JP2963513B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は透光性支持体上に透光性導電層と光導電体層
を積層してなる感光体ドラムの内周側に、画像形成用の
露光手段を配した画像形成装置に係り、特に露光手段を
固定した状態でドラム外周側に接触する駆動ローラを利
用して前記感光体ドラムを回転可能に構成した画像形成
装置に関する。

「従来の技術」 従来より透光性支持体上に透光性導電層と光導電体層
を積層してなる感光体ドラムの内周側に、画像情報に対
応した光出力を生成する露光手段を配し、該露光手段の
光出力を集束化して前記光導電体層に潜像を結像すると
同時若しくはその直後に前記感光体ドラムと対面配置さ
せた現像手段を介して前記潜像を可視像（トナー像）化
した後、該トナー像を転写ローラその他の転写手段を介
して普通紙に転写可能に構成した画像形成装置は公知で
ある。（特開昭58−153957号他、以下背面露光装置とい
う） この種の画像形成装置においては、露光手段を感光体
ドラム外周面上に配置した公知の電子写真装置と異な
り、露光手段を感光体ドラム内に挿入固定した状態で該
感光体ドラムを回転させる構成を取る為に、従来装置の
様に感光体ドラムを軸止するドラム軸に枢支させた歯車
等を利用して駆動を取る事が出来ず、この為前記構成を
取る背面露光装置においては例えば特開昭２−141774号
に示すように、前記露光手段として機能する光プリンタ
ヘッドをドラム内に一体的に組込むとともに、該ドラム
内周面に内接する３個の支持ローラを前記ヘッドに取り
付け、これにより前記ヘッドを位置決め固定しつつドラ
ム外周面側に取り付けた駆動ローラ等を利用して前記ド
ラムを回転可能にした技術が開示されている。

そしてかかる技術においては、前記支持ローラの内、
ドラムの表裏両面側より駆動ローラと一の固定支持ロー
ラでドラムを挟持してドラムの位置保持を図りつつドラ
ム中心を挟んで前記一の支持ローラの反対側に位置する
ローラを可動に構成し、前記感光体ドラムの直径や真円
度のバラツキを吸収可能に構成している。

「発明が解決しようとする技術的課題」 しかしながら、前記したように駆動ローラは固定ロー
ラであるために、歯車列等の歯合回転により伝達された
各種振動は前記駆動ローラでは吸収し得ず、例えドラム
スリーブを介してその内周面側に位置する支持ローラに
より前記振動を阻止しようとしてもローラ自体に弾性力
を有する為に完全に吸収し得ず、前記ドラムが振動して
しまう。

また、前記ドラムの支持は駆動ローラと固定支持ロー
ラ間の一点支持であるために、該支持点を中心としてド
ラムが周方向に微小揺動する恐れもあり、結果としてド
ラムと現象ローラ間の間隔や現像位置、光プリンタヘッ
ドと感光体ドラム間の焦点距離を精度よく維持できず、
画像鮮明度の低下につながる。

又、前記一点支持の構成では、現像ローラがドラム外
周面上に存在する為に、前記駆動ローラと固定支持ロー
ラとの支持位置を現像ローラから周方向に外れた位置に
配設せざるを得ず、結果として現像位置における前記現
像間隔や焦点距離を高精度に維持するのが困難である。

本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、前記現像間隔
や焦点距離を高精度に維持しつつ而も駆動ローラ側より
の振動が感光体ドラム側に伝達される事なく、該ドラム
側への駆動力の伝達を確実に行う事の出来る画像形成装
置を提供することを目的とする。

「課題を解決する為の技術手段」 本発明はかかる技術的課題を達成するために、透光性
支持体上に透光性導電層と光導電体層を積層してなる感
光体ドラムの内周側に、画像形成用の露光手段を内挿す
るとともに、該露光手段による露光位置にほぼ対面配置
した前記感光体ドラム外周面側に現像手段を近接若しく
は接触配置してなる画像形成装置において、 前記現像手段による現像位置の周方向両側に前記感光
体ドラム外周面側に接触させて前記感光体ドラム回転方
向に沿って一対の固定支持ローラを配置するとともに、 前記一対の固定支持ローラの前記感光体ドラム回転方
向下流側に、前記感光体ドラム外周面側に接触させて一
の転写ローラを配置し、 更にその下流側であって前記現像位置のほぼ反対側
に、前記感光体ドラムに回転力を付与する駆動ローラを
前記現像位置側に向けて弾性力を付勢させて揺動自在に
配し、 前記駆動ローラとともに前記転写ローラを同期回転さ
せつつ、両ローラの駆動力を利用して前記感光体ドラム
を回転可能に構成した事を特徴とする。

