JP2953012B2 - 成形用型 - Google Patents

成形用型

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えばヘッドホン等の振動板を形成するの
に用いて好適な成形用型に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、略球状の金属粉体と有機高分子粉末バイン
ダーとからなる混合物を粉体成形することにより、良好
な通気性を有し、成形性に優れた成形用型を提供しよう
とするものである。
〔従来の技術〕
例えばスプーカーやマイク,或いはヘッドホン等の振
動板には、熱可塑性の樹脂フィルムを成形したものが広
く用いられている。そして、このような振動板は、加熱
軟化させた樹脂フィルムを真空又は圧縮空気の圧力で所
定の表面形状を有する成形用型に押し付けることによっ
て成形されている。
ところで、このような成形法に用いられる成形用型と
しては、真鍮や鉄等の金属からなる金型が多く用いられ
ているが、特に成形用型面からの吸引によって樹脂フィ
ルムを押し付けて成形する場合は、成形用型に空気の通
る通気孔が必要である。従って、従来の金型(54)にお
いては、例えば第4図に示すように、所定の表面形状を
有する金型表面(51)に複数の微細な通気孔(52)が裏
面(53)に貫通して設けられている。
このような金型(54)を用いた成形法を簡単に説明す
ると、先ず200〜300℃の熱風を樹脂フィルムに吹きつけ
て加熱軟化させて、裏面(53)側から上記通気孔(52)
を介して真空吸引することにより、上記樹脂フィルムを
上記金型(54)に押し付ける。そして、上記樹脂フィル
ムを金型表面(51)に完全に密着させた後、徐冷する。
これによって金型(54)の表面(51)の形状に応じて上
記樹脂フィルムが成形される。
しかしながら、金属製の金型(54)では、上記通気孔
(52)の数に限りがあり、上記樹脂フィルムの密着性を
十分に確保することが困難となる。このために、成形性
に問題を生じ、忠実な転写ができない虞れがある。ま
た、金型(54)の表面に臨む通気孔(52)の口径は、0.
1mm以下であることが要求されるが、このような微細な
通気孔(52)の加工は難しく、加工コストが高いという
問題も有する。
そこで、これらの不都合を解消すべくガラスビーズを
液状エポキシ樹脂に配合した型材料をマスター型に充填
し、マスター型の形状を転写した成形用型やセラミクス
等の多孔質焼結体を用いた成形用型が提案されている。
これらの成形用型においては、成形用型の全体に微細孔
が形成されるので、優れた通気性を確保することがで
き、樹脂フィルムの密着性が改善される。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、前者では、ガラスビーズの熱伝導性が悪い
ために成形用型の加熱速度や冷却速度が遅く、生産性が
悪いという欠点がある。また、この成形用型では、耐熱
強度や曲げ強度が弱く、破壊しやすい。更に、液状バイ
ンダーを使用することから、型材料の流動性が悪く、マ
スター型への充填が困難であり、しかもガラスビーズの
周囲に均一な液状バインダーが被着することから、通気
性も確保し難い。
一方、後者では、金型の製造に際し、セラミクスが焼
成工程において著しく収縮するので、寸法精度を確保す
ることが難しい。また、熱伝導性や破壊等の点でも問題
がある。
そこで、本発明はこのような実情に鑑みて提案された
ものであって、十分な通気性を確保することができ、優
れた成形性を有する成形用型を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、上述の目的を達成せんものと鋭意研究の
結果、略球状の金属粉体と有機高分子粉末バインダーと
を粉体成形すれば、優れた通気性を確保することがで
き、しかの熱伝導性や寸法精度等の問題も解消できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明の成型用型は、略球状の金属粉体と有機
高分子粉末バインダーとからなる混合物が加圧・加熱し
て前記有機高分子バインダーを溶融することにより成形
されてなることを特徴とするものである。
〔作用〕
金属粉体と有機高分子粉末バインダーとを粉体成形す
ると、有機高分子粉末バインダーが上記金属粉体同士の
接点部に入り込み、これら金属粉体を結合する。従っ
