JP2964716B2 - ガス放電表示板 - Google Patents
ガス放電表示板Info
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- JP2964716B2 JP2964716B2 JP19465091A JP19465091A JP2964716B2 JP 2964716 B2 JP2964716 B2 JP 2964716B2 JP 19465091 A JP19465091 A JP 19465091A JP 19465091 A JP19465091 A JP 19465091A JP 2964716 B2 JP2964716 B2 JP 2964716B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス放電表示板に関
し、特にＡＣ型ガス放電表示板の誘電体膜の構造に関す
る。
し、特にＡＣ型ガス放電表示板の誘電体膜の構造に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来のこの種の表示板は、図２に示すよ
うに、透明な誘電体膜１と保護膜２で覆われたネサ膜か
ら成る電極３を有する前面基板４と、黒色の誘電体膜５
と保護膜２で覆われた銀電極６を有する後面基板７と
を、スペーサ８を介して相対向させて周囲をシール・ガ
ラス９で気密封止した後内部を真空に排気しＮｅが充填
されている。
うに、透明な誘電体膜１と保護膜２で覆われたネサ膜か
ら成る電極３を有する前面基板４と、黒色の誘電体膜５
と保護膜２で覆われた銀電極６を有する後面基板７と
を、スペーサ８を介して相対向させて周囲をシール・ガ
ラス９で気密封止した後内部を真空に排気しＮｅが充填
されている。
【０００３】前面基板と後面基板の電極はシール・ガラ
スの外部へ引き出され、外部の駆動回路と金属リード，
ＦＰＣ等で接続される。駆動回路から高周波パルス電圧
が電極に印加され、表示板の放電開始電圧あるいは放電
維持電圧以上の電圧を任意の放電セルに印加することに
より、任意の表示パターンを得る。
スの外部へ引き出され、外部の駆動回路と金属リード，
ＦＰＣ等で接続される。駆動回路から高周波パルス電圧
が電極に印加され、表示板の放電開始電圧あるいは放電
維持電圧以上の電圧を任意の放電セルに印加することに
より、任意の表示パターンを得る。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】この従来のガス放電表
示板では、後面基板の銀電極は通常、銀ペーストをスク
リーン印刷し、焼成させて形成している。この電極は、
表面がデコボコしており、電極パターン幅０．１〜０．
３ｍｍの場合には、電極断面は中央部が厚い半月状とな
る。断面が半月状の電極を従来は焼成温度よりかなり低
い軟化点を持つガラス膜で覆っていたため、焼成時に粘
度が低下して流動が起こり銀電極の中央部での誘電体の
膜厚がコントロールし難く、かつ薄くなる傾向があっ
た。従って、この部分の誘電体膜の耐電圧が低下し、放
電表示時に誘電体膜の絶縁破壊が起こり、絶縁破壊時の
閃光放電による放電面の汚染により、放電開始電圧が上
昇し、表示不良の原因となっていた。また、誘電体膜の
焼成時に焼成温度が軟化点よりかなり高い為、脱泡過程
で顔料の凝集及び泡の成長が起こり、膜表面の平滑性が
損なわれるという不具合もあった。
示板では、後面基板の銀電極は通常、銀ペーストをスク
リーン印刷し、焼成させて形成している。この電極は、
表面がデコボコしており、電極パターン幅０．１〜０．
３ｍｍの場合には、電極断面は中央部が厚い半月状とな
る。断面が半月状の電極を従来は焼成温度よりかなり低
い軟化点を持つガラス膜で覆っていたため、焼成時に粘
度が低下して流動が起こり銀電極の中央部での誘電体の
膜厚がコントロールし難く、かつ薄くなる傾向があっ
た。従って、この部分の誘電体膜の耐電圧が低下し、放
電表示時に誘電体膜の絶縁破壊が起こり、絶縁破壊時の
閃光放電による放電面の汚染により、放電開始電圧が上
昇し、表示不良の原因となっていた。また、誘電体膜の
焼成時に焼成温度が軟化点よりかなり高い為、脱泡過程
