JP2958037B2 - 多孔質セラミックス顆粒の製造方法 - Google Patents
多孔質セラミックス顆粒の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 「利用分野」 本発明は、多孔質セラミックス顆粒の製造方法に関す
る。
る。
「従来技術及びその問題点」 従来、多孔質セラミックス顆粒を製造する方法として
は、セラミックス原料粉体のスラリーに過酸化水素等の
発泡剤又は熱消失性物質を添加し、これを噴霧乾燥など
により二次粒子に造粒し、焼成するか、あるいはこの二
次粒子からブロック体を製造し、焼成後に、粉砕し、分
級によって必要な粒径の顆粒を得る方法が知られてい
る。しかしながら、発泡剤を用いる方法では、気孔径及
び気孔率の制御が困難であり、また、熱消失性物質を添
加する方法では、セラミックス粉体と熱消失性物質との
比重の相違から均一な混合が困難であり、気孔が均一に
分布した顆粒が得られないという問題点があった。
は、セラミックス原料粉体のスラリーに過酸化水素等の
発泡剤又は熱消失性物質を添加し、これを噴霧乾燥など
により二次粒子に造粒し、焼成するか、あるいはこの二
次粒子からブロック体を製造し、焼成後に、粉砕し、分
級によって必要な粒径の顆粒を得る方法が知られてい
る。しかしながら、発泡剤を用いる方法では、気孔径及
び気孔率の制御が困難であり、また、熱消失性物質を添
加する方法では、セラミックス粉体と熱消失性物質との
比重の相違から均一な混合が困難であり、気孔が均一に
分布した顆粒が得られないという問題点があった。
また、過酸化水素等の発泡剤を用いる方法では高気孔
率の顆粒を製造する目的で発泡剤量を増加しても気孔率
はある程度までしか上がらず、高気孔率化は困難であっ
た。一方、熱消失性物質を添加する方法では、熱消失性
物質を多量に添加すると、脱脂が困難となるという問題
点があった。このように、従来法では、高気孔率の顆粒
を製造することはできなかった。
率の顆粒を製造する目的で発泡剤量を増加しても気孔率
はある程度までしか上がらず、高気孔率化は困難であっ
た。一方、熱消失性物質を添加する方法では、熱消失性
物質を多量に添加すると、脱脂が困難となるという問題
点があった。このように、従来法では、高気孔率の顆粒
を製造することはできなかった。
「発明の目的」 本発明は、脱脂工程を必要とせず、気孔径及び気孔率
を制御でき、高気孔率のセラミックス顆粒を簡単な方法
で製造しうる方法を提供することを目的とする。
を制御でき、高気孔率のセラミックス顆粒を簡単な方法
で製造しうる方法を提供することを目的とする。
「発明の構成」 本発明は、セラミックス原料粉体と高分子物質と気泡
とを含むスラリー又は流動性ゲルを増粘又はゲル化させ
て気泡を保持させ、乾燥させ、得られた乾燥体を、必要
に応じて仮焼後に、任意の順序で粉砕及び焼成工程に付
すことを特徴とする多孔質セラミックス顆粒の製造方法
(以下、第一の方法と記す)を提供するとともに、さら
に、セラミックス原料粉体、高分子物質及び発泡剤を含
むスラリー又は流動性ゲルを増粘又はゲル化させ、加熱
して発泡及び乾燥させ、得られた乾燥体を、場合により
仮焼後、任意の順序で粉砕及び焼成工程に付すことを特
徴とする多孔質セラミックス顆粒の製造方法(以下、第
二の方法と記す)を提供するものである。
とを含むスラリー又は流動性ゲルを増粘又はゲル化させ
て気泡を保持させ、乾燥させ、得られた乾燥体を、必要
に応じて仮焼後に、任意の順序で粉砕及び焼成工程に付
すことを特徴とする多孔質セラミックス顆粒の製造方法
(以下、第一の方法と記す)を提供するとともに、さら
に、セラミックス原料粉体、高分子物質及び発泡剤を含
むスラリー又は流動性ゲルを増粘又はゲル化させ、加熱
して発泡及び乾燥させ、得られた乾燥体を、場合により
仮焼後、任意の順序で粉砕及び焼成工程に付すことを特
