JP2964247B1 - 繊維用柔軟仕上げ剤および仕上げ処理方法 - Google Patents
繊維用柔軟仕上げ剤および仕上げ処理方法Info
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Abstract
性も付与する仕上げ剤の提供。 【解決手段】 カルボキシル基含有ワックス(a)と下
記化合物(b)との反応生成物(X)およびアミノ変性
シリコーン(Y)を組み合わせてなることを特徴とする
繊維用柔軟仕上げ剤。 (b):HLB値が8以上、重量平均分子量が300〜
10,000で、かつカルボキシル基との反応性基を有
する化合物。
Description
ある柔軟性と共に吸水性も付与する仕上げ剤および繊維
の仕上げ処理方法に関する。
は、酸化変性ポリエチレンとノニルフェノールの酸化エ
チレン付加物とのエステル化反応生成物と、水溶性ポリ
エステル樹脂または水溶性ポリウレタン樹脂との配合物
などが知られている(例えば、特開平07−16647
4号公報)。
柔軟性が不十分で、また洗濯に対する耐久性にも不満足
であるという問題がある。
を解決すべく鋭意検討した結果、カルボキシル基含有ワ
ックスと、カルボキシル基との反応性基を有する特定の
化合物との反応生成物、およびアミノ変性シリコーンと
を組み合わせて繊維に処理することにより、洗濯を繰り
返しても柔軟性が保持できることを見いだし、本発明に
到達した。すなわち本発明は、カルボキシル基含有ワッ
クス(a)と下記化合物(b)との反応生成物(X)お
よびアミノ変性シリコーン(Y)を組み合わせてなるこ
とを特徴とする繊維用柔軟仕上げ剤、並びに、この繊維
用柔軟仕上げ剤を繊維に適用する繊維の柔軟仕上げ処理
方法である。 (b):HLB値が8以上、重量平均分子量が300〜
10,000で、かつカルボキシル基との反応性基を有
する化合物。
るカルボキシル基含有ワックス(a)としては、合成ワ
ックスであっても天然ワックスであってもよい。合成ワ
ックスの例としては、下記(a−1)〜(a−3)が、
天然ワックスの例としては、下記(a−4)および(a
−5)が挙げられる。 (a−1) 酸化ポリオレフィンワックス、すなわち、
高分子量ポリオレフィンの熱減成、または低分子量重合
法によって得られるポリオレフィンワックス(炭素数2
〜20の1種以上のα−オレフィンの低分子量重合体ワ
ックス、たとえばポリエチレンワックス、ポリプロピレ
ンワックスなど)を空気またはオゾン酸化してカルボキ
シキル基を導入して得られる、通常、重量平均分子量が
500〜20,000、酸価が1〜80であるワック
ス。 (a−2) 酸変性ポリオレフィンワックス、すなわ
ち、前記ポリオレフィンワックスを、不飽和カルボン酸
(たとえばマレイン酸、アクリル酸、フマール酸、テト
ラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロト
ン酸など)で酸変性して得られる、通常、重量平均分子
量が500〜5,000、酸価が10〜100であるワ
ックス。 (a−3) アスファルト質のカッ炭を精製処理して得
られるモンタンワックスの一種である、酸ワックスもし
くはエステルワックス。通常、重量平均分子量が500
〜1,000、酸価が10〜200である。
平均分子量が300〜800、酸価が10〜50であ
る。 (a−5) ラノリン脂肪酸。通常、重量平均分子量が
200〜600、酸価が150〜250である。これら
のカルボキシル基含有ワックス(a)のうちで、好まし
くは(a−1)および(a−2)であり、さらに好まし
くは(a−1)であり、特に好ましくは、酸化ポリエチ
レンワックスである。
念図に基づく小田式による計算HLB値が8以上、重量
平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフによ
る、以下同じ)が300〜10,000でかつカルボキ
シル基との反応性基を有する化合物である。(b)の具
体例としては分子中に1個以上の水酸基、チオール基、
アミノ基またはエポキシ基を1種以上含有する化合物が
あげられる。これらの官能基のうち好ましいものは水酸
基、アミノ基およびエポキシ基であり、さらに好ましい
ものは水酸基である。さらに詳しくは、(b)として
は、例えば、下記一般式(i)で表されるアルコール類
(b1)、一般式(ii)で表されるアルコール類(b
2)、3〜8官能またはそれ以上の多価アルコールのア
ルキレンオキシド付加物およびその部分エステル類(b
3)、3〜8官能またはそれ以上の多価カルボン酸のア