すなわち、第１図に示すように、前記支持ローラ12,1
3を感光体ドラム１内周側に挿設する事なく、感光体ド
ラム１外周側の而も現像位置の周方向両側に接触配置さ
せつつ而も該一対の支持ローラ12,13を固定ローラとし
て機能させた点を第一の特徴とする。

そして第二の特徴とする所は、前記感光体ドラム１に
回転力を伝達する駆動ローラ11を揺動自在に構成しつつ
而も該ローラ11を前記現像位置のほぼ反対側に位置せし
めるとともに、現像位置側に向け弾性力を付勢させて揺
動自在に構成した点にある。

そして、第三の特徴とする所は、前記現像手段（現像
装置）３による現像位置の前記感光体ドラム回転方向下
流側に、前記感光体ドラム１の外周面側に接触させて一
の転写ローラ４を配し、 前記駆動ローラ11とともに前記転写ローラ４を同期回
転させつつ、両ローラの駆動力を利用して前記感光体ド
ラム１を回転可能に構成した点である。

「作用」 かかる発明によれば、前記現像手段による現像位置の
周方向両側に前記感光体ドラム外周面側に接触させて前
記感光体ドラム回転方向に沿って一対の固定支持ローラ
を配置するとともに、前記駆動ローラ11を揺動自在に構
成しているために、ドラムの真円度不良等が生じても前
記駆動ローラ11の揺動によりこれを吸収し得る点につい
ては前記従来技術と同様であるが、本発明は前記揺動ロ
ーラを現像位置の反対側、より好ましくは駆動ローラ11
の接触位置を現像位置とドラム中心を通る線上にほぼ位
置せしめる構成を取る為に、前記露光焦点距離や現像間
隔の画像鮮明度に最も影響ある部位におけるドラム位置
精度を高精度に維持出来る。

而も本発明によれば駆動ローラ11を揺動ローラとして
構成したために、歯車列等の歯合回転により達成された
各種振動は前記駆動ローラ11での揺動により容易に吸収
し、ドラム側への振動の伝達を阻止出来る。

又前記駆動力伝達の際にドラム側に微小振動が伝達さ
れても現像位置附近では振動の伝達を阻止する事が出
来、精度よく間隔保持が可能である。

また、本発明は、前記現像位置のドラム回転方向下流
側に位置する転写ローラ４を有効に利用して該転写ロー
ラ４を従動ローラとせずに、前記駆動ローラ11と同期回
転する第二の駆動ローラとして機能させる事により、両
ローラの駆動力を利用して前記感光体ドラム１を回転可
能に構成したので、これにより一方の駆動ローラ11です
べり等が生じても他方の駆動ローラ４で該すべりを阻止
しながら駆動力を伝達可能であるために、ドラム周速が
変動する事なく回転可能であり、画像鮮明度の向上につ
ながる。

この場合、前記駆動ローラ11の接触位置は転写ローラ
４によりドラム表面に付着したトナーを記録媒体上に転
写した後である為に、トナーの付着が長期に亙って抑制
され、前記すべり等を極力抑える事が出来る。

また、前記駆動ローラ及び前記転写ローラと対面する
前記感光体ドラム内周面若しくは外周面側に１又は複数
の固定支持ローラを配して構成することも本発明の有効
な手段である。

ドラム内周面側もしくは外周面側に固定支持ローラを
配置することによって、感光体ドラム側への駆動力の伝
達をさらに確実に行う事ができる。

「実施例」 以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示的に詳し
く説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品
の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な
記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみに限定す
る趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。

第２図は本発明の実施例に係る画像形成装置の全体構
成を示し、 １は感光体ドラムで、ドラム上の透光性支持体1a上に
透光性導伝層1bと光導電体層1cを積層して形成するとと
もに、後記する駆動ローラ11により矢印方向に回転可能
に構成している。