で顔料の凝集及び泡の成長が起こり、膜表面の平滑性が
損なわれるという不具合もあった。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、それぞれ誘電
体膜と保護膜で覆われた電極を有する前面基板と後面基
板の２枚の絶縁基板が、Ｎｅ等のガスで充たされた空間
を介して互いの電極が相対向するように配置して構成す
るガス放電表示板において、後面基板に有る誘電体膜が
黒色系顔料を含む硼珪酸鉛系ガラスから成る軟化点が５
６０〜６００℃の第１の誘電体膜と、硼珪酸鉛系ガラス
から成る軟化点が４６０〜５１０℃の第２の誘電体膜と
の２重膜から成り、第１の誘電体膜が後面基板に有る電
極を覆っていることを特徴とする。
体膜と保護膜で覆われた電極を有する前面基板と後面基
板の２枚の絶縁基板が、Ｎｅ等のガスで充たされた空間
を介して互いの電極が相対向するように配置して構成す
るガス放電表示板において、後面基板に有る誘電体膜が
黒色系顔料を含む硼珪酸鉛系ガラスから成る軟化点が５
６０〜６００℃の第１の誘電体膜と、硼珪酸鉛系ガラス
から成る軟化点が４６０〜５１０℃の第２の誘電体膜と
の２重膜から成り、第１の誘電体膜が後面基板に有る電
極を覆っていることを特徴とする。
【０００６】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図１は本発明の一実施例のガス放電表示板の断面図
である。前面基板４は厚さ１．８ｍｍの透明なソーダガ
ラス板から成り、この基板上にストライプ状にネサ膜の
透明な電極３をＣＶＤ法で形成する。表示部の電極２を
覆って硼珪酸鉛系ガラスから成る低融点ガラスをスクリ
ーン印刷法で塗布して焼成し、厚さが約１０〜２０μｍ
の誘電体膜１を形成する。電極３に直交する方向にリブ
状にアルミナ粉末と低融点ガラスを主成分とするスペー
サ８をスクリーン印刷法で塗布して焼成し、厚さ約１０
〜１００μｍに形成する。更に、誘電体膜１とスペーサ
８の上にマグネシウム化合物からなる保護膜２をスプレ
ー法で厚さ約０．５〜３μｍに塗布して覆う。
る。図１は本発明の一実施例のガス放電表示板の断面図
である。前面基板４は厚さ１．８ｍｍの透明なソーダガ
ラス板から成り、この基板上にストライプ状にネサ膜の
透明な電極３をＣＶＤ法で形成する。表示部の電極２を
覆って硼珪酸鉛系ガラスから成る低融点ガラスをスクリ
ーン印刷法で塗布して焼成し、厚さが約１０〜２０μｍ
の誘電体膜１を形成する。電極３に直交する方向にリブ
状にアルミナ粉末と低融点ガラスを主成分とするスペー
サ８をスクリーン印刷法で塗布して焼成し、厚さ約１０
〜１００μｍに形成する。更に、誘電体膜１とスペーサ
８の上にマグネシウム化合物からなる保護膜２をスプレ
ー法で厚さ約０．５〜３μｍに塗布して覆う。
【０００７】一方、後面基板７は厚さ１．８ｍｍの透明
なソーダ・ガラス板であり、この基板上に銀の導電ペー
ストをスクリーン印刷して焼成し、厚さ約１０μｍのス
トライプ状の銀電極６を形成する。銀電極６を覆って軟
化点が５６０〜６００℃である第１の誘電体膜５をスク
リーン印刷法で塗布し約５８０〜６００℃で焼成する。
第１の誘電体膜５は黒色系顔料を含む硼珪酸鉛系ガラス
から成り、銀電極６上の膜厚約３〜１０μｍに形成す
る。更に、第１の誘電体膜５の上に軟化点が約４６０〜
５１０℃の硼珪酸鉛系ガラスを成分とする第２の誘電体
膜１０をスクリーン印刷で塗布し、第１の誘電体膜５と
同様約５８０〜６００℃で焼成する。第２の誘電体膜１
０の膜厚は約７〜１５μｍとする。
なソーダ・ガラス板であり、この基板上に銀の導電ペー
ストをスクリーン印刷して焼成し、厚さ約１０μｍのス
トライプ状の銀電極６を形成する。銀電極６を覆って軟
化点が５６０〜６００℃である第１の誘電体膜５をスク
リーン印刷法で塗布し約５８０〜６００℃で焼成する。
第１の誘電体膜５は黒色系顔料を含む硼珪酸鉛系ガラス
から成り、銀電極６上の膜厚約３〜１０μｍに形成す
る。更に、第１の誘電体膜５の上に軟化点が約４６０〜
５１０℃の硼珪酸鉛系ガラスを成分とする第２の誘電体
膜１０をスクリーン印刷で塗布し、第１の誘電体膜５と
