い分けして、そのスクリーンを通過したバクテリア
セルロース画分のように、25μm以上の粒度を有する
物質を排除する目的で通常行なわれる操作によって得ら
れるところの粒度の分布状態を意味するものであり、夾
雑物としての粒度25μm以上のバクテリアセルロース
の存在を何等否定するものではない。また、バクテリア
セルロースは主に繊維状の形態を有するが、長さが25
μm以上の場合でも、太さの最大径が25μm以下であ
れば、スクリーンを通過する為、そのようなものも粒度
25μm以下のバクテリアセルロースに含まれる。従っ
て、本発明の粒度が25μm以下のバクテリアセルロー
スから実質的に成るバクテリアセルロース離解物は、上
記機能を有するものであれば任意の手段、例えば、スク
リーンによる篩い分け、遠心分級、及びそれらの組合せ
等によって製造することができる。
【0005】尚、バクテリアセルロースの離解現象は、
機械的外力等によってセルロース内部に発生した応力
が、これを変形・破壊することによる現象と考えられ
る。従って、バクテリアセルロースの離解処理は、バク
テリアセルロースに機械的外力を与えることにより行な
える。ここでいう機械的外力とは、例えば、引っ張り、
曲げ、圧縮、ねじり、衝撃及び剪断等の応力が挙げられ
るが、一般的には圧縮、衝撃及び剪断応力が主体であ
る。実際にこれら機械的外力をバクテリアセルロースに
与える場合は、例えば、ミキサー、ポリトロン又は超音
波発振機等を使用することで達成できる。ミキサーによ
る離解処理においては、機械的外力は攪拌羽根とバクテ
リアセルロースが衝突することによる衝撃力と、媒体の
速度差によるズレ現象によって発生する剪断力が主体と
なる。ポリトロンによる離解処理においては、機械的外
力はバクテリアセルロースが外歯と内歯に挟まることに
よる圧縮力、高速に回転する歯とバクテリアセルロース
が衝突することによる衝撃力、静止している外歯と高速
に回転する内歯の隙間に存在する媒体に発生する剪断応
力が主体となる。超音波粉砕機による離解においては、
機械的外力は超音波発振部の発振により媒体中にキャビ
テーション(空洞現象)が連続的に発生し、局部的に生
じる著しい剪断応力が主体となる。本発明の離解処理
は、バクテリアセルロースに一定の負荷(機械的外力)
を与えることができれば、上記具体例以外のいかなる方
法でも行ない得る。その他の離解処理条件は当業者が適
宜選択することが出来る。
【0006】以上、離解処理について説明したが、本発
明でいう離解処理が、セルロース生産菌の攪拌培養後、
培養液から分離・精製されたバクテリアセルロースに対
して行なう、独立した二次的な操作のみに限定されない
ことは、当業者には自明のことである。即ち、後述する
ように攪拌操作にはバクテリアセルロースを離解する作
用があり、本発明で採用した攪拌培養においては、培養
を目的とした攪拌作用によってもバクテリアセルロース
を離解処理することが十分に可能であるからである。更
に、攪拌培養により得たバクテリアセルロースを分離、
洗浄、精製及び輸送する操作においても同様のことが言
え、これらの操作において付加的に離解処理を行なうこ
とも本発明の離解処理に包含されることに留意された
い。
【0007】本発明におけるバクテリアセルロースの生
産に使用されるセルロース生産菌は、例えば、BPR2
001株に代表されるアセトバクター・キシリナム・サ
ブスピーシーズ・シュクロファーメンタンス(Acetobac
ter xylinum subsp. sucrofermentans)、アセトバクタ
ー・キシリナム(Acetobacter xylinum )ATCC23
768、アセトバクター・キシリナムATCC2376
9、アセトバクター・パスツリアヌス(A. pasteurianu
s )ATCC10245、アセトバクター・キシリナム
ATCC14851、アセトバクター・キシリナムAT
CC11142及びアセトバクター・キシリナムATC
C10821等の酢酸菌(アセトバクター属)、その他
に、アグロバクテリウム属、リゾビウム属、サルシナ
属、シュードモナス属、アクロモバクター属、アルカリ
