JP2957884B2 - 円筒内面走査型画像記録装置 - Google Patents

円筒内面走査型画像記録装置

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JP2957884B2
JP2957884B2 JP7597994A JP7597994A JP2957884B2 JP 2957884 B2 JP2957884 B2 JP 2957884B2 JP 7597994 A JP7597994 A JP 7597994A JP 7597994 A JP7597994 A JP 7597994A JP 2957884 B2 JP2957884 B2 JP 2957884B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、円筒部材の内面に保持
された記録媒体、例えば感光材料上を光ビームで走査す
ることにより、記録媒体に所望の画像を記録する円筒内
面走査型画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図14は、従来の円筒内面走査型画像記
録装置を示す概略斜視図である。この画像記録装置で
は、図示を省略するドラムの内面に感光材料FMが保持
されるとともに、当該ドラムの内部で、しかもその中心
軸A上に結像レンズ1およびペンタプリズム2が配置さ
れている。
【0003】このペンタプリズム2は、図15に示すよ
うに、光ビームLBの入射面2aと、この入射面2aに
対し直交する出射面2bとを有しており、結像レンズ1
を介して中心軸Aに沿って当該ドラム内部を進んでくる
光ビームが入射面2aを通過し、その内部に入射する
と、2つの反射面2c,2dで内部反射された後、入射
光ビームLBに対し90゜だけ偏向され、出射面2bか
ら感光材料FMに向けて出射される。
【0004】また、このペンタプリズム2にはモータM
が連結されており、このモータMを作動させることでペ
ンタプリズム2が中心軸A回りに回転し、その結果、感
光材料FM上を光ビームで走査することができ、所望画
像の記録が可能となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
にしてペンタプリズム2を回転させた場合、ペンタプリ
ズム2が揺動し、例えば図16に示すように、中心軸A
に対してある角度θだけ傾くことがある。この場合、ペ
ンタプリズム2は、入射面2aに対する光ビームの入射
角が変化したとしても入射光ビームと出射光ビームの主
光線の角度関係は一定(90゜)に保たれるという特性
を有しているため、光ビームLBは、揺動が生じない場
合(図15)と同様に、ペンタプリズム2により90゜
だけ偏向され、感光材料FMに照射される。
【0006】しかしながら、当該揺動によって、その角
度θに応じた量Δ1だけ結像位置が中心軸Aと平行に移
動してしまう。ここで、ずれ量Δ1は、ペンタプリズム
2内の光路長をL1とし、ペンタプリズム2の屈折率を
nとすると、
【0007】
【数1】
【0008】となる。このように、従来の画像記録装置
では、偏向手段として機能するペンタプリズム2の揺動
により、結像位置が所望の位置からずれてしまい、感光
材料FMに記録される画像の品質低下を招くという問題
がある。
【0009】なお、上記の問題は、ペンタプリズム2の
みを回転させる場合に生じる特有の問題というわけでは
なく、図17に示すように、結像レンズ1とペンタプリ
ズム2とを一体的に回転させる場合にも同様に生じるも
のである。
【0010】また、ペンタプリズム2に対し入射側に結
像レンズ1を配置した場合のみならず、ペンタプリズム
2と感光材料FMとの間に結像レンズ1を配置した場合
にも、上記と同様の問題が生じる(図18)。
【0011】また、上記問題は、ペンタプリズム2の代
わりに、直角プリズム3(図19)や複数の反射ミラー