ルキレンオキシド付加物およびその部分エステル類(b
4)、3〜8官能またはそれ以上の多価ヒドロキシカル
ボン酸のアルキレンオキシド付加物およびその部分エス
テル類(b5)ならびに脂肪族アミンのアルキレンオキ
シド付加物およびその部分エステル類(b6)からなる
群から選ばれる少なくとも一種が挙げられる。 R−(CO)p−O−(AO)q−H (i) Z−O(AO)r−X−O(AO)sH (ii) 式(i)および(ii)中の、Rは−Hまたは炭素数1
〜30のアルキル基もしくはアルケニル基、または炭素
数30以下のアルキルフェニル基、Zは−Hまたは炭素
数1〜30のアシル基であり、Xは直接結合、またはジ
オール、ジカルボン酸もしくはヒドロキシカルボン酸か
らOHを除いた残基(炭素数30以下)、Aは炭素数2
〜4のアルキレン基を示し、pは0または1、qは5〜
200、r+s=5〜200(ただしs=0を除く)で
ある。(上記のアルキル基、アルケニル基、アルキルフ
ェニル基およびアシル基には、直鎖のものも側鎖を有す
るものも含まれる。)
合物(b1)としては、ポリエチレングリコールモノメ
チルエーテル、ポリエチレングリコールモノオクチルエ
ーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル
(b1−1)、モノアセトキシポリエチレングリコー
ル、ラウリル酸エチレンオキサイド付加物などのポリオ
キシアルキレンモノアルキルエステル(b1−2)、ポ
リエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール
(b1−3)、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テルなどのポリオキシアルキレンアルキルフェニルエー
テル(b1−4)などが挙げられる。
としては、例えば、炭素数30以下の、ジカルボン酸、
ヒドロキシカルボン酸またはジオール(2価アルコール
または2価フェノール)の、エチレンオキシド、エチレ
ンオキシドとプロピレンオキシドおよび/もしくはブチ
レンオキシドとのランダムおよび/またはブロック付加
物、およびその部分アルキルエステルが挙げられる。上
記ジカルボン酸としては、蓚酸、アゼライン酸、マレイ
ン酸、フタル酸、イタコン酸などが挙げられる。ヒドロ
キシカルボン酸としては、乳酸、グリコール酸、ヒドロ
アクリル酸、サリチル酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p
−ヒドロキシ安息香酸、ひまし油脂肪酸などが挙げられ
る。ジオールのうち2価アルコールとしては、ヘキシレ
ングリコールなどの炭素数が5〜24のアルキレングリ
コール、ソルバイドなどの糖アルコールの分子内脱水物
などが、2価フェノールとしては、ビスフェノールAな
どの炭素数が6〜30のフェノール類もしくはビスフェ
ノール類などが挙げられる。
ルのアルキレンオキシド付加物およびその部分エステル
類(b3)における多価アルコールとしては、たとえば
グリセリンやペンタエリスリトール、ソルビトール、グ
ルコース、ショ糖などが挙げられる。
酸のアルキレンオキシド付加物およびその部分エステル
類(b4)における多価カルボン酸としては、たとえば
重量平均分子量1000以下のポリアクリル酸、エチレ
ンジアミン四酢酸などが挙げられる。
シカルボン酸のアルキレンオキシド付加物およびその部
分エステル類(b5)における多価ヒドロキシカルボン
酸としては、リンゴ酸、グルコン酸、クエン酸などが挙
げられる。
およびその脂肪族エステル類(b6)における脂肪族ア
ミンとしては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ンなどのアルキレン基の炭素数が2〜6のアルキレンジ
アミンもしくはポリアルキレンポリアミン;炭素数8〜
24のアルキルアミン;モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノー
ルアミン;などが挙げられる。
とする際の酸としては、炭素数1〜30の炭化水素基を
有するカルボン酸や、硫酸、燐酸、硝酸などの無機酸が
挙げられ、このうち硫酸および燐酸のエステル類はエス
テル化後にアルカリで中和する必要がある。これら酸の
うち好ましいものは炭素数1〜30の炭化水素基を有す
るカルボン酸であり、さらに好ましくは炭素数1〜24
の炭化水素基を有するカルボン酸である。
キレングリコール(b1−3)、および(b1)と(b
2)を構成するポリオキシアルキレン基で好ましいもの
