JP2962401B2 - 溶融亜鉛めっきにおけるポット内のボトムドロス回収方法 - Google Patents
溶融亜鉛めっきにおけるポット内のボトムドロス回収方法Info
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Description
るポット内のボトムドロス回収方法に関するものであ
る。
融亜鉛ポットでは、高温の溶融亜鉛と鋼板から溶出した
Feとが反応してFeZn7 が生成され、これが10μm以上の
粒状に成長してドロスを形成する。このドロスは時間と
ともに成長し、約100 μm以上になると沈殿し、ポット
底部に堆積する。
が増すとめっき処理の支障となるため、操業中にこれを
定期的に回収・除去してやる必要がある。それには、従
来次のような方法がある。 Alをポット内に投入してN2バブリングにより攪拌
し、ボトムドロス(FeZn7)をAlと反応させて比重の小
さいトップドロス(Fe2 Al5 )に変換して浮上させて回
収する(反応式:2FeZn7 +5Al→Fe2 Al5
+14Zn)。 ポット底部をテーパ状にしてボトムドロスを一か所
に集め、そこに設けたバルブ等を介して排出する。 ポットを2槽備えたラインで、休工側のポットの亜
鉛を抜き、ボトムドロスを直接ショベル等で回収する。 亜鉛を含んだままのボトムドロスをすくい取り、そ
れをポット上に設けたベルトコンベアでドロス分離槽へ
運び、そこでドロスを再加熱して亜鉛と分離して回収す
る(特開平4-52257 号公報参照)。 亜鉛浴中に浸漬したエアリフト式の回収筒によりボ
トムドロスを吸い上げて該回収筒上部に連接したドロス
溜(亜鉛浴中にある)に回収する(特開平3-31460 号公
報参照)。
ドロス除去方法には、次のような問題がある。の方法
では、一度Alを投入して反応が開始すると、Al濃度の変
動やドロスの不規則な浮上・浮遊などの不安定状態が8
時間以上続くので、半日休工では対応できない。また、
Al投入量の決め方が困難である。すなわち過剰に投入す
るとボトムドロスとの反応に関与しないAlが残り、ポッ
ト内のAl濃度が操業可能の上限値を超えてしまうことが
あり、逆に投入量が少なすぎるとボトムドロスの除去が
不十分となる。さらに数mm以上の大きな結晶に成長し
たボトムドロスはAlとの反応に時間がかかるため溶けき
れず、除去できない。
るから既存設備の大改造を要し、投資が過大となる。
の方法は、ボトムドロスと亜鉛との分離をポット外で行
うため、ドロスを再加熱する必要があり、装置が大がか
りになるとともに燃料費が別途必要となる。の方法
は、エアリフトによりボトムドロスを浮上させるため大
量のN2 ガスを必要とし、また回収筒とドロス溜が一体
化しているため回収後のハンドリングが手間である。
み、大がかりな装置を必要とせず、回収効率が良くしか
も作業性の良い、溶融亜鉛めっきにおけるポット内のボ
トムドロスの回収方法を提供することを目的とする。
着脱可能に嵌入した枠体とボトムドロス吸い上げ用のモ
ータに連結されたポンプとをポット内の亜鉛浴中に浸漬
し、ポンプを用いてポット底部に堆積したドロスを吸い
上げて網籠内に移し入れ、網籠がドロスで満たされた後
枠体を亜鉛浴面上に引き上げてその場で保持して網籠内
のドロスに含まれる亜鉛液を直下の亜鉛浴に滴下させる
ことを特徴とする溶融亜鉛めっきにおけるポット内のボ
トムドロス回収方法である。本発明においては、前記網
籠のメッシュが10〜30メッシュであることが好ましい。
本発明においてはさらに、前記網籠及び枠体の頂部開口
面積がそれぞれの底部面積よりも大きいことがより一層
好適である。また、前記網籠の大略中央部に吊手を設け
ておくことが好ましい。なお、前記枠体の亜鉛浴中浸漬