4a,4bを組み合わせたミラーユニット4(図20)
を用いた場合にも生じる。例えば、直角プリズム3を用
いた場合には、図19に示すように、角度θだけ揺動す
ると、結像位置がずれ量Δ2だけずれる。
【0012】
【数2】
【0013】ただし、符号rはドラムの内径を示してい
る。また、ミラーユニット4を用いた場合には、図20
に示すように、角度θだけ揺動すると、結像位置がずれ
量Δ3だけずれる。
【0014】
【数3】
【0015】ただし、符号L2は、光ビームがミラー4
aによって反射される点P1から光ビームが最終的に中
心軸Aと交差する点P2までの光学的な距離を示してい
る。
【0016】本発明は、上述のような問題に鑑みてなさ
れたものであって、光ビームを偏向する偏向手段と光ビ
ームを記録媒体に結像する結像光学系とからなる光学ヘ
ッドの揺動による結像位置のずれをなくし、高品質で画
像を記録することができる円筒内面走査型画像記録装置
を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、円筒
部材の内面を光ビームで走査することにより、前記内面
に保持された記録媒体を露光して画像記録を行う円筒内
面走査型画像記録装置であって、上記目的を達成するた
め、前記円筒部材の中心軸に沿って光ビームを前記円筒
部材の内部に向けて出力する光ビーム出力手段と、前記
光ビーム出力手段からの光ビームを前記円筒部材の内面
に偏向する偏向手段と、前記光ビーム出力手段からの光
ビームを前記記録媒体上に結像する結像光学系とが一体
的に前記中心軸回りに回転可能な状態で、前記円筒部材
の内部に設けられてなる光学ヘッドと、前記光学ヘッド
を前記中心軸回りに回転させて前記光学ヘッドからの光
ビームで前記記録媒体上を走査する光学ヘッド駆動手段
と、を備えており、前記偏向手段を、偶数の反射面を有
し前記光ビーム出力手段からの光ビームをほぼ90゜偏
向させるプリズム、あるいはミラーユニットで構成する
とともに、前記結像光学系の節点が前記記録媒体から見
て最初に前記中心軸と交わる位置またはその近傍に位置
するように、前記結像光学系を配置している。
【0018】請求項2の発明は、前記偏向部をペンタプ
リズムで構成している。
【0019】請求項3の発明は、前記偏向手段を、偶数
枚の反射部材を組み合わせてなるミラーユニットで構成
している。
【0020】請求項4の発明は、円筒部材の内面を光ビ
ームで走査することにより、前記内面に保持された記録
媒体を露光して画像記録を行う円筒内面走査型画像記録
装置であって、上記目的を達成するため、前記円筒部材
の中心軸に沿って光ビームを前記円筒部材の内部に向け
て出力する光ビーム出力手段と、前記光ビーム出力手段
からの光ビームを前記円筒部材の内面に偏向する偏向手
段と、前記光ビーム出力手段からの光ビームを前記記録
媒体上に結像する結像光学系とが一体的に前記中心軸回
りに回転可能な状態で、前記円筒部材の内部に設けられ
てなる光学ヘッドと、前記光学ヘッドを前記中心軸回り
に回転させて前記光学ヘッドからの光ビームで前記記録
媒体上を走査する光学ヘッド駆動手段と、を備えてお
り、前記偏向手段を、2組のレンズを組み合わせてなる
等倍のアフォーカル光学系と、反射部材とで前記光ビー
ム出力手段からの光ビームをほぼ90゜偏向させるよう
に構成するとともに、前記結像光学系の節点が前記記録
媒体から見て最初に前記中心軸と交わる位置またはその
近傍に位置するように、前記結像光学系を配置してい
る。
【0021】請求項5の発明は、前記反射部材を前記結
像光学系の光軸に対し45゜傾いた反射面を有してい
る。
【0022】請求項6の発明は、前記アフォーカル光学
系を構成するレンズのうち前記結像光学系に最も近い方
のレンズと、前記結像光学系との代わりに、1つのレン
ズを用いている。
【0023】
【作用】請求項1の発明では、円筒部材の中心軸に沿っ
