JP2949207B2 - シリコン処理廃液から硝酸を回収、再利用する方法 - Google Patents
シリコン処理廃液から硝酸を回収、再利用する方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多結晶シリコンなどの
洗浄液やエッチング液として用いられる硝酸とフッ酸の
混合酸を主体とする処理液の廃液から硝酸を回収し再利
用する方法に関する。
洗浄液やエッチング液として用いられる硝酸とフッ酸の
混合酸を主体とする処理液の廃液から硝酸を回収し再利
用する方法に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】多結晶シリコンやシリコンウエ
ハーなどの洗浄液やエッチング液として、従来から硝酸
とフッ酸を混合したフッ硝酸を主体とする処理液が用い
られている。これらの酸洗工程において、液中の不純物
濃度が高くなり使用不能になった処理液は廃液処分され
るが、処理廃液には40〜50重量%の硝酸が含まれており
高濃度の強酸性溶液であるため、廃棄処分に伴う中和処
理などの負担が大きい。シリコンの処理量が増大する
と、この廃棄処理が大きな問題となる。そこで処理廃液
から硝酸等を回収して廃棄処分の負担を軽減すると共に
硝酸等の再利用を図ることが望まれる。ところが、この
処理廃液から硝酸を回収して再利用することを試みて
も、硝酸を有効に回収できない問題がある。従来、ステ
ンレス鋼板の表面処理において、硝酸とフッ酸との混合
酸を含む廃酸から酸を回収する幾つかの方法が知られて
いるが(特公昭56-11755号等)、これらの方法に従って、
廃酸を蒸留分離しようとすると、シリコン処理廃液の場
合には配管系に閉塞を生じ蒸留を継続できず硝酸等を分
離回収するのは極めて困難である。
ハーなどの洗浄液やエッチング液として、従来から硝酸
とフッ酸を混合したフッ硝酸を主体とする処理液が用い
られている。これらの酸洗工程において、液中の不純物
濃度が高くなり使用不能になった処理液は廃液処分され
るが、処理廃液には40〜50重量%の硝酸が含まれており
高濃度の強酸性溶液であるため、廃棄処分に伴う中和処
理などの負担が大きい。シリコンの処理量が増大する
と、この廃棄処理が大きな問題となる。そこで処理廃液
から硝酸等を回収して廃棄処分の負担を軽減すると共に
硝酸等の再利用を図ることが望まれる。ところが、この
処理廃液から硝酸を回収して再利用することを試みて
も、硝酸を有効に回収できない問題がある。従来、ステ
ンレス鋼板の表面処理において、硝酸とフッ酸との混合
酸を含む廃酸から酸を回収する幾つかの方法が知られて
いるが(特公昭56-11755号等)、これらの方法に従って、
廃酸を蒸留分離しようとすると、シリコン処理廃液の場
合には配管系に閉塞を生じ蒸留を継続できず硝酸等を分
離回収するのは極めて困難である。
【0003】
【発明の解決課題】本発明は、従来の上記問題を解消し
たものであって、シリコン処理廃液から硝酸を有効に回
収し再利用する方法を提供する。本発明において、シリ
コン処理廃液を蒸留した場合に、配管系に生じる閉塞の
原因を追求したところ、シリコンの洗浄やエッチングに
よって液中に存在する溶解性のケイ素化合物が蒸留の際
に熱分解してフッ化ケイ素(SiF4)を生じ、これが液中の
水分と反応して二酸化ケイ素を析出するためであること
が判明した。この溶解性のシリコン化合物は主にケイフ
ッ化水素酸(H2SiF6)であり一部にフッ化ケイ素が含まれ
る。またシリコン処理液は硝酸とフッ酸とを混合したフ
ッ硝酸溶液であることから、この二酸化ケイ素をフッ酸
で溶解すれば、その溶解液を含む留出液をそのままシリ
コン処理液に添加して再利用することができる知見を得
た。この他に、シリコン処理液に含まれるフッ酸はシリ
コンのエッチング洗浄の際に大部分が消費されてケイフ
ッ化水素酸(H2SiF6)になり、低沸点側において二酸化ケ
