JP3634938B2 - アルミニウム合金ブレージングシートフィン材の製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金ブレージングシートフィン材の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、薄肉化可能な高熱伝導アルミニウム合金ブレージングシートフィン材の製造方法並びにこのようなブレージングシートフィン材を用いて得られる熱交換器に関するものであり、このフィン材は、特にろう付法によって製造される自動車用の熱交換器のラジエーター、ヒーター、コンデンサー等に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】
自動車用熱交換器の多くはAlおよびAl合金が使用されておりろう付法により製造されている。通常ろう付はAl−Si系のろう材が用いられ、そのためろう付は 600℃程度の高温で行われる。図1は熱交換器の一例としてコンデンサーを示すが、押出により製造されたチューブ(1)の間にコルゲート加工したブレージングシートフィン(2)を組み付けろう付により一体化している。
【0003】
ところで、近年、熱交換器は軽量・小型化の方向にあるが、そのためには熱交換器の熱効率の向上が必要であり、材料の熱伝導性の向上が望まれている。特に、フィン材の熱伝導性の向上が検討されており、合金成分を純アルミニウムに近づけたフィン材が熱伝導フィンとして提案されている。
【0004】
ところで熱交換器の軽量化のためにフィンを薄肉化した場合、フィンの強度が十分でないと熱交換器の組付け時にフィンが潰れたり、熱交換器として使用時に破壊してしまうという問題がある。高強度化にはMn等の合金元素の添加が有効であるが、熱交換器を製造する工程に 600℃付近まで加熱されるブレージング工程があるため、ブレージング加熱中に、合金に添加した元素が再固溶し、熱伝導の向上を阻害するため、高強度で熱伝導性を向上させたフィン材は困難とされていた。これに対して近年、高強度で熱伝導性を向上させた新たな合金を使ったフィン材として、Al−Ni系合金フィン材が特開平6−240396号公報などに提案されている。
【0005】
これらの純アルミニウム系やAl−Ni系合金フィン材はベアフィンとして工業化されているが、薄肉ブレージングシートフィン材としては実用化されていない。これは、ブレージングシートフィン材を薄肉化すると、ろう付時のフィンの座屈が生じやすくするためである。すなわち、熱交換器をろう付する場合のフィンの単位面積当たりに受ける力はフィンが薄いほど大きくなることは明らかであり、従来よりも高温での耐座屈性を強くする必要がある。そこで従来はブレージングシートフィン材のろう付時の座屈防止には、最終冷間圧延率を20〜40%程度に調整することで達成しているが、このような対策では座屈発生は十分には防止できない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はこれに鑑み、ろう付後の強度と熱伝導性が高く、高温での座屈の問題を解決できるブレージングシートフィン材とその製造方法及びこのようなフィン材を用いた熱交換器についてなされたものである。
【0007】
すなわち本発明は、Si: 0.005 0.2wt %、Fe: 0.03 0.4wt %を含有し、残部がAlと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金芯材の両面にAl−Si系合金をクラッドした板厚 85 μm以下であるアルミニウム合金ブレージングシートフィン材を、半連続鋳造、面削、均質化処理、熱間合わせ圧延ののち、冷間圧延とその途中の中間焼鈍の工程で製造するにあたり、最終冷間加工率が2%〜7%となる板厚で最後の中間焼鈍を行うことを特徴とする板厚85μ m 以下のアルミニウム合金ブレージングシートフィン材の製造方法を提供するものである。
【0008】
また本発明ブレージングシートフィン材の製造方法の第2は、最終中間焼鈍前の冷間圧延率が 95 %を越え 99.5 %以下となるように冷間圧延を行い、さらに最終中間焼鈍後に最終冷間加工率が2%〜7%となる板厚で最後の中間焼鈍を行うことを特徴とする請求項1記載のアルミニウム合金ブレージングシートフィン材の製造方法である。
