JP2958264B2 - 自動車窓補修用仮シールおよび同シールを用いた自動車窓補修方法 - Google Patents

自動車窓補修用仮シールおよび同シールを用いた自動車窓補修方法

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JP2958264B2
JP2958264B2 JP7314727A JP31472795A JP2958264B2 JP 2958264 B2 JP2958264 B2 JP 2958264B2 JP 7314727 A JP7314727 A JP 7314727A JP 31472795 A JP31472795 A JP 31472795A JP 2958264 B2 JP2958264 B2 JP 2958264B2
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OO TEII ESU JUGEN
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2218/00Methods for coating glass
    • C03C2218/30Aspects of methods for coating glass not covered above
    • C03C2218/355Temporary coating

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  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の窓に生じ
た傷やひび割れに、水分や撥水剤が付着し、合わせガラ
スリペアシステムによるガラス面の部分修復時に痕跡の
発生を阻止する自動車窓自動車窓補修仮シールおよび同
シールを用いた自動車窓補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】車の走行中には、他の車のタイヤ等によ
って道路上の小石が跳ねて、車のフロントガラスやリア
ウィンドガラス等にあたり、これらの窓ガラスに傷やひ
び割れができることがある。このフロントガラス等には
いった傷やひび割れ(以下、「損傷」という。)は、そ
のまま放置しておいては、自動車の運転に支障をきた
し、また、フロントガラスの損傷は、車検時に不適合に
なるので、一刻も早く、その修復が求められている。
【0003】従来、フロントガラス等に損傷が生じた場
合には、フロントガラス全体を交換することが行われて
いたが、フロントガラス全体の交換は、フロントガラス
が、合わせガラスによって構成されており、高価格であ
ったので、近年、損傷した部分のみを補修するガラスリ
ペアシステムが提案されている。
【0004】ガラスリペアシステムは、図2に示すよう
に、自動車窓ガラス10に部分的損傷が生じた場合に
(図2(a)参照)、その損傷箇所11に、アクリル酸
重合体等で構成され、そのフロントガラス等と同様の屈
折率、反射率を有する特殊樹脂(以下、「リペア剤」と
いう。)12を、フィクスチャー13と称する治具によ
り高圧注入し(図2(b)参照)、その後、キュアリン
グランプ14と称する固化治具を用いて、注入した前記
リペア剤12を固めて(図2(c)参照)、該リペア剤
12が、充分に、ガラスと同化した後は、この部分を、
ポリッシュ15と称する治具を用いて表面研磨し(図2
(d)参照)、この損傷箇所を目立たないようにして修
復するというものである(図2(e)参照)。
【0005】すなわち、前記リペア剤12は、メタクリ
ル酸樹脂やアクリル酸樹脂等からなり、有機ガラスとも
称されているものであるが、その透明度、光の屈折率
が、フロントガラス等を構成する合せガラスの材質であ
る無機ガラスの屈折率、反射率と近似しているため、無
機ガラスの小さな損傷箇所に注入した場合には、そのガ
ラス基台とほとんど同化してしまうことになる。
