JP2959251B2 - 診断装置 - Google Patents

診断装置

Info

Publication number
JP2959251B2
JP2959251B2 JP33231991A JP33231991A JP2959251B2 JP 2959251 B2 JP2959251 B2 JP 2959251B2 JP 33231991 A JP33231991 A JP 33231991A JP 33231991 A JP33231991 A JP 33231991A JP 2959251 B2 JP2959251 B2 JP 2959251B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trouble
jam
virtual
sheet
information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP33231991A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05164802A (ja
Inventor
豊 黒須
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP33231991A priority Critical patent/JP2959251B2/ja
Priority to US07/991,092 priority patent/US5680541A/en
Publication of JPH05164802A publication Critical patent/JPH05164802A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2959251B2 publication Critical patent/JP2959251B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Electric Properties And Detecting Electric Faults (AREA)
  • Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
  • Controlling Sheets Or Webs (AREA)
  • Emergency Alarm Devices (AREA)
  • Handling Of Sheets (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Test And Diagnosis Of Digital Computers (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機等の電子装置を
診断する診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】問題解決の手段としてエキスパートシス
テムを使用することは従来から知られている。たとえ
ば、特開平2−100141号公報に記載されているよ
うに、プロダクションルール型のエキスパートシステム
においては、条件と結論が対となっているプロダクショ
ンルールを実行して推論を行っている。
【0003】また、監視すべき対象からの情報に基づい
て監視制御装置で推論を行う技術が特開平3−3010
号公報に開示されている。
【0004】このような推論機構を備えた診断方式にお
いては、知識ベースとして、予め多数のルールを用意し
ておく必要がある。エキスパートシステムによる診断結
果の精度は、用意されているルールが適正なものである
かどうかに依存している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の診
断方式においては、ルールとしては基本原理が元々明ら
かなものであるか、或いは、今までの経験から容易に予
想できるものが採用されているので、全く予想できない
ようなトラブルや障害に対しては対応できないという問
題があった。
【0006】たとえば、新機種の複写機を市場に出す前
には、トラブルの発生を防止するために十分な検討が行
われ、トラブルの原因となりそうな要因については予め
対策が取られる。このトラブルの原因となりそうな要因
は、ルールとして知識ベースに組み込まれ、エキスパー
トシステムによる診断の際に使用される。しかしなが
ら、実際には製品が大量に市場に出回った後から明らか
になるトラブルが少なくない。しかも、トラブルの種類
は今までの経験からは予想できないようなものが多い。
特に複写機の用紙搬送系においては、搬送機構の機械的
な条件だけなく、用紙の性質、温度・湿度等の雰囲気の
変化等が搬送特性に微妙な影響を与えるので、ジャムが
発生する原因を実験室の環境だけでは再現しきれない。
【0007】また、新たなトラブルが発生した場合で
も、サービスマンが単にそのトラブルを解消するための
処置が行われるだけで、今まで知られていない新たなト
ラブルが発生したという情報が、サービスセンターや他
のサービスマンに有効にフィードバックされない。
【0008】また、診断を有効に行うためには、新たに
明らかになったトラブルとその原因を新たなルールとし
てエキスパートシステムの知識ベースに組み込む必要が
あるが、エキスパートシステムを実現するための装置
は、たとえば、全国に散在する各サービスステーション
等に配置されているために、知識ベースを更新する作業
に手間が掛かるという問題がある。また、エキスパート
システム自体が知識ベースの更新に対応できない場合も
あり、この場合は知識が直ぐに陳腐化してしまう。
【0009】また、従来は表面に表れるトラブルにのみ
着目して診断を行っているで、見掛けのトラブルの裏に
真のトラブルが隠れているような場合、この隠れたトラ
ブルに対応することができないという問題があった。
【0010】そこで本発明は、予想できないようなトラ
ブルに対して対応することができる診断方法および装置
を提供することを目的とする。
【0011】また、本発明は、トラブル間の相関を検出
することにより、見掛けのトラブルの裏に隠れた真のト
ラブルに対応できるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、シート搬送機
構を有する装置の動作状態を示す動作状態情報に基づい
てシート搬送機構を有する装置の診断を行なう診断装置
であって、前記診断装置は、複数のシート搬送機構を有
する装置のそれぞれに対応して設けられ、前記各シート
搬送機構を有する装置の動作状態を示す動作状態情報を
得て外部に対して送信する複数の通信制御装置と、前記
複数の通信制御装置からの前記複数の動作状態情報を収
集するホストコンピュータと、前記ホストコンピュータ
から得られた前記複数の動作状態情報に基づいて前記シ
ート搬送機構を有する装置の動作状態を診断する診断部
とを備え、前記診断部は、前記複数の動作状態情報を解
析して前記複数のシート搬送機構を有する装置に関して
共通の特性を示す普遍的徴候を得るための解析手段と、
前記解析手段により得られた前記普遍的徴候を蓄積する
ための普遍的徴候事例ベースと、前記シート搬送機構を
有する装置において発生する可能性のある、シート搬送
機構に関連するトラブル事例を蓄積するための仮想トラ
ブル事例ベースと、個別のシート搬送機構を有する装置
について、当該個別のシート搬送機構を有する装置に関
する動作状態情報に基づいて、前記仮想トラブル事例ベ
ース内の仮想トラブルの妥当性を検証して確定するため
のトラブル検証手段と、前記確定したトラブルと前記普
遍的特徴の中の各徴候との間の相関を求める相関解析手
段と、相関の高い特徴についてはこれを新たな仮想トラ
ブルとして前記仮想トラブル事例ベースに追加する手段
とを備えていることを特徴とする。
【0013】
【0014】
【作用】本発明においては、複数のシート搬送機構を有
する装置、たとえば複写機の動作状態を示す動作状態情
報が診断装置に収集される。或るシート搬送機構を有す
装置でトラブルが発生した時には、発生したトラブル
の種類を示すデータとともに全部の動作状態情報が診断
装置に送られる。診断装置では、複数の動作状態情報か
ら複数のシート搬送機構を有する装置に関して共通の特