て前記円筒部材の内部に進んでくる光ビームを偏向する
偏向手段が、偶数の反射面を有し前記光ビーム出力手段
からの光ビームをほぼ90゜偏向させるプリズム、ある
いはミラーユニットで構成されているため、たとえ光学
ヘッドが回転に伴って揺動したとしても、入射光ビーム
と出射光ビームとの角度関係は一定に維持される。ただ
し、この揺動によって、前記偏向手段から出射される光
ビームは平行移動する。
【0024】しかしながら、この画像記録装置では、結
像光学系の節点が記録媒体から見て最初に円筒部材の中
心軸と交わる位置または近傍に位置しており、しかも前
記結像光学系が前記偏向手段と一体的に前記中心軸回り
に回転するため、前記光学ヘッドが揺動したとしても、
前記結像光学系は節点を中心として傾くだけであるた
め、前記中心軸方向への結像位置の移動は生じない。す
なわち、光学ヘッドの揺動にかかわらず、結像位置の変
動を防止することができ、高品質な画像記録が可能とな
る。
【0025】また、請求項2の発明では、偏向手段とし
てペンタプリズムが用いられており、当該ペンタプリズ
ムに入射した光ビームは2回内部反射され、入射光ビー
ムに対し一定の角度関係で出射される。
【0026】また、請求項3の発明では、偏向手段とし
て偶数枚の反射部材を組み合わせてなるミラーユニット
が用いられており、当該ミラーユニットに入射した光ビ
ームは偶数回反射され、入射光ビームに対し一定の角度
関係で出射される。
【0027】また、請求項4の発明では、2組のレンズ
を組み合わせてなる等倍のアフォーカル光学系と、反射
部材とで偏向手段が構成される。この等倍アフォーカル
光学系に光ビームが光軸に対し角度(−θ)で入射する
と、出射光ビームは光軸に対し角度(+θ)で出射する
(図8)。つまり、等倍アフォーカル光学系において
は、ある角度θで入射した光ビームは、角度の大きさそ
のものを変化せずに、光軸に対する方向が反転する。し
たがって、等倍のアフォーカル光学系と反射部材を組み
合わせた場合、光学ヘッドの揺動により入射光ビームが
光軸に対して角度(−θ)で入射するようになった場合
であっても、記録媒体に向けて導かれる光ビームは光軸
に対して角度(+θ)だけ傾き、その結果、請求項4の
偏向手段に入射される光ビームと出射される光ビームと
の角度関係は一定に保たれる(図9)。すなわち、等倍
のアフォーカル光学系と反射部材を組み合わせてなる偏
向手段は、上記のペンタプリズムやミラーユニットと同
様の光学特性を有する。
【0028】したがって、請求項4の発明においても、
上記請求項1の発明と同様に、たとえ光学ヘッドが回転
に伴って揺動したとしても、入射光ビームと出射光ビー
ムとの角度関係は一定に維持され、しかも、この揺動に
よって前記偏向手段から出射される光ビームが平行移動
したとしても、前記結像光学系の節点が記録媒体から見
て最初に円筒部材の中心軸と交わる位置またはその近傍
に位置しており、しかも前記結像光学系が前記偏向部と
一体的に前記中心軸回りに回転するため、上記のように
前記中心軸方向への結像位置の移動は生じない。すなわ
ち、光学ヘッドの揺動にかかわらず、結像位置の変動を
防止することができ、高品質な画像記録が可能となる。
【0029】また、請求項5の発明では、反射部材が前
記結像光学系の光軸に対し45゜傾いた反射面を有して
おり、この反射面によって前記偏向部内を進む光ビーム
が前記記録媒体に向けて反射される。
【0030】さらに、請求項6の発明では、前記アフォ
ーカル光学系を構成するレンズのうち前記結像光学系に
最も近い方のレンズと、前記結像光学系との代わりに、
これらの光学特性を兼ね備えた1つのレンズが用いられ
る。そのため、レンズ構成が簡素化される。
【0031】
【実施例】図1は、この発明にかかる円筒内面走査型画
像記録装置の一実施例を示す概略斜視図である。また、
図2はこの画像記録装置に設けられた光学ヘッドを示す
