JP2956036B2 - 環縫いミシンの糸供給方法及びその装置 - Google Patents

環縫いミシンの糸供給方法及びその装置

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JP2956036B2 JP3158114A JP15811491A JP2956036B2 JP 2956036 B2 JP2956036 B2 JP 2956036B2 JP 3158114 A JP3158114 A JP 3158114A JP 15811491 A JP15811491 A JP 15811491A JP 2956036 B2 JP2956036 B2 JP 2956036B2
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    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B47/00Needle-thread tensioning devices; Applications of tensometers
    • D05B47/04Automatically-controlled tensioning devices
    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は縁かがり縫いや二重環縫
い等の環縫いミシンの糸供給方法及びその装置、詳しく
は針糸とルーパ糸のうち少なくとも針糸を針に対して強
制的に供給する糸供給装置を備えた環縫いミシンにおけ
る糸供給方法と、その装置に関する。
【0002】
【従来の技術】環縫いミシンにおいて、糸の供給量を制
御する形態として糸調子器を用いた糸張力制御法と、糸
供給装置を用いて糸を強制的、積極的に供給する方法と
の2通りがある。前者の糸張力制御法においては、針落
箇所まで続いている糸に対して糸調子器がバックテンシ
ョンを作用するものであるから、針糸のテンションが強
いと縫製生地が薄い場合、布にしわが寄るといういわゆ
るパッカリング現象を生じるし、一方、糸調子器を調整
して針糸の張力を弱めると、針糸ループの緩みを生じて
目飛びを発生させることとなり、いずれの場合にも良好
な縫製状態が得難いという難点があった。
【0003】これに対して、後者の糸供給方法は、必要
な糸量を強制的に供給するものであり、基本的には糸張
力を零とすることのできるものであるから、パッカリン
グを生じることはないし、しかも、縫製に必要な糸量を
正確に供給しさえすれば、針糸の緩みがなく、従って、
目飛びを防止できると考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、本発明者が
後者の糸供給方法を用いて縫製してみたところ、実際に
は良い縫製状態が得られないことがわかった。そこで、
本発明者は、糸を強制的、積極的に供給する方法で糸を
供給しながら、良い縫製状態が得られる条件につき種々
の実験を重ねて検討したところ、これまで不要と考えら
れていた糸張力を逆に高揚すると良い結果が得られるこ
とが判明した。
【0005】本発明は本発明者の上記知見に基づきなさ
れたもので、環縫いミシンにおいて、パッカリングや目
飛びの生じ難い糸供給方法及びその装置を提供すること
を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、針糸とルーパ糸のうち少なくとも針糸を
針に対して強制的に供給駆動する糸供給装置を備えた環
縫いミシンにおいて、前記糸供給装置による糸供給を、
各縫製サイクル毎に復動するルーパの先端部分に降下す
る針先端が交差するときからルーパの先端が針から離れ
るまでの第1の区間と、針が下死点から上昇するときに
針糸で形成されたループの中にルーパが突込むときから
針が所定量上昇するまでの第2の区間とのみ行い、残り
の区間は糸供給を停止することを特徴とする一方、前記
第1の区間と、第2の区間のみにおいて糸供給装置を駆
動して強制的に針に対する糸の供給を行い、その他の区
間は糸供給を停止するよう制御する制御手段とを備えて
いることを特徴とする。また、本発明は前記糸供給装置
がミシンの主軸回転と無関係に対向方向に駆動して、前
記針糸を挟持搬送する一対のローラと、このローラより