【0006】また、圧入前は、適度の柔らかさを有し、
細部にも圧入しやすいが、圧入後は、紫外線等を利用し
たキュアリングランプ14で部分的に照射することによ
り、簡単に硬化せしめることができ、硬化後は、その表
面を研磨することにより、窓ガラスとほとんど一致する
屈折率、反射率によって、窓ガラスと同じに機能し、か
つ、修復後は、通常の窓ガラスとして、必要な強度、透
過性能等を有するため、自動車窓ガラスの部分的補修材
として利用されるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フロン
トガラス等が部分的に損傷した場合であっても、すぐ
に、その損傷箇所を修復できる場合には、前記ガラスリ
ペアシステムは、充分に機能し、価値あるものである
が、修理工場の混雑、機械の待ち具合等、場合によって
は、損傷後、暫くの時間の経過後でなければ、その損傷
箇所を修復する機会が与えられない場合がある。
【0008】このような場合には、フロントガラス等に
損傷が生じたまま、道路走行をしなければならず、この
間に塵埃や雨滴が沁み込んでしまうことがあり、このよ
うな塵埃や雨滴が沁み込んでしまった損傷箇所は、その
後、前記ガラスリペアシステムで補修しようとしても、
内部に浸透した塵埃、雨滴等のため、どうしても、その
痕跡が残らないように修復することはできなかった。す
なわち、この損傷箇所は、通常は、非常に狭い隙間であ
り、この隙間に、雨的等の水分が入り込むと外部に排出
されにくく、このような水分が入った状態で、上述の修
復を行っても、補修後のフロントガラス等に水泡が残っ
たりして、補修が完全ではなくなる。
【0009】その意味で、このガラスリペアシステム
は、損傷から修復間での時間が少ない場合には優れたも
のであるといえるが、損傷から修復まで、時間的余裕が
ありすぎる場合には、ガラスリペアシステムの評価は、
今一歩の感があった。
【0010】また、最近の自動車窓、特に、フロントガ
ラスは、雨天走行時のドライバーの良好な視界を確保す
るため、雨滴を表面に付着させないようにする撥水剤を
表面に塗布することが多く、このような撥水剤が塗布さ
れたフロントガラス表面に、前記のような損傷が生じる
と、該撥水剤を構成するシリコンが、この損傷部分に沁
み込み、この撥水剤が沁み込んだ損傷部に、前記のリペ
ア剤を注入して、表面を磨いたとしても、その光屈折
率、反射率が微妙に異なるため、内部において、損傷箇
所が異物として見えてしまい、運転視野を妨げる原因と
もなっていた。
【0011】すなわち、前記含有シリコンが、前記損傷
箇所の内部にまで入り込むと、リペア剤に混入されたシ
ランカップリング剤等による無機ガラスと有機ガラスの
接着が不十分となり、注入すべきリペア剤が剥がれてし
まうことがあり、この点からも、前記ガラスリペアシス
テムの評価は、今、一歩のものであった。
【0012】本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされ
たもので、損傷したフロントガラス等を修復する際に、
この損傷箇所にリペア剤を注入し、基台のガラスと同化
させるガラスリペアシステムにおいて、リペア作業に入
る間での間にウィンドガラスの損傷箇所に、水分や塵
埃、撥水剤成分等の進入を防ぐ自動車窓補修用仮シール
を提供することを目的とする。
【0013】また、この自動車窓補修用仮シールを補修
前に一時的に損傷箇所に張付し、前記リペア作業に入る
間での間に水分や塵埃、撥水剤成分等の進入を防いだ
後、このこの損傷箇所にリペア剤を注入し、基台のガラ
スと同化させるためにガラスリペア作業を行う同シール
を用いた自動車窓補修方法を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に記載の発
明は、自動車窓補修用仮シールに係り、自動車の窓ガラ
スに生じた傷やひび割れ箇所をガラスリペア修復前に一
時的に貼付し、ガラスリペア修復後は取り外す塵埃・雨
水侵入防止被覆シールであって、前記窓ガラスに生じた
