JP2961428B2 - 狭帯域発振エキシマレーザ - Google Patents

狭帯域発振エキシマレーザ

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JP2961428B2
JP2961428B2 JP4744690A JP4744690A JP2961428B2 JP 2961428 B2 JP2961428 B2 JP 2961428B2 JP 4744690 A JP4744690 A JP 4744690A JP 4744690 A JP4744690 A JP 4744690A JP 2961428 B2 JP2961428 B2 JP 2961428B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は狭帯域発振エキシマレーザに関し、特に縮
小投影露光装置の光源に採用して好適なものである。
〔従来の技術〕 半導体装置製造用の縮小投影露光装置(以下ステッパ
という)の光源としてエキシマレーザの利用が注目され
ている。これはエキシマレーザの波長が短い(KrFレー
ザの波長は約248.4nm)ことから光露光の限界を0.5μm
以下に延ばせる可能性があること、同じ解像度なら従来
用いていた水銀ランプのg線やi線に比較して焦点深度
が深いこと、レンズの開口数(NA)が小さくてすみ、露
光領域を大きくできること、大きなパワーが得られるこ
と等の多くの優れた利点が期待できるからである。
ところで、ステッパの光源として利用されるエキシマ
レーザとしては線幅3pm以下の狭帯化が要求され、しか
も大きな出力パワーが要求される。
エキシマレーザの狭帯域化の技術としては従来インジ
ェクションロック方式と呼ばれるものがある。このイン
ジェクションロック方式は、オシレータ段のキャビティ
内に波長選択素子(エタロン・回折格子・プリズム等)
を配置し、ピンホールによって空間モードを制限して単
一モード発振させ、このレーザ光を増幅段によって注入
同期する。この方式によると比較的大きな出力パワーが
得られるが、ミスショットがあったり、ロッキング効率
を100%とすることが困難であったり、スペクトル純度
が悪くなるという欠点がある。また、この方式の場合そ
の出力光はコヒーレンス性が高く、これを縮小露光装置
の光源に用いた場合はスペックル・パターンが発生す
る。一般にスペックル・パターンの発生はレーザ光に含
まれる空間横モードの数に依存すると考えられている。
すなわち、レーザ光に含まれる空間横モードの数が少な
いとスペックル・パターンが発生し易くなり、並に空間
モードの数が多くなるとスペックル・パターンは発生し
にくくなることが知られている。上述したインジェクシ
ョンロック方式は本質的には空間横モードの数を著しく
減らすことによって狭帯域化を行う技術であり、スペッ
クル・パターンの発生が大きな問題となるため縮小投影
露光装置には採用できない。
エキシマレーザの狭帯域化の技術として他に有望なも
のは波長選択素子であるエアーギャップエタロンを用い
たものがある。このエアーギャップエタロンを用いた従
来技術としてはAT&Tベル研究所によるエキシマレーザ
のフロントミラーとレーザ(放電)チャンバとの間にエ
アーギャップエタロンを配置し、エキシマレーザの狭帯
域化を図ろうとする技術が提案されている。しかし、こ
の方式はスペクトル線幅をあまり狭くできず、かつ、エ
アーギャップエタロン挿入によるパワーロスが大きいと
いう問題があり、更に空間横モードの数もあまり多くす
ることができないという欠点がある。またエアーギャッ
プエタロンは耐久性に問題がある。
そこで、比較的耐久性に優れたグレーティングを波長
選択素子として採用して構成したエキシマレーザが提案
されている。
ここにグレーティングを波長選択素子とした場合に、
その線引方向がレーザの放電方向と略垂直になるように
配置する技術がある(特願平1−124898号)。すなわ
ち、エキシマレーザはそのビーム広がり角がレーザの放
電方向に垂直な方向よりもレーザの放電方向の方が大き
い。そこで、グレーティングの線引方向をレーザの放電
方向と略垂直にすることにより効率よく狭帯域化するこ
とができる。
また、従来のエキシマレーザでは、放電励起された光
を光共振器によって放電チャンバ内を往復させて発振レ
ーザ光を出力するが、フロントミラー・リアミラー構成
の光共振器にあっては、放電チャンバ内においてリアミ
ラー側に向かう光の光軸とリアミラーで反射してフロン
トミラー側に向かう光の光軸、つまり射出光軸とが一致
していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、エキシマレーザ光を発振させた場合、放電