は、ポリエチレングリコール、およびエチレンオキシド
とプロピレンオキシドとのブロックおよび/またはラン
ダム重合物である。一般式(i)および(ii)中にお
いて、qは通常5〜200であるが、好ましくは10〜
150、さらに好ましくは15〜100である。r+s
は通常5〜200、好ましくは10〜150、さらに好
ましくは20〜100である。
アルキレン基で好ましいものは、ポリオキシエチレン
基、およびエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの
ブロックおよび/またはランダム重合物からなる基であ
る。アルキレンオキシドの付加モル数としては通常10
〜200である。10未満であると耐久性のある柔軟性
が得られるが充分な初期吸水性が得られない場合があ
り、200を越えると吸水性は得られるが充分な耐久性
のある柔軟性が得られないことがある。また、活性水素
1モル当たりの付加モル数は、5〜60が好ましい。
レン単位の含有量は、質量%で通常40%以上、好まし
くは50%以上、さらに好ましくは60%以上である。
(b1)〜(b6)の分子量は、重量平均で通常300
〜10,000、好ましくは500〜5,000であ
る。300未満では処理繊維において充分な初期吸水性
が得られず、10,000を越えると耐久性が不足す
る。
ル基を含有する化合物の例としては、前記(b1)〜
(b6)として例示したアルコールの水酸基の少なくと
も一部を、チオール基に置換した化合物などが挙げられ
る。(b)のうち、分子中に1個以上のアミノ基を含有
する化合物の例としては、前記(b1)〜(b6)とし
て例示したアルコールの水酸基の少なくとも一部をシア
ノエチル化した後、水素添加して得られる化合物などが
挙げられる。(b)のうち、分子中に1個以上のエポキ
シ基を含有する化合物の例としては、前記(b1)〜
(b6)として例示したアルコールとエピハロヒドリン
との反応による末端グリシジルエーテル化物などが挙げ
られる。これらの化合物(b)の中で、好ましくは(b
1)〜(b5)であり、さらに好ましくは(b1)〜
(b3)であり、特に好ましくはポリエチレングリコー
ルである。
は、例えば、(b)の反応性基が水酸基であれば、
(a)と(b)とを混合し、150〜180℃に加熱し
エステル化反応を行うことで得られる。(X)を作成す
る際の(a)と(b)との反応比は、(a)のカルボキ
シル基と(b)のカルボキシル基との反応性基との当量
比で、通常1:10〜1:0.1、好ましくは1:8〜
1:0.2、さらに好ましくは1:5〜1:0.5であ
る。当量比において(a)の量が多すぎると、処理した
繊維に充分な初期吸水性が得られない。逆に(b)が多
すぎると、処理した繊維に耐久柔軟性が得られない。ま
た、反応に用いる(a)のカルボキシル基の当量と
(b)のカルボキシル基との反応性基の当量のうち、少
ない方の当量に基づく反応率は、好ましくは50%以
上、さらに好ましくは60%以上である。
概念図に基づく小田式による計算値で、通常8以上、好
ましくは10以上、さらに好ましくは12以上である。
(b)のHLB値が8未満であると柔軟剤の親水性が乏
しくなるため、処理繊維に充分な吸水性が得られない。
なお、有機概念図に基づく小田式によるHLB値の計算
方法は、たとえば「乳化・可溶化の技術」(昭和51
年、工学図書[株])に記載されている。またHLB値
を導き出すための有機性値および無機性値の算出につい
ては「有機概念図−基礎と応用−」(昭和59年 三共
出版[株])記載の無機性基表(昭和49年、藤田らの
報告値)を用いて行える。
(Y)のアミノ当量は好ましくは300〜50,000
である。アミノ当量が300未満であると耐熱性が不十
分で、白もの(晒し)に対して黄変を起こすことがあ
り、50,000を越えると充分な柔軟性が得られない
ことがある。アミノ変性シリコーン(Y)の重量平均分
子量は、好ましくは300〜300,000、さらに好
ましくは500〜200,000であり、(Y)の粘度
は、通常10〜100,000mm2 /s(25℃)、
好ましくは30〜50,000mm2 /s、さらに好ま
しくは500〜30,000mm2 /sである。また、
(Y)分子中のアミノ基の位置は側鎖、末端どちらでも
よく、さらに(Y)中には、アミノ基以外のアミド基、
水酸基などが存在してもよい。
よび(Y)について、(X)/(Y)は質量比で、好ま
しくは1/0.1〜1/10、さらに好ましくは1/
0.2〜1/5である。(Y)の量が0.1未満の場合
は充分な耐久性のある柔軟性が得られ難くなり、また1