傷やひび割れの大きさに応じた所定寸法形状の透明フィ
ルムと、このフィルムの片面に塗布された接着剤と、こ
の接着剤を覆う剥離紙とからなることを特徴とするもの
である。
【0015】また、本願請求項2に記載の発明は、請求
項1記載の自動車窓補修用仮シールに係り、厚さ0.0
5mm内外の透明フィルムを使用したことを特徴とするも
のである。さらに、本願請求項3記載の発明は、前記請
求項1または2記載の自動車窓補修用仮シールに係り、
前記透明フィルムは、塩化ビニールからなることを特徴
とするものである。
【0016】また、本願請求項4に記載の発明は、請求
項1乃至請求項3記載の自動車窓補修用仮シールを用い
た自動車窓補修方法に係り、自動車窓ガラスの部分的損
傷箇所に、そのガラス部材に近い屈折率、反射率を有す
るリペア剤を圧入し、その後、圧入した前記リペア剤を
固めた後は、この部分を表面研磨して、自動車窓ガラス
の部分的損傷を修復する自動車窓ガラスリペアシステム
において、前記自動車窓ガラスの損傷後、所定時間内
に、前記自動車窓補修用仮シールを前記損傷箇所に貼付
し、しかる後、前記リペア作業を行うに際して、前記仮
シールを自動車窓ガラスから剥離し、前記自動車窓ガラ
スに リペア剤を注入して、損傷した自動車窓ガラスを
修復することを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に係る自動車窓補修用仮シ
ールおよび同シールを用いた自動車窓補修方法は、自動
車窓ガラスの損傷箇所に貼付することにより、運転の視
界を妨げることなく、かつ、その間に、該損傷箇所に水
分、塵埃、シリコン等の化学物質の混入を一時的に防止
して、その後のガラスリペアシステムの採用を円滑化な
らしめようというものである。
【0018】
【実施例】本発明の一実施例に係る自動車窓補修用仮シ
ールについて図面を参照して説明する。図1は、本発明
の一実施例に係る自動車窓補修用仮シールの概略断面図
を示すものであり、自動車窓補修用仮シール1は、図1
に示すように、3センチ内外の円形を有する厚さ0.0
5mm内外の透明な塩化ビニールフィルム2と、この塩化
ビニールフィルムの片面に0.03mm内外の厚さで塗布
され、自動車の窓ガラスに密着させるための接着剤であ
るアクリル系粘着剤3と、このアクリル系粘着剤3が、
不要な場所に貼り付かないようにする、あるいは、通常
の保存状態では、該粘着剤3にゴミや汚れが付かないよ
うにするため、該粘着剤3の塗布面を覆う剥離紙4とで
構成されている。
【0019】該シール1は、自動車の窓に貼り付けるた
め、ドライバーの視界を妨害しないよう透明度が必要で
あり、また、雨天であったり、降雪、まれに、降雹等が
あった場合にも、これらの水分が、該シール1から浸透
することを防ぎ、あるいは、雨天、降雪、降雹等の場合
の雨滴、氷滴等を窓ガラスから払い取るため、ワイパー
を作動させるが、このワイパー動作によっても、このシ
ール1は、容易に剥離されない必要がある。
【0020】また、該ワイパー動作によって、それ自体
が、容易に損傷されない程度の硬度を有していることが
要求される。このためには、該シール1は、適度な固さ
を有するとともに、極薄で、かつ、柔軟構造を有し、自
動車の窓ガラスに接着される場合にも、フロントガラス
等とのあいだに隙間や捩れなく密着して貼付されること
が必要である。
【0021】つぎに、自動車の表面は、過酷な温度差
や、湿度環境、紫外線照射環境等の状況下におかれるこ
とが多く、前記シール1には、耐候性が要求される。す
なわち、夏期、炎天下においては、自動車の表面温度
は、60℃から80℃に至ることもあり、また、冬期夜
間には、自動車の表面温度は、0℃からマイナス10℃
の中に放置される場合があり、該シール1は、このよう
な低温から高温に耐えられる対熱性を有する必要があ
る。
【0022】すなわち、上述したような温度変化に対
し、該シール1自体が、熱収縮を起したり、また、アク
