JP2952584B2 - ガス拡散電極 - Google Patents

ガス拡散電極

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JP2952584B2 JP10050920A JP5092098A JP2952584B2 JP 2952584 B2 JP2952584 B2 JP 2952584B2 JP 10050920 A JP10050920 A JP 10050920A JP 5092098 A JP5092098 A JP 5092098A JP 2952584 B2 JP2952584 B2 JP 2952584B2
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  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
  • Inert Electrodes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス拡散電極に関
し、更に詳しくは食塩電解等に使用される例えば酸素陰
極用などのガス拡散電極に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガス拡散電極は、燃料電池や電解
などにおいてしばしば使用されている。ガス拡散電極
は、通常、反応層とガス供給層とが重ね合わされた構造
を有している。ガス拡散電極の反応層は、反応を進める
ため触媒を含有しており、通常、担体に触媒を担持した
ものを使用している。一般に担体としては親水性カーボ
ンブラックが使用され、その上に銀、白金等の微粒子触
媒が担持される。そして、前記反応層は、親水部と疎水
部とが混在する構造からなるものと親水部だけからなる
構造からなるものがある。前者のものの場合には、前記
親水部は微粒子触媒が担持された親水性カーボンブラッ
クを有するものであり、また前記疎水部は、疎水性カー
ボンブラックを有するものである。ガス拡散電極を電解
に使用する場合の例である酸素陰極では、触媒を担持す
るカーボンブラックは徐々に酸化される。基材を構成す
るカーボンブラックが酸化され消滅していくと、担持さ
れていた触媒微粒子は少しずつ脱落する。それに伴い酸
素陰極の導電性は低下し、親水性が増大し、三相帯界面
の反応部分の面積は減少する。その結果、性能低下をき
たし、電極寿命が1〜2年となる。
【0003】ガス拡散電極を酸素陰極として食塩電解槽
にセットして使用する場合には、それは実用上からいっ
て5年以上の耐久性を有することが必要である。しか
し、カーボンブラックを使用した酸素陰極は、前記した
作用により短期間の内に電極性能の低下を来し、2年以
上の長い寿命期間を得ることはできないという問題点が
あった。こうした問題点を解決しようとして、カーボン
ブラックに生じるような腐食の心配がないガス拡散電極
も古くから提案されている。具体的には、銀微粒子とP
TFE(ポリテトラフルオロエチレン)のみからなるガ
ス拡散電極がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】カーボンブラックを応
用したガス拡散電極は機械的強度に優れている。これ
は、その製造において結着剤にPTFEを使用し、PT
FEの融点以上の温度、更に20kg/cm2 以上の高
圧でプレスしているため、機械的強度に優れたものとな
る。しかし、銀微粒子とPTFEのみからなるガス拡散
電極は、そのような高温高圧下でプレスすることはでき
ない。PTFEと銀微粒子は柔らかく、変形し易いの
で、高温高圧でプレスすると電解液及びガス通路となる
粒子間の細孔が閉塞したり、酸素還元触媒となる銀の表
面積が激減するからである。プレス温度はPTFEの融
点以下の250℃、圧力は10kg/cm2 以下にしな
いと必要な電極性能はほとんど得られない。ところが、
こうした条件で作成した電極は、逆に機械的強度が小さ