徴とする多孔質セラミックス顆粒の製造方法(以下、第
二の方法と記す)を提供するものである。
本発明に使用するセラミックス原料粉体は、公知の方
法で得られた平均粒径1〜50μmの粉体であり、湿式法
で合成したセラミックス化合物を任意の方法で乾燥し、
粉末化するか或いは乾式法で合成したセラミックス化合
物を粉砕することによって得られる。
法で得られた平均粒径1〜50μmの粉体であり、湿式法
で合成したセラミックス化合物を任意の方法で乾燥し、
粉末化するか或いは乾式法で合成したセラミックス化合
物を粉砕することによって得られる。
本発明の第一の方法においては、まず、前記のような
セラミックス原料粉体と高分子物質とを含むスラリー又
は流動性ゲルを製造する。
セラミックス原料粉体と高分子物質とを含むスラリー又
は流動性ゲルを製造する。
なお、本明細書において、高分子物質の「分散液」と
は、高分子物質の真の溶液、コロイド溶液及び懸濁液を
包括して意味するものとする。
は、高分子物質の真の溶液、コロイド溶液及び懸濁液を
包括して意味するものとする。
メチルセルロースのようなある種の高分子物質の分散
液を加熱すると、温度上昇に伴って増粘し、ある温度で
可逆的にゲル化する。また、ポリビニルアルコールのよ
うに、硼酸あるいは硼砂を添加するなど、何らかの添加
物を加えたときに、可逆的にゲル化するものもある。い
ずれにしても、本発明の方法においては、ゲル化する前
の分散液又は完全にゲル化して固化する前の流動性を保
有する流動性ゲルの状態でセラミックス原料粉体との混
合を行う。セラミックス原料粉体は、スラリーあるいは
流動性ゲル中に7〜65重量%となるように混合する。
液を加熱すると、温度上昇に伴って増粘し、ある温度で
可逆的にゲル化する。また、ポリビニルアルコールのよ
うに、硼酸あるいは硼砂を添加するなど、何らかの添加
物を加えたときに、可逆的にゲル化するものもある。い
ずれにしても、本発明の方法においては、ゲル化する前
の分散液又は完全にゲル化して固化する前の流動性を保
有する流動性ゲルの状態でセラミックス原料粉体との混
合を行う。セラミックス原料粉体は、スラリーあるいは
流動性ゲル中に7〜65重量%となるように混合する。
このような高分子物質の分散液又は流動性ゲルにセラ
ミックス原料粉体を混合し、撹拌して空気を抱き込ませ
ると、球形の気泡を含んだスラリーとなる。これを場合
により型に流し込み、ゲル化して気泡を保持させ、乾燥
させると、ほぼ等方的に収縮するため、割れ等を生ずる
ことなく、球形のマクロポアを有する強度の高い乾燥体
となる。
ミックス原料粉体を混合し、撹拌して空気を抱き込ませ
ると、球形の気泡を含んだスラリーとなる。これを場合
により型に流し込み、ゲル化して気泡を保持させ、乾燥
させると、ほぼ等方的に収縮するため、割れ等を生ずる
ことなく、球形のマクロポアを有する強度の高い乾燥体
となる。
また、ゲルを生じない高分子物質の場合は、その分散
液とセラミックス原料粉体とを混合し、撹拌によってそ
の分散液内に気泡を抱き込ませ、これを場合により型に
流し込み、増粘させた後、乾燥すると、上記と同様の乾
燥体を得ることができる。
液とセラミックス原料粉体とを混合し、撹拌によってそ
の分散液内に気泡を抱き込ませ、これを場合により型に
流し込み、増粘させた後、乾燥すると、上記と同様の乾
燥体を得ることができる。
さらに、本発明の第一の方法においては、高分子物質
の分散液又は流動性ゲルを予め撹拌して、空気を抱き込
ませた後に、セラミックス原料粉体と混合してもよく、
また、粉状の高分子物質とセラミックス原料粉体とを混
合した後に分散媒を加えてスラリーとし、撹拌して空気
を抱き込ませてもよい。
の分散液又は流動性ゲルを予め撹拌して、空気を抱き込
ませた後に、セラミックス原料粉体と混合してもよく、
また、粉状の高分子物質とセラミックス原料粉体とを混
合した後に分散媒を加えてスラリーとし、撹拌して空気