針糸供給方向上流側に設けられ、前記ローラの糸に対す
る挟持搬送力よりも大なる把持力を糸に対して与えて、
該糸の搬送を停止する糸把持器とから成ることを特徴と
する。さらに、本発明は前記糸把持器が一対の圧電素子
であり、両圧電素子は電圧の印加によって糸の搬送を許
容する開状態と、糸の搬送を強制的に停止する閉状態と
に状態変更可能であることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】前記構成により、一縫製サイクルにおける前記
第1の区間と、第2の区間とのみにおいて、糸供給装置
が駆動して針に対する糸の供給が行われ、その他の区間
においては、前記糸供給装置における糸把持器の動作で
糸の供給が行われないので、結果的には針が下死点に至
る中程と、上死点に至る中程とで針糸の供給が行われて
いることになり、その後の針が下死点又は、上死点に至
る間は、前記針糸の供給が停止されていながら針が上下
動するので、該糸に張力が作用することになって、ルー
パ糸とのバランスが良好となり、各縫製サイクル毎に形
成されるトライアングルが適正な形状を連続的に維持す
ることができるので、針糸の張力に起因するトライアン
グルの変動が防止できて、縫製生地の歪みを極力抑制す
ることができ、パッカリングや、目飛び等を確実に解消
することができる。
【0008】
【実施例】本発明の環縫いミシンの糸供給方法及びその
装置を図面の実施例に基づいて説明する。図1は本発明
に係る環縫いミシンの一実施例を示す側面図である。該
ミシンはミシンベッド1とその上に立設したアーム部2
とからなる。ミシンベッド1内には、水平に支架された
主軸3と、主軸3の回転によって前後左右揺動(楕円運
動)されるルーパ4と、ルーパ4の揺動に伴ってルーパ
糸S4の糸繰り量を制御するカム体5とが設けられてい
る。主軸3の一端には、プーリ6が設けられ、ミシン下
方に設けられたモータ(不図示)とベルト7で連結され
ている。アーム部2には、前記主軸3と平行した上軸8
と、この上軸8の回動によって縫製部9の上方で上下動
する針留10とが設けられてる。前記上軸8と主軸3と
の間はベルト11が巻き掛けられ、両者3、8が同期し
て回転するようにしてある。針留10には、例えば、3
本の針12a、12b、12cが植設されている。図
中、実線で示す位置が針12a〜12cの上死点であ
り、仮想線で示す位置が下死点である。尚、図1にはル
ーパ4の動きを示していないが、針12a〜12cが上
死点にあるとき、ルーパ4は左端(図示の状態)にあ
り、針12a〜12cが下死点にあるとき右端に移動し
ている。
【0009】アーム2の正面側外面には、3本の針糸S
1〜S3を針12a〜12cに積極的に供給するための
糸供給装置13と、ルーパ糸S4を所定の張力を付与し
て、ルーパ4に供給するための糸調子器14及び、各糸
S1〜S4を所定の経路に沿うよう案内する糸道15…
とが設けられている。糸供給装置13は、一対のローラ
16、17と、該ローラ16、17より糸上流側に設け
られた糸把持器18、19、20とからなっている。ロ
ーラ16、17は3本の針糸S1〜S3を挟持する状態
で対向して設けられており、主軸3や上軸8の回動とは
無関係に一定速度で回転するモータ(不図示)によっ
て、図中矢印で示すように互いに反対方向に回転駆動さ
れている。ローラ16、17の回転速度はミシンが最高
速度で運転しているときに縫製に必要な糸量を繰り出せ
る程度の速度に設定されている。
【0010】糸把持器18、19、20は、この実施例
では2枚の板状部材18a、18b〜20a、20bを
開脚、閉脚可能にした構成を採用している。閉脚時は、
ローラ16、17の挟持搬送力より大きくなる力で糸を
把持し、そこから、下流への糸の供給を停止する。開脚
時は、糸の把持を開放するので、前記ローラ16、17
の回転によって高速で糸が繰り出される。前記板状部材
18a、18b〜20a、20bは、例えば、バイモル
フ型の圧電素子が使用される。2枚の板状部材18a、
18b〜20a、20bの開脚、閉脚は、板状部材18
a、18b〜20a、20bである圧電素子への通電を
互いに逆位相で行うことによって実現されている。糸把
持器18〜20として上記のような圧電素子を用いた構
成を採用するのは、ミシンの縫製サイクルという極めて
短い時間に糸の把持と把持開放の動作が行えるからであ