図である。この円筒内面走査型画像記録装置では、円筒
形状のドラム(図示省略)の内面に記録媒体のひとつで
ある感光材料FMが保持されている。
【0032】また、円筒内面走査型画像記録装置には、
図1に示すように、半導体レーザ11とコリメータレン
ズ12とからなる光ビーム出力手段10が設けられてお
り、装置全体を制御する制御部(図示省略)からの信号
に基づき半導体レーザ11が直接変調駆動される。すな
わち、ドラム内面の感光材料FM上において、記録を行
うべき画素では半導体レーザ11から光ビームを出力
し、後述する経路で感光材料FM上に照射して露光する
一方、記録を行わない画素では半導体レーザ11からの
光ビームの出力を停止させる。こうして半導体レーザ1
1から出力された光ビームLBはコリメータレンズ12
でビーム整形された後、ドラムの中心軸Aに沿って当該
ドラムの内部に向けて出力される。なお、光ビーム出力
手段10は、例えばヘリウムネオンレーザ,アルゴンレ
ーザなどの直接変調できない光源と、その光源からの光
ビームを変調する変調器とで構成してもよい。また、半
導体レーザ11の代わりに、LED(Light Emitted Di
ode)を用いてもよい。
【0033】このドラムの内部には、ドラムの中心軸A
回りに光学ヘッド20が回転可能に設けられている。こ
の光学ヘッド20には、2枚のレンズ21a,21bで
構成された結像光学系21と偏向手段として機能するペ
ンタプリズム22とが、光ビームLBの進行方向、つま
り同図のY方向にこの順序で中心軸A上に配置されてい
る。
【0034】図2に示すように、ペンタプリズム22は
相互に直交する入射面22aと出射面22bとを備えて
おり、入射面22aを介して内部に入射された光ビーム
LBを2つの内部反射面22c,22dで順次に反射さ
せた後、出射面22bから感光材料FMに向けて出射さ
せる。ペンタプリズム22によって入射光ビームと出射
光ビームとの角度関係は常時90゜に維持される。
【0035】結像光学系21は、その節点(ノーダルポ
イント)が感光材料FMから見て最初に中心軸Aと交わ
る位置NPまたはその近傍に位置するように、配置され
ており、光ビームLBを感光材料FM上に結像させる。
【0036】上記のように構成された光学ヘッド20に
は、図示を省略する光学ヘッド駆動部(図14のモータ
Mに相当する)が連結されており、結像光学系21とペ
ンタプリズム22とを一体的に中心軸A回りに矢印方向
B(図1)に回転駆動し、光学ヘッド20から出射され
る光ビームで感光材料FM上を走査する。
【0037】さらに、円筒内面走査型画像記録装置で
は、光学ヘッド20と感光材料FMを相対的にY方向に
往復移動させる往復移動機構(図示省略)が設けられて
おり、上記のようにして光ビームで感光材料FM上を走
査しながら光学ヘッド20と感光材料FMをY方向に相
対移動させることで、所望の画像を感光材料FMに記録
する。
【0038】次に、上記のように構成された円筒内面走
査型画像記録装置の作用について光学ヘッド20の揺動
が生じない場合(図2)と、揺動が生じた場合(図3)
とに分けて説明する。
【0039】まず、光学ヘッド20の揺動が生じない場
合について、図2を参照しつつ説明する。この場合、光
学ヘッド20の光軸A20はドラムの中心軸Aと完全に一
致しており、光ビーム出力部10から出力された光ビー
ムLBは結像光学系21を通過し、中心軸A(光軸A2
0)に沿ってペンタプリズム22に進む。そして、光ビ
ームLBは入射面22aを介してペンタプリズム22の
内部に入射され、2つの内部反射面22c,22dによ
って内部反射された後、出射面22bから感光材料FM
側に導かれ、感光材料FM上に結像される。
【0040】これに対し、光学ヘッド20の揺動が生じ
た場合、図3に示すように、ドラムの中心軸Aに対し光
学ヘッド20の光軸A20が傾き、結像光学系21が節点
