JP2954969B2 - 顕微鏡用試料容器 - Google Patents

顕微鏡用試料容器

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JP2954969B2 JP7407090A JP7407090A JP2954969B2 JP 2954969 B2 JP2954969 B2 JP 2954969B2 JP 7407090 A JP7407090 A JP 7407090A JP 7407090 A JP7407090 A JP 7407090A JP 2954969 B2 JP2954969 B2 JP 2954969B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、顕微鏡用試料容器特に軟X線顕微鏡による
観察に好適な顕微鏡用試料容器に関する。
〔従来の技術〕
軟X線顕微鏡は、例えば第4図に示す如く、X線光源
1とコンデンサーレンズ2とから成る照明系と、対物レ
ンズ3とX線検出器4とから成る結像系とが空気による
軟X線の吸収をできるだけ避けるために夫々真空容器5,
6中に置かれており、真空容器5,6に設けられた窓7,8を
介してX線が出入りするようになっていると共に、照明
系側の真空容器5の窓の外側(空気中)に試料容器9を
配置して試料の観察を行なうようになっている。
そのため、軟X線顕微鏡は、生物試料を前処理するこ
となく生きた状態のまま高解像度で観察できる。従っ
て、特に注目されているのは、所謂「水の窓」(酸素の
吸収端23.32Å〜炭素の吸収端43.68Åに相当する波長範
囲)と呼ばれる波長領域を用いる方法である。この領域
では、水によるX線の吸収が33%/μm程度(X線の波
長λ=40Å)であるので、5μm程度の水の厚さであれ
ば水中にある物体の観察が可能である。又、この領域で
は炭素によるX線の吸収が大きく生体の重要物質である
DNA,蛋白質,炭水化物,脂質等が無染色で観察ができ
る。更に、カルシムムの吸収端が35Åにあるので、35Å
以下の波長を用いれば生物の機能に重要な役割を果たし
ていると言われるカルシウムの分布が直接観察できる。
即ち、「水の窓」は、その名の通り、酸素の吸収端より
少し波長の長い領域であって、ある程度水が透明体とし
て作用し且つ炭素,カルシウム等の重要物質の吸収端を
含んでいる領域である。
しかしながら、この波長域で空気中或は水中の状態で
試料を観察する場合に幾つか考慮しなければならない問
題がある。例えば、(1)空気による吸収(空気の透過
率厚さ10mmで波長40Åの場合0.8%)があり、軟X線の
光路は真空にする必要がある。(2)水による吸収
(「水の窓」とは言っても水の透過率は厚さ5μmで波
長40Åの場合13.5%)が大きく、水中観察する場合は水
の層の厚さを10μm以下、出来れば5μm程度に限定す
るのが望ましい。(3)真空と空気を隔てる窓材の吸収
(例えば、Beの透過率は厚さ1μmで波長36.3Åの場合
15.8%.Si3N4の透過率は厚さ0.12μmで波長40Åの場合
46%、ポリイミドの透過率は厚さ0.3μmで波長45Åの
場合85%)が大きく、厚くて丈夫な窓7,8を作るのが難
しい等の制約がある。
又、この種従来の試料容器は、例えばその分解斜視図
である第5図及びその断面図である第6図に示した如き
構造を有していた。即ち、結像系側の真空容器6と窓8
と試料容器9との間には空気層10が存在している。又、
試料容器9の試料室11は、容器本体12に形成した孔12a
をパロデイオンホイル13とポリイミド薄膜14とにより上
下から挾むことにより構成されており、その中に水と試
料15が入っている。又、試料室11の下には基板16に孔16
aを形成することにより構成された300mbarの空気層17が
設けられている。そして、空気層17が照明系側の真空容
器5の窓7と直接接触している。尚、窓7,8とポリイミ
ド薄膜14は何れも0.3μm厚のポリイミド薄膜である。
又、容器本体12は厚さ5μmのアルミニウム薄膜であ
る。(出典;X−Ray Microscopy II,Springer Ser.Opt.S
ci.,Vol.56(Springer−Verlag)p.365)。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、上記従来の試料容器9は密封型なので、試
料の入替えができず且つ容器内での試料の移動の制御も
できないという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、試料の入替えが可能で
あり且つ容器内での試料の位置をある程度意のままに移
動させることが可能な顕微鏡用試料容器を提供すること
を目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明による顕微鏡用試料容器は、所定の間隔を有し
て配置された一対の薄膜を、観察に使用する光線に対し
て透明な物質からなる二枚の薄膜で挟んで構成されてい
て、試料を含んだ水滴を内部に浸透させることができる
試料室と、前記試料室より幅が広い部分を有していて、
前記試料室に連通し且つ大気に開放されている。試料溜
とを備えて成るものである。
〔作 用〕
以上の構成によれば、試料溜を介して試料の入替えを
行なうことができるのは勿論、試料溜に試料を含む生理
食塩水等の液体を入れ、試料溜から試料室に渡る液体の
移動を制御することにより液体中に含まれる試料の位置
を試料室内である程度意のままに動かすことができるの
で、種々の試料を短時間で手際良く観察するのに便利で
ある。
〔実施例〕
以下、図示した一実施例に基づき上記従来例と同一の
部材には同一符号を付して本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明による顕微鏡用試料容器の一実施例の
斜視図、第2図は第1図のA−A′拡大断面図、第3図
は第1図の試料溜の作用を説明するためのB−B′断面
図である。
水と試料15の入る試料室11は、間隔をあけて配置した
一対の矩形の厚さ5μmのアルミニウム薄膜18,18を二
枚の0.12μmのSi3N4製の薄膜19,20により挾むことによ
り構成されており、該試料室11の幅は100μm程度であ
る。21は薄膜20の下に設けられた薄膜19,20よりも遙か
に大きな厚さ1mmの基板であって、その中央部に形成さ
れた孔21aが試料室11の真下に位置するようになってい
ると共に、該孔21aを中心に対称的に形成された一対の
略三角形の試料溜21b,21bを有している。試料溜21bは、
その最狹部の底面が基板21の上面即ち薄膜20の下面と一
致しつつ該最狹部が試料室11と連通していると共に、外
方に向うに従い徐々に深くなってその最広部の深さは0.