く壊れやすく、取扱いには細心の注意が必要である。こ
のため寸法の大きい電極でしかもその機械的強度が小さ
い場合、2年以上の耐久性をもつものを、再現性よく達
成するのは困難であるという問題点があった。本発明
は、優れた電極性能とともに優れた耐久性を有し、しか
も機械的な強度にも優れていて壊れにくいガス拡散電極
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は以下の手段を採った。 (1)反応層は、少なくとも親水性微粒子と触媒微粒子
とが混合状態にあり、フッ素樹脂と共にホットプレスし
てあるガス拡散電極において、前記親水性微粒子がカー
ボンブラックよりも酸化しがたい親水性耐酸化性物質微
粒子であり、前記親水性耐酸化性物質微粒子の一次粒径
および触媒微粒子の一次粒径がいずれも0.5ミクロン
以下であり、ホットプレス条件は、フッ素樹脂の融点以
上の温度でしかもその圧力が5kg/cm2 以上である
ことを特徴とするガス拡散電極。 (2)親水性耐酸化性物質微粒子が、ジルコニア微粒子
であることを特徴とする前記(1)記載のガス拡散電
極。 (3)触媒微粒子が、銀微粒子であることを特徴とする
前記(1)又は(2)記載のガス拡散電極。 (4)フッ素樹脂が、PTFEであることを特徴とする
前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のガス拡散電
極。
【0006】この種類のガス拡散電極で機械的強度の大
きいものを得ようとする場合には、結着剤にPTFEを
使用している関係で、PTFEの融点である320℃以
上、圧力50kg/cm2 以上でプレスする必要があ
る。しかし、このような条件でプレスすると、銀微粒子
は通常容易に焼結する。焼結すれば粒径は粗大化し、触
媒反応を左右する銀微粒子の表面積の大きさが低下す
る。しかも、プレス時、PTFEは流動化するから、銀
微粒子が保有する細孔が閉塞する。結局、電極として必
要な性能は大きく低下し、実用にほど遠いものになる。
本発明者は、高温、高圧でのプレス条件でも銀微粒子が
焼結しないで成形できる方法を見いだした。すなわち、
銀微粒子とカーボンブラックよりも酸化しがたい安定な
親水性耐酸化性物質微粒子(以下、単に「親水性耐酸化
性物質微粒子」という)とを混合分散させると、銀微粒
子間に親水性耐酸化性物質微粒子が入り込み、高温にな
っても銀微粒子はほとんど焼結しない。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、発明の実
施の形態を説明する。通常、塩水電解で酸素陰極として
使用するガス拡散電極は、反応層とガス供給層とが重ね
合わされた構造となっている。この反応層では、親水性
耐酸化性物質微粒子と触媒微粒子とが混合状態にある。
また、この反応層は、反応層疎水部と反応層親水部とが
混在した構造のものでもよく、その場合前記反応層親水
部において親水性耐酸化性物質微粒子と触媒微粒子とが
混合状態にあるものとすることができる。そして、カー
ボンブラックが酸化する問題は、主として触媒があり酸
素の作用が行われる親水部で問題となるもので、触媒が
なく酸素の作用が行われない疎水部では疎水性カーボン
ブラックが酸化することはほとんど問題とならない。触
媒微粒子と混合状態で用いる親水性耐酸化性物質微粒子
としては、例えばジルコニア(ZrO2 )、あるいはそ
のほかの金属酸化物微粒子:例えばNiCo 2 4 、ア
ルミナなどを挙げることができる。また、耐酸化性物質
であれば、酸化物以外のものを使用することができる。
このような親水性耐酸化性物質微粒子と混合状態にある
触媒微粒子は、酸素分子を活性化するような触媒作用の
あるもので、具体的には例えば銀、銀合金、金、白金、
パラジウムなどが挙げられ、特に好ましくは銀を挙げる
ことができる。
【0008】親水性耐酸化性物質微粒子の平均粒径は
0.5ミクロン以下、ジルコニアを用いる場合は特に
0.2〜0.02ミクロンが好ましい。触媒微粒子の平
均粒径は0.5ミクロン以下、銀を用いる場合は特に
