JP2970827B2 - A/dコンバータ - Google Patents

A/dコンバータ

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JP2970827B2 JP16868493A JP16868493A JP2970827B2 JP 2970827 B2 JP2970827 B2 JP 2970827B2 JP 16868493 A JP16868493 A JP 16868493A JP 16868493 A JP16868493 A JP 16868493A JP 2970827 B2 JP2970827 B2 JP 2970827B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、A/Dコンバータに
関し、詳しくは、いわゆる2ステップ・フラッシュ型A
/Dコンバータの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図3に並列型A/Dコンバータの例を示
す。これは、2ステップ・フラッシュ型A/Dコンバー
タ以前の基本的なものである。具体的には、ラダー抵抗
R0〜R15によって複数の基準電圧信号D1〜D15
を発生し、サンプル・ホールド回路16がアナログ信号
Aをタイミング信号T0に従ってサンプリングしこれを
アナログ信号A’とし、コンパレータ1〜15が並列し
て基準電圧信号D1〜D15とアナログ信号A’との比
較動作を一度に行う。そして、ラッチ18がコンパレー
タ1〜15からの15ビットの二値化データC1〜15
をタイミング信号T1に従ってラッチし、これをエンコ
ーダ19が4ビットの2進数に符号化して出力する。こ
れにより、アナログ信号Aの値がデジタル値Eに変換さ
れる。
【0003】図4に、上記のA/Dコンバータの波形例
を示す。アナログ信号A’の値が基準電圧信号D12に
極めて近い値のときの例である。この場合、アナログ信
号A’の値から比較的離れた値の基準電圧信号D10,
D11,D13,D14等とアナログ信号A’とを比較
して二値化を行うコンパレータ10,11,13,14
等は、出力である二値化データC10,C11,C1
3,C14等が素早く安定する。これに対し、アナログ
信号A’の値に近い基準電圧信号D12とアナログ信号
A’とを比較して二値化を行うコンパレータ12は、出
力である二値化データC12がなかなか安定しない。こ
のため、タイミング信号T0からタイミング信号T1ま
での時間として、通常、100ns程度を要する。
【0004】図5に、従来の2ステップ・フラッシュ型
A/Dコンバータの回路例を示す。これは、タイミング
信号T0からタイミング信号T1までの第1のステップ
とタイミング信号T1からタイミング信号T2までの第
2のステップとの2ステップに分けて比較動作を行う。
第1のステップでは、第1の変換回路がデジタル値Eの
上位2ビット分のための二値化データについて比較・変
換を行い、第2のステップでは、第2の変換回路がデジ
タル値Eの下位2ビット分のための二値化データについ
て比較・変換を行う。そして、これらの二値化データを
2進数のデジタル値Eに変換して出力する。
【0005】詳述すると、第1の変換回路は、コンパレ
ータ4,8,12を主体とする回路である。コンパレー
タ4,8,12が、複数の基準電圧信号D1〜D15の
うちデジタル値Eの上位2ビット部分に対応している第
1の組の3つの基準電圧信号D4,D8,D12と、タ
イミング信号T0に従ってサンプリングされたアナログ
信号A’とを受けて、並列して比較を行い、比較結果に
従って二値化データC4,C8,C12を出力する。タ
イミング信号T1に従ってラッチ21が、これらの二値
化データをラッチして保持する。これにより、第1のス
テップで、デジタル値の上位2ビット部分のために必要
な3ビットの二値化データについての二値化が行われ
る。
【0006】選択回路は、選択信号発生回路22と、ラ
ダー抵抗R0〜R15の各接続点に対応して設けられた
スイッチ群とからなる。選択信号発生回路22が第1の