性を示す普遍的徴候を抽出する。この普遍的徴候は、全
部のシート搬送機構を有する装置に共通なトラブルの徴
候を示している。したがって、特定のトラブルの発生頻
度が高い場合、現在実際にトラブルが発生していない場
合でも将来的には同じトラブルが発生することが予知で
きる。この予知に基づいて予めトラブル対策を施してお
けば、トラブル発生は未然に防止される。
【0015】また、上述のようにして抽出されたトラブ
ルに対して他の徴候との相関関係が検出され、相関が高
いものは新しいトラブルの候補とされ、この新しいトラ
ブルについてもトラブルの検証が行われる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例に基づいて
本発明の特徴を具体的に説明する。
【0017】図1は、本発明の診断方法が適用された診
断装置の概略ブロック図である。なお、本実施例におい
ては、複写機を診断する場合を例に挙げて説明する。
【0018】複数の複写機1にはそれぞれ複写機本体2
および通信制御装置3が内蔵されている。各通信制御装
置3は各複写機本体2の状態、たとえば、紙づまりすな
わちジャムの有無,画質の良否等の動作状態情報を各複
写機本体2から得て電話回線等の通信回線4を介してホ
ストコンピュータ5に送る。ホストコンピュータ5には
エキスパートシステムサーバ6が接続されており、エキ
スパートシステムサーバ6はホストコンピュータ4から
送られてきた情報に基づき診断を行って、診断結果,対
処方法等をホストコンピュータ5に送り返す。エキスパ
ートシステムサーバ6は、通常のワークステーションや
コンピュータ上に構築されており、専門家の知識である
知識ベースとこの知識ベースを用いて推論を行う推論エ
ンジン等とを含む知識ベースシステム7と、この知識ベ
ースシステム7とホストコンピュータ5との間の通信制
御を行うシェル8とから構成されている。
【0019】上記各複写機1は顧客の事務所や事業所に
設置されており、ホストコンピュータ5及びエキスパー
トシステムサーバ6は、複写機1を製造,販売したメー
カの工場,事業所,サービスステーション等に設置され
る。なお、複数の複写機1の機種は同一とは限らず、複
数の機種が混在している場合もある。
【0020】上記複写機1の用紙搬送機構および画像形
成機構の基本的構成を図2に模式的に示す。
【0021】上段,中断,下段の給紙トレイ11a〜1
1cの中のいずれかの給紙トレイに収納されている用紙
12が、給紙装置13a〜13cの何れかにより取り出
される。給紙トレイ11から取り出された用紙は、複数
の搬送ローラからなる搬送装置14により搬送経路Aに
沿って搬送され、更にスリップローラ15により位置合
わせゲート16に突き当てられる。
【0022】一方、矢印方向に回転するベルト状の感光
体17上には、後述する電子写真方式の画像形成手段に
よりトナー像が形成される。この感光体17上のトナー
像の移動に同期して位置合わせゲート16が開放され、
用紙は位置合わせロール18により転写位置19に搬送
されて感光体17と密着し、後述する転写手段により感
光体17上のトナー像が用紙上に転写される。転写後の
用紙は搬送ベルト20により定着器21に搬送されて定
着処理を受ける。定着後の用紙は定着器出口ロール22
により搬送され、定着器出口ゲート23により搬送経路
が切り換えられる。片面印刷の場合には経路Bに搬送さ
れ、両面印刷或いは片面多重印刷の場合には経路Cに搬
送される。
【0023】経路Bを通過する用紙の経路は更に反転ゲ
ート24により経路Dと経路Eとに切り換えられる。経
路Dの場合には、用紙は画像面を上側にして搬送ロール
25及び出口ロール26により搬送され、経路Fを通過
して画像面を上側にして図示しない排紙トレイに排出さ
れる。また、経路Eの場合は、反転装置27により用紙
の表裏が反転されたのち、経路G,Fを通過して画像面
を下側にして排出される。
【0024】また、経路Cを通過する用紙はデカーラー
28によりソリが補正された後、両面印刷ゲート29に
より経路Hと経路Iとに切り換えられる。経路Hの場合
には用紙は両面印刷ロール30により画像面を下側にし
て中間トレイ31に排出される。また、経路Iの場合
は、反転装置32により用紙の搬送方向が反転され経路
Jを通過し両面印刷ロール30により画像面を上側にし
て中間トレイ31に排出される。
【0025】中間トレイ31内の用紙は給紙装置33に
より送り出され、複数の搬送ロールからなる搬送装置3
4により搬送されて、給紙トレイ11a〜11cからの
用紙と同様に、経路Aに沿って搬送され、感光体17上
のトナー像が用紙上に転写される。ここで、中間トレイ
31内の用紙の画像面が下向きである場合には、すなわ
ち、用紙が経路Hを介して排出された場合には、既に画
像が形成されている面とは反対側に新たに画像が形成さ
れ、両面印刷が達成される。また、中間トレイ31内の
用紙の画像面が上向きである場合には、すなわち、用紙
が経路I,Jを介して排出された場合には、既に画像が
形成されている面と同じ側に新たな画像が形成され、片
面多重印刷が達成される。
【0026】両面印刷或いは片面多重印刷の場合には、
2回目の画像が形成された後は、片面印刷の場合と同様
に定着器21で定着処理を受けた後、そのままの姿勢で
或いは表裏が反転されて排紙トレイ (図示せず) に排出
される。
【0027】上記複写機の給紙トレイ11或いは中間ト
レイ31から排紙トレイ (図示せず) に到る用紙の搬送
経路に沿って複数の用紙センサ35a〜35jが配置さ
れており、各用紙センサ位置における用紙の有無が検出
される。たとえば、給紙装置13aに配置された用紙セ
ンサ35aは、給紙トレイ11aから用紙が送り出され
たことを検出し、定着器21の直後に配置された用紙セ
ンサ35gは用紙が定着器21を通過したことを検出す
る。
【0028】これらの各用紙センサ35a〜35jの出
力は、図3に示すように搬送制御CPU(中央処理装
置) 41に供給される。搬送制御CPU41は、各用紙
センサ35a〜35jの出力に応じて用紙搬送制御装置
42を介して搬送ローラ等の各種の駆動機構の作動,停
止を制御し、用紙を所定のタイミング及び速度で搬送す
る。また、搬送制御CPU41は、各用紙センサ35a
〜35jの出力の状態から搬送経路における紙詰まりす
なわちジャムの発生を検出する。以下の説明において
は、各用紙センサ35a〜35jが配置されている場所
を、ジャム検出箇所J1〜J10と呼ぶものとする。な
お、本実施例においては、説明を簡単にするために10
個の用紙センサしか開示しておらず、したがって、ジャ
ム検出箇所も10箇所のみであるが、実際には必要に応
じてより多数の用紙センサが設けられ、多数の箇所でジ
ャムを検出できるようにする。
【0029】ジャムの発生は、給紙が開始されてから一
定時間内に用紙センサにより用紙が検出されたか、或い
は、用紙センサにより用紙が検出されてから一定時間内
に用紙が検出されなくなったか、或いは、用紙が複数の
用紙センサ間を所定時間内に通過したか等を判別するこ
とにより検出することができる。ジャムの発生の有無は
各用紙センサ毎に検出されて搬送制御CPU41に内蔵
されている不揮発性メモリ等に各箇所毎のジャム発生回
数として累積される。これらの情報は、ジャム検出箇所
J1,J2,J3,・・・,J10,ジャム発生回数
(N1 ,N2 ,N3 ,・・・,N10を示す複写機履歴
(フォールトログ)として、たとえば、表1に示すよう
な形態で記憶される。なお、ここでいうジャム検出箇所
とは、実際のジャムの発生の有無に関係なくジャム発生
が検出可能な箇所を意味している。
【0030】
【表1】 複写機履歴には、上述のジャム検出箇所、ジャム発生回
数の他に、給紙数、各箇所毎の平均用紙通過時間、全コ
ピー数等が記憶される。
【0031】また、最新のN回(たとえば数10回)分
のトラブルのデータ、たとえば、トラブルの種類・場所
を示すコードK1,K2,K3,・・・,KNおよびト
ラブルが発生した時点における複写枚数L1 ,L2 ,L
3 ,・・・,LN が短期のトラブル履歴(シャットダウ
ンヒストリ)として、表2に示すような形態で記憶され
る。Nの値は、たとえば、20〜40である。
【0032】
【表2】 なお、N回分以上のトラブルデータについては、新しい
データが書き込まれる度に最も古いデータが捨てられ