リル系粘着剤3自体が熱収縮を起こすようなものであっ
てはならない。さらに、該シール1の熱収縮が起きた場
合にも、該シール1に塗布されたアクリル系粘着剤3と
フロントガラス等との間に収縮による隙間ができたり、
亀裂ができたりしてはならない。該シール1が収縮し
て、間隙や亀裂が生じては、ガラスリペアシステムの採
用までの間に、ガラス表面の損傷箇所に雨滴、塵埃、シ
リコン物質等の混入が避けられないからである。
【0023】つぎに、該シール1は、曲面追従性に優れ
ている必要性がある。通常自動車のフロントガラス等
は、高速で走行することによる空気抵抗を少なくするた
め、その流体力学における構造上なだらかな曲面を描い
ている。該シール1は、このような曲面に貼った場合で
も、水や大気汚染物質が損傷箇所等に入り込まないよう
に、曲面を有するフロントガラス等に貼った場合におい
ても隙間ができないように曲面追従性に優れている必要
がある。
【0024】また、自動車が走行する道路には、自動車
から排出される排ガスや、工場等から排出される汚染物
質等により、様々な大気汚染物質が入り混ざっている。
該シール1は、これらの物質と化学変化を起こして溶け
る、あるいは、破損することにより、損傷た箇所等に大
気汚染物質が入り込まないようにする必要がある。その
ため、該シール1には、耐化学薬品性が要求される。
【0025】<実施例1>そこで、このような損傷した
自動車窓に貼り付ける自動車窓補修用仮シール1とし
て、優れた特性を有する材質について、本願発明者は、
試験研究を続けた結果、この自動車窓補修用仮シール1
として、住友スリーエム株式会社製外装用フィルムとし
て市販されているフィルムシール(商品名:スコッチカ
ルシール)が、適切であることを知りえた。
【0026】このフィルムシールの特性は、つぎのよう
なものである。すなわち、前記フィルムシールを自動車
用焼付塗板に貼り付けて、各種、温度変化、湿度変化に
おいて、伸張等各種の特性を調べる試験を行った。ま
ず、このシール1を、20℃±2℃、65%RHの条件
で、前記自動車用焼付塗装板に貼り付け、48時間、同
条件に放置したものを用いて、次の諸特性を検証した。
【0027】1.マイクロメーターを用いて、接着剤を
含む厚さを測定した。 2.テンシロン引張試験機を用いて、つかみ間隔100
mmで、300mm/分引っ張って、その引張り強度を測定
した。 3.同テンシロン引張試験機を用いて、つかみ間隔10
0mmで300mm/分の速度で引っ張って、その伸び率を
測定した。 4.接着力試験として、同テンシロン引張試験機を用い
て、つかみ間隔100mmで300mm/分の速度で180
度方向に引き剥がして、その加える力とずれを測定し
た。
【0028】5.寸法安定性として、10cm×25cmの
パネルに、該シール1を貼り付け、65℃で、48時間
加熱後、このシール断面のクロスカットの最大開きを測
定した。 6.使用温度範囲として、各温度にさらし、良好な接着
力の維持と、最小限の変色を目視観察した。 7.耐衝撃試験として、0℃の環境下において、ガード
ナー衝撃試験機により、0.6メートルの高さから、
2.3kgのオモリを落下させて、その変形を目視し
た。 8.耐化学薬品性として、40℃の温水に24時間浸
漬、エチレングリコールと水を一対一に割合で混合し
た物に24時間浸漬、SEA20モーターオイルに2
4時間浸漬、10%の塩酸に10分間浸漬、10%
のアンモニア水に10分間浸漬、メチルアルコールに
10分間浸漬させて、それぞれの変化を目視した。
【0029】この結果、次のような表1に掲げる特性を
得た。
【表1】
【0030】表1に掲げる特性が示すように、このフィ
ルムシールは、接着剤を含む厚さは、0.08mm、引
張り強度は、3.4kg/25.4mm、伸び率とし
て、120%、接着力として、2.5kg/25.4m
m、寸法安定性として、0.15mmを得た。また、使
用温度範囲としては、マイナス60℃から107℃まで
の範囲においては、良好な接着力と使用可能な最小限の
