JP2952327B2 - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型原子間力顕
微鏡(AFM: Atomic Force Microscope)に代表され
る走査型プローブ顕微鏡に係り、特に、試料の表面形状
を、その空間周波数に応じた色情報に変換してカラー表
示する走査型プローブ顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】AFM等の走査型プローブ顕微鏡では、
試料表面とプローブとの間の相互作用を利用して試料表
面の微細な組織や構造を検出するために、片持ち梁の先
端に探針を装着したカンチレバーがプローブとして使用
される。このようなカンチレバーを用いて探針を試料表
面で走査すれば、試料表面と探針との間には、原子間力
に基づく引力または斥力が発生する。したがって、この
原子間力をカンチレバーの歪量として検出し、この歪量
が一定となるように、すなわち試料表面と探針との間隙
が一定となるように試料ステージをZ軸方向へ微動させ
れば、その際の微動信号、あるいは検出された歪量その
ものが試料表面の形状を代表するようになる。
【0003】図13は、従来の走査型プローブ顕微鏡の
信号処理系統の一例を示したブロック図である。3次元
試料ステージ55上には試料52が載置され、試料52
の上方には、カンチレバー53の自由端に取り付けられ
た探針54が対向して配置されている。カンチレバー5
3の歪量は、レーザ発生器71から出力されたレーザ光
72の入射位置を位置検出器73で測定することにより
検出される。
【0004】位置検出器73は、例えば4分割された光
検出電極から構成されており、カンチレバー53の歪量
が0の時にはレーザ光72のスポットが該4分割電極の
中央に来るように位置合わせされている。このため、カ
ンチレバー53に歪が発生すると、レーザ光72のスポ
ットが4分割電極上を移動し、4分割電極から出力され
る電圧に差が発生する。この電圧差は差動増幅器74に
よって増幅され、試料表面と探針54との間隙を代表す
る歪信号S1として比較器75の非反転入力端子(+)
に入力される。比較器75の反転入力端子(−)には、
カンチレバー53の歪量に関する目標値信号が目標値設
定部79から入力される。
【0005】比較器75から出力された誤差信号S2は
比例積分(PI)制御部76に入力される。PI制御部
76からは、誤差信号S2およびその積分値を合成した
信号が、試料表面と探針54との間隙を予定値に制御す
るアクチュエータ微動信号を兼ねた観察像信号S3とし
て、増幅器81およびアクチュエータ駆動増幅器に入力
される。
【0006】走査信号発生部78は、試料52をXY方
向へ微動させるための微動信号をアクチュエータ駆動増
幅器70へ供給する。位置検出器73、差動増幅器7
4、比較器75、PI制御部76、およびアクチュエー
タ駆動増幅器70はフイードバック回路を構成してい
る。観察像信号S3は、増幅器81で適宜に増幅された
後にA/D変換器82へ供給され、ここで、デジタル信
号の画像データに変換されて画像メモリ83に記憶され
る。画像メモリ制御部84は、同期信号発生器85から
出力されるクロック信号に同期して、アドレス信号およ
びリード信号を画像メモリ83へ出力する。当該アドレ
ス信号およびリード信号に応答して画像メモリ83から
出力された画像データはRAM−DAC86へ供給され
る。RAM−DAC86は、同期信号発生器85から供
給される水平および垂直同期信号に応答して画像データ
をアナログ信号に変換し、これをモニタ装置87へ出力
する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】試料表面の凹凸をモノ
クロの濃淡で正確に表示しようとすると、理想的には1
6ビット程度の階調表現が要求される。しかしながら、
モニタ装置87の階調表現能力が低いのみならず、階調
を増すためにはA/D変換器82の分解能を高くした
り、画像メモリ83のメモリ容量を増やさなければなら
ないので、装置が高価なものとなってしまう。このた
め、上記した従来技術では、各画素の濃度は8ビット