変換回路からの二値化データに対応して選択信号を発生
し、この選択信号に従って各スイッチ群が開閉する。そ
して、4組の基準電圧信号(D1,D2,D3),(D
5,D6,D7),(D9,D10,D11),(D1
3,D14,D15)のうちの1組が選択される。選択
されるのは、二値化データC4,C8,C12のうち最
上位の“1”を出力しているコンパレータに入力されて
いる基準電圧信号の直上の値の1組である。これが基準
電圧信号D1’,D2’,D3’とされる。これによ
り、複数の基準信号D1〜D15のうちからデジタル値
Eの下位2ビット部分に対応する第2の組の基準電圧信
号D1’,D2’,D3’がコンパレータ1,2,3に
送出される。
【0007】第2の変換回路は、コンパレータ1,2,
3を主体とする回路である。コンパレータ1,2,3
が、基準電圧信号D1’,D2’,D3’とアナログ信
号A’とを受けて、並列して比較を行い、比較結果に従
って二値化データC1,C2,C3を出力する。タイミ
ング信号T2に従ってラッチ23が、これらの二値化デ
ータをラッチして保持する。これにより、第2のステッ
プで、デジタル値の残りの下位2ビット部分のために必
要な3ビットの二値化データについての二値化が行われ
る。
【0008】エンコーダ24は、ラッチ21からの3ビ
ットの二値化データを2進数に変換してデジタル値Eの
上位2ビットとし、さらにラッチ23からの3ビットの
二値化データを2進数に変換してデジタル値Eの下位2
ビットとする。そして、これらを合わせた4ビットのデ
ジタル値Eを出力する。このように、4ビットのA/D
変換を行う場合は基本的な並列比較型では15個必要で
あったコンパレータが、2ステップに分けて比較動作を
行うことにより、2ステップ・フラッシュ型A/Dコン
バータでは6個で済む。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の2ス
テップ・フラッシュ型A/Dコンバータは、完全な並列
型A/Dコンバータに較べ、多数のトランジスタを含ん
で回路規模の大きいコンパレータの数が少なくて済み、
その分安価であるという利点がある。しかし、並列型A
/Dコンバータが1ステップで比較動作を終了するのに
対し、2ステップ・フラッシュ型A/Dコンバータは、
2ステップに分けて比較動作を行ことから、変換時間が
約2倍で長くかかるという欠点をも有する。かかる性能
の限界から適用可能な範囲が限定され、不都合である。
この発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決
するものであって、従来の2ステップ・フラッシュ型A
/Dコンバータに較べて回路規模がほぼ同程度で変換時
間が短いA/Dコンバータを実現することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
のこの発明のA/Dコンバータの構成は、第1,第2の
ステップの順で比較動作を行ってアナログ信号の値をデ
ジタル値に変換するA/Dコンバータにおいて、前記第
1のステップで前記デジタル値の上位ビット部分のため
の二値化を比較器により行う第1の変換回路と、前記第
2のステップで前記デジタル値の残りの下位ビット部分
のための二値化を比較器により行う第2の変換回路と、
前記上位ビット部分の二値化を行うための各比較基準値
をそれぞれスイッチ回路を経て受け前記第2のステップ
で前記上位ビットのための二値化データのうち前記第1
の変換回路の出力に応じて前記アナログ信号の値が超え
た比較基準値のうち前記アナログ信号の値に最も近い前
記比較基準値につながる前記スイッチ回路を介して受け
てこの最も近い比較基準値により前記アナログ信号の
値化を比較器により行う第3の変換回路と、前記上位ビ
ット部分のための二値化データと前記下位ビット部分の
ための二値化データとからなるデータを前記第3の変換
回路からの出力値に応じて修正しこれを符号化して前記
デジタル値を発生する符号化回路と、を備え、前記第1
のステップの時間が前記第1の変換回路の安定に要する
時間よりも短い時間であり、前記第2のステップの時間
