JP2949477B2 - 育苗方法 - Google Patents

育苗方法

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  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、根コブ病に罹病し
やすい植物の育苗方法に関し、特に、ハクサイやキャベ
ツ等のアブラナ科野菜や花卉の育苗方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハクサイやキャベツ等のアブラナ科栽培
植物では、糸状菌の一種で変形菌類に属する根コブ病菌
に汚染されると、主根部分に根コブが発生し、結球しな
くなる。そして従来、根コブ病対策として、圃場土壌の
水素イオン指数(pH)を7.2以上に調整することが有
効であること、及びペーパーポット育苗が有効であるこ
とが「連作障害総合防除システム開発の手引き」(農林
水産省農業研究センター発行)に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、数アールもあ
る圃場の土壌全体をpH7.2以上のアルカリ性に改良
することは、実作業上は極めて困難なことであり、ま
た、同じ圃場で栽培する他の栽培植物への影響もあっ
て、現実的ではない。また、ペーパーポットによる育苗
では、根が出にくい為、移植時にペーパーポットを外す
さなければならない、ポット内の培土が乾きやすい、ポ
ットが連結されていることから各ポット内の培地に通気
性や透水性の差が生じることから栽培条件にバラ付きが
出て栽培苗に良否が生じる、圃場への移植時に機械植え
に適しておらず手植えをしなければならないことから移
植効率が悪いという問題があった。
【0004】本発明は、このような点に着目してなされ
たもので、実作業に適し、かつ、育苗作業時での苗の成
長が均一で、機械植え作業に適する苗を育苗する育苗方
法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、通気・透水性のある生分解性シート材
で形成した筒体に微アルカリ性培土を充填して苗床ブロ
ックを形成し、この苗床ブロックにアブラナ科栽培植物
等の根コブ病に罹病しやすい植物の種を蒔いて、微アル
カリ性培土で発芽・育苗するようにしたことを特徴とし
ている。
【0006】
【作用】本発明では、種子を蒔く培地を通気・透水性の
ある生分解性シート材で形成した筒体に微アルカリ性培
土を充填しているので、根コブ菌に侵されにくい条件で
育苗することができ、育苗時にはそれぞれの培地が独立
していることから、各筒状培地の生育環境を均一化する
ことができるうえ、機械植えに適することになる。
【0007】また、生分解性シート材で筒体を形成して
いることから、圃場に移植した際に生分解性シートが分
解するまでの一定の間は圃場の土壌とは区画された状態
でアルカリ性を維持することができ、根コブ菌に侵され
ることなく主根を成長させることができる。しかも、そ
の間でも圃場の土壌との間での水分の移動が期待できる
から、栽培管理が行いやすい。
【0008】
【発明の実施の形態】土中バクテリアによって分解する
生分解性シート材で、ピートモス、パーライト、バーミ
ュキュライト、土壌に炭酸カルシウムを混合することに
よりpH7.2に調整した培土を被覆して短柱状筒体の
苗床ブロックを形成し、この各筒状苗床ブロックにハク
サイの種子を一粒づつ蒔き、この種子を蒔いた苗床ブロ
ックをプラスチックトレーに形成したポケット内に、そ
の底面がポケット底面から少し浮き上がった状態に載置
する。なお、このプラスチックトレーに形成したポケッ
トは複数行複数列形成してあり、苗床ブロックはプラス
チックトレーに整列した状態で配置される。そして、こ
のプラスチックトレーに載置した状態で発芽させ、ある
程度の大きさになるまで育苗する。
【0009】この育苗期間では、育苗ブロックがプラス
チックトレーの底面から浮上していることから、育苗ブ
ロックが水分過剰になることがないうえ、育苗ブロック
の外周部分は外気に曝されるとともに、太陽光にも曝さ
れることから、側根が育苗ブロックの側壁を構成してい
る生分解性シート材から突出することがなく、微アルカ
リ性の育苗ブロック内で根が成長することになる。
【0010】プラスチックトレーの上である程度まで成
長した育苗ブロックを圃場に移植する。この場合、育苗
ブロックの上端部が圃場の土壌面よりも突出する状態に
圃場の土壌にえつける。このように育苗ブロックの上端
面が圃場の土壌面よりも突出していると、圃場の土壌が
根コブ菌に汚染されていたとしても、その汚染土壌が育