変色を認めるにすぎず、また、連続使用温度範囲として
は、65℃までの範囲での、上記良好接着力と最小限無
変色を認めるに致った。
【0031】また、耐衝撃性試験においては、上記の条
件では、影響は見られなかったし、耐科学薬品性試験に
おいても、上記の条件では、影響は見られなかった。こ
のように、スコッチカルを用いた自動車窓補修用仮シー
ル1は、上述したような耐候性、温度変化、曲面追従
性、耐化学薬品性に優れており、自動車窓補修用仮シー
ル1として、フロントガラス等の傷や損傷を十分に保護
できるものである。
【0032】<実施例2>つぎに、第二の実施例とし
て、本発明に係る自動車窓補修用仮シール1に、ファン
タック社製汎用型フィルム(商品名:ファンタックF
E)を用いて、検証した結果、このシールも、略同様の
効果を見いだし得ることができ、このシールを本願発明
に係る自動車窓補修用仮シールとして適切であることが
知りえた。このフィルムシールの特性は、つぎのような
ものである。すなわち、前記同様、該フィルムシール
(ファンッタックFE−6010ホワイト)を焼付塗膜
ホワイトに貼り付けて、各種、温度変化、湿度変化にお
いて、伸張等各種の特性を調べる試験を行った。なお、
該シール1の諸特性検証の条件は、検証項目により異な
る。また、引張強度、引張伸び率、接着力については、
試験温度を23±2℃で行った。
【0033】まず、以下の1から8に示すように基本的
な特性を測定した。 1.ダイヤルシックネスゲージを用いて、接着剤を含む
厚さを測定した。 2.該シール1の60度鏡面反射率で初期光沢を測定し
た。 3.テンシロン引張試験機を用いて、300mm/分で引
っ張って、その引張り強度を測定した。 4.同テンシロン引張試験機を用いて、300mm/分の
速度で引っ張って、その伸び率を測定した。 5.タック試験として、ボールタック(J.Dow法)
で粘着力を測定した。 6.保持力試験として、25mm×25mmの試験片に垂直
方向にオモリ等1kgを荷重して測定した。 7.耐熱収縮性試験として、60mm×60mmの試験片を
80℃に加熱し、168時間放置して測定した。 8.接着力試験として、テンシロン引張試験機を用い
て、25mm×100mmの試験片を300mm/分の速度で
180度方向に引き剥がして、その加える力とずれを接
着後1時間と、接着後48時間について測定した。
【0034】つぎに、以下の9から14に示すような外
観性能について測定した。 9.耐熱性試験として、80℃で240時間放置した。 10.耐水性試験として、40℃の上水に168時間浸
漬した。 11.耐湿性試験として、50℃BB(50℃、95%
加湿状態のブリスターボックス内に該シールを収納し
て、その変化状態検査)で、168時間経ても何の変化
も見られなかった。 12.耐化学薬品性として、室温のガソリンに30分
浸漬、室温のエンジンオイルを一部分に0.5ml置
き4時間放置、室温のウィンドウォッシャー液を一部
分に0.5ml置き4時間放置、、室温の保護ワック
スを一部分に0.5ml置き4時間放置、5%の水酸
化ナトリウム(NaOH)を一部分に0.5ml置き4
時間放置、10%の塩酸(Hcl)を一部分に0.5
ml置き4時間放置させて、それぞれの変化を目視し
た。 13.促進耐候性試験として、サンシャインウエザーメ
ーターを用いて200時間検証を行った。 14.屋外耐候性試験として、平塚(神奈川県平塚市)
に5年間自然放置した。
【0035】この結果、次のような表2に掲げる基本特
性、および表3に掲げる外観性能を得た。
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】表2に掲げる基本特性が示すように、この
フィルムシールは、接着剤を含む厚さは、0.08mm
+0.01mm、初期光沢は、65%以上、引張り強度
は、2.0kg/25.mm以上、伸び率として、10
0%以上、粘着力(タック)として、3以下、保持力と