が前記第1のステップの時間よりも長いものである。
【0011】より具体的な構成は、複数の基準電圧信号
とアナログ信号との比較動作を第1,第2のステップの
順に2回行って前記アナログ信号の値をデジタル値に変
換するA/Dコンバータにおいて、前記複数の基準電圧
信号のうち前記デジタル値の上位ビット部分に対応して
いる第1の組の基準電圧信号と前記アナログ信号との並
列比較を前記第1のステップで行って前記デジタル値の
上位ビット部分のために必要な二値化データについての
二値化を比較器により行う第1の変換回路と、前記複数
の基準電圧信号のうちから前記デジタル値の残りの下位
ビット部分に対応する第2の組の基準電圧信号を前記第
1の変換回路の出力値に応じて選択しさらに前記第1の
組の基準電圧信号のうちから前記アナログ信号の値が超
えたもののうち前記アナログ信号の値に最も近い前記基
準電圧信号を選択する選択回路と、前記選択回路からの
前記第2の組の基準電圧信号と前記アナログ信号との並
列比較を前記第2のステップで行って前記残りの下位ビ
ット部分のために必要な二値化データについての二値化
比較器により行う第2の変換回路と、前記選択回路
より選択された前記の最も近い基準電圧信号と前記アナ
ログ信号との比較を前記第2のステップで行って前記ア
ナログ信号の二値化を比較器により行う第3の変換回路
と、前記第1の変換回路からの前記上位ビット部分に対
応する二値化データのうちで対応する1ビットを前記第
3の変換回路からの二値化データで置換し前記第2の変
換回路からの前記下位ビット部分に対応する二値化デー
タを前記第3の変換回路からの出力値に応じてそのまま
とし又は抑制しこれらの二値化データからなるデータを
符号化して前記デジタル値を発生する符号化回路と、を
えている。そして、前記の第1のステップは、前記第
1の変換回路での二値化において全ビットについて安定
するために要する時間よりも短い時間であってかつ前記
第1の変換回路での二値化において最も遅い1ビットを
除いて残り全ビットについて安定するために要する時間
よりは長い時間であり、また、前記の第2のステップ
は、前記第2の変換回路での二値化において全ビットに
ついて安定するために要する時間よりも長い時間であ
る。
【0012】
【作用】このような構成のこの発明のA/Dコンバータ
にあっては、従来の2ステップ・フラッシュ型A/Dコ
ンバータに加えて、第2のステップでは1つだけ余分に
二値化データを求める。この1つだけ余分なアナログ信
号の二値化は、2ステップのうち最初のステップの期間
を短くすることで不確定になる判定として、アナログ信
号の値が超えた比較基準値のうち最も近い比較基準値と
比較動作をする上位ビットの比較器の判定についてのも
のであり、それを第2ステップの十分に安定した確定状
態で二値化値を得るためのものである。この二値化値を
使用することにより最初のステップの期間を短しても問
題がなくなり、第1のステップの時間を第1の変換回路
の安定に要する時間よりも短い時間にすることが可能に
なる。このために、1つの二値化を行う第3の変換回路
が加わり、さらに符号化回路がその二値化データに関す
る分だけ大きくなっている。もっとも、この程度の回路
規模の増大は、多数の二値化データについて二値化を行
うA/Dコンバータ全体の回路規模に較べれば、僅かな
ものである。そこで、回路規模については、従来の2ス
テップ・フラッシュ型A/Dコンバータとほぼ同程度で
あると言える。
【0013】また、変換動作は、従来通り2ステップに
分けて行われるが、両ステップの時間が等しい従来とは
異なり、第1のステップの時間が第2のステップの時間
よりも短い。これにより、全体の変換時間が短くなる。
なお、第1のステップの時間が短縮されたことにより第
1のステップで不安定な二値化データが発生する可能性
があるが、これは、第2のステップで余分に求められた
二値化データによって排除されるので、不都合はない。
したがって、この発明のA/Dコンバータは、従来の2
ステップ・フラッシュ型A/Dコンバータに較べて、回
路規模がほぼ同程度でありながら、変換時間が短くて済
