JP2964838B2 - 波面整形装置 - Google Patents
波面整形装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は干渉計等の光源の波面及
び干渉計の参照光の波面を整形するための波面整形装置
に関するものである。
び干渉計の参照光の波面を整形するための波面整形装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、干渉計などに用いる光源波面の整
形及び参照波面の整形には波面整形装置が使用されてい
る。
形及び参照波面の整形には波面整形装置が使用されてい
る。
【0003】図7は従来例を示すもので、入射ビームは
一般に波面10のように乱れた平面波となっている。乱
れた波面10は集光レンズ7によりピンホール701上
に集光される。ピンホール701上の強度分布は図8に
示すように曲線218のようなガウス型の広がりを持
つ。これは波面10が乱れていて単純な平面波となって
いないため、ピンホール701面上でスポットが分布を
持つためである。
一般に波面10のように乱れた平面波となっている。乱
れた波面10は集光レンズ7によりピンホール701上
に集光される。ピンホール701上の強度分布は図8に
示すように曲線218のようなガウス型の広がりを持
つ。これは波面10が乱れていて単純な平面波となって
いないため、ピンホール701面上でスポットが分布を
持つためである。
【0004】波面整形の役目を持っているのはピンホー
ル701で、ピンホール701の径はコリメータレンズ
9の後での波面が完全な平面波となるように、コリメー
タコリメータレンズ9のNAで決まる回折限界と同程度
になるように設定される。この様子を図8に示す。一般
にはピンホール径801はピンホール面上での強度分布
218の広がりよりも小さくなり、ピンホール701は
光線を遮断する。
ル701で、ピンホール701の径はコリメータレンズ
9の後での波面が完全な平面波となるように、コリメー
タコリメータレンズ9のNAで決まる回折限界と同程度
になるように設定される。この様子を図8に示す。一般
にはピンホール径801はピンホール面上での強度分布
218の広がりよりも小さくなり、ピンホール701は
光線を遮断する。
【0005】この結果、ピンホール701はコリメータ
レンズ9に対して点光源として働き、コリメータレンズ
9を射出した光は完全な平面波11になる。集光レンズ
7、ピンホール701、コリメータレンズ9で構成され
た系は波面整形装置と呼ばれる。
レンズ9に対して点光源として働き、コリメータレンズ
9を射出した光は完全な平面波11になる。集光レンズ
7、ピンホール701、コリメータレンズ9で構成され
た系は波面整形装置と呼ばれる。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、前
記従来例では光学系の調整に問題があった。一般的な配
置ではピンホール701の径801は1μm程度とな
り、そこに集光されるビーム径は数μmとなる場合が多
い。従って、ピンホール701の中心とビームの中心の
アライメントが難しい。
記従来例では光学系の調整に問題があった。一般的な配
置ではピンホール701の径801は1μm程度とな
り、そこに集光されるビーム径は数μmとなる場合が多
い。従って、ピンホール701の中心とビームの中心の
アライメントが難しい。
【0007】もう一つの問題はエネルギ−の集中であ
る。レーザーとしてエキシマレーザー等の単位時間あた
りのエネルギ−が高いレーザーの波面を整形する場合に
は、光束の集光点付近に置かれたピンホール面でのエネ
ルギ−が高すぎて、短時間でピンホールが破損してしま
う。
る。レーザーとしてエキシマレーザー等の単位時間あた
りのエネルギ−が高いレーザーの波面を整形する場合に
は、光束の集光点付近に置かれたピンホール面でのエネ
ルギ−が高すぎて、短時間でピンホールが破損してしま
う。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば集光レン
ズ、ピンホール及びコリメータレンズから構成される波
面整形装置に、更に集光レンズの前に少なくとも1ケ以
上のエタロンを設け、且つ該エタロンの内部で多重干渉
により強め合う条件のうち、唯一つの次数のみが透過す
るような径に空間フィルターであるピンホールの径を設
定する。
ズ、ピンホール及びコリメータレンズから構成される波
面整形装置に、更に集光レンズの前に少なくとも1ケ以
上のエタロンを設け、且つ該エタロンの内部で多重干渉
により強め合う条件のうち、唯一つの次数のみが透過す
るような径に空間フィルターであるピンホールの径を設