(64階調)で表現されるように設計されており、試料
表面の凹凸を正確に表現することができないという問題
があった。
【0008】このような問題点を解決するために、画像
データをコンピュータに取り込み、これに画像処理を施
して3次元の立体的な表現に変換する方法も提案されて
いる。しかしながら、画像データの処理には高速動作す
るプロセッサや大容量の画像メモリが必要となるため、
やはり装置が高価なものとなってしまうという問題があ
った。
【0009】さらに、上記した従来技術では、試料表面
の凹凸に関する空間周波数が高いと、探針1の走査速度
が比較的早くて探針1が凹凸に追従しきれない場合や、
前記フイードバック回路のゲインが不十分な場合には、
歪信号S1と目標値との差に応じた誤差信号S2が比較
器75から出力される。PI制御部76は、誤差信号S
2をゼロに近付けるフィードバック制御を実行すべく観
察像信号S3をアクチュエータ微動信号として出力する
が、誤差信号S2を完全にゼロにすることができない。
このため、観察像信号S3では常に誤差信号S2に相当
する信号成分が不足することになり、そのエッジ部分が
鈍ってしまう。
【0010】このような問題点を解決するために、図1
4に示した他の従来技術のように、歪信号S1および観
察像信号S3のいずれか一方を、別途に入力される切換
信号に応じて前記増幅部81へ選択的に出力する切換部
77を設けた構成も提案されている。しかしながら、上
記した構成では、エッジ部分の認識を優先させたい場合
には切換部77を歪信号S1側に切り換え、凹凸状態の
認識を優先させたい場合には切換部77を観察像信号S
3側へ切り換えなければならない。このため、エッジ部
および凹凸部の状態を正確かつ同時に認識することがで
きないという問題があった。
【0011】本発明の目的は、試料の表面形状を、その
空間周波数に応じた色情報に変換してカラー表示するこ
とで、試料の表面形状を正確に認識することができる走
査型プローブ顕微鏡を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明では、試料表面に探針を近接させ、両者
の間隙が予定値に保たれるように、探針および試料の少
なくとも一方をZ軸方向へ微動させながら、探針を試料
表面でXY方向に走査させる走査型プローブ顕微鏡にお
いて、試料表面と探針との間隙の変化に基づいて、試料
の表面形状を代表する表面形状信号を出力する信号発生
手段と、前記表面形状信号から、それぞれ異なる予定の
周波数帯域を抽出して複数種の帯域信号を生成する帯域
信号生成手段と、各帯域信号を試料表面での位置と対応
付けて記憶する画像メモリと、各画像メモリに記憶され
た画像データを、それぞれ異なる色のカラー画像データ
とみなし、これらを合成してカラー画像を出力するカラ
ー画像出力手段とを具備したことを特徴とする。
【0013】上記した構成によれば、試料の表面形状
を、その空間周波数に応じた色情報に変換してカラー表
示することができるので、表面形状を簡単かつ正確に認
識できるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。図1は、本発明の第一実施形態である走
査型プローブ顕微鏡の信号処理系統のブロック図であ
り、前記と同一の符号は同一または同等部分を表してい
る。本実施形態では、PI制御部76から出力された観
察像信号S3が、試料52の表面形状を代表する表面形
状信号として、周波数特性のそれぞれ異なる帯域フィル
タ80a、80b、80cへ入力される。図2は、各帯
域フィルタの周波数特性の一例を示した図であり、帯域
フィルタ80aは、観察像信号S3からノイズ成分であ
る超高域成分ならびに中域および低域成分を除去して高
域成分のみを通過させる。帯域フィルタ80bは、観察
像信号S3から高域および低域成分を除去して中域成分
のみを通過させる。帯域フィルタ80cは、観察像信号
S3から中域および高域成分を除去して低域成分のみを
通過させる。
【0015】図5は、各帯域フィルタを通過した帯域信
号の波形図であり、帯域フィルタ80aを通過した帯域
信号SH は、同図(a) に示したように、試料表面のエッ