0.3〜0.01ミクロンが好ましい。親水性耐酸化性
物質微粒子の粒径が0.5ミクロンを越えると触媒微粒
子の保護効果が低下することになって好ましくない。ま
た、触媒微粒子の粒径が0.5ミクロンを越えると反応
表面積が低下することになって好ましくない。例えば銀
微粒子とジルコニア微粒子の混在は、銀鏡反応などによ
って直径0.01ミクロン程度のコロイド状の銀還元微
粒子を得、これとジルコニア微粒子とを混合してもよ
い。あるいは、0.3ミクロン径の銀微粒子とジルコニ
アを液相で混合するなどの方法でも得ることができる。
【0009】こうした親水性耐酸化性物質微粒子及び触
媒微粒子は、フッ素樹脂と共にホットプレスされて反応
層親水部を形成している。フッ素樹脂は結着剤の作用を
するものであり、例えばPTFE、PFA(共重合体)
などが挙げられ、その中でも特にPTFEが好ましい。
触媒については触媒担体を有するものを使用してもよ
く、触媒担体は、シリカ微粒子のように安定であればそ
の後溶解して銀微粒子のみを残す性質のものでもよい。
また、前記のように、ジルコニア微粒子の存在で銀微粒
子を生成させる場合には、銀微粒子の一部がジルコニア
微粒子上に担持させる形になることがある。反応層親水
部と混在する反応層疎水部は、例えばPTFE多孔体
(マトリックス状)或いはPTFE微粒子の形となって
もよい。但し、好ましくは疎水性カーボンとPTFEと
からなる多孔体が望ましい。反応層と重ね合わされてる
ガス供給層は、例えば、ゴアテックスのようなPTFE
多孔体でもよいが、反応層を融点以上でプレス後、25
0℃で5kg/cm 2 程度でPTFE多孔体をプレスす
る必要がある。電極強度を考えれば、疎水性カーボンと
PTFEとからなる多孔体が望ましい。 ホットプレス
条件は、融点温度以上の温度で、圧力は5kg/cm2
以上である。融点温度未満、あるいは5kg/cm2
満の圧力の場合、十分な機械的強度が得られず、好まし
くない。
【0010】本発明において、その実施においては、4
00℃、50kg/cm2 というプレス条件でも安定し
ている親水性耐酸化性物質微粒子としては、例えばジル
コニア微粒子が挙げられる。具体的には、例えば、40
0℃、50kg/cm2 のプレス条件で安定な親水性耐
酸化性物質微粒子として、ジルコニア微粒子を使用する
ことが好ましく、以下これを例として説明する。まず、
このジルコニア微粒子に界面活性剤を添加して水中に分
散後、銀微粒子を添加し、分散混合する。それにバイン
ダーとしてのPTFEディスパージョンを添加混合し、
これを反応層の親水部とした。疎水性カーボンブラック
とPTFEディスパージョンとで疎水部を構成し、こう
した親水部と疎水部とを分散混合することで、反応層原
料を形成した。この反応層原料を用いると、例えば38
0℃、50kg/cm2 というような高温、高圧下でホ
ットプレスしても銀微粒子の凝集はほとんど起こらず、
酸素還元能力も従来のカーボンブラックを使用した電極
とほぼ同じとなる。性能低下を気にせずに高温高圧でホ
ットプレスできるので、電極の機械的強度を増加でき、
完成された電極としてのハンドリングも容易で、電解槽
にセットする時の傷、剥離等も皆無になることが分かっ
た。また、触媒の担体としてカーボンブラックを使用し
ないので腐食による問題もなく電極寿命は飛躍的に増加
した。
【0011】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されものではない。
【0012】(実施例1)平均粒径0.15ミクロンの
ジルコニア微粒子20gを1リットル水溶液中に分散さ
せ、これに硝酸銀35gを添加した。さらに、ホルマリ
ン、苛性ソーダを加え、硝酸銀を還元させて銀微粒子と
ジルコニア微粒子との混合物を作製した。このように作
製した銀ジルコニア微粒子混合物4部(重量)に、界面
活性剤であるトライトンを1部、水9部を加え、超音波
分散機で分散させた。得られた分散液に結着剤となるP