7mmであり、更に上部は大気に開放されている。そし
て、これらが試料容器9を構成している。
又、基板21は試料室台22に固定され、試料室台22は一
端が支点23で支えられ且つ他端がPZT(ピエゾ素子)等
の圧電素子24によって支えられ、更に支点23と圧電素子
24はX−Yステージ25上に設けられていて、圧電素子24
により試料室11を光軸方向に僅かに移動させて焦点合わ
せを行うと共にX−Yステージ25により試料室11を光軸
と直交する方向に移動させて観察視野の位置決めが行わ
れるようになっている。
本実施例は上述の如く構成されているから、第3図に
示すように、試料15を含んだ水滴を試料溜21bに落と
し、毛細管現象を利用して試料室11内にそれらを浸透さ
せる。次に、軟X線顕微鏡に組み込まれた光学顕微鏡を
覗きながら、一方の試料溜21bに紙を浸して該紙の毛細
管現象等を利用してほんの僅か水を移動させることによ
り試料15の観察したい部分を所定の位置まで移動させ
る。
かくして、本実施例によれば、試料溜21bが大気即ち
外部に通じているので、試料溜21bを介して試料15の入
替えを行うことができる。又、試料溜21bから試料室11
に渡る水の移動を制御することにより水中に含まれる試
料15の位置をある程度意のままに動かすことができるの
で、種々の試料を手際良く観察するのに便利である。
尚、試料容器9の試料溜21b,21bの最広部同志を連通
せしめた構造にしても良い。
ところで、照明系側の真空容器5の窓7は、直径200
μm,厚さ0.12μmのSi3N4薄膜から成っていて、照明系
を大気と隔てている。又、結像系側の真空容器6の窓8
も同じく、直径200μm,厚さ0.12μmのSi3N4薄膜から成
っていて、結像系を大気と隔てている。この厚さ0.12μ
mは大気厚に耐えられる値であって、その透過率は波長
40Åの軟X線に対して46.2%,波長35Åの軟X線に対し
て56.8%である。軟X線の光量が十分ある場合はSi3N4
薄膜をできるだけ厚くするのが望ましいが、厚さ0.3μ
mにすると夫々波長46.2Åの場合14.5%,波長35Åの場
合24.3%となる。Si3N4薄膜は可視光でも透明なので、
通常の光学顕微鏡を軟X線顕微鏡に組み込む場合に適し
ている。
又、窓7及び8には大気圧がかかっているので、基板
21の裏面や試料室11の薄膜19に絶対に触れない構造とな
っており、窓7と基板21の裏面との間隔,窓8と試料室
11の薄膜19との間隔は、夫々0.3mm,0.7mmである。従っ
て、全体の軟X線透過率は、波長40Åの場合窓7,8,薄膜
19,20について(0.462)、空気層2mmについて0.38、
水5μmについて0.135であるので、0.23%の透過率と
なる。
参考の為に窓材Si3N4,Beの透過率の計算例を下記表に
示す。
〔発明の効果〕 上述の如く、本発明による顕微鏡用試料容器は、試料
の入替えが可能であり且つ容器内で試料の位置をある程
度意のままに移動させることが可能であるという実用上
重要な利点を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による顕微鏡用試料容器の一実施例の斜
視図、第2図は第1図のA−A′拡大断面図、第3図は
第1図の試料溜の作用を説明するためのB−B′断面
図、第4図は軟X線顕微鏡の概略図、第5図及び第6図
は夫々従来例の分解斜視図及び断面図である。 5,6……真空容器、7,8……窓、9……試料容器、10,17
……空気層、11……試料室、15……試料、18……アルミ
ニウム薄膜、19,20……薄膜、21……基板、21a……孔、
21b……試料溜、22……試料室台、23……支点、24……
圧電素子、25……X−Yステージ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 宏明 東京都渋谷区幡ケ谷2―43―2 オリン パス光学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−298200(JP,A) 特開 昭56−8532(JP,A) 特開 昭54−146456(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 1/28 G21K 7/00 G01N 23/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の間隔を有して配置された一対の薄膜
    を、観察に使用する光線に対して透明な物質からなる二
    枚の薄膜で挟んで構成されていて、試料を含んだ水滴を
    内部に浸透させることができる試料室と、前記試料室よ
    り幅が広い部分を有していて、前記試料室に連通し且つ
    大気に開放されている試料溜とを備えた顕微鏡用試料容
    器。
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