JP2961199B2 - パルス列入力処理装置 - Google Patents

パルス列入力処理装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、入力パルス列から入力周波数を求めるパ
ルス列入力処理装置に関するものである。
[従来の技術] 例えばプロセス処理装置においては監視信号等が入力
パルス列の形で与えられることがあり、それから入力周
波数を求めねばならないことがある。この場合、従来は
入力パルス列をカウンタでカウントし、一定周期毎にそ
のカウントデータをサンプリングして次の式によって入
力周波数Fnを求めていた。
Fn=(Cn−Cn-1)/K ……(1) ただし各記号は次の通りである。
Cn:今回サンプル時にカウンタから読み込んだカウント
データ Cn-1:前回サンプル時にカウンタから読み込んだカウン
トデータ K:一定のサンプル周期(定数) この一定のサンプル周期はタイマ割り込みによって起
動される。
[発明が解決しようとする課題] しかしながらタイマ割り込みタイミングになっても高
位割り込み処理中であると、その高位割り込み処理が終
了するまで次のサンプリングが実行されない。また入力
点数が複数ある場合、DMA要求あるいは高位割り込が発
生すると、その処理時間によって処理までのタイミング
がふらつくことになる。第4図はこの状態を示してお
り、割り込み起動は正確に1msec毎に発生してもそのと
きに高位割り込みなどが発生しており、その高位割り込
みの処理時間が図のようにバラバラであると周波数演算
のための実際の割り込みタイミングは図のように不揃い
になり、演算結果が変動するので、測定系からの定常ノ
イズが発生するという課題があった。例えばサンプル周
期1秒の場合、実際の出力処理周期は1msec以上ゆらい
でしまうことがあり、これは入力周波数に換算すると0.
1%のゆらぎとなる。
このことを解決するには各点の処理タイミングを多く
のタイマ割り込みによって正確にコントロールすること
も考えられるが、長時間のDMA要求があると処理タイミ
ングを正確にコントロールすることができないことと、
割り込み発生が多量となり、その処理のためパフォーマ
ンスが落ち、ソフトウェアも複雑になる。また、この問
題を解決するにはパルス列を正確に一定周期だけカウン
タに入力し、ゲーティング後にカウンタの内容を読み取
れば良いが、プロセス制御分野においては周波数と同時
にパルス列の積算も行う必要があるのでカウンタが2種
類必要になり、それを排他的に動作させなければならな
いので、回路が複雑になり、経済性が悪くなるという課
題があった。
[課題を解決するための手段] このような課題を解決するためにこの発明は、パルス
列をカウントするカウンタと、このカウンタにより積算
される計数値に時刻情報を与えるタイマと、この計数値
および時刻情報を入力サンプリング毎に同時に転送する
CPUと、このCPUから同時に転送されてくる計数値および
時刻情報を記憶する記憶部とを有するプロセス入力部
と、プロセスを制御する演算を行い、割り込みが発生す
るとその割り込み処理を優先的に実行しながら制御演算
を行うとともに、制御周期毎に、このプロセス入力部の
記憶部に記憶されている計数値および時刻情報を読み出
し、今回の時刻情報をTn、前回の時刻情報をTn-1、今回
の計数値をCn、前回の計数値をCn-1とし、入力パルス列
周波数FnをFn=(Cn−Cn-1)/(Tn−Tn-1)なる演算式
より求めるメインCPUとを備えたものである。
[作用] この発明によれば、カウンタにより積算される計数値
に時刻情報が与えられ、この計数値および時刻情報が入
力サンプリング毎にCPUから転送されて、記憶部に記憶
される。記憶部に記憶された計数値および時刻情報は、
メインCPUによって制御周期毎に読み出され、周波数が
求められる。
[実施例] 第1図はこの発明の前段となる基本例を示すブロック
図である。図において1は入力パルス列をカウントする
カウンタ、2はそのカウントデータに時刻情報を付加す
るタイマでありこの例では0.1msecのクロックパルスで
時刻情報を付加している。3は1秒周期で周波数演算の
ための割り込みが行われるCPUであり、割り込みタイミ
ング毎に入力パルスデータから後述する演算を行い、入
力パルス列の周波数を求めるようになっている。
CPU3は割り込みが発生する都度、所定の演算を行い周
波数を求めるが、前述したように割り込み発生から入力
処理中のデータ読み込みまでの時間は第4図のように一
定せず、このバラツキは10msec程度まで達する。入力処
理はカウンタの値Cnと時刻情報tnを同時に読み込んだ
後、次の演算を行う。
ここで各記号は次の意味をもっている。
Tn:今回のサンプル時の時刻データ Tn-1:前回のサンプル時の時刻データ Cn:今回のサンプル時にカウンタから読み込んだカウン
トデータ Cn-1:前回のサンプル時にカウンタから読み込んだカウ
ントデータ Fn:入力パルス列周波数 このようにすればカウントデータとそのデータが発生
した時間とが対応しているので現実の割り込みタイミン
グが変動しても正確なパルス列周波数を演算することが
できる。
次に(2)式の確度について検討すると、真の周波数
は次式で示される。
タイマの0.1msec量子化誤差は次のようになる。
Tn=tn±0.00005sec Tn-1=tn-1±0.00005sec これを(2)式に代入して変形すると次のようにな
る。
αn,αn-1は最大10msec程度であるから(αn
αn-1)は−0.01〜0.01程度になり、(4)式は次のよ
うになる。
このことから得られる周波数は真の入力周波数に対し
て±0.01%程度の誤差となり、プロセス制御分野では十
分な精度が確保できることになる。
タイムベースを0.01msec(10μsec)にすると確度は
±0.001%となるが、タイマは1秒以上の計測能力が必
要であるため1秒/10μsecは100,000カウント以上の能
力が必要になり、17ビット以上のカウンタ長が必要にな
り、16ビットのプログラマブルタイマが使用できなくな
る。このため、第1図の方法が有効になる。
次に第2の発明について説明する。ところで、この周
波数演算をプロセス入力部に設けた専用プロセッサで行
い、制御演算はメインCPUで行う場合、プロセス入力部
の入力サンプリング周期がメインCPUの制御演算周期の1