定する。
【0009】これによりエタロンの干渉条件の中で同一
方向に伝播する唯一の次数のみがコリメータレンズによ
り平行光にされるため、従来例と同様に完全な平面波を
得ることができる。
方向に伝播する唯一の次数のみがコリメータレンズによ
り平行光にされるため、従来例と同様に完全な平面波を
得ることができる。
【0010】この方法は従来のようにピンホールにより
無駄な光線をカットしているのではなく、エタロンによ
り望ましい次数以外の無駄な光線の大半をカットしてい
る。このため光束が集光する以前にエネルギー密度を低
くすることができて、直接ピンホール面に当たるエネル
ギーが低くなり、ピンホールの破損を防止できる。また
ピンホールの径は少なくとも透過させたい次数の隣の次
数がカットされる条件に設定すればよいので、従来より
もピンホール径を大きくすることができ、アライメント
に対する条件が大幅に緩和される。
無駄な光線をカットしているのではなく、エタロンによ
り望ましい次数以外の無駄な光線の大半をカットしてい
る。このため光束が集光する以前にエネルギー密度を低
くすることができて、直接ピンホール面に当たるエネル
ギーが低くなり、ピンホールの破損を防止できる。また
ピンホールの径は少なくとも透過させたい次数の隣の次
数がカットされる条件に設定すればよいので、従来より
もピンホール径を大きくすることができ、アライメント
に対する条件が大幅に緩和される。
【0011】
【実施例】図1に本発明の実施例1を示す。図7の従来
例との違いは集光レンズ7の前に2個のエタロン1,2
が配置され、かつピンホールの径が異なっていることで
ある。
例との違いは集光レンズ7の前に2個のエタロン1,2
が配置され、かつピンホールの径が異なっていることで
ある。
【0012】入射波面10は従来例と同じく完全な平面
波ではなく、乱れた波面となっている。特にエキシマレ
ーザーの場合には、横モードが多モードであるため、波
面の乱れが著しい。波面10は高反射膜の施された2枚
の平行平板3,4からなるエタロン1(ギャップ厚
d1)にまず入射する。エタロンへの入射角をθとすれ
ば、 2nd1 cosθ=m1 λ ・・・・・・(1) を満たす方向θにのみ、光線が透過する。ここでnは平
行平板間の屈折率、λは波長、m1 は干渉の次数を示
す。
波ではなく、乱れた波面となっている。特にエキシマレ
ーザーの場合には、横モードが多モードであるため、波
面の乱れが著しい。波面10は高反射膜の施された2枚
の平行平板3,4からなるエタロン1(ギャップ厚
d1)にまず入射する。エタロンへの入射角をθとすれ
ば、 2nd1 cosθ=m1 λ ・・・・・・(1) を満たす方向θにのみ、光線が透過する。ここでnは平
行平板間の屈折率、λは波長、m1 は干渉の次数を示
す。
【0013】図2は横軸に入射角θ、縦軸に透過光強度
を取ったものであるが、図に示されているように強度分
布201〜209という離散的な方向にのみ光線が透過
する。
を取ったものであるが、図に示されているように強度分
布201〜209という離散的な方向にのみ光線が透過
する。
【0014】光線は次に高反射膜の施された2枚の平行
平板5,6からなるエタロン2(ギャップ厚d2 )に入
射し、今度は 2nd2 cosθ=m2 λ ・・・・・・(2) を満たす方向の光線、つまり図2の強度分布210〜2
16という離散的な方向にのみ光線が透過する。但し
(2)でm2 は干渉の次数を示す。
平板5,6からなるエタロン2(ギャップ厚d2 )に入
射し、今度は 2nd2 cosθ=m2 λ ・・・・・・(2) を満たす方向の光線、つまり図2の強度分布210〜2
16という離散的な方向にのみ光線が透過する。但し
(2)でm2 は干渉の次数を示す。
【0015】ギャップ厚d1 とd2 の選び方によるが、
本実施例では強度分布202と211、強度分布205
と213、強度分布208と215の方向が共通となっ
ている。
本実施例では強度分布202と211、強度分布205
と213、強度分布208と215の方向が共通となっ
ている。
【0016】従ってエタロン1と2を透過する光は両者
の共通部、即ち図2の強度分布202,205,208
のみとなって集光レンズ7へ入射する。このうちの一部
の光線を示したのが図1で、集光レンズ7に入射した光
は透過光線12,13に示されているようにピンホール
面8上に集光される。ピンホール面8上での集光位置x
は、集光レンズ7の焦点距離を fとして x=ftanθ ・・・・・・(3) で表される。
の共通部、即ち図2の強度分布202,205,208
のみとなって集光レンズ7へ入射する。このうちの一部
