JP2958093B2 - 樹脂被覆金属 - Google Patents

樹脂被覆金属

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属表面にフッ素系樹脂フィルムを熱融着
により積層してなる樹脂被覆金属に関する。
〔従来の技術〕
従来の樹脂被覆金属は、アルミニウム等の金属基材の
表面にフッ素系樹脂層を形成することによって、該金属
にフッ素系樹脂層の有する耐熱性、耐薬品性、電気的特
性、機械的特性等に優れた性質が付与されたものとして
知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、従来の樹脂被覆金属のフッ素系樹脂
は、顔料等の着色成分を練り込んで樹脂全体を同一色に
着色することはできるが、一般に、装飾、表示用の文
字、図形等を印刷により着色することが極めて難かしい
ため、樹脂被覆金属に文字、図形等を着色表紙すること
が極めて困難であるという課題があった。
従って、本発明の目的は、金属の表面に表示された文
字、図形等の表示内容が堅牢で、剥離し難い樹脂被覆金
属を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、金属の表面に、インキ樹脂組成物よって形
成された印刷層を有するフッ素系樹脂フィルムが熱融着
されてなり、且つ上記インキ樹脂組成物がカルボキシル
基含有フッ素系樹脂を主成分とすることを特徴とする樹
脂被覆金属を提供することにより上記目的を達成したも
のである。
以下、本発明を第1図を参照しながら具体的に説明す
る。
第1図は本発明による一実施例の樹脂被覆金属の概略
を示す部分断面図である。
本実施例の樹脂被覆金属は、樹脂被覆金属板で、金属
1の表面に、インキ樹脂組成物よって形成された印刷層
2を有するフッ素系樹脂フィルム3が熱融着されるもの
である。
上記金属板1は、特定の材質に制限されず、後述の材
料の中から必要に応じて適宜選択することができるが、
通常は、アルミニウムまたはアルミニウム系合金を用い
ることが好ましい。また、上記金属板1の厚さも特に制
限されず、適宜な厚さを必要に応じて選択することがで
きる。
また、上記印刷層2は、上記フッ素系樹脂フィルム3
に印刷によって形成されたインキ樹脂組成物からなって
おり、上記印刷層2は上記フッ素系樹脂フィルム3の両
面のいずれの面に形成されたものであってもよいが、上
記金属板1に接触する側である上記フッ素系樹脂フィル
ム3の裏面に形成されていることが印刷層2を摩耗等か
ら保護する上で好ましい。また、上記印刷層2の厚さ
は、特に制限されず、通常は、1〜100μmが好まし
い。また、上記フッ素系樹脂フィルム3は、後述の従来
公知の材料の中から必要に応じて適宜選択することがで
きる。また、その厚さは、特に制限されず、通常は、5
〜1000μmが好ましい。
次に、上記金属板、インキ樹脂組成物及びフッ素系樹
脂フィルムについて更に詳述する。
上記金属板1を形成する金属材料は、上述の如く種々
の金属を採用することができ、中でもアルミニウム単独
またはジュラルミンの如き各種アルミニウム合金、更に
はマンガン、マグネシウム等を少量含有するアルミニウ
ム金属等のアルミニウム系金属が好ましい。その他、鉄
系金属、銅系金属、チタン系金属等も好ましく用いるこ
とができる。そして、上記金属板1は、フッ素樹脂フィ
ルム3との密着力を向上させるために、その表面に清浄
処理(脱脂洗浄等)や粗面化処理(サンドブラスト、化
学的エッチング等)等の表面処理を予め行っておくこと
が好ましい。
また、上記インキ樹脂組成物は、樹脂バインダーの
他、架橋剤、溶剤、チキソトロピー付与剤、顔料(また
染料)及び必要に応じその他の各種の添加剤を含有した
ものである。
前記カルボキシル基含有フッ素系樹脂は、特に制限さ
れないがフッ素系樹脂としてはフッ素を含むオレフィン
の重合によって得られる合成樹脂を総称するものであ
り、一般にフッ素含有量が好ましくは30重量%以上、特
に好ましくは45重量%以上、更に好ましくは50重量%以
上のものが好適に使用される。また本発明のカルボキシ
ル基含有フッ素系樹脂を主成分とするインキ樹脂組成物
より形成された印刷層は顔料、染料等の着色剤の発色性
が非常に優れているので鮮明な印刷層が得られる。この
ようなカルボキシル基含有フッ素系樹脂としては好まし
い例としてテトラフルオロエチレン又はクロロトリフル
オロエチレンなどとカルボキシル基含有ビニールエーテ
ルなどとの共重合物が挙げられる。特に好ましい例とし
てはフルオロオレフィン、カルボキシル基含有ビニール
エーテル、アルキルビニールエーテル、ヒドロキシアル
キルビニールエーテル、シクロヘキシルビニールエーテ
ル、等を構成成分とするフッ素系共重合体が挙げられ、
更に好ましい例としてはフルオロオレフィン、カルボキ
シル基含有ビニールエーテル、アルキルビニールエーテ
ル、ヒドロキシアルキルビニールエーテル等を構成成分
とするフッ素系共重合体が挙げられ、且つ未硬化状態で
テトラヒドロフラン中で30℃で測定される固有粘土が0.