電圧の変化、反応ガスの組成変化あるいはガス不純物の
発生、放電電極の劣化等に起因して発振レーザ光の放電
幅が変化する。すなわち、第5図は上記発振レーザ光の
放電幅の変化の様子を概念的に示す図であり、同図
(a)、(b)は波長選択素子として2枚のエタロン60
を放電チャンバ20のウインド22とリアミラー70との間に
配置して狭帯域化を行う構成であり、同図(c)、
(d)は波長選択素子としてグレーティング30を使用
し、放電チャンバ20のウインド22側に順にプリズム41、
42、グレーティング30を配置して狭帯域化を行う構成を
それぞれ示す。なお、これら図において、10はフロント
ミラー、21はフロントミラー10側のウインド、23、24は
放電電極をそれぞれ示す。
いずれの構成においてもLa、LbまたはLc、Ldに示すよ
うに上記放電幅の変化に起因して発振レーザ光のビーム
径がそれぞれ放電幅方向に変化して、これによりパワー
が低下したり、狭帯域化スペクトルの純度が低下してし
まうという事態が発生することとなる。
特にグレーティング30を使用する同図(c)(d)の
場合は、放電幅がグレーティング30の線引方向に広がる
と、放電のビーム発散角が大きくなり、そのため狭帯域
のスペクトルの幅も広がってしまうことになる。そこ
で、グレーティング30の線引方向に発振レーザ光のビー
ム径が変化しないようにアパーチャ(スリット)等によ
り制限して、安定した発振レーザ光を取り出すことが考
えられるが、これはアパーチャ等で制限された分に相当
するレーザ出力が無駄になってしまったり、また、スペ
クトル線幅が変化したり、またパワーの制御範囲が小さ
くなってしまうという欠点を有している。
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、
波長選択素子として有効なグレーティングを有した狭帯
域発振エキシマレーザにおいて、放電チャンバの放電幅
の変化に関係なく、安定なスペクトル純度を確保するこ
とができ、パワーの制御性のよい狭帯域発振エキシマレ
ーザを提供することをその目的としている。
〔課題を解決するための手段および作用〕
そこでこの発明では、グレーティングを含む光共振器
を有し、放電励起された光を前記光共振器によって放電
チャンバ内を往復させて前記光共振器のフロントミラー
から発振レーザ光を出力する狭帯域発振エキシマレーザ
において、前記放電チャンバから射出された光を前記放
電チャンバに向けて折り返して、前記放電チャンバ内を
往復する光の光軸を前記チャンバ内に少なくとも2本形
成する折り返し手段を前記光共振器内に、前記放電チャ
ンバを挟んで前記グレーティング及び前記フロントミラ
ーの配置側に対向する側に設けると共に、グレーティン
グを、前記グレーティングの溝方向が前記放電励起方向
と略直交するように配置するようにしている。
かかる構成によれば、折り返し手段によって放電チャ
ンバから射出された光を放電チャンバ内に折り返して、
放電チャンバ内を往復する光の光軸を2本形成するよう
にしたので、実際のキャビティ長が大きくなり、ビーム
発散角が小さくなるので、高純度のスペクトルを得るこ
とができる。さらに、グレーティングを、前記グレーテ
ィングの溝方向が前記放電励起方向と略直交するように
配置するようにしたので、放電幅がグレーティングの線
引方向に広がることはなくなり、このため放電のビーム
発散角が小さくなり、高純度のスペクトルが得られる。
したがって実際の放電幅には関係なく、一定のスペク
トル線幅の発振レーザ光が効率よく出力される。
また、この発明では、フロントミラーとリアミラーと
で構成された光共振器を有し、放電励起された光を前記
光共振器によって放電チャンバ内を往復させてフロント
ミラーから発振レーザ光を出力する狭帯域発振エキシマ
レーザにおいて、前記放電チャンバから射出された光を
前記放電チャンバに向けて折り返すことで、前記放電チ
ャンバ内を往復する光の光軸を2本形成するグレーティ
ングを、このグレーティングの溝方向が前記放電励起方
向と略直交するように前記光共振器内に設けるようにし
ている。
かかる構成によれば、グレーティングを放電チャンバ
から射出された光を放電チャンバに向けて折り返すこと
で、放電チャンバ内を往復する光の光軸を2本形成する
グレーティングを、このグレーティングの溝方向が放電
励起方向と略直交するように光共振器内に設けるように
したので、実際のキャビティ長が大きくなり、ビーム発
散角が小さくなるので、高純度のスペクトルを得ること
ができる。
したがって実際の放電幅には関係なく、一定のスペク
トル線幅の発振レーザ光が効率よく出力され、またパワ
ーの制御範囲が広くなる。
〔実施例〕
以下、この発明に係わる狭帯域発振エキシマレーザの