【0009】
また本発明ブレージングシートフィン材の製造方法の第3は、前記アルミニウム合金芯材としてSi: 0.005 0.2wt %、Fe: 0.03 0.4wt %を含有し、さらにZr: 0.03 0.3wt %、Ni: 0.03 0.3wt %のうち1種または2種を含有し、残部がAlと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金芯材を用いる請求項1又は2記載のアルミニウム合金ブレージングシートフィン材の製造方法である。
【0010】
さらに本発明ブレージングシートフィン材の製造方法の第4は、前記アルミニウム合金芯材としてSi: 0.005 0.2wt %、Fe: 0.03 0.4wt %を含有し、さらに 4.0wt %以下のZn、 0.3wt %以下のIn、 0.3wt %以下のSnのうち1種または2種以上含有し、残部がAlと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金芯材を用いる請求項1又は2記載のアルミニウム合金ブレージングシートフィン材の製造方法である。
【0011】
また本発明のブレージングシートフィン材の製造方法の第5は、前記アルミニウム合金芯材としてSi: 0.005 0.2wt %、Fe: 0.03 0.4wt %を含有し、Zr: 0.03 0.3wt %、Ni: 0.03 0.3wt %のうち1種または2種を含有し、さらに 4.0wt %以下のZn、 0.3wt %以下のIn、 0.3wt %以下のSnのうち1種または2種以上含有し、残部がAlと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金芯材を用いる請求項1又は2記載のアルミニウム合金ブレージングシートフィン材の製造方法である。
【0012】
さらに本発明方法を利用した熱交換器は、上記ブレージングシートフィン材を用いてろう付により製造されるアルミニウム合金製熱交換器である。
【0013】
まず、本発明の製造方法に使用するアルミニウム合金への添加元素の役割および合金組成の限定理由について説明する。
本発明に用いる芯材用アルミニウム合金は、 0.005wt%以上 0.2wt%以下のSi、0.03wt%以上 0.4wt%以下のFeを含有し、残部がAlと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金、またはこれに0.03wt%以上 0.3wt%以下のZr、0.03wt%以上 0.3wt%以下のNiのうち1種または2種を含有したアルミニウム合金、またはこれにさらに 4.0wt%以下のZn、 0.3wt%以下のIn、 0.3wt%以下のSnのうち1種または2種以上含有したアルミニウム合金である。
【0014】
Siは、FeやNiと共存する場合、FeやNiの析出を促進する作用を有するため、分散強化に寄与する金属間化合物を増やし、強度を向上させる。さらに、FeやNiの析出を促進することでフィン材中に固溶しているFeやNiの固溶量を減らすので、熱伝導性を向上させる。しかしSiが 0.005wt%未満の場合上記効果が十分でなく、 0.2wt%を越えると、本発明のような薄肉ブレージングシートフィンの場合、ろう付中のろうから芯へのSi拡散量が大きいために、フィンの溶融が生じる。
【0015】
Feは金属間化合物を形成し、強度向上に寄与する。その量が0.03wt%未満では効果がなく、 0.4wt%を越えるとろう付加熱時の再結晶粒径が小さくなり、粒界に沿ってのSiの拡散が増えるためにフィンの座屈が生じる。そして本発明のような薄肉にしたフィンの場合その量が少ないほど望ましく、 0.2wt%以下が特に推奨される。
【0016】
Niは、Feの固溶量を減らし、熱伝導性を向上させる。そして、さらに重要な働きはFe系の金属間化合物を細かく分断する働きであり、金属間化合物が細かくなるとフィンの厚さに対する金属間化合物の割合が小さくなり、後述するメカニズムに示すように耐高温座屈性が極めて増す。その量が0.03wt%未満では効果がなく、 0.3wt%を越えるとろう付加熱時の再結晶粒径が小さくなり、粒界に沿ってのSiの拡散が増えるためにフィンの座屈が生じる。本発明においてNiの添加は特に推奨される。
