JP2968304B2 - Al合金製熱交換器の構造部材 - Google Patents

Al合金製熱交換器の構造部材

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、高強度および犠牲陽極効果を有するA
合金で構成されたA合金製熱交換器の構造部材に関す
るものである。
〔従来の技術〕
従来、一般に自動車のラジエータなどのA合金製熱
交換器のフィン材や管材の皮材などの構造部材が、例え
ば特開昭62−158850号公報に記載されるA合金はじ
め、その他多くのA合金で構成されていることは良く
知られるところである。
〔発明が解決しようとする課題〕
一方、近年、熱交換器の軽量化および小型化に対する
要求は厳しく、これに伴い、これの構造部材であるフィ
ン材や管材の薄肉化が強く望まれているが、上記したA
合金ほか、従来知られているA合金は強度が十分で
ないために、例えばフィン材を薄肉化した場合、A合
金製熱交換器の組立て時の真空ろう付けや実用時に変形
を起こし、管材に対する接合性が低下し、熱交換機能の
低いものとなるなど、これらの要求に十分に対応するこ
とができないのが現状である。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、発明者等は、上記のような観点から、A合
金製熱交換器の構造部材の薄肉化をはかるべく研究を行
った結果、A合金製熱交換器の構造部材を、重量%で
(以下%は重量%を示す)、 Mn:0.99〜1.5%、Si:0.311〜0.75%、 Fe:0.8〜1.5%、 を含有し、さらに、 Zn:0.1〜2%、Sn:0.11〜0.2%、 In:0.005〜0.1%、 のうちの1種または2種以上、 を含有し、残りがAと不可避不純物からなる組成を有
するA合金で構成すると、この構造部材は、素地中に
A−Mn−Si系化合物やA−Si−Fe系化合物、さらに
A−Mn−Fe系化合物およびA−Fe系化合物が微細均
一に分散した組織をもつようになり、これら化合物の存
在によって高強度が確保されるので薄肉化が可能となる
ばかりでなく、合成成分として含有するFeがA−Mn−
Si系化合物の形成を促進し、かつ自身も上記の通り化合
物を形成し、これらの成分が素地中に固溶するのを抑制
するように作用するので、電位の上昇が防止され、すぐ
れた犠牲陽極効果が確保され、Zn、Sn、およびIn成分に
はいずれも素地に固溶して、これを電気化学的に卑にす
る作用があるので、犠牲陽極効果が一段と向上するよう
になるという研究結果を得たのである。
この発明は、上記研究結果にもとづいてなされたもの
であって、 Mn:0.99〜1.5%、Si:0.311〜0.75%、 Fe:0.8〜1.5%、 を含有し、さらに、 Zn:0.1〜2%、Sn:0.11〜0.2%、 In:0.005〜0.1%、 のうちの1種または2種以上、 を含有し、残りがAと不可避不純物からなる組成を有
するA合金で構成してなるA合金製交換器の構造部
材に特徴を有するものである。
つぎに、この発明のA合金製熱交換器の構造部材を
構成するA合金の成分組成を上記の通りに限定した理
由を説明する。
(a) MnおよびSi 上記の通り、これらの成分には、素地に微細均一に分
散するA−Mn−Si系化合物を形成して強度を向上させ
る作用があり、この場合これらの成分の素地中への固溶
をできるだけ抑制、すなわち素地の電位上昇(犠牲陽極
効果の低下)を抑制して、A−Mn−Si系化合物の形成
を十分に行わせるためには、重量比ではMn/Si=2〜4
の割合で含有するのが望ましく、しかしその含有量がM
n:0.99%未満およびSi:0.311%未満では所望の高強度を
確保することができず、一方その含有量がMn:1.5%およ
びSi:0.75%を越えると、これら成分の素地に固溶する
割合が急激に増加し、犠牲陽極効果が低下するようにな
ることから、その含有量をMn:0.99〜1.5%、Si:0.311〜
0.75%と定めた。
(b) Fe 同様にFe成分にもA−Mn−Fe系化合物、A−Si−
Fe系化合物、およびA−Fe系化合物を形成して強度を
向上させるほか、電位上昇の原因となるMnおよびSiの素
地中への固溶を抑制し、A−Mn−Si系化合物の形成を
