JP2964606B2 - 積層ポリエステルフイルム - Google Patents

積層ポリエステルフイルム

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JP2964606B2 JP26725390A JP26725390A JP2964606B2 JP 2964606 B2 JP2964606 B2 JP 2964606B2 JP 26725390 A JP26725390 A JP 26725390A JP 26725390 A JP26725390 A JP 26725390A JP 2964606 B2 JP2964606 B2 JP 2964606B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上に利用分野] 本発明は印刷インキ等の印刷適性、コーティング適性
に優れたポリエステルフィルムに関する。
[従来の技術] 従来ポリエステルフイルムに印刷適性、蒸着適性をを
付与する方法としては、コロナ放電処理を施す方法、低
結晶性ポリエステルと高結晶性ポリエステルとを混合す
る方法(特公昭64−10188号等)、あるいは融点が100〜
200℃の脂肪族ジカルボン酸を共重合したポリエステル
を積層することが提案されている(特開昭63−13746
号)。
また、特開昭50−51595、特開昭52−789978等では、
P,P′−スルホニルジ安息香酸,あるいはビス(4−ヒ
ドロキシアルコキシ)スルホン等をポリエチレンテレフ
タレートに共重合することにより結晶性を低下させ透明
性、ガラス転移温度を上げる試みが開示されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、コロナ放電処理を施す方法では、接着
力が不十分であり、低結晶性ポリエステルと高結晶性ポ
リエステルとを混合する方法では、加工適性に問題があ
り、接着力が不安定で品質の均一性に劣る。
また、脂肪族ジカルボン酸を共重合したポリエステル
を積層する方法では接着性は非常に良好となるが、ガラ
ス転移温度が低下し、ブロッキング性が強くなるという
問題点を有していた。
本発明は、ポリウレタン、ポリエステル、セルロース
から選ばれたバインダーを含む印刷インキあるいは、金
属および/または酸化金属蒸着した際の加工適性に優
れ、印刷仕上がり、蒸着光沢度に優れた積層ポリエステ
ルフイルムを提供することを目的とする。
[課題を解決する手段] 本発明は、高結晶性ポリエステルAからなる[A]層
の少なくとも片面に該ポリエステルAよりも融点が低
く、しかもガラス転移温度の高い芳香族ポリエステルB
からなる[B]層が積層されてなる積層ポリエステルフ
ィルムであって、該積層ポリエステルフィルムの[B]
層および[A]層のビッカース硬度比(B/A)が1.05〜
2.0であることを特徴とする積層ポリエステルフイルム
に関するものである。
本発明でいう高結晶性ポリエステルAとは、芳香族ジ
カルボン酸および脂肪族グリコールとからなる熱可塑性
ポリエステルであって、具体的にはポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン
2,6ナフタレンカルボキシレート等の樹脂およびこれら
のブレンド物あるいは共重合体である。本発明では、特
にその構成の90モル%以上、更に好ましくは96モル%以
上がエチレンテレフタレートであるポリエチレンテレフ
タレートであって、加工時に被る熱負荷に対する耐久性
の観点からその結晶融解エネルギー(△Hu)が7cal/g以
上であることが好ましく、更に好ましくは10cal/以上で
あるとよい。
次いで本発明において、[A]層に積層される[B]
層は、インク密着力を強固でしかも印刷後の溶媒を早期
に乾燥せしめるためには、高結晶性ポリエステルAより
も融点が低く、しかもガラス転移温度の高い芳香族ポリ
エステルBから構成される必要がある。また、芳香族ポ
リエステルBは高結晶性ポリエステルAよりも低結晶性
であることが好ましい。ここで、結晶性が低いとは、△
HuがポリエステルAよりも小さいことを意味し、少なく
とも△Huが2cal/g以上、好ましくは3cal/g以上小さいこ
とが好ましい。
また、積層ポリエステルフィルムの[B]層および
[A]層のビッカース硬度比(B/A)が1.05〜2.0、好ま
しくは1.05〜1.5、さらに好ましくは1.05〜1.3である必
要がある。(B/A)が1.05より小さいとインクとの接着