を抱き込ませてもよい。
本発明の方法に使用する高分子物質は、一般には、セ
ラミックス原料粉体の分散媒として水が使用されるの
で、水溶性であることが好ましいが、他の分散媒を用い
る場合には、その分散媒に溶解するものであってもよ
い。使用しうる高分子物質としては、例えばメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘
導体、カードラン等の多糖類、ポリビニルアルコール、
ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロ
リドン等の合成重合体などが挙げられる。
ラミックス原料粉体の分散媒として水が使用されるの
で、水溶性であることが好ましいが、他の分散媒を用い
る場合には、その分散媒に溶解するものであってもよ
い。使用しうる高分子物質としては、例えばメチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘
導体、カードラン等の多糖類、ポリビニルアルコール、
ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロ
リドン等の合成重合体などが挙げられる。
高分子物質の配合量は、使用する高分子物質の種類に
よって変動するが、通常、スラリー又は流動性ゲル中に
0.1〜10重量%含むように配合するのが好ましい。さら
に具体的には、メチルセルロースの場合には、0.2〜2
重量%、好ましくは0.5〜1重量%とし、ポリビニルア
ルコールの場合には、5〜10重量%が好ましい。高分子
物質が多すぎると、混練が困難になるばかりでなく、焼
成の前に脱脂工程が必要となり、焼結性も低下する。ま
た、少なすぎると、スラリー中の気泡が保持されない。
よって変動するが、通常、スラリー又は流動性ゲル中に
0.1〜10重量%含むように配合するのが好ましい。さら
に具体的には、メチルセルロースの場合には、0.2〜2
重量%、好ましくは0.5〜1重量%とし、ポリビニルア
ルコールの場合には、5〜10重量%が好ましい。高分子
物質が多すぎると、混練が困難になるばかりでなく、焼
成の前に脱脂工程が必要となり、焼結性も低下する。ま
た、少なすぎると、スラリー中の気泡が保持されない。
本発明の第一の方法においては、撹拌によって抱き込
まれた気泡がマクロポアを形成する。
まれた気泡がマクロポアを形成する。
また、流動性ゲル又はスラリー中に包含される気泡の
大きさ及び量は、撹拌によってコントロールすることが
できる。
大きさ及び量は、撹拌によってコントロールすることが
できる。
上記のいずれかの方法で得られた乾燥体を、自体公知
の方法で必要に応じて仮焼後、任意の順序で粉砕及び焼
成工程に付すことによって顆粒とする。すなわち、乾燥
体を粉砕してから焼成するか又は焼成後に粉砕すること
によって多孔質顆粒を得ることができる。
の方法で必要に応じて仮焼後、任意の順序で粉砕及び焼
成工程に付すことによって顆粒とする。すなわち、乾燥
体を粉砕してから焼成するか又は焼成後に粉砕すること
によって多孔質顆粒を得ることができる。
本発明の第二の方法を実施するには、まず、セラミッ
クス原料粉体のスラリーに発泡剤と高分子物質を加えて
混練する。このとき、高分子物質はスラリーへの分散を
容易にするため、水性分散液として用いるのが好まし
い。また、第二の方法においてもセラミックス原料粉体
は、発泡剤及び高分子物質と混練した後のスラリー又は
流動性ゲル中に7〜65重量%含まれるように配合する。
クス原料粉体のスラリーに発泡剤と高分子物質を加えて
混練する。このとき、高分子物質はスラリーへの分散を
容易にするため、水性分散液として用いるのが好まし
い。また、第二の方法においてもセラミックス原料粉体
は、発泡剤及び高分子物質と混練した後のスラリー又は
流動性ゲル中に7〜65重量%含まれるように配合する。