促進する作用があるが、その含有量が0.8%未満では所
望の高強度が得られず、一方その含有量が1.5%を越え
ると、素地への固溶割合が増加し、この結果電位が上昇
して、犠牲陽極効果が低下するようになることから、そ
の含有量を0.8〜1.5%と定めた。
(c) Zn、Sn、およびIn これらの成分には、いずれも素地に固溶して、これの
電位を低下させ、もって犠牲陽極効果を向上させる作用
があるが、その含有量がそれぞれZn:0.1%未満、Sn:0.1
1%未満、およびIn:0.005%未満では所望の犠牲陽極効
果の向上効果が得られず、一方その含有量がそれぞれZ
n:2%、Sn:0.2%、およびIn:0.1%を越えても前記作用
により一層の向上効果が得られず、むしろ自己腐食速度
が上昇するようになることから、その含有量を、Zn:0.1
〜2%、Sn:0.11〜0.2%、In:0.005〜0.1%と定めた。
〔実施例〕
つぎに、この発明のA合金製熱交換器の構造部材を
実施例により具体的に説明する。
通常の溶解法にて、それぞれ第1表に示される成分組
成をもったA合金溶湯を調製し、幅:1450mm×長さ:28
00mm×厚さ:400mmの寸法をもったスラブに鋳造し、この
スラブに通常の条件で均質化処理を施して、ある種の化
合物を析出分散させた状態で、同じく通常の条件で熱間
圧延を施して厚さ:6mmの熱延板とし、さらに中間焼鈍を
加えながら冷間圧延(最終冷間圧延率:30%)を繰り返
し施して厚さ:0.3mmの冷延板とすることによりA合金
製熱交換器の構造部材であるフィン材として用いられる
本発明フィン素材1〜10および比較フィン素材1〜4を
それぞれ製造した。
なお、比較フィン素材1〜4は、いずれもA合金の
構成成分のうちの強度に影響を及ぼすMn、SiおよびFeの
少なくともいずれかの成分含有量(第1表に*印を付し
たもの)がこの発明の範囲から外れたものである。
ついで、この結果得られた各種のフィン素材につい
て、ろう付け条件に相当する600℃に5分間保持の条件
で加熱した状態で、引張強さを測定して強度を評価し、
また1NのACl3水溶液中で電位を測定して犠牲陽極効
果を評価した。これらの測定結果を第1表に示した。
〔発明の効果〕 第1表に示される結果から、通常A合金製熱交換器
で使用されているフィン材は、ろう付け後の状態で引張
強さ:9〜11kgf/mm2、電位:−700〜−800mV vs SCEをも
つのが一般的であるから、本発明フィン素材1〜10がい
かに高強度を有し、低電位を示すものであるかが明白で
あり、一方比較フィン素材1〜4に見られるように、A
合金の構成成分のうちの少なくともいずれかの含有量
がこの発明の範囲から外れると強度および電位のうちの
少なくともいずれかの特性が劣ったものになることが明
らかである。
上述のように、この発明のA合金製熱交換器の構造
部材は、高強度を有し、犠牲陽極効果も具備したA合
金で構成されているので、例てばフィン材や管材の皮材
などの適用に際して、その薄肉化が可能であり、A合
金製熱交換器の軽量化および小型化に大いに寄与するも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−153835(JP,A) 特開 平3−31454(JP,A) 特開 平3−104834(JP,A) 特開 昭58−6956(JP,A) 特開 昭63−45352(JP,A) 特開 昭55−68592(JP,A) 特開 平2−115336(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 21/00 - 21/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Mn:0.99〜1.5%、Si:0.311〜0.75%、 Fe:0.8〜1.5%、 を含有し、さらに、 Zn:0.1〜2%、Sn:0.11〜0.2%、 In:0.005〜0.1%、 のうちの1種または2種以上、 を含有し、残りがAと不可避不純物からなる組成(以
    上重量%)を有するA合金で構成したことを特徴とす
    るA合金製熱交換器の構造部材。
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