1〜2.0dl/gであるものが好ましい。
更に上記フッ素共重合体において、フルオロオレフィ
ンがクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチ
レン等のバーハロオレフィンで、アルキルビニルエーテ
ルが炭素数2〜8の直鎖状または分岐状のアルキル基を
含有するもので、ヒドロキシアルキルビニールエーテル
がヒドロキシブロチルビニールエーテルであり、カルボ
キシル基含有ビニールエーテルとしてはCH2=CH−O−R
1−COOH(R1はn=1〜10のアルキレン基)であるもの
が一層好ましい。
またカルボキシル基含有フッ素系樹脂の酸価は好まし
くは0.05〜10.0、特に好ましくは0.1〜5.0、更に好まし
くは0.5〜3.0であり、酸価のこの範囲にあると顔料の分
散性、インキ保存安定性、印刷適性、発色性等の物性が
優れたインキ組成物が得られる。
また、上記インキ樹脂組成物のメルトフローインデッ
クスは、1〜500が好ましく、20〜400がより好ましく、
30〜300が更に好ましい。メルトフローインデックスが
1未満になると、後述する熱融着の段階での金属板1へ
の密着が低下するため好ましくなく、また、500を超え
ると、文字、図形等の印刷が滲むため好ましくない。
尚、上記メルトフローインデックスは、上記インキ樹脂
組成物の溶剤成分を除いた固形分のもので、熱可塑性樹
脂の溶融時における流動性を表わす指標で、例えば、降
下式フローテスターを使用して、温度300℃、荷重30kg/
cm2のもとに、ノズル径1mm、ランド2mmのノズルより1g
の試料を押出し、その際の単位時間に押出される溶融試
料の容量で表され、上記温度は、試料樹脂(フッ素系樹
脂)の溶融成形加工可能な温度領域(流動開始時間と熱
分解開始温度との間の温度範囲)で且つ流動開始温度に
近い温度がである。
また、上記溶剤としては、沸点100〜200℃のものが好
ましく、例えば、下記のものが好ましい。
脂肪族炭化水素;ミネラルスピリット 芳香族炭化水素;キシレン、ソルベントナフタ、テト
ラリン、ジペンテン、トルエン アルコール類 ;シクロヘキシルアルコール、2−メ
チルシクロヘキシルアルコール エステル類 ;ブチルアセテート ケ ト ン 類;シクロヘキサノン、メチルシクロヘ
キサノン、ジアセトンアルコール、イソホロン グリコール類 ;エチレングリコール、プロピレング
リコール グリコールエーテル類;メチルセロソルブ(エチレング
リコールモノメチルエーテル)、セロソルブ(エチレン
グリコールモノエチルエーテル)、ブチルセロソルブ、
カルビトール グリコールエーテルエステル;酢酸セロソルブ、酢酸
ブチルセロソルブ、酢酸カルビトール(ジエチレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート) ア ミ ド 類;ジメチルフォルムアミド、ジメチル
アセトアミド また、上記チキソトロピー付与剤としては、コロイダ
ルシリカ(アロエジル#400)、アルミニウムアルコレ
ート、有機ベントナイト、アルミニウムキレート、硫酸
バリウム等が挙げられる。
また、上記インキ樹脂組成物は、そのチキソトロピー
指数(TI値)が2〜8であることが好ましく、3〜7が
より好ましく、4〜6が更に好ましい。尚、TI値は、温
度25゜でBH粘度計を用いてNo.7のローターを使用し、回
転数2及び20回転で測定された粘度N2とN20の比、即
ち、TI=N2/N20で示される。
また、上記顔料または染料は、その目的、用途に応じ
適宜選択して用いられる。
上記顔料としては無機顔料と有機顔料と体質顔料があ
る。無機顔料としては、酸化チタン、カーボンブラッ
ク、弁柄、鉄黒、紺青、群青、亜鉛華、黄鉛、クロムバ
ーミリオン、コバルトブルー、焼成グリーン、硫化亜
鉛、ブロンズ粉、アルミニウム粉、パール顔料等が好ま
しく用いられ、また、有機顔料とししては、不溶性アゾ
類アゾレーキ類、キナクリドンレッド、カーミンレッ
ド、ウオッチングレッド、縮合アゾレッド、ペリレンレ
