JP2970960B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方式を用いた
画像形成装置に関するものであり、特に搬送ガイド部材
の裏側に隣接して電装部を配設した画像形成装置に関す
るものてある。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の画像形成装置に於いて、
電源部、コントローラ部等の電装ユニット、そして紙カ
セットは装置によって種々な配置例があり、例えば図４
に示す様な物が有った。

【０００３】図４はレーザビームプリンタを示す縦断面
図である。図においてレーザスキャナユニット２５に入
力されたビデオ信号は画像信号に変換されたレーザ光と
して出力され、反射ミラー２７にて反射してプロセスカ
ートリッジ２６内へ送られ、図示矢印方向に回転し一次
帯電器１１にて一様に帯電された感光ドラム２８上に書
き込まれ、潜像が形成され、現像器１２にて該潜像はト
ナーにて現像され、転写ローラ２９に至る。一方給紙カ
セット２０上の最上位の像支持材たる記録紙Ｐはピック
アップローラ２１と不図示の分離爪で最上位の一枚が分
離されて送り出され、姿勢制御とタイミングを合せる搬
送ローラ１３で感光ドラム２８とタイミングを合せて転
写部に送られ、転写ローラ２９により感光ドラム２８上
のトナー像が転写され、紙搬送ガイド３０を通じて定着
器３１へ送られて定着され、排紙ローラ対３５により機
外へ排出される。一方感光ドラム２８上に残った転写残
トナーはクリーニング器１４にて清掃される。上記にお
いて感光ドラム２８、一次帯電器１１、現像器１２、ク
リーニング器１４はケース内に納められ、プロセスカー
トリッジ２６を構成している。

【０００４】装置本体１にＡＣ電源を取り込むＡＣ電源
回路、ＡＣ電源をＤＣ電源に変換する低圧電源回路、Ｄ
Ｃ電源を高圧電源に変換する高圧電源回路、また、前記
装置本体の電気信号制御を行うＤＣコントローラ部、コ
ントローラ部等の電気回路部の内、少なくとも１つ以上
の電気回路部例えば電気回路基板３及び電源回路部を含
む電源ユニットを樹脂モールド製の電源ケース２内に納
めてある。記録紙Ｐを収容している給紙カセット２０は
装置本体１の給紙部の前方に前記装置本体１より飛び出
した格好で装置本体の本体フレーム（不図示）に挿入ガ
イドされ支持されている。

【０００５】この場合、電源ユニットより発せられるノ
イズ対策の電磁シールド部材として、塩ビシート又はペ
ットシートにアルミまたは銅箔等を蒸着した、即ち、導
電シート（シールドシート）４を、回路基板３と前記電
源ケース２の間に挟み込む様に配置していた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では以下の様な欠点を有していた。

【０００７】従来、図４の様にモールド樹脂製の電源ケ
ース２の内面には、電気回路基板３からのノイズ対策の
手段として、塩ビシート又は、ペットシートにアルミや
銅箔を接着、または、蒸着した導電シート４（シールド
シート）を、電気回路基板３側に塩ビやペット等の絶縁
面を、電源ケース２側に導電面を向けて取り付けた構成
であった。

【０００８】以上の様な構成をとっていたが為に、電装
部の組立が困難であり、コスト的にも決して安価な構成
ではなかった。

【０００９】又、記録紙Ｐを装置本体内の給紙カセット
２０へ挿入する際に、梱包を取り、記録紙を裁いたりす
る際に記録紙が帯電してしまい、そのまま除電せずに画
像を記録してしまうと、転写画像が飛び散りを起こす恐
れを有していた。

【００１０】そこで本発明は、この様な問題点を解決す
るものでその目的とするところは、電源カバーの構成を
変えることで前記電装部の組み立て性を向上し、低原価
に抑え、更にシールド部材の簡略化によるシールド効果
の向上を容易に成し、又、未転写像支持材の除電が可能
な画像形成装置を提供しようとするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の第１の発明は像
支持材を案内する搬送ガイド部材の裏面側に隣接して電
装部を配設した画像形成装置において、前記電装部は電
装部材が絶縁材のケースに収容され、絶縁材のケースの
外側が導電性カバーで覆われ、導電性カバーに像支持材
収容部を面して像支持材のカセットが配設され、導電性
カバーが前記絶縁材のケースを支持すると共に装置本体
のフレームに固定されていることを特徴とする画像形成
装置である。

