JP2967562B2 - 圧電トランス及び圧電トランスの製造方法 - Google Patents

圧電トランス及び圧電トランスの製造方法

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JP2967562B2 JP5172556A JP17255693A JP2967562B2 JP 2967562 B2 JP2967562 B2 JP 2967562B2 JP 5172556 A JP5172556 A JP 5172556A JP 17255693 A JP17255693 A JP 17255693A JP 2967562 B2 JP2967562 B2 JP 2967562B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器等において交
流電圧を変圧する圧電トランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧電トランスは、巻線型の電磁トランス
に比べて、(1)構造が簡単で小型化が可能である。
(2)出力側の短絡事故に対し、自動的に入力抵抗が増
大し、焼損等の危険性がない。(3)昇圧比が高くとれ
る。(4)電磁誘導がない。等の利点を有しており、近
年実用化に向けての開発が進んでいる。
【0003】図12に示すように、代表的な圧電トラン
スとしてローゼン型の圧電トランスが挙げられるが、圧
電セラミック素子8は矩形板状で、この素子の長手方向
の主面片側半分8Aには厚み方向の一対の入力電極8
1,82を形成し、他の半分8Bはその端面に出力電極
83を形成している。前者は厚み方向に、後者は長手方
向にそれぞれ分極されている。一般に厚み方向に入力電
極が形成された部分を駆動部、出力電極が形成された他
の半分を発電部と称している。この電極形成された圧電
セラミック素子に交流電圧を印加すると、図13に示す
ように、全体として例えばλモードと称される振動変位
を有する強い機械振動が起こる。なお、図14はλモー
ドで励振されている場合の振動の節領域N1,N2を平
面的に示す図である。これにより発電部の出力電極では
圧電効果で高い交流電圧を得ることができる。なお、振
動モードとしてλモードを示したが、λ/2モード、3
/2λモードでも共振することが知られており、これら
各モードにより振動変位分布、振動の節領域が異なって
いる。λモードの場合、従来では図12に示すように、
この節領域N1,N2を樹脂、ゴム等の弾性体91,9
2で支持し、各々の電極に金属線A,B,Cをボンディ
ングして電気的入力を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成では電気的接続を金属線で行っているため、この圧電
トランスをプリント配線基板上に搭載した場合、全体と
して占有面積が大きくなり、他の電子部品と接触するこ
と等により、短絡事故あるいは断線事故が生じることが
あった。また、特に出力電極形成部分は振動変位の大き
い部位であり、当該部分に金属線を取り付けた場合、断
線事故が発生したり、逆に圧電トランスの振動を阻害
し、振動効率を低下させてしまう問題を有していた。ま
た、圧電トランスの製造面においても圧電セラミック素
子の支持体あるいは金属線との接続を別個に行っている
ので、製造工数が多くなり、また製造の自動化を行いに
くいという問題を有していた。
【0005】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、短絡事故、断線事故等が生じず、またアセ
ンブリの側面においても、工数が少なく、製造の自動化
に対応するとともに、占有面積を小さくし全体として小
型化が可能な圧電トランスを提供することを目的とす
る。また製造面においても、当該圧電トランスの製造に
適し、分極効率が高く、量産性の高い製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明による圧電トランスは、特許請求項第1項
に示すように、板状圧電セラミック素子の主面片側半分
を駆動部、他半分を発電部とし、前記駆動部を厚み方向
に分極するとともに表裏両主面に入力電極を形成し、前