る。尚、上記糸把持器18〜20の更に詳しい構成は、
特願平2─105660号(特開平4−2394号)
詳細に記載されている。
【0011】図1に示したミシンは3本の針12a、1
2b、12c(針糸S1、S2、S3)と1本のルーパ
4(ルーパ糸S4)によりJIS L 0120ステッ
チ形式407の縫い目を構成するが、以下においては針
12a(針糸S1)とルーパ4(ルーパ糸S4)とによ
って構成されるステッチ形式401の縫い目が糸供給装
置13のローラ16、17と糸把持器18による糸供給
・把持によって制御されるための構成を説明する。
【0012】この構成の説明に先立って、良好な縫製状
態を得るために、本発明に基づいて糸把持器18の把持
タイミングを如何に設定したかを図2に基づき説明す
る。図2は、本発明に基づく実施例と従来の糸調子器に
よる糸制御例との糸張力及び糸供給タイミングを比較し
たグラフである。図2(a)は本実施例の糸把持器18
により制御された針糸S1の糸張力(実線)と糸調子器
により制御された針糸Kの糸張力(破線)を示してい
る。図2(b)は図1のミシンにおける針12aの上下
タイミング(B:図1の実線で示したところの上死点,
C:図1の想像線で示したところの下死点)とルーパ4
の左右タイミング(B:図1の実線で示したところの左
死点,C:右死点)を示したモーションダイヤグラムで
ある。図2(c)は一縫い目に必要な糸量(グラフの縦
軸D)が縫製部9に供給されるタイミングを本実施例の
針糸12aと従来例の針糸Kとについて比較したグラフ
である。各図とも横軸Aはミシンの主軸の1回転分、す
なわち一縫い目形成過程分に相当する角度の360度で
表している。
【0013】図2(a)と(b)に示したように、従来
の糸調子器により制御された針糸Kの糸張力は90°付
近から上昇し始め130°付近で頂点になり、250°
付近で再び上昇し始め360°(0°)付近で頂点とな
っている。この2箇所の張力ピークに伴って110°か
ら130°付近と320°から340°付近の2箇所で
針糸Kが糸供給源から引き出されている。この糸張力の
発生により一縫い目に必要な糸量を得て従来は縫い目を
構成していたのである。
【0014】これに対して、本実施例ではミシンの主軸
の回転角において、70°から110°を第一区間と
し、220°から300°を第二区間として、ミシンの
最高縫製速度におけるその各区間の時間内で糸供給装置
13により糸を強制的に縫製部9に供給する。図2にお
ける糸把持器18の制御では、設定された一縫い目に必
要な糸量を第一区間と第二区間に分け、第一区間の全区
間と第二区間における220°〜250°とにおいて糸
把持器18を開放し、ローラ16、17により糸を強制
的に供給する。図2(c)は針糸S1におけるこの糸供
給タイミング(実線)を示している。このように一縫い
目に必要な糸量を意図的に新たに設定した区間で分割し
て供給することにより、図2(a)に示した針糸S1の
糸張力を発生させるのである。すなわち、130°付近
と360°付近における糸張力ピークを従来制御による
針糸Kの糸張力ピークより高いレベルに保持し、更に1
70°付近において130°付近と同様の糸張力ピーク
が発生するよう糸把持器18を制御し第一区間と第二区
間における糸供給を行うのである。
【0015】但し、360°付近の糸張力ピーク値と、
130°、170°付近の糸張力ピーク値とは同等か3
60°付近より130°、170°付近がわずかに低い
程度に維持することが望ましい。このように従来とは異
なった新たな区間において強制的に糸を供給することに
より発生する糸の高張力が、針糸S1とルーパ糸S4に
よって構成される縫い目(ステッチ形式401)の形成
過程に対して及ぼす作用について図3によって説明す
る。
【0016】図3(a)〜(e)は主軸の主要な角度に
おける1本の針12aとルーパ4の位置関係及び、その
ときの縫製段階を示している。先ず、主軸回転角が0°
のときは、図3(a)のように針12aが上死点にあ
り、ルーパ4が左端に揺動している。このとき、図2
(a)でみてきたように針糸S1の張力が高いので、針
12aからルーパ4を迅回して生地の縫い目まで延びる
針糸S1は多少引張り気味となっており、その間でたる
みを生じることはない。このため、針糸S1とルーパ糸
S4とルーパ4とで形成されるトライアングルTが図に