深さはその頂部が亜鉛浴面上に見える程度が好ましい。
そして前記枠体は、ポット底部に届く脚をもたせて亜鉛
浴中に自立できる構造としてもよく、また、ポンプとと
もに吊り下げた状態で浸漬するのが好都合な場合には、
脚のない構造としてもよい。
ここに用いた図は本発明の実施態様を説明するものであ
って、本発明の要旨が、同図によって限定されるもので
ないことは勿論のことである。本発明の実施態様の説明
図を図1に示す。図1において、1はポンプ、2はモー
タ、3はポット、4は亜鉛浴、5はボトムドロス、6は
枠体、7は網籠、8はフック、13は吐出管、15は脚であ
る。図1に示されるように、網籠7を枠内に嵌入した枠
体6と、モータ2に連結されたポンプ1とをフック8で
吊って亜鉛浴4中に浸漬し、モータ2を回転させてボト
ムドロス5を亜鉛液ごと吸い上げ吐出管13を介して網籠
7に移し入れる。本実施態様では枠体6は亜鉛浴面上に
その頂部が見える深さに浸漬されるように長さを調節さ
れた脚15でポット3の底面に立脚している。網籠7がド
ロスで満杯になったらモータ2を停止し、フック8をク
レーン(図示せず)で上昇させて枠体6を亜鉛浴4から
引き上げ、浴面上に数分〜数十分保持する。このとき網
籠7内に溜まったドロスに含浸する亜鉛液は重力により
直下の亜鉛浴に滴下するので、最終的には網籠7内のド
ロスには、わずかな量の亜鉛が残るだけである。こうし
て一か所の回収・亜鉛分離が済めば、枠体6をポット脇
にシフトし、空の網籠付き枠体と交換する。網籠7は枠
体6に着脱可能に嵌入されているので、亜鉛分離後のド
ロスを網籠7ごと枠体6から抜き出してハンドリングで
き、枠体6は再利用可能である。そして、他の回収地点
へ移動して回収を繰り返す。ボトムドロスの堆積量が多
い個所はポットの4隅やシンクロール下あたりであるか
らそこを重点的に狙って回収すればよい。
ので、ポンプ、網籠及び枠体という簡素ながらも機動性
ある道具立てでボトムドロスを効率よく排出でき、しか
も網籠内に回収されたドロスからの亜鉛の分離が、大が
かりな装置を用いずとも極めて容易にできる。しかし、
網籠のメッシュが、10メッシュより粗い場合には微細な
ドロスが網目から抜けやすく、また30メッシュより細か
い場合にはドロスに含浸する亜鉛液の抜けが悪くなって
ドロス中に残る亜鉛の量が増えるため、網籠のメッシュ
は10〜30とするのが好ましい。
す。図2において、1〜8及び13は図1に同じ、9は吊
りビーム、10はバランスウェイト、11はチェーンブロッ
ク、12は台車、14は吊手である。図2において、図1で
説明済の実施態様と異なる点は、枠体6が脚をもたずか
つ枠体6とポンプ1とが、同じ吊りビーム9によって吊
られており、そして枠体6がチェーンブロック11を介し
て吊りビーム9に掛けられていることである。図2の実
施態様は、クレーンに余裕がないときには、吊りビーム
9のような専用の吊具を用いてポンプ1と枠体6を同時
に吊ってもよいこと、また、亜鉛浴の深さが場所によっ
て異なる場合には脚で枠体6の浸漬深さを調節するのは
厄介なので、チェーンブロック11で枠体6の吊り高さを
調節できるようにしておくとよいこと、を示している。
なお網籠7はドロスが溜まるにつれて重量が変化するの
で、図2に示されるように、枠体6を吊りビーム9の中
央に吊り、ポンプ1は吊りビーム9の一端で吊って他端
をバランスウェイト10で釣り合わせるのが好ましい。な
お、ドロスから亜鉛を分離した後、枠体6は台車12によ
ってドロス処理場(図示せず)に搬送される。
が底部面積よりも大きい網籠7及び枠体6を用いる例、
並びに網籠7の大略中央部に吊手14を設けた例が示され
ている。このことに関し、網籠の外観斜視図を図3