発泡剤としては、過酸化水素、卵白アルブミンなどを
使用する。発泡剤の添加量は、所望の気孔率によって変
動するが、過酸化水素を単独で用いる場合、H2O2が混練
後のスラリー中に0.01〜0.5重量%の量で存在するよう
に加えれば充分である。過酸化水素は、水溶液として用
いればよい。
使用する。発泡剤の添加量は、所望の気孔率によって変
動するが、過酸化水素を単独で用いる場合、H2O2が混練
後のスラリー中に0.01〜0.5重量%の量で存在するよう
に加えれば充分である。過酸化水素は、水溶液として用
いればよい。
本発明の第二の方法においても、第一の方法における
のと同様の高分子物質を使用することができ、その添加
量は、第一の方法に関連して説明したように使用した高
分子物質の種類によって変動するが、第一の方法におけ
るより著しく少なくてすみ、通常、0.0001〜2.0重量%
で充分である。高分子物質の添加量が少ないと、気孔率
が増加せず、多すぎると、粘度が上昇しすぎて混練が困
難となり、気孔の形態が不均一となったり、気孔率が逆
に低下してしまう等の不都合を生じる。したがって、用
いる高分子物質の種類によって添加量を適宜決定するこ
とが必要であり、例えば、メチルセルロースの場合0.00
1〜1.5重量%、ポリビニルアルコール(分子量2000)の
場合0.0001〜0.3重量%、ポリアクリル酸の場合0.0001
〜0.001重量%、ペクチンの場合0.005〜0.1重量%添加
するのが好ましい。高分子物質の添加量が多いと、脱脂
に多大のエネルギーが必要となるので、第二の方法によ
れば、高分子物質の使用量を少なく抑えて、コストの低
減を図ることができる。
のと同様の高分子物質を使用することができ、その添加
量は、第一の方法に関連して説明したように使用した高
分子物質の種類によって変動するが、第一の方法におけ
るより著しく少なくてすみ、通常、0.0001〜2.0重量%
で充分である。高分子物質の添加量が少ないと、気孔率
が増加せず、多すぎると、粘度が上昇しすぎて混練が困
難となり、気孔の形態が不均一となったり、気孔率が逆
に低下してしまう等の不都合を生じる。したがって、用
いる高分子物質の種類によって添加量を適宜決定するこ
とが必要であり、例えば、メチルセルロースの場合0.00
1〜1.5重量%、ポリビニルアルコール(分子量2000)の
場合0.0001〜0.3重量%、ポリアクリル酸の場合0.0001
〜0.001重量%、ペクチンの場合0.005〜0.1重量%添加
するのが好ましい。高分子物質の添加量が多いと、脱脂
に多大のエネルギーが必要となるので、第二の方法によ
れば、高分子物質の使用量を少なく抑えて、コストの低
減を図ることができる。
このように高分子物質を加えて増粘したスラリー又は
流動性ゲルを次に70〜120℃に加熱して発泡と乾燥を行
う。加熱の初期には発泡が起こり、気泡が増粘したスラ
リーにそのまま抱き込まれ、複数の気泡が合わさった
り、逃出したりしないため、微細な気泡を均一に分散し
て含む粘稠スラリーが得られる。この粘稠スラリーをさ
らに加熱して乾燥する。
流動性ゲルを次に70〜120℃に加熱して発泡と乾燥を行
う。加熱の初期には発泡が起こり、気泡が増粘したスラ
リーにそのまま抱き込まれ、複数の気泡が合わさった
り、逃出したりしないため、微細な気泡を均一に分散し
て含む粘稠スラリーが得られる。この粘稠スラリーをさ
らに加熱して乾燥する。
本発明の第一及び第二の方法で得られる乾燥体は、セ
ラミックスの粒子同士を高分子物質が糊付けした状態で
あるため、高い機械的強度を有し、壊れにくく、この乾
燥体を直接所望の粒径に粉砕することができるが、乾燥
体を仮焼成した後に粉砕することもできる。
ラミックスの粒子同士を高分子物質が糊付けした状態で
あるため、高い機械的強度を有し、壊れにくく、この乾
燥体を直接所望の粒径に粉砕することができるが、乾燥