記発電部を前記入力電極から発電部端面へ向かう方向に
分極するとともにこの端面に出力電極を形成し、振動の
節を支持してなる圧電トランスにおいて、前記出力電極
を少なくとも1つの主面の出力電極近傍の振動の節領域
まで延出した引出電極を形成し、この引出電極部分で支
持体と電気的機械的接続したことを特徴とするものであ
る。また、特許請求項第2項に示すように、λモード以
上で励振させる圧電トランスにおいて、上記構成に付加
して、入力電極においても他の振動の節領域で支持体と
電気的機械的接続してもよい。
【0007】このような圧電トランスの電極は、特許請
求項第3項に示すように、矩形板状のセラミックウェハ
ーの主面片側半分の表裏面の各々のほぼ全面に入力電極
を形成するとともに、出力電極側の振動の節となる主面
領域に所定の間隔で引出電極を形成し、かつ主面他半分
の端面のほぼ全面に出力電極を形成する工程と、これら
入力電極と出力電極間に直流の高電圧を印加することに
より、入力電極から出力電極に向かう方向に分極を行う
工程と、入力電極間に直流の高電圧を印加することによ
り、入力電極間を厚み方向に分極する工程と、前記出力
電極と前記引出電極とを電気的に接続する工程と、この
セラミックウェハーを所定の間隔で切断し、一対の入力
電極と出力電極、引出電極を有する圧電セラミック素子
を複数得る工程により電極形成並び分極等の製造を行え
ばよい。
【0008】支持構成の具体例として、特許請求項第4
項に示すように、λモード以上の振動モードで駆動する
板状圧電セラミック素子の主面片側半分を駆動部、他半
分を発電部とし、前記駆動部を厚み方向に分極するとと
もに表裏両主面に入力電極を形成し、前記発電部を前記
入力電極から発電部端面に向かう方向に分極するととも
にこの端面に出力電極を形成し、この出力電極から少な
くとも1つの主面の出力電極近傍の振動の節領域まで延
出した引出電極を形成した板状圧電セラミック素子と、
前記板状圧電セラミック素子の節領域に対応する位置に
形成され、少なくとも表面が導体からなる複数の支持部
を有するとともに、これら支持部の導体を外部に導出す
る外部導出電極を有する上絶縁板と下絶縁板とからなる
圧電トランスにおいて、前記圧電セラミック素子の振動
の節領域に形成された入力電極、引出電極と前記支持部
とを電気的機械的接続したことを特徴とする構成が挙げ
られる。また、特許請求項第5項に示すように、絶縁板
の短手方向寸法が圧電セラミック素子の当該寸法より大
きく、外部導出電極を短手方向の一方端のみで、各絶縁
板の支持部のない主面に引き出し、この一方端のみで搭
載されるべき基板と電気的機械的接合した構成としても
よい。
【0009】特許請求項第6項に示すように、このよう
な圧電トランスにおいて、一方の入力電極を上絶縁板側
に導出する外部導出電極を上絶縁板に形成し、他方の入
力電極を下絶縁板側に導出する外部導出電極を下絶縁板
に形成するとともに、引出電極を少なくとも一方の絶縁
板に導出する外部導出電極を当該絶縁板に形成し、これ
ら外部導出電極を電気的に独立して接続され、かつ上絶
縁板並びに下絶縁板を挟持する金属板端子を取り付けた
構成とすることにより、表面実装化された圧電トランス
が得られる。
【0010】なお、特許請求項第7項に示すように、支
持部に導電エラストマを用いてもよい。
【0011】
【作用】特許請求項第1項によれば、出力電極を圧電セ
ラミック素子の節領域の一つに延出し、引出電極を形成
しており、この部分を導体で支持しているので圧電セラ
ミック素子の振動を阻害することなく、極めて簡便な方
法で電気的機械的接続を同時に行うことができる。ま
た、特許請求項第2項によれば、圧電セラミック素子の
表裏主面に形成された入力電極の振動の節領域において
も同様の支持形態をとることにより、より簡便な電気的
機械的接続が行える。
【0012】特許請求項第3項によれば、大きなセラミ
ックウェハーから複数個の圧電セラミック素子を得るこ
とができ、また、引出電極が分極時には出力電極と電気
的に接続していないので、意図した条件での分極が行え
る。
【0013】特許請求項第4項によれば、振動の節領域
に対応した支持部を有する上下絶縁板で圧電セラミック