実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。
第1図はこの発明に係わる狭帯域発振エキシマレーザ
の一実施例を示したものであり、レーザ光を狭帯域化さ
せるための狭帯域化素子としてプリズム41、42およびグ
レーティング30を使用して、これらを放電チャンバ20の
ウインド22側に配置している。一方、放電チャンバ20の
反対側、ウインド21側にはフロントミラー10とリアミラ
ー70とが配置されている。これらフロントミラー10とリ
アミラー70とで光共振器が構成される。
放電チャンバ20内にはレーザガスとしてKrF等が封入
され、このレーザガスを放電励起するための電極23、24
が設けられ、更にこの放電チャンバ20には発振レーザ光
を通すウィンドウ21、22が設けられている。
グレーティング30は光の回折を利用して特定波長の光
を選択するもので、一定方向に配列された多数の溝が形
成されている。グレーティング30はその他数の溝と直交
する平面内で入射光に対するグレーティング30の角度θ
を可変させることにより特定の波長の光を選択すること
ができる。すなわち、グレーティング30は入射光に対す
るグレーティングの角度θに対応する特定の光のみを所
定の方向(この場合入射光の方向)に反射させ、これに
よって特定の波長の光に対する選択動作を行なう。
さて、この実施例ではこのグレーティング30の多数の
溝の方向が放電チャンバ20の電極23、24による放電方向
に直交するようにレーザチャンバ20内の電極23、24に対
するグレーティング30の配置を選択したことを特徴とし
ている。さらに、上述するように放電チャンバ20のウイ
ンド21側にフロントミラー10とりアミラー70を放電方向
にずらして配置するとともに、放電チャンバ20の反対
側、ウインド22側に上記グレーティング30を配置してい
る。このため、リアミラー70から放電チャンバ20内を通
過し、プリズム41、42によるビームエキスパンダにより
光ビームが拡大されてグレーティング30に向かう導入光
軸と、グレーティング30で反射してプリズム42、41を介
して放電チャンバ20内を通過し、フロントミラー10から
発振レーザ光L1として射出される射出光軸とが放電励起
のための放電方向に2重に形成される。すなわち共振光
軸が2本形成される。したがって、放電幅がグレーティ
ングの線引方向に広がることはなくなり、このため放電
のビーム発散角が変化せず、高純度のスペクトルが得ら
れる。さらに、実際のキャビティ長が大きくなり、ビー
ム発散角が小さくなるので、高純度のスペクトルを得る
ことができる。
ここに、プリズム41、42はレーザビームを拡大するビ
ームエキスパンダを構成しているが、ビームエキスパン
ド方向(すなわちプリズムの陵線方向と垂直な方向)は
放電チャンバ20内の電極23、24による放電方向に一致
(平行)している。なお、プリズム41、42によるビーム
エキスパンダのビーム拡大方向は放電方向と正確に一致
する必要はない。ビームエキスパンダのビーム拡大方向
が放電方向と略一致すればよい。
第2図(a),(b)はこの発明に関わる狭帯域発振
エキシマレーザの他の実施例を示したものであり、同図
(a)は狭帯域化素子としてプリズム41、42およびグレ
ーティング30を使用し、同図(b)の場合は狭帯域化素
子としてプリズム41、エタロン60およびグレーティング
30を使用している。
同図に示した実施例は第1図で示した実施例のグレー
ティング30の部分がリヤミラーとして機能し、グレーテ
ィング30とフロントミラー10とを第1図の場合と同様に
放電チャンバ20のウインド21側に放電方向にずらして配
置している。一方、放電チャンバ20の反対側、ウインド
22側に折り返しミラー80を配置している。さらにこの第
2図に示した実施例においてもグレーティング30の多数
の溝の方向が放電チャンバ20内の電極23、24による放電
方向に直交するように電極23、24、グレーティング30が
夫々配置される。
このため、グレーティング30からプリズム42、41(第
2図(a)の場合、同図(b)の場合はエタロン60、プ
リズム41)を介して放電チャンバ20内を通過し、折り返
しミラー80に向かう導入光軸と、折り返しミラー80で反
射して放電チャンバ20内を通過し、フロントミラー10か
ら発振レーザ光L2a、L2bとして射出される射出光軸とが
放電励起のための放電方向に2重に形成される。したが
って第2図の場合も高純度のスペクトルを得ることがで
きる。なお、折り返しミラー80の替りに同様に光軸を折
り返すことができる機能を有するプリズムを使用する実
施もまた可能である。さらにまた、折り返しミラーをウ
インドウ22と一体に配設する実施も可能である。
