JP2953776B2 - 酸化物超電導体薄膜の製造方法 - Google Patents
酸化物超電導体薄膜の製造方法Info
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Description
を電子デバイスに応用するためには、薄膜化することが
不可欠である。
法、反応性蒸着法、CVD法、レーザーアブレーション法
等の各種薄膜化法を適用することが試みられている。
レーション法によれば、バルク状の酸化物超電導体ター
ゲットと同組成の薄膜を容易に得ることができ、かつ転
移温度が90K級の薄膜を容易に得ることができ、膜組成
の再現性が重視される酸化物超電導体薄膜の形成方法と
して期待されている。しかし、その反面レーザーアブレ
ーション法は、電子デバイスの応用上重要な膜表面の平
滑性が劣るという難点を有していた。
た酸化物超電導体薄膜の表面は、通常、1μm程度の微
粒子、微結晶からなる粗い表面となってしまう。
ーアブレーション法を適用しようとした場合、膜組成の
再現性等には優れるものの、膜表面の平滑性が低下して
しまうという問題があった。
導金属層と酸化物超電導体層との積層構造が必要となる
ため、上述したような表面の平滑性に劣る酸化物超電導
体薄膜は、実用的には使用できないと言わざるを得な
い。
れたもので、膜組成の再現性に優れるというレーザーア
ブレーション法の利点を生かした上で、膜表面の平滑性
を向上させた酸化物超電導体薄膜の製造方法を提供する
ことを目的としている。
酸化物超電導体の薄膜形成材料にレーザービームを照射
し、該酸化物超電導体の構成成分を蒸発させることによ
り、基体上に該酸化物超電導体の薄膜をレーザーアブレ
ーション法によって形成するにあたり、レーザー源から
射出された前記レーザービームを、その中心部の出力に
対して強度が30%以下となる外周部を除去し、この外周
部を除去したレーザービームを前記薄膜形成材料に照射
することを特徴としている。
が、本発明においては、希土類元素含有のペロブスカイ
ト型構造を有する酸化物超電導体や、Bi−Sr−Ca−Cu−
O系やTl−Ba−Ca−Cu−O系の酸化物超電導体等を適用
することができる。
を有する酸化物超電導体は、超電導状態を実現できるも
のであればよく、RE M2Cu3O7−δ(REはY、La、Sc、N
d、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の希土類元
素から選ばれた少なくとも1種の元素を、MはBa、Sr、
Caから選ばれた少なくとも1種の元素を、δは酸素欠陥
を表し通常1以下の数、Cuの一部はTi、V、Cr、Mn、F
e、Co、Ni、Zn等で置換可能)で表される酸化物等が例
示される。本発明は、特に上記した希土類系の酸化物超
電導体薄膜の作製に好適している。
レーザーアブレーション法を利用したものであり、薄膜
形成材料となるターゲットとしては、例えば目的とする
薄膜と同組成のバルク状酸化物超電導体が用いられる。
ットに外周部を除去したレーザービームを照射し、酸化
物超電導体の構成成分を蒸発させて薄膜を形成する。レ
ーザービームとしては、例えばArFエキシマレーザやKrF
エキシマレーザ等が用いられる。
て酸化物超電導体薄膜を形成した際に生じる膜表面の凹
凸は、その詳細は明らかではないが、レーザービームの
断面プロファイルが主因となっていることを見出だし、
これに基づいて成されたものである。レーザービームの
出力強度の空間的な不均一、特にビーム外周部は低出力
であり、この低出力部によって蒸発物質の組成や基体上
に飛翔する際のエネルギーにばらつきが生じ、これが膜
の成長モードを不均一にし、結果として膜表面が微結晶
から構成される粗い表面の多結晶膜となるものと考えら
れる。
の低出力部を除去することによって、レーザービームの
断面プロファイルをより均一なものとした後、例えばレ
ンズ等を用いて集束し、ターゲットに照射する。ここ
で、除去する外周部の範囲は、使用する個々のエキシマ
レーザーシステムの特性等によって異なるが、ビーム中
心部の出力の30%以下となる部分を絞りによって遮蔽
し、取り除くことが好ましい。
薄膜形成材料となるターゲットに照射するレーザービー
ムの外周部の低出力部を除去することによって、レーザ
ービームの断面プロファイルをより均一なものとしてい
る。これにより、蒸発物質の組成や基体上に飛翔する際
のエネルギーがほぼ一定となって、膜の成長モードが均
一となる。よって、得られる酸化物超電導体薄膜は単結
晶的となって、表面の平滑性を向上させることが可能と
なる。
る。
を模式的に示す図である。同図において、1は成膜室で
あり、この成膜室1内には、蒸発源となるターゲット2
と、このターゲット2と対向配置された基板ホルダ3と
が収容されており、基板ホルダ3の後方には図示を省略
した基板加熱用ヒータが設けられている。また、成膜室
1内は、数mmTorrから数100mmTorrの酸素ガスまたは他
の酸化性ガスで満たされている。
ザー源4が配置されている。そして、エキシマレーザー
源4から射出されたエキシマレーザーAの外周部を除去
するように、絞り5が設置されており、絞り5によって