【００１２】本発明の第２の発明は導電性カバーの一部
は像支持材の搬送ガイド部の一部となっていることを特
徴とする第１の発明に記載の画像形成装置である。

【００１３】本発明の第３の発明は電装部は接地端子を
備えたＡＣインレットを有し、導電性カバーは該接地端
子と接続されていることを特徴とする第１の発明又は第
２の発明に記載の画像形成装置である。

【００１４】本発明の第４の発明は搬送ガイド部材が導
電性を有し、導電性ケースと搬送ガイド部材が電気的に
接続されていることを特徴とする第３の発明に記載の画
像形成装置である。

【００１５】

【実施例】以下に本発明の実施例を図を用いて詳細に説
明する。従来例に関し説明した部分と同一機能を備える
部分には同符号を付し説明を省略する場合がある。

【００１６】図１は小型レーザビームプリンタの主断面
概略を示したものである。図において搬送ガイド板３０
の裏面側に隣接して電装部９を配設し、搬送ガイド板３
０に対向して電装部９を間にして像支持材の記録紙Ｐを
収容した給紙カセット２０を配設してある。

【００１７】給紙カセット２０に積載された記録紙Ｐは
ピックアップローラ２１の回転により給紙され分離爪１
５により１枚ずつ分離搬送され、搬送ローラ１３によっ
て記録紙Ｐを基準面に合わせながら斜行を取り除き、不
図示のレジストセンサーを作動させ、入口搬送ガイド１
７の給紙径路１６をとおり転写ローラ２９部へ搬送され
る。前記レジストセンサーの信号動作と同時にレーザー
スキャナユニット２５から照射され、反射ミラー２７を
経てプロセスカートリッジ２６の感光ドラム２８に照射
される画像情報と同期どりされる。

【００１８】感光ドラム２８に照射されたレーザ光は従
来例でのべた公知の電子写真プロセスにより、トナーに
よって現像され転写ローラ２９によりトナー像は記録紙
Ｐに転写される。トナー像を転写された記録紙Ｐは感光
ドラム２８から分離され搬送ガイド板３０を通って定着
器３１に搬送される。定着器３１によって記録紙上のト
ナー像は定着され用紙はＵターン径路形状の搬送ガイド
１８で案内されて進み、排紙ローラ対３５によって、本
体上部の排紙トレイ３７上に画像面を下（フェイダウン
と称す）にして排出積載されるものである。

【００１９】次に本発明の根幹をなすところの本体に於
ける電装部９、及び給紙カセット２０周りの構成配置関
係について図２，３を用いて詳述する。

【００２０】図２は紙搬送部（紙搬送ガイド板３０）、
電装部（電源の電装部材、導電性カバー７、絶縁ケース
８）９、給紙カセット２０部の詳細断面図であり、図３
は図２の一部詳細図である。

【００２１】さて、図２に示した電装部９は、ＡＣ電源
を装置本体内に取り入れる為のＡＣ電源回路、ＡＣ電源
からＤＣ電源に変換する低圧電源回路、低圧電源から高
圧に変換し電子写真プロセスにより画像形成する為の高
圧電源回路、前記装置本体の制御を行う制御回路等の
内、少なくとも１つの電装部材を１つの薄肉モールド樹
脂例えばＡＢＳ樹脂、ポリカボネート樹脂等の絶縁ケー
ス８に納め、ユニット化し、前記装置本体１の紙搬送ガ
イド板３０の下面に対向する近傍（底部）に配置されて
いる。尚、絶縁ケース８の構成は他材料に塩化ビニル、
ポリエチレンテレフタレートを貼りつけたものでもよ
い。そしてこの絶縁ケース８は、表面導電性の優れた剛
性を有する材料例えば、アルミニウムコート鋼板、亜鉛
コート鋼板等の導電性カバー７により、絶縁ケース８を
覆い、絶縁ケース８を導電性カバー７にて支持してあ
る。導電性カバー７は装置本体のフレーム（不図示）に
固定されている。

【００２２】また、図２，３の様に前記導電性カバー７
のフランジ部７ａ及び紙搬送ガイド板３０のフランジ３
０ａでＡＣインレット５のＦＧ（フレームグランド）端
子と接続させた板金製のＡＣインレットカバー６のフラ
ンジ６ａを挟持固定することにより、前記紙搬送ガイド
板３０及び前記導電性カバー７は電位的にはＦＧと成
る。