力が低下するばかりか、ブロッキングが問題となるため
好ましくない。また、(B/A)が2.0より大きくなると
[B]層が硬くなりフィルムの傷などの問題となるため
好ましくない。
さらに、ポリエステルBは、P,P′−スルホニルジ安
息香酸および/またはビス(4−ヒドロキシアルコキ
シ)スルホンを共重合されてなる芳香族ポリエステルで
あることが好ましく、中でもポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6ナ
フタレンカルボキシレート等の樹脂に共重合されたもの
が印刷後の溶媒の早期乾燥性のために好ましい。特に、
ポリエチレンテレフタレートを主骨格とするものが接着
性が良好となるので好ましい。この際、共重合量として
は、P,P′−スルホニルジ安息香酸および/またはビス
(4−ヒドロキシアルコキシ)スルホンの共重合量が全
酸成分または全アルコール成分に対して5〜50モル%の
範囲であることが好ましく、さらに好ましくは、10〜40
モル%の範囲である。共重合量がこの範囲をはずれると
インクとの接着性が発現しないため好ましくない。
この際、他のエステル形成成分としてガラス転移温度
を下げない範囲で、共重合されていることは許される。
すなわち、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、5−ソディウムスルホイ
ソフタル酸、ジフェン酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ドデカンジオン酸、エイコ酸、ダイマー
酸、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4
−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等である。
また、高結晶性ポリエステルAとポリエステルBとの
融点差は、接着性を良好とする上で、15〜50℃であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは、20〜40℃である。同
様な観点から。ポリエステルBのガラス転移温度はポリ
エステルAよりも10〜60℃高いことが好ましく、さらに
好ましくは、15〜50℃の範囲であることが好ましい。
[A]層または[B]層には滑り性を良好にする目的
で、二酸化珪素、アルミナ粒子、炭酸カルシウム粒子、
硫酸バリウム粒子、炭化珪素等の無機粒子、架橋ポリス
チレン粒子、シリコーン粒子等の不活性粒子を添加する
ことが好ましく、通常添加量としては、0.05〜0.5重量
%である。
さらに、[B]層の厚みは0.1〜8μmであること
が、接着性を良好とする上で好ましく、更に好ましく
は、0.2〜5μmである。
さらに、本発明において、[A]層は、少なくとも一
軸に延伸配向されていることが、耐熱性、機械特性の点
で好ましく、より好ましくは2軸延伸されていることが
好ましい。
また、本発明積層フイルムの構成として、[A]層/
[B]層、[B]層/[A]層/[B]層、[B]層/
[A]層/C層等が例示される。ここでC層としては、具
体的には、帯電防止層、マット層、ハードコート層、易
滑コート層、易接着層、粘着層等が例示される。
また、[A]層および/または[B]層には、本目的
に反しない範囲で、周知の酸化防止剤、熱安定剤、帯電
防止剤、耐候剤、難燃剤、UV吸収剤、易滑剤、結晶核剤
等が添加されていても良い。ここで、酸化防止剤として
は、イルガノックス1010、BHT等のヒンダードフエノー
ル系の添加剤が、帯電防止剤としては、アルキルベンゼ
ンスルホン酸金属塩、アルキルスルホン酸金属塩等が例
示される。
次いで、本発明において、[B]層に接着または積層
されるものとしては、ニトロセルロース、ポリエステ
ル、ポリウレタン、アクリル、ポリアミド、環状ゴムか
ら選ばれた少なくとも一種のビヒクル樹脂を含む印刷イ
ンキ層、金属及び/または酸化金属蒸着層、あるいはウ
レタン系塗布材層が特に好ましい。
ここで、印刷インキ層とは、顔料と、ビヒクル樹脂と
溶剤とからなる組成物をグラビア印刷、フレキソ印刷等
の周知の印刷手法で印刷後溶剤を蒸発乾固してえられる
層である。特に本発明においては、ビヒクル樹脂がニト
ロセルロース、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル
から選ばれた少なくとも1成分を基本成分とするもので
あることが好ましい。