ッド、アンスラキノン、ジスアゾオレンジ、ジニトロア
ニリンオレンジ、アセトロンオレンジ、ジスアゾイエロ
ー、ハンザイエロー、アセトロンイエロー、塩素化フタ
ロシアニン、ブリリアンオグリーンレーキ、フタロシア
ニン、インダスレンブルー、ジオキサジンバイオレッ
ト、メチルバイオレット、蛍光顔料、蓄光顔料等が好ま
しく用いられ、体質顔料としては、沈降性硫酸バリウ
ム、炭酸カルシウム、アルミナホワイト、クレー等が好
ましく用いられる。
また、上記染料としては、通常の酸性染料、塩基性染
料、油溶染料、分散染料が用いられ、油溶染料として
は、アゾ系、トリアリールメタン系、アントラキノン
系、アジン系のものが用いられる。
また、その他の添加剤としては、従来公知のゲル化
剤、増粘剤、酸化防止剤、消泡剤、つや消し剤、紫外線
吸収剤、光安定剤が用いられ、また、必要に応じてベン
ジルトリエールフォスオニウムクロリド等の硬化触媒が
用いられる。
上記インキ樹脂組成物は、上述の各成分からなるもの
で、各成分の好ましい配合割合は、カルボキシル基含有
フッ素系樹脂バインダー100重量部に対し、溶剤50〜150
重量部、チキソトロピー付与剤2〜10重量部で、これに
目的、用途に応じて適量の顔料または染料(通常10〜40
0重量部)、及びその他の添加剤を加え、更に、必要に
応じて硬化触媒を0.1〜2重量部添加することできる。
また、各成分の配合に際しては、得られる樹脂組成物の
メルトフローインデックスが1〜500となるように各成
分及びそれらの配合両を適宜選択する。
また、上記フッ素樹脂フィルム3を形成するフッ素系
樹脂としては、エチレン−四フッ化エチレン系共重合
体、三フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン共重
合体、フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン共重
合体、フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン共重
合、フッ化ビニリデンテトラフルオロエチレン・ヘキサ
フルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニル重合体、フ
ッ化アルコキシエチレン樹脂、四フッ化エチレン樹脂、
テトラフルオロエチレン−六フッ化プロピレン共重合体
等が好ましく、更に、エチレン−四フッ化系共重合体が
より好ましく、その中でも、四フッ化エチレン/エチレ
ンの含有モル非が40/60〜60/40で、且つ一般式CH2=CH
−Cn F2n+1(但し、式中のnは2〜10の整数である)
で表わされるパーフルオロアルキルビニルモノマーの含
有量が0.1〜10モル%であり、そのメルトフローインデ
ックスが10〜500mm3/秒であるものが好ましい。メルト
フローインデックスがこの範囲にあると、上記フッ素系
樹脂フィルム3の上記金属板1に対する密着強度が大き
くなって剥離しない良好な樹脂被覆金属を得ることがで
きる。尚、上記メルトフローインデックスは、前記フッ
素系樹脂組成物の場合と同様に測定される。
上記樹脂被覆金属の製造方法は、特に制限されず、任
意の方法を採用できる。例えば、予め上記インキ樹脂組
成物によって印刷層2が形成されたフッ素系樹脂フィル
ム3を用意し、該フッ素系樹脂フィルムを上記印刷層2
を内側にして表面処理の施された金属板1の表面に熱融
着することによって本発明の樹脂被覆金属を製造するこ
とができる。また、この場合、上記印刷層2を外側にし
て上記フッ素系樹脂フィルムを上記金属板に熱融着して
もよい。また、予め上記インキ樹脂組成物によって印刷
層2が形成された上記金属板1の表面に、上記フッ素系
樹脂フィルムを熱融着することによっても本発明の樹脂
被覆金属を製造することができる。
また、フッ素系樹脂フィルム3に印刷層2を形成する
方法は、上記インキ樹脂組成物の薄膜を密着形成し得る
手段であれば特に制限されないが、上記インキ樹脂組成
物をスクリーン印刷によって上記フッ素系樹脂をフィル