0を越える場合では充分な初期吸水性が得られないこと
がある。
として用いられ、(X)および(Y)を均一に混合し乳
化したものでも、(X)の乳化物と(Y)の乳化物とを
配合したものでも良い。また、乳化の際は必要によりノ
ニオン系界面活性剤(Z)等の乳化剤を用いても良い。
乳化物とする場合の有効成分濃度は、通常5〜60質量
%である。
定されず、櫂型槽を用いた転相乳化、乳化機械を用いた
機械乳化のでもどちらでもよい。乳化機械としては、エ
バラマイルダー、ガウリン、ウルトラビスコミル、ター
ボ乳化機およびバイオミキサーなどが挙げられる。
性剤(Z)としてはアルキレンオキシド付加型ノニオン
系界面活性剤(Z1)、多価アルコール型ノニオン系界
面活性剤(Z2)などが挙げられる。
しては、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび
ブチレンオキシドなどが挙げられる。これらのうち好ま
しいものはエチレンオキシド、およびエチレンオキシド
とプロピレンオキシドとのランダムまたはブロック付加
物である。付加モル数は5〜100が好ましく、さらに
好ましくは5〜50である。また、付加すべきアルキレ
ンオキシドのうち、50から100質量%がエチレンオ
キシドであるのが好ましい。
級アルキルエーテル(Z1−1)、ポリオキシアルキレ
ン高級脂肪酸エステル(Z1−2)、ポリオキシアルキ
レン多価アルコール高級脂肪酸エステル(Z1−3)、
ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル(Z1
−4)、ポリオキシアルキレンアルキルアミン(Z1−
5)、ポリオキシアルキレンアルキルアルカノールアミ
ド(Z1−6)などが挙げられ、(Z2)としては多価
アルコールの脂肪酸エステル類などが挙げられる。
は、炭素数が通常8〜24の飽和または不飽和のアルキ
ル基が挙げられる。このアルキル基は、パーム油、牛
脂、なたね油、米糠油、魚油などの天然油脂由来のもの
でも、合成系のものでも良い。これらのうち好ましいも
のは、炭素数10〜22の飽和または不飽和アルキル基
である。
6)および(Z2)を構成する高級脂肪酸としては、パ
ーム油、牛脂、なたね油、米糠油、魚油などの天然油脂
由来のものが一般的であるが、化学的に合成した高級脂
肪酸も使用できる。これらのうち好ましいものは、炭素
数6〜24の飽和または不飽和脂肪酸である。
価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール、ソルビタン、ソルビト
ールおよびしょ糖など3〜8価のアルコールなどが挙げ
られる。これらのうち好ましいものは、グリセリン、ペ
ンタエリスリトール、ソルビタン、ソルビトールおよび
しょ糖である。
基としては、炭素数8〜12のアルキル基を有するモノ
またはジアルキルフェニル基が挙げられる。
としては炭素数8〜24の飽和または不飽和のアルキル
基を有する、モノまたはジアルキルアミノ基が挙げられ
る。
ールアミド基は、アルカノールアミンと上記の高級脂肪
酸の脱水反応によって得られる基である。アルカノール
アミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノール
アミンなどが挙げられる。
量比は、通常1/0〜1/2、好ましくは1/0.1〜
1/1.5である。(Z)の質量比が2を越えると、
(Z)がもたらす親水性によってが柔軟剤の耐久性が悪
くなることがある。
り、酸またはアルカリを使用してもよい。酸としては、
蟻酸、酢酸、乳酸などの有機酸や、塩酸、硝酸、硫酸な
どの無機酸が挙げられるがどちらでもよい。アルカリと
してはモノエタノールアミンやジエタノールアミンなど
の有機アミン類、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムなどの無機系のものが挙げられるがどちらで
もよい。酸またはアルカリの使用量は、本発明の柔軟仕
上げ剤に対して、通常2質量%以下、好ましくは0.1
〜1.5質量%である。
より更に防腐剤、蛍光増白剤、金属封鎖剤、平滑剤等を
含有することができる。防腐剤としては、例えばイソチ
アゾリン系の化合物が挙げられる。蛍光増白剤として
は、例えばKayaphorAS−150(日本化薬
[株]製)が挙げられる。金属封鎖剤としては、例えば
エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩および重量平均
分子量20,000以下のポリアクリル酸ナトリウム塩