て、金属粉体間には確実に隙間が形成され、この隙間に
よって適当な通気性が確保される。
また、成形用型の大部分が金属材料によって構成され
ることから良好な熱伝導性が確保され、焼成の必要がな
いことから収縮等の虞れもなく寸法精度も確保される。
更に、金属粉体同士は有機高分子材料により結合され
ることから、曲げ強度等の機械的強度が保たれる。
〔実施例〕
以下、本発明を具体的な実施例により説明するが、本
発明がこの実施例に限定されるものでないことは言うま
でもない。
本実施例は、ヘッドホン等の振動板の成形において用
いられる樹脂フィルム成形用型の例である。
本実施例における成形用型(1)は、第1図に示すよ
うに、金属粉体と有機高分子粉末バインダーとからなる
型材料が所定の圧力,温度にて粉体成形されてなるもの
である。そして、この成形用型(1)の表面(1a)は、
成形すべき樹脂フィルムの形状に応じた所定形状を有し
ている。例えば本実施例では、ドーム型の振動板の形状
に応じた球面状の凹部(1b)と、この周囲に円環状の凹
部(1c)が設けられている。
この成形用型(1)においては、第2図に模式的に示
すように、略球状の金属粉体(2)は互いに接した状態
にあり、その接点部(2a)には有機高分子粉末バインダ
ー(3)が介在している。即ち、上記成形用型(1)で
は、上記金属粉体(2)が上記有機高分子粉末バインダ
ー(3)により結合されたかたちとなっている。この
時、上記有機高分子粉末バインダー(3)は大部分が金
属粉体(2)の接点部(2a)近傍に存在し、従って上記
金属粉体(2)間には隙間(4)が生じており、この隙
間(4)により上記成形用型全体に亘って適当な通気性
が与えられている。
上述のような構成を有する成形用型(1)に使用され
る金属粉体(2)の粒径は、上記成形用型の表面に凹凸
ができず、良好な表面状態を実現するために、20メッシ
ュ以下(20メッシュよりも小さいことを意味する。以
下、これと同じ。)であることが好ましく、100メッシ
ュ以下であることがより好ましい。下限については特に
限定されないが、通常350メッシュ程度までである。ま
た、この金属粉体(2)の形状は、樹脂フィルムの離型
性等を考慮すると、なるべく球形に近いものであること
が望ましい。
一方、有機高分子粉末バインダー(3)の粒径は、上
記金属粉体(2)の粒径と同程度又はそれ以下であるこ
とが好ましい。特に、有機高分子粉末バインダー(3)
の粒径が上記金属粉体(2)の粒径の1/10以下である
時、上記隙間(4)を十分に確保することができ、良好
な通気性が得られる。また、上記有機高分子粉末バイン
ダー(3)と上記金属粉体(2)の配合比を適宜選定す
れば、通気性を必要に応じて調節することができるが、
上記有機高分子粉末バインダー(3)の添加量は、上記
金属粉体(2)の1/10以下であることが好ましい。この
範囲を外れると、十分な通気性を確保することができな
い。
なお、上記有機高分子粉末バインダー(3)として
は、例えばエポキシ樹脂,ポリイミド等が使用可能であ
り、成形時における加熱によって溶融しないものであれ
ば熱可塑性樹脂,熱硬化性樹脂の何れかを問ない。
次に、上述の成形用型の製造方法の一例について具体
的に説明する。
先ず、第3図(a)に示すように、成形用型を成形す
るためのマスター型(11)の側壁に沿って配設された成
形リング(12)内に略球状の金属粉体と有機高分子粉末
バインダーを混合してなる型材料(13)を充填する。上
記マスター型(11)は黄銅等からなるものであり、その
表面は例えば切削加工等により所定の形状に加工されて
いる。
そして、第3図(b)に示すように、プレス熱盤(1
4)を用いて加熱しながら加圧盤(15)により加圧し、
所定の温度及び圧力にてプレス成形を行う。このような
加圧加熱によって上記有機高分子粉末バインダーが溶融
して上記金属粉体間に入り込み、上述のように金属粉体
同士の接点部で結合を形成する。
その結果、第3図(c)に示すように、上記型材料
(13)が粉体成形されてなる成形用型(16)が得られ
る。この成形用型(16)の表面は、上記マスター型(1
1)の表面形状が転写されて所望の形状に成形されてい
る。
ここで、上述の製造方法に従って第1表に示す型材料
を用い、各成形用型を作成した。なお、プレス成形時に
おける諸条件は第1表に示す通りである。
なお、実施例1において使用したエポキシ樹脂は、該
