JP2952210B2 - ドア枠 - Google Patents

ドア枠

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JP2952210B2
JP2952210B2 JP12219397A JP12219397A JP2952210B2 JP 2952210 B2 JP2952210 B2 JP 2952210B2 JP 12219397 A JP12219397 A JP 12219397A JP 12219397 A JP12219397 A JP 12219397A JP 2952210 B2 JP2952210 B2 JP 2952210B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ドア枠に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】建屋内の居室の出入口などに設けられる
内装用ドアや、玄関および勝手口などに設けられる外装
用ドアとしては、一般にドア枠を備えたものが利用され
ており、この枠付きドアは、そのドア枠を建屋内のドア
嵌込み部に固定して据付けられている。
【0003】図26は上記枠付きドアの斜視図であり、
ドア枠1は、木材からなる左右一対の縦枠2a,2bと
これらの縦枠2a,2bの上端を連結する上枠3とを組
合わせて構成されている。なお、図26に示したドア枠
1は、左右の縦枠2a,2bと上枠3とからなる三方枠
状のものであるが、内装用ドアのドア枠には、その下部
にクツズリと呼ばれる下枠を設けた四方枠状のものもあ
る。
【0004】このドア枠1の左右の縦枠のうち、ドア2
0を枢支する側の縦枠2aは丁番側縦枠と呼ばれてお
り、ドア20は、その基端縁を前記丁番側縦枠2aに複
数の丁番4により枢支されている。
【0005】また、前記ドア枠1の丁番側縦枠2aとは
反対側の縦枠2bはストライク側縦枠と呼ばれており、
このストライク側縦枠2bの内面には、その高さのほぼ
中間付近に、前記ドア20の先端縁の端面から突出する
ラッチ部材22が嵌入するストライク部材5が設けられ
ている。このストライク部材5としては、一般に、前記
ラッチ部材22が嵌入するラッチ部材嵌入部の位置を調
整できるようにしたものが使用されている。
【0006】なお、図26に示したドア20は、その先
端縁側の内部に、ドア高さの中間付近に位置させて錠機
構21を設けた錠付きドアであり、前記ラッチ部材22
は、錠機構21にスライド可能に設けられており、スプ
リング力でドア20の端面から突出され、解錠ハンドル
23の回動操作によりドア20内に引込まれる。
【0007】さらに、ドア枠1のストライク側縦枠2b
の内面には、ドア20を閉じたときにこのドア20の先
端縁を受止める戸当り9が設けられており、この戸当り
9は、ストライク側縦枠2aの内面に、そのほぼ全高さ
わたる長さの戸当り材を、前記ラッチ部材22が前記ス
トライク部材5に嵌入する位置までドア20を閉じたと
きにドア面に当接するように位置決めして取付けて構成
されている。
【0008】図27は従来のドア枠のストライク側縦枠
2bに設けられているストライク部材5および戸当り9
を示す断面図であり、ここでは代表的な2種類のドア枠
の例を示している。
【0009】これらのドア枠のストライク側縦枠2bに
設けられたストライク部材5は、ドア20のラッチ部材
22の太さよりも若干大きい開口を有する表面プレート
5aの背面に、ドア枠のストライク側縦枠2b内に埋込
まれるストライクボックス5bを設け、このストライク
ボックス5b内に、前記ラッチ部材22が嵌入する凹部
7を有するラッチ受け6を設けたものであり、このラッ
チ受け6の凹部7がラッチ部材嵌入部となっている。
【0010】また、前記ラッチ受け6は、前記ストライ
クボックス5b内にその前後方向(ドア枠の前後方向)
にある程度移動可能に設けられており、その底部には、
前記ストライクボックス5bの底部に回転可能に設けた
カム付きねじ8のカム部が摺動回転可能に嵌合されてい
る。
【0011】このストライク部材5は、ラッチ部材嵌入
部(ラッチ受け6の凹部)7の位置を前後方向に調整で
きるようにしたものであり、そのラッチ部材嵌入部7の
位置調整は、前記カム付きねじ8を回して前記ラッチ受
け6を移動させることによって行なわれる。
【0012】次に、これらのドア枠の戸当りの構成を説
明すると、図27の(a)に示したドア枠では、チャン
ネル材のような断面形状をもち、その開放縁にその全長
にわたって足部11を一体に突設するとともに戸当り面
にクッション片12を一体に形成した樹脂製の戸当り材
10を用い、この戸当り材10を、その足部11を縦枠
2bの内面に設けた戸当り材嵌込み溝13に押込み嵌合
して戸当り9を構成している。
【0013】また、図27の(b)に示したドア枠で
は、一側面にその全長にわたって凸条15を突設した木
製または樹脂製の角材からなり、戸当り面にクッション
材16を接着した戸当り材14を用い、この戸当り材1
4を、その凸条15を縦枠2bの内面に設けた戸当り材
装着溝17に嵌込んで木ねじ18により縦枠2bに固定
するか、あるいは接着剤により縦枠2bに固定して戸当
り9を構成している。
【0014】上記ドア枠はいずれも、縦枠2bの戸当り
9を設ける位置に溝13,17を設けておき、その溝1
3,17に戸当り材10,14を嵌込んで固定したもの
であり、したがって、戸当り材10,14を容易に位置
決めして取付けて戸当り9を構成することができる。
【0015】なお、戸当りは、少なくともドア20の先
端縁に対応するストライク側縦枠2bに設けておけばよ
いが、ほとんどの枠付きドアでは、ドア20を枢支する
丁番側縦枠2aにも戸当りを設けるか、あるいは前記丁
番側縦枠2aと上枠3の内面にも戸当りを設けている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のド