示すように綺麗な三角形状となる。糸の張力は、針12
aが前記トライアングルTに突入する直前の主軸回転角
70°付近まで続行するので、その間トライアングルが
形を崩すことなく維持され、針12aが確実にトライア
ングルに突入することができる。従って、目飛びを生じ
ることはない。一方、主軸回転角が70°から180°
に至るまでの間は針が下降するので、縫目を形成するた
めに糸を必要とする。但し、70°から180°の期間
中針糸を供給すると、過剰な糸量を供給することとなる
ので、縫い目形成に必要な糸量を供給するために70°
〜110°の区間においてのみ針糸の供給を行ってい
る。この結果、110°〜180°の期間は針は下降し
ているのに糸が供給されないので、針糸の張力が上昇す
ることになる。この間に生じる張力は、直前に形成した
縫い目を適度に締め上げる作用をしていると考えられ
る。針糸の供給停止は、180°を越えて220°まで
続くが、この間も縫い目を締め上げる作用を果たしてい
る。
【0017】主軸回転角が220°に達すると、図3
(f)に示すように針12aが下死点から上昇すること
によって生じる針糸S1のループ内にルーパ4が侵入す
る。そして、主軸回転角が220°から360°(=0
°)の間は、ルーパ4が針糸S1を引掛けた状態で、左
方へ移動すると共に、針12aが上死点まで上昇する。
従って、この期間は、縫い目形成のために針糸を必要と
するので、220°から所定角度(この実施例では25
0°)の間針糸S1の供給を行っている。250°を過
ぎ0°を通過して70°に至るまでの期間は、針糸S1
の供給を停止することによって針糸S1の張力を上昇さ
せ、既述したようにたるみのないトライアングルTを形
成する作用をなす。
【0018】次に、良好な縫製状態を得るために、上記
のように第1の区間、第2の区間だけ糸を供給するため
の構成を図4乃至図7に従って説明する。図4はハード
構成を示しており、30はCPU、31はROM、32
はRAM、33はI/O、34はミシンの主軸に設けら
れたパルスエンコーダーである。このパルスエンコーダ
ー36は主軸の単位回転角毎に1パルスを発生すると共
に、主軸回転角が0°になる度に基準位置を示す別のパ
ルスを発生する。35は、給糸ローラ16に内蔵された
パルスエンコーダーであって、ローラ16の回転を計測
する。36は給糸ローラ16を回転駆動するモーターで
ある。37は操作キー部であって、第一区間における糸
供給量に相当する給糸パルスエンコーダー35のパルス
数N1、第二区間における糸供給量に相当する給糸パル
スエンコーダー35のパルス数N2と糸把持器18の開
放開始、主軸角度等の設定に用いられる。38はミシン
駆動ペダルで、このペダルの踏込量によってミシンモー
タが回転駆動しているかどうかの検出がなされる。
【0019】図5〜図7は前記CPU30の行う制御動
作を示すフローチャートである。先ず、電源スイッチが
投入される等して処理を開始すると、初期化が行われる
(#1)。初期化では、把持器18を閉動作させたり、
主軸パルスエンコーダー34からのパルスの受付けを許
可したり、後述するフラグFをリセット(F=0)した
り、更にステートカウンタKを1にセットしたり、必要
な処理が行われる。ステートカウンタは、CPU30の
内蔵するカウンタで、制御の各状態ステートに応じてそ
の値を変化する。この実施例ではステートカウンタKは
1〜6の値をとり得る。ステートカウンタKの値はステ
ップ#5、#9、#11、#13、#15、#16、#
20、#28、#34に処理が進んだときに指定された
値に変更される。
【0020】#2においては、ステートカウンタKの値
が判定される。値が1のときは#3〜#6の処理を行
い、2のときは#7〜#9の処理を行う。以下、値が3
のときは#10〜#16、4のときは#17〜#24、
5のときは#25〜#32、6のときは#33、#34
の処理を行う。プログラムがスタートし初期化を行った
直後の場合、ステートカウンタKは1に設定されている
ので、#3へ進み、主軸が回転しているかどうか判断す
る。この判断はミシンを駆動するモータが回転している
かどうか、或いは操作ペダルの状態を検出することによ
って行う。主軸が回転していないと判断されると、フラ
グFを0にして(#6)、処理は終了するが、主軸が回
転していると、フラグFを1にしてステートカウンタK