(a)〜(e)に例示する。図3(a)及び(b)に示
した網籠は頂部開口面積と底部面積がほぼ等しいもの
で、これでも本発明に用いることが可能であるが、図3
(c)及び(d)に示されるような頂部開口面積が底部
面積よりも大きい、換言すれば上広型の網籠を用いるこ
とにより、網籠内のドロスの鉛直下向きの面積が拡大す
るので、ドロスを亜鉛浴面上に保持している際に亜鉛を
より効果的に分離でき、かつ亜鉛分離後、凝固収縮する
ドロスに網目が係合して網籠も収縮し網籠と枠体との間
隙が拡がって、網籠の枠体からの抜き出しが容易になる
から、一層好ましい。なおこの場合枠体も当然のことな
がら網籠の外形に合わせた形状とする必要がある。また
図3(e)に示されるように網籠内に吊手14を設けてお
くことにより、凝固後のドロスのハンドリングがさらに
容易となる。
内のボトムドロスの回収を実施した。本発明実施前と実
施後のボトムドロス堆積高さの経時変化を図4に示す。
なお、本発明実施前はAlを投入する方法を採用してい
た。図4中のトン数は本発明方法により排出されたボト
ムドロスの量を表している。またボトムドロス堆積高さ
はポット内の19箇所に高さ測定用の竿を立てて測定し、
それらの測定値を平均して求めた。
300mmを超えて堆積していたボトムドロスが、本発明
実施後には高々 150mmの堆積高さで推移するようにな
り、本発明の効果を如実に物語る結果が得られた。
という簡素ながらも機動性ある道具立てでボトムドロス
を効率よく排出でき、しかも重力を利用してドロスに含
浸した亜鉛を分離するから、網籠内に回収されたドロス
からの亜鉛の分離が、大がかりな装置を用いずとも極め
て容易にでき、また枠体から網籠ごとドロスを抜き出せ
るから、回収後のドロスのハンドリングも容易となると
いう、種々の顕著な効果を奏する。なお、本発明は亜鉛
以外の溶融金属めっきにも適用可能である。
の経時変化を示すグラフ。
Claims (3)
- 【請求項1】 網籠を枠内に着脱可能に嵌入した枠体と
ボトムドロス吸い上げ用のモータに連結されたポンプと
をポット内の亜鉛浴中に浸漬し、ポンプを用いてポット
底部に堆積したドロスを吸い上げて網籠内に移し入れ、
網籠がドロスで満たされた後枠体を亜鉛浴面上に引き上
げてその場で保持して網籠内のドロスに含まれる亜鉛液
を直下の亜鉛浴に滴下させることを特徴とする溶融亜鉛
めっきにおけるポット内のボトムドロス回収方法。 - 【請求項2】 前記網籠のメッシュが10〜30メッシュで
あることを特徴とする請求項1記載の溶融亜鉛めっきに
おけるポット内のボトムドロス回収方法。 - 【請求項3】 前記網籠及び枠体の頂部開口面積がそれ
ぞれの底部面積よりも大きいことを特徴とする請求項1
又は請求項2に記載の溶融亜鉛めっきにおけるポット内
のボトムドロス回収方法。
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Publications (2)
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JP16079595A Expired - Fee Related JP2962401B2 (ja) | 1995-06-27 | 1995-06-27 | 溶融亜鉛めっきにおけるポット内のボトムドロス回収方法 |
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- 1995-06-27 JP JP16079595A patent/JP2962401B2/ja not_active Expired - Fee Related
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