JP2670929B2 - カラープラズマディスプレイパネル - Google Patents
カラープラズマディスプレイパネルInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラープラズマディス
プレイパネルに関する。
プレイパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】カラープラズマディスプレイには、直流
型および交流型が知られている。このカラープラズマデ
ィスプレイパネル(以下、カラーPDPと略記する)を
構成するには各種方法が知られているが、薄型にするた
め、対向する前面ガラス板と背面板の周囲をシールガラ
スで封じて放電ガスを収容する気密容器を構成するもの
が多く採用される。通常、前、背面板とも低価格のソー
ダライムガラスが使用される。
型および交流型が知られている。このカラープラズマデ
ィスプレイパネル(以下、カラーPDPと略記する)を
構成するには各種方法が知られているが、薄型にするた
め、対向する前面ガラス板と背面板の周囲をシールガラ
スで封じて放電ガスを収容する気密容器を構成するもの
が多く採用される。通常、前、背面板とも低価格のソー
ダライムガラスが使用される。
【0003】微細で多数の表示セルを有するカラーPD
Pでは、隣接するセル間の誤放電や色滲みを防ぐため、
あるいはパネル内外の圧力差を支えたり、また放電用電
極間距離を規定するためのスペーサーとして、前、背面
板間には隔壁が形成され、この隔壁と前、背面板で周囲
を囲まれた空間が一つの表示セルとなる。表示セル内面
には蛍光体が被着されて、放電によって発生する紫外線
で、蛍光体は各色の可視光を発する。この隔壁の形成に
は、前面ガラス板や背面板にガラス等の誘電体ペースト
を印刷焼成する厚膜技術が賞用されている。また、特開
平3−152830号公報、特開平3−205738号
公報、特願平2−120048号等では、有孔金属板を
用いる方法も開示されている。
Pでは、隣接するセル間の誤放電や色滲みを防ぐため、
あるいはパネル内外の圧力差を支えたり、また放電用電
極間距離を規定するためのスペーサーとして、前、背面
板間には隔壁が形成され、この隔壁と前、背面板で周囲
を囲まれた空間が一つの表示セルとなる。表示セル内面
には蛍光体が被着されて、放電によって発生する紫外線
で、蛍光体は各色の可視光を発する。この隔壁の形成に
は、前面ガラス板や背面板にガラス等の誘電体ペースト
を印刷焼成する厚膜技術が賞用されている。また、特開
平3−152830号公報、特開平3−205738号
公報、特願平2−120048号等では、有孔金属板を
用いる方法も開示されている。
【0004】画像表示が可能な微細で多数の表示セルを
有するカラーPDPでは、通常セルや電極形成が容易な
方形セル配列が採用される。多数セルは、放電用電極を
行と列に分け、各々ライン状の行および列電極の交差部
分に形成するのが便利である。
有するカラーPDPでは、通常セルや電極形成が容易な
方形セル配列が採用される。多数セルは、放電用電極を
行と列に分け、各々ライン状の行および列電極の交差部
分に形成するのが便利である。
【0005】直流型PDPでは、ライン状の陰極が前面
ガラス板あるいは背面板に、ライン状の陽極は陰極と対
向する基板に、放電ガスに露出して形成される。また、
補助放電電極を用いるものや絶縁層を使って多層配線す
るものもある。これら電極や絶縁層の形成には、コスト
的に最も有利な厚膜技術が適用可能である。
ガラス板あるいは背面板に、ライン状の陽極は陰極と対
向する基板に、放電ガスに露出して形成される。また、
補助放電電極を用いるものや絶縁層を使って多層配線す
るものもある。これら電極や絶縁層の形成には、コスト
的に最も有利な厚膜技術が適用可能である。
【0006】交流型PDPでは、誘電体層で被覆され対
を成すライン状の放電電極と、ライン状の書き込み電極
が直流型と同様の構成で形成される。通常、要求精度の
高い放電電極形成は、薄膜技術が適用される。なお、交
流型では、対の電極の一方を絶縁層を介し他方と交差さ
せて書き込み電極とし、一つの基板上に形成するタイプ
もある。この被覆誘電体層、絶縁層や書き込み電極は、
厚膜技術を適用するのがコスト的に有利である。むろ
ん、放電電極の要求精度が高くなければ、厚膜技術も使
用できる。
を成すライン状の放電電極と、ライン状の書き込み電極
が直流型と同様の構成で形成される。通常、要求精度の
高い放電電極形成は、薄膜技術が適用される。なお、交
流型では、対の電極の一方を絶縁層を介し他方と交差さ
せて書き込み電極とし、一つの基板上に形成するタイプ
もある。この被覆誘電体層、絶縁層や書き込み電極は、
厚膜技術を適用するのがコスト的に有利である。むろ
ん、放電電極の要求精度が高くなければ、厚膜技術も使
用できる。
【0007】蛍光体は、陰極あるいは放電電極形成基板
と対向する基板に形成される。これは、放電によって生
起されるプラスイオンによる蛍光体の劣化を防ぐために
必須である。蛍光体は粉末であるので、そのパターンニ
ングおよび被着に厚膜技術を用いるのが好ましい。
と対向する基板に形成される。これは、放電によって生
起されるプラスイオンによる蛍光体の劣化を防ぐために
必須である。蛍光体は粉末であるので、そのパターンニ
ングおよび被着に厚膜技術を用いるのが好ましい。
【0008】直流および交流型において、遮光およびコ
ントラスト改善のため、背面板には濃色の着色ガラス層
を形成することがある。外部取り出し端子も必要であ
る。これらの形成にも厚膜技術の適用が可能である。
ントラスト改善のため、背面板には濃色の着色ガラス層
を形成することがある。外部取り出し端子も必要であ
る。これらの形成にも厚膜技術の適用が可能である。
【0009】以上説明したように、直流型では陰極、陽
極、補助放電電極を、交流型では被覆誘電体層、書き込
み電極を、また、両型において隔壁、蛍光体、着色ガラ
ス層、絶縁層、外部取り出し端子を厚膜技術で形成する
と有利であることが判る。従って、従来技術のカラーP
DPにおいては、前、背面板ともにパターン形成され、
厚膜技術が適用されるのが一般的である。
極、補助放電電極を、交流型では被覆誘電体層、書き込
み電極を、また、両型において隔壁、蛍光体、着色ガラ
ス層、絶縁層、外部取り出し端子を厚膜技術で形成する
と有利であることが判る。従って、従来技術のカラーP
DPにおいては、前、背面板ともにパターン形成され、
厚膜技術が適用されるのが一般的である。
【0010】通常、厚膜技術では、主成分の粉体と、必
要なら固着成分のガラス粉末とを、液体ビヒクルと共に
混練したインクを、基体にスクリーン印刷、乾燥、焼成
して行なわれる。
要なら固着成分のガラス粉末とを、液体ビヒクルと共に
混練したインクを、基体にスクリーン印刷、乾燥、焼成
して行なわれる。
【0011】液体ビヒクルは、樹脂を溶剤に溶解したも
のであり、これらは乾燥および焼成工程で飛散しなけれ
ばならない。樹脂は、インクに印刷適性を付与すること
および基体に一時的に接着する働きをする。主成分が樹
脂化合物で溶解性のものがあるが、この樹脂成分も同様
である。固着成分のガラスが、粘着性を発揮するには高
温ほど良い。ガラス以外の固着成分も知られているが同
様である。従って、樹脂の飛散と固着性のため、一般に
厚膜技術では500℃以上の温度が必要とされる。温度
の上限は、使用するインク材料にもよるが、使用する基
体の耐熱性で決まる。最も一般的な基体材料である窓ガ
ラス用ソーダライムガラスを例に採れば、その耐熱性は
600℃程度とされている。
のであり、これらは乾燥および焼成工程で飛散しなけれ
ばならない。樹脂は、インクに印刷適性を付与すること
および基体に一時的に接着する働きをする。主成分が樹
脂化合物で溶解性のものがあるが、この樹脂成分も同様
である。固着成分のガラスが、粘着性を発揮するには高
温ほど良い。ガラス以外の固着成分も知られているが同
様である。従って、樹脂の飛散と固着性のため、一般に
厚膜技術では500℃以上の温度が必要とされる。温度
の上限は、使用するインク材料にもよるが、使用する基
体の耐熱性で決まる。最も一般的な基体材料である窓ガ
ラス用ソーダライムガラスを例に採れば、その耐熱性は
600℃程度とされている。
【0012】ガラス基体は、焼成の温度、保持時間等に
よって変形する。被着材料の影響もあるので、これら材
料の熱膨張特性は吟味される。基体の変形は、基体ガラ
スの熱履歴にも影響される。つまり、ガラスの歪点以下
の温度でも変形が起こる。
よって変形する。被着材料の影響もあるので、これら材
料の熱膨張特性は吟味される。基体の変形は、基体ガラ
スの熱履歴にも影響される。つまり、ガラスの歪点以下
の温度でも変形が起こる。
【0013】窓ガラス用ソーダライムガラス基体の熱変
形量を実測したところ、500℃で0.08%、580
℃で0.5%収縮した。この変形量は、焼成条件が同じ
でも焼成回数によっても変動した。一般に、接着力が必
要な厚膜材料に使用される低融点ガラスは、PDPに好
ましい特性を持つ成分系において、その作業温度を54
0℃以下とするのは困難である。一般に最も使用される
温度は、540〜600℃である。従ってガラス基体は
相当量変形し、カラーPDPの前、背面板は、パネル製
造中に相当量複雑に変形することが避けられない。
形量を実測したところ、500℃で0.08%、580
℃で0.5%収縮した。この変形量は、焼成条件が同じ
でも焼成回数によっても変動した。一般に、接着力が必
要な厚膜材料に使用される低融点ガラスは、PDPに好
ましい特性を持つ成分系において、その作業温度を54
0℃以下とするのは困難である。一般に最も使用される
温度は、540〜600℃である。従ってガラス基体は
相当量変形し、カラーPDPの前、背面板は、パネル製
造中に相当量複雑に変形することが避けられない。
【0014】この時、次の問題が発生する。すなわち、
画像表示ができるカラーPDPでは、非常に多数の表示
セルが用いられ、このセルパターンは前、背面板で一致
していなければならない。二つの基板のずれが設計上許
される長さの目安は、隔壁幅までであり、センター合わ
せをしてもこの二倍である。表示部を小さくしないた
め、隔壁幅はセルの1/3以下が望ましい。隔壁幅がセ
ル長さの1/3でセルが等ピッチで1000個並ぶと、
この方向の許容変形率は±0.067%となる。従っ
て、高精細で大きな画面のカラーPDPの許容変形率は
非常に小さく、上記基体ガラスの変形量はこれを越える
場合がある。パネル製造工程によっては、ガラス基体の
変形量がある程度想定できることがあり、この時、パタ
ーンを予め補正することも可能である。しかし、この補
正は煩雑であり、また、想定できる量は変形量の一部で
あって完全な補正は出来ない。
画像表示ができるカラーPDPでは、非常に多数の表示
セルが用いられ、このセルパターンは前、背面板で一致
していなければならない。二つの基板のずれが設計上許
される長さの目安は、隔壁幅までであり、センター合わ
せをしてもこの二倍である。表示部を小さくしないた
め、隔壁幅はセルの1/3以下が望ましい。隔壁幅がセ
ル長さの1/3でセルが等ピッチで1000個並ぶと、
この方向の許容変形率は±0.067%となる。従っ
て、高精細で大きな画面のカラーPDPの許容変形率は
非常に小さく、上記基体ガラスの変形量はこれを越える
場合がある。パネル製造工程によっては、ガラス基体の
変形量がある程度想定できることがあり、この時、パタ
ーンを予め補正することも可能である。しかし、この補
正は煩雑であり、また、想定できる量は変形量の一部で
あって完全な補正は出来ない。
【0015】一般に、薄膜技術では500℃以下でもパ
ターン形成が可能であり、上記熱による変形の問題を軽
減できる。しかし、薄膜技術は高価な設備が必要で、量
産性にも問題がありコストアップとなるので、その使用
範囲は可能な限り少なくすべきである。
ターン形成が可能であり、上記熱による変形の問題を軽
減できる。しかし、薄膜技術は高価な設備が必要で、量
産性にも問題がありコストアップとなるので、その使用
範囲は可能な限り少なくすべきである。
【0016】以上の説明から判るように、従来技術にお
いて、500℃以上の熱工程を用いガラス基体上にセル
パターン形成すると、基体変形を補正する労力が必要で
あったり、高精細大画面のカラーPDPでは位置合わせ
が不可能になる場合もある。また、微細セル形成の際、
個別部品を位置合わせする回数が多いとその手間が煩雑
である。
いて、500℃以上の熱工程を用いガラス基体上にセル
パターン形成すると、基体変形を補正する労力が必要で
あったり、高精細大画面のカラーPDPでは位置合わせ
が不可能になる場合もある。また、微細セル形成の際、
個別部品を位置合わせする回数が多いとその手間が煩雑
である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術の課題に鑑みなされたもので、熱工程による変形を
少なくすることにより、高精細大画面であってもセル形
成が容易で、位置合わせ回数が少なく製造が容易なカラ
ーPDPを提供することを目的とする。
技術の課題に鑑みなされたもので、熱工程による変形を
少なくすることにより、高精細大画面であってもセル形
成が容易で、位置合わせ回数が少なく製造が容易なカラ
ーPDPを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記した
従来技術の課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明
に到達したものである。
従来技術の課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明
に到達したものである。
【0019】 すなわち、本発明のカラーPDPは、多
数の貫通孔が開けられた有孔金属板が前面ガラス板と背
面板の2枚の基板で挟まれ、基板の周縁部はシールガラ
スで封じられて放電ガスを収容する気密容器を構成し、
有孔金属板の貫通孔と2つの基板で区画される表示セル
内面には蛍光体が被着されるプラズマディスプレイパネ
ルにおいて、該有孔金属板の熱膨張係数はガラス板およ
び背面板の熱膨張係数に近似したものであり、かつ有孔
金属板表面の少なくとも一部がガラスを含む無機誘電体
で緻密に被覆され、該無機誘電体上に放電用電極および
/またはその配線回路が形成されていることを特徴とす
る。
数の貫通孔が開けられた有孔金属板が前面ガラス板と背
面板の2枚の基板で挟まれ、基板の周縁部はシールガラ
スで封じられて放電ガスを収容する気密容器を構成し、
有孔金属板の貫通孔と2つの基板で区画される表示セル
内面には蛍光体が被着されるプラズマディスプレイパネ
ルにおいて、該有孔金属板の熱膨張係数はガラス板およ
び背面板の熱膨張係数に近似したものであり、かつ有孔
金属板表面の少なくとも一部がガラスを含む無機誘電体
で緻密に被覆され、該無機誘電体上に放電用電極および
/またはその配線回路が形成されていることを特徴とす
る。
【0020】以下、本発明をさらに具体的に説明する。
本発明に用いられる前面ガラス板としては、窓用ソーダ
ライムガラスが低価格で好ましい。他成分の透明ガラス
も使用できるが、コストの他に、熱接着工程が多いの
で、他材料との熱膨張適合性や耐熱性に留意して選択す
れば良い。
本発明に用いられる前面ガラス板としては、窓用ソーダ
ライムガラスが低価格で好ましい。他成分の透明ガラス
も使用できるが、コストの他に、熱接着工程が多いの
で、他材料との熱膨張適合性や耐熱性に留意して選択す
れば良い。
【0021】また、背面板も、耐熱性、熱膨張性、コス
ト等を勘案し選択されるが、前面ガラス板と同じにする
のが便利である。
ト等を勘案し選択されるが、前面ガラス板と同じにする
のが便利である。
【0022】次に、本発明の特徴である隔壁について説
明する。隔壁は、有孔金属板を用いて形成される。これ
は、上述したように既に公知のものである。隔壁は前、
背面板と密着するので、金属の熱膨張係数は基板と近似
したものを選ぶ必要がある。基板が軟質ガラスでは、4
2wt%Ni−6wt%Cr−Fe合金や50wt%N
i−Fe合金が、硬質ガラスでは、20wt%Ni−1
7wt%Co−Fe合金や42wt%Ni−Fe合金等
が好適に例示できる。さらに、上記例示の金属は耐熱性
および耐熱酸化性に優れ、空気中で700℃までの加熱
による寸法変化は、測定誤差範囲内の小量である。ま
た、一般の金属と同様これら金属の加工性は良好で、
0.1mmの金属板をエッチングで加工した場合、0.
15mmピッチ以下の表示セル形成も可能である。複数
枚の金属板を用いて、さらに微細なあるいは複雑なセル
形成も可能であるが、一枚で形成するものに較べ高コス
トになる。一枚の金属板でも、上記エッチング加工を用
いれば、表裏面のマスクパターンを変え隔壁の上下穴形
状が異なるものが容易に得られる。また、機械特性が良
好なので、0.1mm以下の薄いものでも操作性がよ
い。
明する。隔壁は、有孔金属板を用いて形成される。これ
は、上述したように既に公知のものである。隔壁は前、
背面板と密着するので、金属の熱膨張係数は基板と近似
したものを選ぶ必要がある。基板が軟質ガラスでは、4
2wt%Ni−6wt%Cr−Fe合金や50wt%N
i−Fe合金が、硬質ガラスでは、20wt%Ni−1
7wt%Co−Fe合金や42wt%Ni−Fe合金等
が好適に例示できる。さらに、上記例示の金属は耐熱性
および耐熱酸化性に優れ、空気中で700℃までの加熱
による寸法変化は、測定誤差範囲内の小量である。ま
た、一般の金属と同様これら金属の加工性は良好で、
0.1mmの金属板をエッチングで加工した場合、0.
15mmピッチ以下の表示セル形成も可能である。複数
枚の金属板を用いて、さらに微細なあるいは複雑なセル
形成も可能であるが、一枚で形成するものに較べ高コス
トになる。一枚の金属板でも、上記エッチング加工を用
いれば、表裏面のマスクパターンを変え隔壁の上下穴形
状が異なるものが容易に得られる。また、機械特性が良
好なので、0.1mm以下の薄いものでも操作性がよ
い。
【0023】 隔壁の少なくとも一部はガラスを含む
無機誘電体で被覆される。本発明では、隔壁上に複数の
放電用電極やその配線回路を形成するので、これらが短
絡しないためである。また、基板上に形成される複数の
電極やその配線回路の短絡防止も考慮すれば、隔壁のほ
ぼ全面が誘電体で被覆されることが望ましい。この誘電
体被覆方法は、前記した特許出願や特願平2−2706
10号に詳述されており、この上に形成される放電用電
極と短絡しないため、緻密な層を形成し易いガラスを含
む無機物を用いるのが好ましい。
無機誘電体で被覆される。本発明では、隔壁上に複数の
放電用電極やその配線回路を形成するので、これらが短
絡しないためである。また、基板上に形成される複数の
電極やその配線回路の短絡防止も考慮すれば、隔壁のほ
ぼ全面が誘電体で被覆されることが望ましい。この誘電
体被覆方法は、前記した特許出願や特願平2−2706
10号に詳述されており、この上に形成される放電用電
極と短絡しないため、緻密な層を形成し易いガラスを含
む無機物を用いるのが好ましい。
【0024】本発明では隔壁の誘電体上には放電用電極
およびその配線回路を形成する。放電用電極としては、
直流型で陰極、陽極および補助放電用電極、交流型で放
電用の対電極および書き込み電極があり、これら電極の
うち少なくとも一つである。なお、隔壁に使用される金
属を放電用電極の一部として利用することもできる。例
えば、直流型における補助放電電極で誘電体被覆された
ものや、交流型の放電用共通電極等である。電極材料お
よびその形成法は、従来公知のものが適用可能であり厚
膜法で得られたものが最も好ましい。電極厚みは3μm
以上がよい。これは電極抵抗を下げると共に次の利点が
ある。すなわち、本発明における隔壁は非常に平坦に形
成できるので、これが平坦な前、背面板で挾まれると、
セル穴は密閉状態に近くなって排気およびガス封入が困
難になる傾向がある。ライン状電極厚みが3μm以上で
あれば、この困難性は確実に解消できる。むろん、基板
や隔壁板にストライプ状の凹凸を形成しても同様に解消
できる。厚みの上限は適用技術やコストによって決まる
ものである。ライン形状としては、直線や穴を避けるた
め梯子状等が便利である。放電電極は、放電空間にでき
るだけ近い方が特性上有利なので、隔壁穴部内面にも被
着すると良い。この被着に厚膜技術を用いれば、インク
の特性を利用して穴部にだれさせれば容易である。穴が
小さいときはインクで充填することも可能である。
およびその配線回路を形成する。放電用電極としては、
直流型で陰極、陽極および補助放電用電極、交流型で放
電用の対電極および書き込み電極があり、これら電極の
うち少なくとも一つである。なお、隔壁に使用される金
属を放電用電極の一部として利用することもできる。例
えば、直流型における補助放電電極で誘電体被覆された
ものや、交流型の放電用共通電極等である。電極材料お
よびその形成法は、従来公知のものが適用可能であり厚
膜法で得られたものが最も好ましい。電極厚みは3μm
以上がよい。これは電極抵抗を下げると共に次の利点が
ある。すなわち、本発明における隔壁は非常に平坦に形
成できるので、これが平坦な前、背面板で挾まれると、
セル穴は密閉状態に近くなって排気およびガス封入が困
難になる傾向がある。ライン状電極厚みが3μm以上で
あれば、この困難性は確実に解消できる。むろん、基板
や隔壁板にストライプ状の凹凸を形成しても同様に解消
できる。厚みの上限は適用技術やコストによって決まる
ものである。ライン形状としては、直線や穴を避けるた
め梯子状等が便利である。放電電極は、放電空間にでき
るだけ近い方が特性上有利なので、隔壁穴部内面にも被
着すると良い。この被着に厚膜技術を用いれば、インク
の特性を利用して穴部にだれさせれば容易である。穴が
小さいときはインクで充填することも可能である。
【0025】このような隔壁上に電極や配線形成する他
の利点は次の通りである。 隔壁の寸法安定性が高いので、電極や配線形成にお
いて寸法補正の必要が無く、パネル組立が正確にでき
る。 隔壁上にセル構成回路を形成するので、隔壁と前、
背面板との位置合わせ回数を少なくできる。 隔壁の耐熱性が高いので材料選択範囲が広く、特性
の高い電極や配線回路が形成できる。また、安価な厚膜
技術が適用できる。 一つの基板に電極や配線を形成し、これに面する隔
壁裏面に電極や配線形成する設計において、隔壁を延長
して外部端子も一体に形成すれば、すべての外部端子を
同じ面方向にできるので、回路形成の組付けが容易にな
る。
の利点は次の通りである。 隔壁の寸法安定性が高いので、電極や配線形成にお
いて寸法補正の必要が無く、パネル組立が正確にでき
る。 隔壁上にセル構成回路を形成するので、隔壁と前、
背面板との位置合わせ回数を少なくできる。 隔壁の耐熱性が高いので材料選択範囲が広く、特性
の高い電極や配線回路が形成できる。また、安価な厚膜
技術が適用できる。 一つの基板に電極や配線を形成し、これに面する隔
壁裏面に電極や配線形成する設計において、隔壁を延長
して外部端子も一体に形成すれば、すべての外部端子を
同じ面方向にできるので、回路形成の組付けが容易にな
る。
【0026】さらに、隔壁の穴形状について説明する。
本発明に係る隔壁に形成される穴断面形状は、隔壁板に
垂直方向のほぼ直線でも良い。この時、両面の穴形状は
ほぼ同じである。表示面側の穴は表示に必要な大きさが
いるが、反対面側は小さくても良い。この例を図1
(a)の部分模式断面で示し、その模式平面を図1
(b)に示す。図1(a)は図1(b)のA部断面であ
る。なお、以下の各図の符号は共通であり、同一の符号
は同一のものを示す。
本発明に係る隔壁に形成される穴断面形状は、隔壁板に
垂直方向のほぼ直線でも良い。この時、両面の穴形状は
ほぼ同じである。表示面側の穴は表示に必要な大きさが
いるが、反対面側は小さくても良い。この例を図1
(a)の部分模式断面で示し、その模式平面を図1
(b)に示す。図1(a)は図1(b)のA部断面であ
る。なお、以下の各図の符号は共通であり、同一の符号
は同一のものを示す。
【0027】 隔壁3は隔壁板によって形成されるが、
この隔壁板は図1(b)に示されるように、有孔金属板
3aの表面のうち少なくとも一部をガラスを含む無機誘
電体3bで緻密に被覆されたものである。このような隔
壁板の加工は、エッチングを用い表裏のマクスパターン
を変えることで、一枚の金属板からでも容易になされ
る。むろん、二枚以上の金属板で異なる穴形状のものを
組み合わせてもよい。前面ガラス板1には、同図(a)
の紙面と垂直方向にライン状の陰極5が形成され、これ
と背面板2とで隔壁3が挾まれている。隔壁の背面板側
には陽極6が、また、穴内面には蛍光体4が被着されて
いる。陽極6の一部は、穴内面部にも被着している。同
図(b)の平面図において、7a,7bは各々前面、背
面板側の穴形状であり、この間に三色の蛍光体を配し
た。同図では陰極は省略した。同図から判るように、穴
を小さくした背面板側の隔壁面は広く、放電用電極(同
図の例では陽極6)の配線が容易である。
この隔壁板は図1(b)に示されるように、有孔金属板
3aの表面のうち少なくとも一部をガラスを含む無機誘
電体3bで緻密に被覆されたものである。このような隔
壁板の加工は、エッチングを用い表裏のマクスパターン
を変えることで、一枚の金属板からでも容易になされ
る。むろん、二枚以上の金属板で異なる穴形状のものを
組み合わせてもよい。前面ガラス板1には、同図(a)
の紙面と垂直方向にライン状の陰極5が形成され、これ
と背面板2とで隔壁3が挾まれている。隔壁の背面板側
には陽極6が、また、穴内面には蛍光体4が被着されて
いる。陽極6の一部は、穴内面部にも被着している。同
図(b)の平面図において、7a,7bは各々前面、背
面板側の穴形状であり、この間に三色の蛍光体を配し
た。同図では陰極は省略した。同図から判るように、穴
を小さくした背面板側の隔壁面は広く、放電用電極(同
図の例では陽極6)の配線が容易である。
【0028】このように隔壁の上下面の穴形状を変える
別の利点もある。すなわち、蛍光体被着は、前面ガラス
板に被着する透過型と、背面板側に被着する反射型があ
る。反射型は、透過型より高輝度にできるが、隔壁によ
って視野角が小さくなる。微細ピッチセル程小さくなる
ので、この場合、隔壁内面にも蛍光体を被着すればよ
い。手間は増えるがさらに高輝度にできる利点がある。
図1(b)のようにすると、蛍光体被着が一度で済み、
位置合わせの手間も省くことができる。
別の利点もある。すなわち、蛍光体被着は、前面ガラス
板に被着する透過型と、背面板側に被着する反射型があ
る。反射型は、透過型より高輝度にできるが、隔壁によ
って視野角が小さくなる。微細ピッチセル程小さくなる
ので、この場合、隔壁内面にも蛍光体を被着すればよ
い。手間は増えるがさらに高輝度にできる利点がある。
図1(b)のようにすると、蛍光体被着が一度で済み、
位置合わせの手間も省くことができる。
【0029】次に、表示セル構成について説明する。多
色表現のため三色(一般に赤、緑、青)を含むセル一組
が画素を構成し、図形表示にも有利な正方形に近い画素
が多用される。一般に横長の画面の場合、ライン数が少
ない横方向の行電極を時分割して駆動される。画素構成
には各種あるが、時分割数を小さくし駆動を容易にする
には、一画素に行電極一本、縦の列電極三本とするのが
便利である。この列電極は、通常、信号電極であるので
電流は少なくてよく、従って、表示セル内の電極面積は
小さくてよい。つまり、信号電極は背面側が好ましい。
図1(a),(b)のように蛍光体を塗布すれば、直流
型では前面側に陰極、背面側に陽極を配することが好ま
しい。交流型では、前面側に放電電極、背面側に書き込
み電極を配すると蛍光体の劣化が少ない。
色表現のため三色(一般に赤、緑、青)を含むセル一組
が画素を構成し、図形表示にも有利な正方形に近い画素
が多用される。一般に横長の画面の場合、ライン数が少
ない横方向の行電極を時分割して駆動される。画素構成
には各種あるが、時分割数を小さくし駆動を容易にする
には、一画素に行電極一本、縦の列電極三本とするのが
便利である。この列電極は、通常、信号電極であるので
電流は少なくてよく、従って、表示セル内の電極面積は
小さくてよい。つまり、信号電極は背面側が好ましい。
図1(a),(b)のように蛍光体を塗布すれば、直流
型では前面側に陰極、背面側に陽極を配することが好ま
しい。交流型では、前面側に放電電極、背面側に書き込
み電極を配すると蛍光体の劣化が少ない。
【0030】一画素が図1(b)の構成でほぼ正方形の
時、信号電極のピッチは行電極より小さくなる。信号電
極が隔壁部と別の基体に構成されると、基体の許容変形
量は小さくて正確な形成が難しく、形成できても位置合
わせが難しい。一列の直線上に並んだ表示セル数が10
00以上では特に大変である。従って、図1(b)で信
号電極を隔壁上に形成することが特に好ましい。また同
図からも判るように、表示セルの上下方向は横より長く
て余裕があり、隔壁幅を広くできるので、隔壁上に行電
極を形成しやすい。隔壁穴内面に蛍光体が塗布されてい
れば、前、背面板との位置合わせが不要な構成とするこ
とができる。
時、信号電極のピッチは行電極より小さくなる。信号電
極が隔壁部と別の基体に構成されると、基体の許容変形
量は小さくて正確な形成が難しく、形成できても位置合
わせが難しい。一列の直線上に並んだ表示セル数が10
00以上では特に大変である。従って、図1(b)で信
号電極を隔壁上に形成することが特に好ましい。また同
図からも判るように、表示セルの上下方向は横より長く
て余裕があり、隔壁幅を広くできるので、隔壁上に行電
極を形成しやすい。隔壁穴内面に蛍光体が塗布されてい
れば、前、背面板との位置合わせが不要な構成とするこ
とができる。
【0031】画素構成は図1(b)に限らず、一画素を
田の字に四分割したもの、蜂の巣状のセル三つで構成す
るもの等各種が知られ、これらの選択は、パネル形成や
駆動の容易さ等を勘案して決めればよい。
田の字に四分割したもの、蜂の巣状のセル三つで構成す
るもの等各種が知られ、これらの選択は、パネル形成や
駆動の容易さ等を勘案して決めればよい。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例等によりさらに詳しく
説明する。
説明する。
【0033】パネルの構成 以下の各例では、前、背面板として窓用ソーダライムガ
ラスを用いた。画素構成は図1(b)の正方形とし、横
方向のセルピッチは0.2mm、隔壁幅約70μm、セ
ル数1200で、縦方向はピッチ0.6mm、隔壁幅約
150μm、セル数300で、縦18cm、横24cm
の長方形画面を形成した。隔壁は、厚み0.15mmで
42wt%Ni−6wt%Cr−Fe合金板をエッチン
グ加工し、これを電極としてSiO2−B2O3−PbO
−Al2O3−ZnO系ガラス粉体を電着後、650℃で
融着してほぼ全表面を緻密な誘電体で被覆形成した。誘
電体厚みは約10μmで、隔壁断面形状は図1(a)で
ある。この図で、背面側の薄い部分は約60μmであっ
た。図1(b)において背面側の小穴形状は、縦約25
0μm、横約110μmである。この後、所定の場所に
電極、配線、絶縁層や蛍光体等を形成して、前、背面板
および隔壁を所定位置に組立て、周囲をシールガラスで
封じてパネルを形成した。なお、各回路等の形成で、説
明がないものは厚膜技術を適用し、蛍光体では500
℃、その他は560〜580℃で焼成した。パネルは排
気後、He−Xe(2%)ガス250Torrを封入し
た。エージング後、通常の点灯を確認した。なお、この
説明以外の工程等は、従来と同様の公知の技術を用い
た。
ラスを用いた。画素構成は図1(b)の正方形とし、横
方向のセルピッチは0.2mm、隔壁幅約70μm、セ
ル数1200で、縦方向はピッチ0.6mm、隔壁幅約
150μm、セル数300で、縦18cm、横24cm
の長方形画面を形成した。隔壁は、厚み0.15mmで
42wt%Ni−6wt%Cr−Fe合金板をエッチン
グ加工し、これを電極としてSiO2−B2O3−PbO
−Al2O3−ZnO系ガラス粉体を電着後、650℃で
融着してほぼ全表面を緻密な誘電体で被覆形成した。誘
電体厚みは約10μmで、隔壁断面形状は図1(a)で
ある。この図で、背面側の薄い部分は約60μmであっ
た。図1(b)において背面側の小穴形状は、縦約25
0μm、横約110μmである。この後、所定の場所に
電極、配線、絶縁層や蛍光体等を形成して、前、背面板
および隔壁を所定位置に組立て、周囲をシールガラスで
封じてパネルを形成した。なお、各回路等の形成で、説
明がないものは厚膜技術を適用し、蛍光体では500
℃、その他は560〜580℃で焼成した。パネルは排
気後、He−Xe(2%)ガス250Torrを封入し
た。エージング後、通常の点灯を確認した。なお、この
説明以外の工程等は、従来と同様の公知の技術を用い
た。
【0034】実施例1 図1(a)の構成で、陰極5として厚み15μmのNi
を前面ガラス1に形成した。陽極6は厚み8μmのAg
で隔壁3上に被着した。ガス中にはHgも封入した。
を前面ガラス1に形成した。陽極6は厚み8μmのAg
で隔壁3上に被着した。ガス中にはHgも封入した。
【0035】こうしたパネルを多数作成したところ、隔
壁および陽極寸法のバラツキは、誤差範囲の小さいもの
であった。陰極寸法では、縦画面18cmでのバラツキ
が約±150μmで、充分に陽極形成の背面側小穴の縦
寸法範囲に納まった。細かなパネル組立の位置合わせは
一回であった。
壁および陽極寸法のバラツキは、誤差範囲の小さいもの
であった。陰極寸法では、縦画面18cmでのバラツキ
が約±150μmで、充分に陽極形成の背面側小穴の縦
寸法範囲に納まった。細かなパネル組立の位置合わせは
一回であった。
【0036】実施例2 実施例1と同様の構成において、陰極5を隔壁3上に形
成したものを図2に示す。これは図1(b)のA部断面
に相当する。陰極形状は、表示セルの上下端で幅約50
μmの二本の直線が、縦方向の隔壁上の幅約70μmの
直線でつながった梯子状で、各々隔壁穴内部に少しだれ
させて形成した。この結果、細かなパネル組立の位置合
わせは必要なかった。
成したものを図2に示す。これは図1(b)のA部断面
に相当する。陰極形状は、表示セルの上下端で幅約50
μmの二本の直線が、縦方向の隔壁上の幅約70μmの
直線でつながった梯子状で、各々隔壁穴内部に少しだれ
させて形成した。この結果、細かなパネル組立の位置合
わせは必要なかった。
【0037】 実施例3 図3の構成パネルを用いた。同図は、図1(b)のB部
断而に相当する。陽極6として厚み1μmのAlを前面
ガラス板1にスパッタにより形成した。陰極5は、L
a、Mn、Srの導電性複合酸化物粉体を固着ガラスと
共に隔壁3小穴部に充填し、この上を通ってAgの配線
回路8を隔壁3上に形成した。前面板寸法は、横画面2
4cmでのバラッキが約±50μmで、充分に隔壁幅の
範囲に納まった。この結果、細かな組立の位置合わせは
一回であった。なお、Hgは封入しなかった。
断而に相当する。陽極6として厚み1μmのAlを前面
ガラス板1にスパッタにより形成した。陰極5は、L
a、Mn、Srの導電性複合酸化物粉体を固着ガラスと
共に隔壁3小穴部に充填し、この上を通ってAgの配線
回路8を隔壁3上に形成した。前面板寸法は、横画面2
4cmでのバラッキが約±50μmで、充分に隔壁幅の
範囲に納まった。この結果、細かな組立の位置合わせは
一回であった。なお、Hgは封入しなかった。
【0038】実施例4 交流型パネルの構成例を図4に示す。これは図1(b)
のA部断面に相当する。前面ガラス板1には、一対の放
電電極9が形成される。材料はインジウムー錫の透明導
電酸化物で厚み約0.5μmである。この一部には、バ
スライン10として厚み約1μmの細いAlが重ねられ
た。放電電極9の形成には、スパッタおよびフォトリソ
グラフの薄膜技術を用いた。これらの上に厚み約30μ
mの誘電体被覆層11である透明絶縁ガラスが被覆さ
れ、この表面にMgOの保護膜12をスパッタによって
厚み約0.3μmに形成した。隔壁3上の背面側には、
書き込み電極13として厚み8μmのAgを形成した。
寸法バラツキの関係は、陰極が放電電極に、陽極が書き
込み電極に変わった以外は実施例1と同様であった。こ
の結果、細かな組立の位置合わせは一回であった。な
お、Hgは封入しなかった。
のA部断面に相当する。前面ガラス板1には、一対の放
電電極9が形成される。材料はインジウムー錫の透明導
電酸化物で厚み約0.5μmである。この一部には、バ
スライン10として厚み約1μmの細いAlが重ねられ
た。放電電極9の形成には、スパッタおよびフォトリソ
グラフの薄膜技術を用いた。これらの上に厚み約30μ
mの誘電体被覆層11である透明絶縁ガラスが被覆さ
れ、この表面にMgOの保護膜12をスパッタによって
厚み約0.3μmに形成した。隔壁3上の背面側には、
書き込み電極13として厚み8μmのAgを形成した。
寸法バラツキの関係は、陰極が放電電極に、陽極が書き
込み電極に変わった以外は実施例1と同様であった。こ
の結果、細かな組立の位置合わせは一回であった。な
お、Hgは封入しなかった。
【0039】実施例5 実施例1において、隔壁3をシールガラス部14より外
まで延長し、外部端子15も形成した。前面ガラス板1
にも同様に外部端子15を形成した。これを背面板側か
ら見たパネル外観の模式平面図を図5に示す。同図では
背面板は省略してある。同図に示されるごとく、二つの
外部端子群は同じ面側に形成されているので、回路接続
等においてパネルを反転させる必要がなく容易であっ
た。
まで延長し、外部端子15も形成した。前面ガラス板1
にも同様に外部端子15を形成した。これを背面板側か
ら見たパネル外観の模式平面図を図5に示す。同図では
背面板は省略してある。同図に示されるごとく、二つの
外部端子群は同じ面側に形成されているので、回路接続
等においてパネルを反転させる必要がなく容易であっ
た。
【0040】比較例 実施例1と同様の構成で、陽極を幅100μmとし背面
板に被着した。横画面24cmでの陽極寸法バラツキは
約±200μmであり、画面端部で陽極を隔壁穴部に位
置することができないものが発生した。この結果、細か
なパネル組立の位置合わせは二回であった。また、外部
端子形成面は裏表ができ、回路接続等でパネルを反転さ
せる必要があった。
板に被着した。横画面24cmでの陽極寸法バラツキは
約±200μmであり、画面端部で陽極を隔壁穴部に位
置することができないものが発生した。この結果、細か
なパネル組立の位置合わせは二回であった。また、外部
端子形成面は裏表ができ、回路接続等でパネルを反転さ
せる必要があった。
【0041】以上の実施例から判るように、本発明のカ
ラーPDPにおいては、各種各様のものが適用できる。
ラーPDPにおいては、各種各様のものが適用できる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では次の効
果が奏される。 隔壁の耐熱性が高く寸法変化が小さいので、この上
に精度、特性の高い回路等が形成できる。 細かな組立の位置合わせ回数を少なくでき、またな
くすることも可能である。 従来と異なる特殊な技術の必要がないので、各種構
成のものに適用でき、コストアップの要因がない。 輝度で視野角の広い反射型を構成するのに、蛍光体
塗布が一回でよく簡単である。 外部端子形成面を同じ方向にもでき、回路の組立が
容易にできる。
果が奏される。 隔壁の耐熱性が高く寸法変化が小さいので、この上
に精度、特性の高い回路等が形成できる。 細かな組立の位置合わせ回数を少なくでき、またな
くすることも可能である。 従来と異なる特殊な技術の必要がないので、各種構
成のものに適用でき、コストアップの要因がない。 輝度で視野角の広い反射型を構成するのに、蛍光体
塗布が一回でよく簡単である。 外部端子形成面を同じ方向にもでき、回路の組立が
容易にできる。
【0043】従って、本発明によって、高精細大画面の
カラーPDPも設計可能で製造も安価かつ容易である。
カラーPDPも設計可能で製造も安価かつ容易である。
【図1】 パネル構造を説明する部分模式断面および平
面図。
面図。
【図2】 パネル構造を説明する部分模式断面図。
【図3】 パネル構造を説明する部分模式断面図。
【図4】 パネル構造を説明する部分模式断面図。
【図5】 パネル外観を示す模式平面図
【符号の説明】 1:前面ガラス板、2:背面板、3:
隔壁、 3a:有孔金属板、3b:ガラスを含む無機誘
電体、4:蛍光体、5:陰極(放電用電極)、6:陽極
(放電用電極)、7a,7b:穴形状、8:配線回路、
9:放電電極、10:バスライン、11:誘電体被覆
層、12:保護層、13:書き込み電極(放電用電
極)、14:シールガラス、15:外部端子。
隔壁、 3a:有孔金属板、3b:ガラスを含む無機誘
電体、4:蛍光体、5:陰極(放電用電極)、6:陽極
(放電用電極)、7a,7b:穴形状、8:配線回路、
9:放電電極、10:バスライン、11:誘電体被覆
層、12:保護層、13:書き込み電極(放電用電
極)、14:シールガラス、15:外部端子。
フロントページの続き (72)発明者 菊地 直哉 愛知県西加茂郡三好町大字三好字東山 300番地 (72)発明者 中野 竜次 愛知県名古屋市中川区富田町大字戸田字 宮田30番地 (56)参考文献 特開 平3−205738(JP,A) 実開 昭61−194942(JP,U) 特公 昭45−18618(JP,B1)
Claims (1)
- 【請求項1】 多数の貫通孔が開けられた有孔金属板が
前面ガラス板と背面板の2枚の基板で挟まれ、基板の周
縁部はシールガラスで封じられて放電ガスを収容する気
密容器を構成し、有孔金属板の貫通孔と2つの基板で区
画される表示セル内面には蛍光体が被着されるプラズマ
ディスプレイパネルにおいて、該有孔金属板の熱膨張係
数はガラス板および背面板の熱膨張係数に近似したもの
であり、かつ有孔金属板表面の少なくとも一部がガラス
を含む無機誘電体で緻密に被覆され、該無機誘電体上に
放電用電極および/またはその配線回路が形成され、前
記有孔金属板と前面ガラス板はシール部分からはみだし
部分を有し、該はみだし部分の各面板の背面側に外部端
子が形成されていることを特徴とするカラープラズマデ
ィスプレイパネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3348574A JP2670929B2 (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | カラープラズマディスプレイパネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3348574A JP2670929B2 (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | カラープラズマディスプレイパネル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05159706A JPH05159706A (ja) | 1993-06-25 |
JP2670929B2 true JP2670929B2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=18397934
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3348574A Expired - Lifetime JP2670929B2 (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | カラープラズマディスプレイパネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2670929B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW392186B (en) * | 1997-12-01 | 2000-06-01 | Hitachi Ltd | Plasma display panel and image display using the same |
JP2004139774A (ja) * | 2002-10-16 | 2004-05-13 | Pioneer Electronic Corp | プラズマディスプレイパネルの隔壁構造およびプラズマディスプレイパネル |
CN1311505C (zh) * | 2004-04-30 | 2007-04-18 | 东南大学 | 一种低电容等离子体显示板 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE2931077A1 (de) * | 1979-07-31 | 1981-02-05 | Siemens Ag | Steuerplatte fuer eine gasentladungsanzeigevorrichtung |
JPS61194942U (ja) * | 1985-05-29 | 1986-12-04 | ||
JP2741418B2 (ja) * | 1989-10-18 | 1998-04-15 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | メタルコアリブおよびその製造方法、並びに該メタルコアリブを用いたプラズマディスプレイパネル |
-
1991
- 1991-12-06 JP JP3348574A patent/JP2670929B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05159706A (ja) | 1993-06-25 |
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