が挙げられ、平滑剤としてはシリコーン系のものや脂肪
酸エステル類、鉱物油系およびワックス系のものなどが
挙げられる。
と、(a)と(b)との反応生成物(X)、アミノ変性
シリコン(Y)および必要によりノニオン系界面活性剤
(Z)、抗菌剤、防腐剤、蛍光増白剤、金属封鎖剤、帯
電防止剤、香料、消泡剤等を混合することにより得られ
る。なお、各成分をあらかじめ混合しておいてもよく、
また繊維に処理する際に各成分を併用する(たとえば、
別々にスプレーまたは別浴で処理して、繊維上で本発明
の柔軟仕上げ剤を形成する。)方法であってもよい。
しては、木綿、ウール、絹、麻等の天然繊維;ポリエス
テル、ナイロン、アクリル等の合成繊維;およびレーヨ
ン、アセテート等の半合成繊維が挙げられる。木綿とポ
リエステル、ウールとポリエステルなどの混紡繊維にも
適用できる。また、これらの繊維が綿、糸、編織物など
のいずれの加工形態であっても本発明の柔軟仕上げ剤を
適用できる。
法としては、必要により水で希釈した後、パディング
法、浸漬法、スプレー法等、通常の処理方法を適用する
ことができる。本発明の柔軟仕上げ剤の使用量は、綿の
場合、固形分換算で、繊維の質量に基づいて、0.1〜
20%が好ましい。使用量が0.1%未満では充分な柔
軟性が得られにくい場合があり、20%を越えると効果
が変わらず不経済となることがある。綿以外の繊維の場
合の使用量は、同様の理由で、繊維の質量に基づいて、
0.1〜15%が好ましい。
が、本発明はこれに限定されない。以下において、部お
よび%はそれぞれ質量部および質量%、Mwは重量平均
分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフによる)
を示し、使用する(b)もしくは(b’)[比較製造例
で使用する(b)に相当する化合物]のHLB値は小田
式による計算値である。なお、HLB値の計算に当たっ
ては「有機概念図−基礎と応用−」(昭和59年 三共
出版[株])記載の無機性基表(昭和49年、藤田らの
報告値)を用いて行った。蒸発残渣は下記に示す各柔軟
仕上げ剤1.5gを105℃×90分間乾燥させた後の
残渣の質量%である。カルボキシル基量および水酸基量
は、(a)の酸価、(b)および(b’)の水酸基価と
質量部との積を示し、カルボキシル基量と水酸基量との
比率が当量比となる。
レンワックス、酸価16)を780部(カルボキシル基
量:12480)、ポリエチレングリコール(Mw1,
000、HLB値21.5)を220部(水酸基量:2
4640)、反応槽に仕込み、160℃×5時間エステ
ル化反応させ、反応率79%の反応生成物(X−1)を
996部得た。この得られた(X−1)を用い、下記の
組成にて95℃にて溶融混合した後、沸騰水795部を
添加しながら転相乳化し、本発明の柔軟仕上げ剤[1]
(蒸発残渣20%)1000部を得た。 ・組成 (X−1) 100部 アミノ変性シリコーン(アミノ当量5,000) 70部 セカンダリーアルコール(炭素数12) のエチレンオキシド12モル付加物 30部 酢酸 5部
100℃にて溶融混合した後、沸騰水798部を添加し
ながら転相乳化し、本発明の柔軟仕上げ剤[2](蒸発
残渣20%)1000部を得た。 ・組成 (X−1) 100部 アミノ変性シリコーン(アミノ当量20,000) 80部 セカンダリーアルコール(炭素数12) のエチレンオキシド7モル付加物 20部 乳酸 2部
(カルボキシル基量:8656)、ポリエチレングリコ
ール(Mw4,000、HLB値20.4)を459部
(水酸基量:15606)、反応槽に仕込み、160℃
×5時間エステル化反応させ、反応率75%の反応生成
物(X−2)を998部得た。この得られた(X−2)
を用い、下記の組成にて100℃にて溶融混合した後、
沸騰水795部を添加しながら転相乳化し、本発明の柔
軟仕上げ剤[3](蒸発残渣20%)1000部を得
た。 ・組成 (X−2) 95部 アミノ変性シリコーン(アミノ当量5,000) 85部 セカンダリーアルコール(炭素数12) のエチレンオキシド12モル付加物 20部 酢酸 5部
100℃にて溶融混合した後、沸騰水798部を添加し
ながら転相乳化し、本発明の柔軟仕上げ剤[4](蒸発
残渣20%)1000部を得た。 ・組成 (X−2) 100部 アミノ変性シリコーン(アミノ当量20,000) 80部 セカンダリーアルコール(炭素数12) のエチレンオキシド9モル付加物 20部 乳酸 2部
(カルボキシル基量:10560)、グリセリンのエチ
レンオキシド付加物(Mw約2000:HLB値21.