の値を2に変更する。フラグFはミシン主軸が回転して
いるか否かを示すもので、主軸の回転によってフラグが
1に保持されていないと、ステートカウンタKの値は1
以外の値に変更することはない。このため、図5〜図7
のフローチャートの制御動作も行われない。つまり、本
実施例の制御動作は主軸が回転しないと開始されないの
である。
【0021】主軸が回転し、フラグFが1にセットされ
て(#4)、ステートカウンタKの値が2に変更される
と、プログラムは#7に進み、主軸パルスエンコーダー
34から発されるパルスの立上がりを検出する。パルス
の立上がりを検出すると、その瞬間にCPU30内の主
軸回転角を保持するレジスタθの値をθ+Δθに変更し
(#8)、ステートカウンタKの値を3に設定する(#
9)。プログラムが#7まで進んだとき、パルスの立上
がりを検出しないときは、前記主軸回転角レジスタθの
値は変更されることはない。
【0022】ステートカウンタKの値が3に設定される
と、プログラムは#10に進み、主軸の回転角θが70
°≦θ<110°であるかどうか、220°≦θ<25
0°であるかどうか(#12)、又はθ=110°、2
50°であるかどうか(#14)を判定する。主軸回転
角θが#10、12、14で与えられる範囲、値のいず
れにも該当しないときは、#16でステートカウンタK
の値を1に設定し、再び、#3〜#16までの処理を繰
り返す。そして、何回かこの処理を繰り返し、θが#1
0で与えられた範囲の角度になると、#11に進みステ
ートカウンタKの値を4に設定する。同様にθが#12
で与えられた範囲の角度になると、#13に進み、ステ
ートカウンタKの値を5に設定する。又、θが110°
又は250°になると、#15に進みステートカウンタ
Kの値を6に設定する。
【0023】#11においてステートカウンタKの値が
4に設定されると、プログラムは#17に進み、糸把持
器18が閉じられているかどうか判断する。糸把持器1
8が閉のときは、給糸パルスエンコーダー35のパルス
数をカウントする給糸パルスカウンタnを0にセットし
て後(#18)、糸把持器18を開く(#19)。これ
によって、給糸ローラ16による給糸が開始する。この
とき、ステートカウンタKは1にセットされるので(#
20)、プログラムはステートカウンタKのカウント値
が1から4になるまでの処理、即ち、#3〜#5、#7
〜#9、#10、#11、#17の処理を行い、#21
に進んで給糸パルスエンコーダー35のパルスを検出す
る。給糸パルスエンコーダー35が1パルスを検出する
と、カウンタnの値を1アップし(#22)、再び、ス
テートカウンタKを1にセットする。以下、ステートカ
ウンタKが1から4に変化するまでの処理を繰り返し実
行し、給糸パルスエンコーダー35のパルスを検出する
度に給糸パルスカウンタnの値を1ずつアップする。勿
論、この間に主軸パルスエンコーダー34のパルスの立
上がりを検出すると、主軸回転角保持レジスタθの値を
θ+Δθに書き換える(#8)。
【0024】以上の処理を繰り返しているうちにやが
て、給糸パルスカウンタnの値がN1に達すると(#2
3)、糸把持器18を閉動作させる(#24)。これに
よって、第1区間における給糸が終了する。続いて、ミ
シン主軸の回転が進み、回転角θが220°≦θ<25
0°の範囲になると(#12)、ステートカウンタKの
値が5に設定されるため、今度は#25〜#32の処理
を実行し、第2区間における給糸を行う。この処理につ
いては、既述した#17〜#24の処理と略々同じなの
で説明は省略する。
【0025】尚、通常、カウンタnがN1個のパルス及
びN2個のパルスをカウントする期間は主軸が70°≦
θ<110°(第1区間)、220°≦θ<250°
(第2区間)の範囲にある間におさまるように設定され
ているが、何らかの原因で、N1個又はN2個のパルス
をカウントするまでに主軸回転角θが110°又は25
0°に達することがあると、それ以上給糸を行うことは
好ましくない。このため、実施例では#14の判断及び
#16、#33、#34の処理を設けて、強制的に給糸
を停止するようにしている。
【0026】尚、図4は1つの糸把持器18を駆動する
ための制御回路のみを示しているが、他の糸把持器1
9、20のための制御回路も全く同じ構成で実現でき
る。但し、その場合、第1の区間、第2の区間の始期と