の光線を示したのが図1で、集光レンズ7に入射した光
は透過光線12,13に示されているようにピンホール
面8上に集光される。ピンホール面8上での集光位置x
は、集光レンズ7の焦点距離を fとして x=ftanθ ・・・・・・(3) で表される。
【0017】従って、エタロン1,2を透過した光線は
図3のようにピンホール8上の位置301,302,3
03にのみ集光する。図3における位置(光束)30
1,302は、図2の強度分布202,205、図1に
おける光束12,13に対応する。
図3のようにピンホール8上の位置301,302,3
03にのみ集光する。図3における位置(光束)30
1,302は、図2の強度分布202,205、図1に
おける光束12,13に対応する。
【0018】ここで強度分布205と213はθ=0、
つまり集光レンズ7の光軸と一致する方向に伝播する光
束302に相当している。
つまり集光レンズ7の光軸と一致する方向に伝播する光
束302に相当している。
【0019】従って、図3に示すように、光束301,
303を遮断する径304を持つピンホールを配置すれ
ば、光束302に集光する軸上光線のみをコリメータ−
レンズ9へと導光することができる。
303を遮断する径304を持つピンホールを配置すれ
ば、光束302に集光する軸上光線のみをコリメータ−
レンズ9へと導光することができる。
【0020】ここでエタロンの透過特性をもとに、光束
302の角度分布を考えると、θ=0degの透過光の
位相としての半値幅Δδは
302の角度分布を考えると、θ=0degの透過光の
位相としての半値幅Δδは
【0021】
【数1】 と表される。
【0022】ここでFはフィネスと呼ばれる量で、エタ
ロンの高反射膜の強度反射率をr2としたとき次の式
(5)で定義される量である。
ロンの高反射膜の強度反射率をr2としたとき次の式
(5)で定義される量である。
【0023】F=4r2 /(1−r2 ) ・・・・・・(5) 図2におけるピ−クでの位相をδ0、この時の透過角をθ
0、半値での位相をδ1、この時の透過角をθ1 とおけば δ0 =(2π/λ)2nd cosθ0 ・・・・・・(6) δ1 =(2π/λ) 2nd cosθ1 ・・・・・・(7) と表すことができる。半値幅の関係から δ0 −δ1 =Δδ/2 ・・・・・・(8) であるところより、式(4),(6),(7)を(8)
に代入すると、θ1 は
0、半値での位相をδ1、この時の透過角をθ1 とおけば δ0 =(2π/λ)2nd cosθ0 ・・・・・・(6) δ1 =(2π/λ) 2nd cosθ1 ・・・・・・(7) と表すことができる。半値幅の関係から δ0 −δ1 =Δδ/2 ・・・・・・(8) であるところより、式(4),(6),(7)を(8)
に代入すると、θ1 は
【0024】
【数2】 従って図3でのピンホール面上での半値幅Δxは
(3),(9)から Δx=2f tanθ1 ・・・・・・(10) で表される。
(3),(9)から Δx=2f tanθ1 ・・・・・・(10) で表される。
【0025】例えばd1 =9999.980μm,d2 =6840.0
88μm,r=99%とすると、(1),(2)式において
θ=0となるのは、波長λ=0.248 μmの場合 m1 = 80645 , m2 = 55162 である。
88μm,r=99%とすると、(1),(2)式において
θ=0となるのは、波長λ=0.248 μmの場合 m1 = 80645 , m2 = 55162 である。
【0026】このとき、m1 ,m2 に隣接する次数、つ
まりm1 −1,m2 −2・・・・・・及びm1 −1,m2 −2
・・・・・・を満足する集光位置xは、 焦点距離fを10mm
とすると、以下のような表で示すことができる。
まりm1 −1,m2 −2・・・・・・及びm1 −1,m2 −2
・・・・・・を満足する集光位置xは、 焦点距離fを10mm
とすると、以下のような表で示すことができる。
【0027】
【表1】 従って、この表に表された次数では共通部分である θ= 0 deg ,x= 0 mm θ= 0.494 deg ,x= 0.0862mm とθ= 0.494 deg ,
x= 0.0862mm の重なった部分 のみがエタロン1,2を透過する光線となる。
x= 0.0862mm の重なった部分 のみがエタロン1,2を透過する光線となる。
【0028】半値幅Δxは(10)より次の表のように
なる。
なる。
【0029】
【表2】 例えば NA =0.1 の時の回折限界の径は 0.61 λ/NA =
1.5μm で、r=0.99の時のエタロン1の半値幅 1.9μ
mより小さい。しかしながら実際には透過光の半値幅は