ア枠は、ドアやドア枠に反りやねじれ等の変形が生じる
と、ドア20の先端縁が部分的にストライク側縦枠2b
の戸当り9に当たってその部分に局部的に衝撃が加わる
ようになり、また、ドアやドア枠の変形の程度によって
は、ラッチ部材22がストライク部材5に嵌入する位置
までドア20を閉じる前にドア先端縁が前記戸当り9に
当たって、ドア20を閉止状態にロックすることができ
なくなるという問題をもっている。
【0017】上記ドアやドア枠の変形は、湿度変化等の
影響によるものであり、ドアの変形は、枠付きドアの据
付け施工後、数か月〜1年を経過した頃に生じることが
多く、ドア枠の変形は、施工後、数年を経過した頃に生
じることが多い。
【0018】そして、例えばドア20が変形した場合、
ドア20の基端縁は図26に示したようにドア枠1の丁
番側縦枠2aに丁番4を介して拘束されているが、ドア
20の先端縁は自由端であるため、ドア20の変形に応
じてその先端縁がドア20表裏面方向に傾き、ドア20
を閉じたときに、ドア先端縁がドア枠1のストライク側
縦枠2bに対して、その前後縁方向に傾いた状態で対向
するようになる。
【0019】これは、ドア枠1が変形したときも同様で
あり、そのときも、ドア20を閉じたときに、ドア先端
縁がドア枠1のストライク側縦枠2bに対して、その前
後縁方向に傾いた状態で対向するようになる。
【0020】図28は、ドア20が、その先端縁が上端
方向に向かってドア枠側に傾くように変形したときのス
トライク側縦枠2bに対するドア先端縁の対向状態を示
しており、このときは、ドア20を閉じたときに、ドア
先端縁がその上端において部分的にストライク側縦枠2
bの戸当り9に当たる。
【0021】そして、このようにドア20の先端縁が部
分的に前記戸当り9に当たると、その部分に局部的に衝
撃が加わるため、例えば高層住宅の高層階において見ら
れるように突風であおられてドア20が急激に閉じる
と、その衝撃で戸当り9が破壊したり、ドア20が損傷
したりすることがある。
【0022】また、前記ストライク側縦枠2bに対する
ドア先端縁の傾きは、ドアやドア枠の変形の程度によっ
て異なるが、ドア先端縁の傾きがある程度以上になる
と、図28に示したように、ラッチ部材22がストライ
ク部材5に嵌入する位置までドア20を閉じる前にドア
先端縁が戸当り9に当たってしまい、そのために、ラッ
チ部材22がストライク部材5のラッチ嵌入部7に嵌入
しなくなって、20を閉止状態にロックすることができ
なくなる。
【0023】なお、ドアを枢支する丁番には、ドア枠お
よびドアへの取付け位置を調整できるようにした調整丁
番と呼ばれるものがあり、この調整丁番を用いれば、丁
番側縦枠に対するドアの基端縁の枢支位置を調整するこ
とによってドアやドア枠の変形をある程度吸収できるた
め、その分だけストライク側縦枠に対するドア先端縁の
傾きを小さくすることができる。
【0024】また、上記ストライク部材5が、図27に
示したようなラッチ部材嵌入部7の位置を調整できるも
のであれば、そのラッチ部材嵌入部7の位置を調整する
ことにより、ラッチ部材22を前記ラッチ嵌入部7に嵌
入させることができる。
【0025】しかしながら、上記調整丁番の位置調整量
は数mm程度であり、また上記ストライク部材5のラッ
チ部材嵌入部7の位置調整量も数mm程度であるため、
これらの調整により吸収できるドアやドア枠の変形量は
極く僅かであり、その範囲を越えてドアやドア枠が変形
すると、ラッチ部材22がストライク部材5に嵌入しな
くなって、ドア20を閉止状態にロックすることができ
なくなる。したがって、その場合は、丁番を位置を変え
て取付け直すか、あるいはドアを交換するしかない。
【0026】この発明は、ドアやドア枠の変形によりド
ア先端縁がストライク側縦枠に対してその前後縁方向に
傾いた状態になっても、ドア先端縁を広範囲にわたって
前記ストライク側縦枠の戸当りで受止めて局部的な衝撃
が加わるのを防ぐことができるとともに、ドアをそのラ
ッチ部材が前記ストライク側縦枠のストライク部材に嵌
入する位置まで閉じる前には前記戸当りがドアに当たら
ないようにして、前記ラッチ部材を確実にストライク部
材に嵌入させることができるドア枠を提供することを目
的としたものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】この発明は、少なくとも
左右一対の縦枠とこれらの縦枠の上端を連結する上枠と
からなり、ドアの基端縁を丁番により枢支する丁番側縦
枠とは反対側のストライク側縦枠の内面に前記ドアの先
端縁の端面から突出するラッチ部材が嵌入するストライ
ク部材を設けるとともに、少なくとも前記ストライク側
縦枠の内面に戸当りを設けたドア枠において、前記スト
ライク側縦枠に設ける戸当りを、前記縦枠のほぼ全高さ
わたる長さの戸当り材で構成するとともに、この戸当り
材の長さ方向のほぼ中間部を前記ストライク部材のラッ
チ部材嵌入部の中心を通る水平線上の所定位置において
前記縦枠の内面にその前後縁方向に回動可能に枢支し、
前記戸当り材の両端側を前記縦枠にねじ止めしたことを
特徴とするものである。
【0028】すなわち、この発明のドア枠は、そのスト
ライク側縦枠に設ける戸当りを構成する戸当り材を、前
記ストライク側縦枠に設けたストライク部材のラッチ部
材嵌入部の中心を通る水平線上の所定位置を中心として
前記ストライク側縦枠の前後縁方向に回動させることが
できるように設けたものである。
【0029】このドア枠によれば、ドアやドア枠の変形
によりドアの先端縁が前記ストライク側縦枠に対してそ
の前後縁方向に傾いた状態になっても、このドア先端縁
の傾きに合わせて前記戸当り材を回動させ、その状態で
戸当り材の両端側を前記縦枠にねじ止めすることによ
り、ドア先端縁の傾きに沿って傾いた戸当りを形成する
ことができる。
【0030】したがって、ドア先端縁を広範囲にわたっ