む。
【0014】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して詳細に説明する。図1に、4ビットのA/Dコン
バータの例を示す。これは、図5における従来の2ステ
ップ・フラッシュ型A/Dコンバータに対し、コンパレ
ータ100と、これに入力される基準電圧信号を切り替
えるスイッチ101,102,103とが加わったもの
である。さらに、これに伴って、ラッチ230が4ビッ
トに拡張され、エンコーダ240も拡張されている。な
お、従来と同様の構成部分は従来例と同一の符号を以て
示し、従来との相違点を中心に説明する。
【0015】第1の変換回路は、コンパレータ4,8,
12を主体とし、第1のステップでデジタル値の上位2
ビット部分のために必要な3ビットの二値化データC
4,C8,C12についての二値化を行う。第2の変換
回路は、コンパレータ1,2,3を主体とし、第2のス
テップでデジタル値の残りの下位2ビット部分のために
必要な3ビットの二値化データC1,C2,C3につい
ての二値化を行う。これらは、従来と同様である。
【0016】選択回路は、選択信号発生回路22と、ラ
ダー抵抗R0〜R15の接続点に対応して設けられたス
イッチ群とからなり、基準信号D1〜D15のうちから
デジタル値Eの下位2ビット部分に対応する第2の組の
基準電圧信号D1’,D2’,D3’をコンパレータ
1,2,3に送出する。この点は従来通りである。ただ
し、抵抗R3,R4の接続点、抵抗R7,R8の接続
点、抵抗R11,R12の接続点のそれぞれに対し、ス
イッチ101,102,103が設けれ、第1の組の基
準電圧信号(D4,D8,D12)のうちから第2の組
の基準電圧信号(D1’,D2’,D3’)のいずれの
値をも超えるものであって最小のものである単一の基準
電圧信号Dpを選択してコンパレータ100に送出する
ように拡張されている。なお、スイッチ101,10
2,103は数個のトランジスタで構成し得るので、こ
れらの追加による回路規模の増加は僅かである。
【0017】第3の変換回路は、コンパレータ100を
主体とする回路である。コンパレータ100が、選択さ
れた基準電圧信号Dpとアナログ信号A’とを受けて、
これらの値の比較を行い、比較結果に従って1つの二値
化データCpを出力する。タイミング信号T2に従って
ラッチ230がこの二値化データCpを二値化データC
1,C2,C3と共にラッチして保持する。これによ
り、第2のステップで上位2ビットのための二値化デー
タC4,C8,C12のうち選択された1つに対応した
二値化が行われる。なお、このために、コンパレータが
1つ余分に必要となり、4ビットのA/D変換を行う場
合は基本的な並列比較型では15個必要であったコンパ
レータを6個にではなくて7個にまでしか減らせない
が、従来の2ステップ・フラッシュ型との差は僅かであ
る。
【0018】エンコーダ240は、符号化回路として機
能する。ラッチ21からの3ビットの二値化データを2
進数に変換してデジタル値Eの上位2ビットとし、さら
にラッチ230からの3ビットの二値化データを2進数
に変換してデジタル値Eの下位2ビットとする基本機能
の部分は、従来と同様である。ただし、二値化データC
4,C8,C12のうちで二値化データCpに対応する
1ビットを二値化データCpで置換し、さらに、二値化
データCpとこれで置換された二値化データとが同じ値
のときには二値化データC1,C2,C3そのままの値
を2進数に符号化し、二値化データCpとこれで置換さ
れた二値化データとが異なる値のときには二値化データ
C1,C2,C3を抑制して“000”とした値を2進
数に符号化するように拡張もされている。
【0019】ここで、二値化データCpとこれで置換さ
れた二値化データとが異なる値となるのは、従来例にお
いて並列型A/Dコンバータに関連して説明したよう
に、アナログ信号A’とこの値に極めて近い値の基準電
圧信号とを比較するコンパレータについてだけである。
したがって、このコンパレータの出力値の置換等を行う