２は前記感光体ドラム１内に内挿された露光ユニット
で、非透光性の絶縁材からなる支持体21上に画像情報に
対応した光出力を生成するLED列22と集束性レンズ23
（商品面：セルフォックレンズ）からなる露光系を、又
前記支持体21を挟んでその周方向反対側位置にイレーサ
24を、夫々感光体軸方向全域に亙って延設して固定配置
されている。そして前記露光系の結像位置は感光体ドラ
ム１と後記現像スリーブ31の軸心を結ぶ焦点線上に位置
する光導電体層1cに結像するように構成されている。

３は現像装置で、導電性磁性トナーを収納するトナー
容器32の感光体ドラム１と対面する側を開口し、該開口
部33に固定磁石集成体34を内包する現像スリーブ31を配
し、該スリーブ31を矢印方向に回転させることにより、
容器32側に形成されたドクタブレード36により層厚規制
されたトナーが前記露光系の結像位置と対応する現像位
置に導かれ、該現像位置上で結像した潜像を現像した
後、該感光体ドラム１上に担持させたトナー像をドラム
１の回転に従って転写ローラ４側に導き、該転写ローラ
４によりレジストローラ５によりタイミングを採って挿
通された普通紙上に転写した後、該転写された未定着ト
ナー像を定着ローラ６で定着した後排紙トレー７上に排
紙する。

一方前記トナー転写後の、感光体ドラム１はイレーサ
24により除電された後再度現像位置に導かれ、該現像位
置直前に於けるトナーとの摺擦により残留トナーを除去
した後、前記動作を繰返す。

尚、８は給紙カセット９に積層された普通紙をレジス
トローラ５に導く給紙ローラである。

さて前記露光ユニット２は、非透光性の絶縁材からな
る支持体21上に、LED列22と集束性レンズ23とからなる
露光系と、又前記支持体21を挟んでその周方向反対側位
置にイレーサ24を、夫々感光体軸方向全域に亙って延設
して固定配置するとともに、前記イレーサ24と集束性レ
ンズ23間の間に位置する支持体21外周側を隠蔽する断面
半円弧状の絶縁性カバー部材25を取り付け、該カバー部
材25と支持体21により２つの分割空域26a,26bを形成す
るとともに、該分割空域26a,26bに前記LED列22及びイレ
ーサ24接続用のリード線群27を収納するとともに、第３
図に示すように、該露光ユニット２をその両端に設けた
軸29を介してハウジング41にネジ42止めされた固定板43
により位置決め枢支するとともに、該ユニットの画像領
域から外れた区域にドラム内径より僅かに小径のスペー
サ28を介装し、後記する様に感光体ドラム１の支持ロー
ラ12,13による支持が解除された場合にも感光体ドラム
１が脱落する事なくスペーサ28により露光ユニット２と
非接触の状態で中空支持可能に構成されている。

一方、感光体ドラム１は、第１図及び前記第３図に示
すようにハウジング41に軸支された一対の固定支持ロー
ラ12,13と、揺動板14を介してバネ15力が付勢された揺
動駆動ローラ11とにより３点支持することにより前記現
像スリーブ31とのギャップを精度よく保持しながら感光
体ドラム１を回動自在に支持されている。

その構成を簡単に説明すると、固定支持ローラ12,13
は現像位置の周方向両側に感光体ドラム１外周面側に接
触させてほぼ対称角度（振分け角度を例えば30゜）位置
に配置するとともに第３図に示すように、該支持ローラ
12,13を夫々の画像領域から外れた軸方向両端側に位置
する感光体ドラム１外周面上に接触させてハウジング41
に軸支する。

一方、揺動駆動ローラ11は、バネ15により現像位置側
に向け弾力性を付勢させた揺動板14を介してその接触位
置を現像位置とドラム中心を通る線上に一致するように
配置する。

この場合前記揺動板14は後記する転写ローラ４の軸歯
車と揺動駆動ローラ11の軸歯車に同期させて回転力を伝
達する中継歯車16cの回転軸に揺動自在に軸支させる。

又前記揺動板14はクリッククラックバネ18に付勢され
たレバー部材19に連結され、前記レバー部材19を時計方
向に回動させることにより、該レバー部材19を介して駆
動ローラ11と感光体ドラム１との圧接を解除し、離間し
た状態で下方に位置固定させる事が出来る。