ここに、第1図の場合と同様にプリズム41、42はレー
ザビームを拡大するビームエキスパンダを構成している
が、ビームエキスパンド方向(すなわちプリズムの陵線
方向と垂直な方向)は放電チャンバ20内の電極23、24に
よる放電方向に一致(平行)している。
さらに第3図に同様に狭帯域化素子としてプリズム4
1、42およびグレーティング30を使用した他の実施例を
示す。この実施例ではグレーティング30とフロントミラ
ー10とを放電チャンバ20のウインド21側に放電方向にず
らして配置するとともに、一方、放電チャンバ20の反対
側、ウインド22側に折り返しミラー80を配置している点
では第2図の場合と共通しているが、ウインド21側に、
入射光をその光軸に対して90度方向に全反射するプリズ
ム43を配置するようにしている。そして、プリズム43と
プリズム41との間、およびプリズム43とフロントミラー
10との間にはスリット91、92がそれぞれ配置される。こ
こで、スリット91、92は放電チャンバ20内の電極23、24
による放電方向に対して垂直な方向に長い形状のもので
ある。この第3図に示した実施例においてもグレーティ
ング30の多数の溝の方向が放電チャンバ20内の電極23、
24による放電方向に直交するように電極23、24、グレー
ティング30が夫々配置される。
このため、グレーティング30からプリズム42、41を通
過した導入光軸は、プリズム43によって90度折り曲げら
れて放電チャンバ20内を通過し、折り返しミラー80に向
かう。一方、折り返しミラー80で反射して放電チャンバ
20中を通過した射出光軸は、プリズム43によって90度折
り曲げられてフロントミラー10から発振レーザ光L3とし
て射出される。このように第3図の場合も共振光軸が放
電方向に20本形成される。したがって第3図の場合も高
純度のスペクトルを得ることができる。
ここに、第1図の場合と同様にプリズム41、42はレー
ザビームを拡大するビームエキスパンダを構成している
が、ビームエキスパンド方向(すなわちプリズムの陵線
方向と垂直な方向)は放電チャンバ20内の電極23、24に
よる放電方向に一致(平行)している。
そしてさらに第4図に狭帯域化素子としてプリズム4
1、42およびグレーティング30を使用した他の実施例を
示す。この実施例ではグレーティング30を放電チャンバ
20のウインド22側に、一方、放電チャンバ20の反対側、
ウインド21側にフロントミラー10を配置している点では
第1図の場合と共通しているが、グレーティング30をリ
アミラーとして機能させるとともに、ウインド22側、ウ
インド21側にそれぞれ折り返しプリズム44、45を配置し
て放電チャンバ20を通過する光を2回チャンバ20内に折
り曲げて共振光軸が放電方向に3本形成されるようにし
ている。そして、ウインド22とプリズム41との間、およ
びウインド21とフロントミラー10との間にはスリット9
1、92がそれぞれ配置される。ここで、スリット91、92
は放電チャンバ20内の電極23、24による放電方向に対し
て垂直な方向に長い形状のものである。この第4図に示
した実施例においてもグレーティング30の多数の溝の方
向が放電チャンバ20内の電極23、24による放電方向に直
交するように電極23、24、グレーティング30が夫々配置
される。
このため、グレーティング30からプリズム42、41を通
過した光は、放電チャンバ20内を通過し、折り返しプリ
ズム45に向かう。一方、折り返しプリズム45で反射して
放電チャンバ20内を通過した光は、反射側の折り返しプ
リズム44で反射して再び放電チャンバ20内を通過する。
そして最終的にフロントミラー10から発振レーザ光L4と
して射出される。このように第4図の場合は共振光軸が
放電方向に3本形成される。したがって第4図の場合も
高純度のスペクトルを得ることができる。ここに、第1
図の場合と同様にプリズム41、42はレーザビームを拡大
するビームエキスパンダを構成しているが、ビームエキ
スパンド方向(すなわちプリズムの陵線方向と垂直な方
向)は放電チャンバ20内の電極23、24による放電方向に
一致(平行)している。
以上いずれの実施例においても実際の放電幅に関係な
く一定のスペクトル線幅の発振光を取り出すことができ
るようになる。
なお、第3図、第4図に示す実施例では光共振器にス
リット(アパーチャ)を2箇所挿入しているが、2箇所
に限らず1箇所でもよく、また3箇所以上でもよい。
なお、上述した実施例においてレーザチャンバ内の電
極23、24による放電方向とグレーティング30の線引方向
とは必ずしも正確に平行にする必要はない。グレーティ
ング30の線引方向が電極23、24による放電方向と略平行
になれば充分に一定のスペクトル線幅の発振光を取り出