エタロン1と2の分布のかけ算となるのでr≧99%とし
ておけば十分である。
1.5μm で、r=0.99の時のエタロン1の半値幅 1.9μ
mより小さい。しかしながら実際には透過光の半値幅は
エタロン1と2の分布のかけ算となるのでr≧99%とし
ておけば十分である。
【0030】従って、集光レンズ7の焦点距離fをf=
10mmとした時、ピンホール8上での集光位置xは、
軸上を0とすればx=f tanθで示されるため、 θ= 0 deg の時 x= 0 mm θ= 0.494 deg の時x= 0.0862mm θ=− 0.494 deg の時x=− 0.0862mm となる。半値幅による広がりを考えても、φ= 0.08mm
のピンホールを配置すれば、θ= 0 deg、x= 0 mm の
光線のみをコリメータ−レンズ9へ導光することができ
る。
10mmとした時、ピンホール8上での集光位置xは、
軸上を0とすればx=f tanθで示されるため、 θ= 0 deg の時 x= 0 mm θ= 0.494 deg の時x= 0.0862mm θ=− 0.494 deg の時x=− 0.0862mm となる。半値幅による広がりを考えても、φ= 0.08mm
のピンホールを配置すれば、θ= 0 deg、x= 0 mm の
光線のみをコリメータ−レンズ9へ導光することができ
る。
【0031】以上の数値例を取れば図1の構成において
ピンホール径φ= 80 μmに対し、ピンホール上でのビ
ーム径約φ1.5 μmという系が実現される。従来 1μm
前後の径のピンホールが使用されていたことに比べる
と、本発明で飛躍的にアライメントが容易となったこと
が分かる。またθ= 0 degの透過光はピンホール板に当
たることがなく、且つθ=±0.494 deg の透過光は図3
に示したように、ビーム周辺の強度の弱い部分に相当す
る。従ってピンホール板を破損することもなくなる。
ピンホール径φ= 80 μmに対し、ピンホール上でのビ
ーム径約φ1.5 μmという系が実現される。従来 1μm
前後の径のピンホールが使用されていたことに比べる
と、本発明で飛躍的にアライメントが容易となったこと
が分かる。またθ= 0 degの透過光はピンホール板に当
たることがなく、且つθ=±0.494 deg の透過光は図3
に示したように、ビーム周辺の強度の弱い部分に相当す
る。従ってピンホール板を破損することもなくなる。
【0032】従来例でピンホールに集光していた光は2
つのエタロンにより反射され、ピンホールには到達しな
い。その結果、ピンホール板のアライメントに苦労する
ことなく、且つ、ピンホール板を破損することもなく、
完全な平面波11を得ることができる。
つのエタロンにより反射され、ピンホールには到達しな
い。その結果、ピンホール板のアライメントに苦労する
ことなく、且つ、ピンホール板を破損することもなく、
完全な平面波11を得ることができる。
【0033】このような構成のエタロンを用いた波面整
形装置は、特にエキシマレーザー等の単位時間辺りのエ
ネルギーの高い光源により構成されている干渉計におい
て有効である。この場合、該波面整形装置は光源の波面
を平面波に整形するという目的で干渉計の中の光源部に
配置したり、参照波面を整形するという目的で参照光路
内に配置されたりする。但し、本発明に係るエタロンの
効果はエキシマレーザー等の共振器内に設けられるエタ
ロンの波長選択効果とは基本的に異なる。
形装置は、特にエキシマレーザー等の単位時間辺りのエ
ネルギーの高い光源により構成されている干渉計におい
て有効である。この場合、該波面整形装置は光源の波面
を平面波に整形するという目的で干渉計の中の光源部に
配置したり、参照波面を整形するという目的で参照光路
内に配置されたりする。但し、本発明に係るエタロンの
効果はエキシマレーザー等の共振器内に設けられるエタ
ロンの波長選択効果とは基本的に異なる。
【0034】本発明はエタロンと空間フィルターによ
り、レーザーの横モードを選択しているのに対し、レー
ザー共振器内のエタロンは波長狭帯化のために縦モード
を選択しているからである。
り、レーザーの横モードを選択しているのに対し、レー
ザー共振器内のエタロンは波長狭帯化のために縦モード
を選択しているからである。
【0035】従って本発明で用いられるエタロンは共振
器に用いられるエタロンとは設定ギャップ厚も全く異な
る。実際、レーザー内の縦モード選択のためのエタロン
だけでは横モードを純粋に選択することはできない。
器に用いられるエタロンとは設定ギャップ厚も全く異な
る。実際、レーザー内の縦モード選択のためのエタロン
だけでは横モードを純粋に選択することはできない。
【0036】図4は本発明の実施例2を示すもので、実