転写ローラ４は前記駆動ローラ11と支持ローラ13の間
に位置し、感光体ドラム１側に圧接可能にバネ17により
付勢させている。

16a〜16cは中継歯車列で、モータ軸歯車16Aの駆動を
定着ローラの軸歯車16a及び、中継歯車16b,16cを介して
駆動ローラ11と転写ローラ４の夫々の軸歯車に伝達し、
前記両ローラ11,4が同期回転可能に構成されている。

次に前記感光体ドラム１の組み付け方法について本発
明の要部を中心に説明するに、先ずクリッククラックバ
ネ18に付勢されたレバー部材19を第１図上時計方向に回
動して下方に倒した状態で、第３図に示すようにスペー
28を介して該露光ユニット２外周面側に感光体ドラム１
を仮保持させた状態で該ユニット２を軸29及び固定板43
を介してハウジング41間に架設固定した後、レバー部材
19を起立させることにより、駆動ローラ11がバネにより
弾性力が付勢されて感光体ドラム１外周面上に圧接さ
れ、一方現像位置側にはハウジング41により軸支された
一対の固定支持ローラ12,13が存在するために、前記バ
ネ15力を受圧しながら現像位置の周方向両側で二点支持
にて位置保持させる事が出来る。

この際前記駆動ローラ11は揺動板14を介して中継歯車
の外周に沿って回動する構成を取るために、駆動伝達力
は一定化し精度よく転写ローラ４と同期を取って回転さ
せる事が出来る。

又前記感光体ドラム１を取外す場合は前記と逆の方法
を取ればよい。

「発明の効果」 以上記載した如く本発明によれば、駆動ローラを揺動
ローラとして機能させたために駆動系側よりの振動が感
光体ドラム側に伝達される事なく、該ドラム側への駆動
力の伝達を確実に行う事が出来る。

また、駆動ローラとして機能するローラを複数個設け
たために、ドラム周速が変動する事なく確実に駆動力の
伝達が可能であり、画像鮮明度の向上につながる。

又本来の駆動ローラを転写ローラの下流側に配したた
めに、トナーの付着が抑制され、回転力の伝達を長期に
亙って精度よく維持出来る。

等の種々の著効を有す。

【図面の簡単な説明】

第２図は本発明の実施例に係る画像形成装置の全体構成
図、第３図は該露光ユニットを組込んだ感光体ドラムの
取り付け状態を示す部分側面図、第１図はその駆動系と
感光体ドラムの支持状態を駆動系作用図である。 １……感光体ドラム、３……現像装置（現像手段）、 ４……転写ローラ、11……駆動ローラ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G03G 15/05 G03G 15/00 550 G03G 21/00 350 G03G 15/04 111

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】透光性支持体上に透光性導電層と光導電体
   層を積層してなる感光体ドラムの内周側に、画像形成用
   の露光手段を内挿するとともに、該露光手段による露光
   位置にほぼ対面配置した前記感光体ドラム外周面側に現
   像手段を近接若しくは接触配置してなる画像形成装置に
   おいて、 前記現像手段による現像位置の周方向面側に前記感光体
   ドラム外周面側に接触させて前記感光体ドラム回転方向
   に沿って一対の固定支持ローラを配置するとともに、 前記一対の固定支持ローラの前記感光体ドラム回転方向
   下流側に、前記感光体ドラム外周面側に接触させて一の
   転写ローラを配置し、 更にその下流側であって前記現像位置のほぼ反対側に、
   前記感光体ドラムに回転力を付与する駆動ローラを前記
   現像位置側に向けて弾性力を付勢させて揺動自在に配
   し、 前記駆動ローラとともに前記転写ローラを同期回転させ
   つつ、両ローラの駆動力を利用して前記感光体ドラムを
   回転可能に構成した事を特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】前記駆動ローラ及び前記転写ローラと対面
   する前記感光体ドラム内周面若しくは外周面側に１又は
   複数の固定支持ローラを配した事を特徴とする請求項１
   記載の画像形成装置。