体を仮焼成した後に粉砕することもできる。
また、乾燥体あるいは仮焼体を粉砕後に焼成しても、
焼成後に粉砕してもよい。焼成温度は、使用したセラミ
ックスの種類に応じて適宜選定すればよい。また、気孔
径及び気孔率は、焼成温度によって影響を受けるので、
所望の気孔径、気孔率などを考慮して適宜選定すること
ができる。例えば、リン酸カルシウム系セラミックスの
場合には、焼成温度を900〜1400℃の範囲で選択するこ
とができる。
焼成後に粉砕してもよい。焼成温度は、使用したセラミ
ックスの種類に応じて適宜選定すればよい。また、気孔
径及び気孔率は、焼成温度によって影響を受けるので、
所望の気孔径、気孔率などを考慮して適宜選定すること
ができる。例えば、リン酸カルシウム系セラミックスの
場合には、焼成温度を900〜1400℃の範囲で選択するこ
とができる。
本発明によって得られる顆粒は、上記の気泡による球
形のマクロポアの他に、原料粒子の粒子間隙による3次
元に連通したマイクロポアを含むものとなる。
形のマクロポアの他に、原料粒子の粒子間隙による3次
元に連通したマイクロポアを含むものとなる。
また、本発明による多孔質セラミックス顆粒は任意の
粒径に造粒することができるが、孔径20〜2000μmのマ
クロポアを有するので、粒径100μm〜10mmの顆粒とす
るのが好ましい。
粒径に造粒することができるが、孔径20〜2000μmのマ
クロポアを有するので、粒径100μm〜10mmの顆粒とす
るのが好ましい。
本発明の方法は、リン酸カルシウム系、アルミナ系、
シリカ系、ジルコニア系など、各種のセラミックスに適
用することができ、人工生体材料、吸着剤、液体クロマ
トグラフィー用充填剤、触媒担体など様々な製品の製造
に適用することができる。
シリカ系、ジルコニア系など、各種のセラミックスに適
用することができ、人工生体材料、吸着剤、液体クロマ
トグラフィー用充填剤、触媒担体など様々な製品の製造
に適用することができる。
「発明の実施例」 次に、実施例により本発明をさらに詳しく説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
実施例1 メチルセルロースの1%水溶液200gをミキサーで泡立
て、これに平均粒径10μmの球状粉と平均粒径1μmの
微粉とからなるハイドロキシアパタイト粉体(以下、単
にハイドロキシアパタイト粉体と記す)140gを加えて混
合した。この混合物を500mlのビーカーに移して80℃の
乾燥機に入れて36時間乾燥させた。
て、これに平均粒径10μmの球状粉と平均粒径1μmの
微粉とからなるハイドロキシアパタイト粉体(以下、単
にハイドロキシアパタイト粉体と記す)140gを加えて混
合した。この混合物を500mlのビーカーに移して80℃の
乾燥機に入れて36時間乾燥させた。
得られた乾燥体を電気炉に入れ、800℃で4時間仮焼
してから乳鉢で適当な大きさに粉砕してアルミナ製のさ
やに移して1200℃で4時間焼成し、多孔質顆粒を得た。
してから乳鉢で適当な大きさに粉砕してアルミナ製のさ
やに移して1200℃で4時間焼成し、多孔質顆粒を得た。
上記の乾燥体を仮焼した後、粉砕せずに同じ条件で焼
成したブロックの気孔率は49.5%であった。
成したブロックの気孔率は49.5%であった。
実施例2 800℃での仮焼を行わずに粉砕した以外は、実施例1
と同様にして多孔質顆粒を製造した。
と同様にして多孔質顆粒を製造した。
粉砕せずに焼成したブロックの気孔率は49.5%であっ
た。
た。
実施例3 メチルセルロースの1%水溶液200gにハイドロキシア
パタイト粉体140gを加え、ミキサーで泡立てた。これを
500mlのビーカーに移して80℃の乾燥機に入れて36時間
乾燥させた。
パタイト粉体140gを加え、ミキサーで泡立てた。これを
500mlのビーカーに移して80℃の乾燥機に入れて36時間
乾燥させた。
