JP2967939B2 - レーザマーキング装置 - Google Patents

レーザマーキング装置

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Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
この発明は、2個の偏向ミラーを回転駆動することに
よりレーザ光を走査し、ワーク表面に所望のマーキング
を施すレーザマーキング装置に関する。
【従来の技術】
第4図は、従来のレーザマーキング装置の概略を示す
構成図である。 同図に示すように、YAGレーザ用のレーザ発振器1か
ら出射されたレーザ光は、偏向ミラー2x,2yによって振
られ、fΘレンズを通ってワーク4の表面を照射する。
すなわち、レーザ光の照射点が、各偏向ミラー2x,2yに
よって、ワーク4の表面で走査され、この走査軌跡の部
分にマーキングが施されることになる。 なお、fΘレンズは特殊な集光レンズで、各偏向ミラ
ー2x,2yによって振られ、比較的大きい角度で入射して
くるレーザ光を、その入射角に応じて偏位させ、ワーク
4の表面上に合焦させるものである。 また、偏向ミラー2x,2yは、それぞれ、ミラーを回転
駆動するアクチュエータ21、22に連結されており、制御
部23によって回転角度(姿勢)が制御されている。ここ
で、アクチュエータ21、22は可動コイル形のものであ
る。
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来のレーザマーキング装置において
は、偏向ミラー2x,2yの回転角度(姿勢)は、偏向ミラ
ー2x,2yを回転駆動するアクチュエータ21、22から得ら
れる信号に基づいて制御されていた。すなわち、アクチ
ュエータ21、22の回転軸の回転位置(角度)に応じた電
流信号が制御部23にフィードバック信号として与えられ
ていた。ところが、このフィードバック電流には、各ア
クチュエータ21、22の自己発熱や周囲温度の変化等によ
ってドリフトが生じるため、誤差分が含まれていた。つ
まり、この電流信号は、実際の偏向ミラー2x,2yの回転
角度を正確には表わしておらず、結果として、照射点の
走査軌跡がやや不正確になり、精度の高いマーキングが
できない、という欠点を有していた。 なお、アクチュエータ21、22の外部にヒータを付設
し、内蔵のサーミスタによって温度を一定に制御するよ
うな工夫を凝らした装置もあるが、ヒータの発生熱量の
制限や熱伝達特性(追従性)の関係から、安定した温度
制御を行なうことは困難であり、ドリフトの完全な解消
はできなかった。 この発明の課題は、従来装置がもつ上述の問題点を解
消し、照射点を高精度に位置決め制御することのできる
レーザマーキング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
この発明(請求項1の発明)では、レーザ光を出射す
るレーザ発振器と、レーザ発振器とワークとの間に配置
され、かつ、互いに直交する2軸回りにそれぞれ回転自
在に支持された第1、第2の偏向ミラーと、第1、第2
の偏向ミラーを回動するためのアクチュエータと、アク
チュエータの駆動を制御する制御部とを備え、前記第
1、第2の偏向ミラーによりレーザ光をワーク表面の任
意の位置に照射し、マーキングを施すレーザマーキング
装置において、 測定光を偏向ミラーに向けて出射する投光部と、偏向ミ
ラーからの測定光の戻り位置を検出する受光部とからな
る投受光ユニットを、第1、第2の偏向ミラーのそれぞ
れと対向するように設け、レーザ加工中に前記投受光ユ
ニットの受光部から得られるそれぞれの信号をフィード
バック信号として制御部に与え、これに基づいてアクチ
ュエータの駆動制御を行なうようにしている。 なお、前記投受光ユニットの受光部の前面には、加工
用のレーザ光を透過せず、測定光のみを透過する光学フ
ィルターを設けてもよい(請求項2の発明)。 また、前記第1、第2の偏向ミラーのそれぞれに、偏
向ミラーと回動軸を共有する測定光用の反射鏡を設ける
ようにしてもよい(請求項3の発明)。
【発明の実施の形態】
この発明によるレーザマーキング装置の実施の形態を
実施例を用いて説明する。 第1図は、第1の実施例の構成図である。同図におい
て、1はYAGレーザ発振器、2x,2yは互いに直交する回転
軸(x軸、y軸)の回りに回転自在に支持された第1、
第2の偏向ミラー、3はfΘレンズ、4はマーキングを
施すワークで、いずれも第4図の従来装置の説明で述べ
たと同じ部材である。 従来装置と異なるものは、各アクチュエータ5x,5y
と、制御部6とで、また、新たな部材として出射部(投
光部)7x、7yと、リニアセンサ(受光部)8x,8yとから
なる投受光ユニットが付加されている。各アクチュエー
タ5x,5yは制御部6の信号に基づいて各偏向ミラー2x,2y
を位置決め操作するが、このとき制御部6には、各偏向
ミラー2x,2yの実際の角度がフィードバックされ、これ
に基づいて各偏向ミラー2x,2yの位置決めが高精度で行
われる。 この各偏向ミラー2x,2yの回転角度の検出は、各出射
部7x,7yと、各リニアセンサ8x,8yとによって行われる。
各出射部7x,7yは、測定光としての半導体レーザを投射
し、この半導体レーザの各偏向ミラー2x,2yによる反射
光が各リニアセンサに入射する。その入射位置に応じ
た、各リニアセンサ8x,8yからの信号に基づいて、各偏
向ミラーの回転角度が求められる。 第2図は第2の実施例の要部を示す構成図である。 この第2実施例が第1実施例と異なるのは、各リニア
センサにフィルタが前置されている点である。 ここで、各偏向ミラー2x,2yには、マーキング用レー
ザ光と、測定光としての半導体レーザとが同時に照射さ
れる。各フィルタ9x,9yは、マーキング用レーザ光の透
過を阻止し、測定光としての半導体レーザだけの透過を
許容することによって、マーキング用レーザ光の影響を
抑止し、各リニアセンサ8x,8yによる偏向ミラー2x,2yの
回転角度の正確な測定を支援する。 第3図は第3の実施例の要部を示す構成図である。 この第3実施例が上述した第1、第2の実施例と異な
るのは、各偏向ミラー2x,2yと回転軸を共有する、別の
測定用反射鏡つまり各測定ミラーMx、Myが設けられてい
る点である。こうすることによって、フィルタを前置し
なくてもマーキング用レーザ光の影響を抑止し、各偏向
ミラー2x,2yの回転角度を正確に測定することができ
る。
【発明の効果】
この発明によれば、測定光を偏向ミラーに向けて出射
する投光部と、偏向ミラーからの測定光の戻り位置を検
出する受光部とからなる投受光ユニットを設け、レーザ
加工を行なっている際の偏向ミラーの回転角度を直接検
出して、アクチュエータの駆動制御を行なうようにして
いるので、高精度のレーザマーキングが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1実施例の構成図、 第2図は第2実施例の要部構成図 第3図は第3実施例の要部構成図、 第4図は従来装置を示す構成図である。 符号説明 1:レーザ発振器、2x,2y:偏向ミラー、3:fΘレンズ、4:
ワーク、5x,5y:アクチュエータ、6:制御部、7x,7y:投光
部、8x,8y:受光部、