ジ部で急峻に変化する信号となる。この帯域信号SH
は、A/D変換器82aでデジタル信号に変換されて画
像メモリ83aの対応アドレスに記憶される。帯域フィ
ルタ80bを通過した帯域信号SM は、同図(b) に示し
たように、試料表面のエッジ部から、前記同図(a) の場
合よりも緩やかに変化する信号となる。この帯域信号S
M は、A/D変換器82bでデジタル信号に変換されて
画像メモリ83bに記憶される。
【0016】帯域フィルタ80cを通過した帯域信号S
L は、同図(c) に示したように、試料表面のエッジ部か
ら、前記同図(b) の場合よりも更に緩やかに変化する信
号となる。この帯域信号SL は、A/D変換器82cで
デジタル信号に変換されて画像メモリ83cに記憶され
る。画像メモリ制御部84は、同期信号発生装置85か
ら出力されるクロック信号CLKに同期して、カラーモ
ニタ装置90での陰極線の走査位置に対応したアドレス
信号およびリード信号を各画像メモリ83a〜83cへ
画素単位で順次出力する。当該アドレス信号およびリー
ド信号に応答して各画像メモリ83a〜83cから読み
出された画像データはRAM−DAC86へ供給され
る。
【0017】RAM−DAC86は、同期信号発生装置
85から供給される水平および垂直同期信号に基づい
て、カラーモニタ装置90の各画素位置ごとに、各画像
メモリ83a〜83cの対応アドレスから読み出された
画像データをアナログ信号に変換して点順次方式で出力
する。カラーモニタ装置90はRGB入力端子を備え、
画像メモリ83aから読み出された画像データは、RG
B入力端子のB(青)端子へ青色のカラー画像データと
して供給される。同様に、画像メモリ83bから読み出
された画像データは、RGB入力端子のG(緑)端子へ
緑色のカラー画像データとして供給される。同様に、画
像メモリ83cから読み出された画像データは、RGB
入力端子のR(赤)端子へ赤色のカラー画像データとし
て供給される。カラーモニタ装置90は各カラー画像デ
ータを合成し、試料の表面形状を、その空間周波数に応
じた色で表現したカラー画像を表示する。
【0018】本実施形態によれば、試料の表面形状を、
その空間周波数に応じて異なる色調で表示することがで
きるので、観察者は表面形状を正確に認識できるように
なる。また、本実施形態では特に、凹凸が急峻なエッジ
の立ち上がりおよび立ち下がり部等は帯域信号SH に応
じた青色で表示され、エッジに隣接する部分は帯域信号
SM に応じた緑色で表示され、それ以外の部分は帯域信
号SL に応じた赤色で表示されるといったように、試料
表面の空間周波数ごとに固有の原色が表示されるので、
試料表面の粗い凹凸状態、すなわち“うねり”と、微細
な凹凸状態とを区別して見易く表現できるようになる。
【0019】図3は、前記各帯域フィルタの他の構成例
を示した図である。帯域フィルタ80aは、観察像信号
S3からノイズ成分である超高域成分ならびに中域およ
び低域成分を除去して高域成分のみを通過させる。帯域
フィルタ80bは、観察像信号S3から高域成分および
低域成分を除去して中域成分のみを通過させる。帯域フ
ィルタ80cは、観察像信号S3から超高域成分のみを
除去して信号成分のほぼ全域を通過させる。
【0020】図6は、各帯域フィルタを通過した帯域信
号の波形図であり、帯域フィルタ80aを通過した帯域
信号SH は、同図(a) に示したように、試料表面のエッ
ジ部で急峻に変化する信号となる。帯域フィルタ80b
を通過した帯域信号SM は、同図(b) に示したように、
試料表面のエッジ部から緩やかに変化する信号となる。
帯域フィルタ80cを通過した帯域信号SL は、同図
(c) に示したように、試料の表面形状にほぼ準じた信号
となる。
【0021】本実施形態によれば、凹凸が急峻なエッジ
の立ち上がりおよび立ち下がり部等は、帯域信号SH に
応じた青色と帯域信号SL に応じた赤色が重畳表示され
て桃色に表示され、エッジに隣接する部分は、帯域信号
SM に応じた緑色および帯域信号SL に応じた赤色が重
畳表示されて黄色に表示され、それ以外の部分は、帯域
信号SL に応じた赤色になる。