て前記戸当りで受止めて、局部的な衝撃が加わるのを防
ぐことができるし、また、ドアをそのラッチ部材が前記
ストライク側縦枠のストライク部材に嵌入する位置まで
閉じる前には前記戸当りがドアに当たらないため、前記
ラッチ部材を確実にストライク部材に嵌入させて、ドア
を閉止状態でロックすることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】この発明のドア枠は、上記のよう
に、ストライク側縦枠に設ける戸当りを、前記縦枠のほ
ぼ全高さわたる長さの戸当り材で構成するとともに、こ
の戸当り材の長さ方向のほぼ中間部を前記ストライク部
材のラッチ部材嵌入部の中心を通る水平線上の所定位置
において前記縦枠の内面にその前後縁方向に回動可能に
枢支し、前記戸当り材の両端側を前記縦枠にねじ止めす
ることにより、ドアやドア枠の変形によりドア先端縁が
ストライク側縦枠に対してその前後縁方向に傾いた状態
になっても、ドア先端縁を広範囲にわたって前記ストラ
イク側縦枠の戸当りで受止めて局部的な衝撃が加わるの
を防ぐことができるとともに、ドアをそのラッチ部材が
前記ストライク部材に嵌入する位置まで閉じる前には前
記戸当りがドアに当たらないようにして、前記ラッチ部
材を確実にストライク部材に嵌入させることができるよ
うにしたものである。
【0032】この発明のドア枠において、前記戸当り材
は、例えばその長さ方向のほぼ中間部にボス嵌合孔を設
け、そのボス嵌合孔をストライク側縦枠の内面の戸当り
材枢支位置に取付けたボスに嵌合するなど、任意の手段
により前記縦枠に枢支すればよい。
【0033】また、前記戸当り材の両端側は、そのねじ
止め部に戸当り材の幅方向に沿う長孔を設けておき、そ
の固定ねじを前記長孔を通して前記縦枠にねじ込むこと
により前記縦枠にねじ止めするのが好ましく、このよう
にすれば、前記固定ねじを取り外さなくても、それを緩
めるだけで戸当り材を回動させることができるため、戸
当り材の傾き調整を容易に行なうことができる。
【0034】さらに、前記戸当り材は、前記縦枠に枢支
およびねじ止めされる基材と、この基材の全長にわたっ
て設けられて前記枢支部およびねじ止め部を覆う着脱可
能なカバー部材とからなるものが望ましく、このような
戸当り材を用いれば、そのねじ止め部が外部から見えな
いため、戸当りの外観を良くすることができる。
【0035】
【実施例】図1〜図11はこの発明の一実施例を示して
いる。この実施例のドア枠は、図26に示したような、
木材からなる左右の縦枠2a,2bと上枠3とを組合わ
せて構成される三方枠状のものであり、ドア20の基端
縁を丁番4により枢支する丁番側縦枠2aとは反対側の
ストライク側縦枠2bの内面に前記ドア20の先端縁の
端面から突出するラッチ部材22が嵌入するストライク
部材5を設けるとともに、少なくともストライク側縦枠
2bの内面に戸当り9を設けたものである。
【0036】図1はドア枠のストライク側の斜視図であ
り、(a)は戸当りを分解した状態、(b)は戸当りを
構成した状態を示している。図2は図1のII−II線に沿
う拡大断面図である。
【0037】なお、この実施例のドア枠は、そのストラ
イク側縦枠2bの戸当り9を設ける部分および前記戸当
り9の構成が従来のものと異なるが、ストライク部材5
等は図27に示した従来のドア枠に設けられているもの
と同じであり、またドア枠に支持されるドア20も図2
6に示したものと同じであるため、重複する説明は図に
同符号を付して省略する。
【0038】上記ストライク側縦枠2bの内面に設ける
戸当り(以下、ストライク側戸当りという)9の構成を
説明すると、この実施例では、前記戸当り9を、前記ス
トライク側縦枠2bに枢支およびねじ止めされる基材3
1と、この基材31の全長にわたって設けられて前記枢
支部およびねじ止め部を覆う着脱可能なカバー部材38
とからなる戸当り材30で構成している。図3は前記基
材31とカバー部材38の拡大断面図である。
【0039】図1〜図3に示すように、前記基材31
は、ストライク側縦枠2bのほぼ全高さわたる長さの角
材からなっており、その縦枠当接面には滑り止め用の凸
条31aが全長にわたって形成され、また両側面(戸当
り9の前後面)の縦枠当接面側の縁部には、カバー部材
係合段部31bが基材全長にわたって設けられている。
この基材31は、塩化ビニル等からなる樹脂成形品また
は木材の切削加工品である。
【0040】また、この基材31の長さ方向のほぼ中間
部には円形なボス嵌合孔32が設けられており、また両
端側にはそれぞれ基材31の幅方向に沿う長孔33が複
数ずつ設けられている。なお、基材31の幅は約20〜
35mm、前記長孔33の長さは約10〜25mmであ
り、長孔33は、基材31の中間部から両端までの間の
部分にほぼ等間隔に設けられている。
【0041】前記基材31は、そのほぼ中間部をストラ
イク側縦枠2bの内面に、上記ストライク部材5のラッ
チ部材嵌入部7の中心を通る水平線O上の所定位置にお
いて前記縦枠2bの前後縁方向に回動可能に枢支される
とともに、両端側を前記縦枠2bにねじ止めして取付け
られる。
【0042】すなわち、前記基材31の中間部は、前記
ボス嵌合孔31をストライク側縦枠2bの前記水平線O
上の所定位置に垂直に設けたボス34に嵌合してこのボ
ス34にその軸回りに回動可能に枢支される。
【0043】前記ボス34は、中心にねじ挿通孔を有す
る円柱状ボスであり、その基端をストライク側縦枠2b
の内面に設けたボス受け穴に35に嵌合して前記縦枠2
bに木ねじ36により固定される。
【0044】また前記基材31の両端側は、その複数箇
所において、前記長孔33を通して前記縦枠2bにねじ
込まれる木ねじ37(図4および図8参照)により緊緩
可能に固定される。
【0045】一方、上記カバー部材38は、前記基材3
1の外側に、その両側面に対しては接面し、そのドア枠
内側の面に対しては余裕をもって対向する状態で嵌合す