して、24時間以上、耐熱収縮性として、0.05mm
以下を得た。また、接着力は、初期(接着後1時間)
は、1000g/25mm以上、通常状態(接着後48時
間)においては、1500g/25mm以上であり、良好
な強度、伸び率、接着力を認めるに致った。
【0038】また、表3に掲げる外観性能が示すよう
に、上記の条件では、剥離、割れ、膨れ、変退色、軟化
等の影響が見られなかったし、耐化学薬品性試験におい
ても上記の条件では、異常はなく使用可能な最小限の変
色を認めるにすぎなかった。さらに、耐候性について
は、人工的耐候性と、自然耐候性において、剥離、割
れ、膨れ、変退色、軟化等に著しい変化は見られなかっ
た。このように、ファンタックFEを用いた自動車窓補
修用仮シール1は、上述したような温度変化、耐化学薬
品性、耐候性に優れており、自動車窓補修用仮シール1
として、フロントガラス等の傷や損傷を一時的に覆い、
その結果、その後のガラスリペア作業の適用に十分に機
能するものである。
【0039】また、上記のような実施した2種類のシー
ルを実際の自動車窓ガラスの損傷箇所に貼付したもの
は、上記の各表に示された特性性能から得られるものの
外、これらのシール材を使用した限りでは、内部に、幾
分の水分が残っていても、シール貼付後、このシールを
通して、該水分が、抜け出ることが知りえた。おそらく
は、シール材を構成する物質の間隙を潜って、水分粒子
が蒸発するものと推察される。したがって、多少の水分
が混入している損傷箇所であっても、このシールを貼付
することにより、該水分が抜け出さすことができ、前記
ガラスリペア作業が充分に機能するという効果がある。
【0040】つぎに、本発明の自動車窓補修用仮シール
1の使用方法について説明する。なお、該シール1の使
用方法は、第一の実施例と第二の実施例のシールに共通
するものである。ドライバーは、自動車のフロントガラ
ス等が、跳ね石等の衝撃により損傷した場合、該シール
1から剥離紙4を剥離し、フロントガラス等との間に、
隙間ができないように損傷等の箇所を完全に覆い接着す
る。この場合、自動車の使用環境条件にもよるが、通常
の使用環境の下では、少なくとも、損傷後、ワイパーの
作動がない状態で、60分以内、条件が良ければ、場合
によっては、36時間から48時間以内に、該箇所に該
シールを貼付すれば、痕跡が目立たない程度に修復する
ことができる。
【0041】なお、上記の実施例では、自動車窓補修用
仮シール1を3cmの円として説明したが、これは、この
大きさに限る趣旨ではなく、例えば、一定大の該シール
1を予め用意しておき、窓ガラス等に損傷が生じた際
に、必要に応じて、カッティング等をして使用できるよ
うにしてもよいし、当初の寸法としては、3cmに限ら
ず、また、円、楕円、方形等形状に限定されず、さらに
は、透明を維持できる限りは、厚さに限らないものであ
る。ただし、あまりに厚すぎると、ワイパー動作に悪影
響を与え、または、ワイパー動作により、引き剥がされ
たり、破損したりする原因となるので、強度および粘着
強度との関係から、該シールは、所定厚さ以内のものに
限られるのは当然である。
【0042】また、本実施例においては、自動車窓補修
用仮シール1として、塩化ビニール製の透明フィルムを
用いたが、これは透明であって、ガラスリペア作業まで
の間、損傷箇所に一時的に貼付し、その間、ワイパー等
によって擦られても、摩耗や剥離等が行われない強度の
ものであり、また、窓ガラスが、周囲の熱、冷気によっ
て、全体的にまたは部分的に膨張、収縮しても、これに
応じて、膨張、収縮を可能な特性を有するものであるな
らば、塩化ビニールに限らないものである。
【0043】なお、本実施例では、自動車のフロントガ
ラス等と透明フィルム(塩化ビニール)を密着させる接
着剤としてアクリル系粘着剤を用いたが、ガラスと透明
フィルムが変質することなく密着でき、上記したような
諸条件にも対応し、ガラスリペア作業前にフロントガラ
ス等に残らない接着剤であれば、特にアクリル系粘着剤