イ素の析出と共にフッ酸分として留出するので、高沸点
側では高純度の硝酸を効果的に回収できることも確認さ
れた。
たものであって、シリコン処理廃液から硝酸を有効に回
収し再利用する方法を提供する。本発明において、シリ
コン処理廃液を蒸留した場合に、配管系に生じる閉塞の
原因を追求したところ、シリコンの洗浄やエッチングに
よって液中に存在する溶解性のケイ素化合物が蒸留の際
に熱分解してフッ化ケイ素(SiF4)を生じ、これが液中の
水分と反応して二酸化ケイ素を析出するためであること
が判明した。この溶解性のシリコン化合物は主にケイフ
ッ化水素酸(H2SiF6)であり一部にフッ化ケイ素が含まれ
る。またシリコン処理液は硝酸とフッ酸とを混合したフ
ッ硝酸溶液であることから、この二酸化ケイ素をフッ酸
で溶解すれば、その溶解液を含む留出液をそのままシリ
コン処理液に添加して再利用することができる知見を得
た。この他に、シリコン処理液に含まれるフッ酸はシリ
コンのエッチング洗浄の際に大部分が消費されてケイフ
ッ化水素酸(H2SiF6)になり、低沸点側において二酸化ケ
イ素の析出と共にフッ酸分として留出するので、高沸点
側では高純度の硝酸を効果的に回収できることも確認さ
れた。
【0004】
【課題の解決手段:発明の構成】本発明によれば、硝酸
とフッ酸を主体とし溶解性のケイ素化合物を含むシリコ
ン処理廃液を蒸留して硝酸を回収する際に、冷却凝縮部
に析出する二酸化ケイ素をフッ酸で溶解除去して硝酸を
蒸留回収することを特徴とする方法が提供される。また
本発明によれば、硝酸とフッ酸を主体とし溶解性のケイ
素化合物を含むシリコン処理廃液を蒸留して硝酸を回収
する際に、冷却凝縮部に析出する二酸化ケイ素をフッ酸
で溶解除去して硝酸を蒸留回収した後に、回収した硝酸
をシリコン処理液に混合して再利用することを特徴とす
る方法が提供される。
とフッ酸を主体とし溶解性のケイ素化合物を含むシリコ
ン処理廃液を蒸留して硝酸を回収する際に、冷却凝縮部
に析出する二酸化ケイ素をフッ酸で溶解除去して硝酸を
蒸留回収することを特徴とする方法が提供される。また
本発明によれば、硝酸とフッ酸を主体とし溶解性のケイ
素化合物を含むシリコン処理廃液を蒸留して硝酸を回収
する際に、冷却凝縮部に析出する二酸化ケイ素をフッ酸
で溶解除去して硝酸を蒸留回収した後に、回収した硝酸
をシリコン処理液に混合して再利用することを特徴とす
る方法が提供される。
【0005】シリコンの洗浄液やエッチング液として用
いられるフッ硝酸溶液には、硝酸が40〜60重量%、フッ
酸が2〜30重量%含まれているが、シリコンのエッチン
グ反応においては、Siに4HNO3と6HFとが反応してH2Si
F6、4NO2、4H2Oを生じる。または3Siに4HNO3と18HFとが
反応して3H2SiF6、4NO、8H2Oを生じる。従って硝酸に比
べてフッ酸の消費量が多く、しかもフッ酸は硝酸よりも
高価であるため、通常のエッチング工程や洗浄工程で
は、処理液の不純物濃度が増えて使用できなくなるまで
フッ酸を補給しながら使用している。一例として、処理
液の不純物濃度が1ppm前後になると廃液として処分し
ている。この廃液にはSiに対するエッチング力は殆どな
いが、約40〜50重量%の硝酸が含まれている。なお処理
廃液中にはケイフッ化水素酸(H2SiF6)が1〜20重量%含
まれている。
いられるフッ硝酸溶液には、硝酸が40〜60重量%、フッ
酸が2〜30重量%含まれているが、シリコンのエッチン
グ反応においては、Siに4HNO3と6HFとが反応してH2Si
F6、4NO2、4H2Oを生じる。または3Siに4HNO3と18HFとが
反応して3H2SiF6、4NO、8H2Oを生じる。従って硝酸に比
べてフッ酸の消費量が多く、しかもフッ酸は硝酸よりも
高価であるため、通常のエッチング工程や洗浄工程で
は、処理液の不純物濃度が増えて使用できなくなるまで
フッ酸を補給しながら使用している。一例として、処理