るチャンネル材状部材であり、その長さは基材31と同
じである。
【0046】このカバー部材38は、塩化ビニル等の樹
脂またはアルミニウム等の金属からなる成形品であり、
その両側の開放縁の内側には前記基材31のカバー部材
係合段部31bに係合する掛止凸部38aが一体に形成
され、また一方の外側面、つまりドア受け面には、その
全長にわたってゴムまたは軟質樹脂からなるクッション
材39が接着されている。
【0047】図4は上記基材31とカバー部材38とか
らなる戸当り材30により構成されるストライク側戸当
り9の形成手順を示す斜視図であり、図5、図6、図
7、図8、図9および図10は、図4の V−V 線、VI−
VI線、 VII−VII 線、VIII−VIII線、IX−IX線および X
−X 線に沿う拡大断面図である。
【0048】上記ストライク側戸当り9の形成手順を説
明すると、この実施例では、図示しない丁番側縦枠と上
記ストライク側縦枠2bおよび上枠3とを組合わせて構
成したドア枠を建屋のドア嵌込み部の周壁に固定して据
付けた後に戸当り9を形成する。
【0049】なお、前記ドア枠の据付けは、図4の
(a)および図5に示すように、建屋のドア嵌込み部に
ドア枠を嵌込んで位置決めし、ドア嵌込み部の周壁Aと
ドア枠の外周面との隙間にライナ材Bを打込んで、ドア
枠の丁番側縦枠およびストライク側縦枠2bと上枠3を
その複数箇所において釘または木ねじaにより前記側壁
Aに固定することにより行ない、その後、丁番側縦枠お
よびストライク側縦枠2bと上枠3の両面に前記周壁A
とドア枠外周面との隙間を覆い隠す化粧縁材Cを取付け
る。
【0050】この場合、ストライク側縦枠2bは、その
固定釘または木ねじaの頭をストライク側戸当り9で隠
せるように、戸当り形成位置の中心線Lに沿って釘止め
またはねじ止めする。なお、その釘止めまたはねじ止め
位置は、上記戸当り材30の基材31の前記縦枠2bへ
のねじ止め位置(長孔33の位置)からずらす。
【0051】また、丁番側縦枠や上枠3の内面にも戸当
り(この戸当りについては後述する)を設ける場合は、
丁番側縦枠や上枠3も戸当り形成位置の中心線に沿って
釘止めまたはねじ止めする。
【0052】上記ドア枠の据付けは、その丁番側縦枠に
ドア20を枢支した状態で行なっても、ドア20を取外
して行なってもよく、ドア20を取外してドア枠を据付
ける場合は、その据付け後に前記丁番側縦枠にドア20
を枢支する。
【0053】次に、図4の(a)および図6に示すよう
に、ストライク側縦枠2bの戸当り材枢支位置、つまり
前記縦枠2bのほぼ中間高さに設けられているストライ
ク部材5のラッチ部材嵌入部7の中心を通る水平線O上
の所定位置に、縦枠内面に対して垂直にボス34を取付
ける。
【0054】このボス34の取付け位置は、ドア20を
閉じてそのラッチ部材22を前記ストライク部材5のラ
ッチ部材嵌入部7に嵌入させたときのドア枠内側のドア
面の位置から、上記戸当り材30のボス嵌合孔32の中
心からドア受け面(クッション材39の表面)までの寸
法に相当する距離Dを取った位置であり、ボス34は、
その端部をストライク側縦枠2bのボス取付け位置にあ
らかじめ設けてあるボス受け穴に35に嵌合させて前記
縦枠2bに木ねじ36により固定する。なお、このボス
34は、ドア枠の据付け前に前記ストライク側縦枠2b
に取付けておいてもよい。
【0055】次に、図4の(b)および図7に示すよう
に、戸当り材30の基材31を、その中間部に設けたボ
ス嵌合孔32を上記ボス34に嵌合してこのボス34に
枢支させ、その後、図4の(b)および図8に示すよう
に、前記基材31の両端側に設けた各長孔33を通して
ストライク側縦枠2bに木ねじ37をねじ込んで、この
木ねじ37により基材31を前記縦枠2bに固定する。
【0056】なお、施工時にはドア20にもドア枠にも
反りやねじれ等の変形はなく、したがってドア20の先
端縁はストライク側縦枠2bと平行であるから、この施
工時には、前記基材31をボス34を中心に回動させて
ストライク側縦枠2bと平行にし、その状態で木ねじ3
7を締付けて前記縦枠2bに基材31を固定すればよ
い。
【0057】また、前記木ねじ37は、前記長孔33の
中間部を通して前記縦枠2bにねじ込む。このように初
期の基材31のねじ止め位置を前記長孔33の中間部に
しておけば、ドア20やドア枠に反りやねじれ等の変形
が生じたときのストライク側縦枠2bに対するドア先端
縁の傾き方向が前後いずれの方向であっても、その傾き
に応じて前記基材31の傾きを調整することができる。
【0058】このようにして上記基材31をストライク
側縦枠2bに固定した後は、図4の(c)および図9、
図10に示すように、前記基材31にカバー部材38を
嵌着し、ストライク側戸当り9を完成する。
【0059】すなわち、上記ドア枠は、そのストライク
側縦枠2bに設けるストライク側戸当り9を、前記スト
ライク側縦枠2bに枢支およびねじ止めされる基材31
と、この基材31にその全長にわたって着脱可能に嵌着
されるカバー部材38とからなる戸当り材30で構成
し、この戸当り材30を、その長さ方向のほぼ中間部を
前記ストライク側縦枠2bに設けたストライク部材5の
ラッチ部材嵌入部7の中心を通る水平線O上の所定位置
を中心として前記縦枠2bの前後縁方向に回動させるこ
とができるように設けたものである。
【0060】このドア枠によれば、ドア20やドア枠の
反りやねじれ等の変形によりドア20の先端縁がストラ
イク側縦枠2bに対してその前後縁方向に傾いた状態に
なっても、このドア先端縁の傾きに合わせて前記戸当り
材30を回動させ、その状態で戸当り材30の両端側を
前記縦枠2bにねじ止めすることにより、ドア先端縁の
傾きに沿って傾いたストライク側戸当り9を形成するこ
とができる。
【0061】前記戸当り材30の傾き調整は、そのカバ
ー部材38を外して基材31をストライク側縦枠2bに
固定している木ねじ37を緩め、この基材31をその中