TFEディスパージョンD−1(ダイキン工業社製)1
部を加え、撹拌混合した後にエタノールを20部加え、
撹拌することで自己組織化(PTFEが析出して相互に
連続している構造)させ、親水性のジルコニア微粒子と
触媒になる銀微粒子とが混合状態にある親水部材料を得
た。親水部材料とは別に疎水部材料を作製した。疎水性
カーボンブラック(No.6、平均粒径500Å、試作
品 電気化学工業社製)2部に、20%トライトン20
部とPTFEディスパージョン(D−1,ダイキン工業
社製)2部とを分散させた。得られたこの分散液にイソ
プロピルアルコールを50部加え、自己組織化させ、疎
水部材料とした。自己組織化させた親水部材料と疎水部
材料の液を撹拌混合し、それを濾過して反応層原料を得
た。この反応層原料にソルベントナフサを加え、ロール
することで親水部と疎水部が混在する0.5mm厚の反
応層シートを作った。
【0013】反応層シートとは別に、予め用意したガス
供給層原料粉末(疎水性カーボンブラック(No.6)
2部に20%トライトン20部とPTFEディスパージ
ョン(D−1,ダイキン工業社製)2部とを分散させ、
自己組織化させ、乾燥したもの)にソルベントナフサを
加え、ロールすることで2mm厚のガス供給層シートを
作った。このようにして得られた0.5mm厚の反応層
シートと、2mm厚のガス供給層シートとを重ね合わ
せ、更にロールして全体を0.6mm厚にした。次い
で、このようにして得られた重ね合わせシートから、エ
チルアルコールを充填した抽出器を使い、界面活性剤成
分を除去した。次いで100℃で乾燥し、50メッシ
ュ、0.19mm厚の銀網をガス供給層シート側に敷
き、380℃、50kg/cm2 の圧力で60秒間ホッ
トプレスすることでガス拡散電極を得た。酸素還元性能
を測定したところ、電流密度が30A/dm2 の場合、
0.76V(vs.RHE)であるという高い性能を有
している。
【0014】(実施例2)平均粒径40nmの高純度超
微粉マグネシア微粒子2部に20%トライトンを20部
加え、10nm径の銀コロイド2部と混合した。更に結
着剤となるPTFEディスパージョンD−1(ダイキン
工業社製)1部を添加し、分散させた。このようにして
得られた分散液にイソプロピルアルコールを50部加
え、自己組織化させて親水性のアルミナ微粒子と触媒に
なる銀微粒子とが混合状態にある親水部材料を得た。親
水部材料とは別に実施例1と同様の方法で疎水部材料を
作製し、親水部材料と疎水部材料から実施例1と同様の
方法で反応層原料を得た。得られた反応層原料を50p
pIの銀メッキ発泡ニッケル体上から200ミクロン厚
に塗り込み、1mm厚のシリコンシートと共にロールし
た。これにより、親水部と疎水部とが混在する反応層を
発泡体内部に押し込んだ。発泡ニッケルには、反応層原
料を押し込んだ側の裏側から、疎水性カーボンブラック
(No.6、平均粒径500Å、試作品,電気化学工業
社製)2部とPTFEディスパージョンD−1(ダイキ
ン工業社製)2部から製造したガス供給層原料を同様に
押し込み、ガス供給層を反応層の裏側に形成した。
【0015】ガス供給層と反応層とを形成したこの発泡
ニッケル体を、80℃で3時間乾燥した後、含まれてい
る界面活性剤をエタノール抽出装置で除去した。乾燥
後、50kg/cm2 で380℃、60秒間プレスする
ことでガス拡散電極を得た。酸素還元性能を測定したと
ころ、親水部にカーボンブラックを使用していないにも
関わらず、32%NaOH、80℃の条件で、半電池評
価法により酸素還元電流を測定した結果、30A/dm
2 の場合0.76V(vs.RHE)であるという高い
性能を有している。従来の方法である凍結により分散液
を凝集して作製した電極に比べ、性能は、30mVも優
れていることが分かった。
【0016】(比較例1)平均粒径100nmの銀微粒
子(三井金属、Ag−3010)5部に20%トライト
ンを20部を加え、PTFEディスパージョンD−1
(ダイキン工業製)1部を添加して分散させた。こうし