ゲネス属、アエロバクター属、アゾトバクター属及びズ
ーグレア属並びにそれらをNTG(ニトロソグアニジ
ン)等を用いる公知の方法によって変異処理することに
より創製される各種変異株である。尚、BPR2001
株は、平成5年2月24日に通商産業省工業技術院生命
工学工業技術研究所特許微生物寄託センターに寄託され
(受託番号FERM P−13466)、その後199
4年2月7日付で特許手続上の寄託の国際的承認に関す
るブダペスト条約に基づく寄託(受託番号FERM B
P−4545)に移管されている。
【0008】NTG等の変異剤を用いての化学的変異処
理方法には、例えば、Bio Factors,Vol. l, p.297−302
(1988)及び J. Gen. Microbiol, Vol. 135, p.2917−2
929(1989) 等に記載されているものがある。従って、当
業者であればこれら公知の方法に基づき本発明で用いる
変異株を得ることができる。また、本発明で用いる変異
株は他の変異方法、例えば放射線照射等によっても得る
ことができる。培養に用いる培地の組成物中、炭素源と
してはシュクロース、グルコース、フラクトース、マン
ニトール、ソルビトール、ガラクトース、マルトース、
エリスリット、グリセリン、エチレングリコール、エタ
ノール等を単独或いは併用して使用することができる。
更にはこれらのものを含有する澱粉水解物、シトラスモ
ラセス、ビートモラセス、ビート搾汁、サトウキビ搾
汁、柑橘類を始めとする果汁等をシュクロースに加えて
使用することもできる。 また、窒素源としては硫酸ア
ンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム等
のアンモニウム塩、硝酸塩、尿素等有機或いは無機の窒
素源を使用することができ、或いはBacto−Pep
tone、Bacto−Soytone、Yeast−
Extract、豆濃などの含窒素天然栄養源を使用し
てもよい。有機微量栄養素としてアミノ酸、ビタミン、
脂肪酸、核酸、2,7,9−トリカルボキシ−1Hピロ
ロ〔2,3,5〕−キノリン−4,5−ジオン、亜硫酸
パルプ廃液、リグニンスルホン酸等を添加してもよい。
【0009】生育にアミノ酸等を要求する栄養要求性変
異株を使用する場合には、要求される栄養素を補添する
ことが必要である。無機塩類としてはリン酸塩、マグネ
シウム塩、カルシウム塩、鉄塩、マンガン塩、コバルト
塩、モリブデン酸塩、赤血塩、キレート金属類等が使用
される。更に、イノシトール、フィチン酸、ピロロキノ
リンキノン(PQQ)(特公平5−1718号公報;高
井光男,紙パ技協誌,第42巻,第3号,第237〜2
44頁)、カルボン酸又はその塩(特願平5−1914
67号)、インベルターゼ(特願平5−331491
号)及びメチオニン(特願平5−335764号)等の
セルロース生成促進因子を適宜培地中に添加することも
できる。例えば、酢酸菌を生産菌として用いる場合に
は、培養のpHは3ないし7に、好ましくは5付近に制
御する。培養温度は10〜40℃、好ましくは25〜3
5℃の範囲で行う。培養装置に供給する酸素濃度は1〜
100%、望ましくは21〜80%であれば良い。これ
ら培地中の各成分の組成割合及び培地に対する菌体の接
種等は培養方法に応じて当業者が適宜選択し得るもので
ある。バクテリアセルロースは、従来より、微生物を培
養する培養形式として公知の形式、即ち、静置、振盪も
しくは通気攪拌培養等、また、培養操作法として公知
の、いわゆる回分発酵法、流加回分発酵法、反復回分発
酵法及び連続発酵法等によって製造することができる。
尚、攪拌手段としては、例えばインペラー(攪拌羽
根)、エアーリフト発酵槽、発酵ブロスのポンプ駆動循
環、及びこれら手段の組合せ等が使用されている。
【0010】尚、攪拌培養とは、培養液を攪拌しながら
行なう培養法であり、当該攪拌培養中に受ける攪拌作用
によって、バクテリアセルロースの構造が、例えば、結
晶化指数が低下して非晶部が増すように変化する。攪拌
手段としては、例えばインペラー、エアーリフト発酵