苗ブロック内に入り込むことがなく、育苗ブロック内の
培地環境を微アルカリ性に維持し続けることができ、根
部に病巣が発生することを抑制することができる。
【0011】そして、圃場に移植された育苗ブロックは
圃場土壌中の微生物により徐々に分解が始まり、最終的
には育苗ブロック内の培地と圃場の土壌が一体化する
が、生分解性シート材が完全に分解するまでは、育苗ブ
ロック内の培地と圃場の土壌とは生分解性シート材で区
画された状態を保っているから、育苗ブロック内を清浄
な培地に保持しておくことができる。しかも、育苗ブロ
ックを形成している生分解シート材は、透水性を有して
いることから、圃場土壌からの水分を受けることかでき
るから、育苗ブロック内が乾燥することもない。
【0012】
【実施例】生分解性シート材として天然紙に接着用のポ
リエチレン樹脂を吹き付けたものを使用し、培地1Kgに
炭酸カルシウム100gを添加混合して、pH7.2の
培土を形成し、この培土を前記シート材で包み込んで、
直径3〜4cm×長さ4〜6cmの円筒形育苗ブロックを形
成した。この育苗ブロックにハクサイの種子を蒔き、播
種後の育苗ブロックをプラスチックトレー上に整列配置
し、培土が乾燥しない程度に灌水を行って育苗した。9
月播種、12月収穫のハクサイを例にとると、播種後3
日で発芽し、発芽後17〜22日まで苗を成長させ、圃
場に移植した。この移植時での育苗ブロックのpHは
7.5であった。移植後25日でハクサイの結球が始ま
り、移植後50〜60日で収穫した。
【0013】上述の栽培方法で、移植時点、結球時点、
収穫時点でそれぞれの根部分を観察した結果、移植時点
では根コブを観察することはできず、結球時点、収穫時
点の各時点では主根部に目立った根コブを観察すること
はできなかった。
【0014】なお、育苗ブロックの直径は、根の成長と
の関係で3cm〜4cm程度が望ましく、育苗ブロックの長
さは、4cm〜6cm程度が望ましい。また、上記実施例で
は培地のpHを7.2に調整したが、この培地はpH7.
5以下の微アルカリであればよい。さらに、本発明を適
用できる栽培作物としては、上述のハクサイの外に、キ
ャベツ、ブロッコリーに代表されるアブラナ科植物の根
こぶ病に罹病しやすい植物が考えられる。
【0015】
【発明の効果】本発明では、種子を蒔く培地を通気・透
水性のある生分解性シート材で形成した筒体に微アルカ
リ性培土を充填しているので、根コブ病菌に侵されにく
い条件で育苗することができ、育苗時にはそれぞれの培
地が独立していることから、各筒状培地の生育環境を均
一化することができる。この結果、苗の利用効率を高め
ることができる。さらに、育苗ブロックは個々に独立し
ていることから、機械植えに適することになり、移植効
率を高め、移植作業時の負荷を軽減することができる。
また、圃場に定植した後は、育苗ブロックを形成してい
る生分解性シート材は透水性を有していることから、圃
場土壌からの水分移動を受けることができ、育苗ブロッ
ク内の水分の管理を容易に行うことができ、栽培管理を
容易に行うことができる。しかも、苗を圃場に定植した
後も、育苗ブロックを形成している生分解性シートが分
解消滅するまでの間は、栽培作物の根部が接触している
培地部分は圃場土壌から隔離された状態となるから、圃
場土壌の汚染度合いにかかわらず、栽培作物の根部が接
触する培地を微アルカリの状態に維持しておくことがで
きる。この結果、定植後にも苗は根コブ病菌に侵される
ことがなく、収穫効率を高めるとができるうえ、圃場の
土壌全体を改良するものではないから、実作業に適した
ものとなる。さらに、生分解性シートは分解期間を調整
して形成することができるから、栽培作物に合わせた生
分解性シート材を使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01G 7/00 602 A01G 1/00 301 A01G 9/10 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気・透水性のある生分解性シート材で
    形成した筒体に微アルカリ性培土を充填して苗床ブロッ
    クを形成し、この苗床ブロックに根コブ病に罹病しやす
    い植物の種を蒔いて、微アルカリ性培土で発芽・育苗す
    るようにした育苗方法。
  2. 【請求項2】 微アルカリ性培土が水素イオン指数7.
    5以下である請求項1に記載の育苗方法。
  3. 【請求項3】 根コブ病に罹病しやすい植物がアブラナ
    科植物である請求項1又は請求項2に記載の育苗方法。
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