NPを中心として傾くが、節点NPを通った光線は光軸
A20に対してある傾きをもっても、その方向は変化せ
ず、光ビームは揺動が生じない場合の結像位置と同じ場
所に結像される。すなわち、上記のように光学ヘッド2
0を構成した場合、揺動によって結像光学系21が節点
NPを中心とした球面上を移動しても、その節点NPを
通過した光線は必ず所定の点に結像される。このため、
この実施例によれば、光学ヘッド20の揺動にかかわら
ず、結像位置は一定となり、優れた品質で画像を感光材
料FM上に記録することができる。ここでは、光学ヘッ
ド20が節点NPを中心として揺動した場合について述
べたが揺動中心が節点NPから中心軸A方向にずれたと
しても上記と同様に結像位置はほとんど変動せず、同様
の効果が得られる。
【0041】なお、上記実施例においては、光ビーム出
力手段10とペンタプリズム22との間に結像光学系2
1を配置しているが、図4に示すように、ペンタプリズ
ム22と感光材料FMとの間に結像光学系21を配置し
てもよい。このように光学ヘッド20を構成した場合で
あっても、上記と同様の効果が得られる。すなわち、図
5に示すように、光学ヘッド20が揺動したとしても、
ドラムの中心軸Aに沿ってペンタプリズム22に入射さ
れた光ビームLBは一定角度で偏向され、節点NPを通
過し、出射面22bから感光材料FMに向けて出射され
る。このとき、図4と図5の比較からわかるように、出
射光ビームは中心軸A方向にシフトするが、結像光学系
21は節点NPを中心に傾いているため、節点NPを通
過してきた光ビームは、揺動の影響を受けず、所定の結
像位置に結像され、高品質で画像を感光材料FMに記録
することができる。
【0042】このように、結像光学系21とペンタプリ
ズム22との配列順序とは無関係に、結像光学系21の
節点NPを記録媒体たる感光材料FMから見て最初にド
ラムの中心軸Aと交わる位置またはその近傍に位置させ
た状態で、結像光学系21とペンタプリズム22とを一
体的に中心軸A回りに回転させることで、光ビームを偏
向する際に生じる揺動による結像位置のずれを防止する
ことができ、高品質で画像を記録することができる。
【0043】なお、図6に示すように、ペンタプリズム
22の代わりに2枚の反射ミラー23a,23bを組み
合わせたミラーユニット23を用いたり、1つのレンズ
21cのみにより結像光学系21を構成した場合にも、
上記実施例と同様の効果が得られる。
【0044】また、図7に示すように、ペンタプリズム
22の代わりに、反射ミラー25と等倍のアフォーカル
光学系26とからなる偏向手段24を用いてもよい。以
下、その理由を図7ないし図9を参照しつつ詳述する。
【0045】この偏向手段24を構成するアフォーカル
光学系26は、同一の焦点距離fを有するレンズ26
a,26bを一定距離(2f)だけ離隔して配置したも
のである。そのため、図8に示すように、光ビーム出力
部10からの光ビームLBが光軸AXに対してある角度
(−θ)で入射されると、そのアフォーカル光学系26
から出射される光ビームは光軸AXに対し角度(+θ)
で出射する。つまり、等倍アフォーカル光学系26は、
ある角度θで光ビームLBが入射されると、角度の大き
さそのものは変化せずに、光軸AXに対する方向だけが
反転した状態で光ビームを出射するという特性を有して
いる。したがって、等倍アフォーカル光学系26を通過
した光ビームを、中心軸A(光軸AX)に対し45゜傾
いた反射面を有する反射ミラー25で反射させること
で、図9に示すように、入射光ビームが光軸AXに対し
て角度(−θ)だけ傾いていた場合であっても、感光材
料FMに向けて導かれる光ビームは光軸AXに対して角
度(+θ)だけ傾き、その結果、上記実施例と同様に、
偏向手段24に入射される光ビームLBの傾きにかかわ
らず、偏向手段24に入射される光ビームと出射される
光ビームとの角度関係が一定に保たれる(図9)。すな