【0022】このように、本実施形態では、エッジ部か
らの距離に応じて表示色が徐々に変化し、エッジ部から
離れた平坦位置では、試料表面の高さに応じて赤色の濃
度が変化するので、試料表面の凹凸部の高さを認識し易
く表現できるようになる。図4は、前記各帯域フィルタ
のさらに他の構成例を示した図である。帯域フィルタ8
0aは、観察像信号S3からノイズ成分である超高域成
分ならびに中域および低域成分を除去して高域成分のみ
を通過させる。帯域フィルタ80bは、観察像信号S3
から低域成分を除去して中域および高域成分のみを通過
させる。帯域フィルタ80cは、観察像信号S3から超
高域成分のみを除去して信号成分のほぼ全域を通過させ
る。
【0023】図7は、各帯域フィルタを通過した帯域信
号の波形図であり、帯域フィルタ80aを通過した帯域
信号SH は、同図(a) に示したように、試料表面のエッ
ジ部で急峻に変化する信号となる。帯域フィルタ80b
を通過した帯域信号SM は、同図(b) に示したように、
試料表面のエッジ部で急峻に変化し、その後は比較的緩
やかに変化する信号となる。帯域フィルタ80cを通過
した帯域信号SL は、同図(c) に示したように、試料の
表面形状にほぼ準じた信号となる。
【0024】本実施形態によれば、凹凸が急峻なエッジ
の立ち上がりおよび立ち下がり部等は、各帯域信号SH
,SM ,SL に応じた色が重畳表示されて白色に表示
され、エッジに隣接する部分は、帯域信号SM に応じた
緑色および帯域信号SL に応じた赤色が重畳表示されて
黄色に表示され、それ以外の部分は、帯域信号SL に応
じた赤色になる。
【0025】このように、本実施形態では、エッジ部分
からの距離に応じて表示色が白から緑、そして赤へと徐
々に変化し、これが陰影として作用するので立体的な表
示が可能になる。図8は、本発明の第2実施形態である
走査型プローブ顕微鏡の信号処理系統のブロック図であ
り、前記と同一の符号は同一または同等部分を表してい
る。
【0026】本実施形態では、差動増幅器74から出力
された歪信号S1が、比較器75の非反転入力端子
(+)に入力されると共に、帯域フィルタ80a、80
bへも、、試料52の表面形状を代表する表面形状信号
として直接入力される。帯域フィルタ80cへは、PI
制御部76から出力された観察像信号S3が表面形状信
号として入力される。
【0027】図10は、各帯域フィルタの周波数特性を
示した図であり、帯域フィルタ80aは、歪信号S1 か
らノイズ成分である超高域成分および中低域成分を除去
して高域成分のみを通過させる。帯域フィルタ80b
は、歪信号S1 から超高域成分および低域成分を除去し
て高域成分および中域成分を通過させる。帯域フィルタ
80cは、アクチュエータ駆動信号S3 から超高域成分
のみを除去して信号部分のほぼ全域を通過させる。
【0028】図12は、各帯域フィルタを通過した帯域
信号の波形図であり、帯域フィルタ80aを通過した帯
域信号SH は、同図(a) に示したように、試料表面のエ
ッジ部で急峻に変化する信号となる。この帯域信号SH
は、A/D変換器82aでデジタル信号に変換されて画
像メモリ83aの対応アドレスに記憶される。帯域フィ
ルタ80bを通過した帯域信号SM は、同図(b) に示し
たように、試料表面のエッジ部で緩やかに変化する信号
となる。この帯域信号SM は、A/D変換器82bでデ
ジタル信号に変換されて画像メモリ83bに記憶され
る。帯域フィルタ80cを通過した帯域信号SL は、同
図(c) に示したように、試料の表面形状に対応した信号
となる。この帯域信号SL は、A/D変換器82cでデ
ジタル信号に変換されて画像メモリ83cに記憶され
る。
【0029】本実施形態によれば、試料の表面形状を、
その空間周波数に応じて異なる色調で表示することがで
き、例えば凹凸が急峻なエッジ部等では、全てのカラー
画像データ(帯域信号)が重畳表示されるので白色とな
って輪郭強調が可能になる。また、凹部と凸部とでは、
図12(c) に示したように、帯域信号SL の強度が異な
るので色濃度が相違し、両者を簡単に識別できるように
なる。さらに、エッジ部近傍では、エッジ部分からの距
