JP2959665B2 - 亜鉛系めっき鋼板のクロメート処理方法 - Google Patents
亜鉛系めっき鋼板のクロメート処理方法Info
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Description
ロメート処理方法に関するものである。
金、亜鉛−クロム合金等の亜鉛系めっき鋼板において
は、めっき後表面にクロメート皮膜を形成せしめて耐食
性、塗装性(塗膜密着性および塗装後耐食性)を向上さ
せることが行われている。このようなクロメート皮膜に
おいては、該皮膜中の6価クロム等の難溶性が低下し、
このため、塗装前のアルカリ洗浄、水洗によって6価ク
ロム等が溶出し製品の外観ムラ、耐食性の低下、環境の
悪化等の欠点がある。
皮膜を形成した後、高温乾燥してクロメート皮膜中の水
分を完全に除去したうえ直ちにアルコール類溶液を冷却
媒体として冷却することにより、クロメート皮膜から6
価クロム等が溶出することを防止するようにした亜鉛系
めっき鋼板のクロメート処理方法が特開平5−2875
51号公報に開示されている。
ート皮膜を高温で乾燥処理したうえアルコール類溶液を
冷却媒体として冷却してクロメート皮膜から6価クロム
等が溶出することを防止するようにしても、例えば気
温、湿度の変化等めっき鋼板の保管環境の変化、又は、
プレス加工時の水溶性油等の使用によって、クロメート
皮膜が吸湿し6価クロム等の難溶性が低下して前記のご
とき課題をともなうものであり、しかも、多量のアルコ
ール類溶液を必要とするなど多くの問題が残されている
ものである。本発明方法はこのような課題を有利に解決
するためなされた耐溶解性等に優れたクロメート処理方
法を提供することを目的とするものである。
した本発明の亜鉛系めっき鋼板のクロメート処理方法
は、亜鉛系めっき鋼帯の表面にクロメート処理を施した
のち乾燥して捲取り、これを30〜100℃の温度に1
時間以上保持してクロメート皮膜の耐溶解性を改質しク
ロム固定率と耐食性を高めることを特徴とするものであ
る。
系めっき鋼板(帯)にクロメート皮膜を形成し乾燥後コ
イル状に捲取り、これを30〜100℃の温度に所要時
間保持してクロメート皮膜の耐溶解性を向上するもので
ある。上記クロメート皮膜の乾燥は、コイル状に捲取る
リール位置までロール等に接触しつつ搬送するのでクロ
メート皮膜がロール等に付着しないようにクロメート皮
膜中の水分を蒸発除去するために行うものであって、通
常は60〜220℃程度の温度で行われるが、捲取り工
程におくられるときには冷却されて20℃程度の常温と
なる。そこで、捲取り後これを加熱するか捲取温度を高
くして30〜100℃とし、この温度で1時間以上保持
する。このように亜鉛系めっき鋼帯の表面にクロメート
処理を施したのち乾燥して捲取り、これを30〜100
℃の温度に所要時間保持すると、クロメート皮膜中の6
価クロムと3価クロムのオキシ化合物の脱水縮合反応
(架橋反応)と、6価クロムから3価クロムへの還元反
応が同時に起こり、クロメート皮膜の耐溶解性を改質し
クロム固定率と耐食性を高めるものと考えられる。
であると上記のごとき、反応が不十分で所期の改質が困
難になるので30℃以上とする必要があり、また、10
0℃超になるとクロメート皮膜の改質に必要な時間は短
時間ではないのでクロメート皮膜が長時間高温に曝され
て構造が破壊され耐食性に劣ることがあり好ましくな
い。次に、30〜100℃の温度に保持して改質するた
めに必要な時間は加熱温度との関係もあって、1時間以
上のクロム固定率と耐食性を高めることができる程度に
改質できる時間であれば特に限定されることはないが、
通常は1〜20時間で充分である。また、この加熱を行
う手段としては、例えば容器内に単又は複数のコイル状
クロメート処理亜鉛系めっき鋼帯を積み重ねガス又は電
気を熱源とする加熱炉等により加熱することができる。
ート皮膜の耐食性等を著しく向上することができるが、
例えばクロメート皮膜形成後の亜鉛系めっき鋼帯を捲取
り前のインラインにおいて捲取温度が30℃以上となる
ように加熱して捲取り、そのまま断熱容器内へ収容し蓋
掛けして30〜100℃の温度で改質に必要とする1時
間以上の所要時間経過後さらにほぼ常温になるまで断熱
容器内に放置しても前記のごとき反応によって耐溶解性
等を向上することができる。この場合の加熱方法として
は、従来一般に用いられているクロメート皮膜の乾燥加
熱では乾燥後、捲取り位置までの通板により冷却され捲
取温度が30℃以上に保持されないので、例えば乾燥装
置と捲取りリールの間に加熱手段を設けるか又は乾燥加
熱能力を向上することによって捲取り位置までの間で冷
却されても30℃以上に保持される加熱手段を用いれば
よい。なお、夏期などでは亜鉛系めっき鋼帯の表面にク
ロメート処理を施したのち乾燥して捲取り、これをその
まま放冷しても30〜40℃の温度で1時間以上保持さ
れるならばクロメート皮膜の耐溶解性を改質できる。
ている市販品で被覆量としても通常の被覆量5〜150