上述の拡張により、例え第1のステップで不安定な二値
化データが発生しても、それに起因する不都合は第2の
ステップで二値化データCpによって排除される。な
お、この拡張は、数個程度のゲート回路の追加で済むの
で、回路規模の増加は僅かである。
【0020】タイミング信号発生回路200は、タイミ
ング信号T2のパルスをタイミング信号T1のパルスか
ら100ns後に発生する点では従来と同様であるが、
タイミング信号T1のパルスをタイミング信号T0のパ
ルスから50ns後に発生する点で、従来と異なる。こ
れにより、タイミング信号T0からタイミング信号T2
までの時間すなわちA/Dコンバータの変換時間は、従
来の200nsから150nsに短縮される。
【0021】このような構成のA/Dコンバータの動作
を説明する。先ず、アナログ信号A’の値が基準電圧信
号D4,D8,D12のいずれにも近接していない場合
について説明する。この場合は、基本的に従来とほぼ同
様の変換動作である。すなわち、タイミング信号T0
で、サンプル・ホールド回路16がアナログ信号Aをサ
ンプリングしてアナログ信号A’とし、コンパレータ
4,8,12が並列して二値化データC4,C8,C1
2について比較・変換を行う。アナログ信号A’の値が
基準電圧信号D4,D8,D12のいずれにも近接して
いないことから、50ns以内に正確な二値化データC
4,C8,C12が得られる。
【0022】さらに、タイミング信号T1で、ラッチ2
1が二値化データC4,C8,C12をラッチして第1
のステップが終了するとともに、第2のステップが開始
して、コンパレータ1,2,3,100が並列して二値
化データC1,C2,C3,Cpについて比較・変換を
行う。二値化データC1,C2,C3,Cpは、いずれ
も100ns以内に安定する。そして、タイミング信号
T2で、ラッチ230が二値化データC1,C2,C
3,Cpをラッチし、二値化データC1,C2,C3,
C4,C8,C12をエンコーダ240が4ビットの2
進数に符号化して、第2のステップが終了する。これに
より、アナログ信号Aの値が、デジタル値Eに正確に変
換される。
【0023】次に、アナログ信号A’の値が第1の組の
基準電圧信号D4,D8,D12のいずれかに近接して
いる場合について説明する。具体例としてアナログ信号
A’が基準電圧信号D8よりほんの僅かに高い値である
とする。この場合は、二値化データC8と二値化データ
Cpとが異なる値を採ることもあり、これに関連して一
部従来と異なる動作もする。タイミング信号T0で、サ
ンプル・ホールド回路16がアナログ信号Aをサンプリ
ングしてアナログ信号A’とする。
【0024】そして、コンパレータ4,8,12が並列
して二値化データC4,C8,C12について比較・変
換を行う。アナログ信号A’の値が基準電圧信号D8に
近いことから、二値化データC4,C12については5
0ns以内に正確な値が得られるが、二値化データC8
については100ns近く必要であり50ns以内には
正確な値が得難い(図2における波形図(d),
(e),(f)参照)。そこで、二値化データC4,C
8,C12は、本来の“110”に対し“100”とな
ることがある。
【0025】タイミング信号T1で、この二値化データ
C4,C8,C12をラッチ21がラッチして選択信号
発生回路22とエンコーダ240に出力する。選択信号
発生回路22は、二値化データC4が“1”で二値化デ
ータC8が“0”であることに対応して、基準電圧信号
D4と基準電圧信号D8との間にある基準電圧信号D5
〜D7を選択する選択信号を発生する。そして、この選
択信号に応じたスイッチの開閉によって、抵抗R5,抵
抗R6,抵抗R7の出力端子(各抵抗の図面右側の各端
子)に得られる基準電圧信号D5,D6,D7(図示せ
ず)が、デジタル値Eの下位2ビット部分に対応する第
2の組の基準電圧信号D1’,D2’,D3’として出
力される。
【0026】さらに、同じ選択信号によってスイッチ
02が導通する。このスイッチ102は、ステップ1の
上位ビットに対応する比較においてアナログ信号の値が
超えた基準電圧信号(比較基準値)のうち最も近いもの
