JP2949979B2 - 透過率測定装置とその校正方法 - Google Patents

透過率測定装置とその校正方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、道路,トンネル,空
港および港湾等において、空気中に浮遊する粉塵,煤煙
または霧などによる対象物体の見え方(視認性)を測定
するための測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一定の距離をおいて投光素子と受
光素子を対向配置し、受光素子により光量を測定して、
光路内の粒子による光の透過率を測定する測定装置は公
知である。なお、受光素子としてはホトダイオードが良
く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置では車両通過時の振動や据え付け不具合による光軸
ずれにより測定精度が低下することがあるが、このよう
な問題に対する手当ては殆どなされていないのが現状で
ある。したがって、この発明の課題は振動や光軸ずれな
どに対処することができ、測定精度を向上させることが
可能な透過率測定装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、この発明では、一定の距離をおいて投光ユニットと
受光ユニットとを対向配置し、投光ユニットには明部お
よび暗部からなる光パターンを投光する光学系を設け、
受光ユニットには投光ユニットからの光パターンを受光
する受光素子とその受光信号を処理する処理手段とを設
け、この処理手段によりその光パターンを走査するとと
もにその輝度値を一定の周期にてサンプリングし、走査
された光パターンの明部と暗部との輝度差をその基準値
と比較して一定距離間の浮遊粒子による透過率を測定す
る透過率測定装置において、前記撮影された光パターン
の明部からその基準点を求めてこの基準点の走査領域の
ほぼ中心点からの変動量が大きい時は前記サンプリング
周期を長くして透過率の測定を行なう一方、前記基準点
の走査領域のほぼ中心点からの変動量が大きくない時は
その基準点の輝度を求めてそれが所定値以下かどうかを
判断し、所定値よりも大きい時は追尾枠を求めて透過率
の測定を行ない、基準点の輝度が所定値以下のときは予
め定められた固定の追尾枠を用いて透過率の測定を行な
うことを特徴としている。また、光パターンのサイズお
よび測定点の輝度が基準となる校正原器のそれと同じに
なる模擬短距離パターンを用いて、透過率測定装置の校
正を可能にしたことを特徴としている。
【0005】
【作用】明パターンの最大輝度点として示される明部基
準点から暗部データのサンプリング基準点を求め、これ
をもとに可変または固定の追尾枠を決定する一方、明部
基準点の位置変動量が所定値よりも大きい時はサンプリ
ング周期を変更することにより、振動や光軸ずれがあっ
たり視認度が極端に低い環境においても、精度良く透過
率を測定し得るようにする。また、かかる透過率測定装
置の校正を、模擬短距離パターンを用いることにより可
能とする。
【0006】
【実施例】図1はこの発明の実施例を示すフローチャー
ト、図2〜図6は図1の処理を具体的に説明するための
説明図である。なお、このためには投光ユニットには明
部および暗部からなる光パターンを投光する光学系を少
なくとも設け、受光ユニットには投光ユニットからの光
パターンを受光する受光素子とその受光信号を処理する
処理手段とを少なくとも設け、この処理手段により図1
に示すような処理を行なうことが前提となるが、その構
成については図示を省略した。いま、例えばCCD(C
harge Coupled Device)素子を受
光素子として持つ受光ユニットと、明部と暗部の光パタ
ーンを投光する光学系を備えた投光ユニットとを、例え
ば100mの距離を隔てて空気清浄状態の雰囲気中に対
向配置する。このとき、投光部からの光パターンが、受
光部において例えば図2のように受光されたものとする
と、符号1は明パターン、2は暗パターン、3は有効領
域をそれぞれ示す。そこで、ステップS1ではその有効
領域3の走査を行なう。まず、有効領域3を垂直(Y)
方向に走査し、その最大輝度値の例えば7/8の値とな
る輝度領域の立ち上がり点と立ち下がり点を求め、その
座標の中心をY方向の基準点とする。次に、この位置に
おける水平(X)方向の立ち上がり点と立ち下がり点を
求め、その座標の中心をX方向の基準点とし、これをパ
ターン追尾のための明部基準点5(C1)とする。
【0007】その様子を図3に示す。符号4は輝度のサ
ンプリング点を示し、THは最大輝度値の例えば7/8
の値となる輝度値を示し、L1は最大輝度値の例えば7
/8の値となるY軸上の走査位置をそれぞれ示してい
る。次に、ステップS2でC1点の変動が大かどうかを
判断する。つまり、正常な状態ではC1点は有効領域3
のほぼ中心にあると考えられるので、この中心からの変
動量が大きいかどうかを判断するわけである。その結
果、変動が大きい時はそれが瞬時的なものかどうかを調
べるため、ここではステップS3でサンプリング周期を
通常の例えば10倍程度に遅く(長く)して走査データ
をサンプリングする。そして、明部基準点C1を求める
とともに、このC1点から所定の距離(所定画素数)に
ある点を暗部パターンの基準点C2として求める。暗部
基準点6(C2)の求め方を図4に示す。ここでは、C
1点から一定画素数(例えば、20〜30画素に選ばれ
る)の位置にある点を暗部基準点C2として求めるよう
にしている。
【0008】一方、ステップS2における変動が大きく
ないときはステップS4へ進み、ここでC1点の輝度が
一定値よりも大きいかどうかを判断する。一定値以上よ
りも大きいときは正常であるとして追尾枠を図5の如
く、C1点の移動量分だけ移動させる。図5の符号7で
追尾枠(変動または可変追尾枠)を示す。なお、この枠