間部を枢支しているボス34を中心としてストライク側
縦枠2bの前後縁方向に回動させることにより、基材3
1をドア20を閉じたときのドア先端縁の傾きと平行に
し、その状態で前記木ねじ37を再び締め付けて基材3
1を縦枠2bに固定した後に、この基材31に再びカバ
ー部材38を嵌着する手順で行なう。
【0062】この場合、前記基材31は、ストライク部
材5のラッチ部材嵌入部7の中心を通る水平線O上の所
定位置においてストライク側縦枠2bに枢支されている
ため、戸当り材30の傾きを調整しても、前記ラッチ部
材嵌入部7から戸当り材30までの距離は変わらない。
【0063】また、この実施例では、前記基材31の両
端側のねじ止め部に戸当り材の幅方向に沿う長孔33を
設けておき、それを固定するための木ねじ37を前記長
孔33を通して前記縦枠2bにねじ込むことにより前記
縦枠2bにねじ止めしているため、前記木ねじ37を取
り外さなくても、それを緩めるだけで前記基材31を回
動させることができ、したがって、戸当り材30の傾き
調整を容易に行なうことができる。
【0064】さらに、この実施例では、前記基材31を
その長孔33の中間部においてねじ止めしているため、
ドア20やドア枠に変形が生じたときのストライク側縦
枠2bに対するドア先端縁の傾き方向が前後いずれの方
向であっても、その傾きに応じて戸当り材30の傾きを
調整することができる。
【0065】この戸当り材30の両端の移動調整量、つ
まり初期の取付け位置に対する前後方向への移動可能量
は、例えば長孔33の長さが約16mmであり、その固
定ねじ(木ねじ)37の長孔嵌合部分の太さが3mmで
ある場合で、前後方向にそれぞれ約6.5mmずつであ
り、したがって、ドア20やドア枠のかなり大きな変形
に対しても、ドア先端縁の傾きに合わせて戸当り材30
の傾きを調整することができる。
【0066】図11は、上記戸当り材30の傾きをドア
先端縁の傾きに合わせて調整した状態を示しており、
(a)はドア先端縁が上端方向に向かってドア枠側に傾
くように変形したときの戸当り材30の傾き調整状態、
(b)はドア先端縁が下端方向に向かってドア枠側に傾
くように変形したときの戸当り材30の傾き調整状態で
ある。
【0067】このように、上記ドア枠によれば、ドア2
0やドア枠の反りやねじれ等の変形によりドア20の先
端縁がストライク側縦枠2bに対してその前後縁方向に
傾いた状態になっても、このドア先端縁の傾きに合わせ
て戸当り材30の傾きを調整することにより、ドア先端
縁の傾きに沿って傾いたストライク側戸当り9を形成し
て、ドア先端縁を広範囲にわたって前記戸当り9で受止
めることができる。
【0068】このため、例えば高層住宅の高層階におい
て見られるように突風であおられてドア20が急激に閉
じたようなときでも、その衝撃は戸当り9のほぼ全体に
分散して加わるから、戸当り9が破壊したり、ドア20
が損傷したりすることはない。
【0069】また、ドア先端縁の傾きに沿ってストライ
ク側戸当り9が傾いていれば、ドア20をそのラッチ部
材22がストライク部材5のラッチ嵌入部7に嵌入する
位置まで閉じる前には戸当り9がドアに当たらないた
め、前記ラッチ部材22を確実にストライク部材5に嵌
入させて、ドア20を閉止状態でロックすることができ
る。
【0070】なお、上記実施例のドア枠においても、そ
の丁番側縦枠にドア20を枢支する丁番は、ドア枠およ
びドア20への取付け位置を調整できるようにした調整
丁番が望ましく、この調整丁番を用いれば、前記丁番側
縦枠に対するドア20の基端縁の枢支位置を調整するこ
とによりドアやドア枠の変形をある程度吸収してストラ
イク側縦枠2bに対するドア先端縁の傾きを小さくする
ことができるため、上記戸当り材30の傾き調整と合わ
せて、より大きいドア20やドア枠の変形に対処するこ
とができる。
【0071】また、上記実施例では、ストライク側戸当
り9を構成する戸当り材30として、前記ストライク側
縦枠2bに枢支およびねじ止めされる基材31と、この
基材31にその全長にわたって着脱可能に嵌着されるカ
バー部材38とからなるものを用いているため、そのね
じ止め部や枢支部が前記カバー部材38で覆われて外部
から見えず、したがって、戸当り9の外観を良くするこ
とができる。
【0072】なお、上記実施例では、前記戸当り材30
の基材31の両端側のねじ止め部に長孔33を設けてい
るが、この基材31に設ける固定ねじ挿通孔は、それを
固定する木ねじ37の太さと同程度の径の丸孔でもよ
く、その場合は、戸当り材30の傾きを調整するときに
木ねじ37を抜外し、基材31を回動させてその傾きを
調整した後に、前記木ねじ37を縦枠2bにねじ込み直
せばよい。
【0073】このように基材31に設ける固定ねじ挿通
孔を丸孔にする場合は、基材31に予備の固定ねじ挿通
孔を設けておき、傾きを調整した基材31を、傾き調整
前のねじ止め位置からずれた位置において縦枠2bにね
じ止めするのが好ましい。
【0074】また、上記実施例のドア枠において、その
丁番側縦枠の内面および上枠3の内面にも戸当りを設け
る場合、これらの戸当りは、図27の(a)および
(b)に示した戸当り材10,14またはその他の従来
の戸当り材で形成してもよいが、上記ストライク側戸当
り9に用いた戸当り材30を利用してもよい。
【0075】その場合、丁番側縦枠に設ける丁番側戸当
りには、前記戸当り材30と同じ長さのものを使用し、
上枠3に設ける上側戸当りには、上枠3の長さに応じた
長さのものを使用する。そして、丁番側戸当りと上側戸
当りは、それぞれ、前記戸当り材30の基材31を、そ
の中間部に設けられたボス嵌合孔32は使用せずに長孔
33(または丸孔)部分でのねじ止めにより取付け、そ
の基材31にカバー部材38を嵌着して形成する。
【0076】このように、丁番側戸当りおよび上側戸当
りを前記戸当り材30で形成すれば、上記調整丁番の調