同様約５８０〜６００℃で焼成する。第２の誘電体膜１
０の膜厚は約７〜１５μｍとする。
【０００８】図示しないが、第２の誘電体膜１０の上に
銀電極６に直交する方向に、スペーサ８と同一材料でリ
ブ状にスペーサを形成する。第２の誘電体膜１０とスペ
ーサの上にマグネシウム化合物からなる保護膜２を形成
する。シールガラス９は保護膜２の形成前に、前面基板
４と後面基板７の両面又はいずれか一方に表示領域を囲
むようにスクリーン印刷法で形成しておく。しかる後、
電極２と銀電極６とが直交して相対向する位置に前面基
板４と後面基板７を組み合わせて加熱してシールし、シ
ールガラス９内部を真空排気した後Ｎｅガスを充填して
ガス放電表示板を形成する。
銀電極６に直交する方向に、スペーサ８と同一材料でリ
ブ状にスペーサを形成する。第２の誘電体膜１０とスペ
ーサの上にマグネシウム化合物からなる保護膜２を形成
する。シールガラス９は保護膜２の形成前に、前面基板
４と後面基板７の両面又はいずれか一方に表示領域を囲
むようにスクリーン印刷法で形成しておく。しかる後、
電極２と銀電極６とが直交して相対向する位置に前面基
板４と後面基板７を組み合わせて加熱してシールし、シ
ールガラス９内部を真空排気した後Ｎｅガスを充填して
ガス放電表示板を形成する。
【０００９】かかる構造の表示板は、第１の誘電体膜５
は軟化点が高いため銀電極６上で流動しにくく、銀電極
６上で極端に薄くなることなく形成される。また、第１
の誘電体膜のスクリーンメッシュの跡の部分のくぼみを
補い、表面の平滑性を増すために、低軟化点の第２の誘
電体膜１０を形成する。第２の誘電体膜１０の軟化点
は、シールガラス９を加熱し、シールする際に保護膜２
がクラックせず、又鉛の拡散などにより保護膜２の表面
の物性に影響しないように選定され、その焼成温度は脱
泡とリフローが充分行なわれるように選定される。従っ
て、第１の誘電体膜５の軟化点は第２の誘電体膜１０の
焼成温度でリフローせず、かつ発泡しないように選定さ
れ、その温度は、第２の誘電体膜の軟化点より５０℃〜
１４０℃低く選定される。なお、第１の誘電体膜には、
表示コントラストを向上させるために黒色顔料を添加す
る。
は軟化点が高いため銀電極６上で流動しにくく、銀電極
６上で極端に薄くなることなく形成される。また、第１
の誘電体膜のスクリーンメッシュの跡の部分のくぼみを
補い、表面の平滑性を増すために、低軟化点の第２の誘
電体膜１０を形成する。第２の誘電体膜１０の軟化点
は、シールガラス９を加熱し、シールする際に保護膜２
がクラックせず、又鉛の拡散などにより保護膜２の表面
の物性に影響しないように選定され、その焼成温度は脱
泡とリフローが充分行なわれるように選定される。従っ
て、第１の誘電体膜５の軟化点は第２の誘電体膜１０の
焼成温度でリフローせず、かつ発泡しないように選定さ
れ、その温度は、第２の誘電体膜の軟化点より５０℃〜
１４０℃低く選定される。なお、第１の誘電体膜には、
表示コントラストを向上させるために黒色顔料を添加す
る。
【００１０】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、銀電極を
覆う第１の誘電体膜の軟化点を５６０℃〜６００℃と
し、第２の誘電体膜の軟化点を４６０〜５１０℃とした
ので銀電極上の誘電体膜の膜厚は均一となり、なおかつ
誘電体膜内の発泡がなくなり、絶縁耐圧が増すという効
果を有する。
覆う第１の誘電体膜の軟化点を５６０℃〜６００℃と
し、第２の誘電体膜の軟化点を４６０〜５１０℃とした
ので銀電極上の誘電体膜の膜厚は均一となり、なおかつ
誘電体膜内の発泡がなくなり、絶縁耐圧が増すという効
果を有する。
【図１】本発明の一実施例の断面図である。
【図２】従来例の断面図である。
１ 誘電体膜 ２ 保護膜 ３ 電極 ４ 前面基板 ５ 第１の誘電体膜 ６ 銀電極 ７ 後面電極 ８ スペーサ ９ シールガラス １０ 第２の誘電体膜
Claims (1)
- 【請求項１】 それぞれ、誘電体膜と保護膜で覆われた
電極を有する前面基板と後面基板の２枚の絶縁基板が、
Ｎｅ等のガスで充たされた空間を介して互いの電極が相