離に応じて表示色が白から緑、そして赤へと徐々に変化
し、これが陰影として作用するので立体的な表示が可能
になる。
【0030】図9は、本発明の第3実施形態である走査
型プローブ顕微鏡の信号処理系統のブロック図であり、
前記と同一の符号は同一または同等部分を表している。
本実施形態では、差動増幅器74から出力される歪信号
S1が、帯域フィルタ80dへは直接入力され、帯域フ
ィルタ80eへは、PI制御部76から出力された観察
像信号S3が入力される。
【0031】図11は、各帯域フィルタの周波数特性を
示した図であり、帯域フィルタ80dは、ノイズ成分で
ある超高域成分および低域成分を除去して中高域成分の
みを通過させる。帯域フィルタ80eは、超高域成分の
みを除去して信号部分のほぼ全域を通過させる。帯域フ
ィルタ80dを通過した帯域信号SH は、A/D変換器
82dでデジタル信号に変換されて画像メモリ83dの
対応アドレスに記憶される。同様に、帯域フィルタ80
eを通過した帯域信号SL は、A/D変換器82eでデ
ジタル信号に変換されて画像メモリ83eに記憶され
る。
【0032】画像メモリ制御部84は、同期信号発生器
85から出力されるクロック信号CLKに同期して、カ
ラーモニタ装置90での走査位置に対応したアドレス信
号およびリード信号を各画像メモリ83d,83eへ順
次出力する。当該アドレス信号およびリード信号に応答
して各画像メモリ83d,83eから読み出された画像
データはRAM−DAC86へ供給される。
【0033】RAM−DAC86は、同期信号発生器8
5から供給される水平および垂直同期信号に基づいて、
カラーモニタ装置90の各画素ごとに、各画像メモリ8
3d,83eの対応アドレスから読み出された画像デー
タをアナログ信号に変換し、点順次方式で出力する。画
像メモリ83dから読み出された画像データは、カラー
モニタ装置90のRGB入力端子のB(青)端子および
G(緑)端子へ、それぞれ青色のカラー画像データおよ
び緑色のカラー画像データとして供給される。画像メモ
リ83dから読み出された画像データは、RGB入力端
子のR(赤)端子へ赤色のカラー画像データとして供給
される。
【0034】本実施形態でも、試料表面の表面形状を、
その空間周波数に応じて異なる色調で表示することがで
き、凹凸が急峻なエッジ部等では、全ての色の画像デー
タが重畳表示されるので白色となって輪郭強調が可能に
なる。また、凹部と凸部とでは、帯域信号SL の強度が
異なるので色濃度が相違し、両者を簡単に識別できるよ
うになる。
【0035】上記した各実施形態では、画像メモリ制御
部84はカラーモニタ装置90での陰極線の走査位置に
対応したアドレス信号およびリード信号を順次出力し、
RAM−DAC86からカラーモニタ装置90へは、各
画像メモリから読み出された各カラー画像データが点順
次方式で供給されるものとして説明した。しかしなが
ら、本発明はこれのみに限定されるものではなく、画像
メモリ制御部84はカラーモニタ装置90のフレーム単
位でアドレス信号およびリード信号を各画像メモリへ順
次出力し、RAM−DAC86からカラーモニタ装置9
0へは、各カラー画像データがフレーム順次(面順次)
方式で供給されるようにしても良い。
【0036】また、上記した各実施形態では、周波数帯
域に応じて各画像メモリに記憶された画像データを、そ
れぞれ異なる原色(R,G,B)のカラー画像データと
みなし、試料表面の観察像を、その空間周波数に応じた
色で表示するものとして説明したが、本発明はこれのみ
に限定されず、視覚上の識別が可能であるならば、各画
像メモリに記憶された画像データを、それぞれ色の属性
が異なる画像データとみなしても良い。
【0037】例えば、色の属性としてR,G,Bの代わ
りに色相、彩度、明度を採用するのであれば、例えば色
相を割り当てられた周波数帯域の画像データは、各画素
ごとの値に応じて異なる色相で表示する。彩度を割り当
てられた周波数帯域の画像データは、その値に応じて白
の混じっている割合を異ならせて表示する。明度を割り
当てられた周波数帯域の画像データは、その値に応じて
明るさを異ならせて表示する。