液の不純物濃度が1ppm前後になると廃液として処分し
ている。この廃液にはSiに対するエッチング力は殆どな
いが、約40〜50重量%の硝酸が含まれている。なお処理
廃液中にはケイフッ化水素酸(H2SiF6)が1〜20重量%含
まれている。
【0006】本発明は、このシリコン処理廃液から硝酸
を留出し回収する。蒸留装置の一例を図1に示す。オイ
ルバス10に入れられた廃液壜11の上端には分岐管12が接
続されており、分岐管12の一端に冷却部13が形成され、
その管端は留出液の捕集容器14に開口している。分岐管
12の他端はフッ酸の供給管15に接続しており、冷却部13
にフッ酸が供給管15を通じて流下される。
を留出し回収する。蒸留装置の一例を図1に示す。オイ
ルバス10に入れられた廃液壜11の上端には分岐管12が接
続されており、分岐管12の一端に冷却部13が形成され、
その管端は留出液の捕集容器14に開口している。分岐管
12の他端はフッ酸の供給管15に接続しており、冷却部13
にフッ酸が供給管15を通じて流下される。
【0007】上記処理廃液をフッ酸水および硝酸水の沸
点(約110℃、約121℃)以上、通常は100℃〜125℃に加熱
して蒸留すると、低沸点側で水−フッ酸系が留出する。
ここで処理廃液中のフッ酸はケイフッ化水素酸(H2SiF6)
の状態で溶存しており、廃液の加熱に伴い液中のケイフ
ッ化水素酸が分解してフッ化ケイ素となり、これがフッ
酸と共に留出し、水分と反応して冷却部で二酸化ケイ素
として析出する。そこで、冷却部にフッ酸を通液し、析
出した二酸化ケイ素をフッ酸によって溶解し除去する。
フッ酸の通液方法は液状に流下させてもよく、またシャ
ワー状に噴射して通液してもよい。二酸化ケイ素はフッ
酸によって溶解され冷却部から洗い流される。上記蒸留
装置では、冷却部での二酸化ケイ素の析出を観察してフ
ッ酸を供給すればよい。フッ酸供給後、数分で二酸化ケ
イ素は溶解除去される。工業的規模で実施する場合に
は、廃液中のケイフッ化水素酸の濃度に応じてフッ酸の
通液開始時間と通液量を定めればよい。バッチ蒸留の場
合には、二酸化ケイ素は蒸留初期に析出し、その後は析
出しない。なお連続的に処理廃液を蒸留する場合には少
量のフッ酸を蒸留中流下させる。
点(約110℃、約121℃)以上、通常は100℃〜125℃に加熱
して蒸留すると、低沸点側で水−フッ酸系が留出する。
ここで処理廃液中のフッ酸はケイフッ化水素酸(H2SiF6)
の状態で溶存しており、廃液の加熱に伴い液中のケイフ
ッ化水素酸が分解してフッ化ケイ素となり、これがフッ
酸と共に留出し、水分と反応して冷却部で二酸化ケイ素
として析出する。そこで、冷却部にフッ酸を通液し、析
出した二酸化ケイ素をフッ酸によって溶解し除去する。
フッ酸の通液方法は液状に流下させてもよく、またシャ
ワー状に噴射して通液してもよい。二酸化ケイ素はフッ
酸によって溶解され冷却部から洗い流される。上記蒸留
装置では、冷却部での二酸化ケイ素の析出を観察してフ
ッ酸を供給すればよい。フッ酸供給後、数分で二酸化ケ
イ素は溶解除去される。工業的規模で実施する場合に
は、廃液中のケイフッ化水素酸の濃度に応じてフッ酸の
通液開始時間と通液量を定めればよい。バッチ蒸留の場
合には、二酸化ケイ素は蒸留初期に析出し、その後は析
出しない。なお連続的に処理廃液を蒸留する場合には少
量のフッ酸を蒸留中流下させる。
【0008】上述したように、上記処理廃液の蒸留にお
いては、低沸点側で水−フッ酸系が留出する。処理廃液
中のフッ酸は大部分がケイフッ化水素酸として溶存して
いるので、バッチ蒸留の場合、フッ酸は蒸留初期の二酸
化ケイ素の析出と共に留出し、その後は主に硝酸−水系
が留出し、硝酸濃度が次第に高くなる。二酸化ケイ素を
溶解した初留分を除き、引続き留出する硝酸を回収す
る。処理液中に含まれるケイ素以外の金属不純物は廃液
中に残留する。この場合、蒸留系にテフロン製の材料等
を用いることにより、蒸留系での汚染がない高純度の硝