て得られた分散液にイソプロピルアルコールを20部加
えて自己組織化させ、親水部材料を得た。別に、疎水性
カーボンブラック(No.6、平均粒径500Å、試作
品 電気化学工業社製)2部に、20%トライトン20
部とPTFEディスパージョン(D−1,ダイキン工業
製)2部とを分散させた。得られたこの分散液にイソプ
ロピルアルコールを20部加え、自己組織化させ、疎水
部材料とした。これらの親水部材料と疎水部材料の自己
組織化された液を混合し、ろ過して反応層原料とする。
【0017】この反応層原料を50ppIの銀メッキ発
泡ニッケル体上から200ミクロン厚に塗り込み、1m
m厚のシリコンシートと共にロールすることにより、発
泡体内部に反応層を押し込んだ。発泡ニッケル体の裏側
から、疎水性カーボンブラック(No.6、平均粒径5
00Å、試作品,電気化学工業社製)2部とPTFEデ
ィスパージョンD−1(ダイキン工業製)2部から製造
したガス供給層原料を同様に押し込み、ガス供給層を反
応層の裏側に形成した。この発泡ニッケル体を、80℃
で3時間乾燥した後、含まれている界面活性剤をエタノ
ール抽出装置で除去した。乾燥後、50kg/cm2
380℃、60秒間プレスすることでガス拡散電極を得
た。この電極の酸素還元性能を測定したところ、30A
/dm2 で0.60V(vs.RHE)の著しく低い性
能しか得られなかった。電極の反応層が、銀微粒子のみ
であって、ジルコニアのような親水性微粒子が共存しな
いため、プレスの際に凝集が進み、酸素還元反応が進行
するのを左右する銀表面積が低下したためと考えられ
る。
【0018】
【発明の効果】本発明のガス拡散電極は、高温高圧でホ
ットプレスされていても、一次粒径0.5ミクロン以下
という触媒微粒子の間に、一次粒径が0.5ミクロン以
下という親水性耐酸化性物質微粒子が介在するため、銀
微粒子の粗大化は阻止され、電極性能がほとんど低下し
ていない。また、本発明のガス拡散電極は、触媒担体と
してカーボンブラックを使用しないので担体の腐食問題
がなくなり、耐久性が向上し、電極寿命が長くなってい
る。さらに、高温、高圧でホットプレスされていること
から電極の機械的強度が向上している。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−283980(JP,A) 特開 平8−302492(JP,A) 特開 平6−93487(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25B 1/00 - 15/08 H01M 4/88

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応層は、少なくとも親水性微粒子と触
    媒微粒子とが混合状態にあり、フッ素樹脂と共にホット
    プレスしてあるガス拡散電極において、前記親水性微粒
    子がカーボンブラックよりも酸化しがたい親水性耐酸化
    性物質微粒子であり、前記親水性耐酸化性物質微粒子の
    一次粒径および触媒微粒子の一次粒径がいずれも0.5
    ミクロン以下であり、ホットプレス条件は、フッ素樹脂
    の融点以上の温度でしかもその圧力が5kg/cm2
    上であることを特徴とするガス拡散電極。
  2. 【請求項2】 親水性耐酸化性物質微粒子が、ジルコニ
    ア微粒子であることを特徴とする請求項1記載のガス拡
    散電極。
  3. 【請求項3】 触媒微粒子が、銀微粒子であることを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載のガス拡散電極。
  4. 【請求項4】 フッ素樹脂が、ポリテトラフルオロエチ
    レン(PTFE)であることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項に記載のガス拡散電極。
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