次いで、金属及び/または酸化金属蒸着層とは、アル
ミニウム、亜鉛、コバルト、銅、錫、インジウム、チタ
ン、シリコン及びこれらの酸化物または若干量の水酸化
物を含む化合物から選ばれた単独組成物、合金、混合物
であり、特に本発明においては、アルミニウム、錫、シ
リコンおよび/またはこれらの酸化物であることが好ま
しい。該層厚みとしては10〜1000Åの範囲であることが
好ましい。
また、ウレタン系塗布材層とはジイソシアネート、ポ
リオール、ポリエステル、ウレタンプレポリマー等から
なるポリウレタン前駆体および必要に応じて、バリウ
ム、鉄、コバルト、ニッケルおよびこれらからなる酸化
および/または水酸化化合物等からなる磁性粒子、シリ
カ、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム等の
非磁性粒子等と溶媒とからなる塗材を塗布し溶媒を蒸発
除去し硬化させた層であって、更に該層を介して他の層
が積層されていても良い。
次に本発明フイルムの製造方法について説明するがこ
れに限定されるものではない。
高結晶性ポリエステルAとポリエステルBに必要な不
活性粒子を添加し、それぞれ別の押出機を用いて溶融押
出して、口金マニホールド部または口金に入るポリマー
管内で積層する。
上記のようにして、積層された高結晶性ポリエステル
AとポリエステルBとを基本構成とする積層体は、シー
ト状又は円筒状に溶融押出され、ポリエステルAのガラ
ス転移温度以下に急冷キャストする。
次いで、ポリエステルAのガラス転移温度以上で少な
くとも一軸に延伸し延伸フイルムを得る。延伸倍率は一
軸方向に2〜5倍の範囲であることが好ましく、2軸延
伸する場合は面倍率で4〜20倍の範囲であると機械特
性、平面性共に良好となるので好ましい。
次いで該延伸フイルムの熱処理を[B]層樹脂の融点
(Tmb)−10℃〜Tmb+40℃の範囲で2〜30秒程度熱処理
した後急冷する。
以上のようにして得られたフイルムは必要に応じて、
コロナ放電処理、低温プラズマ処理、火炎処理等の表面
処理、前記コーティング処理等を行なう。
[発明の効果および用途] 本発明ポリエステルフイルムは、高結晶性ポリエステ
ルAからなる[A]層の少なくとも片面に該ポリエステ
ルAよりも融点が低く、しかもガラス転移温度の高い芳
香族ポリエステルBからなる[B]層が積層されている
ことを特徴とするために以下の効果ならびに用途を有す
るものである。
(1)様々な対象物に対する接着性に優れると同時に滑
り性、耐ブロッキング性に優れる。
(2)特に、ビヒクル樹脂としてニトロセルロース、ポ
リエステル、ポリウレタン、アクリル、ポリアミド、環
状ゴムから選ばれた少なくとも一種を含む印刷インキ
層、あるいは金属及び/または酸化金属蒸着層、あるい
はウレタン系塗布材層が積層されているとこれらの層に
対する接着性に優れる。
[特性の評価方法及び効果の評価方法] 以下に本発明で用いた効果の評価および測定について
以下にまとめて示す。
(1)融解エネルギー(△Hu)、融点(Tm),ガラス転
移温度(Tg) 示差走査型熱量計DSC2(パーキンエルマー社製)を用
いて求める。
測定は、サンプル10mgを窒素気流下にて、280℃×5
分間溶融保持し、次いで10℃/分の冷却速度で冷却す
る。
こうして得られたサンプルを10℃/分の昇温速度で昇
温していった際に、ガラス状態→ゴム状態への転移にも
とずく比熱変化を読み取りこの温度をガラス転移温度
(Tg)とした。また、結晶融解に基づく吸熱ピーク温度
を融点(Tm)とし,該ピーク面積より融解エネルギー
(△Hu)を求めた。なお、補正はインジウムの融解エン
ルギーを用いて行なった。
(2)表面粗さ形状指数 JIS B−0601に準じて、サンプルの中心線表面粗さ
を触針式表面粗さ計(小坂製作所製、ET−10)で測定
し、平均表面粗さ(Ra)とする。また、粗さ曲線の最大
の山と最深の谷の距離を最大表面粗さ(Rt)とする。
(参考文献:奈良二朗著「表面粗さの測定・評価法」
(総合技術センター、1983)) このとき、Rt/Raを表面粗さ形状指数とする。
ただし、触針先端半径0.5μmφ、触針荷重5mg,カッ
トオフ0.08mmとし、測定長さは4mmとする。
測定は、場所を変えて10点測定し、平均値を測定値と
した。
(3)粒子の平均粒径 サンプルよりポリステル部をプラズマ低温灰化処理法
(例えば大和化学製PR−503型)で除去し粒子を露出さ
せる。処理条件はポリエステルは灰化されるが粒子はダ
メージを受けない条件を選択する。これをSEMで観察