【0017】
Zrは、ろう付加熱途中に生じるフィンの再結晶粒を大きくする働きを有する。再結晶粒が大きくなった場合、ろう付中にフィンにろうが拡散して、フィンが潰れやすくなるので、再結晶粒は大きいほど望ましい。本合金はFeを比較的多量に含有しているため、再結晶粒が細かくなることがあるが、このような場合にZrを添加するとよい。その量が0.03wt%未満では効果が十分でなく、 0.3wt%を越えて添加すると鋳造時に割れてしまう。そして熱伝導性の点からは 0.2wt%以下が望ましい。
【0018】
本合金ではさらに 4.0wt%以下のZn、 0.3wt%以下のIn、 0.3wt%以下のSnのうち1種または2種以上添加することがある。これらは、フィン材に犠牲陽極効果を付与するために添加されるものであり、それぞれ、上記量を越えて添加した場合、熱伝導性が低下する。これらの元素のうち熱伝導性の点からはInが望ましく、コストの点からはZnが望ましい。
【0019】
本合金の不可避不純物であるが、鋳塊組織の微細化のために添加されるTiやB等があり、これらの不可避不純物元素はそれぞれ0.03wt%以下であれば添加されていても差し支えない。
【0020】
以上が本発明アルミニウム合金ブレージングシートフィン材の芯材の合金組成の限定理由である。一方ろう材はAl−Si系合金であればよく、4045合金(Al−10wt%Si)や4343合金(Al−7.5wt%Si)等の通常使用されている合金や特開平7−96385に提案されているような低融点ろう材も使用可能である。ろう材のクラッド率はフィンの厚さによるが通常3%〜10%程度であり、特に7%以下が推奨される。
【0021】
続いて本発明の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、本発明ではブレージングシートフィンを半連続鋳造、面削、均質化処理、熱間合わせ圧延、冷間圧延および焼鈍の工程で製造する方法であり、半連続鋳造、面削等の特に規定のないものに関しては常法の通りに行えばよい。
【0022】
まず、半連続鋳造条件に関しては規定しない。通常行われているDC鋳造や電磁鋳造により鋳塊を製造すればよい。面削条件も特に規定しない。電磁鋳造の場合は不要である。また均質化処理を行う場合は面削の前か後に行えばよいが、均質化処理は行わずに、熱間圧延の加熱のみでも構わない。
【0023】
面削後の鋳塊は合わせ圧延により、ブレージングシートとする。その際のろう材合金板は通常の方法で製造した、クラッド率によって定められる所定の厚さの板を使用すればよい。熱間合わせ圧延は通常の方法により行えばよい。
【0024】
熱間圧延後冷間圧延および焼鈍を行う。冷間圧延は数パスで行い、途中に中間焼鈍を行う。最後の中間焼鈍時の板厚から製品としてのフィンの板厚までの冷間加工での最終冷間加工率が2%〜7%となる板厚で中間焼鈍を行うことを必須とする。これは最終冷間加工率が2%未満または7%を越えるとろう付時のフィンの座屈が生じるためである。なおこの点では2%以上5%以下が特に好ましい。
このような最終冷間加工率の範囲は従来行われている20〜40%程度に推奨される範囲から大きく外れており、従来はろう付中に再結晶が完了せずに亜結晶が残存することにより、ろう拡散が進みやすくなると考えられていた範囲であり、本発明の組成のブレージングシートフィン材でも 0.1mm程度を越える板厚の場合は20〜40%程度の最終冷間圧延率でも座屈は生じにくい。
【0025】
このような現象は発明者が鋭意検討した結果、薄肉ブレージングシートフィンをろう付加熱したときの再結晶の各発生サイトが従来のフィンよりも多くなるためであることが判明した。すなわち、再結晶の各発生サイトは最終冷間加工によりフィン中の金属間化合物周囲の強加工された部分(加工時に金属間化合物は変形しないのでその周囲がその分強加工される)であるが、本ブレージングシートフィンのように非常に薄い板厚では、フィン板厚に対する金属間化合物の割合が大きくなるために、低加工率の加工でも金属間化合物周囲のひずみが大きくなるためである。
【0026】