整によりドア20の基端縁の位置がずれたときに、それ
に合わせて丁番側戸当りの位置を調整できるし、またド
ア20やドア枠の変形により上枠3の長さ方向に対して
ドア上縁が斜めにずれたときに、それに合わせて上側戸
当りの位置を調整することができる。
【0077】すなわち、丁番側戸当りや上側戸当りに位
置調整ができない従来の戸当り材を用いる場合は、調整
丁番の調整によるドア基端縁の位置ずれや、ドア20や
ドア枠の変形によるドア上縁の傾きが生じたときに、ド
ア20が部分的に戸当りに当たって局部的に衝撃が加わ
ることがないように、前記丁番側戸当りおよび上側戸当
りを、ドア20を閉じたときのドア面の位置からある程
度離して設ける必要がある。
【0078】そして、ドア20が丁番により枢支されて
いる側の丁番側戸当りは、もともとドア20とドア枠と
の隙間からの光漏れ防止のために設けられるものである
ため、この丁番側戸当りはドア面に当接しなくてもよい
が、上側戸当りをドア面から離して設けたのでは、ドア
20を閉めたときの衝撃を上側戸当りとストライク側戸
当り9とに分担させて受けさせることができなくなるた
め、前記ストライク側戸当り9に負担がかかる。
【0079】その点、丁番側戸当りおよび上側戸当りを
前記戸当り材30で形成すれば、これらの戸当りを、そ
の位置を調整することにより、ドア20が部分的に戸当
りに当たって局部的に衝撃が加わることがない状態でド
ア面に当接させることができるため、これらの戸当りに
よる光漏れ防止効果を高くすることができるだけでな
く、ドア20を閉めたときの衝撃を、ストライク側戸当
り9と上側戸当り戸に分担させて受けさせて、ストライ
ク側戸当り9にかかる負担を軽減することができる。
【0080】図12および図13はこの発明の他の実施
例を示しており、図12はドア枠のストライク側縦枠に
戸当り材30の基材31を取付けた状態の斜視図、図1
3は図12のXIII−XIII線に沿う拡大断面図である。
【0081】この実施例は、上記戸当り材30の基材3
1に、建屋のドア嵌込み部の周壁Aに対するドア枠の釘
止めまたはねじ止め部にそれぞれ対応させて、釘止めま
たはねじ止め用の作業孔31cを設けたものである。な
お、図12および図13において、図4および図5に示
したものと同じものについては、図に同符号を付して重
複する説明を省略する。
【0082】この実施例によれば、前記基材31をドア
枠に枢支およびねじ止めした後でも、前記作業孔31c
を利用してドア枠をドア嵌込み部の周壁Aに釘止めまた
はねじ止めすることができるため、ドア枠の据付け前に
前記基材31をドア枠に取付けておくことができる。
【0083】また、図14〜図18はそれぞれ、上記戸
当り材30の基材31の中間部をストライク側縦枠2b
に枢支するための他の枢支構造を示しており、各図にお
いて、(a)は基材枢支部の断面図、(b)はその枢支
部のドア枠内側から見た正面図である。
【0084】図14に示した枢支構造は、基端に小径部
を有する円柱状ボス34aをその基端の小径部をストラ
イク側縦枠2bのボス受け穴35aに嵌合して接着固定
し、そのボス34aに、基材31のほぼ中間部に設けた
ボス嵌合孔32aを回転可能に嵌合したものである。
【0085】図15に示した基材枢支構造は、基端面の
中心部に円形凸部を有しその中心に軸孔を設けた矩形状
ボス34bを、その円形凸部をストライク側縦枠2bの
ボス受け穴35bに回転可能に嵌合するとともに、前記
軸孔に木ねじ36を通して前記縦枠2bにねじ込むこと
によりこの木ねじ36に回転可能に軸支させ、この矩形
状ボス34bに、基材31のほぼ中間部に設けた矩形状
のボス嵌合孔32bを嵌合したものである。
【0086】図16に示した枢支構造は、中心にねじ挿
通孔を有し頭部に基材31のドア枠内側面に摺接してこ
の基材31の抜け外れを防止する鍔部を設けた鍔付ボス
34cを用い、この鍔付ボス34cに、基材31のほぼ
中間部に設けたボス嵌合孔32cに回転可能に嵌合した
ものである。なお、この枢支構造を採用する場合は、ま
ず鍔付ボス34cを基材31のボス嵌合孔32cに嵌合
し、その後に前記鍔付ボス34cを、その基端の小径部
をストライク側縦枠2bのボス受け穴35cに嵌合して
木ねじ36により前記縦枠2bに固定する。
【0087】図17に示した基材枢支構造は、ボスを用
いずに基材31を枢支するものであり、基材31のほぼ
中間部に軸孔を設け、木ねじ36を前記軸孔を通してス
トライク側縦枠2bの戸当り材枢支位置にねじ込むこと
により、この木ねじ36に基材31を回動可能に枢支さ
せたものである。
【0088】図18に示した枢支構造は、基材31のほ
ぼ中間部の縦枠2bに対向する面にボス部34eを一体
に突設するとともにその中心に軸孔を設け、この基材3
1を、そのボス部32eをストライク側縦枠2bのボス
受け穴35eに回転可能に嵌合するとともに、前記軸孔
に木ねじ36を通して前記縦枠2bにねじ込むことによ
りこの木ねじ36に回転可能に軸支させたものである。
【0089】また、図19は、上記戸当り材30の基材
31の両端側をストライク側縦枠2bに固定するための
他のねじ止め構造を示しており、(a)はねじ止め部の
断面図、(b)はそのねじ止め部のドア枠内側から見た
正面図である。
【0090】このねじ止め構造は、前記基材31の両端
側の各ねじ止め部に設けた長孔33を通してストライク
側縦枠2bにねじ込む木ねじ37の頭部を、前記基材3
1の長孔33と同じ大きさの長孔33aを有する大径ワ
ッシャ(この例では基材31の幅とほぼ同じ径のワッシ
ャ)37aを介して基材31面に締付けたものである。
なお、上述したように前記基材31の固定ねじ挿通孔を
長孔33に代えて丸孔とする場合は、前記大径ワッシャ
37aの孔33aも丸孔でよい。
【0091】図20は、上記戸当り材30のカバー部材
38の変形例を示す断面図である。このカバー部材38
は、チャンネル材状の樹脂製カバー部材であり、その両
側の開放縁の内側に上記基材31のカバー部材係合段部