ム3に印刷することによって印刷層2を形成する方法や
金属板1に上記インキ樹脂組成物を直接印刷する方法等
がある。
以下、印刷層2をフッ素系樹脂フィルム3に形成する
具体的方法について説明する。
フッ素系樹脂フィルム3としては、例えば、厚さ5〜
1000μmのものを用い、又、スクリーン印刷に用いるス
クリーンとしては、例えば、目開き100〜300メッシュの
スクリーンを用い、厚さ1〜100μのインキ樹脂組成物
の薄膜(印刷層2)が得られるようにする。
また、上記フッ素系樹脂フィルム3に、上記インキ樹
脂組成物を印刷するに先立ってフッ素系樹脂フィルム3
の表面を、コロナ放電処理、プラスト処理、ナトリウム
エッチング処理等を施して、その表面のぬれ指数が、例
えば35ダイン以上となるように活性化して置くことが密
着性を高める上で好ましい。
而して、スクリーン印刷によって上記樹脂被覆金属に
おける印刷層2を得るには、上述の如く処理したフッ素
系樹脂フィルム3に、上記スクリーンを用いて、常法に
より上記インキ樹脂組成物を印刷すればよい。その際、
上記インキ樹脂組成物のチキソトロピーが3未満になる
と版切れ不良、糸引きなどの不都合を生じ、また、8を
超えるとスクリーン目の発生、セルフレベリング性の低
下などの不都合を発性する虞がある。
上述の如くして一面に印刷層2が形成されたフッ素系
樹脂フィルム3を、印刷層2を内側にして所定の表面処
理を施した上記金属板1の表面に重ね、次いで、260〜3
60℃に加熱して熱融着することによって本発明の樹脂被
覆金属が製造される。
本発明においては、印刷層2を形成するインキ組成物
が、その固形物のメルトフローインデックスが1〜500
に調整されているため、上記の如く熱融着する場合にお
いても、印刷のパターン形状を鮮明に維持することがで
きると同時に堅牢な印刷層2を金属板1の表面に熱融着
させることができる。
従って、本発明によれば、金属板1の表面にフッ素系
樹脂フィルム3を熱融着すると、この際、インキ樹脂組
成物中のカルボキシル基含有フッ素系樹脂が結合剤、文
字、図形等を表示した堅牢で剥がれ難い印刷層2が形成
された樹脂被覆金属を得ることばできる。
尚、本発明の樹脂被覆金属は、上述した金属板1に制
御されるものではなく、フッ素系樹脂フィルムが熱融着
するものであれば任意の形態からなるものであってもよ
い。
〔作用〕
本発明の樹脂被覆金属によれば、フッ素化樹脂フィル
ムが金属に強固に融着して金属から剥離し難く、しかも
鮮明に着色され、しかも堅牢な印刷層を成形することが
できる。
〔実施例〕
四フッ化エチレン/エチレンの含有モル比が53/47で
あり、流動開始温度280℃、熱分解開始温度350℃であ
り、300℃における容量流速が90mm2/秒のエチレン−四
フッ化エチレン共重合体から加熱熔融押出法で成形し
た、厚さ20ミクロンの無孔質の白色フィルムを用意す
る。
一方、厚さ2.0mmのJIS・H−4000に示される1100系の
アルミニウム圧延板の片面を、平均凹凸深さ10〜15ミク
ロン(表面粗度)、凹凸周期10〜20ミクロンにサンドプ
ラストした後、上記片面以外の面を塩化ビニル樹脂でマ
スキングし、上記サンドプラスト面を電解エッチング処
理する。この電解エッチング処理は、NaCl 3%水溶液を
使用し、40℃の温度で電界密度4アンペア/dm2にて通電
量35クーロン/cm2で行った。
エッチング面を水洗、乾燥した後、このアルミニウム
板を340℃に予熱し、エッチング面に前記白色フィルム
を重ね、加圧力20kg/cm2で圧着し、引き続いて250℃で1
0分間加熱処理して熱融着し、前記アルミニウム板上に
フッ素系樹脂層を形成した。
次いで、上記フッ素系樹脂層に対し、コロナ放電装置
(春日電機製)を用いて、放電電力120w/m2・minの処理
条件で表面処理を行い、該フッ素系樹脂層の表面をぬれ
指数42ダインまで表面活性化した。
然る後、下記のインキ組成物調整方法により調整し
た。
インキ組成物(粘土570ps,TI値5)を、目開き220メ
ッシュのテトロン製スクリーンを用いて、エチレン−テ