【００２３】更に、紙搬送ガイド板３０と前記導電性カ
バー７は図２，３の様に周縁に設けたフランジ部３０
ａ，７ａが接触し固定されることにより、密閉された構
成と成る。給紙カセット２０は像支持材の記録紙Ｐ収容
部が導電性カバー７に面している。そして、導電性カバ
ー７の紙搬送ガイド板３０へ連続する給紙ガイド部７ｂ
は給紙カセット２０の給紙出口径路壁２０ａ及び搬送ガ
イド１７と間をおいて左方に対して凹な曲線の給紙径路
１６となっている。

【００２４】電装部９の下方に配置された給紙カセット
２０により記録紙Ｐがピックアップされた時に記録紙Ｐ
は前記導電性カバー７に接して搬送され、導電性カバー
７の電位はＦＧに落ちている事より、この接している所
で記録紙Ｐの除電を行うことが出来る。

【００２５】以上説明した様な構成を取ることで以下の
様な種々の利点が挙げられる。 剛性を有する前記導
電性カバー７にて、電装部９を装置本体１のフレーム
（不図示）に固定する事により、導電性カバー７が装置
本体１のフレームの補強材となり、本体フレームの強度
が大きくなった。 給紙カセット２０より記録紙Ｐを
転写部へ搬送する際に、ＦＧの電位へ落ちた導電性カバ
ー７へ触れながら記録紙Ｐが搬送される事により前記記
録紙Ｐの除電が容易に行われる。よって、転写画像の品
質向上が容易に可能と成った。 表面導電性の良い材
料で作られた部材にて箱状の空間に電装部材が収容され
たので電装部材の外側がＦＧの閉ループを形成すること
により、電装部内の電気回路より発生するノイズを防ぐ
ことが容易にできるようになった。 電装部周りの構
成を、（絶縁シート＋導電シート＋絶縁樹脂）から、
（薄肉絶縁樹脂＋導電材）と言うように構成を簡略化で
き、更に、従来電源ケース２の内面に組み込んでいたシ
ールド部材を外面に組み込む構成とした事より組み立て
性の向上にもなった。

【００２６】

【発明の効果】以上説明してきた様な構成としたため、
以下に示すような効果が得られた。 １）導電性カバーを装置本体のフレームに固定したた
め、本体フレームの強度向上が容易に成され、印字品質
の向上にも貢献できた。 ２）導電性カバーが像支持材を収容したカセットの像支
持材収容部に面し、或は、その一部は像支持材の搬送ガ
イド部の一部となっているから、給紙カセット内の像支
持材を搬送する際に導電性カバーにて除電効果が得ら
れ、転写画像の飛び散り防止となり、画像品質の向上に
つながった。 ３）電装部材を導電性カバー及び搬送ガイド部材にて覆
ったので電装部内より発生するノイズのシールド効果を
容易に得ることが出来た。 ４）絶縁ケースに電装部材を収容し、又組付け可能とす
ることが容易のため、絶縁ケースと共に電装部材をユニ
ット化が出来るため、電装部の組み立て性も向上した。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の縦断面図である。

【図２】実施例の一部詳細縦断面図である。

【図３】図２の一部分解斜視図である。

【図４】従来例の縦断面図である。

【符号の説明】

１ 画像形成装置本体 ３ 電装回路基板 ５ ＡＣインレット ７ 導電性カバー ８ 絶縁ケース ２０ 給紙カセット ３０ 紙搬送カイド板

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G03G 15/00 550 G03G 15/00 516 G03G 21/16 - 21/18 B41J 29/00 H05K 9/00

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 像支持材を案内する搬送ガイド部材の裏
   面側に隣接して電装部を配設した画像形成装置におい
   て、前記電装部は電装部材が絶縁材のケースに収容さ
   れ、絶縁材のケースの外側が導電性カバーで覆われ、導
   電性カバーに像支持材収容部を面して像支持材のカセッ
   トが配設され、導電性カバーが前記絶縁材のケースを支
   持すると共に装置本体のフレームに固定されていること
   を特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 導電性カバーの一部は像支持材の搬送ガ
   イド部の一部となっていることを特徴とする請求項１に
   記載の画像形成装置。
3. 【請求項３】 電装部は接地端子を備えたＡＣインレッ
   トを有し、導電性カバーは該接地端子と接続されている
   ことを特徴とする請求項１又は２に記載の画像形成装
   置。
4. 【請求項４】 搬送ガイド部材が導電性を有し、導電性
   ケースと搬送ガイド部材が電気的に接続されていること
   を特徴とする請求項３に記載の画像形成装置。