エポキシ樹脂100重量に対して硬化剤であるジシアンジ
アミド4重量部と促進剤であるベンジルジメチルアミン
0.3重量部を加え、これを所定の溶媒に溶解させて混合
した後、その溶媒を除去して粉体としたものである。
各実施例において得られた成形用型は、何れも型全体
に亘って良好な通気性を示した。また、これら成形用型
を用いて樹脂フィルムの成形を行ったところ、上記樹脂
フィルムを成形用型に完全に密着させることができ、成
形用型の表面形状を忠実に転写することができた。
また、実施例1に比べて実施例2では、より高温,高
圧の条件にて作成されることから、優れた耐熱強度,曲
げ強度が得られた。
なお、エポキシ樹脂の熱収縮率は約0.2%、熱可塑製
イミドの熱収縮率はほぼ0%であり、上述のプレス成形
を行っても殆ど収縮せず、寸法精度に優れた成形用型が
得られた。
最後に、第3の実施例として、ポリイミド(商品名
ケルイミド601,三井石油化学社製)を用い、実施例1に
準じた組成で成形用型を作成した。但し、成形条件とし
ては、温度200℃,圧力100kg/cm2で1時間一次キュアし
た後、マスター型から取り出して、温度200℃で48時間
アフタキュアした。
このようにして作成した成形用型も、通気性,寸法精
度及び機械的強度に優れたものであり、良好な成形性を
発揮した。
〔発明の効果〕
上述のように、本発明の成形用型においては、有機高
分子粉末バインダーによって結合された金属粉体の間に
隙間が形成されるので、優れた通気性を確保することが
できる。これにより、樹脂フィルム等の成形材料を成形
用型に完全に密着することができ、忠実な成形を行うこ
とができる。
また、本発明の成形用型において用いた型材料は、粉
末状であるので、例えば液状バインダーとガラスビーズ
を組み合わせた粘性の高い型材料に比べてマスター型へ
の充填性が高く、成形用型の形状の転写性に優れてい
る。
更に、上記型材料は熱伝導性が大きいので、加熱速度
又は冷却速度が大きく、成形における生産性の向上を図
る上で好適である。
更にまた、本発明の成形用型においては、焼成等によ
る収縮が起こることがなく、寸法精度の点でも有利であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の成形用型の一例を示す断面図であり、
第2図は略球状の金属粉体と有機高分子粉末バインダー
の結合状態を示す模式図である。第3図(a)乃至第3
図(c)は本発明を適用した成形用型を作成するための
製造工程の一例を工程順に従って説明するもので、第3
図(a)は型材料の充填工程を示す断面図、第3図
(b)はプレス成形工程を示す断面図、第3図(c)は
作成された成形用型の断面図である。 第4図は従来の成形用型の一例を示す断面図である。 (1),(16)……成形用型 (2)……金属粉体 (2a)……接点部 (3)……有機高分子粉末バインダー (4)……隙間 (13)……型材料

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略球状の金属粉体と有機高分子粉末バイン
    ダーとからなる混合物が加圧・加熱して前記有機高分子
    バインダーを溶融することにより成形されてなる成形用
    型。
  2. 【請求項2】振動板の成形において用いられる成型用型
    であることを特徴とする請求項1記載の成型用型。
  3. 【請求項3】上記有機高分子粉末バインダーの粒径が金
    属粉体の粒径の1/10以下であることを特徴とする請求項
    1記載の成型用型。
  4. 【請求項4】上記有機高分子粉末バインダーが熱可塑性
    樹脂よりなることを特徴とする請求項1記載の成型用
    型。
  5. 【請求項5】上記熱可塑性樹脂が熱可塑性イミドである
    ことを特徴とする請求項4記載の成形用型。
  6. 【請求項6】上記有機高分子粉末バインダーが熱硬化性
    樹脂よりなることを特徴とする請求項1記載の成型用
    型。
  7. 【請求項7】上記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項6記載の成形用型。
  8. 【請求項8】上記有機高分子粉末バインダーの添加量が
    金属粉体の1/10以下であることを特徴とする請求項1記
    載の成形用型。
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