3)を340部(水酸基量:28560)、反応槽に仕
込み、160℃×5時間エステル化反応させ、反応率8
3%の反応生成物(X−3)を997部得た。この得ら
れた(X−3)を用い、下記の組成にて100℃にて溶
融混合した後、沸騰水795部を添加しながら転相乳化
し、本発明の柔軟仕上げ剤[5](蒸発残渣20%)1
000部を得た。 ・組成 (X−3) 100部 アミノ変性シリコーン(アミノ当量5,000) 75部 セカンダリーアルコール(炭素数12)の エチレンオキシド12モル付加物 25部 酢酸 5部
(カルボキシル基量:12480)、ステアリルアルコ
ールのエチレンオキシド10モル付加物(Mw711、
HLB値10.6)を138部(水酸基量:1104
0)、反応槽に仕込み、160℃×5時間エステル化反
応させ、反応率67%の反応生成物(X−4)を996
部得た。この得られた(X−4)を用い、下記の組成に
て100℃にて溶融混合した後、沸騰水795部を添加
しながら転相乳化し、本発明の柔軟仕上げ剤[6](蒸
発残渣20%)1000部を得た。 ・組成 (X−4) 100部 アミノ変性シリコーン(アミノ当量5,000) 60部 セカンダリーアルコール(炭素数12) のエチレンオキシド10モル付加物 40部 酢酸 5部
アルコールエチレンオキシド18モル付加物を40部、
櫂型撹拌機を有する反応容器に投入し、100℃で均一
溶解後、沸騰水800部を徐々に滴下しながら転相乳化
し、乳化物Aを1000部得た。また、これとは別に櫂
型撹拌機を有する反応容器に、アミノ変性シリコーン
(アミノ当量5,000)を135部、セカンダリーア
ルコール(炭素数12)のエチレンオキシド9モル付加
物を61部、および乳酸を4部投入し、60℃で均一混
合後、50℃の温水800部を徐々に滴下しながら転相
乳化し、乳化物Bを1000部得た。この得られた乳化
物Aと乳化物Bを等量混合し、本発明の柔軟仕上げ剤
[7](蒸発残渣20%)1000部を得た。
シル基量:2608)、ポリエチレングリコール(Mw
20,000)を837部(水酸基量4687)、反応
槽に仕込み、160℃×5時間エステル化反応させ、反
応率59%の反応生成物(X’−1)を999部得た。
この得られた(X’−1)を用い、下記の組成にて10
0℃にて溶融混合した後、沸騰水795部を添加しなが
ら転相乳化し、比較柔軟仕上げ剤[1](蒸発残渣20
%)1000部を得た。 ・組成 (X’−1) 100部 アミノ変性シリコーン(アミノ当量5,000) 60部 セカンダリーアルコール(炭素数12) のエチレンオキシド9モル付加物 40部 酢酸 5部
シル基量:15200)、ポリエチレングリコール(M
w200)を50部(水酸基量28050)、反応槽に
仕込み、160℃×5時間エステル化反応させ、反応率
87%の反応生成物(X’−2)を995部得た。この
得られた(X’−2)を用い、下記の組成にて100℃
にて溶融混合した後、沸騰水798部を添加しながら転
相乳化し、比較柔軟仕上げ剤[2](蒸発残渣20%)
1000部を得た。 ・組成 (X’−2) 100部 アミノ変性シリコーン(アミノ当量5,000) 80部 セカンダリーアルコール(炭素数12) のエチレンオキシド9モル付加物 20部 乳酸 4部
シル基量:14224)、ベヘニルアルコールのエチレ
ンオキシド5モル付加物(Mw550、HLB値6.