酸を回収することができる。一例として、市販の電子工
業用純度の硝酸とフッ酸の混合酸を多結晶シリコンの洗
浄液として用いた場合、その廃液を本発明の方法で蒸留
すると、回収された硝酸の不純物濃度は市販の硝酸液の
1/10以下であり、かなり高純度の硝酸が得られる。
いては、低沸点側で水−フッ酸系が留出する。処理廃液
中のフッ酸は大部分がケイフッ化水素酸として溶存して
いるので、バッチ蒸留の場合、フッ酸は蒸留初期の二酸
化ケイ素の析出と共に留出し、その後は主に硝酸−水系
が留出し、硝酸濃度が次第に高くなる。二酸化ケイ素を
溶解した初留分を除き、引続き留出する硝酸を回収す
る。処理液中に含まれるケイ素以外の金属不純物は廃液
中に残留する。この場合、蒸留系にテフロン製の材料等
を用いることにより、蒸留系での汚染がない高純度の硝
酸を回収することができる。一例として、市販の電子工
業用純度の硝酸とフッ酸の混合酸を多結晶シリコンの洗
浄液として用いた場合、その廃液を本発明の方法で蒸留
すると、回収された硝酸の不純物濃度は市販の硝酸液の
1/10以下であり、かなり高純度の硝酸が得られる。
【0009】また上記処理液はフッ酸と硝酸の混合酸で
あり、少量のケイ素が存在してもシリコンのエッチング
や洗浄には不純物汚染とならないことから、初留分を除
去せずに留出液をそのまま、フッ酸を補給した新たな処
理液に添加して再利用することができる。従って、少量
のフッ酸を冷却部に通液しながらシリコン処理廃液を連
続的に蒸留し、回収した硝酸を新たなシリコン処理液に
添加して連続的に再利用することができる。
あり、少量のケイ素が存在してもシリコンのエッチング
や洗浄には不純物汚染とならないことから、初留分を除
去せずに留出液をそのまま、フッ酸を補給した新たな処
理液に添加して再利用することができる。従って、少量
のフッ酸を冷却部に通液しながらシリコン処理廃液を連
続的に蒸留し、回収した硝酸を新たなシリコン処理液に
添加して連続的に再利用することができる。
【0010】実施例1 内容量6リットルのテフロン製ボトルの蒸留容器11にテフロ
ン製分岐管12を接続した、図1に示す蒸留装置を用い、
5リットルのシリコンエッチング廃液(硝酸45%,フッ酸0.5%,
ケイフッ化水素酸6%)を蒸留容器に装入し、100℃に加熱
して蒸留を開始した。蒸留開始直後から冷却部13の内壁
に白色の固形物が析出し始めたので、配管15を通じて冷
却部13にフッ酸を40ml/分の割合で40分間流下させたと
ころ、管壁の固形物は速やかに溶解した。フッ酸の供給
を時々停止して固形分の析出状態を観察しながら蒸留を
継続したところ、留出液が1.5リットル留出した時点で固形
物は析出しなくなったので、フッ酸の供給を止め初留分
を分離して引続き蒸留を25時間継続し、3リットルの硝酸を
得た。同様の方法で複数の試料について硝酸を回収し
た。得られた硝酸の金属不純物の濃度は表1の通りであ
った。表1に示すように回収した硝酸の不純物濃度は市
販の電子工業用の硝酸と比較しても不純物が大幅に少な
く、高純度の硝酸を回収することができた。
ン製分岐管12を接続した、図1に示す蒸留装置を用い、
5リットルのシリコンエッチング廃液(硝酸45%,フッ酸0.5%,
ケイフッ化水素酸6%)を蒸留容器に装入し、100℃に加熱
して蒸留を開始した。蒸留開始直後から冷却部13の内壁
に白色の固形物が析出し始めたので、配管15を通じて冷
却部13にフッ酸を40ml/分の割合で40分間流下させたと
ころ、管壁の固形物は速やかに溶解した。フッ酸の供給
を時々停止して固形分の析出状態を観察しながら蒸留を
継続したところ、留出液が1.5リットル留出した時点で固形
物は析出しなくなったので、フッ酸の供給を止め初留分
を分離して引続き蒸留を25時間継続し、3リットルの硝酸を
得た。同様の方法で複数の試料について硝酸を回収し
た。得られた硝酸の金属不純物の濃度は表1の通りであ