0分の1程度であれば問題ないが、数分の1程度になる
と入力サンプリング周期および制御演算周期のゆらぎに
よって第2図のようにサンプリングノイズが顕著化して
しまう。第2図(a)は原入力周波数、第2図(b)は
サンプリングノイズの小さい場合、第2図(c)はサン
プリングノイズの大きい場合の例であり、(b),
(c)はプロセス入力部のサンプリング周期がメインCP
Uの制御演算周期の半分の場合について示している。第
2図(b)はメインCPUの制御演算タイミングがプロセ
ス入力部の入力サンプリング周期の大体真ん中にある場
合であり、太線で示した再現波形からわかるとおり、サ
ンプリングノイズは小さい。しかし第2図(c)はメイ
ンCPUの制御演算タイミングがプロセス入力部の入力サ
ンプリングタイミングとちょうど重なっている場合であ
り制御演算タイミングのゆらぎは非常に少ないにもかか
わらず、太線で示した再現波形からサンプリングノイズ
は非常に大きくなってしまう。
一般にプロセス入力部にはコスト上、8ビットのCPU
が用いられ、一つのCPUで16点程度をサポートするた
め、その入力サンプリング周期は100msec程度となり、
またメインCPUは32ビット化が進み、その制御周期は500
msec以下となり、制御周期を入力サンプリング周期の10
倍以上とすることが困難となってきた。したがって前記
の問題を解決するためにメインCPUの制御周期を入力サ
ンプリング周期の非整数倍となるように制御周期と入力
サンプリング周期を設定すれば良いが、自由に制御周期
を設定できないので機能上の制約が発生する。
第3図は本発明の一実施例を示すブロック図である。
プロセス入力部13のCPU10は入力サンプリング割り込み
毎にカウンタ1のカウント値と、タイマ2からの時刻情
報を同時に読み取り、プロセス入力部13のデータベース
(記憶部)11へ格納する。一般に、プロセス入力部13と
してパルス入力の場合、16点程度が1セットとしてまと
められ、コストの点からCPU10として8ビットのCPUが使
用される。しかし、この8ビットのCPU10を使用しても
プロセス入力部13はそこで演算を行わず、メインCPU12
で演算を行うようにし、プロセス入力部13のCPU10はデ
ータを取り込んでデータベース11へ転送するだけの処理
を行うようにしておけば、入力サンプリング周期を10ms
ec程度まで高速化できる。メインCPU12はその制御周期
毎にプロセス入力部13のデータベース11中のカウント
値、時刻情報を読み取り、(2)式にしたがって演算を
行えば入力パルス列の周波数が求められる。メインCPU1
2は一般に高速でも100msec程度であるので、入力サンプ
リング周期の10倍以上とすることが可能になり、サンプ
リングノイズの問題も解決する。
[効果] 以上説明したようにこの発明は、入力パルス列をカウ
ントするカウンタの計数値および時刻情報を入力サンプ
リング毎にプロセス入力部のCPUから転送して記憶部に
記憶し、制御周期毎に、メインCPUがこの記憶部に記憶
された計数値および時刻情報を読み出して入力パルス列
周波数を求めるようにしたので、メインCPU側に高位の
割り込みなどが発生しても正確な演算が行え、かかる割
り込み処理の影響を受けることがない。
また、この発明によれば、プロセス入力部のCPUと、
プロセスを制御する演算を行い割り込み処理を優先的に
実行しながら制御演算を行うとともに制御周期毎に周波
数の演算を行うメインCPUとを備え、両者の処理を区別
しているので、プロセス入力部のCPUにおいては何ら演
算を行う必要がないから入力サンプリングの高速化を実
現することができる。従って、メインCPUの制御周期と
の間のゆらぎを防止し、サンプリングノイズを除去する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の前提となる基本例を示すブロック
図、第2図はサンプリングノイズを示す波系図、第3図
は本発明の一実施例を示すブロック図、第4図は従来装
置での測定結果を説明するための図である。 1……カウンタ、2……タイマ、3,10……CPU、11……
データベース、12……メインCPU、13……プロセス入力
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−97578(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01R 23/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】監視信号等が入力パルス列の形で与えられ
    るプロセス制御装置において、パルス列をカウントする
    カウンタと、 このカウンタにより積算される計数値に時刻情報を与え
    るタイマと、 前記カウンタによりカウントされた計数値およびこの計
    数値に与えられた時刻情報を入力サンプリング毎に同時
    に転送するCPUと、 このCPUから同時に転送されてくる計数値および時刻情
    報を記憶する記憶部とを有するプロセス入力部と、 プロセスを制御する演算を行い、割り込みが発生すると
    その割り込み処理を優先的に実行しながら制御演算を行
    うとともに、制御周期毎に、前記プロセス入力部の記憶
    部に記憶されている計数値および時刻情報を読み出し、
    今回の時刻情報をTn、前回の時刻情報をTn-1h、今回の
    計数値をCn、前回の計数値をCn-1とし、入力パルス列周
    波数Fnを Fn=(Cn−Cn-1)/(Tn−Tn-1) なる演算式より求めるメインCPUとを備えたことを特徴
    とするパルス列入力処理装置。
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US6597205B2 (en) * 2001-12-21 2003-07-22 Honeywell International Inc. High accuracy method for determining the frequency of a pulse input signal over a wide frequency range

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