素子の主面を覆っており、また支持部の導体で各電極と
電極接続を行っているので、振動を阻害することがな
く、かつ占有面積を必要以上に大きくすることなく、圧
電セラミック素子を保護することができる。特許請求項
第5項によれば、圧電トランスの一方端に外部導出電極
を導出しているので、複雑な導出電極構成を必要とせず
に搭載されるべきプリント配線基板との電気的機械的接
続が行える。
【0014】特許請求項第6項によれば、上下絶縁板に
取り付けられた金属端子板が入出力端子となり、表面実
装化された圧電トランスを得ることができる。
【0015】特許請求項第7項によれば、圧電セラミッ
ク素子の振動の節領域の接続が導電性のエラストマ(弾
性体)で行うことになるので、支持部分で多少の振動漏
れが生じた場合でも、圧電セラミック素子の振動を外部
に伝えにくくし、また、逆に外部からの衝撃が加わった
場合でも、その衝撃が緩和されて圧電セラミック素子に
伝わる。
【0016】
【実施例】本発明による実施例を図面とともに説明す
る。 第1の実施例 第1の実施例をλモードで振動する圧電トランスを例に
とり説明する。図1は圧電トランスに使用する圧電セラ
ミック素子の平面図、図2は圧電セラミック素子の電極
形成等の製造方法を説明する図、図3はこの圧電セラミ
ック素子を用いたパッケージング構成例を示す分解斜視
図である。圧電セラミック素子1は長方形板状に切断加
工されている。この圧電セラミック素子の長手方向中央
部を境にして、駆動部1Aと発電部1Bとに分けられ、
λモードで振動した場合、振動の節領域N1とN2がで
きる。駆動部1Aは板厚方向に分極処理が施され、表裏
主面には銀等の入力電極11,12が設けられている。
発電部1Bの長手方向端部には出力電極13が設けられ
るとともに、表面の振動の節領域N2部分には引出電極
14が設けられ、連結電極15により前記出力電極13
と電気的に接続されている。この引出電極は表裏両面に
設けられていてもよいが、片面でも外部との電極接続構
成によっては問題のない場合がある。
【0017】このような圧電セラミック素子の電極形成
あるいは分極等の製造方法は、次のように行うとより効
率よく行うことができる。 .図2に示すように、大きな矩形板状のセラミックウ
ェハーWの主面片側半分WA(駆動部群)の表裏面の各
々に入力電極W1,W2(W2は図示せず)を形成し、
出力電極側(発電部側)の振動の節となる主面領域に所
定の間隔で複数の引出電極13を形成し、また主面の他
半分WB(発電部群)の端面のほぼ全面に出力電極W3
を形成する。これら電極形成はスクリーン印刷を用いた
メタライズ等により行えばよい。 .上記形成した表裏両面の入力電極を短絡し、これら
入力電極W1,W2と出力電極W3との間に直流の高電
圧(例えば4kV/mm2,0.5時間)を印加する。
これにより、入力電極から出力電極に向かう方向に分極
する。 .次に、入力電極W1,W2間に上記と同程度の条件
で直流の高電圧を印加することにより、入力電極間を厚
み方向に分極する。.前記出力電極W3と引出電極1
4との間を連結電極により電気的に接続する 。この電極の形成は蒸着等の手段により行えばよい。あ
るいは、これら電極間を導電性の接合材で電気的接続し
てもよい。 .以上のように電極形成、分極処理されたセラミック
ウェハーを所定の間隔で切断し、一対の入力電極、出力
電極、引出電極を有する圧電セラミック素子を複数個得
ることができる。
【0018】この圧電セラミック素子を支持する具体例
を図3とともに説明する。圧電セラミック素子1を上下
面から挟み込む上絶縁板2、下絶縁板3はアルミナ等の
セラミックス、樹脂等からなり、圧電セラミック素子の
外形よりやや大きい寸法に設計されている。これら絶縁
板は、それぞれ圧電セラミック素子を挟持する面に支持
部21,22,31,32が設けられている。これら支
持部は圧電セラミック素子のλモードの振動の節に対応
する位置に対応して設けられている。支持部は少なくと
もその表面が導体で構成されており、例えば、金属、導
電ゴム等の導電エラストマ、あるいは導電性樹脂等から
なる。これら支持部からは外部導出電極21a,22
a,31a,32aが導出されており、各絶縁板の裏面