このような観点で本発明では、最終冷間加工率を2%〜7%と定めたが、ここで2〜7%は従来定められている最終冷間圧延率(最終焼鈍時の板厚と製品厚で決まる)でなく、加工率とする。本発明では最終の冷間圧延は薄い板厚で行われ、本発明の加工度は非常に小さく狭い範囲に制御するので、圧延時の張力による加工分や圧延前後での巻きほぐし等による曲げ加工分を考慮しないとならないのである。ここで、上記の加工率は本ブレージングシートフィンのO材の応力−歪曲線と製品の応力−歪曲線を比較して耐力の値の変化により求めればよい。
【0027】
中間焼鈍はバッチ式の炉を用いて行うのが良好である。条件は 280℃〜470 ℃にて30分〜12時間とする。 280℃未満または30分未満の場合焼鈍時に再結晶が完了せず焼鈍の役割をはたせないことがあるためである。また 470℃を越えるとろう材からSiが芯材に拡散し、ろう付時に溶融が生じやすくなり、12時間を越える処理は経済的でないからである。再結晶を完了させ、経済性も考慮した場合、300 ℃〜400 ℃にて30分〜4時間が特に推奨される。
【0028】
以上が最終の中間焼鈍と最終冷間加工率の条件であるが、熱間圧延後冷間圧延により最終焼鈍板厚にいたる途中で、中間焼鈍を行ってもかまわない。この場合、バッチ式の炉を用いる場合上限の温度と時間は前記の条件とする。連続式の炉を用いる場合には 550℃以下でかつ3分以内で行う。時間が3分以内であれば、温度は 550℃を越えなければろう材から芯材へのSiの拡散はほとんど生じない。なお下限の条件は特に定めない。これは途中の中間焼鈍では再結晶を生じさせる必要がないためである。
【0029】
本発明をより有効に行う方法に最終中間焼鈍前の冷間圧延率を95%を越え99.5%以下とすることがある。冷間圧延率を95%を越えるような高い値とすることで最終中間焼鈍で生じる再結晶粒径を微細にするのである。本発明の最終加工圧延率は小さく、最終冷間圧延は薄い板厚で行われるため、圧延の張力制御が重要となるが、結晶粒径が微細であると板の強度が高くなるため、圧延中のフィンの破断が生じにくくなるためである。さらに、最終中間焼鈍後の再結晶粒径が微細であると、最終冷間圧延時にひずみが均一に分布しやすく、本発明のように加工度の範囲を狭くする場合に制御が容易であり、非常に効果的である。冷間圧延率の上限は99.5%とする。これは、99.5%を越えた冷間圧延率の場合、冷間圧延時に板にコバ割れを生じることがあるためである。冷間圧延は1パスで行ってもよく、また数パスかけて行っても差し支えない。
【0030】
本発明で製造されるフィンの板厚は85μm以下とする。このような板厚に限定したのは、85μmを越える板厚では従来の20〜40%程度の冷間圧延率に調整することで、ろう付時の座屈防止が達成可能だからであるが、特に75μm以下に薄肉化したときに発明の効果がよく現れる。
【0031】
本発明のフィンを用いる熱交換器は、自動車用のラジエーター、コンデンサー、ヒーター、エバポレーター、オイルクーラー等を挙げることができるが、これに限定するものではない。また、本発明のフィンをろう付する方法は従来より行われている非腐食性フラックスろう付、フラックスろう付、真空ろう付等、いずれでも可能であるし、特開平7−88634号公報のようなろう付も可能である。
【0032】
【実施例】
以下に実施例により本発明を具体的に説明する。
【0033】
(実施例1)
表1に示す組成のアルミニウム合金を半連続鋳造(厚さ60mm、長さ 400mm〜1000mm)後、長手方向に2〜5分割し、両面を5mmづつ面削した。これに4343合金圧延板を7%のクラッド率となるように両面に合わせ、熱間圧延の加熱を兼ねた均質化処理(480℃×3h)を行った後、熱間合わせ圧延を行い、表2の板厚のブレージングシートを製造した。得られたブレージングシートを分割し、表2の製造工程でフィン材を製造した。フィンの板厚は70μmである。得られたフィン材を22mm幅に切断しコルゲート加工後、幅22mm、板厚1mmの3003合金条と組み合わせ1段のミニコアを組み立て、フッ化物系のフラックを塗布後ろう付加熱を行い、フィレット部の潰れ具合を調査した。また、垂下試験も行った。ろう付加熱の条件は窒素ガス中で 600℃×5分で行った。垂下性試験はフィン材を突き出し長さ30mmの片持ちでろう付加熱を行ったときの垂下量を測定した。結果を表3に示す。
【0034】
【表1】
Figure 0003634938
【0035】
【表2】
Figure 0003634938
【0036】
【表3】
