JP2967730B2 - 無線回線通信システム - Google Patents

無線回線通信システム

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JP2967730B2 JP8200880A JP20088096A JP2967730B2 JP 2967730 B2 JP2967730 B2 JP 2967730B2 JP 8200880 A JP8200880 A JP 8200880A JP 20088096 A JP20088096 A JP 20088096A JP 2967730 B2 JP2967730 B2 JP 2967730B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無線回線通信システ
ムに関し、特に1台の親局と複数の子局とが同一周波数
の無線回線で接続されかつ親局が複数の子局に対して応
答を求める同報通知を発行する無線回線通信システムの
通信方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の通信方式においては、親
局からの同報通知を受けた複数の子局が同時に応答信号
を送信することで無線回線上で応答信号同士の衝突が発
生するのを避けるため、複数の子局各々が親局からの同
報通知を受信してから予め設定された応答待ち時間(自
局返送時間)を待ち、応答待ち時間が経過した後に応答
信号を親局に送信している。
【0003】この場合、応答待ち時間が複数の子局各々
で異なる値となるように設定しておくことで、複数の子
局各々からの応答信号同士が無線回線上で衝突するのを
避けることができる。
【0004】例えば、図5に示すように、親局3とN台
(Nは正の整数)の子局4−1〜4−Nとが同一周波数
の無線回線で接続されている場合、図6に示すように、
親局3が子局4−1〜4−Nに対して応答信号を求める
同報通知51を発行すると、子局4−1〜4−N各々が
親局3からの同報通知を受信してから予め設定された応
答待ち時間を待ち、応答待ち時間が経過した後に応答信
号52−1〜52−Nを親局3に送信している。その場
合、子局4−1〜4−N各々からの応答信号52−1〜
52−Nの間隔41をある程度開けている。
【0005】この技術については、特開平01−194
617号公報や「建設省テレメータ装置標準仕様書」
(建設省 建設経済局 電気通信室刊、平成6年8月1
日)のP.6の11行目及びP.21の伝送手順等に記
載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の通信方
式では、1:Nの同一周波数の無線回線構成の場合、複
数の子局が同時に親局へ応答信号を送信すると回線上で
衝突するため、子局毎に親局へ応答信号を送信する必要
があり、その送信タイミングを予め子局に設定された応
答待ち時間に頼っている。
【0007】つまり、他の子局が応答信号を親局に送信
中か否かの確認をとっていないため、回線上で応答信号
が衝突しないように、子局毎に設定される応答待ち時間
を長めに設定する必要がある。
【0008】そのため、応答待ち時間を長めにとること
で伝送効率の向上を図ることが困難となっており、親局
が複数の子局に対して同報通知を送信し、全ての子局か
らその同報通知に対する応答信号を受けるまでの伝送効
率の最適化が難しくなっている。
【0009】そこで、本発明の目的は上記の問題点を解
消し、親局が同報通知に対する全ての子局からの応答信
号を受取るまでの通信時間を短縮することができる無線
回線通信システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による無線回線通
信システムは、1台の親局と複数の子局とが無線回線で
接続されている無線回線通信システムであって、前記複
数の子局に対して応答を求める同報通知を発行する手段
を前記親局に備え、前記同報通知の受信時に応答信号を
作成する作成手段と、予め設定された他の子局から前記
親局への応答を検知する検知手段と、前記検知手段が前
記他の子局から前記親局への応答を検知した時に前記作
成手段で作成された応答信号を前記親局に送信する送信
手段とを前記複数の子局各々に備えている。
【0011】上記の如く、応答信号の送信を求める親局
からの同報通知を受信した子局が、他の子局が親局へ応
答を返す信号を傍受する機能を持つことで応答効率(伝
送効率)を上げることが可能となる。
【0012】具体的には、全ての子局に局番号を割付
け、この局番号を親局への応答信号に載せるようにす
る。また、各子局はどの子局の次に親局への応答信号を
返せばよいか該当する子局の局番号を予め記憶し、親局
からの同報通知を受けた時点で他の子局から送信される
親局への応答信号の傍受を開始する。
【0013】傍受した信号より子局の局番号検出し、予
め記憶した子局の局番号であれば、その応答信号の傍受
が終了した時点で、自らの親局への応答信号の送信を開
始する。送信終了後、子局は再び次の親局からの通知を
受信できるようにする。各子局はこの動作を繰り返すこ
とになる。
【0014】さらに、親局には応答信号を返す最後の子
局の局番号を記憶し、この局番号を載せた子局からの応
答信号を受信した時点で、一連の同報通知のやりとりを
終了する。これによって、親局から応答信号の送信を求
める同報通知を受けた子局は他の子局から親局へ送信さ