トラフルオロエチレン共重合体からなる上記フッ素系樹
脂層上に印刷を行った。この印刷物を120℃の熱風循環
乾燥器内で20分間加熱乾燥を行って上記フッ素系樹脂層
に、上記インキの薄膜からなる厚さは10μの印刷層が密
着形成された樹脂層金属(本発明品)を得た。
(インキ組成物調整方法) 常法により、テロラフルオロエチレン、カルボキシペ
ンタメチルレン、ビチルエーテル、エチルビニルエーテ
ル、ヒドロキシブチルビニルエーテルの共重合体を得
た。この共重合体は各成分のモル比が約50:1.5:23:25.5
であり(核磁気共鳴法による)また、テトラヒドロフラ
ン中30℃における上記共重合体の固有粘土が0.4dl/gで
あった。この共重合体100gを酢酸カルビトール80g、ト
ルエン20g中に溶解させ、弁柄50g、コロイダルシリカ6g
を加えて、三本ロールミルにより十分に混合して、イン
キ組成物を得た。この組成物の粘土は570ps,、TI値5で
あった。
本実施例で得られた樹脂積層金属(本発明品)につい
てテーバー摩耗、耐候性、曲げ加工性、密着性(キャ
ス)、発色性を試験したがいずれも◎であり非常に優れ
ていることが判った。
また、インキ組成物の保存性も優れており、1ケ月放
置したインキを使用した場合、印刷性、粘土変化、版ば
なれ性、レベリング性等いずれも優れており、発色性も
良好であった。
テーバー摩耗、耐候性及び曲げ加工性はそれぞれ下記
基準による評価を示すものである。
テーバー摩耗:JIS−K7204に規定される摩耗試験機を用
いて、荷重500gf、回転数1000回転の条件で摩耗試験を
行った。◎は良好、△はやや不良、×は不良である。
耐 候 性 :JIS A1415−1977に示されるWS型サンシャ
インカーボン(スガ試験機製)を用いて、5000時間の促
進暴露試験を行い、保存試験片と外観変化を比較した。
保存試験変の外観と殆ど変わらない場合を◎、多少変化
している場合を○で示した。
曲げ加工性 :長さ100mm、幅50mm、厚さ2mmの試験片の
中央に直径2mmの鋼製丸棒を配し、該丸棒を支点として1
80゜の曲げ加工を行い、その際に曲げ部分に生じるクラ
ック・剥離の有無を調べ、クラック・剥離が無い場合を
◎で、多少ある場合を○、かなりある場合を△でしめし
た。
〔発明の効果〕
本発明の樹脂被覆金属は、金属の表面に表示された文
字、図形等の表示内容が鮮明でしかも堅牢で、剥離し難
いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の樹脂被覆金属の一例を拡大して示す部
分断面図である。 1……金属板 2……印刷層 3……フッ素系樹脂フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 15/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属の表面に、インキ樹脂組成物よって形
    成された印刷層を有するフッ素系樹脂フィルムが熱融着
    されてなり、且つ上記インキ樹脂組成物がカルボキシ基
    含有フッ素系樹脂を主成分とすることを特徴とする樹脂
    被覆金属。
  2. 【請求項2】上記印刷層が、上記フッ素系樹脂フィルム
    と上記金属の表面との間に介在する、請求項(1)記載
    の樹脂被覆金属。
  3. 【請求項3】上記インキ樹脂組成物のメルトフローイン
    デックスが、1〜500である、請求項(1)または
    (2)記載の樹脂被覆金属。
  4. 【請求項4】上記金属が、アルミニウムまたはアルミニ
    ウム系合金である、請求項(1)〜(4)のいずれか一
    つに記載の樹脂被覆金属。
  5. 【請求項5】上記カルボキシル基含有フッ素系樹脂が構
    成単位としてカルボキシル基含有ビニールエーテルを有
    することを特徴とする請求項(1)記載の樹脂被覆金
    属。
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