得られた乾燥体を電気炉に入れ、800℃で4時間仮焼
してから乳鉢で適当な大きさに粉砕してアルミナ製のさ
やに移して1200℃で4時間焼成し、多孔質顆粒を得た。
してから乳鉢で適当な大きさに粉砕してアルミナ製のさ
やに移して1200℃で4時間焼成し、多孔質顆粒を得た。
粉砕せずに焼成したブロックの気孔率は53.5%であっ
た。
た。
実施例4 800℃での仮焼を行わずに粉砕した以外は、実施例3
と同様にして多孔質顆粒を製造した。
と同様にして多孔質顆粒を製造した。
粉砕せずに焼成したブロックの気孔率は53.5%であっ
た。
た。
実施例5 メチルセルロースの1%水溶液20gと過酸化水素の0.5
%水溶液180gの混合液中にハイドロキシアパタイト粉体
140gを加え、混合した。これを500mlのビーカーに移し
て80℃の乾燥機に入れて36時間置き、乾燥及び発泡させ
た。
%水溶液180gの混合液中にハイドロキシアパタイト粉体
140gを加え、混合した。これを500mlのビーカーに移し
て80℃の乾燥機に入れて36時間置き、乾燥及び発泡させ
た。
得られた乾燥体を電気炉に入れ、700℃で4時間仮焼
してから乳鉢で適当な大きさに粉砕してアルミナ製のさ
やに移して1200℃で4時間焼成し、多孔質顆粒を得た。
してから乳鉢で適当な大きさに粉砕してアルミナ製のさ
やに移して1200℃で4時間焼成し、多孔質顆粒を得た。
粉砕せずに焼成したブロックの気孔率は57.6%であっ
た。
た。
実施例6 メチルセルロース2g、水200g及びハイドロキシアパタ
イト粉体140gをミキサーで混合して泡立てた。これを50
0mlのビーカーに移して80℃の乾燥機に入れて36時間乾
燥させた。
イト粉体140gをミキサーで混合して泡立てた。これを50
0mlのビーカーに移して80℃の乾燥機に入れて36時間乾
燥させた。
得られた乾燥体を乳鉢で適当な大きさに粉砕してアル
ミナ製のさやに移して1200℃で4時間焼成し、多孔質顆
粒を得た。
ミナ製のさやに移して1200℃で4時間焼成し、多孔質顆
粒を得た。
粉砕せずに焼成したブロックの気孔率は55.8%であっ
た。
た。
実施例7 平均重合度1000のポリビニルアルコールの10重量%水
溶液100gに10%ホウ砂水溶液20gを加えて混合し、均一
になるように85℃に加熱して撹拌し、流動性ゲルを調製
した。
溶液100gに10%ホウ砂水溶液20gを加えて混合し、均一
になるように85℃に加熱して撹拌し、流動性ゲルを調製
した。
湿式法で合成したリン酸三カルシウムを噴霧熱乾燥機
で造粒し、平均粒径15μmの粉体を乳鉢で粉砕して平均
粒径14.2μmの粉体とし、この粉体60gを上記のポリビ
ニルアルコールの流動性ゲルに加え、撹拌して気泡を含
んだスラリーとした。得られたスラリーをTPX製の300ml
のビーカーに流し込み、60℃の乾燥機に入れて、40時間
乾燥させた。得られた多孔質乾燥ブロックを粉砕し、10
50℃で焼成し、多孔質顆粒を得た。
で造粒し、平均粒径15μmの粉体を乳鉢で粉砕して平均
粒径14.2μmの粉体とし、この粉体60gを上記のポリビ
ニルアルコールの流動性ゲルに加え、撹拌して気泡を含
んだスラリーとした。得られたスラリーをTPX製の300ml
のビーカーに流し込み、60℃の乾燥機に入れて、40時間
乾燥させた。得られた多孔質乾燥ブロックを粉砕し、10
50℃で焼成し、多孔質顆粒を得た。
粉砕せずに焼成したブロックの気孔率は54.1%であっ
た。
た。
実施例8 水150gに対してメチルセルロース(4000cps)を0.5g
加えて5分間ハンドミキサーで撹拌した。次に、ハイド
ロキシアパタイト60gを加えてさらに撹拌し、200mlのビ
ーカーに移してサランラップをかけ、75℃の乾燥機に入
れて3時間置いた後、サランラップに穴を4ヶ所開け
て、蒸気が抜けるようにしてから乾燥機に戻す。48時間