れる応答信号を傍受することによって、親局への応答信
号の返送タイミングを測れるようになる。
【0015】このため、子局と子局との応答信号の送信
間隔の間合いが必要最小限に縮められ、親局が同報通知
を発行してから全ての子局の応答信号を受信するまでの
通信時間を最短にすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施例について
図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例の構
成を示すブロック図である。図において、本発明の一実
施例による無線回線通信システムは無線回線により通信
が可能な1台の親局1とN台(Nは正の整数)の子局2
−1〜2−Nとから構成されている。この場合、無線回
線の無線周波数は各装置間で同一のものを使用してい
る。
【0017】親局1は各子局2−1〜2−Nに応答信号
を求める同報通知を発行する同報通知送信機能11と、
各子局2−1〜2−Nからの応答信号を受信する子局応
答受信機能12とを備えている。
【0018】各子局2−1〜2−N各々は親局1からの
同報通知等を受信する受信機能21−1〜21−N(受
信機能21−2〜21−Nは図示せず)と、親局1から
の同報通知受信時に応答信号を作成する同報処理機能2
2−1〜22−N(同報処理機能22−2〜22−Nは
図示せず)と、予め設定された他の子局からの応答信号
を傍受する傍受処理機能23−1〜23−N(傍受処理
機能23−2〜23−Nは図示せず)と、同報処理機能
22−1〜22−Nで作成された応答信号を親局1に送
信する応答送信機能24−1〜24−N(応答送信機能
24−2〜24−Nは図示せず)とから構成されてい
る。
【0019】図2は図1の各子局2−1〜2−Nからの
応答信号の構成を示す図である。図において、応答信号
Aには各子局2−1〜2−N各々の識別情報を示す局番
号A1が付加されている。
【0020】図3は本発明の一実施例の通信動作を示す
フローチャートであり、図4は本発明の一実施例の通信
手順を示すシーケンスチャートである。これら図1〜図
4を用いて本発明の一実施例の動作について説明する。
【0021】親局1からN台の全ての子局2−1〜2−
N各々に同報通信を行う場合、親局1の同報通知送信機
能11が全ての子局2−1〜2−Nに対して同報通知信
号31を送信する。
【0022】また、全ての子局2−1〜2−Nへの同報
通知信号31に対する子局2−1〜2−Nからの応答信
号32−1〜32−Nがある場合、同報通知送信機能1
1が子局応答受信機能21−1〜21−Nに同報通知信
号31を通知した後に、親局1の子局受信機能12は子
局2−1〜2−Nからの応答信号32−1〜32−Nの
受信待ちとなる。
【0023】子局2−1〜2−Nにおいては同報処理機
能22−1〜22−Nに予め自局の局番号が登録され、
傍受処理機能23−1〜23−Nに予め設定された他の
子局の局番号が登録されている。これによって、親局1
からの同報通知信号31を受信した場合に、どの子局
(局番号)の次に親局1への応答信号32−1〜32−
Nを返せばよいかを判断することができる。尚、本発明
の一実施例では子局2−1→子局2−2→……→子局2
−Nの順で応答信号32−1〜32−Nを親局1に送信
するよう構成されている。
【0024】子局2−1〜2−N各々の受信機能21−
1〜21−Nは親局1からの同報通知信号31以外の信
号(親局1からの信号や他の子局からの信号)を受信す
ると(図3ステップS1)、その受信信号に対する処理
を行った後に(図3ステップS2)、親局1への応答送
信処理を行い(図3ステップS7)、処理終了であれば
(図3ステップS8)、受信処理を終了する。
【0025】これに対し、子局2−1〜2−N各々の受
信機能21−1〜21−Nは親局1からの同報通知信号
31を受信すると(図3ステップS1)、同報通知信号
31の受信を同報処理機能22−1〜22−Nに通知す
る。
【0026】同報処理機能22−1〜22−Nは同報通
知信号31の受信が通知されると、親局1への応答信号
32−1〜32−Nを編集し、その応答信号32−1〜
32−Nを応答送信機能24−1〜24−Nに送出する
とともに、受信機能21−1〜21−Nと傍受処理機能
23−1〜23−Nとに夫々傍受処理を行うよう通知す
る(図3ステップS3)。
【0027】以後、受信機能21−1〜21−Nは信号
の傍受を行い、他の子局から親局1への応答信号を傍受
すると、応答信号を傍受する毎に傍受処理機能23−1
〜23−Nに他の子局から親局1への応答信号の傍受を
逐次通知する。
【0028】傍受処理機能23−1〜23−Nは受信機
能21−1〜21−Nから応答信号の傍受が通知される
と(図3ステップS4)、その傍受した信号が予め登録
された子局の応答信号かどうかを判断する(図3ステッ
プS5)。
【0029】傍受処理機能23−1〜23−Nは登録さ
れた子局の応答信号と判断すると、応答送信機能24−
1〜24−Nに予め同報処理機能22−1〜22−Nで
編集した応答信号を親局1に送信するよう通知する。
【0030】万一、登録した子局の故障で応答信号を傍
受できないこともあるので、傍受処理機能23−1〜2
3−Nに傍受のタイムアウト機能を設け、予め設定され
た所定時間が経過してタイムアウトになると(図3ステ
ップS5)、上記と同様に、応答送信機能24−1〜2
4−Nに予め同報処理機能22−1〜22−Nで編集し