わち、等倍のアフォーカル光学系26と反射ミラー25
を組み合わせてなる偏向手段24は、上記のペンタプリ
ズム22やミラーユニット23と同様の光学特性を有す
る。
【0046】しかも、図7の光学ヘッド20では、結像
光学系21の節点が記録媒体たる感光材料FMから見て
最初にドラムの中心軸Aと交わる位置NPまたはその近
傍に位置するように、結像光学系21が配置されている
ため、上記実施例と同様に、光学ヘッド20の揺動にか
かわらず、結像位置は一定となり、優れた品質で画像を
感光材料FM上に記録することができる。
【0047】なお、反射ミラー25とアフォーカル光学
系26との位置関係は、図7に示すものに限定されるも
のではなく、光ビーム出力手段10側に反射ミラー25
を配置するとともに感光材料FM側にアフォーカル光学
系26を配置してもよい。また、アフォーカル光学系2
6を構成するレンズ26a,26bの間に反射ミラー2
5を配置するようにしてもよい。また、アフォーカル光
学系26を2枚の単レンズ26a,26bで構成してい
るが、単レンズ26aの代わりに複数のレンズを組み合
わせた合成焦点距離fのレンズ群を、またレンズ26b
の代わりに複数のレンズを組み合わせた合成焦点距離f
のレンズ群を用いてもよい。さらに、光学ヘッド20に
おける結像光学系21の配置位置も任意である。
【0048】また、アフォーカル光学系26を構成する
レンズ26a,26bのうち結像光学系21に近い方の
レンズ26bと、結像光学系21との代わりに、これら
の光学特性を兼ね備えた単レンズ27bを用いて結像光
学系27を構成してもよい(図10)。この場合には、
図7と同一特性を有する円筒内面走査型画像記録装置を
コンパクトに、しかも低コストで提供することができる
(図11)。
【0049】また、図12に示すように、反射ミラー2
5に代えて2つの反射面28a,28bを有する表面反
射プリズム28を採用することで、マルチビーム化を図
ることができる。すなわち、結像光学系27から出射さ
れた光ビームのうち反射面28aで反射された光ビーム
LBaはある方向(この図では下方向)に導かれると同
時に、反射面28bで反射された光ビームは光ビームL
Baとは正反対の方向(この図では上方向)に導かれ
る。この場合、光学ヘッド20を矢印方向Bに1回転す
る間に、2本の光ビームをそれぞれ順番に感光材料FM
上を走査することができ、その結果、単位時間当たりに
走査される光ビームの本数が増大し、効率良く感光材料
FMへの画像記録を行うことができ、描画速度を高める
ことができる。
【0050】さらに、図13に示すように、2つのペン
タプリズム29a,29bを張合わせたペンタプリズム
体29を偏向手段として機能させた場合にも、図12の
実施例と同様に、マルチビーム化を図ることができる。
すなわち、結像光学系27からの光ビームのうちペンタ
プリズム29aに入射された光ビームはペンタプリズム
29a内で2回内部反射された後、ある方向(この図で
は下方向)に導かれる。また、ペンタプリズム29bに
入射された光ビームはそのペンタプリズム29b内で2
回反射された後、ペンタプリズム29aからの光ビーム
とは正反対の方向(この図では上方向)に導かれる。そ
のため、図12の実施例と同様に、高速度で描画するこ
とができる。
【0051】なお、上記説明では、ペンタプリズム2
2,ミラーユニット23等を含めた偏向手段により光ビ
ームを90゜偏向する場合に限定したが、偏向角は90
゜に限定されるものではなく、本発明は光ビームをほぼ
90゜偏向してドラムの内面に向けて照射する装置全般
に適用できる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、偏向手段を、偶数の反射面を有し前記光ビーム出力
手段からの光ビームをほぼ90゜偏向させるプリズム、
あるいはミラーユニットで構成するとともに、結像光学