に限らないものである。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、跳ね石等によって
自動車の窓、特にフロントガラスが損傷した場合に、ガ
ラスリペアシステムを用いて、その損傷部分を修復する
までの間、自動車窓補修用仮シールにより、その損傷部
分を覆うようにしたので、自動車窓のガラスリペア作業
を行うまでの間に、水分、塵埃、シリコン物質等の混入
を防止することができ、自動車のフロントガラス等の損
傷を、すぐにも修復することができない場合でも、ガラ
スリペアシステムを用いて修復しても、その痕跡や水泡
跡が残ることなく、ほぼ完全にフロントガラス等の修復
が可能となる。
【0045】また、自動車窓ガラスに、雨天時の雨除け
用の撥水スプレーが使用されている場合や洗車の際に、
該撥水スプレーや洗車剤に含まれているシリコンが、前
記損傷面に付着するのを防止することができ、この場合
にも、前記ガラスリペアシステムを用いた完全な自動車
窓ガラスの修復が可能となる これにより、部分的に自動車窓ガラスの修復を可能とす
るガラスリペアシステムの利用価値がさらに高まり、さ
らに、近年における資源の有効利用の面においても、わ
ずかな傷や損傷の等のために、自動車窓ガラスの全交換
の必要をなくし、省資源的効果に優れたものである。ま
た、損傷箇所に、多少の水分が残っていても、貼付後
に、この水分が、抜け出るので、冠水した損傷箇所に
も、前記ガラスリペア作業を行うことができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る自動車窓補修用仮シー
ルの構成図である。
【図2】自動車窓ガラスの部分的損傷箇所を修復するガ
ラスリペアシステムの概略を示す図である。
【符号の説明】
1・・・自動車窓補修用仮シール 2・・・塩化ビニールフィルム(透明フィルム) 3・・・アクリル系粘着剤 4・・・剥離紙 10・・・窓ガラス 11・・・損傷箇所 12・・・リペア剤 13・・・フィクスチャー 14・・・キュアリングランプ 15・・・ポリッシュ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の窓ガラスに生じた傷やひび割れ
    箇所をガラスリペア修復前に一時的に貼付し、ガラスリ
    ペア修復後は取り外す塵埃・雨水侵入防止被覆シールで
    あって、 前記窓ガラスに生じた傷やひび割れの大きさに応じた
    定寸法形状の透明フィルムと、このフィルムの片面に塗
    布された接着剤と、この接着剤を覆う剥離紙とからなる
    ことを特徴とする自動車窓補修用仮シール。
  2. 【請求項2】 前記透明フィルムは、厚さ0.05mm
    内外の透明フィルムであることを特徴とする請求項1記
    載の自動車窓補修用仮シール。
  3. 【請求項3】 前記透明フィルムは、塩化ビニールから
    なることを特徴とする請求項1または2記載の自動車窓
    補修用仮シール。
  4. 【請求項4】 自動車窓ガラスの部分的損傷箇所に、そ
    のガラス部材に近い屈折率、反射率を有するリペア剤を
    圧入し、その後、圧入した前記リペア剤を固めた後は、
    この部分を表面研磨して、自動車窓ガラスの部分的損傷
    を修復する自動車窓ガラスリペアシステムにおいて、 前記自動車窓ガラスの損傷後、所定時間内に、前記自動
    車窓補修用仮シールを前記損傷箇所に貼付し、しかる
    後、前記リペア作業を行うに際して、前記仮シールを自
    動車窓ガラスから剥離し、前記自動車窓ガラスに リペ
    ア剤を注入して、損傷した自動車窓ガラスを修復するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の自動車窓補
    修用仮シールを用いた自動車窓補修方法。
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