終期のタイミングは、若干異ならせる必要がある。ま
た、本実施例はステッチ形式401について説明した
が、図1に示したミシンのステッチ形式407に適用で
きることはもちろんであるが、ステッチ形式505を形
成する縁かがり縫いミシンについても適用できる。裾引
き縫いに用いるこの縫い目の場合、針糸量が通常の縁か
がり縫いのための針糸より多く用いられるので、縫い目
が従来制御では安定しないのであるが、本発明によれば
ステッチ形式505の縫い目が安定する。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明では従来の環
縫いミシンの問題点を解消する方法と、その装置を発明
したことにより、ジョーゼットや、ブロード等の比較的
縫製歪みの大きい薄生地製品の縫製においても、パッカ
ーリングや目飛びのない良好な縫製を成し得る効果を得
られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関する環縫いミシンの構成を示す正面
図である。
【図2】糸の上昇下降動作に伴う針糸の張力を示した説
明図である。
【図3】針とルーパとの移推時における縫製状態を示す
参考図である。
【図4】糸供給装置を制御する制御手段としてのハード
構成を示す図である。
【図5】図4の構成の動作を説明するフローチャートで
ある。
【図6】図4の構成の動作を説明するフローチャートで
ある。
【図7】図4の構成の動作を説明するフローチャートで
ある。
【符号の説明】
12a〜12c 針 S1〜S3 針糸 4 ルーパ S4 ルーパ糸 13 糸供給装置 16 ローラ 17 ローラ 18 糸把持器 B 上死点 C 下死点 T トライアングル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D05B 63/00 - 63/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針糸とルーパ糸のうち少なくとも針糸を
    針に対して強制的に供給駆動する糸供給装置を備えた環
    縫いミシンにおいて、前記糸供給装置による糸供給を、
    各縫製サイクル毎にルーパ糸と針糸で形成されたトライ
    アングルに針が侵入するときからルーパの先端が針から
    離れるまでの第1の区間と、 針が下死点から上昇するときに針糸で形成されたループ
    の中にルーパが突込むときから針が所定量上昇するまで
    の第2の区間においてのみ行い、残りの区間は糸供給を
    停止することを特徴とする環縫いミシンにおける糸供給
    方法。
  2. 【請求項2】 一縫製サイクルに上死点と下死点との間
    を上下に1往復動する針と、 一縫製サイクルに1回左右方向へ往復動するルーパと、 針糸とルーパ糸のうち少なくとも針糸を針に対して強制
    的に供給駆動する糸供給装置と、 各縫製サイクル毎に復動するルーパの先端部分に降下す
    る針先端が交差するときからルーパの先端が針から離れ
    までの第1の区間と、針が下死点から上昇するときに
    針糸で形成されたループの中にルーパが突込むときから
    針が所定量上昇するまでの第2の区間において、前記糸
    供給装置を駆動して強制的な糸供給を行い、その他の区
    間は糸供給を停止するよう制御する制御手段とを備えて
    いることを特徴とする環縫いミシンにおける糸供給装
    置。
  3. 【請求項3】 前記糸供給装置が、ミシンの主軸回転と
    無関係に対向方向に駆動して、前記針糸を挟持搬送する
    一対のローラと、このローラより針糸供給方向上流側に
    設けられ、前記ローラの糸に対する挟持搬送力よりも大
    なる把持力を糸に対して与えて、該糸の搬送を停止する
    糸把持器とから成ることを特徴とする請求項2記載の環
    縫いミシンにおける糸供給装置。
  4. 【請求項4】 前記糸把持器が一対の圧電素子であり、
    両圧電素子は電圧の印加によって糸の搬送を許容する開
    状態と、糸の搬送を強制的に停止する閉状態とに状態変
    更可能であることを特徴とする請求項3記載の環縫いミ
    シンにおける糸供給装置。
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