る。また、上述の短期のトラブル履歴は、サービスマン
が複写機のメンテナンスを行ったときにサービスマンに
よりリセットされる。
【0033】上記ジャム発生箇所は、各用紙センサによ
り検出された紙詰まり箇所の情報である。たとえば、あ
る用紙センサにより用紙の存在検出されてから所定の時
間が経過した後も依然用紙が検出された状態である場合
には、その位置でジャムが発生していると見做す。平均
用紙通過時間は、あるセンサから別のセンサまでの用紙
の通過時間の平均値を示すものである。
【0034】上述のジャムに関連する各種情報は、搬送
制御CPU41から通信制御装置3に供給される。なお
通信制御装置3の詳細については後述する。
【0035】次に、感光体17上に画像を形成する電子
写真方式の画像形成手段について図2を参照して説明す
る。
【0036】上記ベルト状の感光体17は、複数の支持
ローラ51の周りに巻き架けられている。この感光体1
7に沿って、帯電装置52、レーザ出力スキャナ(RO
S)等の露光装置53、パッチ生成装置54、表面電位
センサ55、第1及び第2の現像装置56,57、転写
前コロトロン58、濃度センサ59、転写装置60、剥
離装置61、クリーニング装置62等が順次配置されて
いる。
【0037】感光体17の表面は帯電装置52により一
様に帯電されたのち、露光装置53により出力すべき画
像に対応したパターンで露光され、感光体17上には出
力すべき画像に対応した静電潜像が形成される。この静
電潜像は第1或いは第2の現像装置56,57により現
像され、感光体17上にトナー像が形成される。このト
ナー像は、給紙トレイ11から搬送されてくる用紙に転
写装置60により転写される。転写後の用紙は剥離装置
61により感光体17から剥離され、搬送ベルト20に
より定着器21方向に搬送される。転写後に感光体17
上に残ったトナーはクリーニング装置62で除去され、
次の画像形成サイクルに備える。
【0038】なお、図示しないが、感光体17の上方に
は、複写すべき原稿の画像を読み取って画像信号に変換
する画像入力装置と、この画像入力装置に対して自動的
に原稿を送り込むための自動原稿搬送装置が設けられて
いる。画像入力装置から得られた画像信号は、図2に示
す露光装置53に供給される。
【0039】画像形成の際には、原稿の画像を複写する
に先立って図3に示す高圧制御装置43からパッチ生成
装置54に所定の基準電圧が印加され、このパッチ生成
装置54により感光体17上に所定の電位を有するパッ
チが生成される。このパッチが現像装置56或いは57
で現像され、現像後のパッチの濃度が濃度センサ59で
検出される。濃度センサ59の出力は図3に示す画像形
成制御CPU44に供給され、検出された濃度が予め決
められた基準濃度と一致するように濃度制御装置45が
制御される。具体的には、現像装置56,57における
現像バイアス,トナー補給量等が制御される。
【0040】また、パッチ部分以外の感光体17の表面
電位が表面電位センサ55により検出される。表面電位
センサ55の出力は画像形成制御CPU44に供給さ
れ、検出された表面電位が予め決められた基準電位と一
致するように高圧制御装置43を介して帯電装置52等
が制御される。
【0041】原稿の画像を複写する際には、上述のよう
にして初期設定された画像形成条件に基づいて複写動作
が行われる。
【0042】更に、パッチ生成装置54に印加されてい
る電圧が電圧検出回路46により検出され、パッチ生成
装置54に印加されている電圧を示すデータが画像形成
制御CPU44に供給される。
【0043】上述の現像濃度、感光体17の表面電位、
パッチ生成装置54に印加されている電圧を示す各デー
タは、画像形成制御CPU44から通信制御装置3に供
給される。
【0044】前述の搬送制御CPU41と画像形成制御
CPU44は、主CPU47に接続されており、この主
CPU47からの指示に基づき、搬送制御CPU41に
よる用紙搬送動作と画像形成制御CPU44による画像
形成動作とが同期して実行され、複写動作が行われる。
【0045】通信制御装置3は、搬送制御CPU41か
らの用紙搬送動作に関連する情報と、画像形成制御CP
U44からの画像形成動作に関連する情報を受け取っ
て、これらの情報を蓄積する。そして通信制御装置3
は、複写機においてトラブルが発生しているか否かを検
出し、トラブルが発生している場合には、トラブルの発
生箇所および種類を示す識別コード(確定済トラブルI
D)とともに、通信制御装置3内に蓄積されている全情
報を通信回線4を介して図1に示すホストコンピュータ
5に送信する。
【0046】各複写機1からホストコンピュータ5に送
られる送信情報には、複写機の機種を示す機種名、シリ
アル番号、顧客名、上記各センサの出力状態等が含まれ
ており、これらの情報はたとえばバイナリデータで表さ
れパケット形式で送信される。
【0047】ホストコンピュータ5は、各複写機1から
送られてきたバイナリ表現の各種情報を、たとえば、A
SCII表現のデータファイルに変換し、エキスパート
システムサーバ6のシェル8に送る。シェル8はこのデ
ータファイルをハッシュテーブルに変換する。知識ベー
スシステム7は、ハッシュテーブルから必要な情報を取
り出して診断を行う。
【0048】次に、診断を行うための知識ベースシステ
ム7の構成について図4を参照して説明する。
【0049】本実施例における知識ベースシステム7
は、知識ベースとして、基本原理事実ベース71、普遍
的徴候事例ベース72、個別事例ベース73、仮想トラ
ブル事例ベース74を備えている。以下各ベースについ
て説明する。
【0050】基本原理事実ベース71は、基本原理とし
て明らかな事実を記憶した事実ベースであり、確定済ト
ラブルについての原因究明や対処手段の選定等は、全て
この基本原理事実ベース71からの知識に基づいて決定
される。確定済トラブルの意味については後述する。普
遍的徴候事例ベース72は、機種特有の徴候を統計処理
した形で整理して蓄積保持するもので、このベース72
は、一つの機種について観測された現象や、複数の現象
の間の関係について統計的にその機種に普遍的に見られ
る徴候を保持する。個別事例ベース73は、ある特定の
機種個別の徴候を統計処理した形で整理して蓄積保存す
るものであり、不良品等の特異な情報はこの個別事例ベ
ース73に蓄積される。仮想トラブル事例ベース74
は、或る機種に発生する可能性のあるトラブルの事例を
蓄積保存するもので、後述するトラブル予知診断はこの
中の事例を被診断機に対して適用し検証することによっ
て行う。
【0051】更に、図4に示す知識ベースシステム7
は、学習機構75、トラブル検証機構76、仮想トラブ
ル維持機構77、トラブル解析機構78を備えている。
【0052】学習機構75は、被診断機からの観察デー
タを分析して必要なものは学習して保持するための機構
である。なお、学習が必要であるか否かは、大部分の項
目については予め決めらているが、後述する相関関係が
高いものについては、新たに決められる場合もある。こ
の学習機構75は、入力情報解析機構75−1と仮想ト
ラブル生成機構75−2とから構成されている。入力情
報解析機構75−1は、入出力機構 (図示せず) から受
け取った入力情報すなわち被診断機械情報Pを解析し、
普遍的徴候として蓄積するものについては統計処理を行
った後、前記普遍的徴候事例ベース72を更新する。ま
た、被診断機の個別情報は診断のセッションが終わるま
で、すなわち、後述するアラート出力が生成されるま
で、内部ワークエリアに確保するとともに、個別情報も
特に観察継続が必要な装置については個別事例ベース7
3を更新しこれを蓄える。なお、観察継続が必要か否か
は、エキスパートシステム自体が予め決められた規則に
基づいて自動的に決定する。すなわち、診断した複写機
が普遍的徴候とは異なる徴候を示す場合には、その複写
機は特異なものであるので観察継続が必要な装置として
指定する。
【0053】また、入力情報が確定済トラブルIDを含
んでいた場合には、その確定済トラブルT1を後述する
トラブル解析機構78に渡す。なお、確定済トラブルI
Dは、トラブルの種類に応じて予め決まっており、複写
機側で実際にトラブルが発生したときに複写機側で生成
される。
【0054】また、仮想トラブル生成機構75−2は、