施例1のエタロン1,2に傾き調整機構401,402
を設けたものである。図1の実施例でエタロン1,2の
透過光を所望の角度にするためにはギャップ間隔d1 ,
d2 を所定の値に精度よく作成する必要がある。これは
2つのエタロンの伝播方向をそろえるために必須の条件
であるが、ギャップの設定に高い精度を必要とするた
め、組み立て上問題がある。
施例1のエタロン1,2に傾き調整機構401,402
を設けたものである。図1の実施例でエタロン1,2の
透過光を所望の角度にするためにはギャップ間隔d1 ,
d2 を所定の値に精度よく作成する必要がある。これは
2つのエタロンの伝播方向をそろえるために必須の条件
であるが、ギャップの設定に高い精度を必要とするた
め、組み立て上問題がある。
【0037】しかし、図4に示すようにエタロン1,2
に傾き調整機構401,402を付加することにより、
その問題点は解決される。式(1),(2)から分かる
ように、ギャップ厚d1 ,d2 の調整と同じく、入射角
θの調整も位相に対し同様の効果を持つ。
に傾き調整機構401,402を付加することにより、
その問題点は解決される。式(1),(2)から分かる
ように、ギャップ厚d1 ,d2 の調整と同じく、入射角
θの調整も位相に対し同様の効果を持つ。
【0038】従ってθの調整によりギャップ厚d1 ,d
2 の誤差を除き、所望の角度に光線を透過させることが
できる。これによりギャップ厚d1 ,d2 の調整を行わ
ず、エタロン1,2の傾き調整という、より簡単な方法
で所望の角度に透過光線を得ることができる。
2 の誤差を除き、所望の角度に光線を透過させることが
できる。これによりギャップ厚d1 ,d2 の調整を行わ
ず、エタロン1,2の傾き調整という、より簡単な方法
で所望の角度に透過光線を得ることができる。
【0039】図5は本発明の実施例3である。本実施例
ではピンホール501を集光レンズ7の焦点位置からデ
フォ−カスさせた位置に配置し、かつピンホール径を図
6に示すように、隣り合う次数の光が混入しないような
径604となるピンホール501としたものである。
ではピンホール501を集光レンズ7の焦点位置からデ
フォ−カスさせた位置に配置し、かつピンホール径を図
6に示すように、隣り合う次数の光が混入しないような
径604となるピンホール501としたものである。
【0040】図6に示したようにエタロン1,2の透過
光601,602,603はデフォ−カスの効果で、ピ
ンホール501面上でのエネルギー密度が低下し、ピン
ホール501の破損が防止されて、耐久性の向上を達成
することができる。但し、本実施例では図6からも分か
るように図2に示した実施例1と比べると、透過光60
2のビーム径が広がり、ピンホール径604が小さくな
る。このためピンホール501のアライメントは若干難
しくなるが、従来例に対しての改善効果は明らかであ
る。
光601,602,603はデフォ−カスの効果で、ピ
ンホール501面上でのエネルギー密度が低下し、ピン
ホール501の破損が防止されて、耐久性の向上を達成
することができる。但し、本実施例では図6からも分か
るように図2に示した実施例1と比べると、透過光60
2のビーム径が広がり、ピンホール径604が小さくな
る。このためピンホール501のアライメントは若干難
しくなるが、従来例に対しての改善効果は明らかであ
る。
【0041】従って、本実施例はアライメントの難易度
に余裕のある系の場合、特に有効である。またこれまで
の実施例では2つのエタロンを用いて次数選択の効果を
強調したが、1つのエタロンを用いるだけでも次数の分
離を行うことは可能で、本発明の効果は十分達成でき
る。
に余裕のある系の場合、特に有効である。またこれまで
の実施例では2つのエタロンを用いて次数選択の効果を
強調したが、1つのエタロンを用いるだけでも次数の分
離を行うことは可能で、本発明の効果は十分達成でき
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では従来の
波面整形装置にエタロンを加えて配置することによりピ
ンホールの径を大きくすることができるため、アライメ
ントが容易になり、更に不要な光をエタロンで反射して
除去できるため、ビームによるピンホール板の破損を防
ぐことが可能となった。この結果、従来より調整が容易
で、かつ耐久性に優れた波面整形装置を構成することが
可能となった。
波面整形装置にエタロンを加えて配置することによりピ
ンホールの径を大きくすることができるため、アライメ
ントが容易になり、更に不要な光をエタロンで反射して
除去できるため、ビームによるピンホール板の破損を防