となった基準電圧信号を選択するものであり、今の例で
は、コンパレータ8の基準電圧信号D8であり、この出
力は、抵抗R7の図面左側の端子に当たる。すなわち、
ステップ1の上位ビットに対応する比較においてアナロ
グ信号の値が超えた比較基準値のうち最も近い比較基準
値としての基準電圧信号は、第1の組の基準電圧信号D
4,D8,D12のうちから第2の組の基準電圧信号D
1’,D2’,D3’のいずれの値をも超えるものであ
って超えるもののうち最小のものである単一の基準電圧
信号Dpとして、基準電圧信号D8が選択される。そし
て、コンパレータ1,2,3,100が並列して二値化
データC1,C2,C3,Cpについて比較・変換を行
う。これにより、アナログ信号A’と基準電圧信号D8
との比較・変換が、コンパレータ100により再度行わ
れ、その結果値“1”が二値化データCpとして100
ns以内に得られる(図2における波形図(g)参
照)。
【0027】タイミング信号T2で、ラッチ230が二
値化データC1,C2,C3,Cpをラッチし、これを
エンコーダ240に送出する。エンコーダ240は、二
値化データCpと二値化データC8とが相違するので、
二値化データC8の値を二値化データCpの値で置換
し、二値化データC1,C2,C3の値を抑制して“0
00”とする。これにより、二値化データC1,C2,
C3,C4,C8,C12の最終的な値は“00011
0”となる。これを3ビットづつ分けてそれぞれ2ビッ
トの2進数に変換してから合わせて、4ビットの2進数
“0100”が得られる。
【0028】こうして得られたデジタル値Eは、正確な
値である。アナログ信号A’の値が基準電圧信号D4,
D12のいずれかに近接している場合も同様である。し
たがって、従来200nsを要していた変換時間が15
0nsで済み、変換速度の性能を向上させることができ
る。以上、4ビットA/Dコンバータを具体例として説
明してきたが、8ビットや12ビット等の他のビット数
の場合でも、同様の作用効果である。また、“0”と
“1”の論理値に対し正論理負論理のいずれを割り当て
るかも任意である。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、この
発明のA/Dコンバータにあっては、第1のステップで
上位ビット部分のための二値化を行う第1の変換回路
と、第2のステップで下位ビット部分のための二値化を
行う第2の変換回路と、第2のステップで上位ビットの
ための二値化データのうち選択された1つに対応した二
値化を行う第3の変換回路と、上位ビット部分のための
二値化データと下位ビット部分のための二値化データと
からなるデータを第3の変換回路からの出力値に応じて
修正しこれを符号化する符号化回路と、を備え、第1の
ステップの時間が、第1の変換回路の安定に要する時間
(これは、ほぼ第2のステップの時間に等しい。)より
も短い。これにより、従来の2ステップ・フラッシュ型
A/Dコンバータに較べて回路規模がほぼ同程度で変換
時間が短いA/Dコンバータを実現することができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の構成のA/Dコンバータの
一実施例について、回路のブロック図である。
【図2】図2は、その動作を説明するための波形図であ
る。
【図3】図3は、基本的な並列型A/Dコンバータのブ
ロック図である。
【図4】図4は、その動作を説明するための波形図であ
る。
【図5】図5は、従来の2ステップ・フラッシュ型A/
Dコンバータのブロック図である。
【符号の説明】
1〜15 コンパレータ 16 サンプル・ホールド回路 17 タイミング信号発生回路 18 ラッチ 19 エンコーダ 20 タイミング信号発生回路 21 ラッチ 22 選択信号発生回路 23 ラッチ 24 エンコーダ 100 コンパレータ 101〜103 スイッチ 200 タイミング信号発生回路 230 ラッチ 240 エンコーダ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1,第2のステップの順で比較動作を行