31bに係合する掛止凸部38aを一体に形成するとと
もに、そのドア受け面に全長にわたって設けるクッショ
ン体を一体に形成したものである。
【0092】すなわち、図20の(a)に示したカバー
部材38は、そのドア受け面に、断面が半円筒状をなす
クッション体39aを、その両縁がカバー部材38に一
体につながった状態で形成したものであり、図20の
(b)に示したカバー部材38は、そのドア受け面に、
断面が半円筒状をなすクッション体39bを、その一端
縁がカバー部材38に一体につながった状態で形成した
ものである。また、図20の(c)に示したカバー部材
38は、そのドア受け面に、断面が櫛歯状をなすクッシ
ョン体39cを一体に形成したものである。
【0093】図21は、上記戸当り材30の基材31の
変形例を示す断面図であり、図21の(a)に示した基
材31はドア枠内側の面を全長にわたって凹入させた溝
形材、図21の(b)に示した基材31は板材である。
なお、これらの基材31でも、その縦枠当接面に滑り止
め用の凸条31aを全長にわたって形成し、また両側面
(戸当り9の前後面)の縦枠当接面側の縁部に、カバー
部材係合段部31bを基材全長にわたって設けている。
【0094】図22は、上記戸当り材30の他のカバー
部材嵌着構造を示す断面図である。図22の(a)に示
したカバー部材嵌着構造は、戸当り材30の基材31
を、カバー部材31の両側の開放縁に設けられた掛止凸
部38aの間の間隔よりも僅かに小さい幅の板材とし、
その両端側の各ねじ止め部(長孔33または丸孔を設け
た部分)を、前記基材31の幅よりも若干大きな径のワ
ッシャ37bを介して木ねじ37によりストライク側縦
枠2bにねじ止めして、これらのワッシャ37bの基材
両側縁から突出する部分にカバー部材38の掛止凸部3
8aを掛止するようにしたものである。
【0095】なお、前記ワッシャ37bは図に示したよ
うな厚肉のワッシャが好ましく、このような厚肉ワッシ
ャを用いれば、前記ワッシャ37bでカバー部材31を
その内側から補強することができる。
【0096】また、図22の(b)に示したカバー部材
嵌着構造は、基材31の両側面とカバー部材38の両側
の内面をそれぞれ断面が鋸歯状をなす凹凸面とし、その
凹凸面を互いに噛合せて、前記基材31にカバー部材3
8を嵌着するようにしたものである。
【0097】図23は、戸当り材の他の構成例を示す断
面図である。この戸当り材40は、その基材41とカバ
ー部材42とを一体に成形した樹脂成形品であり、カバ
ー部材42の一側縁が薄肉のヒンジ部43を介して基材
41の一側縁につながっているものである。
【0098】そして、この戸当り材40では、前記基材
41のストライク側縦枠2bとの当接面に滑り止め用の
凸条41aを全長にわたって形成するとともに、この基
材41の他側面(ヒンジ部43とは反対側の側面)の縦
枠当接面側の縁部に、カバー部材掛止部41bを基材全
長にわたって設け、前記カバー部材42には、その他側
縁に前記基材41のカバー部材掛止部41bに係合する
掛止凸部42aを形成するとともに、そのドア受け面
(ここでは掛止凸部42aを形成した側の外側面)に、
その全長にわたってクッション体42bを一体に形成し
ている。
【0099】すなわち、この戸当り材40は、薄肉のヒ
ンジ部43を介して基材41の一側縁につながっている
カバー部材42を図に鎖線で示すように回動させて基材
41に被せ、このカバー部材42の他側縁の掛止凸部4
2aを基材41のカバー部材掛止部41bに係合させて
基材41にカバー部材42を嵌着するようにしたもので
ある。
【0100】さらに、図24および図25は、戸当り材
の他の構成例を示しており、図24はその基材51とカ
バー部材52の斜視図、図25は前記基材51にカバー
部材52を嵌着した状態の断面図である。
【0101】この戸当り材50は、その基材51のスト
ライク側縦枠2bに対する枢支部およびねじ止め部を覆
うカバー部材52を、前記基材51のドア枠内側の面に
その全長にわたって設けた溝部53に嵌着して取付ける
ようにしたものであり、基材51は前記溝部43の底部
においてストライク側縦枠2bに枢支およびねじ止めさ
れる。
【0102】この戸当り材50では、前記基材51の一
側面をドア受け面とし、その面にクッション材53を設
けている。なお、この基材51の縦枠当接面には滑り止
め用の凸条51aが全長にわたって形成されている。
【0103】また、前記基材51の前記溝部51aの両
側面には、その全長にわたってカバー部材係合凹部55
が形成され、前記カバー部材52にはその両側縁に、前
記カバー部材係合凹部55に係合する掛止凸部56が一
体に形成されており、カバー部材52は、前記基材51
の溝部53内に嵌込まれ、その掛止凸部56を前記カバ
ー部材係合凹部55に係合させて基材51に嵌着され
る。
【0104】なお、上述した各戸当り材30,40,5
0はいずれも、ドア枠に枢支およびねじ止めされる基材
31,41,51と、この基材にその全長にわたって着
脱可能に嵌着されて前記枢支部およびねじ止め部を覆う
カバー部材38,42,52とからなるものであるが、
戸当り材の外観を問題にしないときは前記枢支部および
ねじ止め部が見えてもよいため、その場合は、戸当り材
をカバー部材を有しない構成としてもよい。
【0105】また、この発明は、左右の縦枠と上枠とか
らなる三方枠状のものに限らず、下部にクツズリと呼ば
れる下枠を設けた四方枠状のドア枠にも適用することが
できる。
【0106】
【発明の効果】この発明のドア枠は、そのストライク側
縦枠に設ける戸当りを、前記縦枠のほぼ全高さわたる長
さの戸当り材で構成するとともに、この戸当り材の長さ
方向のほぼ中間部を前記ストライク部材のラッチ部材嵌
入部の中心を通る水平線上の所定位置において前記縦枠
の内面にその前後縁方向に回動可能に枢支し、前記戸当
り材の両端側を前記縦枠にねじ止めしたものであるた