た応答信号を親局1に送信するよう通知する。
【0031】応答送信機能24−1〜24−Nは傍受処
理機能23−1〜23−Nから通知を受けると、自局の
応答信号32−1〜32−Nを親局1に送信し(図3ス
テップS7)、処理終了でなければ(図3ステップS
8)、子局2−1〜2−Nは再び親局11からの信号の
受信を待つ状態となる。
【0032】尚、子局2−1は他の子局2−2〜2−N
よりも最も早く応答信号32−1を送信するため、親局
1からの同報通知信号31を受信した場合に応答送信機
能24−1が直ちに応答信号32−1を送信するよう構
成されている。
【0033】親局1の子局応答受信機能12は子局2−
Nからの応答信号32−Nを受信した時点で全ての子局
2−1〜2−Nからの応答信号32−1〜32−Nを受
信したと判断し、親局1は次の同報通知発行までアイド
ル状態となる。
【0034】本発明の一実施例では上記のように動作す
るので、親局1が同報通知信号31を発行した後、各子
局2−1〜2−Nからの応答信号の間隔41が短すぎた
り、あるいは必要以上に開くことない。
【0035】これに対し、図6に示す従来のシーケンス
では回線上の衝突を避けるため、各子局4−1〜4−N
からの応答信号52−1〜52−Nの間隔41をある程
度開けざるを得ない。
【0036】このように、子局2−1〜2−Nの傍受処
理機能23−1〜23−Nが予め登録された子局から親
局1への応答信号と判断した時に予め同報処理機能22
−1〜22−Nで編集した応答信号を応答送信機能24
−1〜24−Nから親局1に送信することによって、子
局2−1〜2−N同士で親局1への応答信号32−1〜
32−Nを確認することができるので、回線上で複数の
子局2−1〜2−Nからの応答信号32−1〜32−N
が衝突したり、あるいはある子局が親局1への応答信号
を送り終わってから、次の子局が応答信号を送り始める
までの間隔が必要以上に開くことがなくなる。
【0037】よって、親局1が複数の子局2−1〜2−
Nに同報通知を発行した後、各子局2−1〜2−Nから
の応答信号32−1〜32−Nを受信するまでの応答効
率がよくなり、親局1と子局2−1〜2−Nとの間の伝
送効率を高めることが可能となる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、1
台の親局と複数の子局とが無線回線で接続されている無
線回線通信システムにおいて、同報通知の受信時に予め
設定された他の子局から親局への応答を検知すると、同
報通知の受信時に作成した応答信号を親局に送信するこ
とによって、親局が同報通知に対する全ての子局からの
応答信号を受取るまでの通信時間を短縮することができ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図1の各子局からの応答信号の構成を示す図で
ある。
【図3】本発明の一実施例の通信動作を示すフローチャ
ートである。
【図4】本発明の一実施例の通信手順を示すシーケンス
チャートである。
【図5】従来例のシステム構成を示すブロック図であ
る。
【図6】従来例の通信手順を示すシーケンスチャートで
ある。
【符号の説明】
1 親局 2−1〜2−N 子局 11 同報通知送信機能 12 子局応答受信機能 21−1 受信機能 22−1 同報処理機能 23−1 傍受処理機能 24−1 応答送信機能

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1台の親局と複数の子局とが無線回線で
    接続されている無線回線通信システムであって、 前記複数の子局に対して応答を求める同報通知を発行す
    る手段を前記親局に有し、 前記同報通知の受信時に応答信号を作成する作成手段
    と、予め設定された他の子局から前記親局への応答を検
    知する検知手段と、前記検知手段が前記他の子局から前
    記親局への応答を検知した時に前記作成手段で作成され
    た応答信号を前記親局に送信する送信手段とを前記複数
    の子局各々に有することを特徴とする無線回線通信シス
    テム。
  2. 【請求項2】 前記応答信号は、自局を識別する識別情
    報を含むことを特徴とする請求項1記載の無線回線通信
    システム。
  3. 【請求項3】 前記検知手段で前記他の子局から前記親
    局への応答が予め設定された所定時間内に検知されたか
    否かを判定する判定手段と、前記判定手段が前記他の子
    局から前記親局への応答が前記所定時間内に検知されな
    いと判定した時に前記作成手段で作成された応答信号を
    送信するよう前記送信手段を制御する手段とを前記複数
    の子局各々に含むことを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の無線回線通信システム。
  4. 【請求項4】 自局を識別する識別情報を保持する第1
    の保持手段と、前記他の子局の識別情報を保持する第2
    の保持手段とを含み、前記検知手段は前記第2の保持手
    段の保持内容を基に検知動作を行いかつ前記作成手段は
    前記第1の保持手段の保持内容を基に前記応答信号の作
    成動作を行うようにしたことを特徴とする請求項1から
    請求項3のいずれか記載の無線回線通信システム。
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