系の節点が記録媒体から見て最初に円筒部材の中心軸と
交わる位置またはその近傍に位置するように、前記結像
光学系を配置しているので、光学ヘッドの揺動かかわら
ず、結像位置の変動を防止し、高品質な画像記録を行う
ことができる。
【0053】請求項2の発明によれば、ペンタプリズム
により光ビームをその内部で2回内部反射するようにし
ており、入射光ビームと出射光ビームとの角度関係を一
定に維持することができる。
【0054】また、請求項3の発明によれば、偶数枚の
反射部材を組み合わせてなるミラーユニットにより光ビ
ームを偶数回反射するようにしており、入射光ビームと
出射光ビームとの角度関係を一定に維持することができ
る。
【0055】また、請求項4の発明によれば、2組のレ
ンズを組み合わせてなる等倍のアフォーカル光学系と、
1つの反射面を有する反射部材とで偏向手段を構成して
いるので、入射光ビームと出射光ビームとの角度関係を
一定に維持することができる。しかも、結像光学系の節
点が記録媒体から見て最初に円筒部材の中心軸と交わる
位置またはその近傍に位置するように、前記結像光学系
を配置しているので、上記請求項1の発明と同様に、光
学ヘッドの揺動かかわらず、結像位置の変動を防止し、
高品質な画像記録を行うことができる。
【0056】また、請求項5の発明によれば、反射部材
を前記結像光学系の光軸に対し45゜傾いた反射面を有
するようにしているので、この反射面によって前記偏向
手段内を進む光ビームを前記記録媒体に向けて導くこと
ができる。
【0057】さらに、請求項6の発明によれば、前記ア
フォーカル光学系を構成するレンズのうち前記結像光学
系に最も近い方のレンズと、前記結像光学系との代わり
に、これらの光学特性を兼ね備えた1つのレンズを用い
ているので、レンズ構成を簡素化することができ、装置
のコンパクト化および低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる円筒内面走査型画像記録装置
の一実施例を示す概略斜視図である。
【図2】図1の円筒内面走査型画像記録装置における光
学ヘッドの構成を示す図である。
【図3】図2の光学ヘッドが揺動したとき、当該光学ヘ
ッド内を進む光ビームの様子を示す図である。
【図4】光学ヘッドの第1変形例を示す図である。
【図5】図4の光学ヘッドが揺動したとき、当該光学ヘ
ッド内を進む光ビームの様子を示す図である。
【図6】光学ヘッドの第2変形例を示す図である。
【図7】光学ヘッドの第3変形例を示す図である。
【図8】図7の光学ヘッドを構成する等倍アフォーカル
光学系を示す図である。
【図9】図7の光学ヘッドを構成する偏向部を示す図で
ある。
【図10】光学ヘッドの第4変形例を示す図である。
【図11】図10の光学ヘッドを備えた円筒内面走査型
画像記録装置を示す概略斜視図である。
【図12】この発明にかかる円筒内面走査型画像記録装
置の別の実施例を示す概略斜視図である。
【図13】この発明にかかる円筒内面走査型画像記録装
置のさらに別の実施例を示す概略斜視図である。
【図14】従来の円筒内面走査型画像記録装置を示す概
略斜視図である。
【図15】図14の円筒内面走査型画像記録装置におけ
る光学ヘッドの構成を示す図である。
【図16】ペンタプリズムのみが揺動したとき、当該光
学ヘッド内を進む光ビームの様子を示す図である。
【図17】図14の光学ヘッド全体が揺動したとき、当
該光学ヘッド内を進む光ビームの様子を示す図である。
【図18】図14と異なる構成を有する従来の光学ヘッ
ド内を進む光ビームの様子を示す図である。
【図19】図14と異なる構成を有する従来の光学ヘッ
ド内を進む光ビームの様子を示す図である。
【図20】図14と異なる構成を有する従来の光学ヘッ
ド内を進む光ビームの様子を示す図である。
【符号の説明】