各種事例ベースに蓄積された内容から、入力情報に確定
済トラブルIDが含まれていたときの、そのトラブルを
引き起こすに到った徴候の変移を逆算して読み取る。そ
して、そのトラブル発生の一歩手前の各種徴候を整理し
て集めた集合Xを作る。ここで新規の仮想トラブルHを
生成する。先の集合Xはこの仮想トラブルHを証明する
際の論理的帰結要素となる。この両者を前記の仮想トラ
ブル事例ベース74に追加して更新する。この処理の詳
細については後述する。
【0055】次に、トラブル検証機構76は、仮想トラ
ブル事例ベース74内の仮想トラブルが真のトラブルで
あるかどうかを検証するするための機構であり、このト
ラブル検証機構76は判断に必要なルールとデータ(詳
細については後述する)から構成されている。
【0056】トラブル検証機構76により検証された真
のトラブルは確定済トラブルT2として出力され、トラ
ブル解析機構78に渡される。また、確定済トラブルT
2は、相関解析機構75−2aに渡され、相関の高い他
のトラブルが新しいトラブルの候補としてトラブル検証
機構76に渡される。この候補が新しいトラブルである
と確定した場合には、新たな仮想トラブルとして仮想ト
ラブル維持機構77を介して仮想トラブル事例ベース7
4に追加される。
【0057】仮想トラブル維持機構77は、前記仮想ト
ラブル事例ベース74を効率よく常時更新するためのも
のであり、仮想トラブル順位決定機構77−1を含んで
いる。この仮想トラブル順位決定機構77−1は、トラ
ブルの重要度およびトラブルの発生頻度に基づき検証す
べきトラブルの優先度を決定するものであり、必要なル
ールとデータから構成されている。
【0058】トラブル解析機構78は、確定済トラブル
T1,T2を受け取ったときに、前記基本原理事実ベー
ス71に基づいて原因の特定やその対処手段を決定アラ
ート出力Qを生成するための機構である。このトラブル
解析機構78は、原因特定に必要なルールとデータから
構成される原因究明機構78−1と、対処決定に必要な
ルールとデータから構成される対処決定機構78−2と
を備えている。なお、上述の原因究明機構78−1およ
び対処決定機構78−2において使用されるルールとデ
ータは、従来の経験から推定できる一般的なものであ
る。
【0059】次に、図4に示す知識ベースによる診断動
作について説明する。なお、診断動作は、たとえば、複
写機の動作状態を示す情報、すなわち、被診断機械情報
Pにトラブルを示すデータ(確定済トラブルID)が現
れたとき、或いは、定期的に開始される。また、顧客或
いはサービスマンの手動操作により起動される場合もあ
る。
【0060】ここで、複写機の診断を行う場合の診断過
程の概略について図5を参照して説明する。なお、各過
程の詳細については後述する。
【0061】先ず、長期観察情報の分析を行う (ステッ
プ101)。長期観察情報とは、診断の対象となる全て
の複写機から得られる各種の情報を長期間に渡って累積
したものであり、別の表現をすれば、十分な回数の診断
が行われたあとに得られた診断結果である。この長期観
察情報により、或る機種においては、どの箇所でどのよ
うなトラブルが発生するのかの統計を取ることができ
る。
【0062】次に、長期観察情報の分析結果に基づいて
仮想トラブルの決定を行う (ステップ102)。仮想ト
ラブルとは、或る機種の複写機を診断の対象としたとき
に、その機種で発生する可能性があるトラブルであり、
このトラブルは上記長期観察情報の分析結果に基づいて
決定される。たとえば、或る機種で特定の位置でジャム
が発生し易いという分析結果が得られている場合、いま
診断中の複写機が実際にはジャムが発生していない場合
でも、将来的には上記特定の位置でジャムが発生する可
能性が高い。そこでこの上記特定の位置でジャム発生を
最優度の高い仮想トラブルとして決定する。他のトラブ
ルについても、全体で見た発生頻度等に応じて優先順位
をつける。
【0063】次に、短期観察情報の分析を行う (ステッ
プ103)。短期観察情報とは個別の複写機に関して得
られた、或る制限された期間内の最新の情報を意味して
いる。この短期観察情報は、先に説明したシャットダウ
ンヒストリに対応しており、各複写機個別の最新の情報
を有しているので、診断の対象となる複写機において
は、最近の複写機の動作履歴を知ることができる。
【0064】次に、ステップ102で決定された仮想ト
ラブルに対して、短期観察情報の分析結果に基づいて仮
想トラブルの重み付けを行う (ステップ104)。この
重み付けは、以下に述べる仮説推論において、個別の複
写機に対して最短時間で推論ができるようにするために
行われる。
【0065】次に、この重み付けされた仮想トラブルに
基づいて、重要度および発生頻度の高いものから順次仮
説推論を実施する (ステップ105)。なお、重要度と
発生頻度にはそれぞれ重み付けが行われており、トラブ
ルが発生した場合の影響が大きなものから推論が実施さ
れる。この仮説は、診断中の複写機の入力情報を分析す
ることにより検証される (ステップ106)。すなわ
ち、診断中の複写機について、ジャム発生数,給紙数,
用紙平均通過時間等を順次調べて、予め決められた診断
アルゴリズムに基づいて、仮想したトラブルが妥当であ
るか否か、すなわち、このトラブルが実際に発生してい
るか、若しくは、発生する可能性が高いかどうかを検証
する。この検証は、診断中の複写機において発生する可
能性が高い仮想トラブルの順に予め決められたトラブル
数だけ行われる。検証された仮想トラブルについては、
確からしさを示す0〜100の確信値を付けて出力す
る。そして、検証された仮想トラブルに対して原因の追
求するとともに、対処方法を決定する (ステップ10
7)。また、仮説が検証された仮想トラブルと相関の高
いトラブルを新たな仮想トラブルとして生成し (ステッ
プ108)、ステップ102に戻る。なお、診断アルゴ
リズムの詳細については後述する。
【0066】上述の診断は、或る複写機においてトラブ
ルが発生したときに、全ての複写機に対して実施され、
上述の長期観察情報及び短期観察情報は順次更新され
る。したがって、長期観察情報には或る機種共通の普遍
的な徴候が含まれ、短期観察情報には各複写機個別の徴
候が含まれることになる。普遍的な徴候からはその機種
において発生し易いトラブルを予め知ることができ、定
期点検等の際に予め部品の交換、装置の調整等を行って
トラブルの原因を取り除いておくことにより、顧客に迷
惑をかけるトラブルの発生を防止することができる。
【0067】以下、診断の詳細について図4を参照して
説明する。
【0068】被診断機すなわち図1に示す各複写機1か
らの被診断機械情報Pが、入力情報として学習機構75
の入力情報解析機構75−1に供給される。なお、被診
断機械情報Pが入力されるのは、たとえば、各複写機1
の動作状態を示す各種の情報の値が、予め決められた閾
値を超したときである。この入力情報には、たとえば、
ジャム発生箇所、ジャム発生数、発生時点における給紙
数、各箇所毎の平均用紙通過時間、複写機のシリアル番
号、全コピー数、感光体の表面電位、パッチ発生装置電
位、コピー濃度値等の情報が含まれている。入力情報解
析機構75−1は、これらの入力情報を解析する。以
下、この入力情報の解析の具体例について説明する。
【0069】入力情報の解析に際しては、入力情報解析
機構75−1は、たとえば、診断毎に各箇所のジャム発
生数,給紙数等を順次積算して保持する。そしてこれら
の情報から、各ジャム発生のばらつきを統計的手法から
求める。具体的には、以下の各項目の統計を毎回取る。
【0070】 各ジャム発生箇所毎の全発生数 各ジャム発生箇所毎の全給紙数 ジャム発生における標準偏差 標準偏差に基づく偏差値 各平均発生率 各平均用紙通過時間 上述の各項目について統計的にその機種に普遍的に見ら
れる徴候すなわち性質示すデータで普遍的徴候事例ベー
ス72を更新する。
【0071】また、被診断機すなわち複写機の個別情報
は、1回の診断が終わるまでは入力情報解析機構75−
1の内部に設けられたワークエリアに確保され、特に観
察継続が必要な複写機については、個別情報で個別事例
ベース73を更新する。なお、特に観察継続が必要な複
写機とは、普遍的徴候から外れた特異な徴候を示す複写
機を意味する。
【0072】また、入力情報が確定済トラブルを含んで