後に取り出して気孔率を測定すると、気孔率は86.7%で
あった。これを1200℃で4時間焼成した後、粉砕して多
孔質顆粒を得た。
加えて5分間ハンドミキサーで撹拌した。次に、ハイド
ロキシアパタイト60gを加えてさらに撹拌し、200mlのビ
ーカーに移してサランラップをかけ、75℃の乾燥機に入
れて3時間置いた後、サランラップに穴を4ヶ所開け
て、蒸気が抜けるようにしてから乾燥機に戻す。48時間
後に取り出して気孔率を測定すると、気孔率は86.7%で
あった。これを1200℃で4時間焼成した後、粉砕して多
孔質顆粒を得た。
「発明の効果」 本発明の方法によれば、脱脂工程を必要とせず、気孔
径及び気孔率を容易に制御でき、高気孔率のセラミック
ス顆粒を簡単な方法で製造することができる。さらに、
セラミックス顆粒を湿式法で製造できるので、大量生産
が可能となり、添加物量が少ないので、安価な顆粒が得
られる。
径及び気孔率を容易に制御でき、高気孔率のセラミック
ス顆粒を簡単な方法で製造することができる。さらに、
セラミックス顆粒を湿式法で製造できるので、大量生産
が可能となり、添加物量が少ないので、安価な顆粒が得
られる。
本発明によって得られる多孔質セラミックス顆粒は、
生体材料、吸着剤、液体クロマトグラフィー用充填剤、
触媒担体などに有用である。
生体材料、吸着剤、液体クロマトグラフィー用充填剤、
触媒担体などに有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09K 3/00 103 C09K 3/00 103 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01B 25/32 C04B 38/00
Claims (6)
- 【請求項1】球状粒子から成るセラミックス原料粉体と
高分子物質と気泡とを含むスラリー又は流動性ゲルを増
粘又はゲル化させて気泡を保持させ、乾燥させ、得られ
た乾燥体を、場合により仮焼後、任意の順序で粉砕及び
焼成工程に付すことを特徴とする多孔質セラミックス顆
粒の製造方法。 - 【請求項2】高分子物質がメチルセルロース等のセルロ
ース誘導体、カードラン等の多糖類、ポリビニルアルコ
ール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニ
ルピロリドン等の合成重合体などである請求項1記載の
多孔質セラミックス顆粒の製造方法。 - 【請求項3】高分子物質がスラリー又は流動性ゲル中に
0.1〜10重量%含まれるように配合する請求項1記載の
多孔質セラミックス顆粒の製造方法。 - 【請求項4】球状粒子から成るセラミックス原料粉体、
高分子物質及び発泡剤を含むスラリー又は流動性ゲルを
増粘又はゲル化させ、加熱して発泡及び乾燥させ、得ら
れた乾燥体を、場合により仮焼後、任意の順序で粉砕及
び焼成工程に付すことを特徴とする多孔質セラミックス
顆粒の製造方法。 - 【請求項5】高分子物質がメチルセルロース等のセルロ
ース誘導体、カードラン等の多糖類、ポリビニルアルコ
ール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニ
ルピロリドン等の合成重合体などである請求項4記載の
多孔質セラミックス顆粒の製造方法。 - 【請求項6】高分子物質がスラリー又は流動性ゲル中に
0.0001〜2.0重量%含まれるように配合する請求項4記
載の多孔質セラミックス顆粒の製造方法。
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1990
- 1990-03-01 JP JP5006790A patent/JP2958037B2/ja not_active Expired - Fee Related
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