8)を111部(水酸基量12750)、反応槽に仕込
み、160℃×5時間エステル化反応させ、反応率77
%の反応生成物(X’−3)を996部得た。この得ら
れた(X’−3)を用い、下記の組成にて100℃にて
溶融混合した後、沸騰水795部を添加しながら転相乳
化し、比較柔軟仕上げ剤[3](蒸発残渣20%)10
00部を得た。 ・組成 (X’−3) 100部 アミノ変性シリコーン(アミノ当量5,000) 60部 セカンダリーアルコール(炭素数12) のエチレンオキシド9モル付加物 40部 酢酸 5部
三井石油化学製、酸価60)を509部(カルボキシル
基量:30540)、セチルアルコールのエチレンオキ
シド15モル付加物(Mw903、HLB値13.0)
を491部(水酸基量:30442)、およびパラトル
エンスルホン酸を1.6部、反応槽に仕込み、窒素雰囲
気下、180〜220℃×4時間エステル化反応させ、
反応率85%の反応生成物(X’−4)を992部得
た。この得られた(X’−4)を用い、下記の組成にて
85〜90℃にて溶融混合した後、85〜90℃の水8
00部を添加しながら転相乳化し、比較柔軟仕上げ剤
[4](蒸発残渣20%)1000部を得た。 ・組成 (X’−4) 114部 水溶性ポリウレタン樹脂 86部 なお、上記「水溶性ポリウレタン樹脂」はアルコール成
分として、エチレンオキシドとプロピレンオキシド(質
量比40/60)とのブロック共重合体(Mw500
0)を用い、ヘキサメチレンジイソシアネートでウレタ
ン化反応(重合度:3)させたものである。
[7]、比較製造例1〜4で製造した比較柔軟仕上げ剤
[1]〜[4]、および製造例7で作成した「乳化物
A」、「乳化物B」をそれぞれ比較柔軟仕上げ剤[5]
および[6]として、それぞれ用いて繊維を処理する。
処理条件は下記のとおりである。 上記条件で処理した布および未処理布を用い、下記の試
験方法で評価を行った。 ・試験方法 JIS L 0217 103号に準じ、洗剤としてア
タック(花王[株]製)1g/Lを使用した。洗濯を1
回、10回、30回行った後の生地について下記(1)
および(2)の評価を行った。 (1)柔軟性:ハンドリングにより評価を行った。 ○:柔軟性良好 △:柔軟性に不足する ×:粗硬 (2)吸水性 JIS L 1018 吸水速度 A法(滴下法)にて
測定した。
げ剤は、繊維に対して耐久性のある柔軟性および吸水性
を付与することがわかる。
することから、繊維の仕上げ剤として極めて有用であ
る。 (1)耐洗濯性に優れ、耐久性のある柔軟性を付与す
る。 (2)さらに繊維の吸水性を損なわない。
Claims (4)
- 【請求項1】 カルボキシル基含有ワックス(a)と下
記化合物(b)との反応生成物(X)およびアミノ変性
シリコーン(Y)を組み合わせてなることを特徴とする
繊維用柔軟仕上げ剤。 (b):HLB値が8以上、重量平均分子量が300〜
10,000で、かつカルボキシル基との反応性基を有
する化合物。 - 【請求項2】 (X)/(Y)の質量比が1/0.1〜
1/10である請求項1記載の繊維用柔軟仕上げ剤。 - 【請求項3】 さらにノニオン系界面活性剤(Z)を組
み合わせてなる請求項1または2記載の繊維用柔軟仕上
げ剤。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載の繊維用柔
軟仕上げ剤を繊維に適用する繊維の柔軟仕上げ処理方
法。
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JP21188498A JP2964247B1 (ja) | 1998-07-10 | 1998-07-10 | 繊維用柔軟仕上げ剤および仕上げ処理方法 |
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- 1998-07-10 JP JP21188498A patent/JP2964247B1/ja not_active Expired - Fee Related
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