いた場合には、その確定済トラブルT1をトラブル解析
機構78に渡す。なお、複写機から得られた生のデータ
には、トラブル解析に必要でないデータも含まれている
ので、必要なデータのみ選択し確定済トラブルIDを付
加して確定済トラブルT1とする。
【0073】次に、入力情報が具体的にどのように解析
されるかを説明する。
【0074】たとえば、の各ジャム発生箇所毎の全発
生数に関して説明すると、表2に示すように、診断毎に
どの位置でジャムが発生したかが判別される。なお、表
中の○印がジャムが発生した箇所を示している。また、
ジャムが発生した箇所では、その診断時における累積ジ
ャム回数が記憶される。
【0075】
【表3】 表3の例では、1回目の診断では、3箇所のジャム検出
箇所J1,J2,J10でジャムが発生している。2回
目の診断では、ジャム検出箇所J2と他の二つの箇所の
計3ヶ所でジャムが発生し、確認されたジャム箇所の総
計が5ヶ所になっている。以下同様に診断毎にジャムの
発生箇所が確認される。表3の例では、サービスマンに
より短期履歴の内容がリセットされた時点から数えて診
断回数がM回目で全ての箇所、すなわち、表3の例では
10ヶ所でジャムが確認されたことを示している。
【0076】表3に示すジャム発生数の情報は、各箇所
におけるジャム発生回数を示すデータとともに、最新の
M回の診断分だけ時系列順にバッファに格納され、新た
に診断が行われるたびに最も古いデータが捨てられる。
なお、このバッファの容量(バッファ長)は、全ての箇
所(本実施例では10ヶ所)でジャムが確認される平均
診断回数Mに対応して設定されている。Mの値は100
以上が望ましい。このバッファは、図4に示す普遍的徴
候事例ベース72内に存在しており、バッファ内の情報
が短期観察情報に対応している。
【0077】また、表3に示す情報を格納するバッファ
とは別に設けられた記憶領域に、長期観察情報として、
ジャム検出箇所J1〜J10で発生したジャム数が診断
毎に累積され全ジャム数として記憶される。
【0078】これらの情報を同一機種の多数の複写機に
ついて長期間に渡って蓄積すれば、別の表現をすれば、
診断回数が十分多くなれば、たとえば、延べ1000回
程度になれば、これらの情報に基づいて或る機種におい
て共通に発生するトラブル発生の傾向を知ることができ
る。すなわち、特定の装置固有の性質のみならず、或る
機種に普遍的に見られる特性を学習することができる。
したがって、この学習結果に基づいて或る機種ではどの
部分でジャムが発生し易いのか予測することができ、後
述するように、仮想トラブルを生成することができる。
【0079】ところが、単純に各箇所毎の全ジャム数の
情報から学習を行うと、場合によっては不都合が生じる
場合がある。以下この不都合について説明する。
【0080】たとえば、複写機の導入直後にジャム検出
箇所J1でジャムが多発したとする。この場合、図4に
示す学習機構75は、このジャム検出箇所J1でジャム
が発生し易いことを学習しこの学習結果に基づいて診断
を行う。診断の結果、ジャムの原因は部品の初期不良と
判明し、この部品を交換したとするとこの位置でのジャ
ムは減少する。ところが、過去の履歴から見ると依然ジ
ャム検出箇所J1でジャムが発生し易いという判断が下
され、これに基づいた優先順で仮想トラブルが生成され
仮説推論が行われる。すなわち、部品を交換してから暫
くの間は、装置の現状が変化しているのにも拘わらず古
い知識に基づいて仮説推論を行うので、真の原因を究明
するまでの時間が長くなるという問題が生じる。
【0081】そこで、本実施例においては、入力情報を
長期観察情報と短期観察情報とに分け、たとえば、上記
バッファ内のM回分の診断結果を短期観察情報とし、こ
の短期観察情報に基づいて仮想トラブルの優先順位を決
定する。これにより、トラブルに対して対策が取られた
後は、当該装置においてはこのトラブルは仮想トラブル
としては優先順位が低くなり、無駄に仮説の検証が行わ
れることがなくなる。
【0082】次に、学習機構75の仮想トラブル生成機
構75−2は、入力情報に確定済トラブルIDが含まれ
ていたときには、普遍的徴候事例事例ベース72等の各
種事例ベースに蓄積された内容から、当該トラブルを引
き起こすに到った徴候の変移を逆算して読み取る。そし
て、トラブル発生の一歩手前の各種徴候の中から必要な
徴候のみを整理して集めた集合Xを作る。
【0083】たとえば、各ジャム検出箇所におけるジャ
ム発生の徴候の履歴は、短期観察情報として普遍的徴候
事例事例ベース72に記憶されており、履歴を図示する
と図6に示すようになる。いま、n回目の診断でジャム
発生を示す確定済トラブルIDが検出された場合には、
(n−1)回目の診断時の普遍的徴候事例ベース72の
内容の変化を読み取る。図6に示す例においては、ジャ
ム検出箇所J1でジャムが発生したことが検出された場
合に、徴候として他のジャム検出箇所J2,J3,・・
・・における用紙通過時間を読み取る。これらの各ジャ
ム検出箇所における用紙通過時間の集合がXとなる。こ
こで、集合Xに対応する新規の仮想トラブルを仮想トラ
ブルHとして定義する。この時点では仮想トラブルHは
名前だけの存在であり実体はまだ存在していない。この
集合Xと仮想トラブルHは、仮想トラブル事例ベース7
4に追加され事例ベース74が更新される。
【0084】トラブル検証機構76は、仮想トラブル事
例ベース74を参照して、仮想トラブルが真のトラブル
であるかどうかを検証する。すなわち、仮説が正しいか
どうかの検証を行う。この判断過程について、図7に示
されるトラブル検証ツリーを参照して説明する。
【0085】図7は仮想トラブル事例ベース74に基づ
くトラブル検証機構76における検証論理を模式的に図
示した説明図である。本実施例においては、仮想トラブ
ル事例ベース74等の知識ベースはすべてオブジェクト
指向表現に基づいて設計されている。したがって、全て
の知識及びルールは、オブジェクトの中に規定されてい
る。なお、オブジェクトは複数のスロットから構成さ
れ、検証に必要なデータ及びルールはスロット内に保持
される。
【0086】以下、トラブル検証機構76の動作につい
てジャムトラブルに注目して説明する。なお、ここでい
うオブジェクトとは、フレーム型言語におけるフレーム
と同じものを意味するものとする。
【0087】図7は、仮想トラブル事例としては「ジャ
ムトラブル」と「画質トラブル」があり、更に、「ジャ
ムトラブル」事例中には複数の事例「ジャムトラブル
1」,「ジャムトラブル2」,・・・があることを示し
ている。そして、「ジャムトラブル1」が成立するため
に必要な論理的帰結要素が二つ(「証明要素1」,「証
明要素2」)あって、更にその要素の仮説から論理的に
得られる帰結要素が二つ(「証明要素1−1」,「証明
要素1−2」)あることを示している。「ジャムトラブ
ル1」,「ジャムトラブル2」,・・が各ジャム発生箇
所に対応しており、「証明要素1」,「証明要素2」・
・・が、後述するジャム発生重症度,ジャム増加重症
度,ジャム回数重症度,ジャム偏差値重要度に対応して
いる。
【0088】図7において、枠で囲まれた「仮想トラブ
ル事例」,・・・,「証明要素1−2」のそれぞれがオ
ブジェクトを示しており、各オブジェクトは、必要なデ
ータを自分のスロット中に保持し、必要なデータは自分
のメソッドスロットに保持する。
【0089】各オブジェクトに含まれているメソッドの
起動は、他のオブジェクトからオブジェクトから送られ
てくるメッセージにより行われる。このメソッドの起
動、すなわち、メッセージの送信等の検証の制御を行う
のがトラブル検証機構76である。
【0090】ここで、たとえば「ジャムトラブル1」を
検証する場合について説明する。この場合、「証明要素
1」と「証明要素2」のそれぞれについて、それぞれが
成立するかどうかを検定する。この検定のために、この
二つのオブジェクト「証明要素1」,「証明要素2」に
対して証明するためのメッセージ「Verify」を送
る。このメッセージ「Verify」を受け取った各オ
ブジェクト「証明要素1」,「証明要素2」は、メッセ
ージに対応するメソッドを起動しその判断を行う。但
し、この段階ではその是非は確定せず、自らを証明すべ
き下位階層のオブジェクト、たとえば、「証明要素1−
1」,「証明要素1−2」に同様のメッセージを送る。