し、粒子の画像をイメージアナライザー(例えばケンブ
リッジインスツルメント製QTM900)で処理して、観測粒
子数1000個以上について、次の計算式にて得られる数平
均径Dを平均粒径とする。
D=ΣDi/N ここで、Diは粒子の円相当径、Nは個数である。
(4)粒子の含有量 ポリエステルは溶解し、粒子は溶解させない溶媒(例
えば、O−クロロフェノール等)を用いてサンプルを溶
解し、該溶液より粒子を遠心分離し、サンプルの全体重
量に対する粒子の重量比率(重量%)をもって粒子含有
量とする。
(5)[B]層の厚さ [B]層の厚みに対応して、以下の2つの方法を用い
る。
(I)法([B]層の厚みが0.2μm未満) 顕微エリプソメトリ(microscopic ellipsometry)
(溝尻光学社製)を使用して、測定する。
(II)法([B]層の厚みが0.2μm以上) サンプルの厚み(T1)を電子マイクロメータで測定す
る。次いで[B]層は溶かすが[A]層は溶かさない溶
媒を用いて、該測定部の[B]層を除去して、再度同一
部位の厚み(T2)を測定する。
この結果より、[B]層の厚み=T1−T2で求める。
いずれも測定は場所を変えて20点測定し、値のもっと
も大きい値より2点、および、最も小さい値より2点省
いた16点の平均値を持って、[B]層の厚みとした。
(6)固有粘度(IV) o−クロロフェノールを溶媒として、25℃で測定す
る。単位はdl/g。
(7)インキ印刷性 東洋インキ製ニトロセルロース系インキCCSTをグラビ
アロールで印刷後、以下の2通りの方法で評価した。
A.印刷適性 印刷後の仕上がりを調べて以下の評価基準で判断し
た。
良好:シワ、印刷斑が発生しない 不良:シワ、印刷斑、インキはじきが発生 B.インキ接着力 印刷後、40℃、90%相対湿度雰囲気中に24時間放置
後、セロテープ剥離テストを行なった。
評価基準は以下の通り。
5級:全く剥離しない。
4級:10%未満しかセロハンテープ面に、剥離しな
い。
3級:10〜50%の部分がセロハンテープ側に剥離す
る。
2級:50%以上の部分がセロハンテープ側に剥離す
る。
1級:完全にセロハンテープ側に剥離する。
実用的には、4級以上であれば問題無く使用できる。
(8)蒸着密着力 アルミ金属を電子ビーム加熱式蒸着機を用いて、蒸着
厚み500Å蒸着し、ついでポリエステル系接着剤を用い
て未延伸ポリプロピレンフイルム[CPP](東レ合成フ
イルム(株)製T3501、50μm)を積層して、40℃,90%
相対湿度雰囲気中に120時間放置後、CPPを剥離した際の
剥離状態を90℃剥離法で求め、下記のようなランク分け
を行なった。なお、剥離時に剥離界面に水を滴下しなが
ら剥離力を求めた。
ランクA:蒸着金属が完全にポリエステルフイルム側に
残っている。
ランクB:蒸着金属の50%以上がポリエステルフイルム
側に残っている。
ランクC:蒸着金属の50%未満がポリエステルフイルム
側に残っている。
ランクD:完全に蒸着金属が剥離する。
実用上、ランクB以上であれば問題無く使用できる。
(9)蒸着面の光沢度 JIS−Z8741(60゜−60゜)に準ずる。なお、測定は蒸
着フイルムの蒸着面について行なう。
(10)ブロッキング性 フイルムサンプルを30mm×40mmの大きさにカットし、
フイルム同士を重ね合わせ、500gの荷重をかけて、40℃
×90%湿度の雰囲気に24時間放置した後、剥離テストを
行ない次の基準でランク付けした。
ランクA:抵抗なく剥離する。
ランクB:若干抵抗はあるが剥離する。
ランクC:剥離できない。
ランクAであれば実用上問題ない。ランクB、Cであ
ると実用上問題を生じる。
(11)磁性塗材との接着力 磁性塗材(“ダイフェラコート”)を50μm厚さで塗
布し、100℃の熱風オーブン中で1分かん乾燥の後、ポ
リエステル粘着テープで剥離試験を行ない次のランク分
けを行なった。ここで、ランク4以上であれば問題なく
使用できる。
ランク5:100%塗材がフイルム側に残存する。
ランク4:約90%塗材がフイルム側に残存する。
ランク3:約30〜80%塗材がフイルム側に残存する。
ランク2:約30〜80%塗材がフイルム側に残存する。
ランク1:完全に塗材が剥離する。
(12)ビッカース硬度 JIS−B−7734に準じて測定した。
[実施例] 本発明を実施例を用いて具体的に説明する。
実施例1 高結晶性ポリエステルAとして固有粘度(IV)が0.65
dl/gのポリエチレンテレフタレート(融点256℃)に平