対向するように配置して構成するガス放電表示板におい
て、後面基板に有る誘電体膜が、黒色系顔料を含む硼珪
酸鉛系ガラスから成る軟化点が５６０〜６００℃の第１
の誘電体膜と、硼珪酸鉛系ガラスから成る軟化点が４６
０〜５１０℃の第２の誘電体膜との２重膜から成り、第
１の誘電体膜が後面基板に有る電極を覆っていることを
特徴とするガス放電表示板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19465091A JP2964716B2 (ja) | 1991-08-05 | 1991-08-05 | ガス放電表示板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19465091A JP2964716B2 (ja) | 1991-08-05 | 1991-08-05 | ガス放電表示板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0541167A JPH0541167A (ja) | 1993-02-19 |
| JP2964716B2 true JP2964716B2 (ja) | 1999-10-18 |
Family
ID=16328041
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19465091A Expired - Fee Related JP2964716B2 (ja) | 1991-08-05 | 1991-08-05 | ガス放電表示板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2964716B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| USRE40104E1 (en) | 1997-03-31 | 2008-02-26 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Plasma display panel with bus electrodes having black electroconductive material |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR19980065367A (ko) | 1996-06-02 | 1998-10-15 | 오평희 | 액정표시소자용 백라이트 |
| JP2003068207A (ja) * | 2001-08-23 | 2003-03-07 | Nec Corp | プラズマディスプレイパネル |
| KR100653667B1 (ko) | 2002-03-06 | 2006-12-04 | 마쯔시다덴기산교 가부시키가이샤 | 플라즈마 디스플레이 장치 |
| KR100620421B1 (ko) | 2003-01-24 | 2006-09-08 | 마쯔시다덴기산교 가부시키가이샤 | 플라즈마 디스플레이 패널 |
-
1991
- 1991-08-05 JP JP19465091A patent/JP2964716B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| USRE40104E1 (en) | 1997-03-31 | 2008-02-26 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Plasma display panel with bus electrodes having black electroconductive material |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0541167A (ja) | 1993-02-19 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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