め、ドアやドア枠の変形によりドア先端縁がストライク
側縦枠に対してその前後縁方向に傾いた状態になって
も、ドア先端縁を広範囲にわたって前記ストライク側縦
枠の戸当りで受止めて局部的な衝撃が加わるのを防ぐこ
とができるとともに、ドアをそのラッチ部材が前記スト
ライク部材に嵌入する位置まで閉じる前には前記戸当り
がドアに当たらないようにして、前記ラッチ部材を確実
にストライク部材に嵌入させることができる。
【0107】また、この発明のドア枠において、前記戸
当り材の両端側にそのねじ止め部に戸当り材の幅方向に
沿う長孔を設けておき、その固定ねじを前記長孔を通し
て前記縦枠にねじ込むことにより前記縦枠にねじ止めす
れば、前記固定ねじを取り外さなくても、それを緩める
だけで戸当り材を回動させることができるため、戸当り
材の傾き調整を容易に行なうことができる。
【0108】さらに、この発明のドア枠において、前記
戸当り材を、前記縦枠に枢支およびねじ止めされる基材
と、この基材の全長にわたって設けられて前記枢支部お
よびねじ止め部を覆う着脱可能なカバー部材とで構成す
れば、そのねじ止め部が外部から見えないため、戸当り
の外観を良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す、ドア枠のストライ
ク側の戸当り分解状態および戸当り構成状態の斜視図。
【図2】図1のII−II線に沿う拡大断面図。
【図3】戸当り材の基材とカバー部材の拡大断面図。
【図4】前記戸当りの形成手順を示す斜視図。
【図5】図4の V−V 線に沿う拡大断面図。
【図6】図4のVI−VI線に沿う拡大断面図。
【図7】図4の VII−VII 線に沿う拡大断面図。
【図8】図4のVIII−VIII線に沿う拡大断面図。
【図9】図4のIX−IX線に沿う拡大断面図。
【図10】図4の X−X 線に沿う拡大断面図。
【図11】戸当り材の傾きをドア先端縁の傾きに合わせ
て調整した状態を示す図。
【図12】この発明の他の実施例を示す、ドア枠のスト
ライク側縦枠に戸当り材の基材を取付けた状態の斜視
図。
【図13】図12のXIII−XIII線に沿う拡大断面図。
【図14】戸当り材の基材の中間部を枢支するための他
の枢支構造を示す、基材枢支部の断面図および正面図。
【図15】戸当り材の基材の中間部を枢支するための他
の枢支構造を示す、基材枢支部の断面図および正面図。
【図16】戸当り材の基材の中間部を枢支するための他
の枢支構造を示す、基材枢支部の断面図および正面図。
【図17】戸当り材の基材の中間部を枢支するための他
の枢支構造を示す、基材枢支部の断面図および正面図。
【図18】戸当り材の基材の中間部を枢支するための他
の枢支構造を示す、基材枢支部の断面図および正面図。
【図19】戸当り材の基材の両端側を固定するための他
のねじ止め構造を示す、ねじ止め部の断面図および正面
図。
【図20】戸当り材のカバー部材の変形例を示す断面
図。
【図21】戸当り材の基材の変形例を示す断面図。
【図22】戸当り材の他のカバー部材嵌着構造を示す断
面図。
【図23】戸当り材の他の構成例を示す断面図。
【図24】戸当り材の他の構成例を示す基材とカバー部
材の斜視図。
【図25】同じく基材にカバー部材を嵌着した状態の断
面図。
【図26】枠付きドアの斜視図。
【図27】従来のドア枠に設けられているストライク部
材および戸当りを示す断面図。
【図28】従来のドア枠における、ドアがその先端縁が
上端方向に向かってドア枠側に傾くように変形したとき
のストライク側縦枠に対するドア先端縁の対向状態を示
す図。
【符号の説明】
2b…ストライク側縦枠 3…上枠 5…ストライク部材 7…ラッチ部材嵌入部 9…ストライク側戸当り 30,40,50…戸当り材 31,41,51…基材 32…ボス嵌合孔 33…長孔 34…ボス 37…木ねじ 38,42,52…カバー部材

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも左右一対の縦枠とこれらの縦枠
    の上端を連結する上枠とからなり、ドアの基端縁を丁番
    により枢支する丁番側縦枠とは反対側のストライク側縦
    枠の内面に前記ドアの先端縁の端面から突出するラッチ
    部材が嵌入するストライク部材を設けるとともに、少な
    くとも前記ストライク側縦枠の内面に戸当りを設けたド
    ア枠において、 前記ストライク側縦枠に設ける戸当りが、前記縦枠のほ
    ぼ全高さわたる長さの戸当り材からなっており、この戸
    当り材の長さ方向のほぼ中間部が前記ストライク部材の
    ラッチ部材嵌入部の中心を通る水平線上の所定位置にお
    いて前記縦枠の内面にその前後縁方向に回動可能に枢支
    され、前記戸当り材の両端側が前記縦枠にねじ止めされ
    ていることを特徴とするドア枠。
  2. 【請求項2】前記戸当り材の長さ方向のほぼ中間部にボ
    ス嵌合孔が設けられており、この戸当り材は、前記縦枠
    の内面の戸当り材枢支位置に取付けたボスに前記ボス嵌
    合孔を嵌合して前記縦枠に枢支されることを特徴とする
    請求項1に記載のドア枠。
  3. 【請求項3】前記戸当り材の両端側にはその幅方向に沿
    う長孔が設けられており、その固定ねじを前記長孔を通
    して前記縦枠にねじ込むことにより前記縦枠にねじ止め
    されることを特徴とする請求項1に記載のドア枠。
  4. 【請求項4】前記戸当り材は、前記縦枠に枢支およびね
    じ止めされる基材と、この基材の全長にわたって設けら
    れて前記枢支部およびねじ止め部を覆う着脱可能なカバ
    ー部材とからなっていることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1つに記載のドア枠。
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