すことができる。
さらに実施例では、放電チャンバ内を往復する光の光
軸が放電励起のための放電方向に少なくとも2本形成さ
れるように光共振器に折り返しミラー等を設けるように
しているが、本発明は実施例の折り返しミラー等に限定
されることなく、同機能の折り返し手段であれば任意で
あり、その配置態様も実施例のものに限定されることは
ないのはもちろんである。
また、上述した第1図から第4図に示す実施例ではグ
レーティングをリアミラーとするリトロー配置について
説明したが、斜入射配置とする実施も可能である。斜入
射配置では、たとえばグレーティングに全反射ミラーを
一体で取り付ける構造にし、この全反射ミラーをリアミ
ラーとして機能させるようにする。すなわち、本発明と
しては、光共振器内にグレーティングを含む構成であれ
ばよい。
〔発明の効果〕
以上説明したようにこの発明によれば、放電幅の変化
に関係なく一定のスペクトル線幅の発振光を取り出すこ
とができ、安定したスペクトル純度を確保することがで
きるようになる。また、実際上のキャビティ長が長くな
り、ビーム発散角が小さくなるので、より高純度のスペ
クトルを得ることができる。さらに、放電部全領域を使
用することができるので、高出力の発振レーザ光を取り
出すことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、狭帯域化素子としてプリズムとグレーティン
グを用いるとともに、放電チャンバに関してグレーティ
ングとフロントミラーを反対側に配置したこの発明の一
実施例を示す図、第2図(a)は、狭帯域化素子として
プリズムとグレーティングを用いるとともに、放電チャ
ンバに関してグレーティングとフロントミラーを同一側
に配置したこの発明の他の実施例を示す図、同図(b)
は、放電チャンバに関してグレーティングとフロントミ
ラーを同一側に配置して、放電チャンバとグレーティン
グとの間にエタロンを配置したこの発明の他の実施例を
示す図、第3図は、プリズムによって射出光軸と狭帯域
化素子への導入光軸とを90度折り曲げるようにしたこの
発明の他の実施例を示す図、第4図は、折り返しプリズ
ムによって共振光軸を3本形成するこの発明の他の実施
例を示す図、第5図(a)(b)、(c)、(d)は、
それぞれ放電幅が変化する従来技術の説明図である。 10……フロントミラー、20……放電チャンバ、21,22…
…ウインド、23,24……電極、30……グレーティング、4
1,42、43……プリズム、44、45……折り返しプリズム、
60……エタロン、70……リアミラー、80……折り返しミ
ラー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−229880(JP,A) 特開 平1−144691(JP,A) 特開 平2−2188(JP,A) レーザ研究 第16巻 第4号 P.34 −P.39 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/1055 H01S 3/081

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グレーティングを含む光共振器を有し、放
    電励起された光を前記光共振器によって放電チャンバ内
    を往復させて前記光共振器のフロントミラーから発振レ
    ーザ光を出力する狭帯域発振レーザにおいて、 前記放電チャンバから射出された光を前記放電チャンバ
    内に向けて折り返して、前記放電チャンバ内を往復する
    光の光軸を前記チャンバ内に少なくとも2本形成する折
    り返し手段 を前記光共振器内に、前記放電チャンバを挟んで前記グ
    レーティング及び前記フロントミラーの配置側に対向す
    る側に設けると共に、 前記グレーティングを、前記グレーティングの溝方向が
    前記放電励起方向と略直交するように配置したことを特
    徴とする狭帯域発振レーザ。
  2. 【請求項2】フロントミラーとリアミラーとから成る光
    共振器を有し、放電励起された光を前記光共振器によっ
    て放電チャンバ内を往復させてフロントミラーから発振
    レーザ光を出力する狭帯域発振レーザにおいて、 前記放電チャンバから出射された光を前記放電チャンバ
    に向けて折り返すことで、前記放電チャンバ内を往復す
    る光軸を2本形成するグレーティングを、このグレーテ
    ィングの溝方向が前記放電励起方向と略直交するように
    前記光共振器内に設けたことを特徴とする狭帯域発振レ
    ーザ。
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