った。表1に示すように回収した硝酸の不純物濃度は市
販の電子工業用の硝酸と比較しても不純物が大幅に少な
く、高純度の硝酸を回収することができた。
【0011】
【表1】
【0012】実施例2 実施例1で得た回収硝酸(硝酸濃度62.48%,フッ酸濃度2.
1%)を300mlと50%フッ酸30mlを混合し、シリコンエッチ
ング液を調製し、シリコンのエッチング試験を行なっ
た。比較のため、回収硝酸を添加しない市販の電子工業
用純度の硝酸を用い同一の条件でシリコンのエッチング
試験を行なった。これらの結果を表2に示した。表2に
示すように、回収硝酸を含むエッチング液はこれを含ま
ないエッチング液と同等のエッチング速度を有してお
り、またエッチング後のシリコンの比抵抗もほぼ同等で
あった。この結果から明らかなように回収硝酸はエッチ
ング液として再利用できることが確認された。
1%)を300mlと50%フッ酸30mlを混合し、シリコンエッチ
ング液を調製し、シリコンのエッチング試験を行なっ
た。比較のため、回収硝酸を添加しない市販の電子工業
用純度の硝酸を用い同一の条件でシリコンのエッチング
試験を行なった。これらの結果を表2に示した。表2に
示すように、回収硝酸を含むエッチング液はこれを含ま
ないエッチング液と同等のエッチング速度を有してお
り、またエッチング後のシリコンの比抵抗もほぼ同等で
あった。この結果から明らかなように回収硝酸はエッチ
ング液として再利用できることが確認された。
【0013】
【表2】
【0014】
【発明の効果】シリコン処理液を蒸留して硝酸を回収す
る場合に、従来は蒸留系に閉塞を生じるために硝酸の回
収が困難であったが、本発明の方法によれば、蒸留系の
閉塞を解消し効率よく硝酸を回収できる。また回収され
る硝酸の不純物濃度は市販品よりも大幅に低く、高純度
の硝酸が得られる。
る場合に、従来は蒸留系に閉塞を生じるために硝酸の回
収が困難であったが、本発明の方法によれば、蒸留系の
閉塞を解消し効率よく硝酸を回収できる。また回収され
る硝酸の不純物濃度は市販品よりも大幅に低く、高純度
の硝酸が得られる。
【図】 本発明の実施に用いる蒸留装置の一例を示す概
略図。
略図。
10−オイルバス、11−廃液壜、12−分岐管、13
−冷却部、14−捕集容器、15−供給管
−冷却部、14−捕集容器、15−供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−36964(JP,A) 特開 昭60−186402(JP,A) 特表 平5−505556(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C02F 1/04 B01D 3/14 C01B 21/46 H01L 21/306 H01L 21/308 H01L 21/304
Claims (2)
- 【請求項1】 硝酸とフッ酸を主体とし溶解性のケイ素
化合物を含むシリコン処理廃液を蒸留して硝酸を回収す
る際に、冷却凝縮部に析出する二酸化ケイ素をフッ酸で
溶解除去して硝酸を蒸留回収することを特徴とする方
法。 - 【請求項2】 硝酸とフッ酸を主体とし溶解性のケイ素
化合物を含むシリコン処理廃液を蒸留して硝酸を回収す
る際に、冷却凝縮部に析出する二酸化ケイ素をフッ酸で
溶解除去して硝酸を蒸留回収した後に、回収した硝酸を
シリコン処理液に混合して再利用することを特徴とする
方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3308268A JPH05121390A (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-29 | 酸の除去方法 |
JP31148491A JP2949207B2 (ja) | 1991-10-31 | 1991-10-31 | シリコン処理廃液から硝酸を回収、再利用する方法 |