    ってアナログ信号の値をデジタル値に変換するA/Dコ
    ンバータにおいて、前記第1のステップで前記デジタル
    値の上位ビット部分のための二値化を比較器により行う
    第1の変換回路と、前記第2のステップで前記デジタル
    値の残りの下位ビット部分のための二値化を比較器によ
    行う第2の変換回路と、前記上位ビット部分の二値化
    を行うための各比較基準値をそれぞれスイッチ回路を経
    て受け前記第2のステップで前記上位ビットのための二
    値化データのうち前記第1の変換回路の出力に応じて
    記アナログ信号の値が超えた前記比較基準値のうち前記
    アナログ信号の値に最も近い前記比較基準値につながる
    前記スイッチ回路を介して受けてこの最も近い比較基準
    値により前記アナログ信号の二値化を比較器により行う
    第3の変換回路と、前記上位ビット部分のための二値化
    データと前記下位ビット部分のための二値化データとか
    らなるデータを前記第3の変換回路からの出力値に応じ
    て修正しこれを符号化して前記デジタル値を発生する符
    号化回路と、を備え、前記第1のステップの時間が前記
    第1の変換回路の安定に要する時間よりも短い時間であ
    り、前記第2のステップの時間が前記第1のステップの
    時間よりも長いことを特徴とするA/Dコンバータ。
  2. 【請求項2】複数の基準電圧信号とアナログ信号との比
    較動作を第1,第2のステップの順に2回行って前記ア
    ナログ信号の値をデジタル値に変換するA/Dコンバー
    タにおいて、 前記複数の基準電圧信号のうち前記デジタル値の上位ビ
    ット部分に対応している第1の組の基準電圧信号と前記
    アナログ信号との並列比較を前記第1のステップで行っ
    て前記デジタル値の上位ビット部分のために必要な二値
    化データについての二値化を比較器により行う第1の変
    換回路と、 前記複数の基準電圧信号のうちから前記デジタル値の残
    りの下位ビット部分に対応する第2の組の基準電圧信号
    を前記第1の変換回路の出力値に応じて選択しさらに前
    記第1の組の基準電圧信号のうちから前記アナログ信号
    の値が超えたも ののうち前記アナログ信号の値に最も近
    い前記基準電圧信号を選択する選択回路と、 前記選択回路からの前記第2の組の基準電圧信号と前記
    アナログ信号との並列比較を前記第2のステップで行っ
    て前記残りの下位ビット部分のために必要な二値化デー
    タについての二値化を比較器により行う第2の変換回路
    と、 前記選択回路により選択された前記の最も近い基準電圧
    信号と前記アナログ信号との比較を前記第2のステップ
    で行って前記アナログ信号の二値化を比較器により行う
    第3の変換回路と、 前記第1の変換回路からの前記上位ビット部分に対応す
    る二値化データのうちで対応する1ビットを前記第3の
    変換回路からの二値化データで置換し前記第2の変換回
    路からの前記下位ビット部分に対応する二値化データを
    前記第3の変換回路からの出力値に応じてそのままとし
    又は抑制しこれらの二値化データからなるデータを符号
    化して前記デジタル値を発生する符号化回路と、 を備え、前記第1のステップは、前記第1の変換回路で
    の二値化において全ビットについて安定するために要す
    る時間よりも短い時間であってかつ前記第1の変換回路
    での二値化において最も遅い1ビットを除いて残り全ビ
    ットについて安定するために要する時間よりは長い時間
    であり、前記第2のステップは、前記第2の変換回路で
    の二値化において全ビットについて安定するために要す
    る時間よりも長い時間であることを特徴とするA/Dコ
    ンバータ。
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