(支持部の存しない面)に引き出されている。このよう
な上下絶縁板2,3で圧電セラミック素子を挟み、導電
性接合材(図示せず)で各支持部と各入力電極そして各
引出電極と接合する。このとき各支持部は圧電セラミッ
ク素子の振動の節領域と接触していることは言うまでも
ない。なお、絶縁板の外形寸法は必ずしも圧電セラミッ
ク素子より大きい必要はなく、使用状態によっては外形
寸法が小さくてもよい。
【0019】このようにして構成された圧電トランスを
例えばプリント配線基板に平置きする場合、入力電極の
一方(例えば12)と出力電極(引出電極)は下絶縁板
3を介して基板の電極パッドと直接接触させることがで
きる。他の入力電極については金属線を外部導出電極と
基板の電極パッド間に架設する必要がある。
【0020】第2の実施例 上述の図3とともに説明した圧電トランスにおいて、図
4に示すように、入力電極の両方ならびに出力電極と接
続される圧電トランスの外部導出電極33a,34a等
(これ以外の導出電極については図示していない)を絶
縁板の短手方向の一方端にのみ引き出し、この外部導出
電極をプリント配線基板PBに接して設置してもよい。
この構成により、すべての引き出し端子をプリント配線
基板の電極パッドと直接接触させることができるので、
金属線による接続の必要はなくなる。
【0021】第3の実施例 図5に示すように、圧電トランスの外部導出電極33
a,34a等の形成された部分に予め切り欠き3a,3
bを設けておく構成としてもよい。これにより、この部
分の表面積が増加するとともに、表面張力が生じ易くな
り、半田等の導電性接合材を用いたプリント配線基板P
Bとの接合の信頼性が向上する。
【0022】第4の実施例 第4の実施例を図6,図7,図8とともに説明する。図
6は分解斜視図、図7は図6を組み込んだときのA−A
断面図、図8は上下絶縁板の圧電セラミック素子対向面
の構成を示す図である。圧電セラミック素子1の構成は
第1の実施例と同じである。図8に示すように、上下絶
縁板2,3に形成された支持部21,22,31,32
はセラミックからなり、入力電極に対応する部分には電
極(導体)が部分的に形成されている。より詳しくは、
上絶縁板2の支持部21はほぼ中央部分から一端部まで
電極21bが形成され、この電極21bは、上絶縁板の
側面をとおり上面(支持部形成面の反対面)に延びる外
部導出電極21aにつながっている。また、下絶縁板3
の支持部31はほぼ中央部分から他端部まで電極31b
が形成され、この電極31bは、下絶縁板の側面をとお
り下面(支持部形成面の反対面)に延びる外部導出電極
31aにつながっている。引出電極14については、少
なくとも支持部22,32に形成されているいずれかの
電極22b,32bが支持部形成面の反対面に延びる外
部導出電極22a,32aにつながっていればよい。実
施例においては、すべての電極22b,32bが外部導
出電極22a,32aにつながっている。図6,図7に
示すように、このような外部導出電極に、断面がコ型の
金属端子板61,62,63,64を上下絶縁板を挟む
形で取り付け、導電性接合材(図示せず)で接合する。
これにより、外部導出電極21a,31aはそれぞれ金
属端子板61,62と電気的につながり、外部導出電極
22a,32aはそれぞれ金属端子板63と64とに電
気的につながる。よって、これにより表面実装化された
圧電トランスが得られる。
【0023】上記実施例について、絶縁板に形成される
支持部の例を図9,図10,図11とともに説明する。
図9は絶縁板の短手方向の断面図であるが、クリップ状
の金属端子71で絶縁板3を挟み込む構成をとってい
る。絶縁板に金属端子を設置するための溝を予め設けて
おくと、より金属端子の接続固定が容易になる。このよ
うな構成により、金属端子は支持部となると同時に、絶
縁板の裏面に回り込んでいるので、外部導出電極を新た
に設ける必要はない。また図10に示すように、先端が
曲率を持った形状の支持部35,36としてもよい。曲
率を持たせることにより、圧電セラミック素子の振動の
節領域との接触面積が小さくなり、振動の損失を抑える
ことができる。また図11に示すように、先端部分を凹
形状にした支持部37,38にしてもよい。この形状に