の大きさとしては、例えば有効画面領域の1/3〜1/
4とする。ステップS4でC1点の輝度が一定値以下の
時、例えば有効スパン値(明部の最大輝度値と暗部の輝
度値との差)の10%程度になったらステップS6へ進
み、ここで固定の追尾枠、つまり図6の如く有効領域の
ほぼ中心を基準にして予め設定されている固定追尾枠7
Aを使用する。このような処理は、測定空間内に車のラ
イトがあったり、トンネル内で電灯の影響を受けたりし
て可変の追尾枠を定めることができない場合に行なわれ
る。次に、ステップ71,72,73で視認度VIを演
算する。ここでは、空気清浄空間の100mにおける明
部の最大輝度値B0と暗部のC2点の輝度値D0との差
を求め、これを100%とする。そして、粉塵や煤煙の
ある実際の雰囲気中で測定した最大輝度値B1と暗部の
C2点の輝度値D1との差を求め、その比から視認度
(透過率)VIを演算する。その演算式は次式で示され
る。 VI={(B1−D1)/(B0−D0)}×100(%) ステップ81,82,83では演算が終了下かどうかを
判断し、まだであればステップ71,72,73に戻
り、終了していればステップS2へ戻って以上のような
処理を繰り返し行なう。
【0009】次に、上記の如き透過率測定装置を校正す
る方法について説明する。すなわち、上記のような測定
装置では投光ユニットと受光ユニットとは100mも離
れた状態で測定を行なうようにしているため、その校正
も必ずしも容易ではない。そこで、例えば投光ユニット
と受光ユニットとの距離を5mとしたときに、100m
用の校正原器に対し同じ投光パターンおよび輝度が得ら
れるような短距離用の校正原器を用意しておけば、投光
ユニットと受光ユニットを5m離してそのときの明部と
暗部の輝度差を測定することにより、容易に受光ユニッ
トを校正することが可能となる。
【0010】具体的には、投光ユニットとしては例えば
明部パターンと暗部パターンを作る図7のようなスリッ
ト板8(8A,8Bは明部スリット、8Cは暗部スリッ
トを示す)の背後にランプを配置し、さらにこのスリッ
ト板の一部にホトダイオードを設け、このホトダイオー
ドの出力をフィードバック信号として利用することによ
り、明部パターンの光量が一定となるようにする。この
とき、図7のようなスリット板の代わりに、図2のよう
な受光パターンが得られるスリットを用いるようにして
も良いことは勿論である。さらに、100m用の校正原
器と同じ投光パターンおよび輝度が得られるよう、スリ
ット板の大きさやランプ光量を選ぶことにより、5m用
の校正原器を得ることができる。なお、これを用いるこ
とにより受光ユニットの校正を行なうが、これと同じよ
うにして投光ユニット用の校正原器を得ることもでき
る。
【0011】
【発明の効果】この発明によれば、明パターンの最大輝
度点として示される明部基準点から暗部データのサンプ
リング基準点を求め、これをもとに可変または固定の追
尾枠を決定する一方、明部基準点の位置変動量が所定値
よりも大きい時はサンプリング周期を変更するようにし
たので、振動や光軸ずれがあったり視認度が極端に低い
環境においても、精度良く透過率を測定し得る利点が得
られる。また、模擬短距離パターンを用いて測定装置の
校正ができるので、より一層精度を高めることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すフローチャートであ
る。
【図2】有効領域を説明するための説明図である。
【図3】明部基準点の決定方法を説明するための説明図
である。
【図4】暗部基準点を説明するための説明図である。
【図5】変動追尾枠を説明するための説明図である。
【図6】固定追尾枠を説明するための説明図である。
【図7】投光ユニットのスリット板を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
1…明部、2…暗部、3…有効領域、4…サンプリング
点、5…明部基準点、6…暗部基準点、7…変動追尾
枠、7A…固定追尾枠、8…スリット板、8A,8B…
明部スリット、8C…暗部スリット。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の距離をおいて投光ユニットと受光
    ユニットとを対向配置し、投光ユニットには明部および
    暗部からなる光パターンを投光する光学系を設け、受光
    ユニットには投光ユニットからの光パターンを受光する
    受光素子とその受光信号を処理する処理手段とを設け、
    この処理手段によりその光パターンを走査するとともに
    その輝度値を一定の周期にてサンプリングし、走査され
    た光パターンの明部と暗部との輝度差をその基準値と比
    較して一定距離間の浮遊粒子による透過率を測定する透
    過率測定装置において、 前記撮影された光パターンの明部からその基準点を求め
    てこの基準点の走査領域のほぼ中心点からの変動量が大
    きい時は前記サンプリング周期を長くして透過率の測定
    を行なう一方、前記基準点の走査領域のほぼ中心点から
    の変動量が大きくない時はその基準点の輝度を求めてそ
    れが所定値以下かどうかを判断し、所定値よりも大きい
    時は追尾枠を求めて透過率の測定を行ない、基準点の輝
    度が所定値以下のときは予め定められた固定の追尾枠を
    用いて透過率の測定を行なうことを特徴とする透過率測
    定装置。
  2. 【請求項2】 光パターンのサイズおよび測定点の輝度
    が基準となる校正原器のそれと同じになる模擬短距離パ
    ターンを用いて、前記請求項1に記載の透過率測定装置
    の校正を行なうことを特徴とする透過率測定装置の校正
    方法。
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