【0038】
【発明の効果】上記したように、本発明によれば、以下
のような効果が達成される。 (1) 試料の表面形状を、その空間周波数に応じて異なる
色調で表示することができるので、表面形状を簡単かつ
正確に認識できるようになる。 (2) 試料表面の空間周波数と、当該空間周波数に固有の
表示色とを適宜に対応付ければ、試料表面の粗い凹凸状
態すなわち“うねり”と、微細な凹凸状態とを区別して
見易く表現できるようになる。 (3) エッジ部からの距離に応じて表示色の属性が徐々に
変化し、エッジ部から離れた平坦位置では、試料表面の
高さに応じて色の属性が変化するので、試料表面の凹凸
部の高さを見易く表現できるようになる。 (4) 凹凸が急峻なエッジ部等では、全てのカラー画像デ
ータが重畳表示されるので、表示色が白色となって輪郭
強調が可能になる。 (5) 試料表面の凹部と凸部とでは、低周波成分からなる
帯域信号の強度が異なるので色濃度が相違し、両者を簡
単に識別できるようになる。 (6) エッジ部近傍では、エッジ部分からの距離に応じて
表示色が徐々に変化し、これが陰影として作用するので
立体的な表示が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である走査型プローブ顕
微鏡の信号処理系統のブロック図である。
【図2】各帯域フィルタの周波数特性の一例(その1)
を示した図である。
【図3】各帯域フィルタの周波数特性の一例(その2)
を示した図である。
【図4】各帯域フィルタの周波数特性の一例(その3)
を示した図である。
【図5】図2の帯域フィルタを用いた場合の各帯域信号
の波形図である。
【図6】図3の帯域フィルタを用いた場合の各帯域信号
の波形図である。
【図7】図4の帯域フィルタを用いた場合の各帯域信号
の波形図である。
【図8】本発明の第2実施形態である走査型プローブ顕
微鏡の信号処理系統のブロック図である。
【図9】本発明の第3実施形態である走査型プローブ顕
微鏡の信号処理系統のブロック図である。
【図10】各帯域フィルタの周波数特性の一例(その
4)を示した図である。
【図11】各帯域フィルタの周波数特性の一例(その
5)を示した図である。
【図12】図11の帯域フィルタを用いた場合の各帯域
信号の波形図である。
【図13】従来技術の走査型プローブ顕微鏡の信号処理
系統のブロック図である。
【図14】従来技術の走査型プローブ顕微鏡の信号処理
系統のブロック図である。
【符号の説明】
52 試料 53 カンチレバー 54 探針 55 3次元試料ステージ 70 アクチュエータ駆動増幅器 74 差動増幅器 76 比例積分(PI)制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−221817(JP,A) 特開 昭58−82156(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06T 1/00 - 1/60 G06T 7/00 - 7/60 G01B 21/30 G01N 37/00 H04N 7/18 H04N 1/56 - 1/62

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料表面に探針を近接させ、両者の間隙
    が予定値に保たれるように、探針および試料の少なくと
    も一方をZ軸方向へ微動させながら、探針を試料表面で
    XY方向に走査させる走査型プローブ顕微鏡において、 試料表面と探針との間隙の変化に基づいて、試料の表面
    形状を代表する表面形状信号を出力する信号発生手段
    と、 前記表面形状信号から、それぞれ異なる予定の周波数帯
    域を抽出して複数種の帯域信号を生成する帯域信号生成
    手段と、 各帯域信号を試料表面での位置と対応付けて記憶する画
    像メモリと、 各画像メモリに記憶された画像データを、それぞれ異な
    る色のカラー画像データとみなし、これらを合成してカ
    ラー画像を出力するカラー画像出力手段とを具備したこ
    とを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記信号発生手段は、試料表面と探針と