槽、発酵ブロスのポンプ駆動循環、及びこれら手段の組
合せ等を使用することができる。培養操作法としては、
いわゆる回分発酵法、流加回分発酵法、反復回分発酵法
及び連続発酵法等がある。更に、本出願人名義の特願平
6−192287号に記載された培養装置と分離装置の
間で菌体を含む培養液を循環させるセルロース性物質の
製造方法であって、該分離装置に於いて、生産物である
セルロース性物質を菌体及び培養液から分離することを
特徴とする前記方法や、同じく、本出願人名義の特願平
6−192288号に記載されたセルロース生産菌を培
養してセルロース性物質を製造する方法であって、培養
期間中、培養系からの培養液の引き抜き及び該引き抜き
量とほぼ等容量の新たな培養液の供給を連続的に行なう
ことによって、培養中の培養液に於けるセルロース性物
質の濃度を低く維持することを特徴とする前記製造方法
がある。
【0011】前記攪拌培養を行なうための槽としては、
例えば、ジャーファーメンター及びタンク等の攪拌槽、
並びにバッフル付きフラスコ、坂口フラスコ及びエアー
リフト型の攪拌槽が使用可能であるがこの限りではな
い。本発明でいう攪拌培養においては、攪拌と同時に、
必要に応じて、通気を行なっても良い。ここでいう通気
とは、例えば空気等の酸素を含有するガス、並びに例え
ばアルゴン及び窒素等の酸素を含有しないガスのいずれ
を通気しても良く、これらガスは培養系の条件に合わせ
て当業者により適宜、選択されよう。例えば、嫌気性の
微生物の場合は、不活性ガスを通気をすれば、その気泡
によって培養液を攪拌することができる。好気性の微生
物の場合には、酸素を含有するガスを通気することで微
生物の成育に必要な酸素を供給すると同時に、培養液を
攪拌することができる。
【0012】攪拌培養により得たバクテリアセルロース
を遠心分離法又は濾過法等により培養液から分離する。
バクテリアセルロースは菌体と一緒に回収してもよく、
さらに本物質中に含まれる菌体を含むセルロース性物質
以外の不純物を取り除く処理を施すことが出来る。不純
物を取り除くためには、水洗、加圧脱水、希酸洗浄、ア
ルカリ洗浄、次亜塩素酸ソーダ及び過酸化水素などの漂
白剤による処理、リゾチームなどの菌体溶解酵素による
処理、ラウリル硫酸ソーダ、デオキシコール酸などの界
面活性剤による処理、常温から200℃の範囲の加熱洗
浄などを単独及び併用して行い、セルロース性物質から
不純物をほぼ完全に除去することができる。このように
して得られた本発明でいうセルロース性物質とは、セル
ロース及び、セルロースを主鎖としたヘテロ多糖を含む
もの及びβ−1,3、β−1,2等のグルカンを含むも
のである。ヘテロ多糖の場合のセルロース以外の構成成
分はマンノース、フラクトース、ガラクトース、キシロ
ース、アラビノース、ラムノース、グルクロン酸等の六
炭糖、五炭糖及び有機酸等である。なおこれ等の多糖が
単一物質である場合もあるし2種以上の多糖が水素結合
等により混在してもよい。
【0013】以下、実施例により本発明をより詳細に説
明するが、実施例は本発明を限定するものではない。
【0014】
【実施例】
実施例1バクテリアセルロース離解物の製造 (1) シード菌液の調製(菌体の増殖) セルロース生産菌をフラスコ培養法によって菌体を増殖
させた。初発pH5.0で以下に示す組成のCSL−F
ru培地100mlを張り込んだ750ml容Rouxフラ
スコに、BPR2001株(FERM BP−454
5)の凍結保存菌液1mlを植菌し、定温培養器内で28
℃で3日間静置培養を行なった。このシード培養後、前
記Rouxフラスコをよく振盪した後、無菌条件下で内
容物をガーゼ濾過し、シード菌液を得た。
【0015】(2) 攪拌培養によるバクテリアセルロ
ースの製造 上記シード菌液60mlを滅菌済みの後述する攪拌培養用
の培地540mlを張り込んだ小型ジャーファーメンター
(全容量1000ml)に無菌的に植菌し、30℃で72
時間、pHを1N NaOH又は1N H2 SO4
5.0にコントロールしながら、また、攪拌回転数を初
発400rpm で、溶存酸素量(DO)が3.0〜21.