US07/967,066 US5346557A (en) | 1991-10-29 | 1992-10-28 | Process for cleaning silicon mass and the recovery of nitric acid |
DE69217024T DE69217024T2 (de) | 1991-10-29 | 1992-10-29 | Verfahren zur Reinigung einer Siliziummasse |
EP92118561A EP0548504B1 (en) | 1991-10-29 | 1992-10-29 | Process for cleaning silicon mass |
KR1019920020055A KR100230979B1 (ko) | 1991-10-29 | 1992-10-29 | 실리콘괴(塊)의 세정방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31148491A JP2949207B2 (ja) | 1991-10-31 | 1991-10-31 | シリコン処理廃液から硝酸を回収、再利用する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05154466A JPH05154466A (ja) | 1993-06-22 |
JP2949207B2 true JP2949207B2 (ja) | 1999-09-13 |
Family
ID=18017788
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31148491A Expired - Fee Related JP2949207B2 (ja) | 1991-10-29 | 1991-10-31 | シリコン処理廃液から硝酸を回収、再利用する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2949207B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4554917B2 (ja) * | 2003-12-09 | 2010-09-29 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | シリコンウエハーエッチング用苛性アルカリ水溶液の回収再生方法およびそれによって回収された苛性アルカリ水溶液 |
DE102006040830A1 (de) | 2006-08-31 | 2008-03-06 | Wacker Chemie Ag | Verfahren zur Aufarbeitung einer Ätzmischung, die bei der Herstellung von hochreinem Silicium anfällt |
KR100831060B1 (ko) * | 2006-12-29 | 2008-05-20 | 대일개발 주식회사 | 실리콘이 함유된 반도체 에칭 폐액의 재생방법 |
CN112957758A (zh) * | 2021-02-01 | 2021-06-15 | 好科(上海)环保科技有限公司 | 一种从刻蚀废酸中回收高纯度硝酸和氢氟酸的方法 |
CN114713555A (zh) * | 2022-04-15 | 2022-07-08 | 空天合一(北京)空间科技有限公司 | 一种航天器用长寿命高可靠通用阀门清洗方法 |
-
1991
- 1991-10-31 JP JP31148491A patent/JP2949207B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05154466A (ja) | 1993-06-22 |
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