【0091】このようにして最下位階層のオブジェクト
まで到達すると、それぞれのオブジェクトが結果を上位
のオブジェクトに返す。上位のオブジェクトは下位のオ
ブジェクトから上がってきた結果を合計処理して自らの
是非を決定し、更にその是非を上位のオブジェクトに返
す。このようにして最終的に「ジャムトラブル1」の是
非が判断される。
【0092】上述の証明に際しては、各オブジェクトは
結果の是非を2値で返すのではなく、0から100の間
の値を有する確信値を返す。上位オブジェクトは複数の
結果とそれらに付随する確信値を勘案して自らの確信値
も決定する。最終的に「ジャムトラブル1」も0から1
00の確信値を伴って、被診断機に対するトラブルの検
証結果を推定する。すなわち、検証結果の確信値が10
0に近ければ近い程そのトラブル可能性が高く、0に近
ければ近い程そのトラブル可能性は低いことを意味す
る。
【0093】次に、上述の「ジャムトラブル1」の下位
に位置する「証明要素1」,「証明要素2」等の具体例
について説明する。本実施例においては、「ジャムトラ
ブル1」の下位に、各証明要素として「ジャム発生重症
度」,「ジャム増加重症度」,「ジャム回数重症度」,
「ジャム偏差値重症度」と名付けた四つの重症度を設定
し、これらの重症度からジャムトラブル判定に必要なジ
ャムトラブル度を求める。なお、図7においては、トラ
ブル検証ツリーを一般的に示しているが、下記の説明に
おいては、「証明要素1」の下位には一つの証明要素し
か存在しない。
【0094】以下、各重症度について説明する。
【0095】ジャム発生重症度(X1):ある位置に
おいて現在までに発生したジャムの総数jをその位置に
おける現在の給紙数fで割って得たジャム発生率j/f
を引数として、以下の関数で得られるものがジャム発生
重症度である。
【0096】 f=0 のとき X1=0 f≠0 のとき X1=j/f×10000 X1>100 のとき X1=100 なお、この値は、前述の短期観察情報(シャットダウン
ヒストリ)内で発見されたジャムのみならず、長期観察
情報(フォールトログ)内全てを検査して得られた全ジ
ャム数によって算出する。
【0097】ジャム増加重症度(X2):最新の三つ
のジャム発生時点T1 ,T2 ,T3 における給紙数
P1,NP2,NP3に着目し、時点T1 でジャムが発生し
てから時点T2 までの給紙数ΔA(=NP2−NP1)と、
時点T2 から時点T3 までの給紙数ΔB(=NP3
P2)とを比較し、発生間隔の長短によりジャム発生の
増加或いは減少傾向を示す。ジャム増加重症度X2は以
下の式から求められ、値が大きい程ジャム発生頻度が増
加していることを示す。なお、この値はシャットダウン
ヒストリ内で発見されたジャムのみを対象に算出する。
【0098】 ΔB=0 のとき X2=0 ΔA≠0 のとき X2=(ΔA/ΔB−1.0)
×100 X2>100 のとき X2=100 X2<0 のとき X2=0 ジャム回数重症度(X3):ある位置におけるジャム
数をNJ としたとき、以下の式で示され、この値NJ
大きければ大きい程トラブルと判定する可能性が高くな
ることを意味している。なお、この値はシャットダウン
ヒストリ内で発見されたジャムのみを対象に算出する。
【0099】 NJ ≧5 のとき X3=100 NJ <5 のとき X3=a×NJ 3 +NJ ジャム偏差値重症度(X4):各位置毎のジャム数か
ら発生に関する標準偏差を求め、更にそれぞれの偏差値
Sを算出する。この偏差値Sを以下の式に適用したもの
がジャム偏差値重症度X4である。なお、この値は、シ
ャットダウンヒストリ内で発見されたジャムのみなら
ず、フォールトログ内全てを検査して得られた全ジャム
数によって算出する。また、このジャム偏差値重症度X
4は、それまでに診断した全ての複写機に関して得られ
た情報に基づいて算出される。すなわち、他の三つの重
症度X1,X2,X3が各複写機個別の情報に依存した
診断評価を示すのに対して、このジャム偏差値重症度X
4は或る機種に共通の普遍的な診断評価を示すことにな
る。
【0100】 S>75 のとき X4=100 S<25 のとき X4=0 25≦S≦75 のとき X4=2×(S−25) このジャム偏差値重症度X4は、各箇所で発生するジャ
ムの中でもトラブルの多いものから対処できるようにす
るために求められる。
【0101】上述の三つの重症度X1,X2,X3,X
4に下式のような重み付けを行ってジャムトラブル判定
に必要なジャムトラブル度Yを求める。
【0102】 Y=(X1×n1+X2×n2+X3×n3+X4×n4) 但し、 0≦Y≦100,0≦n1≦1,0≦n2≦1,0≦n3≦1,0≦n4≦1 n1+n2+n3+n4=1 0≦X1≦100,0≦X2≦100,0≦X3≦100,0≦X4≦100 である。
【0103】上述のようにして求められたジャムトラブ
ル度Yにより、仮想したトラブルの妥当性が判定され
る。すなわち、仮説が検証される。ジャムトラブル度Y
が一定値以上であるときは、仮想トラブルが真のトラブ
ルと見做され、確定済トラブルとなる。
【0104】上述の説明においては、ジャムに関しての
仮説検証について詳細に説明したが、画像品質や他の項
目についても同様に仮説検証が行われる。この仮説の検
証の際には、仮想トラブル事例ベース74の中に蓄積さ
れている複数のトラブル事例について順次検証が行われ
るが、この検証は、仮想トラブル維持機構77内の仮想
トラブル順位決定機構77−1により予め決定されてい
る優先順序に基づいて、予め決められた数の仮想トラブ
ルだけ実行される。上述のようにして決定された確定済
トラブルT2は、トラブル解析機構78に渡される。
【0105】また、トラブル検証機構76において確定
したトラブルT2は、更に他のトラブルとの相関を求め
て真のトラブルを追求するために仮想トラブル生成機構
75−2に渡される(経路R)。仮想トラブル生成機
構75−2内に設けられた相関解析機構75−2aは、
各トラブル間、各徴候間等の相関を分析する。すなわ
ち、診断毎に或るトラブルの発生と他のトラブル或いは
徴候との相関関係を回帰分析によって求める。そして、
相関の高いトラブルに関しては、トラブル検証機構76
に渡して(経路R)、真のトラブルであるか否かの検
証を行う。
【0106】このように或るトラブルと他のトラブル或
いは徴候との相関を求めるのは、表面に表れたトラブル
からは予想できないような真のトラブルの原因を究明す
るためである。
【0107】たとえば、いま図2に示す複写機の定着器
21部分(ジャム検出箇所J7)でジャムが多発してい
るとする。この場合、表面的には定着器21の動作が不
調であるように見えるため、一般には定着器21近傍の
部品を交換したり調整を行ったするが、これらの対策だ
けではトラブルを解消できない場合がある。これはトラ
ブルの真の原因が隠れていて見えない場合があるからで
ある。以下に隠れているトラブルの真の原因の一例につ
いて説明する。
【0108】用紙は給紙トレイ11から給紙されて所定
の搬送経路を経て定着器21に到るが、定着器21以前
の各箇所においても標準の用紙通過タイミングからのず
れが存在する。たとえば、図2に示す給紙トレイ11a
における用紙通過タイミングの遅延が20m、搬送経路
中の通過点J5,J6における遅延がそれぞれ誤差の範
囲内である1ms,2ms、定着器21における遅延が
10msであり、また、給紙トレイ11aにおける許容
遅延時間が25ms,定着器21における許容遅延時間
が30msであったとする。この場合、定着器21より
前の部分では許容遅延時間内であるためジャムが検出さ
れることはないが、用紙の搬送に従って遅延が蓄積され
る。そして、定着器21に到ったときに遅延量の累計が
33msとなり許容遅延時間30msを超えてしまうた
め、用紙センサ35gによりジャムが検出される。しか
しながら、遅延の詳細を検討すると、最も遅延量が大き
いのは給紙トレイ11aであり、ここでの遅延量が小さ
ければ定着器21ではジャムは検出されない筈である。
すなわち、定着器21部分で検出されたジャムの真の原
因は給紙トレイ11aであり、本来はこの部分の対策を
施すべきであるにも拘わらず、従来の診断方法では隠れ
ている真の原因を知ることができなかった。
【0109】このような場合、給紙トレイ11aにおけ