より圧電セラミック素子に形成された電極との接合にお
いて接合材が溜まり易くなり、良好な接合が行える。図
10,図11に示す支持部の構成は導電性の樹脂で形成
してもよいし、導電エラストマで形成してもよい。
【0024】なお、上記実施例において、振動モードと
して2つの節領域の存在するλモードを示したが、それ
以上つの振動の節を有するモード(例えば3/2λモー
ド)でも適用することができる。また圧電トランスの構
成も周知の単層型、積層型に適用することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明の各特許請求項によれば次のよう
な効果を得ることができる。特許請求項第1項によれ
ば、出力電極を圧電セラミック素子の節領域の一つに延
出し、引出電極を形成しており、この部分を導体で支持
しているので圧電セラミック素子の振動を阻害すること
なく、極めて簡便な方法で電気的機械的接続を同時に行
うことができる。よって、従来のように機械的支持以外
に金属線によって電気的接続を行う必要がなくなる。
【0026】特許請求項第2項によれば、圧電セラミッ
ク素子の表裏主面に形成された入力電極の振動の節領域
においても同様の支持形態をとることにより、より簡便
な電気的機械的接続が行える。
【0027】特許請求項第3項によれば、大きなセラミ
ックウェハーから複数個の圧電セラミック素子を得るこ
とができ、また、引出電極が分極時には出力電極と電気
的に接続していないので、意図した比率での分極が行え
る。よって、圧電トランスとしての電気的特性に優れた
圧電セラミック素子を、容易に量産することができる。
【0028】特許請求項第4項によれば、振動の節領域
に対応した支持部を有する上下絶縁板で圧電セラミック
素子の主面を覆っており、また支持部の導体で各電極と
電極接続を行っているので、振動を阻害することがな
く、かつ占有面積を必要以上に大きくすることなく、圧
電セラミック素子を保護することができる。また、放熱
性にも優れているので、圧電トランスの変換効率を低下
させることもない。
【0029】特許請求項第5項によれば、圧電トランス
の一方端に外部導出電極を導出しているので、複雑な導
出電極構成を必要とせずに搭載されるべきプリント配線
基板との電気的機械的接続が行える。
【0030】特許請求項第6項によれば、上下絶縁板に
取り付けられた金属端子板が入出力端子となり、極めて
簡単に表面実装化された圧電トランスを得ることができ
る。また、放熱性にも優れている。
【0031】特許請求項第7項によれば、圧電セラミッ
ク素子の振動の節領域の接続が導電性のエラストマ(弾
性体)で行うことになるので、振動の損失が少なくな
り、電気的特性に優れた圧電トランスを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する圧電セラミック素子の平面
図。
【図2】図1の圧電セラミック素子の製造方法を示す
図。
【図3】第1の実施例の支持形態を示す図。
【図4】第2の実施例を示す斜視図。
【図5】第3の実施例を示す斜視図。
【図6】第4の実施例を示す分解斜視図。
【図7】図6を組み上げたときのA−A断面図。
【図8】第4の実施例に使用する上下絶縁板を示す図。
【図9】絶縁板の支持部の例を示す断面図。
【図10】絶縁板の支持部の他の例を示す断面図。
【図11】絶縁板の支持部の他の例を示す断面図。
【図12】従来例を示す斜視図。
【図13】振動モードを示す図。
【図14】振動の節領域を示す図。
【符号の説明】
1、8 圧電セラミック素子 11,12,81,82 入力電極 13,83 出力電極 2 上絶縁板 3 下絶縁板 21,22,31,32 支持部

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状圧電セラミック素子の主面片側半分
    を駆動部、他半分を発電部とし、前記駆動部を厚み方向
    に分極するとともに表裏両主面に入力電極を形成し、前
    記発電部を前記入力電極から発電部端面へ向かう方向に
    分極するとともにこの端面に出力電極を形成し、振動の
    節を支持してなる圧電トランスにおいて、前記出力電極