mg/m2 (クロム量)で充分であり、被覆方法もロールコ
ーティング、ディップコーティング等一般に用いられて
いる方法で被覆するものである。また亜鉛系めっき鋼板
としては、例えば亜鉛、亜鉛に鉄、クロム、ニッケル、
アルミニウム、マンガン等の1種まはた2種以上からな
る合金を溶融めっき又は電気めっきによるめっき鋼板に
有効で適用することができる。
げる。
m。 注2)保熱はピット内へ装入し、蓋掛して放熱を防止し
た。 注3)保熱、加熱、放冷ともにコイル単重10tで大気
中で処理した。 注4)保熱、放冷環境は温度20℃、湿度60%。 注5)亜鉛めっき鋼板 A:溶融亜鉛めっき(付着量20g/m2)、B:電気亜鉛
めっき鋼板(付着量10g/m2)、C:鉄10%、残亜鉛
溶融合金めっき鋼板(付着量60g/m2)、D:クロム1
3%、残亜鉛電気合金めっき鋼板(付着量20g/m2)、
E:アルミニウム10%、残亜鉛溶融合金めっき鋼板
(付着量25g/m2)。 注6)耐ベトツキ性(耐吸湿性) 接触感覚で3段階で評価(〔良〕〇−△−×〔劣〕)し
た。 注7)クロム固定率 100℃温水中で30分保持し、その前後の皮膜中にC
r量の比(=100×保持後のCr量/保持前のCr量)
で算出し、3段階で評価(〇:60以上、△:40以上
60未満、×:40未満)した。 注8)皮膜の耐食性 試験片を6mmエリクセン張り出し後端面及び裏面シール
を行い、塩水噴霧試験(JIS Z2371)を実施
し、72時間経過後のエリクセン部の腐食状況を評価
(〔良〕〇−△−×〔劣〕)した。 注9)塗装後の耐食性 関西ペイント製アラミック#1000を乾燥膜厚さ25μ目
標で塗布し、120℃で20分間焼付けた後、6mmエリ
クセン張り出しを行い、その2mm角の素地鋼板に達する
碁盤目を100個描き、セロハンテープで剥離したとき
の塗膜の剥離数を3段階で評価(〇:2個以下、△:8
個以下、×:8個超)した。
耐溶解性が向上するので、塗装前の水洗やアルカリ洗浄
で6価クロム等が溶解してクロム固定率が低下すること
がなく、塗装後におけるクロメート皮膜の製品外観ム
ラ、耐食性の低下、環境の悪化等を回避することができ
る。また、クロメート皮膜の温度処理によって耐溶解性
を向上させるようにしたので、薬品処理などを行うこと
なく工業的規模で容易にしかも安定して処理することが
できる等の優れた効果が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 亜鉛系めっき鋼帯の表面にクロメート処
理を施したのち乾燥して捲取り、これを30〜100℃
の温度で1時間以上保持してクロメート皮膜の耐溶解性
を改質しクロム固定率と耐食性を高めることを特徴とす
る亜鉛系めっき鋼板のクロメート処理方法。 - 【請求項2】 捲取後の加熱により30〜100℃に保
持する請求項1に記載の亜鉛系めっき鋼板のクロメート
処理方法。 - 【請求項3】 捲取温度を30℃以上としてそのまま保
熱する請求項1に記載の亜鉛系めっき鋼板のクロメート
処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22390494A JP2959665B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 亜鉛系めっき鋼板のクロメート処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22390494A JP2959665B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 亜鉛系めっき鋼板のクロメート処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0885881A JPH0885881A (ja) | 1996-04-02 |
JP2959665B2 true JP2959665B2 (ja) | 1999-10-06 |
Family
ID=16805536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22390494A Expired - Fee Related JP2959665B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 亜鉛系めっき鋼板のクロメート処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2959665B2 (ja) |
-
1994
- 1994-09-20 JP JP22390494A patent/JP2959665B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0885881A (ja) | 1996-04-02 |
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