る遅延量が大きいので、定着器21部分(ジャム検出箇
所J7)だけではなく、頻度は少ないが給紙トレイ11
a(ジャム検出箇所J1)においてもジャムが検出され
ることが予想される。すなわち、図8に示すように、ジ
ャム検出箇所J7とジャム検出箇所J1のジャム発生頻
度との間には正の相関が存在することが期待できる。な
お、Jnは相関のないジャム検出箇所を示す。
【0110】そこで、本実施例においては、たとえば、
或る部分でトラブルが発生したときに、そのトラブル
と、同時に発生している他のトラブル或いはそのときの
徴候との相関を回帰分析により求め、相関の高いものを
新たな仮想トラブルとしている。
【0111】上述の例でいえば、定着器21部分でジャ
ムが発生しているときは、給紙トレイ11aのジャムが
高い相関を示すので、給紙トレイ11aのジャムを新た
な仮想トラブルとして追加する。
【0112】相関を検出するためには、たとえば、以下
に示すような単回帰分析が使用される。
【0113】いま、n個の対データ(X1 ,Y1 ),・
・,(Xn ,Yn )が得られたとするとき、Xに対する
Yの回帰式は以下のように表される。
【0114】
【数1】 ここで、相関係数rは、以下の式で求まる。
【0115】
【数2】 そして、この相関係数が、たとえば、0.5以上である
ものに関しては、相関があるトラブルの候補とし、更
に、このトラブルの候補が長期観察情報の中での徴候を
判断し、相関を求める元となったトラブルの確信値以下
の或る範囲内となるように調整して算出する。たとえ
ば、この相関から得られたトラブルが該当装置の中で実
際に発生していれば確信値を最大とし、トラブル発生に
は到らないがトラブル発生の徴候がある場合には中間の
値を割り当て、いずれでもなければ最低の値を割り当て
る。
【0116】上述のように、トラブル検証機構76によ
り、相関から得たトラブルが新たなトラブルとして確定
すれば、これを確定済トラブルT2として学習機構75
からの通常の確定済トラブルT1と同様にトラブル解析
機構78に渡すとともに、仮想トラブル維持機構77に
渡す(経路R)。
【0117】仮想トラブル維持機構77においては、内
蔵の仮想トラブル順位決定機構77−1により新規の仮
想トラブルの優先順位を決定し、仮想トラブル事例ベー
ス74を更新する。優先順位は、たとえば、トラブルの
重要度および頻度に応じて決定され、基本的には重要度
が高い程また頻度が高い程優先順位を高くする。但し、
重要度および頻度には重みが付けられており、たとえ
ば、頻度が高い場合でも重要度が低い場合には優先順位
を下げるようにしている。なお、ここでいう重要度と
は、そのトラブルが発生した場合に顧客に与える影響が
大きいものを意味する。なお、仮想トラブル維持機構7
7は、高相関トラブルの有無に拘わらず、発生トラブル
の頻度等に応じて診断の度に実施される。
【0118】上述のように、優先順位を決定するパラメ
ータは、重要度および頻度であるが、重要度はトラブル
の種類に応じて、アラートカテゴリーとして予め決まっ
ている。
【0119】上記優先順位は、具体的には以下のように
して決定される。
【0120】重要度アラートカテゴリーは、大きく複数
段階、たとえば6段階に分かれている。また、頻度はト
ラブル発生の偏差値として統計処理されている。順位決
定の際には、重要度が決まっている6段階の階層(トラ
ブル重要度1〜6)が優先され、次に、同じ重要度の範
囲にあるもの同士の偏差値を比較し最終的な順位が決定
される。なお、各トラブルは、事例ベースの特定領域に
常にリスト形式で優先順位順に示される。
【0121】トラブル解析機構78は、学習機構75か
らの確定済トラブルT1或いはトラブル検証機構76か
らの確定済トラブルT2に対して、基本原理事実ベース
71に基づいて、原因究明機構78−1により原因の究
明を行い、対処決定機構78−2により対処方法等が決
定される。そして決定内容にしたがって、アラート出力
Qを生成する。なお、原因究明機構78−1及び対処決
定機構78−2は一般的なものであり、従来良く知られ
ている事実に基づいて、原因の究明および対処方法の決
定を行うものである。たとえば、用紙上に画像が記録さ
れない場合には、原因として、帯電装置の故障、露光装
置の故障、現像装置の故障、トナー欠乏、転写装置の故
障等をトラブルの候補にし、対処方法としては対応する
各装置の点検、トナー補給等を指示する。
【0122】このアラート出力Qには、診断の対象とな
った複写機のシリアル番号等、機種を示すコード等の情
報とともに、被診断機の現状に関しての徴候を示す「徴
候」、「徴候」を引き起こすに到った推論される要因或
いは部位情報を示す「要因」、妥当と思われる対処指示
情報である「対処」等の診断情報が含まれている。アラ
ート出力Qは、図1に示される知識ベース7からシェル
6を介してホストコンピュータ4に送り返される。
【0123】この診断情報は、ホストコンピュータ4に
送られファイルとして蓄積され、必要に応じてプリンタ
装置で出力される。或いは、この診断情報はホストコン
ピュータ4から通信回線を介して通信制御装置2に送ら
れ、通信制御装置2から取り出される。サービスマン
は、これらの情報から被診断機の「徴候」、「要因」、
「対処」を知ることができ、複写機が実際に故障する前
に、部品の交換,調整等を行って、顧客に迷惑をかける
装置トラブルを未然に防ぐことができる。
【0124】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明において
は、複数のシート搬送機構を有する装置の動作状態を示
す複数の動作状態情報から、複数のシート搬送機構を有
する装置に関して共通の特性を示す普遍的徴候を抽出し
ている。これにより、将来発生する恐れのあるトラブル
を予知することができ、この予知に基づいて予めトラブ
ル対策を施しておけばトラブル発生を未然に防止するこ
とができ、顧客に迷惑をかけることがなくなる。
【0125】また本発明においては、抽出されたトラブ
ルに対して他の徴候との相関関係が検出され、相関が高
いものは新しいトラブルの候補とされ、この新しいトラ
ブルについてもトラブルの検証が行われる。これによ
り、見掛けのトラブルの裏に真のトラブルが隠れている
ような場合でも、この隠れたトラブルを見つけ出してこ
れに対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の推論機構を備えた診断方式が適用さ
れた診断装置の概略ブロック図である。
【図2】 本発明が適用された複写機の基本的構成を模
式的に示す説明図である。
【図3】 診断に必要な複写機に関する入力情報を得る
ための構成を示すブロック図である。
【図4】 診断を行うための知識ベースの構成を模式的
に示す説明図である。
【図5】 複写機の診断を行う場合の診断過程の概略を
示すフローチャートである。
【図6】 仮想トラブルの生成を説明するためのグラフ
である。
【図7】 相関解析を説明するためのグラフである。
【図8】 トラブル検証を説明するためのグラフであ
る。
【符号の説明】
1 複写機、2 複写機本体、3 通信制御装置、4
通信回線、5 ホストコンピュータ、6 エキスパート
システムサーバ、7 知識ベースシステム、8シェル、
11,11a〜11 給紙トレイ、12 用紙、13a
〜13c 給紙装置、14 搬送装置、15 スリップ
ローラ、16 位置合わせゲート、17 感光体、18
位置合わせロール、19 転写位置、20 搬送ベル
ト、21 定着器、22 定着器出口ロール、23 定
着器出口ゲート、24 反転ゲート、25 搬送ロー
ル、26 出口ロール、27 反転装置、28 デカー
ラー、29 両面印刷ゲート、30 両面印刷ロール、
31 中間トレイ、32反転装置、33 給紙装置、3
4 搬送装置、35a〜35j 用紙センサ、41搬送
制御CPU、42 用紙搬送制御装置、43 高圧制御
装置、44 画像形成制御CPU、45 濃度制御装
置、46 電圧検出回路、47 主CPU、51 支持
ローラ、52 帯電装置、53 露光装置、54 パッ
チ生成装置、55 表面電位センサ、56,57 現像
装置、58 転写前コロトロン、59 濃度センサ、6
0 転写装置、61 剥離装置、62 クリーニング装
置、71基本原理事実ベース、72 普遍的徴候事例ベ