    の間隙を代表する歪信号を、前記表面形状信号として出
    力することを特徴とする請求項1に記載の走査型プロー
    ブ顕微鏡。
  3. 【請求項3】 前記帯域信号生成手段は、前記表面形状
    信号の高域成分からなる第1の帯域信号、中域成分から
    なる第2の帯域信号、ならびに低域成分からなる第3の
    帯域信号を生成することを特徴とする請求項2に記載の
    走査型プローブ顕微鏡。
  4. 【請求項4】 前記帯域信号生成手段は、前記表面形状
    信号の高域成分からなる第1の帯域信号、中域成分から
    なる第2の帯域信号、ならびに低域、中域および高域成
    分からなる第3の帯域信号を生成することを特徴とする
    請求項2に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  5. 【請求項5】 前記帯域信号生成手段は、前記表面形状
    信号の高域成分からなる第1の帯域信号、中域および高
    域成分からなる第2の帯域信号、ならびに低域、中域お
    よび高域成分からなる第3の帯域信号を生成することを
    特徴とする請求項2に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  6. 【請求項6】 前記カラー画像出力手段は、第1の帯域
    信号を第1の色のカラー画像データとみなし、第2の帯
    域信号を第2の色のカラー画像データとみなし、第3の
    帯域信号を第3の色のカラー画像データとみなすことを
    特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の走査型
    プローブ顕微鏡。
  7. 【請求項7】 前記信号発生手段は、試料表面と探針と
    の間隙を代表する歪信号、および試料表面と探針との間
    隙を予定値に制御するフィードバック制御信号を、それ
    ぞれ第1および第2の表面形状信号として出力すること
    を特徴とする請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  8. 【請求項8】 前記帯域信号生成手段は、前記第1の表
    面形状信号の高域成分からなる第1の帯域信号、前記第
    1の表面形状信号の中域および高域成分からなる第2の
    帯域信号、ならびに前記第2の表面形状信号の低域、中
    域および高域成分からなる第3の帯域信号を生成するこ
    とを特徴とする請求項7に記載の走査型プローブ顕微
    鏡。
  9. 【請求項9】 前記帯域信号生成手段は、前記第1の表
    面形状信号の中域および高域成分からなる第4の帯域信
    号、ならびに前記第2の表面形状信号の低域、中域およ
    び高域成分からなる第5の帯域信号を生成することを特
    徴とする請求項7に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  10. 【請求項10】 前記カラー画像出力手段は、第1の帯
    域信号を第1の色のカラー画像データとみなし、第2の
    帯域信号を第2の色のカラー画像データとみなし、第3
    の帯域信号を第3の色のカラー画像データとみなすこと
    を特徴とする請求項8に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  11. 【請求項11】 前記カラー画像出力手段は、第4の帯
    域信号を第1および第2の色のカラー画像データとみな
    し、第5の帯域信号を第3の色のカラー画像データとみ
    なすことを特徴とする請求項9に記載の走査型プローブ
    顕微鏡。
  12. 【請求項12】 前記第1ないし第3の色は、それぞれ
    赤、青、緑のいずれかであることを特徴とする請求項6
    または10に記載の走査型プローブ顕微鏡。
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