ぐことが可能となった。この結果、従来より調整が容易
で、かつ耐久性に優れた波面整形装置を構成することが
可能となった。
【図1】 本発明の実施例1を示す図
【図2】 2組のエタロンの各々の透過角度特性を示す
図
図
【図3】 2組のエタロンの合成された透過特性を示す
図
図
【図4】 本発明の実施例2を示す図
【図5】 本発明の実施例3を示す図
【図6】 実施例3のピンホール面上での強度分布を示
す図
す図
【図7】 従来例を示す図
【図8】 従来例のピンホール付近の集光ビームの強度
分布を示す図
分布を示す図
1,2 エタロン 3,4,5,6 高反射膜の施された平行平板 7 集光レンズ 8 ピンホール 9 コリメータレンズ 10 乱れた入射波面 11 平面波 12 エタロン1及び2を透過する入射角0 deg以外の
光線 13 エタロン1及び2を透過する入射角0 degの光線 201〜209 エタロン1を透過する成分 210〜216 エタロン2を透過する成分 217 0 deg透過光の半値角 218 エタロン透過光のピ−クを示す包絡線 301〜303 エタロン1とエタロン2の両方を透過
する成分 304 ピンホール径 305 0 deg透過光の半値角 401,402 エタロンの傾き調整機構 501 ピンホール 601〜603 ピンホール面上のビームの強度分布 604 ピンホール径 701 ピンホール 801 ピンホール径
光線 13 エタロン1及び2を透過する入射角0 degの光線 201〜209 エタロン1を透過する成分 210〜216 エタロン2を透過する成分 217 0 deg透過光の半値角 218 エタロン透過光のピ−クを示す包絡線 301〜303 エタロン1とエタロン2の両方を透過
する成分 304 ピンホール径 305 0 deg透過光の半値角 401,402 エタロンの傾き調整機構 501 ピンホール 601〜603 ピンホール面上のビームの強度分布 604 ピンホール径 701 ピンホール 801 ピンホール径
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも1個以上のエタロン、集光レ
ンズ、該集光レンズの焦点位置近傍に配置された空間フ
ィルター及び該空間フィルターを通過した光をコリメ−
トするレンズより構成されていることを特徴とする波面
整形装置。 - 【請求項2】 該エタロンが干渉条件の次数によって定
まる少なくとも1個以上の複数方向の光線を通過させる
とともに、前記空間フィルターが該複数方向の光線のう
ち、ただ一つの次数に対応する方向の光線を透過させ、
該次数以外の光を透過させないことを特徴とする請求項
1の波面整形装置。 - 【請求項3】 該エタロンに傾き調整機構がついている
ことを特徴とする請求項2の波面整形装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16315393A JP2964838B2 (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | 波面整形装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16315393A JP2964838B2 (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | 波面整形装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06347718A JPH06347718A (ja) | 1994-12-22 |
JP2964838B2 true JP2964838B2 (ja) | 1999-10-18 |
Family
ID=15768237
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16315393A Expired - Fee Related JP2964838B2 (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | 波面整形装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2964838B2 (ja) |
-
1993
- 1993-06-07 JP JP16315393A patent/JP2964838B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06347718A (ja) | 1994-12-22 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |