JP2964649B2 - テルビウム合金の製造方法 - Google Patents

テルビウム合金の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテルビウム合金の製造方
法に係り、特にテルビウム−鉄−コバルト系スパッタリ
ング用ターゲットの原料に適した、テルビウムの含有量
が高く、不純物や介在物の含有量の低いテルビウム合金
を連続的に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、希土酸化物を電解して合金を製造
する方法が知られており、希土メタルとしてネオジウ
ム、サマリウム、ガドリニウム、セリウム、ランタン、
プラセオジウム、イットリウム、ユーロピウムなどが具
体的には用いられてきたが、テルビウムについては具体
的に実施された例は知られておらず、また、通常の酸化
物(Tb4 7 )を用いて同様に電解する本発明者等の
試みによれば満足な還元量が達成されないことが見出さ
れた。
【0003】なお、テルビウムについてはフッ化物電解
が行なわれているが(特開昭62−224692)、こ
の場合、酸化物をいったんフッ素化する工程が必要であ
るため工業的に量産化するうえで得策でない。酸化物の
電解により直接十分な量のテルビウム合金を得ることが
できれば工業的に有利であり望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は酸化テ
ルビウムを原料として用い、溶融塩電解法によって、テ
ルビウム合金を工業的有利に量産化する方法を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】酸化テルビウムはその化
学式がTb4 7 が一般的であるが、テルビウムの価数
としては4価及び3価の両者を有しており、そのモル比
率は2対1である。本発明者等の検討によればTb4
7 を電解の原料として電解中に供給すると、4価のテル
ビウムの存在が生成するテルビウム金属の、陰極上への
析出あるいは陰極との合金化を阻害することが判明し
た。そこで、あらかじめ還元処理により酸化テルビウム
をTb2 3 の形態、すなわちテルビウムの価数を3価
にし、これを電解処理することにより合金の採取量を大
幅に増加せしめる事に成功し、本発明に到達した。すな
わち本発明の要旨は、原料酸化テルビウムとして実質的
に4価の酸化物を含まない酸化テルビウムを用い、陰極
にテルビウムと合金化し得る金属を用い、フッ化リチウ
ム及び/又はフッ化テルビウムを主体とした溶融電解浴
により原料酸化テルビウムを電解還元することを特徴と
するテルビウム合金の製造方法にある。
【0006】以下本発明を詳細に説明すると、還元すべ
き原料の酸化テルビウムは実質的に4価のテルビウムを
含まない酸化物であって、通常はテルビウムが実質的に
3価の酸化物が用いられる。あらかじめ酸化テルビウム
をTb2 3 の形態にするには、真空中或いはアルゴン
ガス等の不活性ガス雰囲気中或いは水素や一酸化炭素と
いった還元ガス雰囲気中で還元処理を行なうのが簡便で
ある。還元温度は540℃以上、好ましくは600℃以
上で行なうのが望ましい。540℃以下の温度では還元
は起こらない。また、還元温度がより高温であるほど処
理に要する時間が短くて済むが1000℃以上ではほと
んど差が生じないため、それ以上高温にすることによる
利益はない。こうして得られたTb2 3 はクリーム色
を呈し室温で安定である。
【0007】本発明においては、テルビウムと合金化し
得る金属からなる固体の陰極と、炭素陽極等とを用いて
酸化テルビウムを溶融塩電解浴中にて電解還元せしめ、
生成するテルビウムを前記陰極上に析出させると共に、
該陰極を構成する金属と合金化せしめて、目的とするテ
ルビウム合金を製造するのであるが、この際溶融塩電解
浴としてテルビウムを含むフッ化物混合物を使用する。
該フッ化物混合物としては、フッ化テルビウム、フッ化
リチウム及びフッ化バリウムからなる混合浴を使用する
のが不純物混入防止等の観点からも望ましく、実質的に
20〜95重量%のフッ化テルビウム、5〜80%のフ
ッ化リチウム、40%までのフッ化バリウムが一般に用
いられる。
【0008】電解浴の温度は、生成するテルビウム合金
の種類、合金の融点により適宜選択される。すなわち理
論的には特定組成の合金の融点で電解を行なえば、該組
成の合金を直接得る可能性はあるが、通常はかかる温度
で電解を行なわなくとも、例えばより低い温度での電解
で得られた合金に更に必要な組成量の金属を追加して溶
融、合金化することにより、最終的な組成の金属を得る
ことができる。一般的に電解浴温度が高くなり過ぎると
容器等から合金への不純物、介在物の混入の可能性が生
じる。また一方余りにも低い電解浴温度では、析出する
金属テルビウムと陰極の金属が十分に合金化せず、固体
の金属テルビウムの析出により陽極−陰極間の短絡現象
が生じ電解の継続が困難になる可能性がある。上記の点
を考慮し、実用的には例えばテルビウム−鉄合金では8
60〜1000℃、テルビウム−コバルト合金では71
0〜1000℃の範囲で電解浴を行なえば、通常の簡便
な装置を用い容易に合金を得ることができ好都合であ
る。
【0009】本発明にあたって、電解用電極として、陰
極には鉄、コバルト或いはニッケル等のテルビウムと容
易に合金化し得る金属、陽極には黒鉛が通常用いられ
る。これら陰極上にテルビウム合金が液体状態で生成
し、電解浴との比重差により滴下する。このテルビウム
合金を、陰極下方の電解浴中に開口部を有する受器内に
液層として溜める。受器としては難融金属であるモリブ
デンやタングステンが用いられる。ここで陰極中の不純
物は上記液滴中に容易に混入するため、陰極は、例えば
鉄であれば電解鉄のように不純物の少ないものが用いら
れる。尚、反応率を一層上げる為、電解浴中撹拌棒等に
より撹拌を行ない、酸化テルビウムの電解浴への分散を
促進させることはさしつかえない。
【0010】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。
【0011】
【実施例1】Tb4 7 176gを石英管に仕込み、ア
ルゴンガス雰囲気下、この石英管を電気炉に入れて60
0℃に約1時間保持し還元処理を行なった。処理開始数
分後に酸化物の色が茶色からクリーム色に変化する様子
が観測された。次に、この石英管を水冷し、クリーム色
粉末を取り出しX線回折法で構造を調査したところ99
%以上Tb2 3 で構成されていることが判った。
【0012】次いで、内径200mmφ、深さ300mmの
黒鉛電解槽中に、フッ化リチウム80mol%及びフッ
化テルビウム20mol%の混合物4400gを投入
し、黒鉛ヒーターで約900℃に加熱して約1気圧Ar
ガス雰囲気下、溶融した。約900℃に保持した電解浴
中に巾50mm高さ100mm厚み10mmの黒鉛陽極板及び
巾50mm高さ100mm厚み3mmの電解鉄陰極板を上部か
ら吊して、それぞれ50mm漬かるよう挿入し、電解電流
20Aで5時間電解を行なった。この時上記酸化物Tb
2 3 172gを両極に通電する直前に上部からステン
レス管を通じて電解浴に落とし入れた。この時の陽極、
及び陰極の電流密度はそれぞれ0.5A/cm2 であっ
た。陰極下に設置したモリブデン製受け皿から採取した
Tb−Fe合金の重量は150gであった。成分はTb
85重量%、Fe15重量%であった。
【0013】
【比較例1】原料酸化物としてTb4 7 を176g使
用した。電解層に投入するタイミングは実施例1と同条
件で行なった。他の条件も実施例1と同条件で行なった
ところ採取できたTb−Fe合金は10gであった。成
分は実施例1と同等であった。
【0014】
【発明の効果】本発明により、テルビウム合金を効率良
く安価に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−274890(JP,A) 特開 平1−180993(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25C 3/00 - 3/36 C22C 1/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料酸化テルビウムとして実質的に4価
    の酸化物を含まない酸化テルビウムを用い、陰極にテル
    ビウムと合金化し得る金属を用い、フッ化リチウム及び
    /又はフッ化テルビウムを主体とした溶融塩電解浴によ
    り原料酸化テルビウムを電解還元することを特徴とする
    テルビウム合金の製造方法。
JP398291A 1991-01-17 1991-01-17 テルビウム合金の製造方法 Expired - Lifetime JP2964649B2 (ja)

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CN103074643B (zh) * 2013-01-18 2016-01-27 哈尔滨工程大学 熔盐电解制备不同Ni-Tb金属间化合物的方法

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