断面プロファイルが均一化されたエキシマレーザBをタ
ーゲット2上に集束するように、レンズ6が設置されて
いる。
りY−Ba−Cu−O系の酸化物超電導体薄膜を作製した。
板ホルダ3にセットし、基板加熱用ヒータによってSrTi
O3(100)基板7を約700℃に加熱した。次いで、成膜室
1内を2×10-6Torrまで排気した後、酸素ガスを300mTo
rrまで導入した。なお、ターゲット2としては、YBa2Cu
3O7−δ組成のバルク材を用いた。
出された10mm×30mmの広がりを持つエキシマレーザAの
外周部を絞り5によってカットし、5mm×20mmのエキシ
マレーザBとした後、レンズ6によっておおよそ2mm×5
mmのビームに集束し、エネルギー密度を1.5J/cm2以上と
したレーザービームをターゲット2に照射して、SrTiO3
(100)基板7上にY−Ba−Ca−O系酸化物超電導体薄
膜を成膜した。成膜後、直ちに成膜室1内に0.8気圧ま
で酸素を導入し、500℃で1時間の条件でアニール処理
を施した。
導体薄膜を複数作製し、各薄膜の組成、臨界温度、表面
性を調べた。その結果を第1表に示す。
の温度変化において、抵抗が零となる温度であり、表面
性はSEMにより、1万倍で膜表面を観察し、構造が見ら
れない場合を「鏡面」と定義する。
ーザービームの外周部をカットしない以外は、上記実施
例と同一条件でY−Ba−Cu−O系酸化物超電導体薄膜を
作製した。これらの薄膜についても、組成、臨界温度、
表面性を調べた。その結果を併せて第1表に示す。
各酸化物超電導体薄膜は、膜組成の再現性に優れ、90K
級の臨界温度が得られていると共に、膜表面の平滑性に
も優れていることが分る。これは、上記実施例において
は、ターゲットに照射するレーザービームの外周部の低
出力部を絞りにより除去することによって、レーザービ
ームの断面プロファイルを均一にできるため、ターゲッ
トからの蒸発成分をターゲット組成に極めて近くするこ
とができ、かつ蒸発成分の飛翔エネルギーに大きな分布
をなくすことが可能となる。よって、膜の成長モードが
均一となって、得られる薄膜は単結晶的となり、表面の
平滑性が著しく改善される。また、膜が均質であるた
め、超電導状態への転移が極めてシャープで、それがゆ
えに臨界温度も高くなる。
部を除去した後に集束させたが、集束したレーザービー
ムに対して絞りを配置してもよく、また絞りをレーザ本
体に含めることも可能である。
製造方法によれば、レーザーアブレーション法を用い
て、膜組成の再現性に優れると共に、膜表面の平滑性に
優れた酸化物超電導体薄膜を再現性よく得ることが可能
になる。
模式的に示す図である。 1……成膜室、2……ターゲット、3……基板ホルダ、
4……エキシマレーザー源、5……絞り、6……レン
ズ、7……SrTiO3(100)基板、A……外周部除去前の
エキシマレーザ、B……絞りによって断面プロファイル
が均一化されたエキシマレーザ。
Claims (1)
- 【請求項1】酸化物超電導体の薄膜形成材料にレーザー
ビームを照射し、該酸化物超電導体の構成成分を蒸着さ
せることにより、基体上に該酸化物超電導体の薄膜をレ
ーザーアプレーション法によって形成するにあたり、 レーザー源から射出された前記レーザービームを、その
中心部の出力に対して強度が30%以下となる外周部を除
去し、この外周部を除去したレーザービームを前記薄膜
形成材料に照射することを特徴とする酸化物超電導体薄
膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2303309A JP2953776B2 (ja) | 1990-11-08 | 1990-11-08 | 酸化物超電導体薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2303309A JP2953776B2 (ja) | 1990-11-08 | 1990-11-08 | 酸化物超電導体薄膜の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04175205A JPH04175205A (ja) | 1992-06-23 |
JP2953776B2 true JP2953776B2 (ja) | 1999-09-27 |
Family
ID=17919412
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2303309A Expired - Lifetime JP2953776B2 (ja) | 1990-11-08 | 1990-11-08 | 酸化物超電導体薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2953776B2 (ja) |
-
1990
- 1990-11-08 JP JP2303309A patent/JP2953776B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04175205A (ja) | 1992-06-23 |
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