10 光ビーム出力手段 20 光学ヘッド 21,27 結像光学系 22,29a,29b ペンタプリズム 22c,22d 内部反射面 23 ミラーユニット 24 偏向手段 25 反射ミラー 26 等倍アフォーカル光学系 28 プリズム 29 ペンタプリズム体 A 中心軸 A20 光軸 FM 感光材料 M モータ(光学ヘッド駆動手段) NP 節点

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒部材の内面を光ビームで走査するこ
    とにより、前記内面に保持された記録媒体を露光して画
    像記録を行う円筒内面走査型画像記録装置であって、 前記円筒部材の中心軸に沿って光ビームを前記円筒部材
    の内部に向けて出力する光ビーム出力手段と、 前記光ビーム出力手段からの光ビームを前記円筒部材の
    内面に偏向する偏向手段と、前記光ビーム出力手段から
    の光ビームを前記記録媒体上に結像する結像光学系とが
    一体的に前記中心軸回りに回転可能な状態で、前記円筒
    部材の内部に設けられてなる光学ヘッドと、 前記光学ヘッドを前記中心軸回りに回転させて前記光学
    ヘッドからの光ビームで前記記録媒体上を走査する光学
    ヘッド駆動手段と、を備えており、 前記偏向手段が、偶数の反射面を有し前記光ビーム出力
    手段からの光ビームをほぼ90゜偏向させるプリズム、
    あるいはミラーユニットで構成されるとともに、 前記結像光学系の節点が前記記録媒体から見て最初に前
    記中心軸と交わる位置またはその近傍にその節点が位置
    するように、前記結像光学系が配置されたことを特徴と
    する円筒内面走査型画像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記偏向部がペンタプリズムである請求
    項1記載の円筒内面走査型画像記録装置。
  3. 【請求項3】 前記偏向部が偶数枚の反射部材を組み合
    わせてなるミラーユニットである請求項1記載の円筒内
    面走査型画像記録装置。
  4. 【請求項4】 円筒部材の内面を光ビームで走査するこ
    とにより、前記内面に保持された記録媒体を露光して画
    像記録を行う円筒内面走査型画像記録装置であって、 前記円筒部材の中心軸に沿って光ビームを前記円筒部材
    の内部に向けて出力する光ビーム出力手段と、 前記光ビーム出力手段からの光ビームを前記円筒部材の
    内面に偏向する偏向手段と、前記光ビーム出力手段から
    の光ビームを前記記録媒体上に結像する結像光学系とが
    一体的に前記中心軸回りに回転可能な状態で、前記円筒
    部材の内部に設けられてなる光学ヘッドと、 前記光学ヘッドを前記中心軸回りに回転させて前記光学
    ヘッドからの光ビームで前記記録媒体上を走査する光学
    ヘッド駆動手段と、を備えており、 前記偏向手段が、2組のレンズを組み合わせてなる等倍
    のアフォーカル光学系と、反射部材とからなり、前記光
    ビーム出力手段からの光ビームをほぼ90゜偏向させる
    とともに、 前記結像光学系の節点が前記記録媒体から見て最初に前
    記中心軸と交わる位置またはその近傍にその節点が位置
    するように、前記結像光学系が配置されたことを特徴と
    する円筒内面走査型画像記録装置。
  5. 【請求項5】 前記反射部材が前記結像光学系の光軸に
    対し45゜傾いた反射面を有する請求項4記載の円筒内
    面走査型画像記録装置。
  6. 【請求項6】 前記アフォーカル光学系を構成するレン
    ズのうち前記結像光学系に最も近い方のレンズと、前記
    結像光学系との代わりに、1つのレンズを用いた請求項
    4記載の円筒内面走査型画像記録装置。
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