Figure 0003634938
【0037】
従来例や比較例の合金を比較例の製造工程で製造した従来フィン材および比較フィン材では座屈が発生しているのに対して、本発明フィン材では座屈がほとんど生じていないことが判る。
【0038】
(実施例2)
表4に示す本発明に係る組成のアルミニウム合金8本をDC鋳造(厚さ400mm)した後面削(10mm×両面)し、これに4343合金圧延板を7%のクラッド率となるように両面に合わせ、熱間圧延への加熱を兼ねた均質化処理(460℃×6h)後、表2に示す各製造工程でフィン材を製造した。即ち表2の板厚まで各々同一の条件で熱間圧延を行い、得られた熱間圧延コイルから表2のそれぞれの製造工程でフィン材を製造した。フィンの板厚60μmである。得られたフィン材を22mm幅に切断しコルゲート加工後、実施例1と同じ評価を行った。結果を表5に示す。
【0039】
【表4】
Figure 0003634938
【0040】
【表5】
Figure 0003634938
【0041】
表5より、比較例の製造方法ではフィンの座屈が発生し、フィンの垂下量が本発明の製造方法と比較して大きいことが判る。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明の製造方法により高温座屈性に優れた薄肉ブレージングシートフィンの製造が可能となり、工業上で顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンデンサーを示す模式図である。
【符号の説明】
1 チューブ
2 ブレージングシートフィン
3 ニップル

Claims (5)

  1. Si: 0.005〜0.2wt %、Fe:0.03〜0.4wt %を含有し、残部がAlと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金芯材の両面にAl−Si系合金をクラッドした板厚85μm以下であるアルミニウム合金ブレージングシートフィン材を、半連続鋳造、面削、均質化処理、熱間合わせ圧延ののち、冷間圧延とその途中で行う中間焼鈍の工程で製造するにあたり、最終冷間加工率が2%〜7%となる板厚で最後の中間焼鈍を行うことを特徴とする板厚85μ m 以下のアルミニウム合金ブレージングシートフィン材の製造方法。
  2. 最後の中間焼鈍前の冷間圧延率が 95 %を越え 99.5 %以下となるように冷間圧延を行い、さらに最終中間焼鈍後に最終冷間加工率が2%〜7%となる板厚で最後の中間焼鈍を行うことを特徴とする請求項1記載のアルミニウム合金ブレージングシートフィン材の製造方法。
  3. 前記アルミニウム合金芯材としてSi: 0.005 0.2wt %、Fe: 0.03 0.4wt %を含有し、さらにZr: 0.03 0.3wt %、Ni: 0.03 0.3wt %のうち1種または2種を含有し、残部がAlと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金芯材を用いる請求項1又は2記載のアルミニウム合金ブレージングシートフィン材の製造方法。
  4. 前記アルミニウム合金芯材としてSi: 0.005 0.2wt %、Fe: 0.03 0.4wt %を含有し、さらに 4.0wt %以下のZn、 0.3wt %以下のIn、 0.3wt %以下のSnのうち1種または2種以上含有し、残部がAlと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金芯材を用いる請求項1又は2記載のアルミニウム合金ブレージングシートフィン材の製造方法。
  5. 前記アルミニウム合金芯材としてSi: 0.005 0.2wt %、Fe: 0.03 0.4wt %を含有し、Zr: 0.03 0.3wt %、Ni: 0.03 0.3wt %のうち1種または2種を含有し、さらに 4.0wt %以下のZn、 0.3wt %以下のIn、 0.3wt %以下のSnのうち1種または2種以上含有し、残部がAlと不可避的不純物とからなるアルミニウム合金芯材を用いる請求項1又は2記載のアルミニウム合金ブレージングシートフィン材の製造方法。
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