ース、73 個別事例ベース、74 仮想トラブル事例
ベース、75 学習機構、75−1 入力情報解析機
構、75−2 仮想トラブル生成機構、76 トラブル
検証機構、77 仮想トラブル維持機構、77−1 仮
想トラブル順位決定機構、78 トラブル解析機構、7
8−1 原因究明機構、78−2 対処決定機構
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 21/00 G01R 31/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート搬送機構を有する装置の動作状態
    を示す動作状態情報に基づいてシート搬送機構を有する
    装置の診断を行なう診断装置であって、 前記診断装置は、 複数のシート搬送機構を有する装置のそれぞれに対応し
    て設けられ、前記各シート搬送機構を有する装置の動作
    状態を示す動作状態情報を得て外部に対して送信する複
    数の通信制御装置と、 前記複数の通信制御装置からの前記複数の動作状態情報
    を収集するホストコンピュータと、 前記ホストコンピュータから得られた前記複数の動作状
    態情報に基づいて前記シート搬送機構を有する装置の動
    作状態を診断する診断部とを備え、 前記診断部は、 前記複数の動作状態情報を解析して前記複数のシート搬
    送機構を有する装置に関して共通の特性を示す普遍的徴
    候を得るための解析手段と、 前記解析手段により得られた前記普遍的徴候を蓄積する
    ための普遍的徴候事例ベースと、 前記シート搬送機構を有する装置において発生する可能
    性のある、シート搬送機構に関連するトラブル事例を蓄
    積するための仮想トラブル事例ベースと、個別のシート搬送機構を有する装置について、当該個別
    のシート搬送機構を有する装置に関する動作状態情報に
    基づいて、 前記仮想トラブル事例ベース内の仮想トラブ
    ルの妥当性を検証して確定するためのトラブル検証手段
    と、 前記確定したトラブルと前記普遍的特徴の中の各徴候と
    の間の相関を求める相関解析手段と、 相関の高い特徴についてはこれを新たな仮想トラブルと
    して前記仮想トラブル事例ベースに追加する手段とを備
    えていることを特徴とする診断装置。
JP33231991A 1991-12-16 1991-12-16 診断装置 Expired - Lifetime JP2959251B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33231991A JP2959251B2 (ja) 1991-12-16 1991-12-16 診断装置
US07/991,092 US5680541A (en) 1991-12-16 1992-12-15 Diagnosing method and apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33231991A JP2959251B2 (ja) 1991-12-16 1991-12-16 診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05164802A JPH05164802A (ja) 1993-06-29
JP2959251B2 true JP2959251B2 (ja) 1999-10-06

Family

ID=18253636

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33231991A Expired - Lifetime JP2959251B2 (ja) 1991-12-16 1991-12-16 診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2959251B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005309077A (ja) 2004-04-21 2005-11-04 Fuji Xerox Co Ltd 故障診断方法および故障診断装置、並びに搬送装置および画像形成装置、並びにプログラムおよび記憶媒体
JP4506376B2 (ja) * 2004-09-22 2010-07-21 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置の障害対処システムおよび画像形成装置および管理装置および画像形成装置の障害対処システムの制御方法および管理装置の制御方法
JP4710720B2 (ja) * 2006-06-02 2011-06-29 富士ゼロックス株式会社 故障予防診断支援システム及び故障予防診断支援方法
JP5466957B2 (ja) * 2010-01-12 2014-04-09 理想科学工業株式会社 印刷装置
DE112012001160T5 (de) * 2011-05-13 2013-12-19 International Business Machines Corp. Unregelmäßigkeitserkennungssystem zum Erkennen einer Unregelmäßigkeit in mehreren Steuersystemen

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05164802A (ja) 1993-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5680541A (en) Diagnosing method and apparatus
JP3442174B2 (ja) 画像形成装置サービスシステム
JP2701846B2 (ja) 複写機
US6141507A (en) Service system for image forming apparatuses
EP0810483B1 (en) Image forming apparatus service system
EP1079278B1 (en) Processing system for replaceable modules in a digital printing apparatus
JP5045191B2 (ja) 故障予測診断装置及びこれを用いた故障予測診断システム並びに故障予測診断プログラム
JP3090517B2 (ja) 診断装置
JP5369949B2 (ja) 故障診断装置、故障診断方法及び記録媒体
EP1726998B1 (en) Contextual fault handling method and apparatus in a printing system
AU2011250826B2 (en) Image-forming system, criterion-setting apparatus, and program
JP2020008607A (ja) 学習装置、学習方法および学習プログラム
US5790916A (en) Image forming apparatus and service system therefor
JP5598293B2 (ja) 画像形成システム、予測基準設定装置、予測装置、画像形成装置及びプログラム
JP2018170629A (ja) 遠隔保守装置及び遠隔保守方法
JPH0830152A (ja) 遠隔故障診断システム
JP2959251B2 (ja) 診断装置
JP2004037941A (ja) 画像形成装置管理システム
JPH05164801A (ja) 診断方法および装置
JP2003215986A (ja) 画像形成装置サービスシステム
JP2007268900A (ja) 画像形成システムおよび画像形成システムのサービスマン支援方法
JP5396792B2 (ja) 画像処理装置及び障害情報管理システム
US5552860A (en) Monitoring system in auto-restoring image reproducing system
JP2789903B2 (ja) 画像記録装置の診断システム
JP4231215B2 (ja) カスタマエンジニア派遣システム、カスタマエンジニア派遣方法及びカスタマエンジニア派遣装置