均粒径2μmのシリカ粒子0.05重量%添加した樹脂を
[A]層として、ポリエステルBとして酸成分としてテ
レフタル酸(TPA)とグリコール成分としてエチレング
リコール(EG)80モル%とビス(4−ヒドロキシキエト
キシフェニル)スルホンとからなる樹脂(IV=0.62dl/
g,Tm=215℃、Tg=83℃)に平均粒径3μmシリカ粒子
を0.08重量%添加して、それぞれ別の押出機を用いて溶
融押出して、口金内で積層して[A]層/[B]層の2
層からなるシートに成形した。
次いで長手方向に95℃にて3.7倍に延伸して、ステン
ターに導いて110℃に加熱して幅方向に3.9倍延伸後、23
5℃の熱処理ゾーンで幅方向に5%のリラックスを許し
ながら10秒間熱処理後60℃まで急冷し、巻きとった。
こうして得られたフイルムは全厚みが12μmであり、
[B]層が1μmであった。
印刷適性並びに蒸着適性、ウレタン樹脂層との接着性
はいずれも良好であり、ブロッキング性もランクAと優
れていた。
比較例1 [B]層樹脂として、酸成分としてテレフタル酸80モ
ル%とセバシン酸20モル%、アルコール成分としてエチ
レングリコールからなる樹脂(IV=0.75dl/g,Tm=217
℃、Tg=40℃)を用いて実施例1と同様にして製膜し
た。
こうして得られたフイルムは印刷適性ならびに蒸着適
性、ウレタン樹脂層との接着性は優れていたが、ブロッ
キング性がランクCと劣っていた。
実施例2 [B]層樹脂として、テレフタル酸80モル%とP,P′
−スルホニルジ安息香酸20モル%、アルコール成分とし
てエチレングリコール90モル%とビス(4−ヒドロキシ
エトキシ)スルホン10モル%とからなる樹脂(IV=0.65
dl/g,Tm=190℃、Tg=100℃)を用いて実施例1と同様
に製膜した。こうして得られたフイルムは接着、耐ブロ
ッキング性共に優れていた。
比較例2 [B]層樹脂として、テレフタル酸80モル%とイソフ
タル酸20モル%とエチレングリコール100モル%とから
なる樹脂(IV=0.60dl/g,Tm=210℃、Tg=69℃)を用い
て実施例1と同様に製膜し、評価を行なった。この結果
接着力、耐ブロッキング性共に不十分であることがわか
る。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高結晶性ポリエステルAからなる[A]層
    の少なくとも片面に該ポリエステルAよりも融点が低
    く、しかもガラス転移温度の高い芳香族ポリエステルB
    からなる[B]層が積層されてなる積層ポリエステルフ
    ィルムであって、該積層ポリエステルフィルムの[B]
    層および[A]層のビッカース硬度比(B/A)が1.05〜
    2.0であることを特徴とする積層ポリエステルフイル
    ム。
  2. 【請求項2】高結晶性ポリエステルAがエチレンテレフ
    タレートを主成分とするポリエステルであって、芳香族
    ポリエステルBがP,P′−スルホニルジ安息香酸および
    /またはビス(4−ヒドロキシアルコキシ)スルホンを
    共重合されてなる芳香族ポリエステルであることを特徴
    とする請求項(1)に記載の積層ポリエステルフイル
    ム。
  3. 【請求項3】芳香族ポリエステルBがエチレンテレフタ
    レートを主成分とし、P,P′−スルホニルジ安息香酸お
    よび/またはビス(4−ヒドロキシアルコキシ)スルホ
    ンの共重合量が全酸成分または全アルコール成分に対し
    て5〜50モル%の範囲であることを特徴とする請求項
    (2)に記載の積層ポリエステルフイルム。
  4. 【請求項4】[B]層に、ニトロセルロース、ポリエス
    テル、ポリウレタン、アクリル、ポリアミド、環状ゴム
    から選ばれた少なくとも一種のビヒクル樹脂を含む印刷
    インキ層が積層されていることを特徴とする請求項
    (1)〜(3)のいずれかに記載の積層ポリエステルフ
    イルム。
  5. 【請求項5】[B]層に、金属及び/または酸化金属蒸
    着層が積層されていることを特徴とする請求項(1)〜
    (3)のいずれかに記載の積層ポリエステルフイルム。
  6. 【請求項6】[B]層に、ウレタン系塗布材層が積層さ
    れていることを特徴とする請求項(1)〜(3)のいず
    れかに記載の積層ポリエステルフイルム。
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