0%内に入るように回転数を自動制御しながらジャーフ
ァーメンターで攪拌培養を行なった。攪拌培養には、以
下の組成のCSL−Fru培地(初発pH5.0)を用
いた。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】塩類混合液 クエン酸鉄アンモニウム 1.5g/l 塩化カルシウム 1.5g/l モリブデン酸アンモニウム 0.1g/l 硫酸亜鉛7水塩 0.2g/l 硫酸マンガン4水塩 0.1g/l 硫酸銅5水塩 2mg/l
【0019】培養終了後、ジャーファーメンター内の固
形物を集積し、水洗して培地成分を除去した後、1%N
aOH水溶液中で110℃、20分間処理して菌体を除
去した。さらに、洗浄液が中性付近になるまで生成セル
ロースを水洗してバクテリアセルロースを得た。
【0020】(3) バクテリアセルロースの離解及び
篩い分け 洗浄後のBCを標準型パルプ離解機を用いて離解し、T
APPI標準法T261に準拠して篩い分けした。ま
ず、目開き100μm(150メッシュ)のスクリーン
で篩い分けした。次いで、スクリーンを通過した試料を
更に目開き25μm(508メッシュ)のスクリーンで
篩い分けし、この時のスクリーン通過分を実施例の試
料、スクリーン上の残存分を比較例の試料とした。な
お、篩い分け操作は希釈を伴うため、操作後の試料は遠
心沈降による濃縮と再希釈によって適宜濃度を調整し
た。
【0021】評価法: 引っ張り強度:上述の方法で調整して得られたバクテ
リアセルロース離解物とJIS−P−8209に準拠し
て離解したLBKPを重量比で10:90に混合したパ
ルプ100部に対し、軽質炭酸カルシウム100部、陽
性澱粉1部を添加し、標準型手漉きシートマシンで坪量
100g/m2の紙を抄造した。JIS−P−8111に
従って前処置をした後に、JIS−P−8113に従っ
て引っ張り強度を測定した。 填料歩留まり:上述の方法で調整して得られたバクテ
リアセルロース離解物とJIS−P−8209に準拠し
て離解したLBKPを重量比で5:95に混合したパル
プ100部に対し、軽質炭酸カルシウム100部、陽性
澱粉1部を添加し、この紙料を用いて、TAPPI標準
法T261に準拠して、スクリーン通過分より填料歩留
まりを求めた。尚、填料分の定量はTAPPI標準法T
269に準拠し、400℃、8時間で灰化して行った。
【0022】濾水度: 上述の方法で調整して得られたバクテリアセルロース離
解物とJIS−P−8209に準拠して離解したLBK
Pを重量比で5:95に混合し、JIS−P−8121
に準拠して、カナダ式標準型濾水度(CSF)を測定し
た。 粘度: 上述の方法で調整して得られたバクテリアセルロース離
解物の粘度測定は、次のようにして行なった。すなわ
ち、Rheometrics社製動的液体粘弾性測定装
置「FLUIDS SPECTROMETER RFS
II」を使用し、直径5cmの平行回転円板の間に濃
度0.1%のバクテリアセルロース離解物を2mlはさ
み、温度30℃で角速度10rad/s、振幅0.04
rad(ひずみ10%)で振動させた際の粘度(複素粘
性率の絶対値)を測定した。
【0023】沈降度:上述の方法で調整して得られた
バクテリアセルロース離解物の沈降度は、次の方法で測
定した。0.1%(バクテリアセルロース乾燥重量/容
量)のバクテリアセルロース−水懸濁液を調製し、該懸
濁液10〜15mlを遠心分離可能な試験管(内径14mm
×長さ120mm、容量15ml)中に計り取りとった。そ
の試験管を3000rpm (約1700×G)で15分間
遠心しバクテリアセルロースを沈降させた。懸濁液の体
積(V)に対する遠心分離終了後の沈降したバクテリア
セルロースの占める体積(v)の比、すなわちv/Vを
求め、沈降度とする。
【0024】
【表4】
【0025】
【発明の効果】以上の記載から、本発明のバクテリアセ
ルロース離解物は、紙力増強、填料歩留まり、濾
水度調整、増粘、分散・懸濁安定の効果等に大変優
れたものであることが判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 扇谷 浩 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1 号 株式会社バイオポリマー・リサーチ 内 (72)発明者 森永 康 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1 号 株式会社バイオポリマー・リサーチ 内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08B 37/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒度が25μm以下のバクテリアセルロ
    ースから実質的に成るバクテリアセルロース離解物。
  2. 【請求項2】 バクテリアセルロースを離解処理し、該
    離解物を目開き25μmのスクリーンで篩い分けし、そ
    のスクリーン通過分を回収することより成る、請求項1
    記載のバクテリアセルロース離解物の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のバクテリアセルロース離
    解物を含む水性懸濁物。
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