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光を出射するレーザ発振器と、前記
    レーザ発振器とワークとの間に配置され、かつ、互いに
    直交する2軸回りにそれぞれ回転自在に支持された第
    1、第2の偏向ミラーと、前記第1、第2の偏向ミラー
    を回動するためのアクチュエータと、前記アクチュエー
    タの駆動を制御する制御部とを備え、前記第1、第2の
    偏向ミラーによりレーザ光をワーク表面の任意の位置に
    照射し、マーキングを施すレーザマーキング装置におい
    て、 測定光を偏向ミラーに向けて出射する投光部と、偏向ミ
    ラーからの測定光の戻り位置を検出する受光部とからな
    る投受光ユニットを、前記第1、第2の偏向ミラーのそ
    れぞれと対向するように設け、レーザ加工中に前記投受
    光ユニットの受光部から得られるそれぞれの信号をフィ
    ードバック信号として制御部に与え、これに基づいてア
    クチュエータの駆動制御を行なうようにしたこと特徴と
    するレーザマーキング装置。
  2. 【請求項2】前記投受光ユニットの受光部の前面に測定
    光のみを透過するフィルターを設けたことを特徴とする
    請求項1に記載のレーザマーキング装置。
  3. 【請求項3】前記第1、第2の偏向ミラーのそれぞれ
    に、偏向ミラーと回動軸を共有する測定光用の反射鏡を
    設けたことを特徴とする請求項1に記載のレーザマーキ
    ング装置。
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