    を少なくとも1つの主面の出力電極近傍の振動の節領域
    まで延出した引出電極を形成し、この引出電極部分で支
    持体と電気的機械的接続したことを特徴とする圧電トラ
    ンス。
  2. 【請求項2】 板状圧電セラミック素子の主面片側半分
    を駆動部、他半分を発電部とし、前記駆動部を厚み方向
    に分極するとともに表裏両主面に入力電極を形成し、前
    記発電部を前記入力電極から発電部端面の向かう方向に
    分極するとともにこの端面に出力電極を形成し、λモー
    ド以上の波長で励振させる圧電トランスにおいて、前記
    出力電極を少なくとも1つの主面の出力電極近傍の振動
    の節領域まで延出した引出電極を形成し、この引出電極
    部分で支持体と電気的機械的接続するとともに、入力電
    極においても他の振動の節領域で支持体と電気的機械的
    接続したことを特徴とする圧電トランス。
  3. 【請求項3】 矩形板状のセラミックウェハーの主面片
    側半分の表裏面の各々のほぼ全面に入力電極を形成する
    とともに、出力電極側の振動の節領域となる主面領域に
    所定の間隔で引出電極を形成し、かつ主面他半分の端面
    のほぼ全面に出力電極を形成する工程と、これら入力電
    極と出力電極間に直流の高電圧を印加することにより、
    入力電極から出力電極に向かう方向に分極を行う工程
    と、入力電極間に直流の高電圧を印加することにより、
    入力電極間を厚み方向に分極する工程と、前記出力電極
    と前記引出電極とを電気的に接続する工程と、このセラ
    ミックウェハーを所定の間隔で切断し、一対の入力電極
    と出力電極、引出電極を有する圧電セラミック素子を複
    数得る工程を具備する圧電トランスの製造方法。
  4. 【請求項4】 λモード以上の振動モードで駆動する板
    状圧電セラミック素子の主面片側半分を駆動部、他半分
    を発電部とし、前記駆動部を厚み方向に分極するととも
    に表裏両主面に入力電極を形成し、前記発電部を前記入
    力電極から発電部端面に向かう方向に分極するとともに
    この端面に出力電極を形成し、この出力電極から少なく
    とも1つの主面の出力電極近傍の振動の節領域まで延出
    した引出電極を形成した板状圧電セラミック素子と、前
    記板状圧電セラミック素子の節領域に対応する位置に形
    成され、少なくとも表面が導体からなる複数の支持部
    を有するとともに、これら支持部の導体を外部に導出す
    る外部導出電極を有する上絶縁板と下絶縁板とからなる
    圧電トランスにおいて、前記圧電セラミック素子の振動
    の節領域に形成された入力電極、引出電極と前記支持部
    とを電気的機械的接続したことを特徴とする圧電トラン
    ス。
  5. 【請求項5】 特許請求項第4項記載の圧電トランスに
    おいて、絶縁板の短手方向寸法が圧電セラミック素子の
    当該寸法より大きく、外部導出電極を短手方向の一方端
    のみであって、各絶縁板の支持部形成側でない外主面に
    引き出し、この一方端のみで搭載されるべき基板と導電
    性接合材により電気的機械的接合したことを特徴とする
    圧電トランス。
  6. 【請求項6】 特許請求項第4項記載の圧電トランスに
    おいて、一方の入力電極を上絶縁板側に導出する外部導
    出電極を上絶縁板に形成し、他方の入力電極を下絶縁板
    側に導出する外部導出電極を下絶縁板に形成するととも
    に、引出電極を少なくとも一方の絶縁板に導出する外部
    導出電極を当該絶縁板に形成し、これら外部導出電極に
    電気的に独立して接続され、かつ上絶縁板並びに下絶縁
    板を挟持する金属板端子を取り付けたことを特徴とする
    圧電トランス。
  7. 【請求項7】 特許請求項第4項、第5項、第6項にお
    いて、支持部が導電エラストマであることを特徴とする
    圧電トランス。
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